JPH0784705A

JPH0784705A - タッチパネル付き液晶表示装置

Info

Publication number: JPH0784705A
Application number: JP23058293A
Authority: JP
Inventors: Kazuyoshi Hirayama; 量祥平山; Masami Takemoto; 雅美竹本
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 1993-09-16
Filing date: 1993-09-16
Publication date: 1995-03-31
Anticipated expiration: 2016-04-03
Also published as: JP3151090B2

Abstract

(57)【要約】【目的】液晶表示パネルの表面側に抵抗膜方式のタッ
チパネルを積層したタッチパネル付き液晶表示装置にお
いて、タッチパネルにおける可撓電極を固定電極に接触
させ易くすると共に、可撓電極の筆記耐久性を高め、更
には、可撓電極の透明導電膜を蒸着により形成する場合
の特性劣化を防止する。【構成】液晶表示パネル２にＳＴＮ方式の反射型液晶
表示パネルを使用する。その反射型液晶表示パネルを構
成する偏光板１４を、タッチパネル１における可撓電極
３の基板５として使用する。反射型液晶表示パネルを構
成する位相差板２１は、基板５から分離して配置する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ハンディタイプで通信
機能を併せ持つパーソナル情報ツールに用いられるタッ
チパネル付き液晶表示装置に関し、より詳しくは、ペン
や指等により情報入力が可能な抵抗膜方式のタッチパネ
ル付き液晶表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図６は、抵抗膜方式のタッチパネル付き
液晶表示装置の一般的な構成を示す。液晶表示パネル２
の表面側（上面側）にはタッチパネル１が一体化されて
おり、タッチパネル１は固定電極４と、両面テープ７等
を用いて固定電極４の表面側に間隔をあけて対向配置さ
れた可撓電極３とを有する。

【０００３】固定電極４は、ガラス等からなる固い基板
１２の表面に、ＩＴＯ、ＳｎＯ2 等の透明導電膜９が形
成された構成になっている。また、可撓電極３は、ＰＥ
Ｔ（ポリエチレンテレフタレート）等の可撓性フィルム
からなる基板５の裏面に、ＩＴＯ等の透明導電膜６が形
成された構成になっている。そして、可撓電極３が固定
電極４に不測に接触するのを防止するために、固定電極
４の表面には、樹脂製のドットスペーサ８が形成されて
いる。

【０００４】また、固定電極４および可撓電極３の両端
には、それぞれ直交する方向に銀ペースト等で電極端子
１０が形成されている（図８参照）。固定電極４および
可撓電極３に形成された電極端子１０は、１か所に集合
配線されてフレキシブル基板１１に接続されている。

【０００５】このような構成のタッチパネル１の下方に
は、両面テープ１３により液晶表示パネル２が接合され
ている。液晶表示パネル２は、その上面側より、上側偏
光板１４、上側ガラス基板１６、下側ガラス基板１６、
下側偏光板１４および反射板１９を積層した構造になっ
ている。そして、両ガラス基板１６、１６の周囲部はス
ペーサ１７によってシールされ、シールされた空間内に
表示媒体としての液晶材料１８が封入されている。

【０００６】このような抵抗膜方式のタッチパネル付き
液晶表示装置は、以下のように使用される。

【０００７】図７に示すように、液晶表示装置の表面側
からタッチパネル１の可撓電極３をペン２０や指等によ
り押圧すると、可撓電極３が局部的に撓んで固定電極４
と接触する。接触した点は、図８に示すように、固定電
極４および可撓電極３の両端にそれぞれ形成された電極
端子１０に加えられた電圧を配分する点となり、対向電
極を介して固定電極４および可撓電極３の電圧降下が測
定される。そして、この電圧降下量をＡ／Ｄコンバータ
を含む信号処理回路によって信号処理することにより、
接触点の座標が求められ、これが液晶表示パネル２に描
かれる。

【０００８】ところで、抵抗膜方式のタッチパネル付き
液晶表示装置では、タッチパネル１が液晶表示パネル２
の表面側に配置されるため、タッチパネル１で光が反射
・吸収される。そのため、液晶表示パネル２の表示を直
接見る場合に比して、コントラストが低下するという欠
点がある。

【０００９】この欠点を解消するタッチパネル付き液晶
表示装置として、図９に示す構成のものが提案されてい
る。この液晶表示装置は、液晶表示パネル２として、高
コントラストなＳＴＮ方式の反射型液晶表示パネルを用
い、更に、その反射型液晶表示パネルを構成する偏光板
（上側偏光板）１４と位相差板２１とを一体化したもの
をタッチパネル１の可撓電極用基板５として用いてい
る。

【００１０】なお、位相差板２１の裏面側には透明導電
膜６が蒸着されている。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな改良型のタッチパネル付き液晶表示装置を試作して
みたところ、以下の問題点のあることが判明した。

【００１２】可撓電極３が固定電極４に接触しにく
い。

【００１３】筆記耐久性が悪い。

【００１４】位相差板２１に透明導電膜６を蒸着する
場合、位相差板２１の耐熱性が不十分であるため、その
特性が劣化する。

【００１５】以下に各問題点を具体的に説明する。一般
に人間が文字を書くのに必要な力は90〜600ｇであり、
平均的には200ｇであるとの報告がなされている。この
関係から、タッチパネル１に確実に入力するためには、
タッチパネル１の可撓電極３を100ｇで押しても可撓電
極３が固定電極４に接触することが必要とされる。しか
し、偏光板１４と位相差板２１とを一体化して、可撓電
極用基板５とした場合は、150以上の押圧力が必要とな
るため、操作性が悪く、ユーザの要望を満足させ難い。

【００１６】また、筆記耐久性については、200〜300ｇ
の力で押して１０万回以上字を書いても字形が崩れない
ことが要望されているが、偏光板１４と位相差板２１と
を一体化して、可撓電極用基板５とした場合は、耐久性
が不十分であるため、１万回程度しか持たず、この点に
おいてもユーザを満足させ得ない。

【００１７】一方、タッチパネル１の製造プロセスにお
いて、位相差板２１にＩＴＯ等の透明導電膜材料を蒸着
する場合に、抵抗値が均一で且つ面抵抗値が300〜400Ω
オーム／□の透明導電膜を得ようとすると、約１００℃
の温度を位相差板２１に加えなければならない。しか
し、位相差板２１は、一般にポリカーボネートを延伸さ
せて製作する関係上、このような温度を付与されると、
加工条件のばらつきにより、加熱による膨張・収縮の影
響で部分的に位相差がずれてしまう。従って、位相差板
２１の特性劣化が問題となる。

【００１８】本発明は上記従来技術の問題点を解決する
ものであり、その目的は、液晶表示パネルの構成材料を
タッチパネルの可撓電極用基板に用いた高コントラスト
の構成でありながら、その可撓電極が固定電極に接触し
やすく、しかも、筆記耐久性が良好で、更には、透明導
電膜の形成に伴う特性劣化を防止できるタッチパネル付
き液晶表示装置を提供することにある。

【００１９】

【課題を解決するための手段】本発明のタッチパネル付
き液晶表示装置は、液晶表示パネルの表面側に抵抗膜方
式のタッチパネルが一体化されたタッチパネル付き液晶
表示装置において、該液晶表示パネルの表面側偏光板に
透明導電膜を形成して該タッチパネルの可撓電極として
用いると共に、該液晶表示パネルの位相差板を該表面側
偏光板と分離して配置しており、そのことにより上記目
的が達成される。

【００２０】好ましくは、前記位相差板を前記タッチパ
ネルの固定電極の下面に貼り付ける。

【００２１】また、好ましくは、前記位相差板を前記液
晶表示パネルの表面に貼り付ける。また、好ましくは、
前記位相差板を前記液晶表示パネルのガラス基板の下面
に貼り付け、かつ該ガラス基板と該液晶表示パネルの裏
面側偏光板との間に挟持する。

【００２２】また、好ましくは、前記位相差板を前記液
晶表示パネルの下面に貼り付け、かつ該下面と裏面側偏
光板との間に挟持する。

【００２３】

【作用】上記のように、表面側偏光板に透明導電膜を形
成したタッチパネルの可撓電極（可撓電極用基板）に対
して位相差板を分離して配置、即ち両者を一体化しない
状態で配置すると、その分、可撓電極の厚みが薄くな
り、その可撓性が向上する。可撓性が向上すると、可撓
電極の表面に形成された透明導電膜のヒビ割れが抑制さ
れ、可撓電極の筆記耐久性も向上する。

【００２４】また、位相差板に透明導電膜を形成しない
ので、位相差板の特性劣化が防止される。

【００２５】（本発明の原理）以下に本発明の原理を説
明する。本発明者は、上記改良発明の、、の問題
点を解決するためには、可撓電極用基板の厚みを薄くし
て、その可撓性を向上すればよく、そのためには、上側
（表面側）偏光板に透明導電膜を形成した可撓電極用基
板と位相差板を分離して配置することが有効であること
に思い至った。すなわち、位相差板の厚みは50μｍ、偏
光板の厚みは180μｍ、両者を貼り合わせる粘着剤の厚
みは25μｍであるため、上記従来の改良発明によれば、
合計の厚みが255μｍになる。

【００２６】これに対して、可撓電極として、偏光板に
透明電極を形成したものを用いると、その厚みは180μ
ｍになる。このようなものを実際に試作して見ると、10
0ｇ以下の力で入力できることが確認できた。

【００２７】また、筆記耐久性の劣化の現象を調べて見
ると、可撓電極用基板に形成された透明導電膜にヒビ割
れが生じることがその原因となっており、このヒビ割れ
は可撓電極の厚みに依存し、厚みが厚くなるとしなやか
さが減少するため、ヒビ割れが生じ易くなると考えられ
る。そこで、偏光板に透明導電膜を形成した可撓電極と
して、その厚みを減じたところ、１０万回以上の耐久性
を有することが確認できた。

【００２８】一方、偏光板に透明導電膜を形成する場合
も約100℃の熱は必要である。また、透明導電膜を蒸着
するためには蒸着機を真空にする必要があるが、この場
合はガスが発生する。

【００２９】しかし、図５に示すように、偏光板１４は
偏光層２２がTAC（トリアセチルセルロース）２３にて
挟まれており、予めこのTACフィルムに透明導電膜６を
形成しておくと、偏向板１４に透明導電膜を形成するこ
とが可能であることを確認できた。

【００３０】

【実施例】以下に本発明を実施例について説明する。

【００３１】（実施例１）図１は本発明の実施例１を示
す。この実施例１のタッチパネル付き液晶表示装置は、
液晶表示パネル２の表面に、抵抗膜方式のタッチパネル
１を貼り合わせた構成になっている。

【００３２】液晶表示パネル２は、高コントラストなＳ
ＴＮ方式の反射型液晶表示パネルであって、スペーサ１
７を介して上下に対向配置されたガラス基板１６，１６
と、ガラス基板１６，１６間に封入された液晶材料１８
とを有する。

【００３３】下側（裏面側）の偏光板１４は、下側のガ
ラス基板１６の裏面に直接接合されており、偏光板１４
の裏面には、反射板１９が接合されている。一方、上側
（表面側）の偏光板１４および位相差板２１は、後述す
るタッチパネル１内に組み込まれている。なお、液晶表
示パネル２を駆動するための電極等は、図示を省略して
ある。

【００３４】液晶表示パネル２の表面側に一体化された
タッチパネル１は、液晶表示パネル２の表面に両面テー
プ１３等を用いて貼り合わされた固定電極４と、同じく
両面テープ７等を用いて固定電極４の表面側に間隔をあ
けて対向配置された可撓電極３とを有する。

【００３５】固定電極４は、ガラス等の固い基板１２
と、基板１２の表面に形成されたＩＴＯ、ＳｎＯ2 等の
透明導電膜９とからなる。透明導電膜９の表面には、固
定電極４に可撓電極３が不用意に接触するのを防ぐため
に、樹脂によりドットスペーサ８が形成されている。一
方、基板１２の裏面には、液晶表示パネル２を構成する
位相差板２１が接合されている。

【００３６】可撓電極３は、可撓性を持つ基板５と、基
板５の裏面に形成されたＩＴＯ等の透明導電膜６とから
なる。そして、基板５には、液晶表示パネル２を構成す
る表面側の偏光板１４が使用されている。

【００３７】固定電極４および可撓電極３の両端には、
それぞれ直交する方向に銀ペースト等で電極端子１０が
形成されている。固定電極４および可撓電極３に形成さ
れた電極端子１０は、１か所に集合配線されてフレキシ
ブル基板１１に接続されている。

【００３８】本実施例１のタッチパネル付き液晶表示パ
ネルでは、タッチパネル１における可撓電極３の基板５
の厚みを上記従来例よりも薄くでき、その結果として、
入力操作に要する力を軽減できる。また、筆記耐久性を
向上できる。更には、表示特性の劣化も防止される。

【００３９】（実施例２）図２は本発明の実施例２を示
す。本実施例２では、液晶表示パネル２を構成する位相
差板２１が、液晶表示パネル２における表面側のガラス
基板１６の表面に接合されている。他の構成は上記実施
例１と同一である。本実施例２も、可撓電極３の基板５
に偏光板１４のみを使用し、位相差板２１を基板５に対
して分離配置したので、実施例１と同一の効果を奏す
る。

【００４０】（実施例３）図３は本発明の実施例３を示
す。本実施例３では、位相差板２１を、液晶表示パネル
２における裏面側のガラス基板１６の裏面に接合した構
成になっている。他の構成は実施例１および実施例２と
同一である。本実施例３も、可撓電極３の基板５に偏光
板１４を使用し、位相差板２１を基板５に対して分離配
置したので、実施例１および実施例２と同一の効果を奏
する。

【００４１】（実施例４）図４は本発明の実施例４を示
す。本実施例４は、上記の実施例３において、タッチパ
ネル１における固定電極４の基板１２を省略し、その基
板１２として、液晶表示パネル２における表面側のガラ
ス基板１６を利用した構成になっている。他の構成は実
施例３と同一であるので、可撓電極３の筆記性、筆記耐
久性および可撓電極３の透明導電膜６を蒸着により形成
する場合の表示特性については、実施例３と同一の効果
を奏する。

【００４２】

【発明の効果】本発明のタッチパネル付き液晶表示装置
は、液晶表示パネルを構成する偏光板を、タッチパネル
の可撓電極用基板に利用するので、専用の可撓電極用基
板を用いたタッチパネル付き液晶表示装置に比して、コ
ントラストが良好である。しかも、位相差板を可撓電極
用基板から分離し、可撓電極用基板の可撓性を良くした
ので、可撓電極が固定電極に接触しやすく、その筆記性
が良好であると共に、可撓電極用基板に形成された透明
導電膜にヒビ割れが生じ難く、可撓電極の筆記耐久性も
良好である。更には、可撓電極用基板に使用される偏光
板は、位相差板と異なり、透明導電膜を蒸着する場合の
特性劣化を防止できる。従って、可撓電極の透明導電膜
を蒸着により形成する場合の、表示特性の劣化も防止で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１を示すタッチパネル付き液晶
表示装置の断面図。

【図２】本発明の実施例２を示すタッチパネル付き液晶
表示装置の断面図。

【図３】本発明の実施例３を示すタッチパネル付き液晶
表示装置の断面図。

【図４】本発明の実施例４を示すタッチパネル付き液晶
表示装置の断面図。

【図５】偏光板の構成を示す断面図。

【図６】タッチパネル付き液晶表示装置の一般的な構成
を示す断面図。

【図７】タッチパネル付き液晶表示装置の動作原理を示
す断面図。

【図８】タッチパネル付き液晶表示装置の動作原理を示
す斜視図。

【図９】改良された従来のタッチパネル付き液晶表示装
置の構成を示す断面図。

【符号の説明】

１タッチパネル２液晶表示パネル３可撓電極４固定電極５，１２基板６，９透明導電膜１４偏光板２１位相差板

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液晶表示パネルの表面側に抵抗膜方式の
タッチパネルが一体化されたタッチパネル付き液晶表示
装置において、該液晶表示パネルの表面側偏光板に透明導電膜を形成し
て該タッチパネルの可撓電極として用いると共に、該液
晶表示パネルの位相差板を該表面側偏光板と分離して配
置したタッチパネル付き液晶表示装置。
【請求項２】前記位相差板を前記タッチパネルの固定
電極の下面に貼り付けた請求項１記載のタッチパネル付
き液晶表示装置。
【請求項３】前記位相差板を前記液晶表示パネルの表
面に貼り付けた請求項１記載のタッチパネル付き液晶表
示装置。
【請求項４】前記位相差板を前記液晶表示パネルのガ
ラス基板の下面に貼り付け、かつ該ガラス基板と該液晶
表示パネルの裏面側偏光板との間に挟持した請求項１記
載のタッチパネル付き液晶表示装置。
【請求項５】前記位相差板を前記液晶表示パネルの下
面に貼り付け、かつ該下面と裏面側偏光板との間に挟持
した請求項１記載のタッチパネル付き液晶表示装置。