JPH0784225A - 光回路部品 - Google Patents

光回路部品

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JPH0784225A
JPH0784225A JP22707593A JP22707593A JPH0784225A JP H0784225 A JPH0784225 A JP H0784225A JP 22707593 A JP22707593 A JP 22707593A JP 22707593 A JP22707593 A JP 22707593A JP H0784225 A JPH0784225 A JP H0784225A
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diffraction grating
thin film
optical
film heater
optical waveguide
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JP22707593A
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Inventor
Motohaya Ishii
元速 石井
Akio Sugita
彰夫 杉田
Yoshinori Hibino
善典 日比野
Katsunari Okamoto
勝就 岡本
Toshiaki Tamamura
敏昭 玉村
Atsushi Abe
淳 阿部
Hiroaki Yamada
裕明 山田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回折格子のブラッグ波長可変または他の光素
子の光路長可変とすることが容易な光回路部品を提供す
る。 【構成】 シリコン基板4a上に光導波路が形成され、
この光導波路上に回折格子2aが設けられている。さら
に、回折格子2a上に金属薄膜ヒータ1aが設けられて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光回路部品に関し、より
詳細には、光通信用分野で利用される波長選択性を有す
る光回路部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコン基板上に形成可能な石英系ガラ
ス光導波路は、損失が低い、安定性が高い、加工性が良
い、石英系ファイバとの整合性が良いなどの特長を有
し、実用的な導波型光回路部品として研究開発が進めら
れている。上記の特長を活かした光回路部品として、回
折格子から構成される波長選択性を有する光回路部品の
開発が進展している。
【0003】石英系ガラス光導波路に回折格子を形成す
る主な手法としては、電子ビーム露光法、2光束干渉露
光法、位相マスクシフト露光法などが用いられる。これ
らの形成法を用いて作製した回折格子のピッチの作製誤
差は、数%以下である。回折格子のピッチΛと回折格子
のブラッグ波長λB の関係は、ブラッグ条件λB =2n
eff Λで表される。ここで、neff は光導波路の実効屈
折率である。従って、作製誤差による僅かなピッチズレ
のため、ブラッグ波長は設計値からずれる。このブラッ
グ波長のズレは回折格子を作製した後では、補正するこ
とは困難であった。また、回折格子のブラッグ波長を設
定した後も、変更することも困難であった。
【0004】さらに、回折格子の位置も作製誤差のため
設計位置に合わせることが困難であった。2個以上の回
折格子間または回折格子とのその他の光素子間の光路長
に依存する干渉や結合といった相互作用を応用した光回
路部品を作製する場合、回折格子の位置ズレは大きな問
題であった。
【0005】さらに、回折格子のブラッグ波長またはそ
の他の光素子の光路長を設定した後、任意にブラッグ波
長または光回路部品の特性を変化させることは不可能で
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上述した従来の問題点を解消し、石英系ガラス光導
波路に作製された回折格子のブラッグ波長または他の光
素子の光路長を設定した後変更することが容易な波長選
択性を有する光回路部品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の光回路部品は、シリコン基板上に、
石英系ガラスを主成分とする光導波路が形成された光回
路部品において、前記光導波路上に設けられた回折格子
と該回折格子上に設けられた金属薄膜ヒータとを具備す
ることを特徴とする。
【0008】さらに、本発明の光回路部品は、シリコン
基板上に、石英系ガラスを主成分とする光導波路が形成
された光回路部品において、前記光導波路上に設けられ
た回折格子を有し、該回折格子上のオーバークラッドと
して有機材料層が形成されていることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明によれば、金属薄膜ヒータは、回折格子
部分に熱を加えることにより回折格子のピッチおよび実
効屈折率の変化を誘起している。ブラッグ波長は回折格
子のピッチと実効屈折率の積に比例するため、金属薄膜
ヒータへの駆動電力を調節することにより回折格子部分
を適切な温度に保持することによりブラッグ波長を容易
にしかも任意に変更することが可能となる。
【0010】また、金属薄膜ヒータは、回折格子間の実
効屈折率の変化、すなわち、光路長の変化を誘起してい
る。光路長が変化することにより回折格子のブラッグ波
長の光の挙動を調節することが可能となる。
【0011】さらにまた、金属薄膜ヒータは、回折格子
とその他の光素子間の光路長の変化を誘起している。回
折格子と光素子間の結合または干渉といった相互作用
は、光路長に依存して変化する。従って、金属薄膜ヒー
タへの駆動電力を調整して光路長を変更することにより
作製誤差により生じた位置ズレが相互作用に与える影響
を補正でき、かつ駆動電力を変化させることにより相互
作用の特性を変化することが可能となる。
【0012】有機材料は、熱による回折格子部分の実効
屈折率の変化を大きくしている。石英系ガラスの熱によ
る屈折率変化は10-6(℃-1)オーダであるのに対して
有機材料の屈折率変化は10-4(℃-1)オーダである。
そのため、回折格子のオーバークラッドとして石英系ガ
ラスを用いる場合と比較すると有機材料を用いた場合、
一定の熱量でブラッグ波長を数十倍大きく変更すること
が可能となる。
【0013】シリコン基板は、熱伝導性が良いため金属
薄膜ヒータにより生じる回折格子部分以外への温度変化
の影響を抑制している。また、シリコン基板は、金属薄
膜ヒータの温度変化を追従性良く回折格子へ伝えるヒー
トシンクの働きをしている。さらに、シリコン基板は、
基板温度を変化させることが可能であることから、加熱
用ヒータの役割を果たすことが可能である。
【0014】以上の作用により本発明により、本発明の
目的であるブラッグ波長可変または他の光素子との光路
長可変である回折格子を有する波長選択性を有する光回
路部品を提供することが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0016】実施例1 図1は本発明による光回路部品の第1の実施例の模式的
斜視図である。
【0017】図1において、1aは回折格子2a上の金
属薄膜ヒータ、3aは光導波路のコア、4aはシリコン
基板、5aは光導波路のオーバークラッド、6aは光導
波路のアンダークラッドである。図2は本実施例におけ
る金属薄膜ヒータ1aの駆動電力とブラッグ波長との関
係を示す特性図である。金属薄膜ヒータ1aは窒化タン
タルTa2 Nからなり、回折格子2a上のオーバークラ
ッドの上面の蒸着した。金属薄膜ヒータ1aは長さ5m
m、幅50μmとした。回折格子2aは電子ビーム露光
法を用いてコア3aの上部に作製し、回折格子2aのピ
ッチは0.53μmで、深さは0.6μmとした。光導
波路は石英系ガラスを主成分としてシリコン基板上に火
炎堆積(FHD)法を用いて作製した。コア3aはGe
2 を添加した石英ガラスで、構造は矩形(6×6μ
m)、コア3aとオーバークラッド5aおよびアンダー
クラッド6aとの屈折率差は0.75%とした。この時
の回折格子2aのブラッグ波長の設計値は1.532μ
mとした。
【0018】金属薄膜ヒータ1aを回折格子2a上のオ
ーバークラッドの上面に形成したことにより、回折格子
2aの部分を室温から100℃程度まで変化させること
が可能になった。
【0019】実際、金属薄膜ヒータ1aを駆動した時の
ブラッグ波長の変化は、図2に示すように金属薄膜ヒー
タ1aの駆動電力を増加するに従いブラッグ波長は長く
なった。この時のブラッグ波長の変化量は0.5nm/
Wであることが確認できた。
【0020】この結果から明らかなように、ブラッグ波
長は金属薄膜ヒータ1aの駆動電力を調整することによ
り容易に変更できることが明らかになった。
【0021】実施例2 図3は本発明の第2の実施例の模式的斜視図である。
【0022】図3において、2bは回折格子、3bは光
導波路のコア、4bはシリコン基板、5bは光導波路の
オーバークラッド、6bは光導波路のアンダークラッ
ド、7bは回折格子部分のオーバークラッドである。
【0023】図4は本実施例におけるシリコン基板温度
とブラッグ波長との関係を示す特性図である。回折格子
部分のオーバークラッド7bはシリコン樹脂からなり、
石英系ガラスを主成分とした光導波路のオーバークラッ
ド5bをコア3bの上面まで反応性イオンエッチング
(RIE)法を用いて除去し、コア3bの上面に回折格
子2bを作製した後、回折格子2b部分にシリコン樹脂
をスピンコーティング法を用いて塗布し、硬化させるこ
とにより形成した。回折格子2bは電子ビーム露光法を
用いてコア3bの上部に作製し、回折格子2bのピッチ
は0.53μm、深さは1μmとした。光導波路は石英
系ガラスを主成分としてシリコン基板上に作製した。コ
ア3bはGeO2 を添加した石英ガラスで、構造は矩形
(6×6μm)、コア3bと光導波路のオーバークラッ
ド5bおよびアンダークラッド6bとの屈折率差は0.
75%とした。
【0024】光導波路のオーバークラッド5bが、シリ
コン樹脂であることからシリコン基板の温度を調節する
ことにより、石英系ガラスを主成分としたオーバークラ
ッドの場合と比較して回折格子2b部分の温度を大きく
変化させることが可能となった。さらに、シリコン樹脂
は石英系ガラスに対して濡れ性が良いため、ピッチ0.
53μm、深さ1μmの回折格子2bの凹みを容易にし
かも完全に埋め込むことが可能となった。
【0025】実際、シリコン基板の温度とブラッグ波長
との関係は、図4に示すようにシリコン基板の温度を高
くした時、ブラッグ波長は徐々に短くなった。ブラッグ
波長の変化量は0.1nm/℃であることが確認でき
た。この変化量は石英系ガラスをオーバークラッドとし
た場合と比較して100倍大きくなった。
【0026】この結果から明らかなように、ブラッグ波
長は光導波路のオーバークラッド5bを有機材料層とす
ることにより可変となると共にシリコン基板の小さな温
度変化で効果的にブラッグ波長を変更可能であることが
明らかになった。
【0027】実施例3 図5は本発明の第3の実施例の模式的斜視図である。
【0028】図5において、1cは回折格子2c上の金
属薄膜ヒータ、3cは光導波路のコア、4cはシリコン
基板、5cは光導波路のオーバークラッド、6cは光導
波路のアンダークラッドである。光導波路のオーバーク
ラッド5cはシリコン樹脂からなり、スピンコーティン
グ法を用いて塗布した後、硬化させることにより形成し
た。金属薄膜ヒータ1cはCrからなり、シリコン樹脂
の上面に蒸着した。金属薄膜ヒータ1cは長さ5mm、
幅50μmとした。回折格子2cは電子ビーム露光法を
用いてコア3cの上部に作製し、回折格子1cのピッチ
は0.53μmで、深さは1μmとした。光導波路は石
英系ガラスを主成分としてシリコン基板上に作製した。
コア3cはGeO2 を添加した石英ガラスで、構造は矩
形(6×6μm)、コア3cとアンダークラッド6cと
の屈折率差は0.75%とした。この時の回折格子2c
のブラッグ波長の設計値は1.532μmとした。
【0029】光導波路のオーバークラッド5cがシリコ
ン樹脂であり、さらに、金属薄膜ヒータ1cを有するこ
とにより、回折格子2c部分を室温から100℃程度ま
で少ない駆動電力で変化させることが可能になった。さ
らに、オーバークラッド5cとしてシリコン樹脂を用い
ることにより、FHD法や化学気相蒸着(CVD)法な
どを用いたオーバークラッド5cの形成法に比べて簡単
に短時間で光導波路を形成することが可能となった。
【0030】実際、金属薄膜ヒータ1cを駆動した時、
金属薄膜ヒータ1cの駆動電力を増加するに従いブラッ
グ波長は長くなった。この時のブラッグ波長の変化量は
40nm/Wであることが確認できた。
【0031】この結果から明らかなように、ブラッグ波
長は金属薄膜ヒータ1cの駆動電力を調整することによ
り可変となると共に金属薄膜ヒータ1cへの少ない印加
電力で効果的にブラッグ波長を変更可能であることが明
らかになった。
【0032】実施例4 図6は本発明の第4の実施例の模式的断面図である。
【0033】図6において、1d,1d′は回折格子2
d,2d′上の金属薄膜ヒータ、3dは光導波路のコ
ア、4dはシリコン基板、5dは光導波路のオーバーク
ラッド、6dは光導波路のアンダークラッド、7d,7
d′は回折格子部分のオーバークラッド、8dは回折格
子間の金属薄膜ヒータである。図7は本実施例における
光回路部品の動作特性を示す図であって、(ω−ωB
eff L/cと光強度反射率との関係を示している。こ
こで、ωは光の角周波数、ωB はブラッグ条件を満足す
る角周波数、cは自由空間中の光の速度である。破線
(Δn=0)は回折格子間の光路長が(2m+1)λB
/(4neff )(mは整数)となった時の特性を示し、
実線(Δn=0.0001)は回折格子間の光路長がm
λB /(2neff )となった時の特性を示す。回折格子
2d,2d′の部分のオーバークラッド7d,7d′は
シリコン樹脂からなり、石英系ガラスを主成分とした光
導波路のオーバークラッド5dをコア3dの上面までR
IE法を用いて除去し、コア3dの上部に回折格子2
d,2d′を電子ビーム露光法を用いて作製した後、回
折格子2d,2d′の部分にシリコン樹脂をスピンコー
ティング法を用いて塗布し、硬化することにより形成し
た。金属薄膜ヒータ8dはCrからなり、シリコン樹脂
上面に蒸着した。金属薄膜ヒータ8dは長さ5mm、幅
は50μmとした。回折格子1d,1d′は電子ビーム
露光法を用いてコア3dの上部に作製し、回折格子2
d,2d′の長さLは3.1mm、ピッチは0.54μ
mで、深さは1μmとした。回折格子1dと1d′の間
隔L′は3.9mmとした。光導波路は石英系ガラスを
主成分としてシリコン基板上に作製した。コア3dはG
eO2 を添加した石英ガラスで、構造は矩形(6×6μ
m)、コア3dと光導波路のオーバークラッド5dおよ
びアンダークラッド6dとの屈折率差は0.75%とし
た。回折格子2d,2d′のブラッグ波長λB および回
折格子の効率を表す指数κG Lは、それぞれ、1.56
0μm、1.5とした。
【0034】光導波路のオーバークラッド5dがシリコ
ン樹脂であり、さらに金属薄膜ヒータ8dを有すること
にょり、回折格子2d,2d′部分を室温から100℃
程度まで少ない印加電力で変化させることが可能になっ
た。さらに、回折格子2d,2d′間に金属薄膜ヒータ
8dを有することにより回折格子2d,2d′間の光路
長を調節することが可能になった。
【0035】実際、回折格子2dと回折格子2d′のブ
ラッグ波長が一致するように金属薄膜ヒータ1d,1
d′に駆動電力を印加した時((ω−ωB )neff L/
c=0)の動作特性は、図7に示すように、金属薄膜ヒ
ータ8dの駆動電力を変化させた場合、回折格子間の光
路長が(2m+1)λB /(4neff )(mは整数)の
時はブラッグ波長の光は透過し、回折格子間の光路長が
mλB /(2neff )の時はブラッグ波長の光は反射さ
れるという波長選択性を有する光スイッチとなった。こ
の時のスイッチング電力は5mWであることが確認でき
た。
【0036】この結果から明らかなように、金属薄膜ヒ
ータを回折格子上および回折格子間に形成して適当な駆
動電力を印加することにより、ブラッグ波長の調整およ
び回折格子間の結合状態を調整することが可能であるこ
とが明らかになった。
【0037】実施例5 図8は本発明の第5の実施例の模式的平面図である。
【0038】図8において、1e,1e′は回折格子2
e,2e′上の金属薄膜ヒータ、3e,3e′は光導波
路のコア、4eはシリコン基板、5eは光導波路のオー
バークラッド、6eは光導波路のアンダークラッド、7
e,7e′は回折格子部分のオーバークラッド、8e,
8e′は回折格子2e,2e′と方向性結合器9eとの
間の金属薄膜ヒータである。回折格子2e,2e′部分
のオーバークラッド7e,7e′はシリコン樹脂からな
り、石英系ガラスを主成分とした光導波路のオーバーク
ラッド6eをコア1e,1e′の上面までRIE法を用
いて除去し、コア1e,1e′の上面の回折格子2e,
2e′を作製した後、この回折格子2e,2e′部分に
シリコン樹脂をスピンコーティング法を用いて塗布し、
硬化させることにより形成した。金属薄膜ヒータ8e,
8e′はCrからなり、シリコン樹脂の上面に蒸着し
た。金属薄膜ヒータ8e,8e′は長さ5mm、幅50
μmとした。回折格子2e,2e′は電子ビーム露光法
を用いてコア1e,1e′の上部に作製し、回折格子2
e,2e′のピッチは0.53μmで、深さは1μmと
した。光導波路は石英系ガラスを主成分としてシリコン
基板上に作製した。コア1e,1e′はGeO2 を添加
した石英ガラスで、構造は矩形(6×6μm)、コア1
e,1e′と光導波路のオーバークラッド5eおよびア
ンダークラッド6eとの屈折率差は0.75%とした。
【0039】光導波路のオーバークラッド5eがシリコ
ン樹脂であり、さらに金属薄膜ヒータ8e,8e′を設
けることにより、回折格子部分を室温から100℃程度
まで少ない印加電力で変化させることが可能になった。
さらに、回折格子2e,2e′と方向性結合器9eの間
に金属薄膜ヒータ8e,8e′を設けることにより回折
格子2e,2e′と方向性結合器9eの間の光路長差を
調節することが可能になった。
【0040】実際、回折格子2eと回折格子2e′のブ
ラッグ波長が一致するように金属薄膜ヒータ1e,1
e′に駆動電力を印加し、金属薄膜ヒータ1e′の駆動
電力を変化させた場合、光路長差がmλB /neff (m
は整数)の時はブラッグ波長の光はポートBから出射
し、光路長差が(2m+1)λB /4neff の時はブラ
ッグ波長の光はポートAから出射するという波長選択性
光スイッチとなった。この時のスイッチング電力は25
mWであることが確認できた。
【0041】この結果から明らかなように、金属薄膜ヒ
ータを回折格子上および回折格子と方向性結合器との間
に形成して適当な駆動電力を印加することにより、ブラ
ッグ波長の調整および回折格子と光素子間の結合状態を
調整することが可能であることが明らかになった。
【0042】以上本発明の各実施例においては、電子ビ
ーム露光法を用いて回折格子を作製したが、その他の方
法を用いて作製したレリーフ型回折格子あるいは屈折率
変調型回折格子に対しても本発明を適用したことによ
り、同様の効果を得ることができる。また、本実施例に
おいては、有機材料としてシリコン樹脂を用いたが、そ
の他の有機材料(ポリイミドなど)を用いても同様の効
果を得ることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
回折格子上に金属薄膜ヒータを形成させるかまたは回折
格子部分のオーバークラッドとして有機材料を用いるこ
とによってブラッグ波長可変な回折格子を有する光回路
部品を実現することができる。さらに回折格子間または
回折格子とのその他の光素子の間に金属薄膜ヒータを作
製することによって光路長を調整することが可能とな
り、光路長に依存した相互作用を調整することができる
光回路部品を実現することができる。従って、作製誤差
の補正または光通信分野における新たな波長選択性を有
する光回路部品が実現できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光回路部品の第1の実施例を示す
模式的斜視図である。
【図2】実施例1における金属薄膜ヒータの駆動電力と
ブラッグ波長との関係を示す特性図である。
【図3】本発明に係る光回路部品の第2の実施例を示す
模式的斜視図である。
【図4】実施例2におけるシリコン基板温度とブラッグ
波長との関係を示す特性図である。
【図5】本発明に係る光回路部品の第3の実施例を示す
模式的斜視図である。
【図6】本発明に係る光回路部品の第4の実施例を示す
模式的斜視図である。
【図7】実施例4における動作特性を示す図である。
【図8】本発明に係る光回路部品の第5の実施例を示す
模式的平面図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1d′,1e,1e′ 金属
薄膜ヒータ 2a,2b,2c,2d,2d′,2e,2e′ 回折
格子 3a,3b,3c,3d,3e,3e′ コア 4a,4b,4c,4d シリコン基板 5a,5b,5c,5d オーバークラッド 6a,6b,6c,6d アンダークラッド 7b,7d,7d′ オーバークラッド 8d,8e,8e′ 金属薄膜ヒータ 9e 方向性結合器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 勝就 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 玉村 敏昭 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 阿部 淳 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 山田 裕明 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板上に、石英系ガラスを主成
    分とする光導波路が形成された光回路部品において、 前記光導波路上に設けられた回折格子と該回折格子上に
    設けられた金属薄膜ヒータとを具備することを特徴とす
    る光回路部品。
  2. 【請求項2】 シリコン基板上に、石英系ガラスを主成
    分とする光導波路が形成された光回路部品において、 前記光導波路上に設けられた回折格子を有し、該回折格
    子上のオーバークラッドとして有機材料層が形成されて
    いることを特徴とする光回路部品。
  3. 【請求項3】 前記有機材料層上に金属薄膜ヒータが設
    けられていることを特徴とする請求項2に記載の光回路
    部品。
  4. 【請求項4】 前記回折格子を少なくとも2個有し、該
    回折格子間に金属薄膜ヒータが設けられていることを特
    徴とする請求項1,2または3に記載の光回路部品。
  5. 【請求項5】 前記回折格子を少なくとも2個と該回折
    格子と異なる光素子とを有し、前記回折格子と前記光素
    子との間に加熱用ヒータが設けられていることを特徴と
    する請求項1,2または3に記載の光回路部品。
JP22707593A 1993-09-13 1993-09-13 光回路部品 Pending JPH0784225A (ja)

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