JPH0784650B2 - 真空蒸着方法及び真空蒸着装置 - Google Patents

真空蒸着方法及び真空蒸着装置

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JPH0784650B2
JPH0784650B2 JP63081905A JP8190588A JPH0784650B2 JP H0784650 B2 JPH0784650 B2 JP H0784650B2 JP 63081905 A JP63081905 A JP 63081905A JP 8190588 A JP8190588 A JP 8190588A JP H0784650 B2 JPH0784650 B2 JP H0784650B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、真空アーク放電により生じたイオンの支援を
受けて行なわれる真空蒸着方法及びその装置に関し、特
に膜質が良好であり操業安定性に優れた真空蒸着法及び
その装置に関するものである。
[従来の技術] 真空蒸着法は、薄膜形成技術の1つとして最もよく知ら
れ、且つ汎用されている技術であり、蒸着しようとする
物質を電子ビーム(EB)加熱,抵抗加熱,誘導加熱等の
方法で加熱して蒸発させ、これを基板上に堆積させる技
術である。この方法は、比較的簡素な装置を使用して実
施できるところから工業的利用価値が高く、大規模製品
から小規模製品まで広い範囲の成膜に適用されている。
しかるにこの方法においては蒸発粒子が殆んどイオン化
していないのでその活性度が低く、基板上に堆積される
膜の性状や密着性等が劣るという欠点があった。
そこでこうした真空蒸着法の欠点を解消する目的で種々
の改善方法が提案されており、そうした技術の1つとし
て真空蒸着中の基板に対してAr等の不活性ガスのイオン
を照射する、いわゆるイオンビームアシスト真空蒸着法
が挙げられる。この方法においては、第3図に例示され
る様に、真空チャンバー1内にるつぼ3,基板ホルダ6,基
板7,イオン源8等を配置し、真空ポンプ2で真空チャン
バー1内を減圧排気して所定の真空度に調整した後、る
つぼ3内の蒸発源物質を電子ビーム等によって加熱・蒸
発させ、蒸発源物質に対向配置した基板7に蒸発粒子を
堆積させる。一方別途配置されたイオン源8にガス供給
系10からArを導入し、イオンビーム9を発生させてこれ
を基板7上に照射する。この結果、基板7上に到達した
イオンビームが基板上で成長中の膜に衝突してマイグレ
ーション等の活性化作用が与えられて蒸着膜の性状は大
幅に改善されることになる。
[発明が解決しようとする課題] しかるに上記イオンビームアシスト真空蒸着法は、膜質
の改善という点で相当の効果が得られるものの、次の様
な欠点がある。
真空チャンバーにイオンビーム源となるガスを導入す
る為真空チャンバー内の真空度が低下し、高真空下での
蒸着が困難になる。即ち蒸発速度が低下すると共に蒸発
粒子の平均自由工程が低下して蒸着速度が大幅に悪化す
る。又真空ポンプに対する負荷が増大する。さらに加熱
装置としてEBガンを使用する場合には真空度の低下によ
りその動作に悪影響が現れる。
イオンビーム用ガスとしては不活性ガスが使用される
が、不活性ガスとはいえ蒸着物質以外の物質が基板に照
射されるので照射イオン物質が基板中に不純物として取
り込まれ、膜質に悪影響が出る。
イオンビーム発生装置は出力の大きなものでも出力電
流が1A程度であり、一般的には100mA程度のものが多
く、照射面積が小さい。照射面積を大きくするには大型
装置を使用すればよいが、大型のイオンビーム発生装置
は非常に高価であり、大面積膜への適用が難しい。
本発明はこうした事情に着目してなされたものであっ
て、膜質の優れた蒸着膜を能率良く成膜することがで
き、必要であれば大面積膜への適用が可能である様な真
空蒸着方法及びその装置を提供しようとするものであ
る。
[課題を解決するための手段] しかして上記目的を達成した本発明方法は、単数又は複
数の蒸着膜形成物質を基板上に蒸着させる真空蒸着法に
おいて、前記蒸着膜形成物質と同一成分若しくはその一
成分からなる蒸発ターゲットを別途配置して真空アーク
蒸発させ、生成したイオンを前記基板に向けて照射しつ
つ蒸着する点に要旨があり、又本発明装置は、真空チャ
ンバー内に、基板と蒸発源を対向配置させてなる真空蒸
着装置において、基板に向けてイオンを照射する為の真
空アーク蒸発用ターゲットを基板面に指向させて配置し
てなることに要旨が存在する。
[作用] 本発明方法においては、真空蒸着用蒸発源とこれに対向
配置される基板等からなる真空蒸着機構とは別に、真空
アーク蒸発用ターゲットを配置し該蒸発ターゲットを陰
極として陽極との間に真空アークを発生させて真空アー
ク蒸発用ターゲットからイオンや中性子からなるプラズ
マ粒子を発生させ、これを前記基板に照射する。即ち常
法に従って真空蒸着されつつある基板の堆積面に対して
真空アークによるプラズマ粒子が照射される結果、プラ
ズマ粒子の衝撃を受けて基板に堆積しつつある蒸着物質
が活性化され、緻密で基板との密着性に優れた真空蒸着
膜を得ることができる。
そして本発明方法ではプラズマ粒子照射の為に真空アー
ク蒸発の手法を採用するので真空チャンバー内へのガス
導入が不要となり、高真空下におけるイオンアシスト真
空蒸着を実施することができる。又同じ理由から真空ポ
ンプに対する負荷が小さくて済み、小型の真空ポンプで
経済的な真空蒸着を実施することができる。さらに真空
アーク蒸発用ターゲットとしては、真空蒸着用蒸着物質
と同一成分、あるいは基板上に形成される蒸着膜が反応
性蒸着膜である場合等にはその一成分を蒸発ターゲット
として使用するので、ここから発生するプラズマ粒子が
蒸着膜に取込まれても不純物の混入とはならず、不純物
の少ない真空蒸着膜を得ることができる。
この様に本発明方法によれば種々の優れた効果を享受で
きるが、さらに真空アーク蒸発ではイオン電流を1A以上
得ることが非常に容易であり、且つ装置の大型化に際し
ても特に支障がない。その結果基板上へ照射するプラズ
マ粒子のイオン電流密度を従来より遥かに高くとること
ができ、高品質膜を成膜することができる。
[実施例] 実施例1 第1図は本発明方法を実施する為の装置を示す模式図
で、真空蒸着機構は従来と同等であるので、同じ符号を
用いている。本装置においては、真空チャンバー1内に
蒸着源物質4と同一成分の陰極(ターゲット)21を基板
17に対して斜め下方に配置し、その基板17側近傍に陽極
22を設け、陽極22と陰極21をアーク電源23で接続してい
る。尚23はBN等で作成したアーク封じ込めリングであ
る。
上記装置を使用して真空蒸着を実施するに当たっては、
常法に従い、るつぼ3内の蒸発源物質4を加熱・蒸発さ
せ、基板17に真空蒸着させる。一方陽極22と陰極21の間
でアークを発生させると陰極21から発生する蒸気が50〜
100%の高い効率でイオン化し、イオンビームを発生す
るので該イオンビーム19を基板17面に照射する。この結
果基板上に蒸着されつつある膜には(10〜50eV)もの大
きなエネルギーを持ったイオンが衝突することとなって
膜粒子の活性化がはかられ、高品質で基板との密着性に
優れた真空蒸着膜を得ることができた。
尚上記実施例では、陰極21は図示しない冷却構造によっ
て冷却され、絶縁構造のサポート機構によって真空チャ
ンバー1内に支持している。又実施例では陰極21の基板
17側に陽極22を設置したが、特別の陽極を設置しないで
真空容器を陽極としてもよく、あるいは陰極及び陽極の
一方を真空チャンバー壁に直接若しくは抵抗を介して接
続してもよい。勿論両方がフローティングであっても良
い。さらに上記実施例ではるつぼ3内の蒸発源物質と同
一成分の蒸発源物質を陰極21に使用したが、陰極21形成
材料はるつぼ3内の蒸発源物質と異なっていてもよい。
即ち基板上に蒸着される膜成分として必要な成分であれ
ば不純物の混入とならないので蒸着膜の一成分を陰極材
料としてもよい。また真空アーク蒸発を採用すると通常
の加熱・蒸発では蒸発困難な高融点金属も蒸発させるこ
とができるので、例えばW,Mo,Cr等の高融点金属を陰極
材料として利用しつつこれらの高融点金属を組成成分の
1つとする蒸着膜を得ることができる。
又真空アーク蒸発源は一般に50〜数百Aのアーク放電々
流で動作するが、このうち8%前後の電流が蒸発イオン
電流になるとされている。従って蒸発イオン電流は4Aか
ら10A以上となり多量のイオンが発生する。このイオン
ビームを従来と同じ面積の基板に照射すれば従来に比べ
てはるかに高い電流密度を得ることができ、より高品質
の蒸着膜を得ることができると共に、大面積の成膜にも
適用することができる。
実施例2 第2図は基板が鋼板等の長尺物である実施例を示し、本
実施例では真空チャンバー1内のローラ31,32間に鋼板
ロール33を張設した状態で配置し、ローラ31,32間を走
行させながら真空蒸着を実施し、ローラ32に巻きとって
いる。本実施例の場合、被蒸着材がかなり大規模なもの
であり、且つ走行する鋼板に連続的に真空蒸着しなけれ
ばならないので蒸着材料並びにイオンビームを鋼板に対
し十分に連続供給する必要がある。るつぼ3からの蒸着
量については電子ビーム等の熱源出力をあげることで対
応することができ、又イオンビーム照射量は真空アーク
電流を高めることによって必要に応じた量まで高めるこ
とができる。かくして幅1mもの広幅の鋼板に対する真空
蒸着を実施することができる。
その他、基板到達時のイオンビームのエネルギーを高め
イオン照射効果を増大させる為には、基板ホルダ6を介
して基板7に負のバイアス電圧を印加し、基板直前でイ
オンをバイアス印加電圧に対応するエネルギー分加速す
ることが有効である。同様の趣旨で、真空アーク蒸発用
ターゲット(陰極)に正のバイアス電圧を印加し(但し
陽極にはより高い正電圧が印加されている)、バイアス
電圧に相当するエネルギー分だけイオンを加速して基板
に照射することも有効であり、上記基板への負のバイア
ス電圧印加と組合せるとイオン照射効果を一層高めるこ
とができる。
[発明の効果] 本発明は以上の様に構成されており、以下要約する効果
を得ることができる。
(1)イオン種ガスを導入する必要がないので、真空度
の悪化を招くことがなく真空アークによって生じたイオ
ンを蒸着膜に照射することによって高真空下でイオンア
シスト真空蒸着を実施することができる。
(2)真空ポンプに対する負荷を低減することができ
る。
(3)イオン種ガスによる膜純度の低下がない。
(4)真空アーク蒸発の採用によってイオンビーム出力
電流を高めることができ、高速化並びに大面積化に対応
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1,2図は本発明の実施例を示す模式図、第3図は従来
例を示す模式図である。 1……真空チャンバー、2……真空ポンプ 3……るつぼ、4……蒸着源物質 5……蒸発粒子、6……基板ホルダー 7……基板、8……イオン源 9……イオンビーム、10……ガス供給系 21……陰極、22……陽極 23……アーク電源 24……アーク封じ込めリング 31,32……ローラ、33……鋼板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単数又は複数の蒸着膜形成物質を基板上に
    蒸着させる真空蒸着法において、前記蒸着膜形成物質と
    同一成分若しくはその一成分からなる蒸発ターゲットを
    別途配置して真空アーク蒸発させ、生成したイオンを前
    記基板に向けて照射しつつ蒸着することを特徴とする真
    空蒸着方法。
  2. 【請求項2】真空チャンバー内に、基板と蒸発源を対向
    配置させてなる真空蒸着装置において、基板に向けてイ
    オンを照射する為の真空アーク蒸発用ターゲットを基板
    面に指向させて配置してなることを特徴とする真空蒸着
    装置。
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