JPH0786508B2 - 担体の製造方法 - Google Patents
担体の製造方法Info
- Publication number
- JPH0786508B2 JPH0786508B2 JP62181733A JP18173387A JPH0786508B2 JP H0786508 B2 JPH0786508 B2 JP H0786508B2 JP 62181733 A JP62181733 A JP 62181733A JP 18173387 A JP18173387 A JP 18173387A JP H0786508 B2 JPH0786508 B2 JP H0786508B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gelatin
- particles
- carrier
- solution
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はタンパク質の固定化用担体、特に抗原または抗
体等リガンドの固定化あるいは酸素の固定化に利用され
る担体の製造方法に関する。
体等リガンドの固定化あるいは酸素の固定化に利用され
る担体の製造方法に関する。
リガンドを固定化した担体は粒子凝集反応など免疫学的
な検査に利用されている。この担体は、生物学的担体お
よび非生物学的担体に大別される。生物学的担体は動物
赤血球などで代表され一定の大きさを有するが、表面に
抗原部位を持つため交差反応を起こし、目的とする凝集
反応を正確に検出できない場合がある。この欠点を解消
する生物学的担体が最近開発された。これは生体由来の
ゼラチンと水溶性多糖類の複合コアセルベート(comple
x coacervate)から製造したゼラチン粒子である。
な検査に利用されている。この担体は、生物学的担体お
よび非生物学的担体に大別される。生物学的担体は動物
赤血球などで代表され一定の大きさを有するが、表面に
抗原部位を持つため交差反応を起こし、目的とする凝集
反応を正確に検出できない場合がある。この欠点を解消
する生物学的担体が最近開発された。これは生体由来の
ゼラチンと水溶性多糖類の複合コアセルベート(comple
x coacervate)から製造したゼラチン粒子である。
ゼラチンと水溶性多糖類であるアラビアゴムとの複合コ
アセルベーションに関する研究は古くBundenberg de Jo
ng,H.G.ら(Colloid Science,Vol.2,Amsterdam(1949)
参照)によって行なわれ、その後数々の研究がなされ
た。Green B.K.らは米国特許2,800,457号の中でゼラチ
ンとアラビアゴムのコアセルベーションをホルマリンで
架橋し、オイルを含有したマイクロカプセルを形成した
ことを述べている。
アセルベーションに関する研究は古くBundenberg de Jo
ng,H.G.ら(Colloid Science,Vol.2,Amsterdam(1949)
参照)によって行なわれ、その後数々の研究がなされ
た。Green B.K.らは米国特許2,800,457号の中でゼラチ
ンとアラビアゴムのコアセルベーションをホルマリンで
架橋し、オイルを含有したマイクロカプセルを形成した
ことを述べている。
免疫血清分野でゼラチン粒子を生物学的人工担体として
利用した従来の技術として特開昭57−153658号,特開昭
57−160465号,特開昭58−113754号,特開昭58−113755
号,特開昭58−113756号,特開昭57−113757号,特開昭
59−35143号,特開昭59−195161号公報が挙げられる。
利用した従来の技術として特開昭57−153658号,特開昭
57−160465号,特開昭58−113754号,特開昭58−113755
号,特開昭58−113756号,特開昭57−113757号,特開昭
59−35143号,特開昭59−195161号公報が挙げられる。
特開昭57−153658号は、ゼラチン,水溶性多糖類,メタ
リン酸ナトリウム,及び低級アルコール(C1〜C3)ある
いはアセトンを混合し、28〜60℃に加温し、撹拌しなが
ら酸により,pH=2.8〜6.0に調整して粒子を作成し、陰
イオンあるいは非イオン界面活性剤を添加し、分散させ
た後、室温に下げ、アルデヒド系架橋剤を添加すること
により粒子を不溶化させるという人工担体およびその製
法である。特開昭57−160465号は0.01〜0.8%のゼラチ
ン,0.01〜0.8%の水溶性多糖類,ゼラチン乾燥重量の3
〜15%のポリメタリン酸ナトリウムを含み、親水性有機
溶媒を用いない水溶液で、前記の特開昭57−153658号と
同様に粒子を作成する。特開昭58−113754号は、特開昭
57−153658号に類似しているが、界面活性剤をpHを下げ
る前に溶媒に含ませておくことを特徴とする。特開58−
113755号は特開昭57−153658号においてpHを下げた後、
分散させるために添加していた界面活性剤を添加せず、
その代わり、粒子分散液を10℃以下に急冷し、10℃以下
の温度でアルデヒド系架橋剤を作用させる特徴をもつ。
特開58−113756号は親水性有機溶媒を用いず、界面活性
剤をpH調整前に添加しておくものである。特開58−1137
57号は有機溶媒なしで粒子を形成し、かつ、その後、粒
子分散液を10℃以下に急冷した後、アルデヒド系架橋剤
を添加して不溶化したので、界面活性剤も用いないとい
うものである。
リン酸ナトリウム,及び低級アルコール(C1〜C3)ある
いはアセトンを混合し、28〜60℃に加温し、撹拌しなが
ら酸により,pH=2.8〜6.0に調整して粒子を作成し、陰
イオンあるいは非イオン界面活性剤を添加し、分散させ
た後、室温に下げ、アルデヒド系架橋剤を添加すること
により粒子を不溶化させるという人工担体およびその製
法である。特開昭57−160465号は0.01〜0.8%のゼラチ
ン,0.01〜0.8%の水溶性多糖類,ゼラチン乾燥重量の3
〜15%のポリメタリン酸ナトリウムを含み、親水性有機
溶媒を用いない水溶液で、前記の特開昭57−153658号と
同様に粒子を作成する。特開昭58−113754号は、特開昭
57−153658号に類似しているが、界面活性剤をpHを下げ
る前に溶媒に含ませておくことを特徴とする。特開58−
113755号は特開昭57−153658号においてpHを下げた後、
分散させるために添加していた界面活性剤を添加せず、
その代わり、粒子分散液を10℃以下に急冷し、10℃以下
の温度でアルデヒド系架橋剤を作用させる特徴をもつ。
特開58−113756号は親水性有機溶媒を用いず、界面活性
剤をpH調整前に添加しておくものである。特開58−1137
57号は有機溶媒なしで粒子を形成し、かつ、その後、粒
子分散液を10℃以下に急冷した後、アルデヒド系架橋剤
を添加して不溶化したので、界面活性剤も用いないとい
うものである。
特開昭59−35143号はゼラチン,水溶性多糖類および,
メタリン酸イオンを含み、ゼラチンのアミノ基間が、ア
ルデヒドによって架橋され、25℃で測定したpH=7.2の
0.15Mリン酸塩緩衝生理食塩水(PBS)中の電気泳動度が
−1.1〜−0.8μm/sec/V/cmにあり、粒径が1〜100μの
球形であって、親水性かつ水溶性の粒子であることによ
って、特徴づけられた活性蛋白固定化用担体に関するも
のである。
メタリン酸イオンを含み、ゼラチンのアミノ基間が、ア
ルデヒドによって架橋され、25℃で測定したpH=7.2の
0.15Mリン酸塩緩衝生理食塩水(PBS)中の電気泳動度が
−1.1〜−0.8μm/sec/V/cmにあり、粒径が1〜100μの
球形であって、親水性かつ水溶性の粒子であることによ
って、特徴づけられた活性蛋白固定化用担体に関するも
のである。
上述した従来技術では、ゼラチンは、酸性法ゼラチンが
好ましく、メタリン酸イオンは化学式 (MPO3)n M:陽イオン n=3〜6 で表わされる陰イオンの物質である。担体粒子の組成
は、ゼラチン約1〜15%,水溶性多糖類約0.5〜8%,
メタリン酸イオン約0.05〜3%,そして水分約70〜90%
であり、又、着色しなければ無色不透明であるため必要
に応じて色素,製法に応じて界面活性剤,親水性有機水
溶溶媒が混入している場合もある。
好ましく、メタリン酸イオンは化学式 (MPO3)n M:陽イオン n=3〜6 で表わされる陰イオンの物質である。担体粒子の組成
は、ゼラチン約1〜15%,水溶性多糖類約0.5〜8%,
メタリン酸イオン約0.05〜3%,そして水分約70〜90%
であり、又、着色しなければ無色不透明であるため必要
に応じて色素,製法に応じて界面活性剤,親水性有機水
溶溶媒が混入している場合もある。
作成方法としては、ゼラチン約0.01〜2%、好ましくは
0.05〜1.0%、水溶性多糖類もゼラチンと同率、そして
メタリン酸イオン,ゼラチン乾燥重量の約3〜15%を含
ませた水溶液を約35〜50℃にし、撹拌しながら酸を添加
し、pHを2.5〜6.0に調整した後、氷冷して5℃にし、ア
ルデヒド架橋剤を添加し、よく撹拌し、5℃で一夜静置
し、架橋を行なうというものである。
0.05〜1.0%、水溶性多糖類もゼラチンと同率、そして
メタリン酸イオン,ゼラチン乾燥重量の約3〜15%を含
ませた水溶液を約35〜50℃にし、撹拌しながら酸を添加
し、pHを2.5〜6.0に調整した後、氷冷して5℃にし、ア
ルデヒド架橋剤を添加し、よく撹拌し、5℃で一夜静置
し、架橋を行なうというものである。
従来の技術においては、ゼラチン粒子の製造にメタリン
酸イオンを用いて粒子の安定な分散を促進している。し
かし、表面にメタリン酸イオンを含んでいるため、粒子
を化学処理する際、イオン的に粒子に結合しているリン
酸イオンが脱離し、表面電位がコントロールしにくい。
また、リガンドを粒子表面に化学的に結合させる場合
に、カルボジイミド等の架橋剤がリン酸イオンと反応し
てしまう問題点があった。
酸イオンを用いて粒子の安定な分散を促進している。し
かし、表面にメタリン酸イオンを含んでいるため、粒子
を化学処理する際、イオン的に粒子に結合しているリン
酸イオンが脱離し、表面電位がコントロールしにくい。
また、リガンドを粒子表面に化学的に結合させる場合
に、カルボジイミド等の架橋剤がリン酸イオンと反応し
てしまう問題点があった。
本発明はこのような問題点に着目してなされたものでメ
タリン酸イオン非存在下で安定にゼラチン粒子を製造す
ることを目的とする。
タリン酸イオン非存在下で安定にゼラチン粒子を製造す
ることを目的とする。
本発明者らはリガンド固定化用担体について研究を続け
てきた。その結果、ゼラチンとアラビアゴムとを親水性
有機溶媒の存在下で反応させ不溶化処理を行ない担体を
製造するに際し、親水性有機溶媒、ゼラチン及びアラビ
アゴムの濃度と、ゼラチンとアラビアゴムの混合比率
(G/A)が担体の非特異凝集に大きく影響することを知
見し本発明を完成させるに至った。
てきた。その結果、ゼラチンとアラビアゴムとを親水性
有機溶媒の存在下で反応させ不溶化処理を行ない担体を
製造するに際し、親水性有機溶媒、ゼラチン及びアラビ
アゴムの濃度と、ゼラチンとアラビアゴムの混合比率
(G/A)が担体の非特異凝集に大きく影響することを知
見し本発明を完成させるに至った。
本発明は29〜65%の親水性有機溶媒と、0.01〜2%のゼ
ラチンと0.01〜2%のアラビアゴムを0.5〜1.2の比率
(G/A)で含む水溶液を、メタリン酸イオン非存在下で3
5〜55℃の一定温度に保ちながら酸を添加することによ
り粒子を生成する工程と、この粒子を少なくとも1種の
アルデヒド系試薬で不溶化する工程とを具えることを特
徴とする担体の製造方法である。
ラチンと0.01〜2%のアラビアゴムを0.5〜1.2の比率
(G/A)で含む水溶液を、メタリン酸イオン非存在下で3
5〜55℃の一定温度に保ちながら酸を添加することによ
り粒子を生成する工程と、この粒子を少なくとも1種の
アルデヒド系試薬で不溶化する工程とを具えることを特
徴とする担体の製造方法である。
本発明で用いるゼラチンは主として牛や豚の骨や皮に含
まれている主要蛋白質であるコラーゲン質を分解精製し
たものである。
まれている主要蛋白質であるコラーゲン質を分解精製し
たものである。
本発明で用い得る親水性有機溶媒はメタノール,エタノ
ール,プロピレンアルコール,アセトン,トルエン,エ
チレングリコール,エチルエーテル等である。また、界
面活性剤は陰イオン系および非イオン系が使用できる。
前者はポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸ナト
リウム,ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナ
トリウム,ラウリルサルコシンナトリウム,ポリオキシ
エチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム,アルキル
スルホカルボン酸ナトリウム,アルキル硫酸ナトリウム
等であり、後者はポリオキシエチレン(20)ソルビタン
モノオレエート,ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル,ポリエチレングリコール脂肪酸エステル,ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル等である。
ール,プロピレンアルコール,アセトン,トルエン,エ
チレングリコール,エチルエーテル等である。また、界
面活性剤は陰イオン系および非イオン系が使用できる。
前者はポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸ナト
リウム,ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナ
トリウム,ラウリルサルコシンナトリウム,ポリオキシ
エチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム,アルキル
スルホカルボン酸ナトリウム,アルキル硫酸ナトリウム
等であり、後者はポリオキシエチレン(20)ソルビタン
モノオレエート,ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル,ポリエチレングリコール脂肪酸エステル,ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル等である。
本発明で用い得るアルデヒド系試薬は、グルタルアルデ
ヒド,ホルムアルデヒド,アセトアルデヒド,グリオキ
ザール,クロトンアルデヒド等である。
ヒド,ホルムアルデヒド,アセトアルデヒド,グリオキ
ザール,クロトンアルデヒド等である。
次に本発明で使用する物質の濃度範囲について説明す
る。親水性有機溶媒はゼラチン,アラビアゴム,水およ
び所望により添加される界面活性剤,着色剤の和に対し
て10〜75%の範囲、好ましくは、29〜65%の範囲から選
べば良い。親水性有機溶媒が10%未満の場合はコアセル
ベートが起きにくく、またコアセルベートができてもコ
アセルベート同志が非特異凝集し易い。また、75%より
大きい場合はコアセルベートが起きにくいので好ましく
ない。
る。親水性有機溶媒はゼラチン,アラビアゴム,水およ
び所望により添加される界面活性剤,着色剤の和に対し
て10〜75%の範囲、好ましくは、29〜65%の範囲から選
べば良い。親水性有機溶媒が10%未満の場合はコアセル
ベートが起きにくく、またコアセルベートができてもコ
アセルベート同志が非特異凝集し易い。また、75%より
大きい場合はコアセルベートが起きにくいので好ましく
ない。
ゼラチンおよびアラビアゴムはどちらも0.01〜2%の範
囲から混合比率 の範囲、好ましくは、0.5〜1.2の範囲を満足するよう選
択すれば良い。G/A比が0.4未満の場合は複合コアセルベ
ートができない。またG/A比が2.4より大きい場合は余剰
のゼラチンがあるため不定形の粒子ができるので好まし
くない。
囲から混合比率 の範囲、好ましくは、0.5〜1.2の範囲を満足するよう選
択すれば良い。G/A比が0.4未満の場合は複合コアセルベ
ートができない。またG/A比が2.4より大きい場合は余剰
のゼラチンがあるため不定形の粒子ができるので好まし
くない。
本発明を実施例に基づき説明する。
実施例1 ゼラチンには等電点(PI)=8〜9の酸性法ゼラチンと
PI≒5のアルカリ性法ゼラチンがあるが、本実施例では
酸性法ゼラチンを使用した。
PI≒5のアルカリ性法ゼラチンがあるが、本実施例では
酸性法ゼラチンを使用した。
ゼラチン(PI=8.8)12gを300mlの水に入れ、膨潤さ
せ、加温しながら撹拌し溶解した。これを40℃におい
て、pH=9になる様に10%水酸化ナトリウム溶液に調整
したものを、4%ゼラチンとした。アラビアゴム12gも3
00mlの水に入れ、加温しながら撹拌し、溶解した後、1.
2μmのフィルターで濾過し、40℃にしたものを4%ア
ラビアゴムとした。4%ゼラチンと4%アラビアゴムを
表1に示す比率で混合し0.43〜2.33の12種のG/A比のGA
混合液を調整した。次にこの12種のGA混合液と、0,10,2
0,40,50,60,80,90,100%の9種のメタノール溶液を用い
て複合コアセルベートを作成した。まず、各GA混合液10
mlを40℃に加温したメタノール溶液30mlに加え撹拌しな
がら1%ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテルリ
ン酸ナトリウム(DLP−10)溶液400μと1%トリパン
ブルー(ダイレクトブルー:東京化成社製)溶液600μ
を添加した。この時の、溶液中に含まれているメタノ
ール溶液の濃度は、それぞれ、0,7.32,14.63,29.26,36.
59,43.90,58.54,65.85,73.17%である。次に40℃撹拌状
態で10(v/v)%あるいは0.1Nの酢酸を平均粒径が約5
μmのコアセルベートができるまで添加した。この時 のpH値を表2に示す。
せ、加温しながら撹拌し溶解した。これを40℃におい
て、pH=9になる様に10%水酸化ナトリウム溶液に調整
したものを、4%ゼラチンとした。アラビアゴム12gも3
00mlの水に入れ、加温しながら撹拌し、溶解した後、1.
2μmのフィルターで濾過し、40℃にしたものを4%ア
ラビアゴムとした。4%ゼラチンと4%アラビアゴムを
表1に示す比率で混合し0.43〜2.33の12種のG/A比のGA
混合液を調整した。次にこの12種のGA混合液と、0,10,2
0,40,50,60,80,90,100%の9種のメタノール溶液を用い
て複合コアセルベートを作成した。まず、各GA混合液10
mlを40℃に加温したメタノール溶液30mlに加え撹拌しな
がら1%ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテルリ
ン酸ナトリウム(DLP−10)溶液400μと1%トリパン
ブルー(ダイレクトブルー:東京化成社製)溶液600μ
を添加した。この時の、溶液中に含まれているメタノ
ール溶液の濃度は、それぞれ、0,7.32,14.63,29.26,36.
59,43.90,58.54,65.85,73.17%である。次に40℃撹拌状
態で10(v/v)%あるいは0.1Nの酢酸を平均粒径が約5
μmのコアセルベートができるまで添加した。この時 のpH値を表2に示す。
次に40℃で3分間撹拌後、25℃1時間静置し、さらに4
℃で1時間静置した。次に、25%グルタルアルデヒド溶
液600μを添加し、充分に撹拌後4℃一夜放置した。
次にゼラチン粒子を回収するため2000r.p.m.で6分間遠
心機にかけ、上澄液を棄てた。回収したゼラチン粒子に
0.01%DLP−10−酢酸溶液pH=4.2 40mlを加え2000r.p.
m.で6分間遠心機にかける洗浄作業を3回行なった。次
に、4(V/V)%ホルムアルデヒド溶液7.2mlを添加し25
℃1時間静置した後、4℃で一夜放置した。
℃で1時間静置した。次に、25%グルタルアルデヒド溶
液600μを添加し、充分に撹拌後4℃一夜放置した。
次にゼラチン粒子を回収するため2000r.p.m.で6分間遠
心機にかけ、上澄液を棄てた。回収したゼラチン粒子に
0.01%DLP−10−酢酸溶液pH=4.2 40mlを加え2000r.p.
m.で6分間遠心機にかける洗浄作業を3回行なった。次
に、4(V/V)%ホルムアルデヒド溶液7.2mlを添加し25
℃1時間静置した後、4℃で一夜放置した。
完成したゼラチン粒子は、脱脂綿で濾過した後、純水で
3回洗浄しゼラチン粒子懸濁液を得た。
3回洗浄しゼラチン粒子懸濁液を得た。
沈澱によるネガティブパターンの観察は以下の手順で行
った。
った。
光路長1mmのガラスセルにゼラチン粒子懸濁液を収容
し、波長800nmで吸光度が0.7になるように懸濁液中のゼ
ラチン粒子濃度を調製した。
し、波長800nmで吸光度が0.7になるように懸濁液中のゼ
ラチン粒子濃度を調製した。
次にゼラチン粒子懸濁液25μ/ウェルと純水25μ/
ウェルをV底マイクロプレートに添加しゼラチン粒子の
沈澱パターンを添加後30分,60分,120分に観察した。
ウェルをV底マイクロプレートに添加しゼラチン粒子の
沈澱パターンを添加後30分,60分,120分に観察した。
上述した作業工程のうち、複合コアセルベート形成,グ
ルタルアルデヒド処理,DLP−10による洗浄,ホルマリン
処理の各時点で顕微鏡観察して粒子同志の非特異凝集の
有無を調べた。
ルタルアルデヒド処理,DLP−10による洗浄,ホルマリン
処理の各時点で顕微鏡観察して粒子同志の非特異凝集の
有無を調べた。
表3は複合コアセルベートを作成し4℃1時間静置後の
状態、表4は25%グルタルアルデヒドを添加し4℃一夜
放置後の状態、表5は0.01%DLP−10−酢酸溶液で3回
洗浄後の状態、表6は4%ホルムアルデヒド添加直後お
よび4℃一夜放置後の状態を表わす。表中、粒子同志の
非特異凝集が無い場合を○印で、また、非特異凝集が起
きた場合を×印で表示した。
状態、表4は25%グルタルアルデヒドを添加し4℃一夜
放置後の状態、表5は0.01%DLP−10−酢酸溶液で3回
洗浄後の状態、表6は4%ホルムアルデヒド添加直後お
よび4℃一夜放置後の状態を表わす。表中、粒子同志の
非特異凝集が無い場合を○印で、また、非特異凝集が起
きた場合を×印で表示した。
表7はネガティブパターン形成状態を表わす。表中、ネ
ガティブパターンが形成された場合を*で表示した。ま
た、表3〜6の状態も併記した。上記表2〜7の横軸は
G/A比を、縦軸はGA混合液に添加前のメタノール溶液の
濃度を示す。
ガティブパターンが形成された場合を*で表示した。ま
た、表3〜6の状態も併記した。上記表2〜7の横軸は
G/A比を、縦軸はGA混合液に添加前のメタノール溶液の
濃度を示す。
表7から判るように、G/A比の範囲は、0.43より大き
く、1.22未満であることが好ましい。また、溶液中に含
まれているメタノール溶液の濃度は、表7中のGA混合液
に添加前のメタノール溶液の濃度40〜90%の範囲に相当
する29.26〜65.85%の範囲であるので、29〜65%の範囲
であることが好ましい。
く、1.22未満であることが好ましい。また、溶液中に含
まれているメタノール溶液の濃度は、表7中のGA混合液
に添加前のメタノール溶液の濃度40〜90%の範囲に相当
する29.26〜65.85%の範囲であるので、29〜65%の範囲
であることが好ましい。
第1図はネガティブパターンが得られた領域を表わすグ
ラフである。横軸はG/A比率、縦軸はGA混合液に添加後
の水溶液中におけるメタノール濃度を示す。斜線の範囲
で良好なネガティブパターンが観察された。
ラフである。横軸はG/A比率、縦軸はGA混合液に添加後
の水溶液中におけるメタノール濃度を示す。斜線の範囲
で良好なネガティブパターンが観察された。
実施例2 4%ゼラチンと4%アラビアゴムをG/A比1.0で調製した
GA混合液50mlを30(V/V)%アセトン溶液150mlに加え40
℃で撹拌しながら10%トウィーン20(非イオン系界面活
性剤)2mlと1%トリパンブルー溶液3mlを添加した。次
に40℃の状態で撹拌しながら0.1N酢酸を徐々に添加しpH
=5.2に調製した。以後は実施例1と同様の操作を行っ
た。約3.2mlのゼラチン粒子が得られ、粒径は約3μm
であった。
GA混合液50mlを30(V/V)%アセトン溶液150mlに加え40
℃で撹拌しながら10%トウィーン20(非イオン系界面活
性剤)2mlと1%トリパンブルー溶液3mlを添加した。次
に40℃の状態で撹拌しながら0.1N酢酸を徐々に添加しpH
=5.2に調製した。以後は実施例1と同様の操作を行っ
た。約3.2mlのゼラチン粒子が得られ、粒径は約3μm
であった。
実施例3 本実施例ではゼラチンにPI=5.0のアルカリ性法ゼラチ
ンを用い実施例1の手順に従いゼラチン粒子担体を作成
した。
ンを用い実施例1の手順に従いゼラチン粒子担体を作成
した。
表8は0.1N酢酸を添加して平均粒径約5μmのコアセル
ベートを作成した時のpH値を示す。
ベートを作成した時のpH値を示す。
表9はネガティブパターン形成状態を表わす。表示方法
は表7と同様とした。
は表7と同様とした。
また、この時の、G/A比の範囲とメタノール溶液の濃度
範囲は、実施例1で記述した範囲にすることが好まし
い。
範囲は、実施例1で記述した範囲にすることが好まし
い。
第2図はネガティブパターンが得られた領域を表わすグ
ラフである。
ラフである。
〔発明の効果〕 本発明の方法により親水性かつ不溶性の安定したゼラチ
ン粒子担体を得ることができる。
ン粒子担体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は実施例1で製造したゼラチン粒子を使用しネガ
ティブパターンが得られた領域を示すグラフである。 第2図は実施例3で製造したゼラチン粒子を使用しネガ
ティブパターンが得られた領域を示すグラフである。
ティブパターンが得られた領域を示すグラフである。 第2図は実施例3で製造したゼラチン粒子を使用しネガ
ティブパターンが得られた領域を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】29〜65%の親水性有機溶媒と、0.01〜2%
のゼラチンと0.01〜2%のアラビアゴムを0.5〜1.2の比
率(G/A)で含む水溶液を、メタリン酸イオン非存在下
で35〜55℃の一定温度に保ちながら酸を添加することに
より粒子を生成する工程と、 この粒子を少なくとも1種のアルデヒド系試薬で不溶化
する工程とを具えることを特徴とする担体の製造方法。 - 【請求項2】前記水溶液が界面活性剤を含有することを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載の担体の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62181733A JPH0786508B2 (ja) | 1987-07-21 | 1987-07-21 | 担体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62181733A JPH0786508B2 (ja) | 1987-07-21 | 1987-07-21 | 担体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6425060A JPS6425060A (en) | 1989-01-27 |
JPH0786508B2 true JPH0786508B2 (ja) | 1995-09-20 |
Family
ID=16105935
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62181733A Expired - Lifetime JPH0786508B2 (ja) | 1987-07-21 | 1987-07-21 | 担体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0786508B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009002685A (ja) * | 2007-06-19 | 2009-01-08 | Olympus Corp | 赤血球標識用磁性粒子 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2836009B2 (ja) * | 1994-05-24 | 1998-12-14 | 株式会社第一ラジオアイソトープ研究所 | 生化学用微粒子およびその製法ならびにそれを使用する免疫学的測定法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5935143A (ja) * | 1982-08-23 | 1984-02-25 | Fujirebio Inc | 活性蛋白固定化用担体 |
-
1987
- 1987-07-21 JP JP62181733A patent/JPH0786508B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009002685A (ja) * | 2007-06-19 | 2009-01-08 | Olympus Corp | 赤血球標識用磁性粒子 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6425060A (en) | 1989-01-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4416813A (en) | Artificial carrier for immobilization of biological proteins | |
EP0051183B1 (en) | Multilayer analysis element | |
DE3854951T3 (de) | Verfahren für Immunochromatographie mit Kolloidteilchen | |
JP5788330B2 (ja) | 有機着色微粒子、それを含む診断薬キット及びインビトロ診断方法 | |
JPH07500363A (ja) | 連続式多孔性マトリックスに一体化された共有的に反応性な粒子 | |
WO2014199954A1 (ja) | イムノクロマト診断キット | |
KR910002643B1 (ko) | 미립자의 생성 및 캡슐화 방법 | |
EP0849595B1 (de) | Synthetische Partikel als Agglutinationsreagenzien | |
JPH07506195A (ja) | 特異的結合性アッセイ試薬の固定化 | |
JPS60501595A (ja) | 小粒子の形成およびカプセル化 | |
EP0424975B1 (en) | Artificial carrier for immobilization of biological proteins and process for production thereof | |
CN103201057A (zh) | 免疫学测定用蓝色金纳米颗粒、其制造方法以及使用该蓝色金纳米颗粒的测定方法 | |
DE2322562A1 (de) | Verfahren zur bestimmung eines oder mehrerer antigene in einer probe | |
DE1961541A1 (de) | Immunologisches Indikatorreagens | |
JPH0786508B2 (ja) | 担体の製造方法 | |
DE3889479T2 (de) | Mit Nieder-pI-Protein beschichtete Membranstruktur und Verfahren zu ihrer Herstellung und Verwendung. | |
WO1988000237A1 (en) | Covalent membranes | |
EP0062968B2 (en) | Support material for use in serological testing and process for the production thereof | |
JP3841559B2 (ja) | 免疫学的検査方法および免疫学的検査キット | |
CN114544974A (zh) | 一种基于碳量子点微球的荧光免疫层析试剂卡及其制备方法与应用 | |
CN113504365A (zh) | 一种彩色乳胶颗粒、复合物、免疫层析试纸及其制备方法 | |
EP0599803B1 (de) | Verfahren zum Nachweisen von Antikörpern und Antigenen | |
JP2000028612A (ja) | 免疫学的検査方法および免疫学的検査キット | |
JP3841558B2 (ja) | 免疫学的検査方法および免疫学的検査キット | |
JPH0732873B2 (ja) | マイクロカプセル及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |