JPH078823U - ステレオビュア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案はより鮮明な立体画像を簡易な組立によ
り得ることができ、すなわち相対面するレンズ系と画像
写真の間隔を一定の距離に保持し、ビュア使用者の任意
な調整の必要性を回避し、その使用者の便宜を図るとと
もに、平面画像を目視するのと同様な手間で立体画像を
鑑賞することができるようにすることをその目的とす
る。 【構成】冊子と略同一サイズの一枚の厚紙が、冊子の一
端に挟持され、当該厚紙より画像透視領域部と画像領域
部との間の距離を、前記透視部に添着された一対の透視
用レンズの光軸と画像写真の中心軸が一致し、当該間隔
が前記レンズの焦点距離に応じた長さに折り込める連接
領域部との各領域に区分けした美術誌鑑賞用ビュアであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ステレオビュアに係り、特に美術誌（以下当該美術誌は、写真集も 含む）に掲載された立体用印刷をかかる美術誌に添付した組立ビュアによって立 体鑑賞をなすステレオビュアに関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

一般に、従来の立体画像用のビュアは、立体視用ケースの相対面に双眼レンズ と左右の瞳孔間隔差を有して撮影された２枚の立体画像用写真とを保持し、双眼 レンズから透視することによって画像写真が１個の立体像に見えるものがある。 この立体画像用ビュアは、ケース側面の所定位置の切り込みから前記画像写真 を抜き差すことによって数種類の焦点距離に応じた鮮明な画像を得るものである 。また、ブック状の紙面に画像写真が印刷されているものにあっては、双眼レン ズ系を配した対面を開放して、直接画像写真にあてがって立体視するものがある 。このような従来の立体画像用のビュアは、相対面するレンズ系と画像写真の間 隔を一定の距離に保持することから、間隔保持部として双方の所定長の板を間隙 に橋渡し、使用者が調整をする必要をなくし、よってビュアの使用上の便宜を図 っているものである。

【０００３】 従って、当該間隔差に関しては、立体画像用写真の撮影時にその誤差の補足が 既になされているものの、画像写真の水平レベル（２枚の画像写真の中心線）に ついては使用者の任意な調整に任されているものが多い。例えば、前記ブック状 の直接写真にあてがって目視するものは、画像写真の水平レベルの中心軸を双眼 レンズの光軸と一致するように使用者に任せるものであり、よって鮮明な立体画 像を得るのに調節を必要とする。さらに、このような従来の立体画像用のビュア にあっては、焦点距離に応じて双方の間隔を調整するような手間を省くために、 間隔保持部材を必要とし、少なくともその形態がケース状のものでは保管性ある いは携帯性に難点がある。従って、美術誌等の鑑賞用印刷物にあっては、雑誌と は別形態の立体ビュアを必要とするために講読者の便宜に資することができない 。

【０００４】

【課題を解決するための手段及び作用】

本考案は上記に鑑みてなされたものであり、美術誌等の平面的な鑑賞対象物を 、より臨場感のある立体画像に目視できるようにし、さらにかかる立体画像用ケ ースビュアを冊子と一体的に携帯できる平面ビュアを簡易な組立てにより、鮮明 な画像用ビュアを提供することをその目的としている。

【０００５】 また、より鮮明な立体画像を簡易な組立により得るために、すなわち相対面す るレンズ系と写真対象物のの間隔を一定の距離に保持し、ビュア調整の必要性を 回避して使用者の便宜を図るために、冊子と略同一サイズの一枚の厚紙が冊子の 一端に挟持され、当該厚紙より、画像透視領域部と画像領域部との間の距離を前 記透視領域部に添着された一対の透視用レンズの光軸と画像写真の中心軸が一致 し、当該間隔が前記レンズの焦点距離に応じた長さに折り込める連接領域部との 領域に区分けされた美術誌鑑賞用ビュアを提供するようにしたものである。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を詳細に説明する。図１は、本ステレオビュアの実施 例を示すものであり、例えば同図下段に斜視図で示すように美術誌の装丁の間に 添着され、二つ折りで挟持された厚紙をを展開して当該冊子から切り離す。かか る展開図は美術雑誌の紙面とほぼ同一サイズの厚紙に組立用ビュアが展開された ものである。紙面表面の一端には組立て方が印刷され、その他面には組立てビュ アの展開図の切取り線及び折り曲げ線が描かれている。例えば通常の大人の瞳孔 間隔（約６９ｍｍ）にその中心を有する二つの円形穴に所定の焦点距離を有する ２枚の凸レンズが貼着されたレンズ系１，１’の透視領域部２と、かかる透視領 域部２の長手方向に平行であって、前記レンズ系１に対面して印刷物に直接あて がい、ステレオ印刷物の枠とで位置決めをするための開口窓３を有する画像領域 部４と、かかる透視領域部２と画像領域部４との中間に隣接し、前記レンズ系１ ，１’の焦点距離に応じてその間隔距離がＬに設定され、この距離Ｌに折線とな る破線が印刷された連接領域部５と、当該透視領域部２と画像領域部４が相対面 するように連接領域部５を中間に介して前記破線に沿って立設される。

【０００７】 この画像領域部４と連接領域部５の側辺には前記折線（破線）間に垂直に結ぶ 線に沿って立設できる連接保持板６を構成する。かかる連接保持板６は前記相対 面する透視領域部２と画像領域部４との倒れこみによる間隔Ｌの誤差を回避する ためのものである。このような各領域は、レンズ系及び印刷物の中心軸と折線の 間隔もｈに設定されることによって、焦点距離及び画像の中心線の位置を所定の 距離Ｌ，ｈに確保することができる。また連接領域部にある連接保持板６によっ ん透視領域部２と画像領域部４の倒れ込みをなくし、焦点距離Ｌを維持すること ができる。

【０００８】 以上の構成によって立体ビュアを組み立てた上部斜視図が図２であり、下部斜 視図が図３である。厚紙上に展開された展開図の切り込み線にそって組立用のビ ュアを切り離し、前記した折線に沿って所定方向に折り曲げる。かかる折線によ って立てられた略台形錐の立体ビュアは前記連接保持板６及び６’が折重なって おり、前記図１の画像領域部２の一端に差し込み止部７が突設されている。かか る止部７は連接保持板６’の一端に差し込めるように切り込み８があり、立体組 立後に止部７を切り込み８に差し込み各領域部の位置関係が維持される。

【０００９】 このようにして立体的にしかも所定の位置関係に固定されたステレオビュアは 、立体鑑賞する美術誌等の冊子と一体的にしかも平面の厚紙に展開されているた めに、講読者はだれでも簡易に立体画像を鑑賞することができる。

【００１０】 図４はこのような雑誌に掲載されている一対のステレオ画像を鑑賞したものを 示す図であり、雑誌に印刷された一対の左右両眼の視覚公差を有するような印刷 物９，９’に前記画像領域部４の開口窓３をあてがう。かかる開口窓３は左右の 立体画像の外枠と一致するように開口されており、購読者はこの外枠と窓３を合 わせるだけで立体画像を目視する準備が全て完了する。従って、購読者は従来の 立体画像の微妙な調整に要する手間を必要とせずに、容易に鮮明な立体画像を目 視することができる。セット完了後に透視領域部２のレンズ系１，１’を覗き込 むことによって冊子上の立体印刷を通常の平面上の美術雑誌同様になんら調整を ともなうことなく鑑賞することができる。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明したように、本ステレオビュアによると、冊子と略同一サイズの一枚 の厚紙が、冊子の一端に挟持され、当該厚紙より画像透視領域部と画像領域部と の間の距離を、前記透視部に添着された一対の透視用レンズの光軸と画像写真の 中心軸が一致し、当該間隔が前記レンズの焦点距離に応じた長さに折り込める連 接領域部との各領域に区分けしたことによって、より鮮明な立体画像を簡易な組 立により得ることができ、すなわち相対面するレンズ系と画像写真の間隔を一定 の距離に保持し、ビュア使用者の任意な調整の必要性を回避し、その使用者の便 宜を図るとともに、平面画像を目視するのと同様な手間で立体画像を鑑賞するこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る立体ビュアの展開図。

【図２】本考案に係る組立ビュアの上部斜視図。

【図３】本考案に係る組立ビュアの下部斜視図。

【図４】本考案に係る立体ビュアで美術誌を鑑賞する説
明図。

【符号の説明】

１，１’レンズ系 ２ 透視領域部 ３ 開口窓 ４ 画像領域部 ５ 連接領域部 ６ 連接保持板 ７ 止部 ８ 切り込み ９，９’印刷物

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】冊子と略同一サイズの一枚の厚紙が冊子の
   一端に挟持され、当該厚紙より、画像透視領域部と画像
   領域部との間の距離を前記透視領域部に添着された一対
   の透視用レンズの光軸と画像写真の中心軸が一致し、当
   該間隔が前記レンズの焦点距離に応じた長さに折り込め
   る連接領域部との領域に区分けされたことを特徴とする
   ステレオビュア。