JPH0785641A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH0785641A
JPH0785641A JP25091593A JP25091593A JPH0785641A JP H0785641 A JPH0785641 A JP H0785641A JP 25091593 A JP25091593 A JP 25091593A JP 25091593 A JP25091593 A JP 25091593A JP H0785641 A JPH0785641 A JP H0785641A
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Yoshio Matsumoto
吉生 松本
Yuji Yamaguchi
裕司 山口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アナログライン接続による録音の場合にも自
動的にトラック(楽曲)分割が行なわれるようにし、使
用性を向上させる 【構成】 音声データがライン入力手段から入力されて
録音されている際には、レベル検出手段による検出レベ
ルが所定時間以上継続して所定値より低いレベル(無音
状態)となり (F305→F307→F308) 、その後に検出レベ
ルが所定値を超えることがあれば (F305→F306→F310)
、その無音部分は曲と曲の間であると判別して、その
部分でトラックが分割されるように管理情報を書き換え
るようにする(F313)。管理可能なトラック数が有限であ
って分割不能となったときにはその状態を表示によりユ
ーザーに提示する (F312→F314) 。また、トラック分割
地点はアクセス時に再生音声の頭切れが生じない位置に
設定する(F311)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトラック単位の音声デー
タの記録/再生動作を管理する管理情報を備えたディス
ク状記録媒体に対する記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ユーザーが音楽データ等を記録すること
のできるデータ書き換え可能なディスク状記録メディア
が知られており、このようなディスクメディアでは、既
に楽曲等のデータが記録されているエリアや未記録エリ
アを管理するデータ領域(ユーザーTOC,以下U−T
OCという)が設けられ、例えば記録、編集、消去等の
操作に応じてこの管理データも書き換えられるようにな
されている。
【0003】そして、例えば或る楽曲の録音を行なおう
とする際には、録音装置はU−TOCからディスク上の
未記録エリアを探し出し、ここに音声データを記録して
いくようになされている。また、再生装置においては再
生すべき楽曲(トラック)が記録されているエリアをU
−TOCから判別し、そのエリアにアクセスして再生動
作を行なう。
【0004】ところで、光磁気ディスク(MOディス
ク)等の記録可能のディスクメディアにおいては、DA
Tやコンパクトカセットテープ等のテープ状記録媒体に
比べてランダムアクセスがきわめて容易であり、従っ
て、ディスク上の内周側から外周側に向かって第1トラ
ックから第nトラックまで順序正しく記録して行く必要
はない。つまり、各楽曲がディスク上では物理的にバラ
バラの位置に記録されていても、第1トラックから第n
トラックまでの各楽曲の記録されているアドレスが管理
されている限り、正しい曲順で再生していくことができ
る。
【0005】さらに、例えば1つのトラック(楽曲)も
必ずしも連続したセグメント(なお、セグメントとは物
理的に連続したデータが記録されている部分のことをい
うこととする)に記録する必要はなく、ディスク上にお
いて離散的に複数のセグメントに分けて記録してしまっ
ても問題ない。特に、光磁気ディスクから読み出された
データを高速レートで一旦バッファRAMに蓄え、バッ
ファRAMから低速レートで読出を行なって音声再生信
号として復調処理していくシステムでは、セグメント間
のアクセスにより、一時的に光磁気ディスクからのデー
タ読出が中断されてしまっても、再生音声がとぎれるこ
となく出力することができる。
【0006】従って、セグメント内の記録再生動作と高
速アクセス動作(バッファRAMの書込レートと読出レ
ートの差によって生じるデータ蓄積量による再生可能時
間以内に終了するアクセス動作)とを繰り返していけ
ば、1つの楽曲のトラックが複数のセグメントに別れて
物理的に分割されていても楽曲の記録/再生に支障はな
いようにすることができる。
【0007】例えば図16に示すように第1曲目がセグ
メントM1 、第2曲目がセグメントM2 として連続的に
記録されているが、第4曲目、5曲目としてセグメント
4( 1)〜M4(4)、M5(1)〜M5(2)に示すようにディスク
上に分割して記録されることも可能である。(なお、図
16はあくまでも模式的に示したもので、実際には1つ
のセグメントは数〜数100周回トラック分もしくはそ
れ以上にわたることが多い。)
【0008】光磁気ディスクに対して楽曲の記録や消去
が繰り返されたとき、記録する楽曲の演奏時間や消去し
た楽曲の演奏時間の差によりトラック上の空き領域が不
規則に発生してしまうが、このように離散的な記録を実
行することにより、例えば消去した楽曲よりも長い楽曲
を、その消去部分を活用して記録することが可能にな
り、記録/消去の繰り返しにより、データ記録領域の無
駄が生じることは解消される。なお、記録されるのは必
ずしも『楽曲』に限らず、音声信号であれば如何なるも
のも含まれるが、本明細書では内容的に連続する1単位
のデータ(トラック)としては楽曲が記録されると仮定
して説明を行なう。
【0009】もちろんこのようなディスクに対しては、
記録時には複数の未記録領域となるセグメントをアクセ
スしながら録音を継続していき、また再生時には1つの
楽曲が正しく連続して再生されるようにセグメントがア
クセスされていかなければならない。このために必要
な、1つの楽曲内のセグメント(例えばM4(1)
4(4))を連結するためのデータや、未記録領域を示す
データは、上記したように記録動作や消去動作毎に書き
換えられるU−TOC情報として保持されており、記録
/再生装置はこのU−TOC情報を読み込んでヘッドの
アクセスを行なうことにより、適正に記録/再生動作を
なすように制御される。
【0010】なお、ディスク上の記録データは、図17
のように4セクターの(1セクタ=2352バイト)サ
ブデータ領域と32セクターのメインデータ領域からな
るクラスタCL(=36セクタ−)単位で形成されてお
り、1クラスタが記録時の最小単位とされる。1クラス
タは2〜3周回トラック分に相当する。なお、アドレス
は1セクター毎に記録される。
【0011】4セクターのサブデータ領域はサブデータ
やリンキングエリアとしてなどに用いられ、TOCデー
タ、オーディオデータ等の記録は32セクターのメイン
データ領域に行なわれる。また、セクターはさらにサウ
ンドグループに細分化され、2セクターが11サウンド
グループに分けられている。そして、サウンドグループ
内には512サンプルのデータがLチャンネルとRチャ
ンネルに分けられて記録されることになる。1サウンド
グループは11.6msecの時間に相当する音声データ量とな
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ユーザーが
ミニディスクシステムにおいて音楽、音声等の録音を行
なう場合としては、マイクロフォンを接続して音声を入
力する場合、他のオーディオ機器等をライン接続してア
ナログ音声信号を入力する場合、さらに、コンパクトデ
ィスク(CD)プレーヤやDATプレーヤ等から再生デ
ジタル音声信号を直接入力して行なう場合等が考えられ
る。
【0013】ここで、CDから直接デジタル音声信号を
入力する場合を考えると、音声データの他にトラックナ
ンバー(楽曲番号)等のデータも入力されるため、録音
を行なっているミニディスク記録装置側においては、楽
曲(トラック)と楽曲の切れ目を知ることができ、これ
に応じて自動的に録音される音声データについてトラッ
クを分割していくことができる。例えば10曲入りのC
Dからのデジタルダビングを行なえば、ミニディスクに
おいても録音された音声データは自動的に10曲として
各曲毎に管理されるようにすることができる。
【0014】ところが、アナログライン接続の場合は音
声信号しか供給されず、ミニディスク録音装置側では楽
曲と楽曲の切れ目は把握できない。従って、10曲入の
CDからのアナログラインによるダビングを行なった場
合は、ミニディスク上の録音データとしては、そのまま
では全部の曲が1曲として管理されてしまう。
【0015】従って、再生時には実際の2曲目以降の曲
について曲頭アクセス(頭だし)を行なうことができな
くなり、非常に使い勝手が悪くなる。この場合は、ユー
ザーは録音後において、1つの曲(実際には10曲)を
10曲に分ける編集操作(ディバイド操作)を行なって
U−TOCデータを書き換え、録音されたデータが10
曲として管理されるようにすればよいわけであるが、こ
のような煩雑な編集操作を必要とすることは好ましくな
いという問題がある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点に鑑みて、アナログライン接続による録音の場合にも
自動的にトラック分割が行なわれるようにし、使用性を
向上させることを目的とする。
【0017】このために音声データと、1つの音声デー
タ単位としてのトラック毎に音声データの記録又は再生
動作の管理を行なう管理情報が記録される記録媒体に対
する記録装置において、少なくともマイクロフォンから
の音声信号を記録すべき音声データとして入力するマイ
クロフォン入力手段と、アナログ信号ラインからの音声
信号を記録すべき音声データとして入力するライン入力
手段とを備えるとともに、入力された音声データのレベ
ルを検出するレベル検出手段と、音声データがライン入
力手段から入力されたことを判別することができる入力
部判別手段と、記録媒体に対する入力された音声データ
の記録動作中であって、かつ音声データがライン入力手
段から入力されていると判別された際には、レベル検出
手段による検出レベルが所定時間以上継続して所定値よ
り低いレベルとなり、その後に検出レベルが所定値を超
えることによってトラックが変化したと判別し、その判
別に応じてトラックが分割されるように管理情報を書き
換える制御を行なうことができる制御手段とを備えるよ
うにする。
【0018】また、管理情報における管理可能なトラッ
ク数が有限とされる記録媒体に対応する記録装置として
は、上記構成に加えて表示手段を設けるとともに、制御
手段は、トラック変化の判別に応じてトラック分割がな
されるように管理情報を書き換える際に、管理情報が既
に管理可能限度状態となっていたら、トラック分割のた
めの管理情報の書換制御を行なわず、表示手段に対して
トラック分割が不能であることの表示を実行するように
制御を行なうようにする。
【0019】また、制御手段は、レベル検出手段による
検出レベルが所定時間以上継続して所定値より低いレベ
ルとなり、その後に検出レベルが所定値を超えることに
よってトラックが変化したと判別した際に、検出レベル
が所定値を超えた時点に相当する記録位置のアドレスよ
りも、或る特定の時間分だけ前の時点に相当するアドレ
スが、トラック変化位置(曲と曲の切れ目)としてトラ
ック分割がなされるように管理情報を書き換える制御を
行なうようにする。ここで或る特定の時間分とは、検出
レベルが所定値より低いレベルとなる検出動作における
『所定時間』よりも短い時間とする。
【0020】
【作用】レベル検出手段による検出レベルが所定時間以
上継続して所定値より低いレベルとなるということは、
無音状態が所定時間継続することであり、つまり、無音
検出により楽曲などの音声信号の切れ目を検出するもの
である。そして、このような無音状態の後に、検出レベ
ルが所定値を超えた時点とは、入力される音声データと
して例えば次の楽曲が開始された時点に相当する。つま
り、このときに、無音状態であった部分が曲の切れ目で
あったと判別できる。従って、これをトラック変化とし
て把握し、管理情報の書換制御が可能となる。(無音状
態が続いたまま検出レベルが所定値を超えることがない
のは、入力音声が終了した場合であり、この場合は無音
部分は曲と曲の切れ目ではない)
【0021】また、このような無音部分を曲の切れ目と
する判別はアナログライン入力の場合のみ実行すること
で適正なトラック分割が実行できる。つまりマイクロフ
ォンにより会話等を録音する場合は、無音部分が多くな
り、無音検出に基づいてトラック分割を行なうと不要な
箇所でむやみにトラック分割が行なわれてしまうため適
当でないためである。
【0022】また、ミニディスクシステム等の場合では
管理可能なトラック数が有限であるため、この事情によ
りトラック分割不能となった際には、表示によりユーザ
ーに提示することで、ユーザーの混乱を回避できる。
【0023】さらに、レベル検出手段による検出レベル
が所定時間以上継続して所定値より低いレベルとなり、
その後に検出レベルが所定値を超えることによってトラ
ックが変化したと判別した際に、検出レベルが所定値を
超えた時点に相当する記録位置のアドレスをトラック分
割地点とすると、再生時に曲頭アクセスした際に先頭の
音声を再生できない(所謂頭切れ)ことがある。そこで
トラック分割地点を所定時間だけ前の時点に相当する位
置とすることで頭切れを回避できる。
【0024】
【実施例】以下、図1〜図15を用いて本発明の記録装
置の実施例として、光磁気ディスクを記録媒体として用
いた記録再生装置をあげ、次の順序で説明する。 1.記録再生装置の構成 2.P−TOCセクター 3.U−TOCセクター 4.ディスクのエリア構造 5.ディバイド及びコンバイン編集処理 6.ライン入力録音時の自動トラックマーク処理
【0025】<1.記録再生装置の構成>図1(a)〜
(d)は記録再生装置の外観を示す平面図、正面図、右
側面図、及び左側面図である。30は記録再生装置本
体、31は例えば液晶ディスプレイによる表示部であ
り、トラックナンバ、再生時間、記録/再生進行時間、
タイトル文字、動作モード、記録/再生レベルなどの表
示がなされる。32はディスク挿入部であり、カートリ
ッジに収納された光磁気ディスクが挿入され、内部の記
録/再生光学ドライブ系にローディングされる。
【0026】記録再生装置本体30には操作入力部とし
て各種の操作手段が設けられている。例えば本体前面側
には録音スイッチ33、イジェクトキー34、編集スイ
ッチ35が設けられる。本体上面には、再生キー36、
一時停止(ポーズ)キー37、停止キー38、AMSキ
ー39、サーチキー40、曲名入力モードキー41、デ
ィスク名入力モードキー42、日付入力モードキー4
3、テンキー44、エンターキー45が設けられ、さら
に、トラックマークキーとしてマークオンキー46,マ
ークオフキー47が設けられている。テンキー44の各
数字キーにはそれぞれ3個又は2個アルファベット、或
はスペースが対応され、文字入力の際に用いられる。
【0027】本体右側面にはホールドスイッチ48、リ
ピート/シャッフル/プログラム再生などを選択するプ
レイモードキー49、バスブーストスイッチ50、リジ
ュームスイッチ51が設けられ、また本体左側面には、
AGCスイッチ52,マイクアッテネータスイッチ53
が設けれる。さらに、54はボリュームつまみ、55は
録音レベル調整つまみである。
【0028】また、本体側面には各種入出力端子が設け
られる。56はマイク入力端子、57はヘッドホン出力
端子である。また、58は入力端子であり、光ケーブル
によるデジタル音声信号の入力端子及びアナログ音声信
号のライン入力端子として兼用されている。兼用のため
の端子機構の説明は省略する。また、59は出力端子で
あり、光ケーブルによるデジタル音声信号の出力端子及
びアナログ音声信号のライン出力端子として兼用されて
いる。
【0029】図1の記録再生装置の内部の要部のブロッ
ク図を図2に示す。図2において、1は例えば音声デー
タが記録されている光磁気ディスクを示し、ディスク挿
入部32からローディングされた状態を模式的に示して
いる。この光磁気ディスク1はスピンドルモータ2によ
り回転駆動される。3は光磁気ディスク1に対して記録
/再生時にレーザ光を照射する光学ヘッドであり、記録
時には記録トラックをキュリー温度まで加熱するための
高レベルのレーザ出力をなし、また再生時には磁気カー
効果により反射光からデータを検出するための比較的低
レベルのレーザ出力をなす。
【0030】このため、光学ヘッド3はレーザ出力手段
としてのレーザダイオード、偏向ビームスプリッタや対
物レンズ等からなる光学系、及び反射光を検出するため
のディテクタが搭載されている。対物レンズ3aは2軸
機構4によってディスク半径方向及びディスクに接離す
る方向に変位可能に保持されている。
【0031】また、6は供給されたデータによって変調
された磁界を光磁気ディスクに印加する磁気ヘッドを示
し、光磁気ディスク1を挟んで光学ヘッド3と対向する
位置に配置されている。光学ヘッド3全体及び磁気ヘッ
ド6は、スレッド機構5によりディスク半径方向に移動
可能とされている。
【0032】再生動作によって、光学ヘッド3により光
磁気ディスク1から検出された情報はRFアンプ7に供
給される。RFアンプ7は供給された情報の演算処理に
より、再生RF信号、トラッキングエラー信号、フォー
カスエラー信号、絶対位置情報(光磁気ディスク1にプ
リグルーブ(ウォブリンググルーブ)として記録されて
いる絶対位置情報)、アドレス情報、フォーカスモニタ
信号等を抽出する。そして、抽出された再生RF信号は
エンコーダ/デコーダ部8に供給される。また、トラッ
キングエラー信号、フォーカスエラー信号はサーボ回路
9に供給され、アドレス情報はアドレスデコーダ10に
供給される。さらに絶対位置情報、フォーカスモニタ信
号は例えばマイクロコンピュータによって構成されるシ
ステムコントローラ11に供給される。
【0033】サーボ回路9は供給されたトラッキングエ
ラー信号、フォーカスエラー信号や、システムコントロ
ーラ11からのトラックジャンプ指令、シーク指令、ス
ピンドルモータ2の回転速度検出情報等により各種サー
ボ駆動信号を発生させ、2軸機構4及びスレッド機構5
を制御してフォーカス及びトラッキング制御をなし、ま
たスピンドルモータ2を一定角速度(CAV)又は一定
線速度(CLV)に制御する。
【0034】再生RF信号はエンコーダ/デコーダ部8
でEFM復調、CIRC等のデコード処理された後、メ
モリコントローラ12によって一旦バッファRAM13
に書き込まれる。なお、光学ヘッド3による光磁気ディ
スク1からのデータの読み取り及び光学ヘッド3からバ
ッファRAM13までの系における再生データの転送は
1.41Mbit/secで、しかも間欠的に行なわれる。
【0035】バッファRAM13に書き込まれたデータ
は、再生データの転送が0.3Mbit/sec となるタイミング
で読み出され、エンコーダ/デコーダ部14に供給され
る。そして、音声圧縮処理に対するデコード処理等の再
生信号処理を施されて出力デジタル信号とされる。
【0036】出力デジタル信号は、D/A変換器15に
よってアナログ信号とされ、スイッチ16を介して出力
端子59又はヘッドホン出力端子57に供給される。ま
たはアナログ化されずに直接出力端子59に供給され
る。つまり、ヘッドホン出力端子57にヘッドホンが接
続されているときは、アナログ化された音声信号がヘッ
ドホンに供給され、また出力端子59にオーディオコー
ド(例えばピンプラグコード)が接続されている時は、
アナログ化された音声信号がそのオーディオコードによ
り他の機器に供給される。また、出力端子59にオーデ
ィオ用光ケーブルが接続されている時は、デジタルデー
タとして他の機器に音声信号が供給されることになる。
【0037】ここで、バッファRAM13へのデータの
書込/読出は、メモリコントローラ12によって書込ポ
インタと読出ポインタの制御によりアドレス指定されて
行なわれるが、書込ポインタ(書込アドレス)は上記し
たように1.41Mbit/secのタイミングでインクリメントさ
れ、一方、読出ポインタ(読出アドレス)は0.3Mbit/se
c のタイミングでインクリメントされていくため、この
書込と読出のビットレートの差異により、バッファRA
M13内には或る程度データが蓄積された状態となる。
バッファRAM13内にフル容量のデータが蓄積された
時点で書込ポインタのインクリメントは停止され、光学
ヘッド3による光磁気ディスク1からのデータ読出動作
も停止される。ただし読出ポインタRのインクリメント
は継続して実行されているため、再生音声出力はとぎれ
ないことになる。
【0038】その後、バッファRAM13から読出動作
のみが継続されていき、或る時点でバッファRAM13
内のデータ蓄積量が所定量以下となったとすると、再び
光学ヘッド3によるデータ読出動作及び書込ポインタの
インクリメントが再開され、再びバッファRAM13の
データ蓄積がなされていく。
【0039】このようにバッファRAM13を介して再
生音響信号を出力することにより、例えば外乱等でトラ
ッキングが外れた場合などでも、再生音声出力が中断し
てしまうことはなく、データ蓄積が残っているうちに例
えば正しいトラッキング位置までにアクセスしてデータ
読出を再開することで、再生出力に影響を与えずに動作
を続行できる。即ち、耐震機能を著しく向上させること
ができる。
【0040】図2において、アドレスデコーダ10から
出力されるアドレス情報や制御動作に供されるサブコー
ドデータはエンコーダ/デコーダ部8を介してシステム
コントローラ11に供給され、各種の制御動作に用いら
れる。さらに、記録/再生動作のビットクロックを発生
させるPLL回路のロック検出信号、及び再生データ
(L,Rチャンネル)のフレーム同期信号の欠落状態の
モニタ信号もシステムコントローラ11に供給される。
【0041】また、システムコントローラ11は光学ヘ
ッド3におけるレーザダイオードの動作を制御するレー
ザ制御信号SLPを出力しており、レーザダイオードの出
力をオン/オフ制御するとともに、オン制御時として
は、レーザパワーが比較的低レベルである再生時の出力
と、比較的高レベルである記録時の出力とを切り換える
ことができるようになされている。
【0042】光磁気ディスク1に対して記録動作が実行
される際には、入力端子58に接続されたオーディオコ
ード又はオーディオ用光ケーブルにより、他の機器から
アナログ又はデジタル音声信号が供給される。又はマイ
ク入力端子56にマイクロフォンが接続されて音声信号
が供給される。
【0043】オーディオ用光ケーブルによりデジタルデ
ータで入力端子58に送られてきた音声信号は直接エン
コーダ/デコーダ部14に供給される。また、オーディ
オコード又はマイクロフォンにより入力されたアナログ
音声信号はスイッチ17を介してA/D変換器18に供
給され、デジタルデータとされた後、エンコーダ/デコ
ーダ部14に供給される。エンコーダ/デコーダ部14
では入力されたデジタル音声信号に対して、音声圧縮エ
ンコード処理を施す。エンコーダ/デコーダ部14によ
って圧縮された記録データはメモリコントローラ12に
よって一旦バッファRAM13に書き込まれ、また所定
タイミングで読み出されてエンコーダ/デコーダ部8に
送られる。そしてエンコーダ/デコーダ部8でCIRC
エンコード、EFM変調等のエンコード処理された後、
磁気ヘッド駆動回路15に供給される。
【0044】磁気ヘッド駆動回路15はエンコード処理
された記録データに応じて、磁気ヘッド6に磁気ヘッド
駆動信号を供給する。つまり、光磁気ディスク1に対し
て磁気ヘッド6によるN又はSの磁界印加を実行させ
る。また、このときシステムコントローラ11は光学ヘ
ッドに対して、記録レベルのレーザ光を出力するように
制御信号を供給する。
【0045】19はユーザー操作に供されるキーが設け
られた操作入力部であり、上述した33〜53のスイッ
チ又はキーがこれに相当する。また、上記したようにマ
イクロホンが接続されるマイク入力端子56には接続検
出機構及び回路が設けられており、システムコントロー
ラ11はその接続の有無を検出信号DJMにより検知する
ことができるようになされている。また、入力端子58
にも接続検出機構及び回路が設けられており、検出信号
JLによりシステムコントローラ11は、無接続、光ケ
ーブル接続、オーディオコード接続の3つの状態を判別
できるようになされている。これらの検出手段の構成の
詳細については説明を省略するが、例えば本出願人が先
に提案した技術(特願平4−266511)を採用する
ことにより実現できる。
【0046】また、エンコーダ/デコーダ部8にはレベ
ルメータ手段8aが設けられており、録音時に供給され
る音声データについて、そのレベルを検出し、システム
コントローラ11にレベル情報を供給できるようになさ
れている。
【0047】ところで、ディスク1に対して記録/再生
動作を行なう際には、ディスク1に記録されている管理
情報、即ちP−TOC(プリマスタードTOC)、U−
TOC(ユーザーTOC)を読み出して、システムコン
トローラ11はこれらの管理情報に応じてディスク1上
の記録すべきセグメントのアドレスや、再生すべきセグ
メントのアドレスを判別することとなるが、この管理情
報はバッファRAM13に保持される。このためバッフ
ァRAM13は、上記した記録データ/再生データのバ
ッファエリアと、これら管理情報を保持するエリアが分
割設定されている。
【0048】そして、システムコントローラ11はこれ
らの管理情報を、ディスク1が装填された際に管理情報
の記録されたディスクの最内周側の再生動作を実行させ
ることによって読み出し、バッファRAM13に記憶し
ておき、以後そのディスク1に対する記録/再生動作の
際に参照できるようにしている。
【0049】また、U−TOCはデータの記録や消去に
応じて編集されて書き換えられるものであるが、システ
ムコントローラ11は記録/消去動作のたびにこの編集
処理をバッファRAM13に記憶されたU−TOC情報
に対して行ない、その書換動作に応じて所定のタイミン
グでディスク1のU−TOCエリアについても書き換え
るようにしている。
【0050】<2.P−TOCセクター>ここで、ディ
スク1においてセクターデータ形態で記録される音声デ
ータセクター、及び音声データの記録/再生動作の管理
を行なう管理情報として、まずP−TOCセクターにつ
いて説明する。P−TOC情報としては、ディスクの記
録可能エリア(レコーダブルユーザーエリア)などのエ
リア指定やU−TOCエリアの管理等が行なわれる。な
お、ディスク1が再生専用の光ディスクであるプリマス
タードディスクの場合は、P−TOCによってROM化
されて記録されている楽曲の管理も行なうことができる
ようになされている。
【0051】P−TOCのフォーマットを図3に示す。
図3はP−TOC用とされる領域(例えばディスク最内
周側のROMエリア)において繰り返し記録されるP−
TOC情報の1つのセクター(セクター0)を示してい
る。なお、P−TOCフォーマットはセクター1以降は
オプションとされている。
【0052】P−TOCのセクターのデータ領域(4バ
イト×588 の2352バイト)は、先頭位置にオール0
又はオール1の1バイトデータによって成る同期パター
ンを及びクラスタアドレス及びセクターアドレスを示す
アドレス等が4バイト付加され、以上でヘッダとされて
P−TOCの領域であることが示される。
【0053】また、ヘッダに続いて所定アドレス位置に
『MINI』という文字に対応したアスキーコードによ
る識別IDが付加されている。さらに、続いてディスク
タイプや録音レベル、記録されている最初の楽曲の曲番
(First TNO)、最後の楽曲の曲番(Last TNO) 、リード
アウトスタートアドレスROA 、パワーキャルエリアス
タートアドレスPCA 、U−TOC(後述する図8のU
−TOCセクター0のデータ領域)のスタートアドレス
USTA 、録音可能なエリア(レコーダブルユーザーエ
リア)のスタートアドレスRSTA 等が記録される。
【0054】続いて、記録されている各楽曲等を後述す
る管理テーブル部におけるパーツテーブルに対応させる
テーブルポインタ(P-TNO1 〜P-TNO255) を有する対応テ
ーブル指示データ部が用意されている。
【0055】そして対応テーブル指示データ部に続く領
域には、対応テーブル指示データ部におけるテーブルポ
インタ(P-TNO1 〜P-TNO255) に対応して、(01h) 〜(FF
h) までの255個のパーツテーブルが設けられた管理
テーブル部が用意される(なお本明細書において『h』
を付した数値はいわゆる16進表記のものである)。そ
れぞれのパーツテーブルには、或るセグメントについて
起点となるスタートアドレス、終端となるエンドアドレ
ス、及びそのセグメント(トラック)のモード情報(ト
ラックモード)が記録できるようになされている。
【0056】各パーツテーブルにおけるトラックのモー
ド情報とは、そのセグメントが例えばオーバーライト禁
止やデータ複写禁止に設定されているか否かの情報や、
オーディオ情報か否か、モノラル/ステレオの種別など
が記録されている。
【0057】管理テーブル部における(01h) 〜(FFh) ま
での各パーツテーブルは、対応テーブル指示データ部の
テーブルポインタ (P-TNO1〜P-TNO255) によって、その
セグメントの内容が示される。つまり、第1曲目の楽曲
についてはテーブルポインタP-TNO1として或るパーツテ
ーブル(例えば(01h) 。ただし実際にはテーブルポイン
タには所定の演算処理によりP−TOCセクター0内の
バイトポジションで或るパーツテーブルを示すことがで
きる数値が記されている)が記録されており、この場合
パーツテーブル(01h) のスタートアドレスは第1曲目の
楽曲の記録位置のスタートアドレスとなり、同様にエン
ドアドレスは第1曲目の楽曲が記録された位置のエンド
アドレスとなる。さらに、トラックモード情報はその第
1曲目についての情報となる。
【0058】同様に第2曲目についてはテーブルポイン
タP-TNO2に示されるパーツテーブル(例えば(02h) )
に、その第2曲目の記録位置のスタートアドレス、エン
ドアドレス、及びトラックモード情報が記録されてい
る。
【0059】以下同様にテーブルポインタはP-TNO255ま
で用意されているため、P−TOC上では第255曲目
まで管理可能とされている。そして、このようにP−T
OCセクター0が形成されることにより、例えば再生時
において、所定の楽曲をアクセスして再生させることが
できる。
【0060】なお、記録/再生可能な光磁気ディスクの
場合いわゆるプリマスタードの楽曲エリアが存在しない
ため、上記した対応テーブル指示データ部及び管理テー
ブル部は用いられず(これらは続いて説明するU−TO
Cで管理される)、従って各バイトは全て『00h』と
されている。ただし、全ての楽曲がROM形態(ピット
形態)で記録されているプリマスタードタイプのディス
ク、及び楽曲等が記録されるエリアとしてROMエリア
と光磁気エリアの両方を備えたハイブリッドタイプのデ
ィスクについては、そのROMエリア内の楽曲の管理に
上記対応テーブル指示データ部及び管理テーブル部が用
いられる。
【0061】<3.U−TOCセクター>続いてU−T
OCの説明を行なう。図4はU−TOCの1セクター
(セクター0)のフォーマットを示しており、主にユー
ザーが録音を行なった楽曲や新たに楽曲が録音可能な未
記録エリア(フリーエリア)についての管理情報が記録
されているデータ領域とされる。なお、U−TOCもセ
クター1以降はオプションとされる。例えばディスク1
に或る楽曲の録音を行なおうとする際には、システムコ
ントローラ11は、U−TOCからディスク上のフリー
エリアを探し出し、ここに音声データを記録していくこ
とができるようになされている。また、再生時には再生
すべき楽曲が記録されているエリアをU−TOCから判
別し、そのエリアにアクセスして再生動作を行なう。
【0062】図4に示すU−TOCのセクター(セクタ
ー0)には、P−TOCと同様にまずヘッダが設けら
れ、続いて所定アドレス位置に、メーカーコード、モデ
ルコード、最初の楽曲の曲番(First TNO)、最後の楽曲
の曲番(Last TNO)、セクター使用状況、ディスクシリ
アルナンバ、ディスクID等のデータが記録され、さら
に、ユーザーが録音を行なって記録されている楽曲の領
域や未記録領域等を後述する管理テーブル部に対応させ
ることによって識別するため、対応テーブル指示データ
部として各種のテーブルポインタ(P-DFA,P-EMPTY ,P-
FRA ,P-TNO1〜P-TNO255) が記録される領域が用意され
ている。
【0063】そして対応テーブル指示データ部のテーブ
ルポインタ(P-DFA〜P-TNO255) に対応させることになる
管理テーブル部として(01h) 〜(FFh) までの255個の
パーツテーブルが設けられ、それぞれのパーツテーブル
には、上記図3のP−TOCセクター0と同様に或るセ
グメントについて起点となるスタートアドレス、終端と
なるエンドアドレス、そのセグメントのモード情報(ト
ラックモード)が記録されており、さらにこのU−TO
Cセクター0の場合、各パーツテーブルで示されるセグ
メントが他のセグメントへ続いて連結される場合がある
ため、その連結されるセグメントのスタートアドレス及
びエンドアドレスが記録されているパーツテーブルを示
すリンク情報が記録できるようになされている。
【0064】この種の記録再生装置では、上述したよう
に1つの楽曲のデータ物理的に不連続に、即ち複数のセ
グメントにわたって記録されていてもセグメント間でア
クセスしながら再生していくことにより再生動作に支障
はないため、ユーザーが録音する楽曲等については、録
音可能エリアの効率使用等の目的から、複数セグメント
にわけて記録する場合もある。そのため、リンク情報が
設けられ、例えば各パーツテーブルに与えられたナンバ
(01h) 〜(FFh) (実際には所定の演算処理によりU−T
OCセクター0内のバイトポジションとされる数値で示
される)によって、連結すべきパーツテーブルを指定す
ることによってパーツテーブルが連結できるようになさ
れている。(なお、あらかじめピット形態で記録される
楽曲等については通常セグメント分割されることがない
ため、前記図3のようにP−TOCセクター0において
リンク情報はすべて『(00h) 』とされている。)
【0065】つまりU−TOCセクター0における管理
テーブル部においては、1つのパーツテーブルは1つの
セグメントを表現しており、例えば3つのセグメントが
連結されて構成される楽曲についてはリンク情報によっ
て連結される3つのパーツテーブルによって、そのセグ
メント位置の管理はなされる。
【0066】U−TOCセクター0の管理テーブル部に
おける(01h) 〜(FFh) までの各パーツテーブルは、対応
テーブル指示データ部におけるテーブルポインタ(P-DF
A,P-EMPTY ,P-FRA ,P-TNO1〜P-TNO255) によって、
以下のようにそのセグメントの内容が示される。
【0067】テーブルポインタP-DFA は光磁気ディスク
1上の欠陥領域に付いて示しており、傷などによる欠陥
領域となるトラック部分(=セグメント)が示された1
つのパーツテーブル又は複数のパーツテーブル内の先頭
のパーツテーブルを指定している。つまり、欠陥セグメ
ントが存在する場合はテーブルポインタP-DFA において
(01h) 〜(FFh) のいづれかが記録されており、それに相
当するパーツテーブルには、欠陥セグメントがスタート
及びエンドアドレスによって示されている。また、他に
も欠陥セグメントが存在する場合は、そのパーツテーブ
ルにおけるリンク情報として他のパーツテーブルが指定
され、そのパーツテーブルにも欠陥セグメントが示され
ている。そして、さらに他の欠陥セグメントがない場合
はリンク情報は例えば『(00h) 』とされ、以降リンクな
しとされる。
【0068】テーブルポインタP-EMPTY は管理テーブル
部における1又は複数の未使用のパーツテーブルの先頭
のパーツテーブルを示すものであり、未使用のパーツテ
ーブルが存在する場合は、テーブルポインタP-EMPTY と
して、(01h) 〜(FFh) のうちのいづれかが記録される。
未使用のパーツテーブルが複数存在する場合は、テーブ
ルポインタP-EMPTY によって指定されたパーツテーブル
からリンク情報によって順次パーツテーブルが指定され
ていき、全ての未使用のパーツテーブルが管理テーブル
部上で連結される。
【0069】テーブルポインタP-FRA は光磁気ディスク
1上のデータの書込可能なフリーエリア(消去領域を含
む)について示しており、フリーエリアとなるトラック
部分(=セグメント)が示された1又は複数のパーツテ
ーブル内の先頭のパーツテーブルを指定している。つま
り、フリーエリアが存在する場合はテーブルポインタP-
FRA において(01h) 〜(FFh) のいづれかが記録されてお
り、それに相当するパーツテーブルには、フリーエリア
であるセグメントがスタート及びエンドアドレスによっ
て示されている。また、このようなセグメントが複数個
有り、つまりパーツテーブルが複数個有る場合はリンク
情報により、リンク情報が『(00h) 』となるパーツテー
ブルまで順次指定されている。
【0070】図5にパーツテーブルにより、フリーエリ
アとなるセグメントの管理状態を模式的に示す。これは
セグメント(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h) がフリーエリア
とされている時に、この状態が対応テーブル指示データ
P-FRA に引き続きパーツテーブル(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)
(E3h) のリンクによって表現されている状態を示してい
る。なお、上記した欠陥領域や、未使用パーツテーブル
の管理形態もこれと同様となる。
【0071】ところで、全く楽曲等の音声データの記録
がなされておらず欠陥もない光磁気ディスクであれば、
テーブルポインタP-FRA によってパーツテーブル(01h)
が指定され、これによってディスクのレコーダブルユー
ザーエリアの全体が未記録領域(フリーエリア)である
ことが示される。そして、この場合残る(02h) 〜(FFh)
のパーツテーブルは使用されていないことになるため、
上記したテーブルポインタP-EMPTY によってパーツテー
ブル(02h) が指定され、また、パーツテーブル(02h) の
リンク情報としてパーツテーブル(03h) が指定され、パ
ーツテーブル(03h) のリンク情報としてパーツテーブル
(04h) が指定され、というようにパーツテーブル(FFh)
まで連結される。この場合パーツテーブル(FFh) のリン
ク情報は以降連結なしを示す『(00h) 』とされる。な
お、このときパーツテーブル(01h) については、スター
トアドレスとしてはレコーダブルユーザーエリアのスタ
ートアドレスが記録され、またエンドアドレスとしては
リードアウトスタートアドレスの直前のアドレスが記録
されることになる。
【0072】テーブルポインタP-TNO1〜P-TNO255は、光
磁気ディスク1にユーザーが記録を行なった楽曲につい
て示しており、例えばテーブルポインタP-TNO1では1曲
目のデータが記録された1又は複数のセグメントのうち
の時間的に先頭となるセグメントが示されたパーツテー
ブルを指定している。
【0073】例えば1曲目とされた楽曲がディスク上で
トラックが分断されずに(つまり1つのセグメントで)
記録されている場合は、その1曲目の記録領域はテーブ
ルポインタP-TNO1で示されるパーツテーブルにおけるス
タート及びエンドアドレスとして記録されている。
【0074】また、例えば2曲目とされた楽曲がディス
ク上で複数のセグメントに離散的に記録されている場合
は、その楽曲の記録位置を示すため各セグメントが時間
的な順序に従って指定される。つまり、テーブルポイン
タP-TNO2に指定されたパーツテーブルから、さらにリン
ク情報によって他のパーツテーブルが順次時間的な順序
に従って指定されて、リンク情報が『(00h) 』となるパ
ーツテーブルまで連結される(上記、図5と同様の形
態)。このように例えば2曲目を構成するデータが記録
された全セグメントが順次指定されて記録されているこ
とにより、このU−TOCセクター0のデータを用い
て、2曲目の再生時や、その2曲目の領域へのオーバラ
イトを行なう際に、光学ヘッド3及び磁気ヘッド6をア
クセスさせ離散的なセグメントから連続的な音楽情報を
取り出したり、記録エリアを効率使用した記録が可能に
なる。
【0075】以上のようにディスク上のエリア管理はP
−TOCによってなされ、またレコーダブルユーザーエ
リアにおいて記録された楽曲やフリーエリア等はU−T
OCにより行なわれる。これらのTOC情報はバッファ
RAM13に読み込まれてシステムコントローラ11が
これを参照できるようになされるなお、上記U−TOC
のフォーマットから理解できるように録音(分割)でき
るトラック数(楽曲数)は、テーブルポインタP-TNO1〜
P-TNO255に依存して最大255となり、また、1つのテ
ーブルポインタP-TNO*から2つ以上のパーツテーブルが
リンクされて管理されるトラックが存在する場合は、パ
ーツテーブルの数が255であるため、管理可能な限度
のトラック数は255より少なくなる。
【0076】<4.ディスクのエリア構造>ここで、デ
ィスクのエリア構造を説明する。図6(a)はディスク
のエリア構造をその半径方向に模式的に示したものであ
る。光磁気ディスクの場合、大きくわけて図6(a)に
ピットエリアとして示すようにエンボスピットによりデ
ータが記録されているエリア(プリマスタードエリア)
と、いわゆる光磁気エリアとされてグルーブが設けられ
ているグルーブエリアに分けられる。
【0077】ここでピットエリアとしては上記したP−
TOCが繰り返し記録されており、上述したようにこの
P−TOCにおいて、U−TOCの位置がU−TOCス
タートアドレスUSTA として示され、また、リードア
ウトスタートアドレスROA、レコーダブルユーザーエ
リアスタートアドレスRSTA 、パワーキャルエリアス
タートアドレスPCA 等、図6(a)に示す各アドレス
位置が示されている。
【0078】このディスクの最内周側のピットエリアに
続いてグルーブエリアが形成されるが、このグルーブエ
リア内のうちP−TOC内のリードアウトスタートアド
レスROA として示されるアドレスまでのエリアが、記
録可能なレコーダブルエリアとされ、以降はリードアウ
トエリアとされている。
【0079】さらにこのレコーダブルエリアのうち、実
際にデータが記録されるレコーダブルユーザーエリア
は、レコーダブルユーザーエリアスタートアドレスRS
A から、リードアウトスタートアドレスROA 直前の
位置までとなる。
【0080】そして、グルーブエリア内においてレコー
ダブルユーザーエリアスタートアドレスRSTA より前
となるエリアは、記録再生動作のための管理エリアとさ
れ、上記したU−TOC等が記録され、またパワーキャ
ルエリアスタートアドレスPCA として示される位置か
ら1クラスタ分がレーザーパワーのキャリブレーション
エリアとして設けられる。
【0081】U−TOCはこの記録再生動作のための管
理エリア内においてU−TOCスタートアドレスUST
A に示される位置から3クラスタ(1クラスタ=36セ
クター)連続して記録される。
【0082】そして、実際の音声データは例えば図6
(a)のように、レコーダブルユーザーエリアに記録さ
れる。例えばこの場合、4曲の楽曲M1 〜M4 につい
て、アドレスA20〜A21のセグメントに第1曲目の楽曲
1 が記録され、また第2曲目の楽曲M2 はアドレスA
22〜A23のセグメントに記録された部分M2(1)とアドレ
スA26〜A27のセグメントに記録された部分M2(2)にわ
かれて記録されている。また、第3曲目の楽曲M3 はア
ドレスA24〜A25のセグメントに記録され、第4曲目の
楽曲M4 はアドレスA28〜A29のセグメントに記録され
ている。この状態で、まだ楽曲の記録されていないフリ
ーエリアはアドレスA30〜A31のセグメントとなる。例
えばこのような記録状態はU−TOC内において上述し
たように、テーブルポインタP-TNO1〜P-TNO4、P-FRA 、
及びこれに連結されるパーツテーブルによって管理され
る。この場合の管理状態を図7に示す。なお、図6
(a)におけるレコーダブルユーザーエリアに欠陥は無
いものとすると、テーブルポインタP-DFA は『00h』
とされる。
【0083】テーブルポインタP-FRA は未記録領域(フ
リーエリア)を管理するため、例えばこの場合、テーブ
ルポインタP-FRA に(06h)というパーツテーブルが
示されているとすると、これに対応してパーツテーブル
(06h)には、図6(a)のフリーエリアとなるセグ
メントについての情報が示されている。つまりアドレス
30がスタートアドレス、アドレスA31がエンドアドレ
スとして示される。なお、この場合他のセグメントとし
てのフリーエリアは存在しないため、パーツテーブル
(06h)のリンク情報は『00h』とされる。
【0084】また第1曲目M1 についてはテーブルポイ
ンタP-TNO1に示される(01h)のパーツテーブルにお
いてそのスタートアドレスA20及びエンドアドレスA21
が示される。楽曲M1 は1つのセグメントに記録されて
いるため、パーツテーブル(01h)のリンク情報は
『00h』とされている。
【0085】第2曲目M2 については、テーブルポイン
タP-TNO2に示される(02h)のパーツテーブルにおい
てそのスタートアドレスA22及びエンドアドレスA23
示されている。ただし楽曲M2 は2つのセグメント(M
2(1)とM2(2))に別れて記録されており、アドレスA22
及びアドレスA23は楽曲M2 の前半部分(M2(1))のセ
グメントを示すのみである。そこでパーツテーブル(0
2h)のリンク情報として例えばパーツテーブル(03
h)が示され、パーツテーブル(03h)には後半部分
(M2(2))のセグメントを示すべく、スタートアドレス
26及びエンドアドレスA27が記録されている。以降リ
ンクは不要であるためパーツテーブル(03h)のリン
ク情報は『00h』とされている。
【0086】第3曲目M3 ,第4曲目M4 についてもそ
れぞれテーブルポインタP-TNO3,P-TNO4を起点として得
られるパーツテーブルによってそのセグメント位置が管
理されている。なお、4曲しか録音されていないため、
テーブルポインタP-TNO5〜P-TNO255までは使用されてお
らず『00h』とされている。また、使用していないパ
ーツテーブルを示すテーブルポインタP-EMPTY は、この
場合パーツテーブル(07h)を示しており、パーツテ
ーブル(07h)からパーツテーブル(FFh)までの
全ての未使用のパーツテーブルがリンク情報によってリ
ンクされている。
【0087】<5.ディバイド及びコンバイン編集処理
>このようにU−TOCで各楽曲(トラック)が管理さ
れ、これに基づいて記録/再生動作が行なわれることに
より、U−TOCを書き換えるのみで楽曲の分割(ディ
バイド)、楽曲の連結(コンバイン)等の編集が可能と
なる。ここで、これらの処理について説明する。
【0088】上記したように記録再生装置本体30には
トラックマークキーとしてマークオンキー46,マーク
オフキー47が設けられており、これらの操作キーによ
る操作情報は上述したようにシステムコントローラ11
に供給されるが、システムコントローラ11は、その操
作入力に応じて、図10の処理を行なってディバイド処
理を行なうことになる。
【0089】図10においてステップF100は、システム
コントローラ11が再生モードにおいて再生動作を制御
している場合、再生ポーズ動作を制御している場合、も
しくは録音モードにおいて録音動作を制御している場合
を示している。なお、録音モード中において録音ポーズ
操作がなされた場合は、自動的にその地点でトラックナ
ンバがインクリメントされる(つまりディバイド処理が
される)ものとし、この場合、もしユーザーがディバイ
ド操作を行なっても、それは不要であるためシステムコ
ントローラ11はその操作情報を無視するようにしてい
る。
【0090】システムコントローラ11が再生、再生ポ
ーズ、もしくは録音処理を行なって記録再生装置が再生
動作、再生ポーズ動作もしくは録音動作を行なっている
際に、ユーザーがマークオンキー46の操作を行なった
とすると、処理はステップF101からF103に進む。そし
て、その時の再生又は録音進行地点のアドレスもしくは
再生ポーズを実行している地点のアドレスが曲の切れ目
であるか、つまり既にディバイド地点とされているか否
かを判別する。この判別はそのときのアドレスが各楽曲
のスタートアドレス又はエンドアドレスと一致又はきわ
めて近いアドレスであるか否かで判別できる。
【0091】そして、ステップF103で否定結果が得られ
たら、即ち或る楽曲の途中の位置であるため、ディバイ
ド処理に入る(F104)。なお、録音中の場合は、通常、デ
ィバイド操作の際の位置が既にディバイドされていたト
ラック変更地点になるということはないため、特にステ
ップF103の処理は必要ない。
【0092】ステップF104のディバイド処理では、バッ
ファRAM13に読み込まれているU−TOCデータを
書き換える処理、及びディバイド動作の表示を行なう。
この際の表示としては、ディバイド実行を示すメッセー
ジの表示や、表示されているトラックナンバの変更、楽
曲進行時間の表示のゼロリセットなどが行なわれる。
【0093】実際のディバイド処理、つまりU−TOC
の書き換えは次のように行なわれる。今、例えば再生動
作により、図6(a)においてTMONとして示す楽曲M
3 の途中部分の再生がなされている時点で、ユーザーが
マークオンキー46を押したとする。すると、ステップ
F104のディバイド処理によって、楽曲M3 は図6(b)
に示すように、そのアドレス地点を境界として楽曲M3
と楽曲M4 に分割されることになる。このとき、もとも
と4曲目として記録されていた図6(a)における楽曲
4 は図6(b)のように第5曲目の楽曲M5 とされる
ことになる。
【0094】この場合、U−TOCは図7の状態から図
8のように書き換えられる(書き換えられる部分を斜線
で示す)。つまりテーブルポインタP-TNO3が示していた
パーツテーブル(04h)は、スタートアドレスとして
24、エンドアドレスとしてA25が記録されていたが、
ディバイド操作時のアドレスがA32であったとすると、
これが新たな楽曲M3 についてのエンドアドレスとなる
ため、パーツテーブル(04h)のエンドアドレスがA
25からA32に書き換えられる。また、もともと第4曲目
であった楽曲M4 はディバイド処理によりトラックナン
バが繰り上り第5曲目となるため、それまでテーブルポ
インタP-TNO4にかかれていた数値が、テーブルポインタ
P-TNO5に書き込まれ、テーブルポインタP-TNO5にはパー
ツテーブル(05h)が示される。つまり、パーツテー
ブル(05h)にスタートアドレス及びエンドアドレス
として示されていたA28〜A29のセグメントは新たに第
5曲目M5 として管理される。
【0095】そして、ディバイド処理により発生する新
たな第4曲目については、それまで使用していなかった
パーツテーブル(07h)により表現される。つまり、
パーツテーブル(07h)に、スタートアドレスとして
ディバイド地点のアドレスA32の次のアドレスであるA
33が書き込まれ、エンドアドレスとしてはもともと第3
曲目のエンドアドレストしてパーツテーブル(04h)
にかかれていたA25が書き込まれる。そして、テーブル
ポインタP-TNO4はパーツテーブル(07h)を指定する
ように書き換えられる。
【0096】なお、新たな第4曲目の管理にパーツテー
ブル(07h)が使用されるため、このパーツテーブル
(07h)はテーブルポインタP-EMPTY のリンク構造か
ら外され、テーブルポインタP-EMPTY はパーツテーブル
(08h)を示すように書き換えられる。またパーツテ
ーブル(07h)のリンク情報は『00h』に書き換え
られる。
【0097】以上の書き換えにより、ディバイドが完了
し、その後楽曲M3 はA24〜A32、楽曲M4 はA33〜A
25、楽曲M5 はA28〜A29として管理されることにな
る。つまり本実施例では、再生中、再生ポーズ中、録音
中においてユーザーは所要のタイミングでマークオンキ
ー46を押すことでディバイド編集を行なうことができ
る。その後、停止操作がなされたら再生、再生ポーズ又
は録音動作は終了されるが(ステップF102→YES )、そ
の際に、その時点でバッファRAM13に保持されてい
るU−TOCを実際にディスク1のU−TOCエリアに
書き込み(F105)、動作を停止させる(F106)。
【0098】マークオフキー47の操作入力がなされた
場合のシステムコントローラ11の処理としては図11
のようにコンバイン処理が行なわれることになる。図1
1においてステップF200は、システムコントローラ11
が再生モードにおいて再生動作を制御している場合、又
は再生ポーズ動作を制御している場合を示している。な
お、録音モード中においてはコンバイン動作がなされる
ことはないため、録音モード中はマークオフキー47の
操作入力は無視される。
【0099】システムコントローラ11が再生、又は再
生ポーズ処理を行なって記録再生装置が再生動作又は再
生ポーズ動作を行なっている際に、ユーザーがマークオ
フキー47の操作を行なったとすると、処理はステップ
F201からF203に進む。そして、この場合もその時の再生
進行地点のアドレスもしくは再生ポーズを実行している
地点のアドレスが曲の切れ目であるか、つまり既にディ
バイド地点とされているか否かを判別する。
【0100】そして、ステップF203で肯定結果が得られ
たら、即ち或る楽曲(トラック)の切れ目のディバイド
位置であるため、このディバイド状態を解除して楽曲を
連結するコンバイン処理に入る(F204)。
【0101】ステップF204のコンバイン処理では、バッ
ファRAM13に読み込まれているU−TOCデータを
書き換える処理、及びコンバイン動作の表示を行なう。
この際の表示としては、コンバイン実行を示すメッセー
ジの表示や、その後続いて表示されているトラックナン
バの変更、曲が連結されたことによる楽曲進行時間の繰
り上げなどが行なわれる。
【0102】実際のコンバイン処理、つまりU−TOC
の書き換えは次のように行なわれる。例えば上記したよ
うにディバイド処理がなされた図6(b)の状態におい
て、再生動作により、TMOFF として示す楽曲M2 の終
了部分(セグメントM2(2)のエンドアドレス近辺)の再
生がなされている時点で、ユーザーがマークオフキー4
7を押したとする。すると、ステップF204のコンバイン
処理によって、楽曲M2 と楽曲M3 が図6(c)に示す
ように連結されることになる。このとき、コンバイン動
作前に4曲目、5曲目とされていた図6(b)における
楽曲M4 ,M5は、第3曲目が第2曲目に連結されて組
み込まれることに伴って、図6(c)のように新たに第
3曲目、第4曲目の楽曲M3 ,M4 とされることにな
る。
【0103】この場合、U−TOCは図8の状態から図
9のように書き換えられる(書き換えられる部分を斜線
で示す)。つまりテーブルポインタP-TNO3が示していた
パーツテーブル(04h)は、第3曲目M3 のスタート
アドレスとしてA24、エンドアドレスとしてA25が記録
されていたが、この第3曲目のセグメントは第2曲目に
組み込まれるため、パーツテーブル(04h)はテーブ
ルポインタP-TNO2を起点とするリンクに組み込まれる。
つまり楽曲M2 のセグメントM2(2)を表現していたパー
ツテーブル(03h)のリンク情報が『04h』とさ
れ、従ってテーブルポインタP-TNO2からパーツテーブル
(02h)→(03h)→(04h)というリンク構造
が形成される。これにより、第2曲目と第3曲目は連結
されて新たな1つの楽曲M2 として管理される。
【0104】また、図6(b)で第4曲目であった楽曲
4 はコンバイン処理によりトラックナンバが繰り下が
り第3曲目となるため、それまでテーブルポインタP-TN
O4にかかれていた数値が、テーブルポインタP-TNO3に書
き込まれ、テーブルポインタP-TNO3にはパーツテーブル
(07h)が示される。つまり、パーツテーブル(07
h)にスタートアドレス及びエンドアドレスとして示さ
れていたA33〜A25のセグメントは新たに第3曲目M3
として管理される。
【0105】同様に、図6(b)で第5曲目であった楽
曲M5 はコンバイン処理によりトラックナンバが繰り下
がり第4曲目となるため、それまでテーブルポインタP-
TNO5にかかれていた数値が、テーブルポインタP-TNO4に
書き込まれ、テーブルポインタP-TNO4にはパーツテーブ
ル(05h)が示される。つまり、パーツテーブル(0
5h)にスタートアドレス及びエンドアドレスとして示
されていたA28〜A29のセグメントは新たに第4曲目M
4 として管理される。そして、第5曲目は無くなること
になるため、テーブルポインタP-TNO5は『00h』とさ
れる。
【0106】以上の書き換えにより、コンバインが完了
し、その後楽曲M2 はA22〜A23とA26〜A27とA24
32の3つのセグメント(M2(1),M2(2),M2(3))に
より記録されているとして管理され、また、楽曲M3
33〜A25、楽曲M4 はA28〜A29として管理されるこ
とになる。
【0107】つまり本実施例では、再生中、再生ポーズ
中においてユーザーは所要のタイミングでマークオフキ
ー47を押すことでコンバイン編集を行なうことができ
る。その後、停止操作がなされたら再生又は再生ポーズ
動作は終了されるが(ステップF202→YES )、その際
に、その時点でバッファRAM13に保持されているU
−TOCを実際にディスク1のU−TOCエリアに書き
込み(F205)、動作を停止させる(F206)。
【0108】<6.ライン入力録音時の自動トラックマ
ーク処理>ところで上述したように、本実施例において
録音の際の入力としては、入力端子58に光ケーブルが
接続されてデジタル音声データが供給される場合と、入
力端子58にオーディオコードが接続されてアナログ音
声信号が供給される場合と、マイク入力端子56からマ
イクロフォン入力音声が供給される場合がある。
【0109】そして、デジタル入力録音の場合は同時に
供給される制御データにより録音している音声データの
トラック分割部分(曲と曲の切れ目)を判別し、自動的
にトラックナンバをインクリメントして録音していくこ
とができるが、従来の録音装置ではこのような処理はア
ナログライン入力録音の場合には実行できない。例えば
4曲入りのCDをアナログダビングした場合、ディスク
1上ではそのU−TOCにおいて4曲全部が1曲として
図6(e)のように管理されてしまう。ところが、本実
施例の場合は、アナログライン入力録音の場合であって
も、自動的にトラックナンバをインクリメントしてい
き、録音終了時点で図6(d)のように正しくM1 〜M
4 の4曲として管理されていることになる。この処理に
ついて以下説明していく。
【0110】この自動トラックマーク処理のためにシス
テムコントローラ11は、図12に示す処理が例えば4
msec周期で割り込みで実行される処理ルーチンとし
て行なわれており、アナログライン入力録音中には無音
検出に基づいてトラック変更箇所を検出し、トラック分
割を行なうことになる。
【0111】まず録音時以外にこの処理ルーチンに入る
とステップF301から直にリターンとなる。録音時にこの
処理ルーチンに入るとステップF302に進み、この録音が
アナログライン入力によりなされているか、つまり、入
力端子58にオーディオコードが接続されて音声信号が
供給されているか否かを判別する。
【0112】光ファイバによりデジタル音声が供給され
て録音されている際は、上記のように制御データにより
トラック変更箇所を把握できるので以下の処理は不要で
あり、リターンとなる。また、マイクロフォン入力の場
合は、無音検出によりトラックナンバをインクリメント
すると、むやみにトラック分割がなされることが多く適
当でないため以下の処理は実行せず、リターンとなる。
なお、マイクロフォン入力の場合はこの自動トラックマ
ーク処理は行なわれないため、上述のように録音時又は
再生時においてユーザーが任意のタイミングでトラック
マークキー46を押して手動でトラック分割を行なうこ
とになる。
【0113】アナログライン入力で録音を行なっている
場合はこの割込処理は、ステップF303に進むこととな
り、ここで、レベルメータ手段8aによって検出される
Lチャンネル及びRチャンネルのレベルを取り込む。そ
して、そのうちの大きい方を変数LMAX として保持する
(F304)。
【0114】ここで変数LMAX の値が−55dBより大
きいか小さいかを判別する(F305)。なお、この場合−5
5dBとは入力レベルとしてのフルスケールにおける値
であり、本実施例では変数LMAX が−55dBより小さ
い場合とはそのときの入力音声が無音状態であると判別
するものである。
【0115】無音でない場合はステップF306において無
音フラグFNSを確認し、無音フラグFNS=1でなければ
リターンとなる。つまり、入力音声が楽曲の途中などの
場合は図12の処理はステップF305→F306→リターンと
なる処理が4msec毎に行なわれていることになる。
【0116】楽曲が終了し、無音となった時点では処理
はステップF305からF307に進む。ここで無音状態(つま
りステップF307に進む状態)が 1.6秒以上継続されたか
を判断する。つまり、無音状態となって最初にステップ
F307に進む時点でタイマがリセット/カウントされ、無
音継続時間がカウントされている。
【0117】無音状態が 1.6秒経過するまでは、この4
msec毎の処理はステップF307からF309に進むことに
なり、このとき無音フラグFNS=0とされリターンとな
る。もし無音状態が 1.6秒より短い期間で終了したら、
次のこの割込処理からはステップF305→F306→リターン
となり、つまり、曲と曲の切れ目ではないと判別される
ことにになる。
【0118】無音状態が 1.6秒経過した後は、処理はス
テップF307からF308に進み、無音フラグFNS=1とセッ
トされリターンる。その後も無音状態が継続されていれ
ば、4msec毎の処理としてステップF307→F308→リ
ターンは繰り返されることになる。このまま無音状態が
継続されて録音が終了された場合は、その無音状態は曲
と曲の間の無音部分ではなく、録音した内の最後の曲が
終了した後の無音部分であるため、トラック分割処理は
行なわない。
【0119】ところが、ステップF307→F308→リターン
の処理の次の割込処理において変数LMAX >−55dB
となって無音状態が終了した場合は、入力音声として次
の楽曲にうつった場合と判別できる。この場合トラック
分割処理が実行されることになる。つまり無音フラグF
NS=1であるため処理はステップF310に進み、無音フラ
グFNS=0にリセットする。そして、トラック分割を行
なう地点(ディバイド地点)アドレスを算出する(F31
1)。
【0120】このディバイド地点は、このステップF311
の処理タイミングにおける録音アドレスよりも例えば30
0msec 前に相当するアドレスを算出するものである。
今、図14のようにT1 時点から1.6msec 以上無音が続
き、T2 時点から再び音声入力が開始されたとする。す
るとステップF311の処理タイミングにおける録音アドレ
スは、ディスク上において音声再開部分のデータが記録
されるアドレスAD1となる。このアドレスAD1をディバ
イド地点としてそれまでのトラックnが終了され、次の
トラックn+1が開始される(つまりトラックn+1の
スタートアドレスとする)としてしまうと、録音後にト
ラックn+1を頭だしアクセスして再生する場合などに
その先頭部分の音声が再生されず、頭切れを生じてしま
うことがある。これを避けるために、本実施例ではアド
レスAD1より例えば300msec 前に相当するアドレスAD2
をディバイド地点とするものである。
【0121】ここで、録音データとして1サウンドグル
ープ(1セクター=11サウンドグループ)の演奏時間
は、 512 / (44.1×1000) であり、約11msecとなる。従って300msec は約2
7サウンドグループに相当し、つまり、アドレスAD2
アドレスAD1より約2.5 セクター分だけ前の位置のアド
レスとなる。なお、ディバイド地点の設定は300msec 前
に限られるものではないが、無音検出の時間を 1.6秒と
しているため、1.6 秒より短い時間でなければならな
い。つまり、図14におけるT1 時点より前に相当する
アドレスとしてはならない。
【0122】ステップF311でディバイド地点(アドレス
D2)が算出されたら、そこでトラック分割を行なうこ
とが可能であるか否かを判別する(F312)。上記図4のよ
うのU−TOCのフォーマットではトラックは最大25
5トラックまでしか管理できず、また、254トラック
以下であっても、パーツテーブル(01h) 〜(FFh) が全て
使用済みであればそれ以上のトラックの管理はできな
い。
【0123】この事情によりトラック分割ができない場
合はステップF314に進み、例えば表示部31において図
13のように『TRK FULL』など、分割不能を提
示する表示を行ない、無音検出に基づくトラック分割が
実行されないことをユーザーに提示する。
【0124】トラック分割可能であれば、ステップF313
に進み、ディバイド地点でトラックが分割(トラックナ
ンバがインクリメント)されるようにバッファRAM1
3におけるU−TOCデータを書き換える。このステッ
プF313の処理により、入力音声信号における無音部分の
検出に基づいた自動トラックマーク処理が実行されたこ
とになる。なお、このように録音中に無音部分が検出さ
れるたびにトラック分割がなされるようにバッファRA
M13におけるU−TOCデータが書き換えられてい
き、例えば録音終了時点でその際のバッファRAM13
におけるU−TOCデータがディスク1に書き込まれる
ことになる。
【0125】例えば4曲の楽曲を続けてアナログライン
入力で録音した場合、この図12の処理により録音終了
時点でU−TOCは一例として図15のようになる。つ
まり、1曲目のスタート及びエンドアドレスがA20,A
41、2曲目のスタート及びエンドアドレスがA42
43、3曲目のスタート及びエンドアドレスがA44,A
45、4曲目のスタート及びエンドアドレスがA46
47、フリーエリアのスタート及びエンドがA48,A31
として、図6(d)に示した状態が管理されることにな
る。
【0126】以上のように本実施例ではアナログライン
入力で録音を行なう際に、無音検出に基づいてトラック
が自動的に分割管理されるようになるため、録音後にお
いて直に(わざわざ編集せずに)各曲の頭だし再生が可
能となり、使用性は著しく向上される。
【0127】なお、実施例では記録再生装置を例にあげ
たが、本発明は記録専用装置でも実現できる。また、い
わゆるミニディスクシステムとしての記録装置に限ら
ず、他の種のディスク又はテープを記録媒体とする記録
装置でも実現できる。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように本発明の記録装置で
は、アナログライン入力録音の際に、無音部分を検出し
て例えば曲と曲の切れ目を判別し、自動的にトラックが
分割されて管理されるようにしたため、録音時に手動で
トラックマーク操作を行なうことを不要とし、また録音
後において特にディバイド編集を行なわなくとも各トラ
ックのアクセスができ、操作性は著しく向上するという
効果がある。また、無音検出後に所定レベル以上のデー
タ入力があった時点でトラックとトラックの切れ目と判
断しているため、例えば最後のトラックの終了後の無音
部分をトラックとトラックの切れ目と誤判断することな
く、正確なトラックマーキングがなされるという効果も
ある。
【0129】また、マイクロフォン入力の場合はこのよ
うな自動トラック分割を行なわないことで、不適切なト
ラック分割を実行させないものとなる。
【0130】また、管理可能なトラック数が有限である
システムの場合において、トラック分割が不能となった
場合には、それをユーザーに提示することでトラック分
割が実行されないことに対するユーザーの混乱や疑問を
解消できる。
【0131】さらに、自動トラック分割の際に、分割地
点を、無音部分のあとの所定レベル以上の音声データ検
出時点に相当する位置から所定時間分だけ前方の地点に
移動させて設定することにより、再生時に頭切れのない
適切な位置でトラック分割を行なうことができるという
効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の記録再生装置の平面図、正面
図、右側面図、及び左側面図である。
【図2】実施例の記録再生装置の要部のブロック図であ
る。
【図3】ディスクにおけるP−TOCセクターの説明図
である。
【図4】ディスクにおけるU−TOCセクターの説明図
である。
【図5】ディスクにおけるU−TOCセクターのリンク
構造の説明図である。
【図6】ディスクのエリア構造及びディバイド/コンバ
イン編集及び自動トラックマーク処理の説明図である。
【図7】U−TOCによる管理状態の説明図である。
【図8】ディバイド編集によるU−TOC書換動作の説
明図である。
【図9】コンバイン編集によるU−TOC書換動作の説
明図である。
【図10】実施例のディバイド処理のフローチャートで
ある。
【図11】実施例のコンバイン処理のフローチャートで
ある。
【図12】実施例の自動トラックマーク処理のフローチ
ャートである。
【図13】実施例の自動トラックマーク処理の際の表示
動作の説明図である。
【図14】実施例の自動トラックマーク処理の際のトラ
ック分割地点設定処理の説明図である。
【図15】実施例の自動トラックマーク処理によるU−
TOC状態の説明図である。
【図16】ディスクの記録形態の説明図である。
【図17】ディスクのセクター構造の説明図である。
【符号の説明】
1 ディスク 3 光学ヘッド 8 エンコーダ/デコーダ部 8a レベルメータ手段 11 システムコントローラ 12 メモリコントローラ 13 バッファRAM 14 エンコーダ/デコーダ部 15 D/A変換器 18 A/D変換器 19 キー入力部 30 記録再生装置本体 31 表示部 46 マークオンキー 47 マークオフキー 56 マイク入力端子 57 ヘッドホン出力端子 58 入力端子 59 出力端子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声データと、1つの音声データ単位と
    してのトラック毎に音声データの記録又は再生動作の管
    理を行なう管理情報が記録される記録媒体に対する記録
    装置において、 少なくともマイクロフォンからの音声信号を記録すべき
    音声データとして入力するマイクロフォン入力手段と、
    アナログ信号ラインからの音声信号を記録すべき音声デ
    ータとして入力するライン入力手段とを備えるととも
    に、 入力された音声データのレベルを検出するレベル検出手
    段と、 音声データがライン入力手段から入力されたことを判別
    することができる入力部判別手段と、 記録媒体に対する入力された音声データの記録動作中で
    あって、かつ前記入力部判別手段により音声データがラ
    イン入力手段から入力されていると判別された際には、
    前記レベル検出手段による検出レベルが所定時間以上継
    続して所定値より低いレベルとなり、その後に前記レベ
    ル検出手段による検出レベルが前記所定値を超えること
    によって、トラックが変化したと判別し、その判別に応
    じてトラックが分割されるように前記管理情報を書き換
    える制御を行なうことができる制御手段と、 を備えたことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記管理情報における管理可能なトラッ
    ク数が有限とされる記録媒体に対応する記録装置とし
    て、 表示手段を設けるとともに、 前記制御手段は、トラック変化の判別に応じてトラック
    分割がなされるように前記管理情報を書き換える際に、
    前記管理情報が既に管理可能限度状態となっていたら、
    前記表示手段に対してトラック分割が不能であることの
    表示を実行するように制御を行なうことを特徴とする請
    求項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記レベル検出手段に
    よる検出レベルが所定時間以上継続して所定値より低い
    レベルとなり、その後に前記レベル検出手段による検出
    レベルが前記所定値を超えることによってトラックが変
    化したと判別した際に、検出レベルが前記所定値を超え
    た時点に相当する記録位置のアドレスよりも、前記所定
    時間より短い或る特定の時間分だけ前の時点に相当する
    アドレスが、トラック変化位置としてトラック分割がな
    されるように前記管理情報を書き換える制御を行なうこ
    とができるように構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100385977B1 (ko) * 2000-06-02 2003-06-02 삼성전자주식회사 오디오 데이터가 기록된 기록매체, 그 기록/재생 방법, 그기록장치, 및 재생장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100385977B1 (ko) * 2000-06-02 2003-06-02 삼성전자주식회사 오디오 데이터가 기록된 기록매체, 그 기록/재생 방법, 그기록장치, 및 재생장치

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