JPH0784885A - キャッシュメモリ制御装置 - Google Patents

キャッシュメモリ制御装置

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JPH0784885A
JPH0784885A JP5224453A JP22445393A JPH0784885A JP H0784885 A JPH0784885 A JP H0784885A JP 5224453 A JP5224453 A JP 5224453A JP 22445393 A JP22445393 A JP 22445393A JP H0784885 A JPH0784885 A JP H0784885A
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JP
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cache memory
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control device
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JP5224453A
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Inventor
Masaaki Yamamoto
昌明 山本
Takashi Maruyama
隆 丸山
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Hitachi Ltd
Hitachi Industrial Equipment Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi West Service Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャッシュメモリ内に常に使用優先度の高い
データを保持して、キャッシュヒット率を高め、記憶シ
ステムの性能を向上させる。 【構成】 主記憶装置からキャッシュメモリへのデータ
のバースト転送制御を行うキャッシュメモリ制御装置に
おいて、データの転送先にあるキャッシュメモリ内の既
存データのキャッシュメモリ内に保持されるべき優先度
を、キャッシュメモリのヒット判定に用いるアドレスア
レイの各エントリデータに付与するなどして設定し、こ
の優先度と、OS等により設定した転送対象データの優
先度とを比較して、主記憶装置からキャッシュメモリへ
のデータ転送の可否を判別する転送抑止部を設ける構成
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速メモリアクセスが
可能なキャッシュメモリを装備した記憶システムに係わ
り、特に、キャッシュメモリのヒット率を向上させるの
に好適なキャッシュメモリ制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高速メモリアクセスを可能とするキャッ
シュメモリを装備した記憶システムにおいて、既にバー
スト転送が実行され有効なデータを持つキャッシュブロ
ックに対して、同一アドレスアレイエントリの上書きが
行われるアドレスで、メモリリード処理が起動された場
合、既存のデータの使用頻度に関係なく、既存キャッシ
ュデータに対する上書き、すなわち、既存キャッシュデ
ータに対し新規データのバースト転送を実施することが
一般的である。この場合、使用頻度の高いデータがキャ
ッシュメモリ内に存在していても、使用頻度の低いキャ
ッシュブロックに書き換えられてしまい、キャッシュメ
モリのヒット率が低下してしまう。
【0003】キャッシュメモリのヒット率を向上させる
ためには、従来、キャッシュメモリと、このメモリを管
理するためのタグメモリであるアドレスアレイをn面持
たせるnウェイセットアソシエイティブ方式や、命令キ
ャッシュとデータキャッシュを分離する方式、あるい
は、キャッシュメモリの容量を増やす等の技術が用いら
れている。しかし、これらの技術を採用したとしても、
キャッシュメモリの使用効率は、実際にシステムがどの
ようなオペレーティングシステム(以下、OS:Ope
rating Systemと記載)を用いるか、ま
た、どのようなプログラムを実行するかにより、大きく
左右される。
【0004】また、例えば、特開平4−215151に
記載の技術においては、プログラム処理の特性に応じて
キャッシュメモリの更新を行う際、このキャッシュメモ
リに追い出し優先レベルを付加し、追い出しレベルの高
いブロックから、キャッシュメモリの更新を行う。しか
し、この技術では、まずキャッシュのディレクトリ構成
がアソシアティブ方式であることが必須であり、ハード
ウェア構成の物量が非常に大きいものとなる恐れがあ
る。また、キャッシュメモリに対するバースト転送が行
われる際、追い出し優先度の一番高いデータブロックが
必ず追い出され、この追い出されたデータの使用頻度
が、比較的高い場合においても追い出される可能性があ
る。すなわち、キャッシュデータの優先順位を、既存キ
ャッシュブロック同志の中で判定し、データの追い出し
を行っているため、データ優先度の高いブロックで構成
されていても、追い出し処理は必ず行われる。このた
め、優先度の高いデータが追い出され、優先度の低いデ
ータがキャッシュに転送される弊害があり、キャッシュ
メモリのヒット率を向上させる実現方法としては、十分
であるとは言えない。
【0005】このように、従来の技術では、キャッシュ
データの優先順位を、既存のキャッシュブロック同志の
中で判定しているため、優先度の低いデータにより、優
先度の高いデータが上書きされてしまう。また、キャッ
シュメモリ内のデータの使用頻度を意識した制御を、外
部から指定することができず、キャッシュメモリに対す
るバースト転送において、転送を行うデータの重要度
を、キャッシュメモリ制御装置が意識できず、優先度が
高い(使用頻度が高い)既存データに対する新規データ
(使用頻度は低い)の上書きが行われてしまう。そのた
めに、システム全体から見たキャッシュヒット率の向上
を図ることができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の技術では、キャッシュメモリに優先的に格
納されるべきデータを、外部から指示することができ
ず、また、キャッシュデータの優先順位を、既存キャッ
シュブロック同志の中で判定しているため、キャッシュ
メモリ内の既存データの上書き処理において、優先度の
低いデータにより、優先度の高いデータが追い出されて
しまう点である。本発明の目的は、これら従来技術の課
題を解決し、外部からの指示でキャッシュメモリに格納
されるべきデータの優先度の設定を行い、また、キャッ
シュメモリに対するバースト転送制御を、既存データと
転送データの優先度に基づき行い、常に使用優先度の高
いデータをキャッシュメモリ内に保持することにより、
キャッシュヒット率を向上させることを可能とするキャ
ッシュメモリ制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のキャッシュメモリ制御装置は、(1)主記
憶装置からキャッシュメモリへのデータのバースト転送
制御を行うキャッシュメモリ制御装置において、データ
の転送先にあるキャッシュメモリ内の既存データのこの
キャッシュメモリ内に保持されるべき優先度と、転送対
象のデータの優先度とを比較して、主記憶装置からキャ
ッシュメモリへのデータ転送の可否を判別する転送抑止
部を設けることを特徴とする。また、(2)上記(1)
に記載のキャッシュメモリ制御装置において、転送抑止
部は、キャッシュメモリの既存データの無い領域へのバ
ースト転送時に、OSからの指示に基づき主記憶装置内
のデータに対して各バースト転送単位で設定された優先
度を示す優先情報を読み取り、キャッシュメモリ内のデ
ータの優先情報として設定する優先情報設定部と、キャ
ッシュメモリの既存データが有る領域へのバースト転送
時に、このバースト転送の対象となるデータの優先情報
と、キャッシュメモリ内の既存データの優先情報とを比
較する優先情報比較部とを具備し、バースト転送の対象
となるデータの優先度の方が高い場合にのみ、データの
バースト転送と優先情報の変更を行うことを特徴とす
る。また、(3)上記(2)に記載のキャッシュメモリ
制御装置において、優先情報設定部は、バースト転送さ
れてきたデータから、OSからの指示に基づきこのデー
タに付与された優先情報を読み取る優先情報読み取り部
を具備することを特徴とする。また、(4)上記
(2)、もしくは、(3)のいずれかに記載のキャッシ
ュメモリ制御装置において、優先情報設定部は、読み取
った優先情報を、キャッシュメモリのヒット判定に用い
るアドレスアレイの各エントリデータに付与する優先情
報付与部を具備することを特徴とする。また、(5)上
記(1)に記載のキャッシュメモリ制御装置において、
転送抑止部は、OSからの指示に基づき、主記憶装置の
データのバースト転送範囲毎に、キャッシュメモリ内の
既存データに対する優先度を求めて設定する範囲別優先
度設定部を具備し、キャッシュメモリの既存データに対
する上書きが必要な主記憶装置からのデータのバースト
転送時には、範囲別優先度設定部により、バースト転送
の対象データの優先度を求めて、キャッシュメモリ内の
既存データの優先度との比較を行うことを特徴とする。
また、(6)上記(5)に記載のキャッシュメモリ制御
装置において、範囲別優先度設定部は、キャッシュメモ
リ内の既存データに対する優先度を示す範囲優先情報
を、このキャッシュメモリのヒット判定に用いるアドレ
スアレイの各エントリデータに付与する範囲別優先情報
付与部を具備し、この範囲別優先情報付与部によりエン
トリデータに付与された範囲優先情報を用いて、手記憶
装置のバースト転送対象データとの優先度の比較を行う
ことを特徴とする。また、(7)主記憶装置からキャッ
シュメモリへのデータのバースト転送制御を行うキャッ
シュメモリ制御装置、もしくは、上記(1)から(6)
のいずれかに記載のキャッシュメモリ制御装置におい
て、主記憶装置からバースト転送されたデータによるキ
ャッシュメモリ内の既存データに対する上書きの抑止を
指示する抑止情報を、キャッシュメモリ内の既存データ
毎に設定する抑止情報設定部と、この抑止情報設定部に
より設定した抑止情報に基づき、キャッシュメモリ内の
既存データに対する上書きを抑止する上書き抑止部とを
設けることを特徴とする。また、(8)上記(7)に記
載のキャッシュメモリ制御装置において、抑止情報設定
部は、抑止情報を、キャッシュメモリのヒット判定に用
いるアドレスアレイの各エントリデータに付与する抑止
情報付与部を具備し、上書き抑止部は、この抑止情報付
与部によりエントリデータに付与された抑止情報に基づ
き、キャッシュメモリ内の既存データに対する上書き抑
止を行うことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明においては、キャッシュミスとなり、か
つ、キャッシュメモリ内の既存データに対する上書きが
必要なメモリリード処理が起動された時、キャッシュメ
モリ内の既存データに、上書きを禁止する抑止情報が設
定されている場合、あるいは、主記憶装置からキャッシ
ュメモリにバースト転送されるデータのキャッシュメモ
リ内に保持されるべき優先度が、キャッシュメモリ内の
既存データの優先度よりも低い場合には、バースト転送
は行わない。キャッシュメモリ内の既存データの優先度
は、例えば、OSからの指定により主記憶装置内の各デ
ータに予め付与し、この優先度を、主記憶装置からキャ
ッシュメモリへのデータの転送時に読み取り、アドレス
アレイ内のエントリデータの一部に付与する。あるい
は、予め、OSにより指定される、メモリリードでバー
スト転送されるデータブロックのアドレス範囲で、アド
レスアレイ内のエントリデータの一部に付与する。この
場合は、主記憶装置内の各データに予め優先度を付与し
ておく必要はない。また、キャッシュメモリ内の既存デ
ータの上書きを抑止する情報も、OSからの指定によ
り、例えば、アドレスアレイ内のエントリデータの一部
に付与する。このようにすることにより、コンピュータ
システムを動作させる上で比較的使用頻度の高いOSの
命令やデータ等を、キャッシュメモリから追い出すこと
を回避でき、キャッシュメモリには、常に、使用頻度の
高いキャッシュデータを保持することができ、キャッシ
ュメモリのヒット率向上を図ることが可能となる。特
に、優先度をOSにより設定することができ、意識的に
システムに対応してキャッシュメモリのヒット率を向上
させ、システムの処理性能を向上させることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面により詳細に
説明する。図1は、本発明のキャッシュメモリ制御装置
を用いた記憶システムの本発明に係わる構成の一実施例
を示すブロック図である。本図において、1は中央処理
装置(図中、CPUと記載)、2は本発明のキャッシュ
メモリ制御装置、3はキャッシュメモリ制御装置2によ
って制御されるキャッシュメモリ、4は主記憶装置、5
は主記憶装置4内の主記憶データであり、この主記憶デ
ータ5内の35は、各主記憶データ5のキャッシュメモ
リ3に保持されるべき優先度を示す本発明に係わる優先
情報である。
【0010】6は主記憶データ優先情報出力パスであ
り、主記憶装置4内の主記憶データ5の優先情報35の
内容を、キャッシュメモリ制御装置2へ伝達する。7は
バースト転送制御信号であり、キャッシュメモリ制御装
置2から出力され、キャッシュメモリ3と主記憶装置4
との間のデータのバースト転送を制御する。8はメモリ
データバスであり、主記憶装置4内の主記憶データ5
を、キャッシュメモリ3、あるいは中央処理装置1間へ
伝達するバスである。このメモリデータバス8は双方向
バスであり、この逆のデータ転送も可能である。9はC
PUアドレスバスであり、中央処理装置1から起動され
るメモリアクセスのアドレスを、キャッシュメモリ制御
装置2に対して伝達するバスである。
【0011】10はアドレスアレイであり、キャッシュ
メモリ3の管理を行うタグメモリである。アドレスアレ
イ10内において、エントリデータ(図中、EDATA
と記載)13は、キャッシュメモリ3のヒット判定に使
用され、アドレスアレイ上書き抑止ビット(図中、Iと
記載)32は、本発明に係わり、各エントリデータ13
に追加され、各エントリに対応するキャッシュメモリ3
内の各データが、上書き抑止モードとなっていることを
表す。また、アドレスアレイ10内のエントリデータ1
3の優先情報(図中、Pと記載)33も、本発明に係わ
り、アドレスアレイ10の各エントリデータ13に追加
され、各エントリに対応するキャッシュメモリ3の各デ
ータの使用優先度を複数レベルで指定するものである。
【0012】11はアドレスアレイ優先情報入力パスで
あり、各エントリに対応するキャッシュメモリ3の各デ
ータの使用優先度を、アドレスアレイ10にセットする
時に使用する。12はアドレスアレイ上書き抑止ビット
入力パスであり、各エントリに対応するキャッシュメモ
リ3の各データの上書き抑止を指定する時に使用する。
30はアドレスアレイ優先情報出力パスであり、各エン
トリに対応するアドレスアレイ10内の優先情報33の
読み出し時に使用する。31はアドレスアレイ上書き抑
止ビット出力パスであり、各エントリに対応するエント
リデータ13に付与されたアドレスアレイ上書き抑止ビ
ット32の値の読み出し時に使用する。
【0013】14は本発明の優先情報比較部としての動
作を行う優先情報コンパレータ(図中、比較器と記載)
であり、アドレスアレイ10内の優先情報出力パス30
を介して、メモリアクセスの起動により、CPUアドレ
スバス9に出力されたアドレスが示す、アドレスアレイ
10のアドレスアレイ10内の優先情報33と、起動さ
れたメモリアクセスに対して主記憶データ優先情報出力
パス6から得られる主記憶データ5の優先情報35、あ
るいは、レベルリミットデコーダ(図中、デコーダと記
載)27が出力する値を比較する。このレベルリミット
デコーダ27と主記憶優先情報35の切替は、セレクタ
(図中、Sと記載)36で行い、この制御はメイン制御
部15で行う。
【0014】メイン制御部15は、本発明の転送抑止部
や優先情報設定部、優先情報読み取り部、優先情報付与
部、および、範囲別優先度設定部、範囲別湯洗浄付与
部、抑止情報設定部、上書き抑止部、抑止情報付与部と
してのそれぞれの制御動作を行うものであり、優先情報
コンパレータ14と、アドレスアレイ上書き抑止ビット
出力パス31のデータ、および、レベルリミットデコー
ダ27の情報を元に、バースト転送制御信号7、アドレ
スアレイセットクロック28、セレクタ36、37の制
御を行う。アドレスアレイセットクロック28は、アド
レスアレイ10に対する更新制御を、メイン制御部15
の指示により行う。
【0015】レベルリミットレジスタ16〜22は、レ
ベル7リミットレジスタからレベル1リミットレジスタ
の順で配置されており、それぞれ上位リミットアドレス
レジスタ(図中のU)、下位リミットアドレスレジスタ
(図中のL)で構成され、上位リミットアドレスレジス
タと、下位リミットアドレスレジスタに挾まれたアドレ
ス空間を、各レベルの有効アドレスエリアとする。固定
レベルリミットレジスタ24は、レベルリミットレジス
タ16〜22と同様に、上位リミットアドレスレジス
タ、下位リミットアドレスレジスタで構成されている。
レベルリミットコンパレータ部(図中、CMPと記載)
25は、レベルリミットコンパレータ(図中、CMと記
載)51〜57からなり、起動されたメモリアクセスの
アドレスが、レベルリミットレジスタ16〜23の、そ
れぞれ上位リミット、下位リミットアドレスの間に位置
するかどうかを判定する。
【0016】レベルリミットコンパレータ51〜57
は、各優先度レベルに対応し、それぞれ、レベル7リミ
ットレジスタ16からレベル1リミットレジスタ22の
内容と、中央処理装置1からCPUアドレスバス9を経
て出力されたメモリアクセスアドレスとを比較する。固
定リミットコンパレータ(図中、CMと記載)26は、
起動されたメモリアクセスのアドレスが、固定レベルリ
ミットレジスタ24の、上位リミット、下位リミットア
ドレスの間に位置するかどうかを判定する。レベルリミ
ットデコーダ27は、レベルリミットコンパレータ部2
5から出力された判定信号をデコードして、アドレスア
レイ10の優先情報書き込み情報に変換し、アドレス優
先情報入力パス11を経由して、アドレスアレイ10に
セットする。CPUデータバス29は、レベルリミット
レジスタ16〜22と固定レベルリミットレジスタ24
へのデータの設定に使用される。主記憶優先情報入力パ
ス34は、主記憶装置4内の主記憶データ5の優先情報
35の書き込みに使用される。
【0017】以下、中央処理装置1からのリードアクセ
スが複数回起動された場合における、本発明に係わる動
作説明を行う。尚、各種リミットレジスタ16〜22の
個数や、優先情報33、35を表すビット幅は特に規定
しないが、本実施例では、説明の便宜上、アドレスアレ
イ上書き抑止ビット32を1ビット、優先情報33、3
5共に3ビット構成、レベルリミットレジスタは16〜
18の3セット、固定レベルリミットレジスタ24は1
セットとする。まず、固定レベルリミットレジスタ24
を用いたキャッシュメモリデータの上書き抑止に係わる
一動作例を、図2および図3を用いて説明する。
【0018】図2は、図1における記憶システムの本発
明のキャッシュメモリ上書き抑止動作に係わる構成の第
1の実施例を示すブロック図、図3は、その上書き抑止
動作の制御に用いる条件等を登録したテーブルの内容を
示す説明図である。図2に示す例は、上位リミットアド
レスがm、下位リミットアドレスがnの固定レベルリミ
ットレジスタ24を用いたキャッシュメモリデータの上
書き抑止動作に係わる部分の構成例を示し、中央処理装
置1から起動された1回目のメモリアクセスアドレス空
間が、主記憶装置4内[I]ブロック内アドレスであ
り、また、起動されたメモリアクセスのアドレスに対応
するアドレスアレイ上書き抑止ビット32の初期値は
‘0’とする。
【0019】中央処理装置1からの起動アドレスは、C
PUアドレスバス9を介して固定リミットコンパレータ
26内(A)に伝達される。この時、図3におけるテー
ブルT1に示すように、起動されたメモリアクセスの
[I]ブロックは、アドレス空間がmとnの間(m≦
(A)<n)であることから、固定レベルリミットレジ
スタ24の空間にあると判定される。そこで、中央処理
装置1に対して、メモリデータバス8を介し、データを
送出した後、主記憶装置4からキャッシュメモリ3へバ
ースト転送を行い、キャッシュメモリ3内の(B)ブロ
ックに、主記憶装置4内(B’)ブロックのデータを転
送する。これと同時に、固定リミットコンパレータ26
のコンペア結果を、アドレスアレイ上書き抑止ビット入
力パス12を経由し、メイン制御部15へ出力する。そ
して、メイン制御部15から出力されるアドレスアレイ
セットクロック28により、起動されたメモリアクセス
のアドレスに対応するアドレスアレイ10のエントリデ
ータ13のアドレスアレイ上書き抑止ビット32(C)
部に‘1’がセットされる。
【0020】この後、2回目に起動された中央処理装置
1からのメモリアクセスアドレスが、テーブルT1の※
部に示すように、アドレスアレイ10において同一エン
トリであり、バースト転送を必要とするアクセスであっ
たとする。この場合、起動されたメモリアクセスに対応
するアドレスが、アドレスアレイ10内同一エントリで
あることから、アドレスアレイ上書き抑止ビット出力パ
ス31からは、1回目のメモリアクセス実行結果によっ
てセットされた‘1’が出力される。このことにより、
起動されたメモリアクセスに対応するキャッシュメモリ
ブロック(B)は、上書き抑止領域であることが分か
る。そこで、中央処理装置1に主記憶装置4からのデー
タを送出するが、キャッシュメモリ3に対するバースト
転送は実行しない。この結果、キャッシュメモリ3内
(B)ブロックの内容は、主記憶装置4内(B”)の内
容に書き換えられることなく(B’)のデータを保持す
る。また、対応するアドレスアレイのエントリにおける
アドレスアレイ上書き抑止ビット32の内容も‘1’に
保持される。
【0021】次に別の実施例として、主記憶装置4内の
主記憶優先情報35を、OSにより直接設定することに
よって、キャッシュデータの優先制御を行う動作例を図
4および図5を用いて説明する。図4は、図1における
記憶システムの本発明のキャッシュメモリ上書き抑止動
作に係わる構成の第2の実施例を示すブロック図、図5
は、その上書き抑止動作の制御に用いる条件等を登録し
たテーブルの内容を示す説明図である。図4に示す例
は、キャッシュメモリデータの優先制御に係わる部分の
構成例を示し、まず、メモリリードアクセスの起動を行
う前に初期設定を行う。
【0022】主記憶装置4内の優先情報35は、設定さ
れる前の初期値が‘000’であるとする。そして、O
Sからの指示により、中央処理装置1から、主記憶優先
情報入力パス34を経由し、主記憶装置4内の各優先情
報35の値を設定する。図5に示す例では、それぞれ、
[I]ブロックエリアの優先情報35の内容を‘01
0’、[II]ブロックエリアの優先情報35の内容を
‘001’、[III]ブロックエリアの優先情報35の
内容を‘100’に設定する。尚、ここで、各ブロック
のサイズは任意であり、優先情報35を設定するに当た
り、ブロックサイズを意識する必要は無い。
【0023】次に、初期設定終了後の、中央処理装置1
からの1回目のアクセスが、[I]ブロックのリードで
あったとする。このメモリリード実行中に、主記憶装置
4内の優先情報35の内容を、主記憶データ優先情報出
力パス6を介して、優先情報コンパレータ14の(B)
に伝達する。これと同時に、起動されたメモリアクセス
のアドレスに対応するアドレスアレイ10内のエントリ
データ13の優先情報33の内容が、アドレスアレイ優
先情報出力パス30を介して、優先情報コンパレータ1
4の(A)に伝達される。そして、現在のエントリデー
タ13の優先情報33の値と、起動されたメモリアクセ
スによって取り込まれる主記憶装置4内の優先情報35
の値が、バースト転送処理の先頭転送データでのみ比較
される。
【0024】ここでは、図5のテーブルT2に示すよう
に、(A)の値は、エントリデータ13の優先情報33
の初期値‘000’であり、また、(B)の値は、主記
憶装置4の[I]ブロックのアクセスであり、‘01
0’となっている。このことにより、主記憶装置4内の
データが、現在のキャッシュメモリ3内のデータより優
先度が高いと判断される。この比較結果に従い、メイン
制御部15は、メモリデータバス8を介して、最初のリ
ードデータを中央処理装置1に対して出力し、その後、
バースト転送制御信号7を出力し、バースト転送を行
う。このことにより、キャッシュメモリ3内の(C)ブ
ロックには、主記憶装置4内(Ca)の内容が転送され
る。また、アドレスアレイセットクロック28により、
起動されたメモリアクセスに対応するエントリデータ1
3の、アドレスアレイ10内の優先情報33(D)に対
し、主記憶データ優先情報出力パス6を介して‘01
0’をセットする。
【0025】この後、中央処理装置1からのメモリアク
セス起動が、主記憶装置4の[II]ブロックに対するも
のであり、対応するアドレスアレイが同一エントリであ
るとすると、1回目のメモリアクセスと同様に、メモリ
リードの実行中に、主記憶装置4内の優先情報35の内
容が、主記憶データ優先情報出力パス6を介して、優先
情報コンパレータ14の(B)に送出される。起動され
たメモリアクセスのアドレスに対応するエントリデータ
13の優先情報33の内容が、アドレスアレイ優先情報
出力パス30を介して、優先情報コンパレータ14の
(A)に伝達されて、比較される。
【0026】ここで、(A)の値は、1回目のメモリア
クセスによって、‘010’に更新されている。また、
(B)の値は[II]ブロックのアクセスであることから
‘001’であり、比較の結果、1回目のメモリアクセ
スによって転送されたキャッシュメモリ3内のデータ
が、主記憶装置4内の(Cb)に示すデータより優先度
が高いと判断される。この比較結果に従い、メイン制御
部15は、バースト転送制御信号7を出力せず、主記憶
装置4から中央処理装置1へのデータ送出のみを行う。
当然、起動されたメモリアクセスに対応するエントリデ
ータ13の優先情報33も更新されず、キャッシュメモ
リ3内の(C)ブロックは、前回バースト転送された
(Ca)の内容が保持される。
【0027】さらに、引き続く中央処理装置1からのメ
モリアクセス起動が、[III]ブロックに対するもので
あり、対応するアドレスアレイが同一エントリであると
すると、1回目のメモリアクセスと同様に、メモリリー
ドの実行中に、主記憶装置4内の優先情報35の内容
が、主記憶データ優先情報出力パス6を介し、優先情報
コンパレータ14の(B)に送出される。起動されたメ
モリアクセスのアドレスに対応する、エントリデータ1
3内の優先情報33の内容が、アドレスアレイ優先情報
出力パス30を介して、優先情報コンパレータ14の
(A)に伝達され、比較される。ここでは、(A)の値
は、2回目のメモリアクセスによって更新されていない
ので‘010’のままであり、また、(B)の値は、
[III]ブロックのアクセスであることから‘100’
となっている。これにより、主記憶装置4内のデータ
(Cc)が、現在のキャッシュメモリ3内のデータより
優先度が高いと判断される。
【0028】そして、1回目のメモリアクセスと同様
に、優先情報コンパレータ14の比較結果に従い、メイ
ン制御部15は、主記憶装置4からのリードデータを、
メモリデータバス8を介して中央処理装置1に出力し、
その後、バースト転送制御信号7を出力し、バースト転
送を行う。このことにより、キャッシュメモリ3内
(C)ブロックには、主記憶装置4内(Cc)の内容が
転送される。また、アドレスアレイセットクロック28
によって、起動されたメモリアクセスに対応するエント
リデータ13の優先情報33(D)には、主記憶データ
優先情報出力パス6を介して‘100’の値がセットさ
れる。
【0029】このように、メモリアクセスを実行する毎
に、起動したメモリアクセスによって得られるデータの
優先度と、バースト転送されるべきエントリが保持する
キャッシュデータの優先度を、複数のレベルを持たせて
制御し、常に優先度の高いデータをキャッシュメモリ3
内に保持させることが可能となる。次に、最後の実施例
として、[I][II][III]のそれぞれのブロックの
データ優先度を、図1におけるレベルリミットレジスタ
16〜22を用いて指定する処理動作を、図6および図
7を用いて説明する。
【0030】図6は、図1における記憶システムの本発
明のキャッシュメモリ上書き抑止動作に係わる構成の第
3の実施例を示すブロック図、図7は、その上書き抑止
動作の制御に用いる条件等を登録したテーブルの内容を
示す説明図である。図6に示す例は、図1におけるレベ
ルリミットレジスタ16〜22を用いた優先情報の設定
動作に係わる部分の構成例を示し、メモリリードアクセ
スの起動を行う前に、まず、OSによって初期設定を行
い、レベル(7)のリミットレジスタ16に上位リミッ
トアドレスmと下位リミットアドレスnを、また、レベ
ル(6)のリミットレジスタ17に上位リミットアドレ
スpと下位リミットアドレスqを、レベル(5)のリミ
ットレジスタ18に上位リミットアドレスrと下位リミ
ットアドレスsをそれぞれセットする。
【0031】中央処理装置1から起動された1回目のメ
モリアクセスアドレスが、主記憶装置4内[I]ブロッ
クに対するものとし、中央処理装置1からの起動アドレ
スは、CPUアドレスバス9を介してレベルリミットコ
ンパレータ55〜57内の(A)に伝達される。ここ
で、メモリアクセスのアドレス空間が、レベル(7)の
空間にあれば‘111’が、また、レベル(6)の空間
にあれば‘110’が、レベル(5)の空間にあれば
‘101’が、それぞれアドレスアレイ10内の優先情
報33にセットされる。この時、図7のテーブルT3に
示すように、起動されたメモリアクセスの[I]ブロッ
クは、アドレス空間がmとnの間(m≦(A)<n)で
あり、レベル(7)のリミットレジスタ16の空間にあ
るものと判断される。
【0032】そこで、主記憶装置4から中央処理装置1
に対してデータを転送した後、キャッシュメモリ3に対
してバースト転送を行い、主記憶装置4内(B’)のデ
ータを、キャッシュメモリ3内の(B)ブロックに転送
する。これと同時に、レベル(7)のリミットコンパレ
ータ57のコンペア結果を、レベルリミットデコーダ2
7を介し、メイン制御部15へ出力する。そして、メイ
ン制御部15から出力されるアドレスアレイセットクロ
ック28によって、起動されたメモリアクセスのアドレ
スに対応するエントリデータ13の1本であるm:nエ
ントリ内の優先情報33として、レベルリミットデコー
ダ27から出力されるパターン‘111’をセットす
る。
【0033】さらに、引き続きく2回目、3回目のメモ
リアクセスが、それぞれ、主記憶装置4内[II]ブロッ
クに対するものと、主記憶装置4内[III]ブロックに
対するものであったとする。図7におけるテーブルT3
で示すように、[II]ブロックへのメモリアクセスは、
アドレス空間がpとqの間(p≦(A)<q)であるこ
とから、レベル(6)のリミットレジスタ17の空間に
あるものと判断される。そこで、主記憶装置4から中央
処理装置1に対してデータを転送した後、キャッシュメ
モリ3に対してバースト転送を行い、主記憶装置4内
(C’)のデータをキャッシュメモリ3内(C)ブロッ
クに転送する。これと同時に、レベル(6)のリミット
コンパレータ56のコンペア結果を、レベルリミットデ
コーダ27を介し、メイン制御部15へ出力する。そし
て、メイン制御部15から出力されるアドレスアレイセ
ットクロック28により、起動されたメモリアクセスの
アドレスに対応するエントリデータ13の1本である
p:qエントリ内の優先情報33として、レベルリミッ
トデコーダ27から出力されるパターン‘110’をセ
ットする。
【0034】同様に、[III]ブロックへのメモリアク
セスは、図7におけるテーブルT3で示すように、アド
レス空間がrとsの間(r≦(A)<s)であることか
ら、レベル(5)のリミットレジスタ18の空間にある
ものと判断される。そこで、主記憶装置4から中央処理
装置1に対してデータを転送した後、キャッシュメモリ
3に対してバースト転送を行い、主記憶装置4内
(D’)のデータをキャッシュメモリ3内(D)ブロッ
クに転送する。これと同時に、レベル(5)のリミット
コンパレータ55のコンペア結果を、レベルリミットデ
コーダ27を介し、メイン制御部15へ出力する。そし
て、メイン制御部15から出力されるアドレスアレイセ
ットクロック28により、起動されたメモリアクセスの
アドレスに対応するエントリデータ13の1本である
r:sエントリ内の優先情報33として、レベルリミッ
トデコーダ27から出力されるパターン‘101’をセ
ットする。
【0035】このように本例では、主記憶装置4内のメ
モリデータの使用優先度を、アドレス範囲レベルで設定
することができ、広範囲レベルでの優先制御を容易に行
うことができる。本例のようにしてメモリデータの使用
優先度を設定した後の記憶システムの動作を、図8およ
び図9を用いて説明する。
【0036】図8は、図1における記憶システムの本発
明のキャッシュメモリ上書き抑止動作に係わる構成の第
4の実施例を示すブロック図、図9は、その上書き抑止
動作の制御に用いる条件等を登録したテーブルの内容を
示す説明図である。図8に示す例は、図6における記憶
システムにより、メモリデータの使用優先度を設定した
後の、本発明に係わる優先度に基づく上書き抑止動作を
行う構成を示し、アドレスアレイ10内のエントリデー
タ13の優先情報33に、‘110’のエントリがセッ
トされている。
【0037】ここで、中央処理装置1からの1回目のア
クセスが、[I]ブロックのリードであるとする。図9
におけるテーブルT4に示すように、[I]ブロックお
よび[II]ブロック共に、アクセスアドレスが、現在、
アドレスアレイ10内のエントリデータ13にセットさ
れているエントリと同一エントリであることから、
[I]ブロックのアクセスが開始されると、メモリアク
セスのアドレスが m≦(A)<n であり、メモリリー
ド実行中に、レベル(5)のレベルリミットコンパレー
タ55が成立し、アクセスを行うデータの優先度が、レ
ベルリミットデコーダ27とアドレスアレイ優先情報入
力パス11を介して、優先情報コンパレータ14の
(D)に伝達する。
【0038】これと同時に、起動されたメモリアクセス
のアドレスに対応するアドレスアレイ10内のエントリ
データ13の優先情報33の内容が、アドレスアレイ優
先情報出力パス30を介して、優先情報コンパレータ1
4の(E)に伝達され、優先情報コンパレータ14によ
り、現在の優先情報33の値と、起動されたメモリアク
セスアドレスによって判定された、レベル(5)のレベ
ルリミットコンパレータ55の値を比較する。ここで
は、図9に示すように、(D)の値はエントリデータ1
3の初期設定値‘110’であり、また、(E)の値は
[I]ブロックのアクセスであり‘101’となってい
る。
【0039】このことから、現在のキャッシュメモリ3
内のデータの方が、アクセスによって転送されるデータ
よりも優先度が高いと判断される。この比較結果に従
い、メイン制御部15は、メモリデータバス8を介して
最初のリードデータを中央処理装置1に対して出力する
が、バースト転送は実施しない。このことにより、キャ
ッシュメモリ3内(B)ブロックのデータは、[I]ブ
ロックのデータに上書きされることなく、不変である。
また、エントリデータ13の優先情報33の値も、更新
されることなく不変である。
【0040】次に、引き続く中央処理装置1からのメモ
リアクセス起動が[II]ブロックに対するものであれ
ば、1回目のメモリアクセスと同様、アドレスアレイ1
0内エントリデータ13(C)と同一エントリであるこ
とから、この[II]ブロックのアクセスが開始される
と、メモリアクセスのアドレスが p≦(A)<q であ
り、メモリリードの実行中に、レベル(7)のレベルリ
ミットコンパレータ57が成立し、アクセスを行うデー
タの優先度が、レベルリミットデコーダ27と、アドレ
スアレイ優先情報入力パス11を介して、優先情報コン
パレータ14の(D)に送出される。
【0041】これと同時に、起動されたメモリアクセス
のアドレスに対応するアドレスアレイ10内のエントリ
データ13の優先情報33の内容が、アドレスアレイ優
先情報出力パス30を介して、優先情報コンパレータ1
4の(E)に伝達され、現在の優先情報33の値と、起
動されたメモリアクセスアドレスによって判定された、
レベル(7)のレベルリミットコンパレータ57の値が
比較される。ここでは、図9に示すように、(D)の値
はエントリデータ13の初期設定値‘110’であり、
また、(E)の値は[II]ブロックのアクセスで‘11
1’となっていることから、現在のキャッシュメモリ3
内のデータより、アクセスによって転送されるデータの
方が優先度が高いと判断される。
【0042】この比較結果に従い、メイン制御部15
は、メモリデータバス8を介して、最初のリードデータ
を中央処理装置1に対して出力し、その後、バースト転
送制御信号7を出力して、バースト転送を行う。このこ
とにより、キャッシュメモリ3内(B)ブロックには、
主記憶装置4内(B”)の内容が転送される。また、ア
ドレスアレイセットクロック28により、起動されたメ
モリアクセスに対応するエントリデータ13の優先情報
33に対し、主記憶優先情報出力パス6を介して‘11
1’をセットする。このように、本実施例では、レベル
リミットレジスタを使用することによって、メモリアク
セスを実行する毎に、起動したメモリアクセスアドレス
によって得られるデータの優先度と、バースト転送され
るべきエントリが保持するキャッシュデータの優先度
を、複数のレベルを持たせて制御でき、常に、優先度の
最も高いデータをキャッシュメモリ3内に保持させるこ
とができる。
【0043】以上、図1〜図9を用いて説明したよう
に、本実施例のキャッシュメモリ制御装置では、OSか
らの指定に基づき、主記憶装置に格納したデータの一部
に、キャッシュメモリに保持すべき段階的な優先度を設
定し、この優先度を、キャッシュメモリを管理するため
のアドレスアレイの各エントリデータの一部に設定する
ことにより、バースト転送時に、それぞれの優先度を比
較して、バースト転送の可否を制御することができ、優
先度の低い転送データによるキャッシュメモリ内の優先
度の高いデータへの上書きを回避できる。あるいは、各
レベルリミットレジスタ16〜22に設定するアドレス
値により、キャッシュメモリに優先して保持すべきデー
タを段階的な優先度で特定することができ、さらに、固
定レベルリミットレジスタ24に設定するアドレス値に
より、バースト転送を抑止させるデータを特定すること
ができ、キャッシュメモリに常駐させたいデータの選定
を外部の指定により容易に行うことができる。
【0044】このことにより、コンピュータシステムを
動作させる上で比較的使用頻度の高いOSの命令やデー
タが格納されているキャッシュブロックに対し、OS自
体により、データの段階的な優先順位を決定させ、キャ
ッシュメモリで頻繁にアクセスするデータに対する、新
規データのバースト転送による上書き保護を行い、常
に、優先度の高いデータをキャッシュメモリ内に保持さ
せておくことにより、特定データのヒット率向上が図
れ、システムの性能を向上させることができる。また、
リミットレジスタを優先順位のレベル分けの数だけ設け
て、OSによる優先順位のレベル分けを行うことがで
き、主記憶装置を変更することなく、システムの性能向
上を図ることができる。さらに、優先レベルの設定に当
っては、主記憶装置内のデータの一部である優先情報に
対して直接設定を行うものと、キャッシュメモリ制御装
置の内部の各種リミットレジスタを指定するものとを併
用して使用することにより、容易なレベル設定から複雑
なレベル設定によるキャッシュメモリ内のデータの優先
制御が可能である。
【0045】尚、本発明は、図1〜図9を用いて説明し
た実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において種々変更可能である。例えば、本実施
例では、キャッシュメモリ制御方式の1つであるダイレ
クトマッピング方式を基本として、ハードウェア物量の
増加を比較的抑えているが、ハードウェア物量の増加が
許されるならば、アドレスアレイを複数面持たせるアソ
シアティブ方式に、本発明を付加させても良い。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、外部からの指示でキャ
ッシュメモリに格納されるべきデータの優先度の設定が
でき、また、キャッシュメモリに対するバースト転送制
御を、既存データと転送データの優先度に基づき行い、
優先度の低い転送データによる優先度の高い既存データ
の上書きを回避し、常に使用優先度の高いデータをキャ
ッシュメモリ内に保持することができ、キャッシュヒッ
ト率を高めて、記憶システムの性能を向上させることが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャッシュメモリ制御装置を用いた記
憶システムの本発明に係わる構成の一実地例を示すブロ
ック図である。
【図2】図1における記憶システムの本発明のキャッシ
ュメモリ上書き抑止動作に係わる構成の第1の例を示す
ブロック図である。
【図3】図2における記憶システムの上書き抑止動作の
制御に用いる条件等を登録したテーブルの内容を示す説
明図である。
【図4】図1における記憶システムの本発明のキャッシ
ュメモリ上書き抑止動作に係わる構成の第2の例を示す
ブロック図である。
【図5】図4における記憶システムの上書き抑止動作の
制御に用いる条件等を登録したテーブルの内容を示す説
明図である。
【図6】図1における記憶システムの本発明のキャッシ
ュメモリ上書き抑止動作に係わる構成の第3の例を示す
ブロック図である。
【図7】図6における記憶システムの上書き抑止動作の
制御に用いる条件等を登録したテーブルの内容を示す説
明図である。
【図8】図1における記憶システムの本発明のキャッシ
ュメモリ上書き抑止動作に係わる構成の第4の例を示す
ブロック図である。
【図9】図8における記憶システムの上書き抑止動作の
制御に用いる条件等を登録したテーブルの内容を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 中央処理装置 2 キャッシュメモリ制御装置 3 キャッシュメモリ 4 主記憶装置 5 主記憶データ 6 主記憶データ優先情報出力パス 7 バースト転送制御信号 8 メモリデータバス 9 CPUアドレスバス 10 アドレスアレイ 11 アドレスアレイ優先情報入力パス 12 アドレスアレイ上書き抑止ビット入力パス 13 エントリデータ 14 優先情報コンパレータ 15 メイン制御部 16〜22 レベルリミットレジスタ 24 固定レベルリミットレジスタ 25 レベルリミットコンパレータ部 26 固定リミットコンパレータ 27 レベルリミットデコーダ 28 アドレスアレイセットクロック 29 CPUデータバス 30 アドレスアレイ優先情報出力パス 31 アドレスアレイ上書き抑止ビット出力パス 32 アドレスアレイ上書き抑止ビット 33 優先情報 34 主記憶優先情報入力パス 35 優先情報 36 セレクタA 37 セレクタB 51〜57 レベルリミットコンパレータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主記憶装置からキャッシュメモリへのデ
    ータのバースト転送制御を行うキャッシュメモリ制御装
    置において、上記データの転送先にある上記キャッシュ
    メモリ内の既存データの該キャッシュメモリ内に保持さ
    れるべき優先度と、上記転送対象のデータの上記優先度
    とを比較して、上記主記憶装置からキャッシュメモリへ
    のデータ転送の可否を判別する転送抑止手段を設けるこ
    とを特徴とするキャッシュメモリ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のキャッシュメモリ制御
    装置において、上記転送抑止手段は、上記キャッシュメ
    モリの既存データの無い領域へのバースト転送時に、オ
    ペレーティングシステムからの指示に基づき上記主記憶
    装置内のデータに対して各バースト転送単位で設定され
    た上記優先度を示す優先情報を読み取り、上記キャッシ
    ュメモリ内のデータの優先情報として設定する優先情報
    設定手段と、上記キャッシュメモリの既存データが有る
    領域へのバースト転送時に、該バースト転送の対象とな
    るデータの優先情報と、上記キャッシュメモリ内の既存
    データの優先情報とを比較する優先情報比較手段とを具
    備し、上記バースト転送の対象となるデータの優先度の
    方が高い場合にのみ、該データのバースト転送と優先情
    報の変更を行うことを特徴とするキャッシュメモリ制御
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のキャッシュメモリ制御
    装置において、上記優先情報設定手段は、上記バースト
    転送されてきたデータから、上記オペレーティングシス
    テムからの指示に基づき該データに付与された上記優先
    情報を読み取る優先情報読み取り手段を具備することを
    特徴とするキャッシュメモリ制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2、もしくは、請求項3のいずれ
    かに記載のキャッシュメモリ制御装置において、上記優
    先情報設定手段は、上記読み取った優先情報を、上記キ
    ャッシュメモリのヒット判定に用いるアドレスアレイの
    各エントリデータに付与する優先情報付与手段を具備す
    ることを特徴とするキャッシュメモリ制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のキャッシュメモリ制御
    装置において、上記転送抑止手段は、オペレーティング
    システムからの指示に基づき、上記主記憶装置のデータ
    のバースト転送範囲毎に、上記キャッシュメモリ内の既
    存データに対する上記優先度を求めて設定する範囲別優
    先度設定手段を具備し、上記キャッシュメモリの既存デ
    ータに対する上書きが必要な上記主記憶装置からのデー
    タのバースト転送時には、上記範囲別優先度設定手段に
    より、上記バースト転送の対象データの優先度を求め
    て、上記キャッシュメモリ内の既存データの優先度との
    比較を行うことを特徴とするキャッシュメモリ制御装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のキャッシュメモリ制御
    装置において、上記範囲別優先度設定手段は、上記キャ
    ッシュメモリ内の既存データに対する優先度を示す範囲
    優先情報を、該キャッシュメモリのヒット判定に用いる
    アドレスアレイの各エントリデータに付与する範囲別優
    先情報付与手段を具備し、該範囲別優先情報付与手段に
    より上記エントリデータに付与された範囲優先情報を用
    いて、上記手記憶装置のバースト転送対象データとの優
    先度の比較を行うことを特徴とするキャッシュメモリ制
    御装置。
  7. 【請求項7】 主記憶装置からキャッシュメモリへのデ
    ータのバースト転送制御を行うキャッシュメモリ制御装
    置、もしくは、請求項1から請求項6のいずれかに記載
    のキャッシュメモリ制御装置において、上記主記憶装置
    からバースト転送されたデータによる上記キャッシュメ
    モリ内の既存データに対する上書きの抑止を指示する抑
    止情報を、上記キャッシュメモリ内の既存データ毎に設
    定する抑止情報設定手段と、該抑止情報設定手段により
    設定された抑止情報に基づき、上記キャッシュメモリ内
    の既存データに対する上書きを抑止する上書き抑止手段
    とを設けることを特徴とするキャッシュメモリ制御装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のキャッシュメモリ制御
    装置において、上記抑止情報設定手段は、上記抑止情報
    を、上記キャッシュメモリのヒット判定に用いるアドレ
    スアレイの各エントリデータに付与する抑止情報付与手
    段を具備し、上記上書き抑止手段は、該抑止情報付与手
    段により上記エントリデータに付与された抑止情報に基
    づき、上記キャッシュメモリ内の既存データに対する上
    書き抑止を行うことを特徴とするキャッシュメモリ制御
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013140477A (ja) * 2012-01-04 2013-07-18 Toyota Motor Corp 情報処理装置及びメモリアクセス管理方法

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