JPH0784401A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH0784401A
JPH0784401A JP5183229A JP18322993A JPH0784401A JP H0784401 A JPH0784401 A JP H0784401A JP 5183229 A JP5183229 A JP 5183229A JP 18322993 A JP18322993 A JP 18322993A JP H0784401 A JPH0784401 A JP H0784401A
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JP5183229A
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Takashige Kasuya
貴重 粕谷
Tatsuya Nakamura
達哉 中村
Koji Inaba
功二 稲葉
Tatsuhiko Chiba
建彦 千葉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 定着性に優れ、しかも転写性、クリーニング
性に優れたトナー及び感光体からなる画像形成方法を提
供する。 【構成】 表面層にフッ素原子を有する物質が存在し、
かつXPS測定によるF/Cが0.01〜1.00であ
る電子写真感光体と、示差走査熱量計により測定される
DSC曲線で昇温時の最大吸熱ピークの半値幅が10℃
以上である低融点ワックス、酸成分を含有するビニル系
樹脂及びポリエステル樹脂から水性懸濁重合法により直
接的に得られ、かつ樹脂成分のGPCによる分子量分布
のピークが5,000〜50,000の範囲にあるトナ
ーを用いる画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体を潜像
保持体として使用して潜像画像を形成し、該潜像画像を
トナーを用いて顕像化し転写材に転写形成する画像形成
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は所要の特性を得るた
め、あるいは適用される電子写真プロセスの種類に応じ
て種々の構成をとるものである。電子写真感光体の代表
的なものとして、支持体上に像保持層として光導電層が
形成されている感光体および像保持層として光導電層と
その上の絶縁層との積層を備えた感光体があり広く用い
られている。支持体と光導電層から構成される感光体は
最も一般的な電子写真プロセスによる、即ち帯電、画像
露光および現像、更に必要に応じて転写による画像形成
に用いられる。
【0003】また絶縁層を備えた感光体について、この
絶縁層は光導電層の保護、感光体の機械的強度の改善、
暗減衰特性の改善、または、特定の電子写真プロセスに
適用されるため(更には無公害化のため)等の目的のた
めに設けられるものである。このような絶縁層を有する
感光体または、絶縁層を有する感光体を用いる電子写真
プロセスの代表的な例は、例えば、米国特許第2860
048号公報、特公昭41−16429号公報、特公昭
38−15446号公報、特公昭46−3713号公
報、特公昭42−23910号公報、特公昭43−24
748号公報、特公昭42−19747号公報、特公昭
36−4121号公報、などに記載されている。
【0004】電子写真感光体は、当然のことであるが、
適用される電子写真プロセスに応じた所定の感度、電気
特性、更には光学特性を備えていることが要求される。
しかし、そればかりでなく、感光体の耐久性も重要な性
質である。低湿において優れた電子写真特性を備えてい
ても、高湿下で感光体表面電位が著しく低下する感光体
においては、安定した鮮明な画像を得ることが困難であ
る。また、転写を行なう電子写真プロセスでは、通常感
光体は繰り返し使用されるため、コロナ放電により表面
形成物質の化学結合が破壊され、その結果、イオン化さ
れた酸素、オゾン、水分、酸化窒素、等と作用して表面
は低抵抗化し、特に高湿中での静電荷保持力が減少し、
画像のシャープネス性が損われる場合が少なくない。ま
た、紙粉などの付着物が感光体の電荷保持能力を低下せ
しめ画像流れの原因となる場合が多い。
【0005】一般に、感光体の表面は樹脂によって被膜
化されるため特に樹脂の性能が重要であり、耐久性の優
れた樹脂が要望されていた。最近になりこれらを満足す
る樹脂としてビスフェノールAを骨格とするポリカーボ
ネート樹脂(以下、ビスフェノールA型ポリカーボネー
トという)が表面層のバインダーとして研究される様に
なってきた。
【0006】しかし、第1にエンジニアリングプラスチ
ックとしてのポリカーボネート樹脂は一般に表面自由エ
ネルギーが大きく、表面に現像剤が付着しやすい。この
状況で画像出しを行うと、全面黒画像上(以下ベタ黒と
略す)に白状のポチが多数、あらわれるという現象が起
こりやすい。
【0007】第2に、感光体を作成する時は、これらの
バインダー樹脂と電荷輸送材を溶剤に溶解して塗工、乾
燥することにより膜を形成する。このような条件で成膜
された樹脂は、その内部構造中に残留歪み応力を持って
おり、ポリカーボネート樹脂は特にその傾向が強く、い
わゆるソルベントクラックが発生しやすいという欠点を
有する。こうして作成された感光体を取り扱う、あるい
は電子写真装置に装着する場合、例えば人の手が触れた
り、装置に用いている様々なオイル等に接触すると感光
体にクラックが生じ、欠陥画像となって現われる。
【0008】第3に表面の摩擦係数が大きいため、ウレ
タンゴムなどでクリーニングを行うと削れ量が大きくな
ってしまい、耐久枚数を多くする事が困難である等の欠
点があった。
【0009】一方、電子写真法に用いるトナーとして
は、一般に熱可塑性樹脂中に染・顔料からなる着色剤を
溶融混合し、均一に分散した後、微粉砕装置、分級機に
より所望の粒径を有するトナーを製造してきた。
【0010】この製造方法はかなり優れたトナーを製造
し得るが、ある種の制限、すなわちトナー用材料の選択
範囲に制限がある。例えば樹脂着色剤分散体が十分に脆
く、経済的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなけ
ればならない。ところがこういった要求を満たすために
樹脂着色剤分散体を脆くすると、実際に高速で微粉砕し
た場合に形成された粒子の粒径範囲が広くなり易く、特
に比較的大きな割合の微粒子がこれに含まれるという問
題が生じる。更に、このように脆性の高い材料は、複写
機等現像用に使用する際、更なる微粉砕ないしは粉化を
受けやすい。また、この方法では、着色剤等の固体微粒
子を樹脂中へ完全に均一に分散することは困難であり、
その分散の度合いによっては、カブリの増大、画像濃度
の低下や混色性・透明性の不良の原因となるので、分散
に注意を払わなければならない。また、破断面に着色剤
が露出することにより、現像特性の変動を引き起こす場
合もある。
【0011】これら粉砕法によるトナーの問題点を克服
するため、特公昭36−10231号公報、同43−1
0799号公報及び同51−14895号公報等により
懸濁重合法によるトナーの製造方法が提案されている。
懸濁重合法においては、重合性単量体、着色剤、重合開
始剤更に必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、その他添加
剤を均一に溶解または分散せしめて単量体組成物とした
後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相、
例えば水相中に適当な撹拌機を用いて分散し、同時に重
合反応を行わせ、所望の粒径を有するトナー粒子を得
る。
【0012】この方法は、粉砕工程が全く含まれないた
め、トナーに脆性が必要ではなく、軟質の材料を使用す
ることができ、また、粒子表面への着色剤の露出等が生
ぜず、均一な摩擦帯電性を有するという利点がある。ま
た、分級工程の省略をも可能にするため、エネルギーの
節約、時間の短縮、工程収率の向上等、コスト削減効果
が大きい。
【0013】従来、定着ローラー表面にトナーを付着さ
せない目的で、例えばローラー表面をトナーに対して離
型性の優れた材料、シリコンゴムや弗素系樹脂などで形
成し、さらにその表面にオフセット防止及びローラー表
面の疲労を防止するためにシリコンオイルの如き離型性
の良い液体の薄膜でローラー表面を被覆することが行わ
れている。しかしながら、この方法はトナーのオフセッ
トを防止する点では極めて有効であるが、オフセット防
止用液体を供給するための装置が必要なため、定着装置
が複雑になる等の問題点を有している。
【0014】これは小型化、軽量化と逆方向であり、し
かもシリコンオイルなどが熱により蒸発し、機内を汚染
する場合がある。そこでシリコンオイルの供給装置など
を用いないで、かわりにトナー中から加熱時にオフセッ
ト防止液体を供給しようという考えから、トナー中に低
分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンなどの離
型剤を添加する方法が提案されている。充分な効果を出
すために多量にこのような添加剤を加えると、感光体へ
のフィルミングやキャリアやスリーブなどのトナー担持
体の表面を汚染し、画像が劣化し実用上問題となる。そ
こで画像を劣化させない程度に少量の離型剤をトナー中
に添加し、若干の離型性オイルの供給もしくはオフセッ
トしたトナーを巻きとり式の例えばウェブの如き部材を
用いた装置でクリーニングする装置を併用することが行
われている。
【0015】しかし最近の小型化、軽量化、高信頼性の
要求を考慮するとこれらの補助的な装置すら除去するこ
とが必要であり好ましい。従ってトナーの定着、オフセ
ットなどのさらなる性能向上がなければ対応しきれず、
それはトナーのバインダー樹脂、離型剤のさらなる改良
がなければ実現することが困難である。
【0016】トナー中に離型剤としてワックスを含有さ
せることは知られている。例えば、特開昭52−330
4号公報、特開昭52−3305号公報、特開昭57−
52574号公報等の技術が開示されている。
【0017】また、特開平3−50559号公報、特開
平2−79860号公報、特開平1−109359号公
報、特開昭62−14166号公報、特開昭61−27
3554号公報、特開昭61−94062号公報、特開
昭61−138259号公報、特開昭60−25236
1号公報、特開昭60−252360号公報、特開昭6
0−217366号公報などにワックス類を含有させる
技術が開示されている。
【0018】ワックス類は、トナーの低温時や高温時の
耐オフセット性の向上や、低温時の定着性の向上のため
に用いられている。
【0019】しかしながら、高温オフセットは優れてい
るが低温定着性が今一歩であったり、低温オフセットや
低温定着性には優れているが、耐高温オフセット性にや
や劣ったり、低温時と高温時の耐オフセット性が両立で
きなかったりしていた。
【0020】更に近年電子写真法に用いるトナーとし
て、省エネルギーの観点から低温定着性が望まれている
ことは、上述した通りであるが、この要求に対し、トナ
ー樹脂処方としては、紙とのぬれ性、付着性がよいトナ
ーバインダー材料が選択され、更には、トナーの溶融粘
度特性もより低温で低粘度を示すよう設計されてきてい
る。
【0021】しかしながらこの様なトナーを用いると、
低温定着性は達成されるものの、感光体へのトナーの付
着力が増大し、転写性の悪化、更には、ドラムへのトナ
ー融着を生じ、画像劣化を示す原因となる。
【0022】上記構成として懸濁重合法トナーにおいて
ポリエステルを含有したトナーが各種提案されているが
(特開昭56−116043号公報、特開昭60−23
8846号公報)、定着性及び、製造における造粒安定
性が十分なものではない。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記の如き従来技術の問題点を解決した画像形成方
法を提供することにある。
【0024】即ち、本発明の目的は、定着性に優れ、し
かも転写性、クリーニング性に優れたトナー及び感光体
からなる画像形成方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記の本
発明によって達成される。
【0026】即ち、少なくとも導電性基体、電荷発生
層、及び電荷輸送層からなる積層構造を有する電子写真
感光体を使用して潜像画像を形成し、該潜像画像を現像
剤を用いて顕像化し転写材に転写形成する画像形成方法
において、 a)該電子写真感光体として、その表面層にフッ素及び
/あるいは珪素原子を有する物質が存在し、かつXPS
測定によるそれらと炭素原子との比が F/C 0.01〜1.00 Si/C 0.03〜1.00 であり、 b)該現像剤におけるトナーが、少なくとも重合性単量
体、着色剤、低融点ワックス及び酸成分を含有するビニ
ル系樹脂及びポリエステル樹脂から水性懸濁重合法によ
り直接的に得られることを特徴とし、かつ該低融点ワッ
クスの示差走査熱量計(DSC)により測定されるDS
C曲線で昇温時の最大吸熱ピークの半値幅が10℃以上
であり、かつ該トナーを構成する樹脂成分のGPCによ
る分子量分布のピークの少なくとも一つが5,000〜
50,000の範囲にあることを特徴とする構成により
達成される。
【0027】本発明者らは、上記従来技術の問題点を解
決すべく鋭意研究の結果、本発明の目的の一つである定
着性に優れたトナーを得るためには、トナーを構成する
樹脂成分中に少なくとも酸成分を有するビニル系樹脂及
びポリエステルを含有し、かつトナー中に含有されるワ
ックスのDSCにより測定されるDSC曲線で昇温時の
最大吸熱ピークの半値幅が10℃以上であり、かつ該ト
ナーの樹脂成分のGPCによる分子量分布のピークの少
なくとも一つが5,000〜50,000の範囲にある
ことを特徴とする構成によって達成されることを見い出
した。
【0028】本発明者らは転写材、特に紙への定着性を
トナー樹脂とのぬれ性によって向上させることを考え、
種々の検討を行なった結果、カルボキシル基、水酸基、
アミド結合等多くの極性成分を含むポリエステル樹脂を
添加することで上記目的が達成されることを見出した。
【0029】そしてポリエステル樹脂単独でなく酸価を
有するビニル系樹脂を同時に添加することで造粒性が向
上し、安定した粒度を有するトナーが得られることを見
い出した。
【0030】また本発明のトナーは上記樹脂の添加によ
り、トナー流動性が向上するため、画質等にも優れたも
のとなる。
【0031】これらの原因について詳細は不明である
が、極性物質は油滴表面に偏在し易いという懸濁重合の
特徴を考えると、これら2つの樹脂がトナー表面に偏在
していて、これらのバランスによって重合中のトナー油
滴を安定化し、且つ樹脂の効果を発揮することができる
ものと推察する。
【0032】本発明に用いられるポリエステルとして
は、重合性単量体に可溶なものであればどのようなもの
でもよいが、帯電の安定性の面から、ポリエステルの酸
価が30[mgKOH/g]以下であることが好まし
い。
【0033】ポリエステルの酸価が30[mgKOH/
g]を超えると、トナー表面にポリエステルが多く偏在
し過ぎ、吸水性が急速に増大するため帯電の環境安定性
が低下する傾向にある。
【0034】またポリエステルをスチレン系単量体等の
ビニル系単量体で変性した樹脂は、極性成分を保ったま
ま重合性単量体に対する溶解性が向上する。このためビ
ニル系単量体で変性したポリエステルを用いるとより一
層懸濁状態が安定化して、より優れた帯電特性を持つト
ナーが得られる。
【0035】ポリエステル各構成成分としては任意のも
のが使用可能であり、例えば酸成分単量体としてはテレ
フタル酸、イソフタル酸、フタル酸、フマル酸、マレイ
ン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
しょうのう酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリメリ
ット酸等が有用であり、アルコール成分単量体として
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス(ヒドロキ
シメチル)シクロヘキサン、等のアルキレングリコール
類及びポリアルキレングリコール類、ビスフェノール
A、水素添加ビスフェノール、ビスフェノールAのエチ
レンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレン
オキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等が有用である。
【0036】本発明に用いられるビニル系樹脂として
は、全体として酸価を有する構成であれば任意の重合体
が使用できる。
【0037】本発明に使用できる極性樹脂を以下に例示
する。
【0038】カチオン性重合体としては、メタクリル酸
ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエ
チルなど含窒素単量体の重合体もしくはスチレン・不飽
和カルボン酸エステル等との共重合体が挙げられる。
【0039】アニオン性重合体としては、アクリロニト
リル等のニトリル系単量体、塩化ビニル等の含ハロゲン
系単量体、アクリル酸・メタクリル酸等の不飽和カルボ
ン酸、その他不飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸無水物、
ニトロ系単量体等の重合体もしくはスチレン系単量体等
との共重合体が挙げられる。
【0040】これら極性樹脂の中で酸価が5〜100の
ものが好ましい。酸価が5未満である場合は帯電性に与
える影響が小さくなってしまうため、帯電立ち上がり
は、ポリエステル単独添加系と同等の効果となってしま
う傾向にある。
【0041】一方、ビニル系樹脂は酸価が100を超え
ると懸濁重合中で乳化粒子を生じ易くなるため、トナー
粒度分布が広くなる等の悪影響を及ぼす傾向にある。
【0042】ポリエステル樹脂の酸価は、酸成分を含有
するビニル系樹脂の酸価よりも小さいことが好ましい。
ポリエステル樹脂の酸価の方が大きい、あるいは等しい
場合には、懸濁重合中で造粒が不安定となる傾向にあ
る。
【0043】ポリエステル樹脂と酸成分を含有するビニ
ル系樹脂の含有量の和は、トナーに対して0.1質量部
以上10質量部以下であることが好ましい。0.1質量
部未満の場合には、懸濁重合中でトナー粒度分布がシャ
ープにならない、粒度が細かくならない、更に10質量
部を超える場合には、懸濁重合中で乳化粒子を生じ易く
なるためトナー粒度分布が広くなる等の悪影響を及ぼす
傾向にある。
【0044】本発明における酸価の測定の方法として
は、サンプル2〜10gを200〜300mlの三角フ
ラスコに秤量し、メタノール:トルエン=30:70の
混合溶媒約50ml加えて樹脂を溶解する。溶解性がわ
るいようであれば少量のアセトンを加えてもよい。0.
1%のブロムチモールブルーとフェノールレッドの混合
指示薬を用い、あらかじめ標定されたN/10カ性カリ
〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量
からつぎの計算で酸価を求める。
【0045】 酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料重量 (ただしNはN/10KOHのファクター) 本発明に用いられるワックスは、アルキレンを高圧下で
ラジカル重合あるいは低圧下でチーグラー触媒で重合し
た低分子量のアルキレンポリマー、高分子量のアルキレ
ンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー、
一酸化炭素、水素からなる合成ガスからアーゲ法により
得られる炭化水素の蒸留残分から、あるいはこれらを水
素添加して得られる合成炭化水素などのワックスが用い
られ酸化防止剤が添加されていてもよい。更に、プレス
発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により
炭化水素ワックスの分別を行ったものが好ましく用いら
れる。母体としての炭化水素は、金属酸化物系触媒(多
くは2種以上の多元系)を使用した、一酸化炭素と水素
の反応によって合成されるもの、例えばジントール法、
ヒドロコール法(流動触媒床を使用)、あるいはワック
ス状炭化水素が多く得られるアーゲ法(固定触媒床を使
用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素
や、エチレンなどのアルキレンをチーグラー触媒により
重合した炭化水素が、分岐が少なくて小さく、飽和の長
い直鎖状炭化水素であるので好ましい。特にアルキレン
の重合によらない方法により合成されたワックスがその
分子量分布からも好ましいものである。また、水酸基、
カルボキシル基、アミノ基、エステル基、アミド基など
の官能基を有していてもよい。
【0046】また分子量分布では、分子量400〜24
00の領域に、好ましくは450〜2000、特に好ま
しくは500〜1600の領域にピークが存在すること
が良い。このような分子量分布を持たせることによりト
ナーに好ましい熱特性を持たせることができる。
【0047】その他の物性としては、25℃での密度が
0.92(g/cm3 )以上、針入度が5.0(10-1
mm)以下、好ましくは4.0(10-1mm)以下であ
る。これらの範囲をはずれると、低温時に変化しやすく
保存性、現像性に劣りやすくなってくる。また140℃
における溶融粘度が、100cP以下、好ましくは50
cP以下、特に好ましくは20cP以下である。100
cPを超えるようになると、可塑性、離型性に劣るよう
になり、優れた定着性、耐オフセット性に影響を及ぼす
ようになる。また軟化点が130℃以下であることが好
ましい。130℃を超えると、離型性が特に有効に働く
温度が高くなり、優れた耐オフセット性に影響を及ぼす
ようになる。
【0048】ワックスの含有量は、結着樹脂100重量
部に対し20重量部以内で用いられ、0.5〜10重量
部で用いるのが効果的であり、他のワックス類と併用し
ても構わない。
【0049】本発明におけるワックス類の針入度は、J
IS K−2207に準拠し測定される値である。具体
的には、直径約1mmで頂角9°の円錐形先端を持つ針
を一定荷重で貫入させた時の貫入深さを0.1mmの単
位で表した数値である。本発明中での試験条件は試料温
度が25℃、荷重100g、貫入時間5秒である。
【0050】また溶融粘度は、ブルックフィールド型粘
度計を用いて測定される値であり、条件は、測定温度1
40℃、ずり速度1.32rpm、試料10mlであ
る。密度は25℃でJIS K6760、軟化点はJI
S K2207に準じて測定される値である。
【0051】また本発明は、ワックス成分の示差走査熱
量計による昇温時のDSC曲線において、最大吸熱ピー
クの半値幅が10℃以上、好ましくは15℃以上、特に
好ましくは20℃以上であることを特徴とし、良好な低
温定着性と耐低温及び高温オフセット性を得ることがで
きる。吸熱ピークの始点の温度が低い時には、ワックス
の変化する温度が低くなるので、結着樹脂に対する可塑
効果を与える温度を低くすることができる。従って、低
温定着性、耐低温オフセット性を向上させることができ
る。吸熱ピークの終点の温度が高い時には、ワックスの
融解の終了温度が高くなるので耐高温オフセット性を向
上させることができる。また、吸熱ピークの高さが高い
点ほどワックスの変化は大きいので、最大ピークの半値
幅が大きいほどワックスが有効に働く温度が広くなり、
非オフセット領域を広くすることができ低温定着性も向
上させることができる。
【0052】半値幅が、10℃未満の場合には、ピーク
温度が高ければ、高温オフセットには効果があるが低温
定着性に劣り、ピーク温度が低ければ、低温オフセット
には効果があるが高温オフセットに劣るようになり、バ
ランスが取りにくくなる。半値幅を求める際に、図1に
示すようにピークが連続していれば、その一部が、2分
の1の高さを下回っても構わないが、図2、図3に示す
ように2分の1の高さ以上にピークのある領域が10℃
以上、好ましくは15℃以上、特に好ましくは20℃以
上で、半値幅が取れるものがより効果的に本発明の目的
を発揮できる。
【0053】また、耐低温オフセット性、低温定着性を
向上させるためには、吸熱ピークの始点のオンセット温
度が100℃以下が好ましく、特に好ましくは、50〜
90℃の範囲内にあることである。100℃を超える場
合には低温定着、オフセット特性に劣り、50℃未満の
場合には、耐ブロッキング性に劣る傾向がでてくる。一
方耐高温オフセット性を向上させるためには、吸熱ピー
クの終点のオンセット温度が80℃以上が好ましく、更
に好ましくは90〜130℃、特に好ましくは100〜
130℃である。更に、この最大吸熱ピークが、70〜
130℃にあることが好ましく、定着性、耐オフセット
性への効果をより発揮できる。70℃未満の場合には、
耐ブロッキング性に劣りやすくなる。
【0054】すなわち広い温度領域でワックスが変化融
解することにより、結着樹脂に可塑効果を与え、定着性
が良好となると共に離型効果が現れ、低温オフセット
や、高温オフセットに対して性能が向上する。このよう
なワックスは、105 以下の樹脂成分に対して可塑効果
が有効に働き、特に5×104 以下の成分に対して有効
であり、5×103 〜5×104 の領域にピークが存在
し、105 以下の成分が、50%以上である時に良好な
定着性を発揮できる。
【0055】しかしながら、5×103 以下の成分に対
しては、可塑効果が大きくなり耐ブロッキング性に劣る
ようになるので結着樹脂のピークが本発明の領域にある
ことが好ましい。また、ピークの終点のオンセット温度
が80℃未満の時には、低温時にワックスが溶解してし
まい離型効果を高温時に発現できなくなる。
【0056】本発明におけるDSC測定では、測定原理
から、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測
定することが好ましい。例えば、パーキンエルマー社製
のDSC−7が利用できる。
【0057】測定方法は、ASTM D3418−82
に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回
昇温させ前履歴を取った後温度速度10℃/minで降
温、昇温させた時に測定されるDSC曲線を用いる。各
温度の定義は次のように定める。 ・最大吸熱ピークの半値幅(プラス方向を吸熱とする) 最大吸熱ピークの、ベースラインからピークトップまで
の高さの2分の1以上の高さにピークが存在する温度幅 ピークが連続していれば、半値幅すべての領域におい
て、2分の1の高さ以上にピークが連続していなくとも
良い。
【0058】半値幅の取り方の具体例を図1〜図3に示
す。 ・吸熱ピークの始点のオンセット温度 昇温時曲線の微分値が最初に極大となる点における曲線
の接線とベースラインとの交点の温度 ・吸熱ピークの終点のオンセット温度 昇温時曲線の微分値が最後に極大となる点における曲線
の接線とベースラインとの交点の温度 上記重合トナーに使用できる重合性単量体としては、ス
チレン・o−メチルスチレン・m−メチルスチレン・p
−メチルスチレン・p−メトキシスチレン・p−エチル
スチレン等のスチレン系単量体、アクリル酸メチル・ア
クリル酸エチル・アクリル酸n−ブチル・アクリル酸イ
ソブチル・アクリル酸n−プロピル・アクリル酸n−オ
クチル・アクリル酸ドデシル・アクリル酸2−エチルヘ
キシル・アクリル酸ステアリル・アクリル酸2−クロル
エチル・アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル
類、メタクリル酸メチル・メタクリル酸エチル・メタク
リル酸n−プロピル・メタクリル酸n−ブチル・メタク
リル酸イソブチル・メタクリル酸n−オクチル・メタク
リル酸ドデシル・メタクリル酸2−エチルヘキシル・メ
タクリル酸ステアリル・メタクリル酸フェニル・メタク
リル酸ジメチルアミノエチル・メタクリル酸ジエチルア
ミノエチル等のメタクリル酸エステル類その他アクリロ
ニトリル・メタクリロニトリル・アクリルアミド等の単
量体が挙げられる。これらの単量体は単独、又は混合し
て使用し得る。上述の単量体の中でも、スチレン又はス
チレン誘導体を単独で、又は他の単量体と混合して使用
することがトナーの現像特性及び耐久性の点から好まし
い。
【0059】本発明で用いられる着色剤としては、公知
のものが使用でき、例えば、カーボンブラック、鉄黒の
他、C.I.ダイレクトレッド1,C.I.ダイレクト
レッド4,C.I.アシッドレッド1,C.I.ベーシ
ックレッド1,C.I.モーダントレッド30,C.
I.ダイレクトブルー1,C.I.ダイレクトブルー
2,C.I.アシッドブルー9,C.I.アシッドブル
ー15,C.I.ベーシックブルー3,C.I.ベーシ
ックブルー5,C.I.モーダントブルー7,C.I.
ダイレクトグリーン6,C.I.ベーシックグリーン
4,C.I.ベーシックグリーン6等の染料,黄鉛,カ
ドミウムイエロー,ミネラルファストイエロー,ネーブ
ルイエロー,ナフトールイエローS,ハンザイエロー
G,パーマネントイエローNCG,タートラジンレー
キ,モリブデンオレンジ,パーマネントオレンジGT
R,ベンジジンオレンジG,カドミウムレッド,パーマ
ネントレッド4R,ウォッチングレッドカルシウム塩,
ブリリアントカーミン3B,ファストバイオレットB,
メチルバイオレットレーキ,紺青,コバルトブルー,ア
ルカリブルーレーキ,ビクトリアブルーレーキ,キナク
リドン,ローダミンレーキ,フタロシアニンブルー,フ
ァーストスカイブルー,ピグメントグリーンB,マラカ
イトグリーンレーキ,ファイナルイエローグリーンG等
の顔料がある。本発明においては重合法を用いてトナー
を得る為、着色剤の持つ重合阻害性や水相移行性に注意
を払う必要があり、好ましくは、表面改質、例えば、重
合阻害のない物質による疎水化処理を施しておいたほう
が良い。特に、染料系やカーボンブラックは、重合阻害
性を有しているものが多いので使用の際に注意を要す
る。染料系を表面処理する好ましい方法としては、あら
かじめこれら染料の存在下に重合性単量体を重合せしめ
る方法が挙げられ、得られた着色重合体を単量体系に添
加する。又、カーボンブラックについては、上記染料と
同様の処理の他、カーボンブラックの表面官能基と反応
する物質、例えば、ポリオルガノシロキサン等で処理を
行っても良い。
【0060】以上説明したトナーの構成成分のうち、樹
脂成分のGPCによる分子量ピークの少なくとも一つが
5,000〜50,000の範囲内にある必要がある。
ここで、樹脂成分とはワックス成分を除いたものをい
う。分子量ピークが5,000〜50,000の範囲内
にない場合には、低温定着性の面で好ましくない。
【0061】本発明において、トナー樹脂成分のTHF
(テトラハイドロフラン)を溶媒としたGPCによるク
ロマトグラムの分子量分布は次の条件で測定される。
【0062】すなわち、40℃のヒートチャンバ中でカ
ラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒とし
てTHFを毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を
約100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあ
たっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポ
リスチレン標準試料により作成された検量線の対数値と
カウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準
ポリスチレン試料としては、たとえば、東ソー社製ある
いは、昭和電工社製の分子量が102 〜107程度のも
のを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試
料を用いるのが適当である。また、検出器にはRI(屈
折率)検出器を用いる。なおカラムとしては、市販のポ
リスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良
く、例えば昭和電工社製のshodex GPC KF
−801,802,803,804,805,806,
807,800Pの組み合わせや、東ソー社製のTSK
gel G1000H(HXL),G2000H
(HXL),G3000H(HXL),G4000H
(HXL),G5000H(HXL),G6000H
(HXL),G7000H(HXL),TSKguard
columnの組み合わせを挙げることができる。
【0063】また試料は以下のようにして作製する。試
料をTHF中に入れ、数時間放置した後十分に振とうし
THFと良く混ぜ(試料の合一体がなくなるまで)、更
に12時間以上静置する。このときTHF中への放置時
間が24時間以上となるようにする。その後、サンプル
処理フィルタ(ポアサイズ 0.45〜0.5μm,た
とえば、マイショリディスクH−25−5 東ソー社
製、エキクロディスク25CR ゲルマン サイエンス
ジャパン社製などが利用できる)を通過させたもの
を、GPCの試料とする。また試料濃度は、樹脂成分が
0.5〜5mg/mlとなるように調整する。
【0064】トナーを磁性トナーとして用いる場合、磁
性粉を含有せしめても良い。このような磁性粉として
は、磁場の中に置かれて磁化される物質が用いられ、
鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属の粉末若しく
は、マグネタイト、フェライトなどの化合物がある。特
に、本発明においては、重合法を用いてトナーを得る
為、磁性体の持つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う
必要があり、好ましくは、表面改質、例えば、重合阻害
のない物質による疎水化処理を施しておいたほうが良
い。
【0065】本発明においては、トナーの帯電性を制御
する目的でトナー材料中に荷電制御剤を添加しておくこ
とが望ましい。これら荷電制御剤としては、公知のもの
のうち、重合阻害性・水相移行性の殆ど無いものが用い
られ、例えば正荷電制御剤としてニグロシン系染料・ト
リフェニルメタン系染料・四級アンモニウム塩・グアニ
ジン誘導体・イミダゾール誘導体・アミン系及びポリア
ミン系化合物等が挙げられ、負荷電制御剤としては、含
金属サリチル酸系化合物・含金属モノアゾ系染料化合物
・尿素誘導体・スチレン−アクリル酸共重合体・スチレ
ン−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0066】これら荷電制御剤の添加量としては、0.
1〜10重量%が好ましい。
【0067】各種トナー特性付与を目的とした添加剤と
しては、トナー中に、あるいはトナーに添加した時の耐
久性の点から、トナー粒子の体積平均径の1/10以下
の粒径であることが好ましい。この添加剤の粒径とは、
電子顕微鏡におけるトナー粒子の表面観察により求めた
その平均粒径を意味する。これら特性付与を目的とした
添加剤としては、たとえば、以下のようなものが用いら
れる。
【0068】1)流動性付与剤:金属酸化物(酸化ケイ
素,酸化アルミニウム,酸化チタンなど)・カーボンブ
ラック・フッ化カーボンなど。それぞれ、疎水化処理を
行ったものが、より好ましい。
【0069】2)研磨剤:金属酸化物(チタン酸ストロ
ンチウム,酸化セリウム,酸化アルミニウム,酸化マグ
ネシウム,酸化クロムなど)・窒化物(窒化ケイ素な
ど)・炭化物(炭化ケイ素など)・金属塩(硫酸カルシ
ウム,硫酸バリウム,炭酸カルシウムなど)。
【0070】3)滑剤:フッ素系樹脂粉末(フッ化ビニ
リデン,ポリテトラフルオロエチレンなど)・脂肪酸金
属塩(ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウムな
ど)など。
【0071】4)荷電制御性粒子:金属酸化物(酸化
錫,酸化チタン,酸化亜鉛,酸化ケイ素,酸化アルミニ
ウムなど)・カーボンブラックなど。
【0072】これら添加剤は、トナー粒子100重量部
に対し、0.1〜10重量部が用いられ、好ましくは、
0.1〜5重量部が用いられる。これら添加剤は、単独
で用いても、又、複数併用しても良い。
【0073】本発明で用いられる重合トナーは以下の如
き方法にて得られる。即ち、重合性単量体等に離型剤・
荷電制御剤・重合開始剤その他の添加剤を加え、ホモジ
ナイザー・超音波分散機等によって均一に溶解又は分散
せしめた単量体系を、分散安定剤を含有する水相中に通
常の撹拌機またはホモミキサー・ホモジナイザー等によ
り分散せしめる。好ましくは単量体液滴が所望のトナー
粒子のサイズ、一般に30μm以下の粒径を有するよう
に撹拌速度・時間を調整し、造粒する。その後は分散安
定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈
降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合温度は4
0℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重
合を行う。また、重合反応後半に昇温しても良く、更
に、トナー定着時の臭いの原因等となる未反応の重合性
単量体、副生成物等を除去するために反応後半、又は、
反応終了後に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了
後、生成したトナー粒子を洗浄・濾過により回収し、乾
燥する。懸濁重合法においては、通常単量体系100重
量部にたいして水300〜3,000重量部を分散媒と
して使用するのが好ましい。
【0074】重合開始剤としては、いずれか適当な重合
開始剤、例えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロ
ニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−
カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチ
ロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤、ベンゾ
イルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、
ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロ
ペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシ
ド、ラウロイルペルオキシド等の過酸化物系重合開始剤
が挙げられる。これら重合開始剤は、重合性単量体の
0.5〜20重量%の添加量が好ましく、単独で、又
は、併用しても良い。
【0075】又、本発明では、分子量をコントロールす
るために、公知の架橋剤、連鎖移動剤を添加しても良
く、好ましい添加量としては、0.001〜15重量%
である。
【0076】本発明において用いられる分散媒には、い
ずれか適当な安定化剤を使用する。例えば、無機化合物
として、リン酸三カルシウム・リン酸マグネシウム・リ
ン酸アルミニウム・リン酸亜鉛・炭酸カルシウム・炭酸
マグネシウム・水酸化カルシウム・水酸化マグネシウム
・水酸化アルミニウム・メタケイ酸カルシウム・硫酸カ
ルシウム・硫酸バリウム、ベントナイト・シリカ・アル
ミナ等が挙げられる。有機化合物として、ポリビニルア
ルコール・ゼラチン・メチルセルロース・メチルヒドロ
キシプロピルセルロース・エチルセルロース・カルボキ
シメチルセルロースのナトリウム塩・ポリアクリル酸及
びその塩・デンプン等を水相に分散させて使用できる。
これら安定化剤は、重合性単量体100重量部に対し
て、0.2〜20重量部を使用することが好ましい。
【0077】これら安定化剤の中で、無機化合物を用い
る場合、市販のものをそのまま用いても良いが、細かい
粒子を得るために、分散媒中にて該無機化合物を生成さ
せても良い。例えば、リン酸三カルシウムの場合、高撹
拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウ
ム水溶液を混合すると良い。
【0078】又、これら安定化剤の微細な分散の為に、
0.001〜0.1重量部の界面活性剤を使用してもよ
い。これは上記分散安定化剤の所期の作用を促進する為
のものであり、その具体例としては、ドデシルベンゼン
硫酸ナトリウム・テトラデシル硫酸ナトリウム・ペンタ
デシル硫酸ナトリウム・オクチル硫酸ナトリウム・オレ
イン酸ナトリウム・ラウリル酸ナトリウム・ステアリン
酸カリウム・オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
【0079】上記のようにトナー樹脂成分の低分子量
化、更にはポリエステル樹脂及び酸成分を有するビニル
系樹脂の樹脂成分への含有及びDSC曲線で昇温時の最
大吸熱ピークの半値幅が10℃以上の低融点ワックスの
含有によりトナーの定着性は優れたものとなるが、一
方、電子写真感光体へのトナーの付着力は増大し、転写
性の劣化、クリーニング不良、更には感光体へのトナー
融着を生じる問題点を生じた。
【0080】本発明者らは、これを解決すべく、検討の
結果、電子写真感光体の表面層に、フッ素及び/あるい
は珪素原子を炭素原子との比が、 F/C 0.01〜1.00, Si/C 0.03〜
1.00 の範囲で存在させることにより、上記課題を解決できる
ことを見い出した。
【0081】ここでF/C,Si/Cを規定する理由と
しては、感光体表面が上記本発明と組み合せた場合、よ
り本発明の目的を達成する構成となっている。すなわ
ち、F,Siは感光体表面エネルギーを下げるものであ
り、転写性、付着性を低下させる。一方、炭素原子の存
在はその表面エネルギーを上げるものである。この比を
規定することにより、本発明のような付着力の強いトナ
ー構成においても転写性がよくクリーニング不良を発生
しない構成となりうることを本発明者らは見い出した。
【0082】ここで、本発明のトナーに対して感光体表
面層のF/C,Si/Cがそれぞれ0.01,0.03
未満であると、感光体表面エネルギーが高く、トナーの
転写性を悪化させる。一方、F/C,Si/Cがそれぞ
れ1.00を超えると、クリーニング部材との摩擦係数
が下がり逆にトナーのすり抜け、クリーニング不良を発
生してしまう。
【0083】更により好ましい構成としては、本発明の
電子写真感光体における表面層がポリカーボネートを含
有することであり、さらにより好ましくは、該ポリカー
ボネートが非対称性ジオールから合成されるものである
ことが望ましい。
【0084】これにより耐久特性に優れ、生産性良好
な、電子写真感光体となりうる。更に好ましい構成とし
ては、電荷輸送層上に保護層を有し、かつ該保護層にポ
リカーボネートを含有することが望ましい。
【0085】これにより更なる耐久特性の安定性が生じ
る。
【0086】更に本発明の目的を達成するためのより好
ましい構成としては、本発明の電子写真感光体表面層の
フッ素及び/あるいは珪素原子と酸素原子との比が、X
PS測定において F/O 0.01以上 Si/O 0.03以上 であることが好ましい。
【0087】酸素の量をF,Siに対し上記のように規
定することにより、本発明の極性成分を有する樹脂を含
有するトナーに対する付着性をより好ましく制御可能と
なる。
【0088】尚、本発明における電子写真感光体表面の
XPS測定は、前記感光体表面を剥離した後、VG社製
ESCALAB200−X型 X線光電子分光装置にて
表面元素の定量を行った。X線源としてMgCa(30
0W)を用い、2×3mmの領域について数Åの深さで
測定した。
【0089】本発明に用いられる電子写真感光体構成に
ついて示す。
【0090】本発明の感光体は、導電性基体上に電荷発
生層と電荷輸送層を有する積層構造を有するものであ
る。更に本発明においては、電荷輸送層上に保護層をも
うけた構成でもかまわない。
【0091】本発明においては、感光体表面層となる電
荷輸送層及び/あるいは保護層にフッ素系化合物及び/
あるいはシリコン系化合物を含有してなることを特徴と
する。
【0092】フッ素系化合物の具体例としては、公知の
フッ素系樹脂が挙げられ、四フッ化エチレン、三フッ化
塩化エチレン、四フッ化エチレン六フッ化プロピレン、
フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、二フッ化二塩化エチ
レンおよびそれらの共重合体の中から1種あるいはそれ
以上が適宜選択される。
【0093】またフッ化カーボン等も使用可能である。
【0094】本発明においては、フッ素系重合性単量体
あるいは非フッ素系重合性単量体との重合、共重合から
合成されたフッ素含有セグメントを含有するブロック、
グラフトポリマー、界面活性剤、マクロモノマー等を単
独あるいは上記フッ素系樹脂との併用のかたちで用いる
ことができる。
【0095】特にフッ素系セグメントが連続して存在す
るフッ素系グラフトポリマーとの併用がフッ素系樹脂の
分散及び本発明の特徴である表面F/C比をコントロー
ルを容易にする上でも好ましい。
【0096】上記フッ素系重合性単量体の好ましい具体
例を以下に示すが、使用できる化合物の範囲はここに挙
げた範囲に何ら限定されるものではない。
【0097】
【化1】 (上記化合物中、R1 は水素原子、ハロゲン原子または
メチル基を示し、R2 は水素原子、ハロゲン原子、アル
キル基、アルコキシ基またはニトリル基を示し、その数
種類の組合せでもよく、kは1〜4の整数、mは1〜5
の整数であり、k+m=5であり、Rfは少なくとも1
個以上フッ素原子で置換されたアルキル基を示す。)非
フッ素系重合性単量体としては、低分子量直鎖状不飽和
炭化水素、ハロゲン化ビニル、有機酸のビニルエステ
ル、ビニル芳香族化合物、アクリル酸およびメタクリル
酸エステル類、N−ビニル化合物、ビニルケイ素化合
物、無水マレイン酸、マレイン酸およびフマル酸のエス
テル類などの1種または2種以上のものを用いることが
できるが、形成されたフッ素系グラフトポリマーが添加
される電荷輸送層及び/あるいは保護層の樹脂層と相溶
するもの、あるいは完全に相溶しないまでも類似構造を
有し、両者間に少しでも親和性があるものを選択するこ
とが好ましい。
【0098】シリコン系化合物の具体例としては、モノ
メチルシロキサン三次元架橋物、ジメチルシロキサン−
モノメチルシロキサン三次元架橋物、超高分子量ポリジ
メチルシロキサン、ポリジメチルシロキサンセグメント
を含有するブロックポリマー、グラフトポリマー、界面
活性剤、マクロモノマー、末端修飾ポリジメチルシロキ
サン等が用いられる。三次元架橋物の場合、微粒子等の
形状で用いられ粒径は0.01〜5μの範囲で使用可能
である。ポリジメチルシロキサン化合物の場合、その分
子量は3,000〜5,000,000の範囲で使用可
能である。微粒子状のものは、バインダー樹脂と共に感
光層組成物として分散される。分散の方法としては、サ
ンドミル、ボールミル、ロールミル、ホモジナイザー、
ナノマイザー、ペイントシェイカー、超音波等が使用さ
れる。分散時には、分散助剤として上記グラフト、ブロ
ックポリマー、界面活性剤を使用することが好ましく、
本発明の特徴であるSi/C比をコントロールする上で
も併用することが好ましい。
【0099】さらには、本発明の目的をより効果的に達
成させる手段として、電荷輸送層及び/あるいは、保護
層にポリカーボネートを含有させることが好ましい。該
ポリカーボネートは非対称性ジオールを用いて合成され
るポリカーボネートが好ましい。
【0100】本発明のポリカーボネートは芳香族炭化水
素系溶剤又はハロゲン化芳香族炭化水素系に可溶である
必要があり、ポリカーボネートの結晶性を低下させるこ
とにより十分な溶解性が得られる。具体的には、例えば 1)ビスフェノールAと一種あるいは2種以上の非対称
性ジオール化合物 2)一種あるいは2種以上の非対称性ジオール化合物 を用いたホスゲン法等の一般的なポリカーボネート合成
法により得ることができる。また、側鎖に炭素数3以上
の置換基を有するジオール化合物を用いても得ることが
できる。
【0101】本発明に用いられる非対称性ジオール化合
物の代表的具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限
定されることはない。
【0102】
【化2】
【0103】
【化3】
【0104】
【化4】
【0105】
【化5】
【0106】
【化6】 前述のビスフェノールAとの共重合ポリカーボネートに
おける非対称性ジオール化合物の比率はジオール化合物
中20重量%以上、特に50重量%以上が好ましい。非
対称性ジオール化合物の比率が20重量%以下である
と、芳香族炭化水素系溶剤又はハロゲン化芳香族炭化水
素系溶剤に対する溶解性が十分でなくなり、塗工液の経
時安定性が悪くなる傾向にある。芳香族炭化水素系溶剤
又はハロゲン化芳香族炭化水素系溶剤に対するポリカー
ボネートの溶解度(25℃の温度下での溶液100g中
のポリカーボネートのg数)は1g以上、特に5g以上
が好ましい。溶解度が1g以下であると、例えば電荷輸
送層用塗工液を調製した際、その塗工溶液の粘度が低す
ぎ電荷輸送層として必要な適切な膜厚を得にくくなる傾
向にある。
【0107】本発明で用いるポリカーボネートは、特に
電荷発生層あるいは電荷輸送層の結着剤樹脂として用い
る場合に、その効果を大きくすることができる。
【0108】芳香族炭化水素系溶剤の例としては、ベン
ゼン,トルエン,キシレン等、ハロゲン化芳香族炭化水
素系溶剤の例としては、モノクロルベンゼン,ジクロル
ベンゼン等が挙げられる。
【0109】本発明の電子写真感光体を製造する場合、
導電性基体としては、アルミニウム,ステンレスなどの
金属,紙,プラスチックなどの円筒状シリンダーまたは
フィルムが用いられる。これらの基体の上には、バリア
ー機能と下引機能をもつ下引層(接着層)を設けること
ができる。
【0110】下引層は感光層の接着性改良、塗工性改
良、基体の保護、基体上の欠陥の被覆、基体からの電荷
注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護などのた
めに形成される。下引層の材料としては、ポリビニルア
ルコール,ポリ−N−ビニルイミダゾール,ポリエチレ
ンオキシド,エチルセルロース,メチルセルロース,エ
チレン−アクリル酸コポリマー,カゼイン,ポリアミ
ド,共重合ナイロン,ニカワ,ゼラチン等が知られてい
る。これらはそれぞれに適した溶剤に溶解されて基体上
に塗布される。その膜厚は0.2〜2μ程度である。
【0111】機能分離型感光体においては、電荷発生物
質としてセレン−テルル、ピリリウム、チアピリリウム
系染料、フタロシアニン系顔料、アントアントロン顔
料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、ト
リスアゾ顔料、ジアゾ顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、
キナクリドン系顔料、非対称キノシアニン、キノシアニ
ンあるいは特開昭54−143645号公報に記載のア
モルファスシリコンなどを用いることができ、電荷輸送
物質としては、ピレン、N−エチルカルバゾール、N−
イソプロピルカルバゾール、N−メチル−N−フェニル
ヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾー
ル、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−
9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェニルヒドラジ
ノ−3−メチリデン−10−エチルフェノチアジン、
N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−10
−エチルフェノキサジン、P−ジエチルアミノベンズア
ルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、P−ジエチ
ルアミノベンズアルデヒド−N−α−ナフチル−N−フ
ェニルヒドラゾン、P−ピロリジノベンズアルデヒド−
N,N−ジフェニルヒドラゾン、1,3,3−トラメチ
ルインドレニン−ω−アルデヒド−N,N−ジフェニル
ヒドラゾン、P−ジエチルベンズアルデヒド−3−メチ
ルベンズチアゾリノン−2−ヒドラゾン等のヒドラゾン
類、2,5−ビス(P−ジエチルアミノフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール、1−フェニル−3−
(P−ジエチルアミノスチリル)−5−(P−ジエチル
アミノフェニル)ピラゾリン、1−[キノリル(2)]
−3−(P−ジエチルアミノスチリル)−5−(P−ジ
エチルアミノフェニル)ピラゾリン、1[ピリジル
(2)]−3−(P−ジエルチアミノスチリル)−5−
(P−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−[6
−メトキシ−ピリジル(2)]−3−(P−ジエチルア
ミノスチリル)−5−(P−ジエチルアミノフェニル)
ピラゾリン、1−[ピリジル(3)]−3−(P−ジエ
チルアミノスチリル)−5−(P−ジエチルアミノフェ
ニル)ピラゾリン、1−[レピジル(2)]−3−(P
−ジエチルアミノスチリル)−5−(P−ジエチルアミ
ノフェニル)ピラゾリン、1−[ピリジル(2)]−3
−3(P−ジエチルアミノスチリル)−4−メチル−5
−(P−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−
[ピリジル(2)]−3−(α−メチル−P−ジエチル
アミノスチリル)−5−(P−ジエチルアミノフェニ
ル)ピラゾリン、1−フェニル−3−(P−ジエチルア
ミノスチリル)−4−メチル−5−(P−ジエチルアミ
ノフェニル)ピラゾリン、1−フェニル−3−(α−ベ
ンジル−P−ジエチルアミノスチリル)−5−(P−ジ
エチルアミノフェニル)ピラゾリン、スピロピラゾリン
などのピラゾリン類、2−(P−ジエチルアミノスチリ
ル)−6−ジエチルアミノベンズオキサゾール、2−
(P−ジエチルアミノフェニル)−4−(P−ジメチル
アミノフェニル)−5−(2−クロロフェニル)オキサ
ゾール等のオキサゾール系化合物、2−(P−ジエチル
アミノスチリル)−6−ジエチルアミノベンゾチアゾー
ル等のチアゾール系化合物、ビス(4−ジエチルアミノ
−2−メチルフェニル)−フェニルメタン等のトリアリ
ールメタン系化合物、1,1−ビス(4−N,N−ジエ
チルアミノ−2−メチルフェニル)ヘプタン、1,1,
2,2−テトラキス−(4−N,N−ジメチルアミノ−
2−メチルフェニル)エタン等のポリアリールアルカン
類などを用いることができる。
【0112】電荷発生層は、前記の電荷発生物質を0.
3〜4倍量の結着剤樹脂、および溶剤と共に、ホモジナ
イザー、超音波、ボールミル、振動ボールミル、サンド
ミル、アトライター、ロールミルなどの方法でよく分散
し、塗布−乾燥されて形成される。その厚みは0.1〜
1μ程度である。
【0113】電荷発生層に前述のポリカーボネート樹脂
を用いる場合には、電荷発生物質をポリカーボネートと
ともに芳香族炭化水素系溶剤又はハロゲン化芳香族炭化
水素系溶剤の単独あるいはそれらの混合溶剤に溶解する
か、前述のポリカーボネート樹脂を前述の溶剤で溶解し
た溶液に電荷発生物質を分散させて得た塗工液を塗布す
ることによって形成される。電荷発生物質の電荷発生層
での占める割合は30重量%以上、好ましくは80重量
%以上とすることができる。溶剤としては、トルエン、
キシレンあるいはモノクロルベンゼンが特に有用であ
る。この塗工溶液を塗布する方法としては、例えば浸漬
コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナー
コーティング法、カーテンコーティング法などを用いる
ことができる。
【0114】電荷輸送層に前述のポリカーボネート樹脂
を用いる場合には、電荷輸送物質と前述のポリカーボネ
ートを前述の芳香族炭化水素系溶剤又はハロゲン化芳香
族炭化水素系溶剤の単独あるいはそれらの混合溶剤に溶
解して調製した塗工液を塗布することによって得られ
る。電荷輸送物質と結着剤として用いた前述のポリカー
ボネート樹脂との混合割合は、重量比で2:1〜1:2
程度である。溶剤としてはトルエン、キシレンあるいは
モノクロルベンゼンが特に有用である。
【0115】この溶液を塗布する方法は、例えば浸漬コ
ーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコ
ーティング法、カーテンコーティング法などが知られて
いる。電子写真感光体を効率的に精度良く、大量生産す
るには浸漬コーティング法が最良であり、特に浸漬コー
ティング法におけるポットライフが前述のポリカーボネ
ートを用いることにより、大幅に改善することができる
ので、浸漬コーティング法を用いた製造の生産性を大幅
に向上させることができる。電荷輸送層を塗布形成した
後、10℃〜200℃好ましくは20℃〜150℃の温
度で5分〜5時間好ましくは10分〜2時間の範囲で送
風乾燥または静止乾燥を行ない、5〜20μの電荷輸送
層が得られる。
【0116】
【実施例】以下に実施例をもって本発明を説明する。こ
れらは本発明を何ら限定するものではない。
【0117】トナーの製造 [重合トナーの製造例a]イオン交換水710gに、
0.1M−Na3 PO4 水溶液450gを投入し、60
℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業
製)を用いて、12,000rpmにて撹拌した。これ
に1.0M−CaCl2 水溶液68gを徐々に添加し、
Ca3 (PO42 を含む水系媒体を得た。
【0118】一方、 (モノマー) スチレン 170g n−ブチルアクリレート 30g (着色剤) 銅フタロシアニンブルー 10g (荷電制御剤)ジ−t−ブチルサリチル酸化合物 2g (極性レジン)スチレン−メタクリル酸共重合体(Av=20) 3g ポリエステル樹脂 (Av= 5) 3g (離型剤) WAXA 6g 上記処方を70℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊
機化工業製)を用いて、12,000rpmにて均一に
溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを溶解
し、重合性単量体組成物を調製した。前記、水系媒体中
に上記重合性単量体組成物を投入し、70℃、N2 雰囲
気下において、TK式ホモミキサーにて10,000r
pmで20分間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒し
た。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、80℃に昇温
し、10時間反応させた。
【0119】重合反応終了後、減圧下で、一部水系媒体
を留去し、冷却し、塩酸を加えリン酸カルシウムを溶解
させた後、ろ過、水洗、乾燥をして、重量平均径約8μ
mのシャープな着色懸濁粒子を得た。
【0120】得られた粒子100重量部に対して、疎水
性シリカ0.8重量部を外添し、懸濁重合トナーaを得
た。
【0121】次に製造例aのポリエステル樹脂及びスチ
レン−メタクリル酸共重合体を代えて各トナーを作成し
た。その詳細を表1に示す。
【0122】
【表1】 ワックスの製造 チーグラー触媒を用いて、エチレンを低圧重合し、ワッ
クスA(本発明)、ワックスD(比較例)を得た。アー
ゲ法により合成された炭化水素よりワックスB(本発
明)、ワックスC(本発明)を得た。ワックスE(比較
例)はパラフィンワックスである。ワックス類のDSC
測定結果を表2、物性を表3に記す。
【0123】
【表2】
【0124】
【表3】 電子写真感光体の製造 製造例を以下に示す。
【0125】尚、各感光体表面のXPS測定によるF/
C、F/O、Si/C、Si/Oを表4及び表5に示
す。
【0126】[製造例A]導電性酸化チタン(酸化スズ
コート、平均一次粒径0.4μ)10質量部、フェノー
ル樹脂前駆体(レゾール型)10質量部、メタノール1
0質量部、及びブタノール10質量部をサンドミル分散
した後に、外径80mm、長さ360mmのアルミニウ
ムシリンダーに浸漬塗布し、140℃で硬化した後体積
抵抗5×109 Ωcm、厚さ20μの導電層を設けた。
【0127】次に、下記メトキシメチル化ナイロン(メ
トキシメチル化度約30%)10質量部
【0128】
【化7】 及びイソプロパノール150質量部を混合溶解した後
に、前記導電層上に浸漬塗布し、1μの下引層を設け
た。
【0129】次に、下記アゾ顔料10質量部、
【0130】
【化8】 下記ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールA 分子量
30,000)5質量部、
【0131】
【化9】 及びシクロヘキサノン700質量部をサンドミルにて分
散し、この分散液を前記下引層上に浸漬塗布した後、
0.05μの電荷発生層を得た。
【0132】次に、下記トリフェニルアミン10質量
部、
【0133】
【化10】 下記構造のポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ
型、分子量20,000)10質量部
【0134】
【化11】 モノクロロベンゼン50質量部、及びジクロロメタン1
5質量部を撹拌混合した後、前記電荷発生層上に浸漬塗
布した。前記塗布済シリンダーを熱風乾燥後、20μの
電荷輸送層とした。
【0135】次に、フッ化カーボン微粉末(平均粒径
0.23μ,セントラルガラス社製)1質量部、下記ポ
リカーボネート樹脂(ビスフェノールZ 分子量80,
000)6質量部、
【0136】
【化12】 下記パーフルオロアルキルアクリレート−メチルメタク
リレートブロック共重合体(分子量30,000)0.
1質量部
【0137】
【化13】 モノクロロベンゼン120質量部、及びジクロロメタン
80質量部をサンドミルにて分散混合した。これに、下
記トリフェニルアミン3質量部
【0138】
【化14】 を加え混合溶解し、スプレー塗布により前記電荷輸送層
上に塗布し、5μの保護層を設け感光体ドラムとした。
【0139】この感光体表面は、F原子5.2%、C原
子81.3%であった。
【0140】[製造例B]アルミシリンダー、導電層、
下引き層、電荷発生層までは製造例Aと同じものを用意
した。
【0141】次に、下記トリフェニルアミン10質量
部、
【0142】
【化15】 下記構造のポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ
型、分子量20,000)10質量部
【0143】
【化16】 モノクロロベンゼン50質量部、及びジクロロメタン1
5質量部を撹拌混合した後、前記電荷発生層上に浸漬塗
布した。前記塗布済シリンダーを熱風乾燥後、20μの
電荷輸送層とした。
【0144】次に、フッ化カーボン微粉末(平均粒径
0.23μ,セントラルガラス社製)3質量部、下記ポ
リカーボネート樹脂(ビスフェノールZ 分子量80,
000)5質量部、
【0145】
【化17】 下記パーフルオロアルキルアクリレート−メチルメタク
リレートブロック共重合体(A−B型共重合体、分子量
30,000)0.3質量部
【0146】
【化18】 モノクロロベンゼン110質量部、及びジクロロメタン
80質量部をサンドミルにて分散混合した。これに、下
記トリフェニルアミン2.5質量部
【0147】
【化19】 を加え混合溶解し、スプレー塗布により前記電荷輸送層
上に塗布し、6μの保護層を設け製造例Bの感光体ドラ
ムとした。
【0148】この感光体表面は、F原子10.2%、C
原子76.7%であった。
【0149】[製造例C]アルミシリンダー、導電層、
下引き層、電荷発生層までは製造例Aと同じものを用意
した。
【0150】次に、下記トリフェニルアミン3質量部、
【0151】
【化20】 下記トリフェニルアミン7質量部、
【0152】
【化21】 下記構造のポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ
型、分子量20,000)10質量部
【0153】
【化22】 モノクロロベンゼン50質量部、及びジクロロメタン1
5質量部を撹拌混合した後、前記電荷発生層上に浸漬塗
布した。前記塗布済シリンダーを熱風乾燥後、20μの
電荷輸送層とした。
【0154】次に、フッ化カーボン微粉末(平均粒径
0.27μ,セントラルガラス社製)3質量部、下記ポ
リカーボネート樹脂(ビスフェノールZ 分子量80,
000)5.5質量部、
【0155】
【化23】 下記フッ素置換グラフトポリマー(F含有量27wt
%、分子量25,000)0.3質量部
【0156】
【化24】 モノクロロベンゼン120質量部、及びジクロロメタン
80質量部をサンドミルにて分散混合した。これに、下
記トリフェニルアミン2.5質量部
【0157】
【化25】 を加え混合溶解し、スプレー塗布により前記電荷輸送層
上に塗布し、4μの保護層を設け製造例Cの感光体ドラ
ムとした。
【0158】この感光体表面は、F原子11.3%、C
原子75.5%であった。
【0159】[製造例D]アルミシリンダー、導電層、
下引き層、電荷発生層までは製造例Aと同じものを用意
した。
【0160】次に、下記トリフェニルアミン3質量部、
【0161】
【化26】 下記トリフェニルアミン7質量部、
【0162】
【化27】 下記構造のポリカーボネート樹脂(ビスフェノールA
型、分子量25,000)10質量部
【0163】
【化28】 モノクロロベンゼン50質量部、及びジクロロメタン1
5質量部を撹拌混合した後、前記電荷発生層上に浸漬塗
布した。前記塗布済シリンダーを熱風乾燥後、20μの
電荷輸送層とした。
【0164】次に、テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体微粉末(モノマー比 テトラ
フルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン=3/
7、乳化重合ファインパウダー、平均粒径0.32μ,
分子量約600,000)3質量部、下記ポリカーボネ
ート樹脂(ビスフェノールA 分子量100,000)
5.5質量部、
【0165】
【化29】 下記パーフルオロアルキルアクリレート−メチルメタク
リレートブロック共重合体(A−B型共重合体、分子量
30,000)0.3質量部
【0166】
【化30】 モノクロロベンゼン100質量部、及びジクロロメタン
70質量部をサンドミルにて分散混合した。これに、下
記トリフェニルアミン2.5質量部
【0167】
【化31】 を加え混合溶解し、スプレー塗布により前記電荷輸送層
上に塗布し、5μの保護層を設け製造例Dの感光体ドラ
ムとした。
【0168】この感光体表面は、F原子9.5%、C原
子80.5%であった。
【0169】[製造例E]製造例Aの感光体において、
保護層を設けない電荷輸送層まで塗布した感光体を製造
例Eの感光体ドラムとした。
【0170】[製造例F]アルミシリンダー、導電層、
下引き層、電荷発生層までは製造例Aと同じものを用意
した。
【0171】次に、下記トリフェニルアミン10質量
部、
【0172】
【化32】 下記構造のポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ
型、分子量25,000)10質量部
【0173】
【化33】 モノクロロベンゼン50質量部、及びジクロロメタン1
5質量部を撹拌混合した後、前記電荷発生層上に浸漬塗
布した。前記塗布済シリンダーを熱風乾燥後、20μの
電荷輸送層とした。
【0174】次に、フッ化カーボン微粉末(平均粒径
0.27μ,セントラルガラス社製)0.3質量部、下
記ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ 分子量8
0,000)6.4質量部、
【0175】
【化34】 下記パーフルオロアルキルアクリレート−メチルメタク
リレートブロック共重合体(分子量30,000)0.
03質量部
【0176】
【化35】 モノクロロベンゼン120質量部、及びジクロロメタン
80質量部をサンドミルにて分散混合した。これに、下
記トリフェニルアミン3.2質量部
【0177】
【化36】 を加え混合溶解し、スプレー塗布により前記電荷輸送層
上に塗布し、4μの保護層を設け製造例Fの感光体ドラ
ムとした。
【0178】この感光体表面は、F原子0.83%、C
原子85.5%であった。
【0179】[製造例G]アルミシリンダー、導電層、
下引き層、電荷発生層までは製造例Aと同じものを用意
した。
【0180】次に、下記トリフェニルアミン10質量
部、
【0181】
【化37】 下記構造のポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ
型、分子量20,000)10質量部
【0182】
【化38】 モノクロロベンゼン50質量部、及びジクロロメタン1
5質量部を撹拌混合した後、前記電荷発生層上に浸漬塗
布した。前記塗布済シリンダーを熱風乾燥後、20μの
電荷輸送層とした。
【0183】次に、真球状三次元架橋ポリシロキサン微
粒子(平均粒径0.29μ,東芝シリコーン社製)1質
量部、下記ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ
分子量80,000)6質量部、
【0184】
【化39】 下記ポリジメチルシロキサンメタクリレート−メチルメ
タクリレートブロック共重合体(分子量50,000、
Si量12wt%)0.1質量部
【0185】
【化40】 モノクロロベンゼン120質量部、及びジクロロメタン
80質量部をサンドミルにて分散混合した。これに、下
記トリフェニルアミン3質量部
【0186】
【化41】 を加え混合溶解し、スプレー塗布により前記電荷輸送層
状に塗布し、3μの保護層を設け感光体ドラムとした。
【0187】この感光体表面は、Si原子10.2%、
C原子69.3%であった。
【0188】[製造例H]アルミシリンダー、導電層、
下引き層、電荷発生層までは製造例Aと同じものを用意
した。
【0189】次に、下記トリフェニルアミン10質量
部、
【0190】
【化42】 下記構造のポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ
型、分子量25,000)10質量部
【0191】
【化43】 モノクロロベンゼン50質量部、及びジクロロメタン1
5質量部を撹拌混合した後、前記電荷発生層上に浸漬塗
布した。前記塗布済シリンダーを熱風乾燥後、20μの
電荷輸送層とした。
【0192】次に、真球状三次元架橋ポリシロキサン微
粒子(平均粒径0.29μ,東芝シリコーン社製)0.
5質量部、下記ポリカーボネート樹脂(ビスフェノール
Z分子量80,000)4質量部、
【0193】
【化44】 下記トリフェニルアミン2.5質量部
【0194】
【化45】 を加え分散混合し、スプレー塗布により前記電荷輸送層
上に塗布し、3μの保護層を設け製造例Hの感光体ドラ
ムとした。
【0195】この感光体表面は、Si原子0.53%、
C原子83.3%であった。
【0196】
【表4】
【0197】
【表5】 本発明の実施例1〜5および比較例1〜8の構成および
その評価結果を表6に示す。
【0198】本発明の実施例における転写性及び定着性
の評価方法について示す。
【0199】実施例1〜5及び比較例1〜8におけるト
ナー30gにフェライト樹脂コートキャリア570gを
混合し、二成分現像剤を調整した。
【0200】この二成分現像剤を市販の複写機Cano
n CLC−500(キヤノン社製)の改造機に適用し
トナーの未定着画像を得た。
【0201】尚、記録材としては市販の複写機用紙キヤ
ノンニュードライペーパー(キヤノン販売社54g/m
2 紙)を用いた。
【0202】定着試験は市販の複写機Canon FC
−1(キヤノン社製)の定着機を改造し、定着温度を5
℃おきに変調(120〜200℃)して定着開始温度及
びオフセット温度を観察した。
【0203】ここで定着開始温度の決定は、得られた定
着画像をシルボン紙で、往復10回、約100g荷重で
こすり、画像のはがれを反射濃度の低下率(%)で10
%以下となった温度とした。
【0204】転写性すなわち本発明の電子写真感光体
(ドラム)及び比較例のドラムの本発明のトナーに対す
る付着力の評価について示す。
【0205】耐久を促進試験である空回転とし、周速1
20mm/secで60分回転させた。尚このとき現像
器は、定着性評価時のものとした。
【0206】評価法としては、耐久前後におけるドラム
潜像上及び紙上のトナー量を測定しその比から転写率を
算出した。
【0207】評価としては、90%以上の転写率を維持
したものについて○ 80〜90%の転写率が低下したものについて△ 80%以下に転写率が低下したものについて× とした。
【0208】耐久初期については、トナー表面に外添し
た外添剤により高転写率を示すが、耐久後においては、
外添剤がトナー表面へ埋没し、トナー母体のドラムへの
付着力が強調される。
【0209】また、耐久後の画像により画質の評価をし
た。
【0210】
【表6】
【図面の簡単な説明】
【図1】ワックス成分の示差走査熱量計による昇温時の
DSC曲線の一例を示す図。
【図2】ワックス成分の示差走査熱量計による昇温時の
DSC曲線の他の例を示す図。
【図3】ワックス成分の示差走査熱量計による昇温時の
DSC曲線の他の例を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千葉 建彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも導電性基体、電荷発生層、及
    び電荷輸送層からなる積層構造を有する電子写真感光体
    を使用して潜像画像を形成し、該潜像画像を現像剤を用
    いて顕像化し転写材に転写形成する画像形成方法におい
    て、 a)該電子写真感光体として、その表面層にフッ素及び
    /あるいは珪素原子を有する物質が存在し、かつXPS
    測定によるそれらと炭素原子との比が F/C 0.01〜1.00 Si/C 0.03〜1.00 であり、 b)該現像剤におけるトナーが、少なくとも重合性単量
    体、着色剤、低融点ワックス及び、酸成分を含有するビ
    ニル系樹脂及びポリエステル樹脂から水性懸濁重合法に
    より直接的に得られることを特徴とし、かつ該低融点ワ
    ックスの示差走査熱量計により測定されるDSC曲線で
    昇温時の最大吸熱ピークの半値幅が10℃以上でありか
    つ該トナーを構成する樹脂成分のGPCによる分子量分
    布のピークの少なくとも一つが5,000〜50,00
    0の範囲にあることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記トナーにおける該酸成分を含有する
    ビニル系樹脂と該ポリエステル樹脂の含有量の和がトナ
    ーに対して0.1質量部以上10質量部以下であること
    を特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記トナーにおける該ポリエステル樹脂
    の酸価が該酸成分を含有するビニル系樹脂の酸価よりも
    小さいことを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記トナーにおける該ポリエステル樹脂
    の酸価が30以下であることを特徴とする請求項1記載
    の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記トナーにおける該ポリエステル樹脂
    がビニル系単量体により変性されていることを特徴とす
    る請求項1記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記電子写真感光体における表面層がポ
    リカーボネートを含有することを特徴とする請求項1記
    載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 前記ポリカーボネートが非対称性ジオー
    ルを用いて合成されることを特徴とする請求項6記載の
    画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記電子写真感光体における電荷輸送層
    上に保護層を有し、かつ該保護層にポリカーボネートを
    含有することを特徴とする請求項1記載の画像形成方
    法。
JP5183229A 1993-06-30 1993-06-30 画像形成方法 Withdrawn JPH0784401A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5183229A JPH0784401A (ja) 1993-06-30 1993-06-30 画像形成方法

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0950150A (ja) * 1995-05-31 1997-02-18 Canon Inc 静電荷像現像用トナー及びその製造方法
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