JPH0784450B2 - プロピレンオキサイドの製造方法 - Google Patents

プロピレンオキサイドの製造方法

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JPH0784450B2
JPH0784450B2 JP62203471A JP20347187A JPH0784450B2 JP H0784450 B2 JPH0784450 B2 JP H0784450B2 JP 62203471 A JP62203471 A JP 62203471A JP 20347187 A JP20347187 A JP 20347187A JP H0784450 B2 JPH0784450 B2 JP H0784450B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はプロピレンオキサイドの製造方法に関する。さ
らに詳しくは、微量金属イオンを含有した原料を使用す
る際に、効率良くプロピレンオキサイドを製造する方法
に関するものである 〔従来の技術〕 従来より提案されている、プロピレンと過酸化水素とか
らプロピレンオキサイドを製造する方法として、 (1) 酸触媒、過酸化水素、プロピオン酸を10〜70℃
で反応させ過プロピオン酸を製造し、得られた反応混合
物からベンゼン、二塩化プロパン等で過プロピオン酸を
抽出した後、40〜100℃の温度及び2〜30kg/cm2の圧力
で過剰のプロピレンと反応させ、プロピレンオキサイド
を製造する方法(例えば特公昭59-38231号、特公昭59-3
8232号、特公昭59-38951号、特開昭51-101906号、特開
昭53-59611号など)、 (2) 水とヘテロ共沸物を形成しうる不活性有機溶媒
の存在下、過酸化水素とカルボン酸を反応させ、反応混
合物中に存在する水を共沸蒸留により除去して過カルボ
ン酸を得た後、(1)と同様にしてプロピレンオキサイ
ドを製造する方法(例えば、特開昭56-18973号)、 (3) エポキシ化触媒として酸化ホウ素、ホウ素のオ
キシ酸、又は、ホウ素のオキシ酸エステルを使用し、過
酸化水素とプロピレンを0〜120℃でエポキシ化する方
法であって、その際過酸化水素と共に導入した水、及び
反応により生成した水を反応媒体から連続的に除去する
方法(例えば、特公昭58-50990号)、 (4) 砒素触媒の存在下においてプロピレンと過酸化
水素とを混和し、25〜200℃の温度で反応させ、プロピ
レンオキサイドを製造する方法、又は(3)と同様に共
沸脱水により連続的に水を除去する方法(例えば、特公
昭53-44442号、特開昭53-95901号)などが知られてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら上記(1)の方法では反応液中から高収率
で過プロピオン酸を抽出するためには大量の溶剤と多く
の抽出段数を必要とする。またエポキシ化反応液よりプ
ロピレンオキサイドの分離精製、溶媒の回収、循環に多
大のエネルギーと装置を必要とする。また実用上過カル
ボン酸は20〜30%以上の濃度で使用されるため、非常に
爆発の危険性の高い、ジアシルパーオキサイドの副生濃
縮の可能性があり、安全上問題がある。ジアシルパーオ
キサイドが生成する反応式は次の通りである。
RCOOH+RCOOH→RCOO−OOCR+H2O 上記(2)の方法では反応混合物中の水を有機溶媒との
共沸により除去するため、過酸化水素に基づく過プロピ
オン酸の収率という点で優れているが、上記(1)と同
様のプロピレンオキサイドの精製、溶媒の回収、ジアシ
ルパーオキサイドの副生等の問題が残る。
上記(3)、(4)の方法では触媒に強酸を使用しない
ため、生成したエポキシドの開環などの副反応は
(1)、(2)の方法に比べて低く抑えられるという利
点を有するが、過酸化水素自身のエポキシ化力が過カル
ボン酸に比べて極めて弱いため、上記(1)、(2)の
方法と同条件では過酸化水素の転化率は低く、一方反応
温度、圧力等を上げると過酸化水素の転化率は向上する
が、プロピレンオキサイドの開環によりプロピレンオキ
サイドの選択率は逆に低下してしまう。また経済性、安
全性の問題から触媒の回収が必要であり、プロセスが煩
雑になる、等の問題がある。また(1)〜(4)共に、
反応液中に鉄、ニッケル等の金属イオンが微量混入する
と著しくプロピレンオキサイド収率が低下するという問
題点を有する。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
本発明者らは、上記問題を解決するため種々検討した結
果、特定の触媒と溶媒の存在下、反応系内の水と溶媒と
および生成プロピレンオキサイドとを共に抜き出すこと
により本発明の目的が達成できることを見出し、遂に本
発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、プロピレンと過酸化水素とからプロ
ピレンオキサイドを製造するに際し、 溶媒として水とヘテロ共沸物を形成するとともに過
酸化水素およびプロピレンオキサイドとは不活性な溶媒
を使用し、 有機モノカルボン酸、 及び燐酸と2,6−ピリジンジカルボン酸の存在下
に、 系内に導入された水及び反応により生成した水を該
溶媒及び生成したプロピレンオキサイドと共に反応系外
に取り出しながら 反応させることを特徴とするプロピレンオキサイドの製
造方法である。
本発明の有機モノカルボン酸としては、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸、イソ酪酸、安息香酸等の炭素数2〜8個の
有機モノカルボン酸が適当である。
また本発明の燐酸及び2,6−ピリジンジカルボン酸の添
加量は原料中の金属濃度によって異なるが、例えば鉄イ
オンとして0.5ppm前後の場合、装入原料に対して総添加
量50ppm以上の添加で効果を示すが、プロピレンオキサ
イド収率向上効果と経済性面より総添加量で200〜600pp
mが好ましい。また燐酸及び2,6−ピリジンジカルボン酸
の使用割合は、重量比で1.0/1.0〜0.01、好ましくは1.0
/0.5〜0.05である。
反応温度は、使用する有機モノカルボン酸によって異な
るが、40〜120℃、好ましくは50〜90℃である。40℃未
満ではプロピレンのエポキシ化速度が遅く、プロピレン
オキサイドの生成が不充分であり、逆に120℃を越える
と過酸化水素が反応に関与せずに分解したり、生成した
プロピレンオキサイドが開環してプロピレングリコール
等になる副反応が促進され、プロピレンオキサイド選択
率が低下するので好ましくない。反応圧力は特に制約さ
れないが、常圧ないし若干加圧が好ましい。
溶媒としては水とヘテロ共沸物を形成し、水と容易に二
層分離し得る溶剤が使用される。かかる溶剤としては例
えば、1,2−ジクロルエタン、1,2−ジクロルプロパン等
の塩素系溶剤、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等
の炭化水素系溶剤を挙げることができる。
過酸化水と共に導入した水及び反応により生成した水の
除去は、上記した水とヘテロ共沸物を形成する溶媒との
共沸蒸留による方法、プロピレン及び必要に応じて窒素
ガス等の不活性ガスによる随伴脱水法が用いられる。
本発明で用いる過酸化水素及び有機モノカルボン酸は市
販のものが支障なく使用できる。特に過酸化水素は30〜
60重量%水溶液が市販品として入手でき好ましい。有機
モノカルボン酸の使用量は特に限定されないが、過酸化
水素を効率良く反応させるためには、有機モノカルボン
酸を過酸化水素の2〜10モル倍使用することが望まし
い。また、過酸化水素を有効に反応させるためには、同
様にプロピレンを過酸化水素の1.5〜10モル倍使用する
ことが望ましい。また経済上から未反応過酸化水素、プ
ロピレンは循環使用することが好ましい。
原料は一括、分割又は連続のいずれの方法でも供給する
ことができる。
生成したプロピレンオキサイドは水、溶媒、未反応プロ
ピレン、又は必要に応じて窒素ガス等の不活性ガスと共
に反応器上部より反応系外に取り出され、通常の方法で
分離、精製される。
〔実施例〕
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明する。但
し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
参考例 常圧下、塔頂部に40℃の温水を循環した分縮コンデンサ
を付けた、80段オルダーショウ蒸留塔付パイレックスガ
ラス製500ml反応器の塔頂より20段目に、微量金属とし
て検出限界(0.01ppm)以下の鉄イオンを含むプロピオ
ン酸329.7g/hr(4.45mol/hr)、及び1,2−ジクロルエタ
ン765.0g/hr(7.73mol/hr)を70℃に加熱して装入し、
塔頂より30段目に60重量%過酸化水素43.1g/hr(0.76mo
l/hr)を70℃に加熱して装入した。
一方反応器ボトムよりプロピレンをガス状で159.6g/hr
(3.80mol/hr)、窒素ガスを120l/hr装入し、反応器ボ
トムをオイルバスにより70℃に加熱した。
プロピレンオキサイド、未反応プロピレン、窒素、1,2
−ジクロルエタンを含むガス相は分縮コンデンサを経て
反応系外へ、また未反応過酸化水素、プロピオン酸等を
含む液相は反応器ボトムより連続的に抜き出された。
反応を開始してから10時間後に分縮コンデンサ出のガス
組成をガスクロマトグラフにより測定した結果を表−2
に示す。
実施例−1〜7、比較例−1〜7 常圧下、塔頂部に40℃の温水を循環した分縮コンデンサ
を付けた、80段オルダーショウ蒸留塔付パイレックスガ
ラス製、又はステンレス製(SUS-316)500ml反応器の塔
頂より20段目に、微量金属として1.0ppm又は検出限界
(0.01ppm)以下の鉄イオンを含む表−1に示す有機モ
ノカルボン酸4.45mol/hr、表−1に示す溶媒765.0g/h
r、燐酸0.30g/hr又は無添加、及び2,6−ピリジンジカル
ボン酸0.15g/hr又は無添加を表−1に示す組合せで70℃
に加熱して装入し、塔頂より30段目に60重量%過酸化水
素43.1g/hr(0.76mol/hr)を70℃にて加熱して装入し
た。
一方反応器ボトムよりプロピレンをガス状で159.6g/hr
(3.80mol/hr)、窒素ガスを120l/hr装入し、反応器ボ
トムをオイルバスにより70℃に加熱した。
プロピレンオキサイド、未反応プロピレン、窒素、溶媒
を含むガス相は分縮コンデンサを経て反応系外へ、また
未反応過酸化水素、有機モノカルボン酸等を含む液相は
反応器ボトムより連続的に抜き出された。
反応を開始してから10時間後に分縮コンデンサ出のガス
組成をガスクロマトグラフにより測定した結果を表−2
に示す。
本発明の反応は、上記実施例から明らかなように、微量
金属により阻害されるが、燐酸と2,6−ピリジンジカル
ボン酸を併用して反応器中に存在させることにより微量
金属による阻害を防止することができる。
〔発明の効果〕 本発明の方法により、微量の金属イオンの存在下におい
ても、過酸化水素とプロピレンとから効率良く直接プロ
ピレンオキサイドを製造でき、また過カルボン酸の濃縮
が回避され安全性が大幅に向上するとともに、装置の小
型化が可能になり、本発明は経済性に優れ、その産業上
の利用価値は大きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロピレンと過酸化水素とからなるプロピ
    レンオキサイドを製造するに際し、 溶媒として水とヘテロ共沸物を形成するとともに過
    酸化水素およびプロピレンオキサイドとは不活性な溶媒
    を使用し、 有機モノカルボン酸、 及び燐酸と2,6−ピリジンジカルボン酸の存在下
    に、 系内に導入された水及び反応により生成した水を該
    溶媒及び生成したプロピレンオキサイドと共に反応系外
    に取り出しながら 反応させることを特徴とするプロピレンオキサイドの製
    造方法。
  2. 【請求項2】有機モノカルボン酸が、酢酸、プロピオン
    酸、酪酸またはイソ酪酸である特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
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