JPH0788121A - 医療用補綴物の製作方法 - Google Patents

医療用補綴物の製作方法

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JPH0788121A
JPH0788121A JP8717194A JP8717194A JPH0788121A JP H0788121 A JPH0788121 A JP H0788121A JP 8717194 A JP8717194 A JP 8717194A JP 8717194 A JP8717194 A JP 8717194A JP H0788121 A JPH0788121 A JP H0788121A
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JP8717194A
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Yamahito Kogure
山人 木暮
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Abstract

(57)【要約】 【目的】樹脂成形品の成形歪みを抑制する。 【構成】石膏型22,25の内面に表面硬化処理剤をコ
ーティングしてシール層27を形成する。石膏型22,
25を型閉し、前記シール層27により空間28をシー
ルする。この空間28を真空排気しながら樹脂30を充
填する。 【効果】空間28内の空気や溶融した樹脂30から放出
されるガスなどが吸引排気されるため、充填した樹脂3
0のガスの巻き込みが抑制される。また、空間28内が
負圧となるため、樹脂30の流れが円滑になり、空間2
8内の隅々まで樹脂30が行き渡り、冷却後の成形品の
残留応力が低減し、成形品の歪みの発生を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石膏型内に樹脂を充填
して成形する医療用補綴物の製作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、有床義歯や人工骨あるいは義
肢の装着部などの医療用補綴物を樹脂により成形するこ
とが知られている。この樹脂による医療用補綴物の成形
には、金属製等の製作用型内に形成された石膏型により
圧縮成形する方法と射出成形する方法等が行なわれてい
る。そのうち圧縮成形法は、石膏下型にシート状等の熱
可塑性樹脂を遠赤外線で加熱しながら重ね合わせると共
に、この重ね合わせた樹脂が軟化した時点で上型と下型
とにより圧縮して成形を行なっている。前記射出成形法
は、例えば出願人が特公昭57−2032号公報等で開
示しているように、前記製作用型内に形成された石膏型
に溶融した樹脂を射出注入して成形する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記各成形法では、医
療用補綴物の形が複雑でかつ部分によって肉厚が異なる
ことなどに起因して、溶融樹脂の流れの不均一や溶融樹
脂から発生するガスの巻き込み等を起こし、冷却後の樹
脂の収縮によって成形品に反りや捻れ等の成形歪みを生
じるという問題があった。そして、例えば医療用補綴物
である有床義歯の成形の場合では、上顎の口蓋面に当た
る部分の肉厚が0.5ミリから1.2ミリ程度と薄肉で
なければならず、一方、歯槽頂部は10ミリ程度であり
その肉厚部と肉薄部との厚さが大きく異なるため、樹脂
の流れが不均一になり、冷却後の収縮によって義歯床が
型内面から浮き上がったり反り上がったりする成形歪み
を生じ、これらの歪みを手作業により補正しなければな
らなかった。
【0004】そこで本発明は、成形歪みを抑制すること
が可能な医療用補綴物の製作方法を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、石膏型内に樹
脂を充填する医療用補綴物の製作方法において、型閉時
前記石膏型内を外気からシールし、その石膏型内空間を
真空排気しながら樹脂を充填するものである。
【0006】
【作用】上記構成により、外気からシールされた石膏型
内空間に充填された樹脂は、真空排気によってガスの巻
き込みが抑制されながら該石膏型内空間の隅々まで行き
渡る。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。図1乃至図11は本発明の第1実施例を示
し、医療用補綴物である有床義歯と同形の模型1をワッ
クス又は合成ワックス又は軟質樹脂等の熱融解性材料に
より形成する。模型1には予め人工歯2を配列する。金
属材料等からなる耐圧性の製作用型3を設ける。この製
作用型3は図7乃至図11に示すように第1の型本体4
と第2の型本体5を有し、第1の型本体4は第1の分割
型体たる蓋部6と第2の分割型体たるリング部7とを有
し、第2の型本体5は第3の分割型体たるリング部8と
第4の分割型体たる蓋部9とを有している。また、リン
グ部7,8の突き合せ面には注入口10及び排出口11
が設けられている。また、製作用型3には位置決めピン
12と位置決め孔13による位置決め状態で第1,第2
の型本体4,5を一体化するボルト,ナット等の止着部
材14が設けられている。また製作用型3には極薄の金
属シート又は合成樹脂シート等のリング状のシール部材
からなるシール構造を備えており、このシール構造は、
蓋部6とリング部7の突き合せ面に第1のシール部材1
5が、リング部7とリング部8の突き合せ面に第2のシ
ール部材16が、リング部8と蓋部9の突き合せ面に第
3のシール部材17がそれぞれ設けられており、第1の
シール部材15は蓋部6に貼着され、第2のシール部材
16はリング部7に貼着され、第3のシール部材17は
蓋部9に貼着されている。また、各シール部材15,1
6,17には位置決め・止着用の孔18が設けられてい
るとともに、第2のシール部材16は注入・排出用の溝
19により分割されている。そして、第1,第2の型本
体4,5を分解した状態で、図2のように第2の型本体
5内に石膏台20を介して模型1を固定するとともに、
図3のように石膏21を注入して第2の型本体5内に模
型1を一次埋没し、石膏21の固化により第2の石膏型
22を形成する。図6に示すように模型1と前記注入口
10を前記熱融解性材料により形成されたスプルランナ
23により連結するとともに模型1と前記排出口11を
前記熱融解性材料により形成されたエアベント24によ
り連結する。図4に示すようにリング部7をリング部8
上に位置決め状態で組み付けて止着部材14で一体化す
る。リング部7内に石膏21を注入して模型1を二次埋
没し、石膏21の固化により第1の石膏型25を形成す
る。石膏21の固化後リング部7を分解し、石膏21の
分割面26を介して第1,第2の石膏型25,22を分
割して模型1、スプルランナ23及びエアベント24を
溶融排出し、かつ熱湯等で洗い流す。石膏型25,22
の乾燥後、石膏型25,22の内面にシール層27を形
成する。このシール層27は樹脂の注入圧力に耐える硬
度を有し気密性を有する表面処理剤を塗布乾燥して形成
する。図5に示すように第1,第2の型本体4,5を組
み立て止着部材14を介し一体化して第1,第2の石膏
型25,22を型閉状態にする。この状態で義歯床の形
状に合った空間28と樹脂通路となるスプルランナ23
Aとエア・ガスの排出路となるエアベント24Aが形成
される。また蓋体6、リング部7,8及び蓋体9の各突
き合わせ部分は第1,第2,第3のシート部材15,1
6,17により気密性を有し、空間28はシール層27
により気密性を有している。前記排出口11に真空排気
ポンプ29を接続する。図1に示すように前記注入口1
0を通して溶融した高分子樹脂30を射出成形機等の図
示しない成形機を介して注入部材31から空間28内に
注入する。この際、前記真空排気ポンプ29により空間
28内を真空排気しながら樹脂30の充填を行なう。す
なわち、樹脂30の注入前に真空排気ポンプ29を作動
させ、空間28内を大気圧より低い状態として排気しな
がら樹脂30の注入を行なうものである。前記真空排気
ポンプ29の能力は空間28の容積等を考慮して適宜選
定すればよく。また、空間28の真空度合は500To
rr〜0.00001Torr、好ましくは20Tor
r〜0.00001Torrであり、真空度合が500
Torrより低い場合には成形性の改良が得られ難く、
0.00001Torrより高い場合には真空排気装置
及びシール装置が高価になり実用性に乏しい。そして、
真空排気によって気密状態の空間28内の空気や溶融し
た樹脂30から放出されるガス等が前記排出口11から
排気されるため、空間28内に充填した樹脂30は前記
ガスの巻き込みが抑制されるとともに、空間28内が負
圧になることにより樹脂30の流れが円滑になり樹脂3
0は空間28内の隅々にまで行き渡り、冷却後の成形品
の残留応力が低減する。製作用型3を分解し、石膏型2
5,22を破砕して内部の成形品を取り出しスプルラン
ナ23A、エアベント24A部分の樹脂30を取り除い
て成形歪みの抑制された有床義歯が得られる。このよう
に本実施例では、石膏型25,22内の空間28を真空
排気しながら樹脂30を充填することが可能になり、空
間28内のエアやガス等が排出口11から吸引排気され
るため、空間28内に充填した樹脂30は前記ガスの巻
き込みが抑制されるとともに、樹脂30の流れが円滑に
なり空間28内の隅々にまで行き渡り、冷却後の成形品
の残留応力が低減する。また空間28内を真空排気しな
がら成形することにより、樹脂注入圧力、例えば射出成
形機における射出圧力を非常に小さくすることができ
る。一例をあげれば真空排気を行なわない時230kg
/cmであった射出圧力が真空排気により空間28の
真空度を0.0001Torrにした場合には射出圧力
を100kg/cm程度まで小さくすることができ、
それだけ成形機の能力を小さくすることができ成形機の
小形化を図ることができるとともに、線膨張が小さくな
り、従って残留応力が低減し、成形品の歪みが抑制され
る。さらにまた、空間28内を真空排気しながら成形す
ることにより、樹脂成形温度を低くでき、熱膨張が小さ
くなり、従って冷却に伴う熱収縮が小さく成形精度が良
くなる上、成形品の色の劣化も抑制される精度の高い成
形品が得られる。実施例上の効果として、石膏型25,
22の空間28内面にシール層27を形成して空間28
をシールしたことにより、真空排気ポンプ29の吸引に
より石膏型中に含有するエアが空間28内へ侵入するこ
とが抑制され、これにより第1,第2,第3のシール部
材15,16,17のうち1つ又は2つのシール部材を
省略することができ、特に第1,第3のシール部材1
5,17を省略できる。また、シール層27を表面処理
剤のコーティングにより形成することにより、シール層
27の滑沢面が樹脂29に転写されるため光沢のある成
形品が得られる。さらに実施例上の効果として、石膏型
の場合、石膏という材質の問題から、樹脂成形品の肉厚
が各部分で不均一であったり、構造が複雑になるに伴い
発生する各部分の樹脂収縮のバラツキに応じた補正が困
難であり、それだけ精度的に低いものであるが、成形品
の各部分の樹脂収縮の度合に応じた厚さでシール層27
のコーティングを行なうことができるから寸法補正を容
易に実施することができる。
【0008】図12は本発明の第2実施例を示し、上記
実施例と同一部分に同一符号を付し、同一箇所の説明を
省略して詳述すると、第1,第2の石膏型25,22の
突き合わせ面にそれぞれシール層27Aを形成してい
る。このように本実施例では、石膏型25,22内の空
間28を真空排気しながら樹脂30を充填することが可
能になり、空間28内のエアやガス等が排出口11から
吸引排気されるため、空間28内に充填した樹脂30は
前記ガスの巻き込みが抑制されるとともに、樹脂30の
流れが円滑になり空間28内の隅々にまで行き渡り、冷
却後の成形品の残留応力が低減する。また、前記実施例
と同様に樹脂注入圧力を小さくできるに伴い成形機の小
形化を図ることができるとともに残留応力が抑制され、
また成形温度を低くできるに伴い成形精度および色が良
好な成形品が得られる。また、実施例上の効果として、
石膏型25,22の突き合わせ面にシール層27Aを形
成したことにより、第1,第2,第3のシール部材1
5,16,17のうち1つ又は2つのシール部材を省略
することができる。
【0009】図13乃至図18は本発明の第3実施例を
示し、上記実施例と同一部分に同一符号を付し、同一箇
所の説明を省略して詳述すると、製作用型3には耐熱性
合成ゴム等のシールパッキンからなるシール構造を備え
ており、このシール構造は、蓋部6とリング部7の突き
合せ面には断面円形で環状の第1のシール部材15A
が、リング部7とリング部8の突き合せ面には断面円形
で線状の第2のシール部材16Aが、リング部8と蓋部
9の突き合せ面には断面四角形で環状の第3のシール部
材17Aがそれぞれ設けられており、第1のシール部材
15Aは図14,図16のように止着部や位置決め部よ
り内周位置において蓋部6に形成された凹溝32に嵌着
され、第2のシール部材16Aは図14,図17のよう
に止着部や位置決め部より内周位置においてリング部7
に形成された凹溝33に嵌着され、第3のシール部材1
7は図14,図18のように止着部や位置決め部より内
周位置において蓋部9に形成された凹溝34に嵌着され
ている。また、シール部材17には環状の凸条部35が
複数列形成されている。このように本実施例では、石膏
型25,22内の空間28を真空排気しながら樹脂30
を充填することが可能になり、空間28内のエアやガス
等が排出口11から吸引排気されるため、空間28内に
充填した樹脂30は前記ガスの巻き込みが抑制されると
ともに、樹脂30の流れが円滑になり樹脂30は空間2
8内の隅々にまで行き渡り、冷却後の成形品の残留応力
が低減する。また、前記実施例と同様に樹脂注入圧力を
小さくできるに伴い成形機の小形化を図ることができる
とともに残留応力が抑制され、また成形温度を低くでき
るに伴い成形精度および色が良好な成形品が得られる。
【0010】図19は本発明の第4実施例を示してお
り、上記実施例と同一部分に同一符号を付し、同一箇所
の説明を省略して詳述すると、石膏型25,22の石膏
21に樹脂36等を含浸させて硬化させる。このように
樹脂36を含浸させることにより、石膏型25,22の
気密性が向上し、シール部材を一層省略し易くなり、製
作用型のシール部材を全て省略することもできる。
【0011】図20は本発明の第5実施例を示してお
り、上記実施例と同一部分に同一符号を付し、同一箇所
の説明を省略して詳述すると、成形機の注入部材31先
端と突き合う箇所である製作用型3の注入口10周囲部
分にシール部材37を設けており、このシール部材37
により注入口10部分の気密性を保持することができ、
各実施例のシール構造に付加することにより、気密性が
一層高められる。このシール部材37は前記表面硬化処
理剤により形成したり、あるいは気密性を有する種々の
部材を用いて形成される。
【0012】本発明の第6実施例は、図示しないが図6
において、石膏型25,22の空間28と排出口11と
を複数のゲートにより連結するものであり、模型1と排
出口11とを複数本のエアベント24により連結し、空
間28を真空排気しながら樹脂29を充填するものであ
り、複数本のエアベント24を適宜方向に設けることに
より、空間28内において充填した樹脂30が均一に流
れ、精度の高い成形品が得られる。
【0013】図21は本発明の第7実施例を示してお
り、上記実施例と同一部分に同一符号を付し、同一箇所
の説明を省略して詳述すると、第1の型本体4の蓋部6
に排出口11Aを形成し、この排出口11Aと空間28
の中央上部とをエアベント24Aにより連結し、その排
出口11Aに真空排気ポンプ29を連結している。この
ように排出口11Aを蓋部6に設け、空間28内を真空
排気しながら樹脂30を充填するものであり、第1実施
例と同様な効果を有する。また、図示しないが第2の型
本体5の蓋部9に排出口を形成し、この排出口と空間と
を連結してもよい。
【0014】図22は本発明の第8実施例を示してお
り、上記実施例と同一部分に同一符号を付し、同一箇所
の説明を省略して詳述すると、医療用補綴物である人工
歯冠を成形するものを示しており、人工歯冠の形状をし
た模型38を熱融解性材料により形成し、第2の型本体
5内にて石膏21により1次埋没するとともに、複数の
模型38を熱融解性材料からなる通路39により連結
し、さらに通路39と注入口10をスプルランナ23に
より連結し、さらに通路39と排出口11をエアベント
24により連結する。次にリング部7を組み立てて内部
に石膏21を充填し2次埋没を行なう。石膏21の固化
により第1,第2の石膏型25,22が形成される。石
膏型25,22を型開きし模型38、通路39、スプル
ランナ23及びエアベント24を溶融排出し洗い流して
石膏型25,22間に人工歯冠形状の空間を形成する。
上記各実施例のうちの適宜シール構造を介して型閉し、
真空排気ポンプ29により空間内を真空排気しながら樹
脂30を空間内に充墳する。本実施例では、医療用補綴
物である人工歯冠を成形する場合において、型閉時石膏
型25,22内を外気からシールし、石膏型25,22
の空間を真空排気しながら樹脂29を充墳することが可
能であるから、樹脂30のガス巻き込みが抑制されると
ともに、樹脂29の流れが円滑になり樹脂30が空間内
の隅々まで行き渡り、冷却後の成形品の残留応力が低減
し歪みの発生を抑制できる。また前記実施例と同様に樹
脂注入圧力を小さくできるに伴い成形機の小形化を図る
ことができるとともに残留応力が抑制され、また成形温
度を低くできるに伴い成形精度および色が良好な成形品
が得られる。
【0015】図23は本発明の第9実施例を示してお
り、上記実施例と同一部分に同一符号を付し、同一箇所
の説明を省略して詳述すると、医療用補綴物である義肢
装着体を成形する場合を示し、この装着体は義足や義手
等の装着部に合わせて図示しない模型を熱融解性材料に
より形成し、この模型により石膏型25,22内に模型
形状の空間28Aを形成する。そして、排出口11およ
びエアベント24Aを介して真空排気ポンプ29により
空間28Aを真空排気しながら樹脂30を充填し装着体
を成形する。本実施例では、医療用補綴物である義肢の
装着体を成形する場合において、型閉時石膏型25,2
2内を外気からシールし、石膏型25,22の空間内を
真空排気しながら樹脂30を充填することが可能である
から、樹脂30のガスの巻き込みが抑制されるととも
に、樹脂30の流れが円滑になり樹脂30が空間内の隅
々まで行き渡り、冷却後の成形品の残留応力が低減し歪
みの発生を抑制できる。また前記実施例と同様に樹脂注
入圧力を小さくできるに伴い成形機の小形化を図ること
ができるとともに残留応力が抑制され、また成形温度を
低くできるに伴い成形精度および色が良好な成形品が得
られる。
【0016】図24は本発明の第10実施例を示してお
り、上記実施例と同一部分に同一符号を付し、同一箇所
の説明を省略して詳述すると、医療用補綴物である人工
長骨を第9実施例と同様に成形する場合を示し、上記実
施例と同様に空間28B内に樹脂30が隅々にまで行き
渡る。
【0017】図25は本発明の第11実施例を示してお
り、上記実施例と同一部分に同一符号を付し、同一箇所
の説明を省略して詳述すると、本実施例では第1実施例
において、シール層27,27Aを石膏型25,22の
全面に形成した場合を示しており、これにより製作用型
3のシール構造を簡略化することができる。なお本実施
例では、熱硬化性樹脂等のシール剤をコーティングして
なるシール層によりシール部材15B,16B,17B
を形成しているが、これらシール部材15B,16B,
17Bを全て省略することもできる。
【0018】図26及び図27は本発明の第12実施例
を示しており、上記実施例と同一部分に同一符号を付
し、同一箇所の説明を省略して詳述すると、本実施例で
は第4実施例のように断面円形のシール部材40を用い
て製作用型3のシール構造を形成する場合に、シール部
材40を蓋部6の半円状の凹溝41に嵌着し、リング部
7に前記凹溝41より浅い凹溝42を形成し、製作用型
3を一体化した場合にシール部材40が凹溝42によっ
て圧縮されるように構成したものであり、この構造を全
ての製作用型3の分割部に用いてもよい。
【0019】図28及び図29は本発明の第13実施例
を示しており、上記実施例と同一部分に同一符号を付
し、同一箇所の説明を省略して詳述すると、本実施例で
は製作用型3の分割部の側周面をシール部材43で覆う
ことによりシール構造を構成するものであり、製作用型
3の側周面をほぼ全体的に覆う形状、寸法を有し二分割
された合成樹脂製又は金属製等のカバー44,45を具
備し、両カバー44,45の一端部をヒンジ部46によ
り連結するとともに、一方のカバー44の他端に係止用
突起47を形成し、他方のカバー45の他端に係止用受
部48を形成し、この係止用受部48に摘み49を連設
し、両カバー44,45の内面にシート状のシール部材
43を貼着している。そして、両カバー44,45をヒ
ンジ部46を中心に左右から閉じて製作用型3の側周面
を覆い、係止用突起47と係止用受部48により係着し
て各分割部をシールするものである。
【0020】図30は本発明の第14実施例を示してお
り、上記実施例と同一部分に同一符号を付し、同一箇所
の説明を省略して詳述すると、本実施例では製作用型3
の各分割部の側周面に、製作用型3の側周面形状に合わ
せて形成され、かつ弾性を有する枠状のシール部材5
0,51,54を着脱可能に外装したものであり、この
例では四角形状の製作用型3を図示しているとともに、
シール部材51には注入部材31に対応する孔52と、
排出口11に対応する孔53が設けられている。そし
て、一体化した製作用型3の各分割部の側周面にシール
部材54,51,50を順次弾性的に外装することによ
りシールするものである。
【0021】図31は本発明の第15実施例を示してお
り、上記実施例と同一部分に同一符号を付し、同一箇所
の説明を省略して詳述すると、本実施例では製作用型3
の各分割部の側周面にシール部材であるシール用テープ
55を剥離可能に接着してシールするものである。
【0022】図32は本発明の第16実施例を示してお
り、上記実施例と同一部分に同一符号を付し、同一箇所
の説明を省略して詳述すると、本実施例では製作用型3
の各分割部の側周面にシール部材55を剥離可能に塗布
してシールするものである。
【0023】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく本発明の要旨の範囲内において種々の変形実
施が可能である。例えば本発明は、医療用補綴物であれ
ば人工骨などの種々のものの成形に適用可能であり、さ
らに義歯床は全床でも部分床でもよい。また成形機は射
出成形機の他、トランスファ成形機、射出圧縮成形機等
にも用いることができる。また、高分子樹脂の種類は例
えばポリカーボネート樹脂、ポリオレフォン樹脂、ポリ
サルフォン樹脂、スチロール樹脂、ポリウレタン樹脂又
はポリアセタール樹脂等に適用でき、熱可塑性および熱
硬化性の樹脂に適用できる。また、石膏面にシール層を
形成しない実施例においては、特公昭57−2023号
公報で開示されている方法等を用いて石膏型を分割せず
に模型、スプルランナ、エアベントを溶融排出してもよ
い。またシール部材の配設位置および真空排気位置は要
旨の範囲内で適宜変更することができる。例えばシート
状のシール部材、パッキンからなるシール部材およびシ
ール層からなるシール部材等は適宜選択でき、また組み
合わせてシール構造を構成することができる。また第
1,第2の型本体を分割可能な蓋部とリング部からなる
ものを示したが少なくとも一方の型本体の蓋部とリング
部を一体に形成してもよい。またシート状のシール部材
は型本体に接着せず着脱可能に挟着してもよい。またシ
ート状シール部材の幅寸法等の寸法は適宜選定すればよ
い。また製作用型のシール構造は上記実施例に限らず適
宜手段により構成すればよい。また、上記実施例では止
着部材により製作用型を型閉するものを示したがパッキ
ンを介して止着してもよく、また止着部材を用いず、又
は併用して、成形機の型閉装置で型閉するように構成し
てもよい。
【0024】
【発明の効果】本発明は、石膏型内に樹脂を充填する医
療用補綴物の製作方法において、型閉時前記石膏型内を
外気からシールし、その石膏型内空間を真空排気しなが
ら樹脂を充填するものであるから、成形歪みが抑制され
た成形品を得ることが可能な医療用補綴物の製作方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す断面図である。
【図4】本発明の第1実施例を示す断面図である。
【図5】本発明の第1実施例を示す断面図である。
【図6】本発明の第1実施例を示す平面図である。
【図7】本発明の第1実施例を示す製作用型の分解断面
図である。
【図8】本発明の第1実施例を示す製作用型の断面図で
ある。
【図9】本発明の第1実施例を示す製作用型の蓋部の断
面図である。
【図10】本発明の第1実施例を示す製作用型のリング
部の断面図である。
【図11】本発明の第1実施例を示す製作用型の蓋部の
断面図である。
【図12】本発明の第2実施例を示す要部の拡大断面図
である。
【図13】本発明の第3実施例を示す要部の拡大断面図
である。
【図14】本発明の第3実施例を示す製作用型の分解断
面図である。
【図15】本発明の第3実施例を示す製作用型の断面図
である。
【図16】本発明の第3実施例を示す製作用型の蓋部の
平面図である。
【図17】本発明の第3実施例を示す製作用型のリング
部の平面図である。
【図18】本発明の第3実施例を示す製作用型の蓋部の
平面図である。
【図19】本発明の第4実施例を示す要部の拡大断面図
である。
【図20】本発明の第5実施例を示す要部の拡大断面図
である。
【図21】本発明の第7実施例を示す断面図である。
【図22】本発明の第8実施例を示す平面図である。
【図23】本発明の第9実施例を示す断面図である。
【図24】本発明の第10実施例を示す断面図である。
【図25】本発明の第11実施例を示す断面図である。
【図26】本発明の第12実施例を示す断面図である。
【図27】本発明の第12実施例を示す断面図である。
【図28】本発明の第13実施例を示す断面図である。
【図29】本発明の第13実施例を示す断面図である。
【図30】本発明の第14実施例を示す斜視図である。
【図31】本発明の第15実施例を示す断面図である。
【図32】本発明の第16実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
3製作用型 15,15A,15B,16,16A,16B,17,
17A,17B,40,43,50,51,54 シー
ル部材 22,25石膏型 28,28A空間 29 真空排気ポンプ 30 樹脂

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石膏型内に樹脂を充填する医療用補綴物の
    製作方法において、型閉時前記石膏型内を外気からシー
    ルし、その石膏型内空間を真空排気しながら樹脂を充填
    することを特徴とする医療用補綴物の製作方法。
JP8717194A 1993-06-25 1994-03-17 医療用補綴物の製作方法 Pending JPH0788121A (ja)

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