JPH078557Y2 - 巻上・牽引装置 - Google Patents

巻上・牽引装置

Info

Publication number
JPH078557Y2
JPH078557Y2 JP1991001338U JP133891U JPH078557Y2 JP H078557 Y2 JPH078557 Y2 JP H078557Y2 JP 1991001338 U JP1991001338 U JP 1991001338U JP 133891 U JP133891 U JP 133891U JP H078557 Y2 JPH078557 Y2 JP H078557Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
load
driven gear
hoisting
hub
slip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1991001338U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0497797U (ja
Inventor
勝 藤川
Original Assignee
象印チエンブロック株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 象印チエンブロック株式会社 filed Critical 象印チエンブロック株式会社
Priority to JP1991001338U priority Critical patent/JPH078557Y2/ja
Publication of JPH0497797U publication Critical patent/JPH0497797U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH078557Y2 publication Critical patent/JPH078557Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transmission Devices (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、荷揚げや荷下し作業又
荷物の牽引作業などを行う電動式チエンブロックや手動
式チエンブロックなどの巻上・牽引装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種巻上・牽引装置は、例えば特公昭
53−42937号公報に記載され、かつ、第6図に示
したように、モータに連動する駆動軸からロードシーブ
側に至る動力伝達経路に、複数の歯車から成る減速歯車
機構Aを介装すると共に、この減速歯車機構Aの従動軸
Bに螺合されたディスクハブCと、該ディスクハブCに
回転自由に支持された前記減速歯車機構Aの一部を構成
する従動歯車Dとを摩擦的に接続する摩擦板Eから成る
過負荷防止機構Fを介装させる一方、前記従動軸Bにお
けるディスクハブCの出力側にメカニカルブレーキGを
介装させており、このメカニカルブレーキGは、前記従
動軸Bに螺合されるブレーキ受部材Hと、該ブレーキ受
部材Hと前記ディスクハブCとの間に設けられた制動用
爪片(図示せず)に噛合う制動用爪車I及び摩擦板Jと
から構成されている。
【0003】そして、荷揚げや牽引作業を行うときに
は、前記駆動軸を正回転させて、この回転動力を前記減
速歯車機構Aと前記過負荷防止機構Fとを介しロードシ
ーブ側に伝達して、該ロードシーブに掛回されるチエン
の巻上げを行い、また、過負荷状態のときには、前記過
負荷防止機構Fの摩擦板EをディスクハブC側に対しス
リップさせることにより、過負荷状態で運転を継続する
ことによる各部の破損を未然に防止するようにしてい
る。更に、荷下し作業時などには、前記駆動軸を逆回転
させて、前記従動歯車Dと摩擦板Eとを介して前記ディ
スクハブCを、前記メカニカルブレーキGのブレーキ受
部材Hから離反する方向に前記従動軸Bに沿って螺動さ
せ、前記ディスクハブCの螺動で前記メカニカルブレー
キGの制動力を解除して前記ロードシーブ側の回転を許
し、このロードシーブ側の回転に伴い前記ディスクハブ
Cを再度前記ブレーキ受部材H側に螺動させて、前記メ
カニカルブレーキGによる制動力を付与し、斯かるメカ
ニカルブレーキGによる制動力の解除と付与とを繰り返
すことにより、前記チエンの巻下げを行うのである。
【0004】所で、以上の巻上・牽引装置では、荷下し
作業時などに荷物が衝撃を受けたりして突発的に大きな
外力が掛かったような場合に、前記メカニカルブレーキ
G側の摩擦板Jに噛込みが発生し、このメカニカルブレ
ーキG側の噛込みによるトルクが前記過負荷防止機構F
側のトルクよりも大きくなって、前記駆動軸が逆回転さ
れても、前記ディスクハブCが前記従動軸Bに沿って螺
動されることなく、前記メカニカルブレーキGが制動状
態に保持されて、前記過負荷防止機構F側でスリップが
発生し、チエンの巻下げができなくなる場合があった。
【0005】そこで、上記公報のものでは、前記ディス
クハブEと従動歯車Dとの間に、この従動歯車Dの逆回
転時のみに係合され、正回転時には非係合状態となるワ
ンウェイクラッチKを介装させて、以上のようなチエン
巻下げ時の問題を解決するようにしている。即ち、チエ
ンの巻上げ時には、前記ワンウェイクラッチKを非係合
状態となし、前記場合と同様に、前記過負荷防止機構F
で過負荷防止を補償しながら、前記駆動軸の回転動力を
前記減速歯車機構Aと過負荷防止機構Fとを介し前記ロ
ードシーブ側に伝達させるのである。そして、チエン巻
下げ時には、前記従動歯車DとディスクハブEとを一体
化して、前記メカニカルブレーキG側の摩擦板Jに前述
したような噛込みが発生しても、前記ワンウェイクラッ
チKを介して前記従動歯車D側の回転動力を前記ディス
クハブCに伝達し、該ディスクハブCを強制回転させて
前記ブレーキ受部材Hから離反方向に強制的に螺動さ
せ、これに伴い前記メカニカルブレーキGの制動力を解
除して前記ロードシーブ側の回転を許すことにより、荷
下し作業が行えるのである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】所が、以上の構成で
は、荷下し作業などを行う場合過負荷防止機構Fが作用
しないためチエンが過巻下げ状態となって、該チエンの
荷物吊り下げ側とは反対の無負荷側端部が巻上・牽引装
置に備えるストッパーなどに衝突して、前記ロードシー
ブや前記従動軸Bが回転停止されたような場合でも、前
記ワンウェイクラッチKを介して前記ディスクハブCが
強制螺動されることになる。この結果、前記ディスクハ
ブCがその軸端側に位置する軸受Lに当接し、斯かる状
態においても前記駆動軸で前記従動歯車Dなどの強制回
転が継続されることから、従動歯車Dなどの破損を招く
虞れがあった。
【0007】本考案は以上のような問題に鑑みてなした
もので、その目的は、チエン巻下げ時に前記メカニカル
ブレーキ側の摩擦板に噛込みが発生したときの荷下し作
業を補償しながら、しかも、チエン過巻下げ時には前記
従動歯車とディスクハブとの間をスリップさせて、これ
ら従動歯車などの破損事故を未然に防止することができ
る巻上・牽引装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案は、減速歯車機構6及び該減速歯車機構6の
従動軸4に螺合するディスクハブ9と、このディスクハ
ブ9に回転自由に支持する従動歯車62とを摩擦的に接
続する過負荷防止機構7を備え、かつ、前記従動軸4に
おけるディスクハブ9の出力側に螺合するブレーキ受部
材81と前記ディスクハブ9との間に制動用爪車83及
び摩擦板84を介装して成るメカニカルブレーキ8を備
えた巻上・牽引装置において、前記従動歯車62とディ
スクハブ9との間に、前記従動歯車62を巻下方向に回
転したときの前記過負荷防止機構7によるスリップ荷重
を、巻上方向に回転したときのスリップ荷重より大きく
調整するスリップ荷重調整機構10を設けたことを特徴
とするものである。
【0009】
【作用】以上の巻上・牽引装置で荷揚げ作業などを行う
場合には、前記従動歯車62が巻上方向に回転され、こ
の回転動力が前記減速歯車機構6と前記過負荷防止機構
7とを介してロードシーブ側に伝達され、該ロードシー
ブに掛回されるチエンの巻上げが行われる。このとき過
負荷状態となったときには、前記従動歯車62とディス
クハブ9との間でスリップが発生し、又、前記過負荷が
前記荷重調整機構10で設定された巻上方向の所定スリ
ップ荷重を越えた場合は、前記従動歯車62からディス
クハブ9側への動力伝達が遮断されて、過負荷状態で運
転を継続することによる各部の破損が未然に防止され
る。
【0010】また、荷下し作業を行う場合には、前記従
動歯車62が巻下方向に回転されて前記ディスクハブ9
側に伝達され、このディスクハブ9が前記メカニカルブ
レーキ8のブレーキ受部材81から離反する方向に前記
従動軸4に沿って螺動され、このようなディスクハブ9
の螺動により前記メカニカルブレーキ8の制動力が解除
されてロードシーブ側の回転が許容され、このロードシ
ーブ側の回転に伴う前記従動軸4の回転により前記ディ
スクハブ9が再度前記ブレーキ受部材81側に螺動され
て、前記メカニカルブレーキ8による制動が行われ、こ
のようなメカニカルブレーキ8による制動とその解除と
を繰り返すことにより前記ロードシーブに掛回されたチ
エンの巻下げが行われるのであり、このとき、前記従動
歯車62とディスクハブ9との間に介装された前記スリ
ップ荷重調整機構10により、捲下時のスリップ荷重
を、捲上時のスリップ荷重より大きく設定しているた
め、このスリップ荷重で、前記メカニカルブレーキ8に
よる制動と解除との繰り返しが補償されて前記チエンの
巻下げが可能となる。また、前記チエンの巻下げ時に荷
物が衝撃を受けたりして突発的に大きな外力が掛かった
ような場合で、前記メカニカルブレーキ8の摩擦板84
に噛込みが発生して、このメカニカルブレーキ8側の噛
込みによるトルクが前記過負荷防止機構7側のトルクよ
りも大きくなることがあっても、前記スリップ荷重調整
機構10で前記巻上方向回転時のスリップ荷重より大き
く設定された巻下方向回転時のスリップ荷重で、前記従
動歯車62側の回転動力が前記ディスクハブ9に伝達さ
れ、該ディスクハブ9が強制回転されて前記ブレーキ受
部材81から離反方向に強制的に螺動され、これに伴い
前記メカニカルブレーキ8の制動力が解除されて前記ロ
ードシーブ側の回転が可能となり、前述した場合と同様
にして、チエンの巻下げが行われる。更に、荷下し作業
時などにチエンが過巻下げ状態となって、該チエンの無
負荷側端部がストッパーなどに衝突して、前記ロードシ
ーブや前記従動軸4が回転停止されたような場合で、前
記スリップ荷重調整機構10による巻下方向回転時の設
定スリップ荷重を越えたときには、前記従動歯車62と
ディスクハブ9との間でスリップが発生し動力遮断状態
となって、これら従動歯車62などの破損事故が阻止さ
れる。
【0011】
【実施例】第5図に示した巻上・牽引装置は、本体ハウ
ジング1の内部に、電動モータ2の駆動軸21に連結さ
れた駆動軸3と、該駆動軸3と平行な従動軸4とをそれ
ぞれ軸受支持して、前記駆動軸3にロードチエン51が
掛回されるロードシーブ5を遊転可能に支持すると共
に、前記モータ2からロードシーブ5に至る動力伝達経
路に減速歯車機構6と過負荷防止機構7及びメカニカル
ブレーキ8を介装させている。
【0012】前記減速歯車機構6は、前記駆動軸3の長
さ方向左側に形成した第1駆動歯車61と、前記従動軸
4のねじ軸部41に螺合するディスクハブ9の外周部に
遊転可能に支持された前記第1歯車61に噛合う第2従
動歯車62と、前記従動軸4の長さ方向右側に形成した
第3中間歯車63と、前記ロードシーブ5に一体形成す
る筒軸部上に結合され、前記第3歯車63に噛合う第4
中間歯車64とから成り、これら各歯車61〜64を介
して前記モータ2からの回転動力を減速して前記ロード
シーブ5側に伝達するようにしている。
【0013】また、前記過負荷防止機構7は前記第2従
動歯車62とディスクハブ9とを摩擦的に接続するもの
であって、前記ディスクハブ9の右側に一体形成したフ
ランジ部91と前記第2従動歯車62との対向面間に介
装された第1摩擦板71と、前記ディスクハブ9の左側
ボス部に形成したスプライン溝9aに挿嵌され、かつ、
該ディスクハブ9上に設けた皿ばね72で押圧される押
し板73と前記第2従動歯車62との対向面間に介装さ
れた第2摩擦板74とから成り、前記皿ばね72で設定
する前記各摩擦板71,74の摩擦力により、前記駆動
軸3から前記第2従動歯車62に伝達された回転動力を
前記ディスクハブ9から前記従動軸4側へと伝達し、
又、前記ロードシーブ5に付与される荷重が前記各摩擦
板71,74の摩擦力を越えたとき、これら各摩擦板7
1,74を前記ディスクハブ9のフランジ部91と前記
押し板73との間でスリップさせるようにしている。
【0014】更に、前記メカニカルブレーキ8は、前記
従動軸4におけるねじ軸部41の右側端部に前記第3中
間歯車63の端面と対接状に螺合されたブレーキ受部材
81と、前記ハウジング1側に支持した逆転防止爪82
に噛合される制動用爪車83とを備え、前記ブレーキ受
部材81の右側に設けたフランジ部81aと前記爪車8
3との間に摩擦板84を介装させると共に、前記爪車8
3と前記ディスクハブ9のフランジ部91との間に摩擦
板84を介装させて構成している。
【0015】そして、以上の巻上・牽引装置において、
前記第2従動歯車62と前記ディスクハブ9のスプライ
ン溝9aに挿嵌された押し板73との間に、前記従動歯
車62を巻下方向に回転したときの前記過負荷防止機構
7によるスリップ荷重を、巻上方向に回転したときのス
リップ荷重より大きく調整するスリップ荷重調整機構1
0を設けたのである。
【0016】前記スリップ荷重調整機構10は、第1図
で明らかにしたように、前記第2従動歯車62の壁部一
部に軸方向に挿嵌された筒体11と、該筒体11内に進
退出可能に設けられた係合ボール12と、この係合ボー
ル12を前記押し板73側に常時付勢させるバネ13と
を備え、前記押し板73における前記係合ボール12と
の対向面に、前記従動歯車62を巻下方向と巻上方向に
回転したとき、この巻下方向の当り荷重が巻上方向の当
り荷重に対し例えば1.5:1の割合で大となる前記係
合ボール12の係合溝14を形成する。尚、前記第2従
動歯車62と押し板73との間には前記第2摩擦板74
が設けられているため、この摩擦板74の前記押し板7
3に形成する係合溝14との対向部位を中割り状態に切
欠いて、この中割り部位を介して前記係合ボール12を
前記係合溝14に係合させるようにしている。
【0017】また、前記係合溝14は、第2図及び第3
図で明らかにしたように、前記押し板73の外周部にそ
の中心部を中心として円弧状に形成し、この係合溝14
の長さ方向一側に貫通孔14aを設けて、該貫通孔14
aにおける前記第2従動歯車62の巻下方向イ側に、前
記貫通孔14aの周縁部から前記押し板73の外表面側
にかけて急勾配で傾斜する前記係合ボール12の当り荷
重が大とされた第1傾斜壁14bを形成すると共に、前
記貫通孔14aにおける第2従動歯車62の巻上方向ロ
側に、前記貫通孔14aの周縁部から前記押し板73の
外表面側にかけて緩やかな勾配で傾斜する前記係合ボー
ル12の当り荷重が小とされた第2傾斜壁14cを形成
するのである。尚、第2図中、15は押し板73の外面
に形成した油溝である。
【0018】又、第1図において、16は皿ばね72に
よる押圧力を調整する調整体で、該調整体15はディス
クハブ9の外周に螺合されており、また、17は従動軸
4の軸端に螺合するチェックワッシャである。
【0019】次に、上記構成とした巻上・牽引装置の作
用について説明する。
【0020】先ず、荷揚げ作業を行う場合には、前記モ
ータ2の駆動に伴い前記駆動軸3が巻上方向に回転され
て、この回転動力が前記減速歯車機構6を構成する第1
駆動歯車61から第2従動歯車62へと伝達され、ま
た、該従動歯車62から前記過負荷防止機構7の摩擦板
71を介してディスクハブ9側に伝達され、このディス
クハブ9から前記従動軸4と前記減速歯車機構6を構成
する第3及び第4中間歯車63,64とを介して前記ロ
ードシーブ5側に伝達され、該ロードシーブ5に掛回し
たロードチエン51による荷物の巻上げが行われるので
あり、更に、前記モータ2を任意の巻上位置で停止する
ことにより、前記メカニカルブレーキ8の逆転防止爪8
2と制動用爪車83とが係合して、このメカニカルブレ
ーキ8が制動状態となって前記ロードシーブ5側の回転
が阻止され、前記ロードチエン51で持上げられた荷物
が任意位置に固定される。そして、以上のような荷揚げ
作業時に、定格負荷以上の荷物を荷揚げしようとしたと
きには、前記荷重調整機構10を構成する前記係合ボー
ル12が前記押し板73に形成した係合溝14の第2傾
斜壁14cをロ方向に乗り上げて、過負荷防止機構7部
分においてスリップが発生し、これにより過負荷状態で
運転を継続することによる各部の破損が未然に防止され
る。
【0021】また、荷下し作業などを行う場合には、前
記モータ2の逆回転に伴い駆動軸3を介して前記第2従
動歯車62が巻下方向に回転され、この従動歯車62の
回転動力が前記過負荷防止機構7の摩擦板71を介し前
記ディスクハブ9側に伝達されて、該ディスクハブ9が
前記メカニカルブレーキ8のブレーキ受部材81から離
反する方向に前記従動軸4のねじ軸部41に沿って螺動
され、このようなディスクハブ9の螺動により前記メカ
ニカルブレーキ8の制動力が解除されて前記ロードシー
ブ5側の回転が許容され、このロードシーブ5側の回転
に伴う前記従動軸4の回転により前記ディスクハブ9が
再度前記ブレーキ受部材81側に螺動されて、前記メカ
ニカルブレーキ8による制動が行われ、斯かるメカニカ
ルブレーキ8による制動とその解除とを繰り返すことに
より前記ロードシーブ5に掛回されたロードチエン51
の巻下げが行われる。このとき、前記第2従動歯車62
とディスクハブ9との間に介装した前記スリップ荷重調
整機構10の係合ボール12は、前記係合溝14の第1
傾斜壁14a側に当接位置されて、この傾斜壁14aに
よる前記係合ボール12の当り荷重が大とされているた
め、前記ディスクハブ9側と第2従動歯車62との間で
スリップが発生したりすることなく、前記メカニカルブ
レーキ8による制動と解除との繰り返しが補償されて前
記ロードチエン51による巻下げが行われる。
【0022】更に、前記ロードチエン51の巻下げ時に
荷物が衝撃を受けたりして突発的に大きな外力が掛かっ
たような場合で、前記メカニカルブレーキ8の摩擦板8
4が前記ディスクハブ9側に噛込んだりして、このメカ
ニカルブレーキ8側の噛込みによるトルクが前記過負荷
防止機構7側のトルクよりも大きくなっても、前記荷重
調整機構10により設定するスリップ設定値をブレ−キ
噛込みによるトルクより大きくすることにより、前記従
動歯車62側の回転動力が前記ディスクハブ9に伝達さ
れ巻下げが可能となるのであり、即ち、前記メカニカル
ブレーキ8の噛込み時でも、前記荷重調整機構10の係
合ボール12が前記係合溝14の第1傾斜壁14a側に
当接位置されて、この傾斜壁14aによる前記係合ボー
ル12の当り荷重を、ブレ−キ噛込みによる解除トルク
より大きく設定することにより、前記第2従動歯車62
と前記ディスクハブ9との間でスリップが発生したりす
ることなく、この従動歯車62側の回転動力が前記ディ
スクハブ9に伝達され、該ディスクハブ9が強制回転さ
れて前記ブレーキ受部材81から離反方向に強制的に螺
動され、これに伴い前記メカニカルブレーキ8の制動力
が解除されて前記ロードシーブ5側の回転が可能とな
り、前述した場合と同様にして、ロードチエン51の巻
下げが行われる。
【0023】また、荷下し作業時に前記ロードチエン5
1が過巻き下げ状態となって、該チエン51の無負荷側
端部のストッパーが前記ロードシーブ5の近くの本体ハ
ウジング1などに衝突して、前記ロードシーブ5や前記
従動軸4が回転停止された場合、前記スリップ荷重調整
機構10による設定スリップ荷重を越えたときには、こ
の荷重調整機構10の係合ボール12が前記押し板73
に形成した係合溝14の第1傾斜壁14aをイ方向に乗
り上げて、前記第2従動歯車62と押し板73との間で
スリップが発生し、前記第2従動歯車62からディスク
ハブ9側への動力伝達が遮断され、前記従動歯車62な
どの破損事故が阻止される。
【0024】前記スリップ荷重調整機構10は、ボール
12を用いたが、ピンでもよいし、その他の係合部材で
もよい。また、前記係合溝14を前記押し板73に形成
したが、前記ディスクハブ9のフランジ91に設けても
よい。また、ボール12などの係合部材と係合溝14と
を用いたが、その他、例えば第4図に示したように、前
記第2従動歯車62に、急傾斜壁10aと緩傾斜壁10
bとをもった山形状の突部10cを形成すると共に、前
記押し板73側又は前記フランジ91に、前記突部10
cの急傾斜壁10aに係合される急傾斜壁10dと、前
記突部10cの緩傾斜壁10bに係合される緩傾斜壁1
0eとをもつ凹部10fを形成して、前記第2従動歯車
62の巻下時に、前記突部10cの急傾斜壁10aを前
記前記凹部10fの急傾斜壁10dに対接させてスリッ
プ荷重を大となし、また、前記従動歯車62の巻上時に
は、前記突部10cの緩傾斜壁10bを前記前記凹部1
0fの緩傾斜壁10eに対接させてスリップ荷重を小と
なすようにしてもよいし、さらには、前記押し板73に
よる押圧力を電気的に変化させ、巻下時におけるスリッ
プ荷重を巻上時におけるスリップ荷重よりも大きく調整
できるようにしてもよい。
【0025】また、前記本体ハウジング1に、前記モー
タ2の安全スイッチを設ける必要はないが、併用しても
よい。斯くするときには安全性をより向上できる。
【0026】以上の実施例では、電動モータ2を使用し
た電動式のものを示したが、本考案では手動式のものに
適用することも可能である。
【0027】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の巻上・牽
引装置では、減速歯車機構6の従動歯車62とディスク
ハブ9との間に、前記従動歯車62を巻下方向に回転し
たときの過負荷防止機構7によるスリップ荷重を、巻上
方向に回転したときのスリップ荷重より大きく調整する
スリップ荷重調整機構10を設けたから、チエン巻下げ
時にメカニカルブレーキ8側の摩擦板84に噛込みが発
生したときの荷下し作業を補償することができながら、
しかも、チエン過巻下げ時に、前記従動歯車62とディ
スクハブ9との間をスリップさせて、これら従動歯車6
2などの破損事故を未然に防止することができるのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる巻上・牽引装置の要部を示す断
面図である。
【図2】同要部である押し板の正面図である。
【図3】第2図X−X線方向の拡大断面図である。
【図4】他の実施例を示す図面である。
【図5】同巻上・牽引装置の全体構造を一部切欠いて示
す断面図である。
【図6】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
4 従動軸 6 減速歯車機構 62 従動歯車 7 過負荷防止機構 8 メカニカルブレーキ 81 ブレーキ受部材 83 制動用爪車 84 摩擦板 9 ディスクハブ 10 スリップ荷重調整機構

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減速歯車機構6及び該減速歯車機構6の
    従動軸4に螺合するディスクハブ9と、このディスクハ
    ブ9に回転自由に支持する従動歯車62とを摩擦的に接
    続する過負荷防止機構7を備え、かつ、前記従動軸4に
    おけるディスクハブ9の出力側に螺合するブレーキ受部
    材81と前記ディスクハブ9との間に制動用爪車83及
    び摩擦板84を介装して成るメカニカルブレーキ8を備
    えた巻上・牽引装置において、前記従動歯車62とディ
    スクハブ9との間に、前記従動歯車62を巻下方向に回
    転したときの前記過負荷防止機構7によるスリップ荷重
    を、巻上方向に回転したときのスリップ荷重より大きく
    調整するスリップ荷重調整機構10を設けていることを
    特徴とする巻上・牽引装置。
JP1991001338U 1991-01-21 1991-01-21 巻上・牽引装置 Expired - Lifetime JPH078557Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991001338U JPH078557Y2 (ja) 1991-01-21 1991-01-21 巻上・牽引装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991001338U JPH078557Y2 (ja) 1991-01-21 1991-01-21 巻上・牽引装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0497797U JPH0497797U (ja) 1992-08-24
JPH078557Y2 true JPH078557Y2 (ja) 1995-03-01

Family

ID=31728625

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1991001338U Expired - Lifetime JPH078557Y2 (ja) 1991-01-21 1991-01-21 巻上・牽引装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH078557Y2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0761307B2 (ja) * 1986-06-24 1995-07-05 京セラ株式会社 生体内視用部材
EP0329837A3 (en) * 1988-02-26 1990-05-02 Hewlett-Packard Company Bold enhancement generator

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0497797U (ja) 1992-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4605111A (en) Hoist
US4348011A (en) Hoist with improved overload protection
JPH0457590B2 (ja)
JPH0244759B2 (ja)
US4508318A (en) Electric hoist
US20080190714A1 (en) Integrated overloaded and braking safety device appropriately applied on the winding mechanism for loading
JPH0525800B2 (ja)
JPH0729754B2 (ja) レバー式捲上機
US4502667A (en) Electric hoist
JP3065038B2 (ja) チェーンブロック
US4496136A (en) Hoist
JP2597273B2 (ja) 捲上牽引機における遊転制御装置
JPH078557Y2 (ja) 巻上・牽引装置
JP3090193B2 (ja) 荷物落下防止装置付ホイスト
US6578824B2 (en) Overload-preventing device for winch
JP2002120996A (ja) 昇降装置
JP2845771B2 (ja) 巻上兼牽引装置
JPH05238680A (ja) 電動巻上装置
JP3131459U (ja) 巻上機関用安全装置
JP3158185B2 (ja) チェーンブロック
JP2570797Y2 (ja) 巻上げ機のブレーキ装置
CN117811277B (zh) 一种绞盘的电机结构
WO2021251077A1 (ja) 回転ロック装置、レバーホイストおよび巻上機
JPH0687597A (ja) 巻上機
JP3150539U (ja) 巻上機用オーバーロードブレーキ掛け装置

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term