JPH078728B2 - 均質沈澱による主として球状粒子よりなる水和アルミナの製造方法 - Google Patents

均質沈澱による主として球状粒子よりなる水和アルミナの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の属する技術分野] 本発明は、1μm未満若しくは1μmより大きく3μm
までの寸法を有する主として球状の非凝集粒子よりなる
水和アルミナの製造方法に関する。
特に本発明は、均質沈澱による硫酸アルミニウムからな
る水溶液より出発する水和アルミナに関する。
[発明の背景] 水和アルミナは、先駆体と同じ形態学的及び粒子学的特
性を保持するような主として球状粒子よりなる各種の結
晶アルミナを製造するための先駆体として使用すること
ができる。α−アルミナの製造は、特に本出願人により
出願された先行特許出願の明細書に記載されている。
アルミナは、その種々の結晶形態において広範囲の用途
を有し、たとえば半導体用の支持体を製造する際及び集
積回路を充填する際の電子部品用の素材として、或いは
切断工具を製作するためのセラミック材料として、或い
は不均質触媒における触媒又は触媒支持体としての用途
を有する。
単分散された又は低い多分散指数をもって多分散された
球状かつ非凝集粒子として水和アルミナを製造するに
は、技術文献及び特許明細書から種々の方法が知られて
いる。
ジャーナル・インオーガニック・ヌクレア・ケミストリ
ー(1973)、第35巻、第3691-3705頁(ロジヤー・ブレ
ース及びエゴン・マチジエビック)には1μm未満の寸
法を有しかつ90℃より高く100℃程度の温度にて数時間
乃至数日間の時間にわたり強制加水分解することにより
硫酸アルミニウム溶液から出発して製造される水和され
た球状の単分散アルミナの製造方法が記載されている。
この文献によれば、球状かつ単分散型として生成物を得
るには、2×10-4〜5×10-3モル/lの範囲のAl3+濃度を
有する硫酸アルミニウム溶液を用いて操作することが極
めて重要である。
球状かつ単分散の粒子としてアルミナを得るために必須
である上記の濃度で操作することにより、沈澱した水和
アルミナは、1×10-3モル/lの濃度のAl3+溶液から出発
して4日後に33重量%の最大値に達する。
出発溶液のAl3+濃度を高めれば(強制加水分解時間は同
じとする)、沈澱する水和アルミナの割合は低下する傾
向を有する。加水分解を同じ初期Al塩濃度にてより長時
間行なえば、沈澱アルミナの再溶解が起こる結果、沈澱
収率がさらに低下する。
上記方法は、水和アルミナの生産性が1mg/1hr.の程度に
ように極めて低いため、工業上の観点から実用的でな
い。
アルミニウムsec−ブトキシドの強制加水分解を硫酸イ
オンの存在下で行なえば理論収率に達するまで反応収率
を増大させうることも知られているが、常に極めて低い
Al3+濃度、一般に10-3モル/lの程度で操作する必要があ
り、これは50mg/1hr.の程度の生産性をもたらす。
上記種類の方法は、たとえば「アルミニウム・ヒドラス
・オキサイド・ゾル、II.Al-sec.-ブトキシドの加水分
解による均一球状粒子の製造」P.L.カトン及びE.マチジ
ェビック、ジャーナル・オブ・コロイド・インターフエ
ース・サイエンス、第48巻、第2号、1974年8月)、第
291頁に記載されている。この方法によれば定量的収率
が得られるとしても常に生産性が極めて低く、極めて複
雑な方法を必要とすると共に硫酸アルミニウムよりもず
っと高い価格を有するアルミニウム化合物を使用する。
さらに、たとえば硫酸塩のようなアルミニウム塩から出
発して10%アンモニヤ水溶液の存在下に、約0.6モル/l
の濃度にて得られる水和アルミナの他の製造方法も知ら
れている。
この種の方法は、南アフリカ特許第555,052号明細書に
示されれている。しかしながら、この方法により得られ
るアルミナは、単分散粒子の形態でなく多分散粒子の形
態であり、特に沈澱が均質に生じないため凝集物が存在
する。
硫酸アルミニウムから出発し、熱の作用下でOH-1イオン
を放出し得る物質の存在下で短時間に均質沈澱を生ぜし
めるように、アルミナを製造する他の方法も知られてい
る。
「均質沈澱」という用語は、アルミニウム塩溶液とアル
カリ性溶液との急速接触によって生ずる局部的な過飽和
現象が生じないことを意味する。
しかしながら、この方法によってもアルミナはたとえ定
量的反応により得られたとしても球状粒子の形態となら
ず、大抵の場合5×10-3モル/lより高い出発Al3+濃度で
操作すれば凝集物の形態となる。
さらに、硝酸アルミニウム又は硫酸アルミニウムから出
発しコハク酸、NH4Cl及び尿素の存在下でアルミナを製
造する方法も知られており、これは均質沈澱をもたら
す。しかしながら、これらの場合にも、常に凝集物が存
在するため低い多分散指数を有する球状粒子としてアル
ミナを得ることができない。
制御された形態を有しかつ凝集物を含まない水和アルミ
ナを工業上興味ある高収率で得る観点から、溶液からの
沈澱を含む上記したような方法は利用されず、異なる技
術が使用される。
この種の製造方法はたとえばヨーロッパ特許出願公開第
117,755号公報に記載されており、この方法によれば加
水分解性アルミニウム化合物の液状粒子のエアロゾルを
作成し、これを順次に水蒸気と反応させて固体粒子とし
て水和アルミナを得ることを含む技術が利用される。
今回、驚くことに、単分散された又は低い多分散指数を
有する多分散された球状の非凝集粒子より主としてなる
水和アルミナを溶液からの沈澱により極めて高い収率を
与え得るよう製造しうることが判明した。
[発明の目的] したがって、本発明の目的は、実測した多分散指数dw/d
n≦2、特に≦1.20(単分散粒子)(ここでdwは粒子の
重量平均直径でありかつdnは数平均直径である)を有す
る球状粒子より主としてなる水和アルミナの製造方法を
提供することである。
[発明の要点] 本発明によれば、この方法は、SO4 --/Al3+のモル比が
少なくとも1より大きい硫酸アルミニウムからなる水溶
液より出発しかつ沈澱を反応条件下で可溶性でありかつ
1,000,000より大きい平均分子量と少なくとも3ミリ当
量/g(meq/g)のイオン性とを有する陽イオン性高分子
電解質の存在下で行ない、前記沈澱をOH-イオンを放出
しうる物質の存在下で均質沈澱を得るような条件下に行
なうことを特徴とする。
一般に、出発溶液のAl3+濃度は0.6モル/l、好ましくは
0.4モル/lの値に達することができる。
好ましくは、陽イオン性高分子電解質は3.5meq/gより大
きいイオン性と1,000,000〜6,000,000の範囲の分子量と
を有する。
驚くことに、上記特性を有する本発明の陽イオン性高分
子電解質の存在下にて硫酸アルミニウムの均質沈澱を行
なうことにより、実際上単分散された球状の非凝集粒子
より主としてなる水和アルミナが得られるようなメカニ
ズムは未知である。
事実、反応溶液はたとえばアルカリ剤と反応条件におけ
る加水分解との両者から生ずるOH-イオン、Al3+イオ
ン、アルミニウム塩から生ずる陰イオン、或いは場合に
より上記SO4 --/Al3+の比に一致するようなSO4 --濃度を
得るべく導入したその他のイオン及び反応条件下で生ず
る陽イオン種類など極めて多種類のイオンを含有する。
陽イオン性高分子電解質につき上記したと同じイオン性
と分子量との組合せを示す陰イオン性高分子電解質を使
用しても、本発明の結果は達成しえないことが判明し
た。
同様に、上記分子量を有するが中性の非イオン性反復単
位のみからなる重合体を使用しても、本発明の結果は得
られない。
本発明の高分子電解質は、溶液中に含有される初期アル
ミニウムの量に相当する理論Al2O3量に対し2.5重量%よ
り多い量で使用される。
好ましくは、3重量%より多い、特に3.3重量%の高分
子電解質の量が使用される。
使用前に本発明の高分子電解質は数g/l、一般に1g若し
くは2g/lの程度の濃度で水中に溶解される。
上記より多い、たとえば10若しくは20重量%程度の高分
子電解質の量を、粒子の形態及び粒子分布に関し顕著な
変化を生ぜしめることなく使用することもできる。
一般に、高分子電解質が反応条件下で水溶液から他の相
中へ分離しない限り、それより多量の高分子電解質濃度
を使用することもできる。
本発明の高分子電解質のイオン性は、全高分子鎖に沿っ
て分布される陽イオン性基の個数に関係する。本発明の
結果を得るには、高分子電解質活性の低下が生じない限
り、陽イオン性基を高分子鎖中に規則的に分布させると
が必要である。
少なくとも3meq/gに相当するイオン性基の濃度が最良の
結果を与える濃度であると判明した。好ましくは、陽イ
オン性基の量は4meq/gよりも多い。
陽イオン性高分子電解質のイオン性の定量測定は、滴定
剤として陰イオン性高分子電解質を用いる公知方法にし
たがって行なわれる。本発明に使用する方法は、「低濃
度における高分子電解質測定」[L.K.ワング及びW.W.シ
ュスター、インダストリアル・エンジニアリング・ケミ
ストリー、プロシーディング・リサーチ・デビジョン、
第14巻、第4号(1975)、第312頁〜314頁]に報告され
ており、高分子電解質中に存在する陽電荷の1g当りのミ
リ当量(meq/g)を計算することができる。
滴定剤として使用する陰イオン性高分子電解質は、ポリ
ビニルスルホン酸のカリウム塩よりなるPVSAKと称する
市販の製品である。
さらに、高分子電解質の製造が線状になる程、電解質性
能が高くなる。分子量が等しければ、分枝鎖構造を有す
る高分子電解質の方がより低い活性を示す。しかしなが
ら、側鎖を有する陽イオン性高分子電解質も、これらが
反応条件下にて可溶性でありかつより多量に導入されれ
ば使用することができる。
本発明に方法に特に適することが判明した高分子電解質
は、置換アクリルアミドに基づきかつ一般式: [式中、R1、R2、R3、Tは互いに同一若しくは異なるも
のであってH、1〜4個の炭素原子を有する脂肪族炭化
水素基から選択され、YはH又は−CH3であり; ZはH又は−CH3であり; Xは陰イオン、特に塩素イオン若しくは硫酸イオンであ
り; nは整数である] を有する反復単位を含む重合体である。
上記単位を含む重合体は、慣用の反応により、たとえば
マンニッヒ反応により非イオン性ポリアクリルアミドか
ら得られる。
使用しうる他の陽イオン性高分子電解質はポリビニルア
ミンであって、これはホフマン分解反応及びそれに続く
公知技術にしたがう窒素原子の四級化により或いはビニ
ルアミンの公知方法にしたがう重合及びそれに続く窒素
の四級化によってポリアクリルアミドから得ることがで
き、前記ポリビニルアミンは一般式: [式中、R4、R5、R6は上記R1と同じ意味を有し; X、Y及びnは上記と同じである] を有する。
好適化合物はY、Z、T、R3及びR4がHでありかつR1
R2、R5、R6が互いに同一若しくは異なるものであって
H、−CH3若しくは−C2H5よりなる群から選択されるも
のである。
上記陽イオン単位を含む重合体は、さらに一般式: [式中、mは整数でありかつYは上記と同じである] の未置換アクリルアミドの中性単位をも含有することが
できる。
中性単位及び陽イオン性単位は重合体鎖に沿って統計的
に分布され、イオン性及び分子量は上記の値を有する。
しかしながら、さらに中性単位を次のもの: [式中、R=H若しくは1〜4個の炭素原子を有する脂
肪族炭化水素基である]; [式中、R7はRと同じ意味を有する]; [式中、R8はRと同じ意味を有する]; [式中、R9及びR10はRと同じ意味を有する]; (a5) ポリビニルピリジンから誘導される 単位 [上記式中、mは上記の意味を有する] から選択しうる共重合体も使用することができる。
アクリルアミドの陽イオン性単位及び上記中性基を有す
る共重合体は、従来技術の方法に従って製造される。
特に、上記イオン性単位と種類(a1)の基とを含む重合
体はオレフィンCH2=CHRとアクリルアミドとの重合によ
り得られ;種類(a2)のものはアクリルアミドとアクリ
ル酸エステルとの重合により得られ;種類(a3)のもの
はビニルエーテルとアクリルアミドとの共重合により得
られ;種類(a4)のものはマレイン酸とアクリルアミド
との共重合により得られ;種類(a5)のものはアクリル
アミドとビニルピリジンとの共重合により得られる。
各種の基における上記各種の中性単位は、より多くの単
量体が同時に重合されれば、高分子鎖中に同時に存在す
ることもでき、上記分子量及びイオン性の値はいずれの
場合にも常に厳守される。
上記中性及び陽イオン性基に含有される各種の基の組合
せは、しかしながら本発明の使用条件下にて可溶性であ
る重合体を生成するように選択される。
各種類において、1個若しくは2個の炭素原子を有する
炭化水素基が特に好適である。
ポリアミドの種類の高分子電解質は、エコクラール、プ
ラエストール、セパランと呼ばれる市販の製品であり、
固相とエマルジョンとの両者で入手できる。
好ましくは、これらは、市販の高分子電解質の水溶液を
使用時点で1〜2g/lの濃度にて作成しかつ必要量を取出
すことにより使用できる。事実、これら高分子電解質の
水溶液は短時間、一般に数日以内で安定である。
均質沈澱は、OH-を徐々にかつ均一に放出して溶液の局
部的過飽和を避けるような物質を反応媒体中へ導入する
ことにより達成される。
上記のようにOH-イオンを放出しうる全ゆる物質を使用
することができる。好適化合物としては、たとえば尿素
及びホルムアミドを挙げることができる。本発明に方法
においては、物質がOH-を放出しうるような温度で操作
される。しかしながら、短時間に水和アルミナの定量的
収率を得るには、OH-イオンの放出ができるだけ急速に
起こるような温度で操作する必要がある。
たとえば、尿素は60℃程度の比較的低温度においてさえ
OH-イオンを放出し始める。しかしながら、約80℃の温
度で操作すると数時間程度の長すぎる時間でアルミナの
定量的収率が得られ、すなわち極めて多い尿素量を使用
する必要があり、これはコストを増大させると共に均質
溶液を得るため尿素と高分子電解質との両者を溶解させ
るのが困難となる。
沈澱を、極めて短時間で完結するには、90〜100℃の温
度で操作するのが好ましい。
これら条件下において4〜12、より好ましくは6〜9の
範囲の尿素/Alのモル比を使用することができる。これ
ら条件下において、アルミナの定量的沈澱時間は数時
間、一般に1〜4時間であり、球状粒子の寸法は使用し
た尿素/Alの比に実際上無関係である。
大気圧又は減圧下で操作することができ、後者の場合、
時間はさらに短縮される。
アルミニウム塩としては好ましくは硫酸アルミニウムが
使用されるが、硫酸アルミニウムの混合物、たとえばカ
リウム、ナトリウム及びアンモニウムを含有するものを
使用することもできる。
一般に、上記アルミニウム塩の混合物を使用することが
でき、たとえば硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム及び
硫酸カリウムの添加により得られる硫酸イオンの存在下
で操作することができる。
さらに、硫酸アンモニウムとアルミニウムの硝酸塩、塩
化物、過塩素酸塩、酢酸塩、蟻酸塩との混合物も使用す
ることができ、ただし硫酸塩以外の塩から生ずるAl3+
量は導入した全アルミニウムに対し5〜10重量%、一般
に20重量%以下である。
本発明のこれら結果は、約30モル%のAl3+を塩化物とし
て含有しかつ残部を硫酸塩として含有するようなアルミ
ニウム塩溶液から出発した場合、1〜1.5の範囲のSO4 --
/Al3+の比を与えるような量の硫酸イオンの存在下で操
作しかつ本発明の方法にしたがって操作しても、得られ
る水和アルミナは球状形態を示さずかつ凝集物を含有す
ることが見出されたので、ますます驚異的である。
AlCl3の代りにAl(NO3)3を上記濃度で使用した場合に
も、同じマイナスの結果が得られる。
本発明の方法により得られる水和アルミナは、X線粉末
分析の下で非晶質相であると思われる。
本発明の非晶質アルミナと同じ形態及び粒子分布を有す
る種々異なる水分含有量の結晶アルミナは、本発明の水
和アルミナを公知方法にしたがう熱処理にかけて得られ
る。特に本出願人により出願された先行イタリヤ特許出
願第19142A/85号に記載された熱処理を行うことによ
り、非晶質先駆体と同じ粒子学上及び形態学上の特性を
有するα相を得ることもできる。本出願人は、本発明で
得られる特定の水和アルミナを用いれば、先駆体の球状
形態を維持するαアルミナを得るために上記イタリヤ特
許出願第19142A/85号に記載した第1図にしたがう温度
と時間との組合せにて熱処理を行ないうることを突き止
めた。
平均寸法(dw及びdn)並びに形態学上及び粒子学上の特
性は、TEM技術による電子顕微鏡下で測定される。dw及
びdnの測定方法は、E.A.コリンス、J.A.ダビッドソン及
びC.A.ダニエルスにより「粒子寸法測定の一般的方法の
検討」、ジャーナル・オブ・ペイント・テクノロジー、
第47巻、第604頁(1975年5月)に記載されている。
本発明の方法により得られる水和アルミナ粒子は、0.06
〜3μmの範囲の直径を有する。
一般に、0.1〜2μmの範囲にて最高の収率が得られ
る。本発明の方法により1〜25g/1hr.の程度の生産性が
容易に達成でき、一般に粒子直径が大きい程、生産性は
高くなる。
実際上、水和アルミナの球状粒子の直径は、出発溶液の
Al濃度に厳密に関係することが判明した。
たとえば、0.1モル/lのAl濃度から出発しかつ本発明の
好適条件下で操作すれば約0.3μmの寸法が得られ、そ
の生産性は約5g/1hr.となる。0.2モル/lの出発Al濃度を
使用すればアルミナ直径は約0.5μmとなり、かつ生産
性は約10g/1hr.となる。0.3MのAl濃度を使用すれば直径
は0.7〜0.8μmの範囲となり、生産性は15g/1hr.とな
る。また、0.4MのAl濃度を用いれば直径は0.8μmとな
りかつ生産性は20g/1hr.となる。
0.025MのAl濃度の溶液を使用すれば、約0.1μmの直径
が得られ、その生産性は、約2g/1hr.となる。
アルミナ粒子の直径はさらに反応媒体の攪拌によっても
影響され、ただし攪拌は系中に乱流を生ぜしめるように
する。
出発濃度を等しくすれば、激しい攪拌でより大きい直径
を得ることができる。
たとえば、0.2MのAlの初期濃度から出発すれば、約1μ
mの直径の粒子が得られる。
例として、攪拌の効果を簡単に説明する。
本発明の方法により得られるアルミナは、極めて純粋で
ある。望ましくは最小値まで減少させねばならない最高
の不純物は、本発明の方法の結果を得るのに必要な硫酸
アルミニウム溶液の使用から生ずる硫黄である。
この硫黄量は、沈澱の最後における懸濁物の最終pHに厳
密に依存することが判明した。
尿素の存在下でAl3+塩溶液を約100℃の温度まで加熱す
ることにより、pHを1.5〜2.5の値から出発し(Al3+塩濃
度及び尿素/Al3+のモル比の関数として)約3〜3.5の
値まで徐々ではあるが暫時増大させることができる。水
和アルミナ沈澱の形成はこの段階で連続的に生じ、4.5
〜5.5の値までのpHの急速上昇が起こり、その後pH上昇
は著しく減速する。約4のpH値にてAl3+の沈澱は完結す
ると思われ、かくして沈澱をこの目的に適した任意の技
術により、たとえば遠心分離及び濾過によって母液から
分離することができる。特に、後者の技術を使用する場
合、粒子を先ず凝集処理にかけて濾過を容易化させるの
が有利である。陰イオン性高分子電解質の希釈溶液(0.
1〜0.5g/l)がこの目的に特に適している。凝集生成物
は、さらにデカンテーションにより洗浄することもでき
る。この凝集処理は、個々にアルミナ粒子の粒子特性を
何ら変化させない。
Al3+沈澱はpH4にて既に完結するが、しばしば4より高
いpH値に達することが好ましい。何故なら、懸濁物のpH
が高い程、沈澱した水酸化アルミニウムの純度が硫黄含
有量の点で高くなるからである。
この様に操作することにより、約100℃で乾燥した水和
アルミナにおいて次ぎの硫黄%が得られる: pH δ (重量%) 4 6.1(重量%) 5.5 3.7(重量%) 6 2.6(重量%) 勿論、尿素の存在下でより長時間加熱することにより、
pHをさらに上昇させることもできる。しかしながら、ア
ルカリを懸濁物へ直接添加しても同じ効果が得られる。
事実、pH4にてAl3+の沈澱が完結した際、アルカリの添
加はこの時点で何ら未制御の核形成現象を生ぜしめず、
懸濁物のpHのみを上昇させる。最終pHは6を越えないこ
とを必要とする。何故なら、それより高いpHは粒子凝集
及び球形状の喪失をもたらすからである。
母液の除去後に沈澱水酸化物を8〜9.5の範囲のpH値か
つ15〜50℃の温度を有するアルカリ溶液中に懸濁させ
て、沈澱水酸化物中の硫黄含有量をさらに減少させるこ
とができる。
アルカリ溶液としては、水和アルミナ懸濁物のpHが予備
選択した値に達しうるようアンモニア溶液を添加した1
〜3重量%のNH4HCO3溶液が有利であると判明した。
上記処理後に得られる最終硫黄は、0.6重量%の値に達
する。
さらに、熱処理を行って硫黄含有量をさらに減少させる
こともできる。
X線粉末スペクトルからの結果として、非晶質相で常に
得られる本発明の水和アルミナは、記述したように熱処
理によって種々の結晶形態まで変換することができる。
しかしながら、先駆体として使用する非晶質の水和アル
ミナができるだけ少量の硫黄を含有すれば、殆んど完全
な硫黄の除去が得られると判明した。
熱処理を行なうことにより、本出願人による先行特許出
願に記載されているように、先駆体と同じ粒子学上及び
形態学上の特性を保持する粒子より主としてなるα−Al
2O3を得る観点で、25ppm以下の最小硫黄量に達する。
[実施例] 以下、実施例により本発明につき説明するが、本発明は
これらのみに限定されない。
例1 0.3gの市販の高分子電解質エコクラール8017を攪拌下に
40mlのH2O中へ溶解させた。この高分子電解質は、3,00
0,000〜4,000,000の分子量とPVSAKでの滴定により測定
して4.94ミリ当量/g(meq/g)の陽イオン性とを有し
た。この溶液を、還流冷却器とpH測定用電極と温度計と
を装着した1フラスコ中へ導入した。200g/lの市販の
Al2(SO4)3・18H2O(0.6モル/lのAl3+)を含有する溶液10
0ml及び最後に32.4gの尿素を加えた。溶液の最終容積は
約600mlであった。これを攪拌しながら100℃まで加熱し
た。約60分間でpHは2.6から5.0まで上昇した。pH3にて
既に溶液は不透明になり始め、pHが上昇するにつれてま
すます濁った。この懸濁物を遠心分離し、生成物を洗浄
し、かつ120℃にて恒量になるまで数時間乾燥させた。
5.9gの水和アルミナが得られ、これはTEM分析にかける
と平均直径約0.3μmの球状かつ均一な殆んど単分散さ
れた粒子(dw/dn=1.1)より主としてなることが判明し
た。
第1図はこの試料の写真を示し、4850倍の倍率である。
粉末のX線スペクトルは、この生成物が非晶質であるこ
とを示している。
比較例1(比較試験) 還流冷却器とpH測定用電極と温度計とを装着した1フ
ラスコ中に、200g/lのAl2(SO4)3・18H2O(0.6モル/lのA
l)を含有する溶液100mlを導入した。水480ml中の尿素3
2.4gの溶液を加えた。これを攪拌することなく100℃ま
で加熱した。100℃にて溶液のpHは2.6であった。60分間
にわたりpHは5.0まで上昇した。
沈澱物を濾過し、洗浄しかつ120℃にて数時間乾燥させ
た。重量は5.8gであり、X線分析はこれが非晶質相より
なることを示した。TEM分析(第2図、倍率4850倍)に
て、これは極めて凝集した種々の寸法の粒子よりなるこ
とが判明し、明確な形態学上の特性を備えず、特に球状
粒子の存在は観察されなかった。
例2 0.3gのエコクラール8017を350mlのH2O中へ攪拌下に溶解
させた。この溶液を例1に記載した反応器中へ導入し、
これと共に200g/lのAl2(SO4)3・18H2Oを含有する溶液200
mlと64.8gの尿素とを導入した。最終容積は約600mlであ
った。これを攪拌せずにpHが5.0の値に達するまで(約6
0分間)100℃まで加熱した。
得られた沈澱物は、遠心分離により母液から分離した
後、TEM分析の下で約0.5μmの平均直径を有する球状の
均一かつ殆んど単分散された粒子より主としてなること
が判明した。試料粉末のX線スペクトルは、アルミナが
非晶質であることを示した。
例3 例2の試験を、同一条件下であるが43.2gの尿素を用い
て反復した。pH5.0に達するのに要する時間は約100分間
であった。沈澱物のTEM分析(第3図、倍率4850倍)
は、形態学上及び粒子学上の特性に関し例2と殆んど変
化を示さなかった。球状粒子の直径は0.5μmに等しか
った。X線にかけると、この生成物は非晶質であること
が判明した。
例4 同じ反応器を使用するが約500r.p.m.にて回転するブレ
ード攪拌器を用いて、例3の試験を反復した。沈澱物の
TEM分析は粒子の顕著な成長を示し、その寸法は実際上
約1.2μmであり、dw/dnは1.15に等しかった。しかしな
がら、粒子の形態は何らの変化も示さなかった。試料の
TEM写真を第4図に示す。X線分析は、この試料が非晶
質であることを示した。
例5 例2と同じ条件下であるが28.8gの尿素を用いて試験を
反復した。pH5.0に達するのに要する時間は約220分であ
った。試料のTEM分析は、例2と比較して殆んど変化を
示さなかった。粉末のX線スペクトルは、生成物が非晶
質であることを示した。
例6 例3の試験を、同一条件下であるが100℃まででなく95
℃まで溶液を加熱して反復した。pH5.0に達するのに要
する時間は約240分であった。沈澱物のTEM分析は、例3
と比較して実質的な変化を示さなかった。
例7 0.3gの高分子電解質エコクラール8017を220mlのH2O中へ
攪拌下に溶解させた。
この溶液を例1に記載した反応器中へ導入し、これと共
に200g/lのAl2(SO4)3・18H2Oを含有する溶液300mlと尿素
97.2gとを導入した。この溶液(最終容積約600ml)を攪
拌せずに5.5のpH値に達するまで(約70分間)100℃まで
加熱した。沈澱物のTEM分析は、これが0.75μmの平均
直径を有する主として球状粒子よりなることが判明し
た。
例8 0.076gの高分子電解質エコクラール8017を100mlのH2O中
へ攪拌下に溶解させた。
この溶液を約60r.p.m.にて回転するブレード攪拌器を装
着した例1に記載の反応器に導入した。この溶液を470m
lのH2Oで希釈した後、これに200g/lのAl2(SO4)3・18H2O
を含有する溶液25mlと8.1g尿素とを加えた。得られた溶
液(最終容積約600ml)を5.0のpH値に達するまで(約65
分間)攪拌下に100℃まで加熱した。沈澱物のTEM分析
は、これが約0.11μmの平均直径を有する主として球状
粒子よりなることを示した。試料の写真を第5図に示す
(倍率:4850倍) 例9 1.2gの高分子電解質エコクラール8017を400mlのH2O中へ
攪拌下に溶解させた。
この溶液を、約60r.p.m.にて回転するブレード攪拌器を
装着した例1に記載の反応器中へ注ぎ込んだ。200g/lの
Al2(SO4)3・18H2Oを含有する溶液200mlと42.2gの尿素と
を加えた。この溶液(最終容積約650ml)を5.0のpH値に
達するまで(約90分間)攪拌下に100℃まで加熱した。
沈澱物のTEM分析は、これが約0.45μmの平均直径と例
3におけると同様な粒子寸法分布とを有する主として球
状粒子よりなることを示した。
例10 水300mlの高分子電解質エコクラール8017の0.6gの溶液
と、250mlの容積を得るのに充分な量の水中に80.0gのAl
2(SO4)3・18H2Oを溶解することにより得られたAl2(SO4)3
の溶液とを作成した。
これら2種の溶液を、約60r.p.m.にて回転するブレード
攪拌器を装着した例1に記載の反応器中へ移した。86.4
gの尿素を加え、そしてこれを5.0のpH値に達するまで
(約90分間)攪拌下に100℃まで加熱した。
沈澱物のTEM分析は、これが約0.8μmの平均直径を有す
る主として球状粒子よりなることを示した。
例11−26 例2の試験を反復したが、ただし使用する電解質の種類
及び(又は)導入量をその都度変化させた。第1表には
沈澱物のTEM分析から得られた結果を、試料が球状の殆
んど単分散した微視粒子で構成されるか或いは多分散凝
集体及び非球状粒子で構成されるかに応じてプラス
(P)又はマイナス(N)として示した。
ここで使用した高分子電解質の特性を分子量及びイオン
性につき示せば次ぎの通りである: 例27(比較試験) 例2に記載した試験を反復したが、ただし200mlの硫酸
アルミニウム溶液の代りに同じ溶液133.6mlとAl2(NO3)3
・9H2Oの225g/l溶液66.3mlとを使用するよう変化させ
た。得られた溶液は、従って例2におけると同様なAl3+
濃度(0.2モル/l)を有し、得られたモル比SO--/Al3+
は1.0に等しかった。
得られた沈澱物TEM分析は、球状粒子が殆んど完全に存
在しない寸法上多分散かつ形態学上不均質の粒子の凝集
体よりなることを示した。
例28(比較試験) 例2に記載した試験を反復したが、ただし200mlの硫酸
アルミニウム溶液の代りに同じ溶液133.6mlと144.9g/l
のAlCl3・6H2Oの溶液66.3mlとを使用するよう変化させ
た。したがって、最終溶液は例2におけると同じAl3+
度(0.2モル/l)を有し、得られたモル比SO--/Al3+
1.0に等しかった。得られた沈澱物のTEM分析は、球状粒
子が観察できたが寸法上多分散でありかつ形態学上不均
質の粒子の凝集体よりなることを示した。
例29 pHが反応温度にて4.0の値に達した後(約50分間の加熱
時間後)、直ちにスラリーの試料を抜取ることにより例
2の試験を反復した。試料抜取りの直後に、15MのNH3
液を常に100℃にて5.5に等しいpH値に達するまで反応器
中へ導入し、別のスラリー試料を抜取った。同様にし
て、NH3の添加によりpH値を6及び7にした後、さらに
2っの試料を抜取った。これらの抜取った試料を遠心分
離し、沈澱物を濾液からSO4 --イオンが除去されるまで
水洗した後に120℃のオーブン内で恒量に達するまで乾
燥させた。TEM分析により4、5.5及び6に等しいpH値で
抜取った試料は、例2とおけると完全に同一でありかつ
約0.5μmの直径を有する球状の均一なほぼ単分散され
た粒子より主としてなる結果となった。
逆に、pH=7で抜取った試料は、初期凝集及び球形状の
喪失という現象を示した。同じ試料につき硫黄の%を測
定し、それらの結果は次ぎの通りであった: 抜取り時(100℃)におけるpH S(重量%) 4 6.1 5.5 3.7 6 2.6 例30 例3の試験を同じ条件下で反復したが、ただし懸濁物の
pHが4に達した際(100℃にて約80分間加熱した後)NH3
の15M水溶液を加えてpH値を直接に5.5にし、その際約10
mlの前記溶液を使用した。沈澱物を遠心分離し、ビーカ
ー中へ移して、攪拌下に100mlのNH4HCO3溶液(25g/l)
中へ懸濁させながら、NH3溶液を添加してpHを9.5の値に
調整した。数分間後、これを遠心分離し、沈澱物をH2O
で反復洗浄しかつ恒量(9.3g)に達するまでオーブン内
で120℃にて乾燥を行なった。Sの%を乾燥物につき測
定し、その結果0.6%であった。TEM分析は、例3のもの
と比較して水和アルミナ特性が変化していないことを示
した。
例31 例30で得られた水和アルミナ2.0gを、300℃/hr.の温度
上昇速度にて60分間にわたり910℃の水平炉内で焼成し
た。この試験中、空気流を15に等しい空時速度にて炉内
へ流入させた。1.28gの粉末が得られ、これはX線分析
によりδ−Al2O3のみからなることが判明した(標準J.
C.P.D.S.No.16-934)。TEM分析は、このδ−Al2O3粒子
が出発水和酸化物の球状形態及び優秀な単分散特性を保
持することを示した。粒子直径は、出発水酸化物よりも
約10%小さかった。
例32 例31で得られた1.0gのδ−Al2O3を本出願人によるイタ
リヤ特許出願第19142A/85号明細書に記載された方法に
したがって120秒間にわたり1300℃にて焼成した。
0.98gの粉末が得られ、これはX線分析(標準J.C.P.D.
S.No.10-173)においてα−Al2O3のみからなることが判
明した。TEM分析は、α−Al2O3の粒子が出発δ−Al2O3
の球状形態と優秀な単分散特性とを保持することを示し
た。硫黄含有量は25ppmであった。
例33 例30で得られた2.0gの水和アルミナを例32に記載した条
件下で焼成した。
1.25gの粉末が得られ、これはX線分析の下で専らα−A
l2O3よりなることが判明した。TEM分析により示された
粉末の形態学上及び粒子学上の特性は、例32で得られた
α−Al2O3の特性と全く同様であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は例1で得られた試料の粒子構造を示す倍率4850
倍のTEM分析による電子顕微鏡写真であり、 第2図は比較例1により得られた試料の粒子構造を示す
倍率4850倍のTEM分析による電子顕微鏡の写真であり、 第3図は例3で得られた試料の同様な写真であり、 第4図は例4で得られた試料の同様な写真であり、 第5図は例8で得られた試料の同様な写真である。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】0.06〜3μmの範囲の直径を有しかつ多分
    散指数dw/dn≦2(ここでdwは重量平均直径であり、dn
    は粒子の数平均直径である)を有する主として球状粒子
    よりなる水和アルミナを製造するに際し、SO4 --/Al3+
    の比が少なくとも1より大きい硫酸アルミニウムからな
    る水溶液から出発し;反応条件下にて可溶性でありかつ
    1,000,000より大きい平均分子量と1g当り少なくとも3
    ミリ当量(meq/g)のイオン性とを有する陽イオン性高
    分子電解質を、水溶液から分離された相が形成しないよ
    うな濃度で存在させて沈澱を行ない;前記沈澱を反応条
    件下でOH-イオンを放出しうる物質の存在下に均質沈澱
    を達成するような条件下で行うことを特徴とする水和ア
    ルミナの製造方法。
  2. 【請求項2】多分散指数dw/dnが≦1.20である特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】出発溶液におけるAl3+の濃度が0.6モル/l
    である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】出発溶液におけるAl3+濃度が0.4モル/lで
    ある特許請求の範囲第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】陽イオン性高分子電解質が3.5meq/gより高
    いイオン性と3,000,000より大きい平均分子量とを有す
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。
  6. 【請求項6】陽イオン性高分子電解質を、溶液中に含有
    される出発アルミニウムに相当する理論量のアルミナに
    対し2.5重量%多い量で使用する特許請求の範囲第1項
    記載の方法。
  7. 【請求項7】陽イオン性高分子電解質の濃度が3.3重量
    %より高い又は等しい特許請求の範囲第6項記載の方
    法。
  8. 【請求項8】陽イオン性高分子電解質が、一般式: [式中、R1、R2、R3、Tは互いに同一又は異なるもので
    あって水素、1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基よ
    りなる群から選択され、 Z、Yは−CH3、Hであり、 Xは陰イオンであり、 nは整数である] を有する置換アクリルアミドに基づく反復単位を含む特
    許請求の範囲第1項記載の方法。
  9. 【請求項9】Y、Z及びR3がHであり、かつR1及びR2
    互いに同一若しくは異なるものであってH、−CH3及び
    −C2H5よりなる群から選択される特許請求の範囲第8項
    記載の方法。
  10. 【請求項10】陽イオン性高分子電解質が、一般式: [式中、R4、R5、R6は上記R1と同じ意味を有し、Y1はY
    と同じ意味を有しかつmはnと同じ意味を有する] を有するビニルアミンに基づく反復単位を含む特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
  11. 【請求項11】R4がHであり、かつR5及びR6が互いに同
    一若しくは異なるものであってH、−CH3、−C2H5より
    なる群から選択される特許請求の範囲第10項記載の方
    法。
  12. 【請求項12】高分子電解質が、イオン単位の他にさら
    に一般式: [式中、m及びY2はY及びnと同じ意味を有する]を有
    する未置換アクリルアミドの中性単位をも有し、前記イ
    オン単位及び中性単位は高分子鎖に沿って統計的に分布
    している特許請求の範囲第8項記載の方法。
  13. 【請求項13】陽イオン性高分子電解質が、前記陽電荷
    単位とアクリルアミド以外の中性単位とを含みかつこれ
    らが重合体鎖に沿って統計的に分布された共重合体より
    なる特許請求の範囲第8項記載の方法。
  14. 【請求項14】中性単位が、次の種類: [式中、RはH又は1〜3個の炭素原子を有する炭化水
    素基である]; [式中、R7はRと同じ意味を有する]; [式中、R8はRと同じ意味を有する]; [式中、R9及びR10はRと同じ意味を有する]; [式中、上記種類におけるmは整数である] から選択される特許請求の範囲第13項記載の方法。
  15. 【請求項15】均質沈澱を尿素又はホルムアミドの存在
    下で行なう特許請求の範囲第1項記載の水和アルミナの
    製造方法。
  16. 【請求項16】反応温度が90〜100℃の範囲である特許
    請求の範囲第15項記載の方法。
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