JPH0786613A - 量子効果素子の製造方法 - Google Patents

量子効果素子の製造方法

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JPH0786613A
JPH0786613A JP22530193A JP22530193A JPH0786613A JP H0786613 A JPH0786613 A JP H0786613A JP 22530193 A JP22530193 A JP 22530193A JP 22530193 A JP22530193 A JP 22530193A JP H0786613 A JPH0786613 A JP H0786613A
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JP
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interference fringes
electron
quantum
electron beam
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JP22530193A
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Shinobu Fujita
忍 藤田
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 量子効果デバイスに応用できる、5nm以下
のサイズの固体細線、またはドット状の固体を作製する
ことを目的とする。 【構成】 固体表面上に、波長が10nm以下の2つ以
上の光線、(典型的なものとしては電子線、X線)の干
渉で干渉縞をつくり、干渉で光線強度の強めあったとこ
ろで基板上の性質を変え、選択的に固体表面と気層中の
原子、分子との化学反応を促進させ、原子、分子を堆積
させることで、固体細線、またはドット状の固体を形成
する。 【効果】 上記光線の干渉縞の間隔は5nm以下にでき
るので、5nm以下のサイズの固体細線、固体ドットを
作製できる。しかも、できた細線、ドットは、均一な周
期性も持ち合わせ、量子効果デバイスへの応用上望まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は量子効果素子の製造方法
に係り特に量子効果現象が現れるような微細な固体細線
(量子細線)或いは固体ドット(量子ドット)を有する
電子デバイス、光デバイスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年LSIの高集積化が進み超微細構造
を有する半導体素子の研究が盛んに行われ量子効果を利
用した新規な能動素子の開発が行われている。これにと
もない寸法が10nmを下回るような微細な固体細線や
固体ドットを形成し、電子の量子効果現象を利用した新
機能デバイスの研究開発が盛んに行われている。しかし
ながら従来のフォトリソ技術ではこのような微細な構造
を得るには至っていない。以下、従来の微細な固体細
線、固体ドットを形成する方法を説明する。
【0003】半導体基板上にレジスト膜を形成し、電子
線を用いて露光させ現像し、数百から数千nmの開口を
持つマスクを形成する。しかる後前記マスクの開口部に
MBE法、MOCVD法等を使い、選択的に膜を形成し
量子細線を形成する方法がある。
【0004】また、半導体基板上に厚さ数十nmの半導
体薄膜超格子を形成しこれを壁開する。この壁開面を選
択エッチングにより前記超格子膜厚に相当する数十nm
の溝を形成しこの溝に気層成長法で再成長させ量子細線
を形成する方法がある。
【0005】また、(111)面等の成長面がでている
半導体基板を1、2゜角度をつけて研磨し微小傾斜基板
を形成する。この基板表面にある1原子層の段差に横方
向から別種の半導体層を気層成長し厚さ数十nmの量子
細線を形成する方法がある。
【0006】また、金属により量子細線を形成する場
合、数nm径に絞った電子線を金属基板に照射し、照射
部分に選択的に気層残留不純物を堆積させたあと、イオ
ンスパッターで堆積してない部分をエッチング除去する
方法がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記いず
れの方法を用いても5nm以下のサイズで量子細線或い
は量子ドットを形成することは困難であった。本発明は
5nm以下の超微細な量子細線や量子ドットを形成する
ことを可能とし、この量子細線や量子ドットを有する新
規な量子効果素子の製造方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明による量子効果素子の製造方法は、量子効果素
子の製造時の膜形成、エッチング、或いは不純物ドーピ
ングによる基板表面処理の際に、基板表面に電磁波或い
は電子線の干渉により干渉縞を形成し、前記基板表面に
エネルギー強度の分布を生じせしめることを特徴とする
ものである。
【0009】つまり、基板上に、X線等の電磁波或いは
電子線の干渉で前記基板上に干渉縞をつくる。この干渉
でエネルギー強度の強め合った部分と弱め合った部分の
性質の差を利用して、膜を堆積させたりエッチングさせ
たりドーピングさせたりし5nm以下のサイズで量子細
線や量子ドットを形成するものである。上記X線、電子
線の波長は10nm以下が好ましい。
【0010】例えば前記基板を半導体基板としCVD等
により半導体薄膜を堆積する場合、干渉縞のエネルギー
強度の強め合う分では固体表面と気層中の原子或いは分
子との化学反応を促進させ原子或いは分子をエネルギー
強度の強め合う部分に選択的に半導体膜を堆積させるこ
とができる。このとき、堆積する反応が起きるエネルギ
ー強度の臨界値を前記干渉縞のエネルギー強度の強め合
う部分のエネルギー強度と弱め合う部分のエネルギー強
度の間にくるように、基板温度やガスの流量を調整する
必要がある。
【0011】また、前記干渉縞によるエネルギー強度の
強弱を利用し、エッチングガスを流すことによりエネル
ギー強度の強め合う部分或いは弱め合う部分のみを選択
的にエッチングさせることができる。この場合も選択性
を高めるために、エッチング反応が起きるエネルギー強
度の臨界値を前記干渉縞のエネルギー強度の強め合う部
分と弱め合う部分の間にくるように基板温度やエッチン
グガスの流量等を調整する必要がある。
【0012】また、前記干渉縞によるエネルギー強度の
強弱を利用し、イオン源を選択的に堆積した後熱によっ
て拡散させることにより選択的にイオンドープングする
ことができる。この場合も選択性を高めるために、イオ
ン源の堆積反応が起きるエネルギー強度の臨界値を前記
干渉縞のエネルギー強度の強め合う部分と弱め合う部分
の間にくるように基板温度やイオン源のエネルギー密度
等を調整する必要がある。
【0013】図1に電子線を干渉させる装置の概略図を
示す。チャンバー16内に配置された電子線源11を例
えば干渉性の良い電界放出電子銃で構成する。12は基
板13を保持するサセプターであり14及び15は電極
を表す。電子線源11から照射された電子はマイナスに
帯電された電極14及びプラスに帯電された電極15間
の電位差により図中矢印のように二つの経路に分割さ
れ、この位相の揃っている二つの電子線により基板13
上で干渉縞を形成する。通常、独立した二つの電子線源
から照射された電子線は、干渉性が悪く所望の干渉縞は
得られない。しかし、図1のように一つの電子源11か
ら出た電子線(矢印)を二つの電子線に分割するバイプ
リズムを使うと、干渉縞が基板13上にできる。このと
き干渉縞の間隔は、電極14及び15間に印加する電圧
(電子球の軌道を変える作用)や、電子線源の電子銃の
加速電圧(電子線の波長を変える作用)を変えること
で、現在の電子銃の精度を考慮すると1nm以上5nm
以下の範囲でその幅を自由に調整できる。図1では電子
線を基板12の真上から照射する様子を示したが基板1
2に平行に入射させたり斜め上方から入射させても良
い。
【0014】また図2に電子線を干渉させる別の装置の
概略図を示す。電子顕微鏡観察用試料に使われるような
楔型結晶21の結晶端には、結晶内での電子線の散乱と
干渉の効果により膜厚が電子線の半波長の整数倍のとこ
ろで強め合い基板22上に23に示すような光線強度の
強弱が生じる。この干渉作用を利用し基板22上の光線
強度の強い部分或いは弱い部分に選択的に成長、エッチ
ング或いはドーピングをすることで量子細線或いは量子
ドットを形成することができる。このとき楔の角度をθ
とすると、干渉縞の縞の幅wは、 w=1/2×ξ・tanθ となる。ここでξは電子線の結晶中の消衰距離で、例え
ば楔型の結晶をシリコン結晶で形成した場合(111)
面反射でξは約600オングストローム(以下Aと記
す)、(400)反射でξは約1300Aである。ta
nθを0.1程度としたとき、シリコン結晶の反射面を
適当に選ぶことによって縞の幅wは30A、65Aとす
ることができる。また、楔型結晶の材料を適当に選び、
角度θを制御することによって、縞の幅wを数Aから数
十Aまで制御することができる。
【0015】また図3にX線を用い干渉作用を生じさせ
干渉縞を形成する装置の概略図を示す。金属のターゲッ
ト31に数百KeVに加速された電子線をあてると、波
長が連続的な分布をしているX線(連続)が発生する。
特定の波長のX線は、単結晶に対してブラッグ反射角に
強く回折されるので、図3のようにスリット32を通し
て単結晶33にX線(連続)を照射する。この単結晶3
3を鏡のように配置し、角度調整することで、X線の単
色光を得ることができる。さらに、スリット34で2つ
のX線に分け単結晶35により、微細構造を形成しよう
とする基板36上にX線の干渉縞を作る。この時結晶3
3に入射するX線(連続)の入射角を変えることでX線
の波長を1A以下から10A程度まで変えることができ
る。基板36に形成する干渉縞の幅は基板36に入射す
るX線の波長と波長とほぼ同程度になるのでこの装置を
用いることにより5nm以下の量子細線や量子ドットを
形成することができる。また、X線源としてSOR光を
使うこともできる。
【0016】
【作用】X線或いは電子線は干渉させることにより5n
m以下の間隔で干渉縞を形成することができ、この干渉
縞を利用しエネルギー強度の強め合う部分或いは弱め合
う部分のみに選択的に膜成長させたり、エッチングさせ
たり、ドーピングさせたりすることにより容易に5nm
以下のサイズの量子細線や量子ドットを形成することが
可能となる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を詳述する。 実施例1 本実施例では図1に示す電子線干渉装置を用いて表面が
シリコン酸化膜で覆われたシリコン基板上に電子線の干
渉縞を形成し、この干渉縞のエネルギー強度の強め合っ
た部分のシリコン酸化膜を選択的にエッチングし間隔5
nm以下のマスクを形成する。このマスクを利用し薄膜
を成長させることによって、超微細な量子細線を有する
量子効果素子を形成する。
【0018】先ず、図4に示すように、1モノレーヤー
シリコン酸化膜42で覆われたシリコン基板41上に電
子線の干渉縞を形成する。この状態でチャンバー内に沸
化キセノンガスを供給すると、沸化キセノンガスは干渉
縞のエネルギー強度の強め合う部分(図中山の部分)で
強く励起されて分解し、基板表面でフッ素ガスが育成さ
れる。このフッ素ガスとシリコン酸化物が反応し、シリ
コン酸化膜42はエッチングされる。
【0019】図5に示すように、この反応速度は、ある
量(図中Sで表す)以上の電子線強度(エネルギー強
度)に対し、しきい値を持って急激に立ち上がる。した
がって図6に示すように、干渉縞の山の部分の強度が正
弦波的に分布していても反応領域はエネルギー強度のS
以上の部分となりエッチングされる部分の幅Wは干渉縞
の幅よりも小さくすることができる。また、反応速度は
図5に示すようにしきい値を持つので、反応する部分と
しない部分の境界は急峻となる。
【0020】本実施例において、電子線干渉縞の間隔を
40Aに調整して、電子線の加速電圧を2kV、電子線
の電流密度を30mAcm-2、沸化キセノンガス圧2×
10-3Torr、室温の条件でエッチングを行い、図7
に示すような微細な溝を形成した。この時溝の幅は10
Aで、溝と溝の間隔は40Aであった。
【0021】次に、基板温度を700℃に上げて、ジシ
ランガス(Si26 )を30分間供給すると、シリコ
ン酸化膜42上にはシリコンは成長せず溝の部分に表出
したシリコン表面上に選択的にシリコン膜を形成するこ
とができた。図8はこの様子を示した断面図で図中81
はシリコン細線を示す。
【0022】このシリコン量子細線81の線幅は10A
であり、この細線をチャネルに使えば、超高速動作可能
な細線電界効果トランジスタを作成することが可能とな
る。 実施例2 本実施例では、タングステンの選択成長を利用し、電子
線の干渉縞のエネルギー強度の強め合う部分に選択的に
タングステンを成長させる。
【0023】先ず、第1の実施例と同様に図1に示す電
子線干渉装置を用い図4に示すようにシリコン基板41
上に電子線の干渉縞を形成する。この場合はシリコン酸
化膜42は予めシリコン基板表面を洗浄し除去してお
く。
【0024】次に、前記シリコン基板41表面に、沸化
タングステンガス(WF6 )を供給すると、沸化タング
ステンガスは干渉縞の山の部分(エネルギー強度の強め
合う部分)で電子線により強く励起されて分解し、シリ
コン基板表面でフッ素ガスとタングステンに分解され
る。この時シリコン基板表面にタングステン膜が堆積す
る。
【0025】この反応においても第1の実施例と同様
に、ある量以上の電子強度(電子線のエネルギー強度)
に対し、しきい値をもつ。したがって図6に示すよう
に、干渉縞の山の部分の強度が正弦波的に分布していて
も反応領域はエネルギー強度のS以上の部分となりタン
グステンが堆積する部分の幅Wは干渉縞の幅よりも小さ
くすることができる。また、反応速度は図5に示すよう
にしきい値を持つので、反応する部分としない部分の境
界は急峻となる。
【0026】本実施例では、電子線の干渉縞の間隔を5
0A、電子線の加速電圧を100kV、電子線の電流密
度を30Acm-2、沸化タングステンガス圧を5×10
-6Torr、室温の条件でタングステン膜を堆積し幅3
0Aのタングステン細線を間隔50Aで形成した。本実
施例による量子細線を利用し例えば単一電子トランジス
ターを作成することができる。
【0027】実施例3 上記第1及び第2の実施例においては、量子細線を形成
したが、本実施例では量子ドットを作成する。図1に示
す電子線の干渉装置を用い、電子線を縦方向と横方向の
4つに分解し基板上で重ね合わせることによって、基板
上にはドット状に干渉縞を形成することができる。この
干渉縞を利用し基板上に量子ドットを形成することが可
能となる。
【0028】本実施例では、電子線の加速電圧を300
V、電流密度を100μAcm-2に調整すると、基板上
に格子状の干渉縞が現れた。干渉縞の強め合う部分の格
子間隔を40Aになるようにバイプリズムを調整して、
第1の実施例と同様にシリコン酸化膜をエッチングし、
シリコンが表出した部分に選択的にシリコン薄膜を成長
させた。その結果直径約10Aのシリコン結晶が40A
の等間隔で並んだ微細量子ドットを形成することができ
た。超微粒子のシリコンは、量子効果によってバンド間
遷移が直接遷移となるので本実施例による量子ドットを
利用し例えばシリコン発光素子を作成することができ
る。
【0029】実施例4 本実施例では第1の実施例と同様に図1に示す電子線の
干渉装置を用い、基板としてシリコン基板の代わりに誘
電体であるチタン酸バリウムを用いる。このチタン酸バ
リウム基板上にチタンからなる量子細線を形成する。
【0030】チタン酸バリウムのような誘電体を基板に
用いる場合、図9に示すように干渉縞のエネルギー強度
の強め合う部分では、電子の存在確率が高いため誘電体
基板91表面がプラスに帯電するように強い分極92が
生じる。この誘電体基板91上にチタンの有機金属系化
合物(気体)を供給すると有機金属系化合物の分子も分
極しているため、クーロン力によって誘電体基板91の
プラスに帯電している部分にガスが集まる。基板を加熱
することにより、このガスは基板上で熱分解して金属チ
タンとなる。
【0031】本実施例ではバイプリズムでチタン酸バリ
ウム基板91上に縞間隔50Aの電子線の干渉縞を形成
し、電子線の加速電圧を500V、電流密度を2Acm
-2、基板温度を500℃、有機チタンガス圧1×10-2
Torrの条件で1時間ガスを供給し、幅30A、間隔
50Aのチタンからなる量子細線を形成することができ
た。本実施例によれば誘電体上にも量子細線ができるも
のである。
【0032】実施例5 本実施例では図2に示す電子線干渉装置を用い、GaA
s基板上にGaAs量子細線を形成する。
【0033】先ず、縞間隔を30Aとなるように、シリ
コンからなる楔型結晶21を選び電子線干渉縞をAs面
を面出ししたGaAs基板(111)面上に照射する。
この基板上にトリメチルガリウム(TMG)ガスを分圧
2×10-4Torrで供給し、基板温度を450℃と通
常のMOCVDでの成長温度よりも低めに設定し、TM
Gが基板上で熱分解しないようにする。
【0034】次に、電子線の強度を10Acm-2と強度
を上げると、干渉縞のエネルギー強度の強め合う部分
で、反応速度がしきい値を越えTMGが分解しGa原子
がGaAs基板表面のAsと結合し、GaAs基板上に
幅約50AのGa原子の量子細線を形成することがで
た。TMG分解反応速度は、電子線のエネルギー強度に
対ししきい値を持って、急峻に立ち上がるので、第1の
実施例と同様の効果を期待できる。
【0035】上記の方法では、Ga原子列ができるだけ
だが、TMGと同時にAsの分子ビームもしくは、アル
シンガスを供給すると、Ga原子列の上にAs原子が結
合する。この繰り返しによって、GaAs結晶の量子細
線を得ることができる。
【0036】本実施例では、さらにアルシンガスを分圧
2×10-4Torrで供給したところ線幅10A、間隔
30AのGaAs量子細線を得ることができた。次に、
このGaAs量子細線を成長させた後に、TMG、アル
シンに加えて、トリメチルアルミニウム(TMA)を分
圧1×10-4Torrで追加供給し、AlGaAsを成
長させた。この時ジシランを供給することにより変調ド
ープ構造(シリコンがドナー)を作ることができ、1次
元の量子細線と呼ばれる線状に閉じ込めた電子ガスを形
成することができる。この量子細線中を走行する電子
は、バレー間散乱を受けないので、高移動度で走行し得
るので、この量子細線を電子走行のチャネルにすること
によって、動作限界周波数がテラヘルツオーダーの超高
速スイッチング素子への応用が可能である。
【0037】実施例6 本実施例では図3に示すX線干渉装置を用い、第2の実
施例と同様にシリコン基板上にタングステン量子細線を
形成しる。
【0038】先ず、図3に示すX線干渉装置を用い表面
を洗浄処理したシリコン基板上にX線干渉縞を間隔10
Aで形成する。次にこのシリコン基板上に室温で沸化タ
ングステン(気体)を分圧5×10-5Torrで供給す
ると、幅7Aのタングステン量子細線(原子数個)がで
きた。第2の実施例で電子線を用いた場合と同様に、沸
化タングステンの分解反応速度は、X線の光線強度(エ
ネルギー強度)に対ししきい値を持って急峻に立ち上が
るので干渉縞が正弦的に広がっていても、タングステン
量子細線の端は急峻になる。このタングステン量子細線
を用いて例えば1次元チャネル高速スイッチング素子を
形成することができる。
【0039】以上挙げた各実施例で作られた量子細線及
び量子ドットは、量子効果が支配的となる量子デバイス
例えば量子細線半導体レーザ、量子箱半導体レーザ、細
線FET、AB効果素子、単一電子トランジスタなどの
量子効果デバイスに応用することができる。
【0040】
【発明の効果】上述したように本発明では、電磁波或い
は電子線の干渉縞を用いることにより、5nm以下の量
子細線或いは量子ドットを形成することが可能となり、
このような超微細構造を有する新規な量子効果デバイス
の提供を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子線を干渉させる装置の概略図
【図2】 電子線を干渉させる装置の概略図
【図3】 X線を干渉させる装置の概略図
【図4】 基板上に電子線の干渉縞ができている様子を
模式的に示す図
【図5】 X線或いは電子線のエネルギー強度と基板上
で起きる反応の反応速度との関係を表す図
【図6】 本発明のX線或いは電子線の干渉縞のエネル
ギー強度の分布の様子と基板上に形成される量子細線の
幅との関係を示す図
【図7】 本発明の第1の実施例において基板上に作成
した微細な構造を有するシリコン酸化膜マスクの斜視図
【図8】 本発明の第1の実施例において作成した基板
上に形成された量子細線を表す断面図
【図9】 本発明の第5の実施例の誘電体基板上に電子
線の干渉縞を形成した様子を示す模式図
【符号の説明】
11 電子線源 12 サセプター 13 基板 14 電極 15 電極 16 チャンバー 21 楔型結晶 22 基板 31 X線を発生させるターゲット 32 スリット 33 X線をブラッグ反射させる結晶 34 スリット 35 X線をブラッグ反射させる結晶 36 基板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】量子効果素子の製造時の膜形成、エッチン
    グ、或いは不純物ドーピングによる基板表面処理の際
    に、基板表面に電磁波或いは電子線の干渉により干渉縞
    を形成し、前記基板表面にエネルギー強度の分布を生じ
    せしめることを特徴とする量子効果素子の製造方法。
JP22530193A 1993-09-10 1993-09-10 量子効果素子の製造方法 Pending JPH0786613A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6295112B1 (en) 1996-07-10 2001-09-25 Sharp Kabushiki Kaisha Method for aligning liquid crystals, alignment device and liquid crystal display element
US20110311737A1 (en) * 2009-02-09 2011-12-22 Ihi Corporation Vapor deposition apparatus for minute-structure and method therefor
JP2013527596A (ja) * 2010-03-24 2013-06-27 ボード オブ トラスティーズ オブ ザ レランド スタンフォード ジュニア ユニバーシティ 原子層堆積による量子閉じ込め構造の照射誘起核形成

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