JPH0784207B2 - 真空包装装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、例えば穀類のような粒状物、或いは小麦粉の
ような粉状物のように、包装用の袋を横に寝かせては充
填しにくい物を真空整形包装するのに適する包装に関す
る。

（従来の技術） 例えば米穀類を袋内に真空包装すると、米穀類はその重
量の影響で袋の底の方に丸く固まった状態になるので、
従来、特開昭63−317430号公報に開示された技術では、
前記の真空包装製品をベルトコンベヤで横に寝かせた状
態で再び真空チャンバー内に搬入し、該真空チャンバー
内を減圧させ、袋内にわずかに残留しているガス圧で袋
を膨らませて米穀類に対する外圧を除去すると共に、袋
の外から振動を与えて米穀類を袋内で平たく成形するこ
とが開示されている。

（発明が解決しようとする課題） 前記公報に開示された技術では、袋を立ててその内部に
米穀類を充填する装置から運び出される袋が、ベルトコ
ンベヤに設けたシールバーに正確に沿うように袋の位置
を自動的に整える制御保証がなく、結局は作業員がベル
トコンベヤ上で袋の位置を整えなければならないので能
率が悪い欠点がある。

（課題を解決するための手段） 本発明は、前記のような被包装物を袋内に平たく真空包
装する作業工程を能率的に推行するために、容器の外部
から供給される袋をその開口部を上向きにした状態で前
記容器内に支持する手段と、前記支持手段に支持した袋
と一体に前記容器を無端軌道に沿って運搬する手段と、
前記運搬手段によって無端軌道を移動する過程で、前記
容器の開口面に蓋体を封蓋し、前記容器と蓋体とによっ
て形成したチャンバー内部の気密な空間内に前記袋を保
持しながら前記チャンバー及び袋のそれぞれ内部の空気
を吸引排除したあと、前記袋の開口縁を封鎖するシール
手段とを備える装置において、前記チャンバー内に真空
吸引力が作動している間に、前記チャンバーを内部の袋
が横向きになる角度まで回転させ、さらに前記の横向き
の袋の上面から内部の被包装物に挟圧力を加え同時に振
動力を付与するそれぞれの手段と、そのあとチャンバー
を開放して前記袋を外部へ排出する手段とを具備せしめ
て構成したものである。

（作用） 被包装物を収容した袋を縦方向でチャンバー内に支持し
ながら、該チャンバーを無端軌道に沿って運搬し、運搬
中にチャンバー内に真空を作用させるようにした一般的
な包装装置において、前記チャンバーに真空吸引力が作
用している間に、該チャンバーを内部の袋が横向きにな
る位置まで回転させ、さらに前記袋に挟圧力と振動とを
作用させるから、こぼれやすい物を収容した多数の袋を
能率よく平たく整形することができる。

（実施例） 第６図に示す円板形のコンベア（10）は軸受け（11）に
対して垂直な軸を介して回転自在に支持され、歯車（1
2）に対する入力によって前記コンベア（10）は間欠的
に回転する。前記コンベアの周縁上面に取り付けられた
軸受け機構（13）にピン（14）を介して縦長な容器（1
5）の両側面を枢支すると共に、該容器の上面開口部に
蓋体（16）を設け、第１図の如く蓋体（16）の一端を開
閉軸（17）を介して容器（15）に枢支し、容器と蓋体と
によって真空用のチャンバー（18）を形成している。ま
た第６図に示すように、蓋体（16）の開閉軸の一端をブ
ラケット（19）に固定した小型モーターのような動力機
構（20）に連結し、該動力機構（20）でもって蓋体（1
6）は開閉させられる。

一方、第１図の如く容器（15）の内部に一対の挾持板
（21）（22）を縦方向に配置し、一側の挾持板（21）を
弾性材（23）（23）及びバイブレーション機構（24）
（24）を介して容器（15）の内面に固定する一方、他側
の挾持板（21）を容器の外側に設けたアクチュエーター
などの作動機構（25）とロッド（26）を介して連結して
いる。前記両挾持板（21）（22）はその対向面にそれぞ
れ空気吸引穴を形成すると共に、この空気吸引穴に真空
吸引力が作用するようにチューブ（27）（28）を介して
吸引機構と連結している。

そこで先ず上から袋（30）が両挾持板の間に供給される
と、作動機構（25）によって両挾持板（21）（22）は相
対的に接近して袋（30）を挾持し、同時にこれら挾持板
（21）（22）の対向面に袋（30）を真空吸引力で吸着さ
せる。そのあと作動機構（25）により両挾持板（21）
（22）を離反させることにより、第２図の如く袋（30）
は広げられる。広げられた袋（30）の口に上からホッパ
ー（31）が挿入され、該ホッパーを介して袋内に粒状物
（32）が充填される。やがてホッパー（31）が袋（30）
の口から抜き取られると、第３図の如く容器（15）の開
口部が蓋体（16）によって密閉される。第６図に示すよ
うにチャンバー（18）の側面に一端を連結したホース
（33）の他端をロータリーバルブ（34）に連結し、該ロ
ータリーバルブはパイプ（35）を介して真空機構（36）
と連結している。このため第３図の如く容器（15）を蓋
体（16）が密閉すると、チャンバー（18）の内部には真
空が作用し始め、チャンバー内の真空が所定値に達する
と、一対のシール機構（37）（38）がアクチュエーター
（39）（40）によって接近し袋（30）の口を加熱シール
する。

第６図に示すように、軸受け機構（13）にチャンバー
（18）を枢支するピンの端に固定したチェーンホイル
（41）と、コンベア（10）に設けた小型モーターのよう
な回転駆動機構（42）とがチェーン（43）（44）を介し
て連結されており、前記の回転駆動機構（42）の動力に
よってチャンバー（18）はピン（14）を軸にして回転す
ることが可能である。このため袋口がシールされた直
後、第４図の如くチャンバー（18）は横向きに寝かさ
れ、同時に作動機構（25）でもって袋（38）の中の粒状
物には挾持板（21）（22）による挟圧力が加えられる一
方、バイブレーション機構（24）（24）により振動が加
えられる。この場合、チャンバー（18）内は真空状態で
粒状物には外圧が作用していないから、挾持板（21）
（22）の挟圧力とバイブレーション機構（24）（24）の
振動とで粒状物は横方向に移動して平たく成形される。
そしてそのあと、チャンバー（18）内には大気が流入
し、第５図の如くチャンバー（18）をさらに傾けると、
引き離された挾持板（21）（22）の間から真空包装製品
（30a）は自動的に排出される。

第７図はコンベアに８個のチャンバー（18）（18）…を
設け、各チャンバーを45度角ずつ間欠回転させる実施例
であり、先ずチャンバーがＡ点で停止すると当該位置で
チャンバー内に袋が供給される。そしてＢ点付近で袋が
広げられ、チャンバーがＣ点で停止すると広げられた袋
の中に粒状物が充填される。さらにＤ点付近でチャンバ
ーが密閉されたあと、Ｅ点付近でチャンバー内に真空が
作用すると共に袋口がシールされ、Ｆ点付近で粒状物を
加圧すると共に振動が加えられる。続いてＧ点付近でチ
ャンバー内に大気が導入されると共に、チャンバーが開
放され、さらにＨ点でチャンバーから真空包装製品が排
出されるのである。

（効果） 本発明は、挟持板の空気吸引穴に作用する真空吸引力と
作動機構による挟持板の離反とにより、空の袋を拡張す
るようにしたので、確実に、しかも、迅速に袋を拡張す
ることができ、また、空の袋の口のみならず、袋全体を
拡張することができるので、被包装物を袋の底部まで迅
速に充填することができるとともに、チャンバー内に真
空吸引力が作用している間に、チャンバーを水平位置ま
で回動させるとともに、作動機構及びバイブレーション
機構により、袋に充填された被包装物に挟圧力を加える
と同時に振動力を付与するようにしたので、被包装物が
移動し易く、従って、被包装物が充填された袋を能率よ
く平たく整形することができる。また、空の袋の供給、
拡張が行われるチャンバー内で、空の袋への被包装物の
充填及び被包装物が充填された袋の整形を行うようにし
たので、袋への被包装物の真空包装作業を効率的に、迅
速に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は装置を断面して本発明の作業順序
を示す説明図、第６図は前記各作業を行なう装置の部分
的側面図、第７図は装置全体の概略的平面図である。 （10）……コンベア，（13）……軸受け機構，（15）…
…容器，（16）……蓋体，（17）……開閉軸，（18）…
…チャンバー，（20）……動力機構，（21）（22）……
挾持板，（24）……バイブレーション機構，（25）……
作動機構，（30）……袋，（36）……真空機構，（37）
（38）……シール機構，（42）……回転駆動機構，

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】空の袋が供給される垂直位置と被包装物が
   充填された袋を排出する傾動位置との間で回動可能で、
   且つ、真空機構に連結され、シール機構が内蔵されたチ
   ャンバー及び該チャンバー内に配設された対向面に空気
   吸引穴が穿設された一対の挟持板とを有し、更に、該一
   対の挟持板のうち、一方の挟持板にはバイブレーション
   機構を配設し、もう一方の挟持板には両挟持板を接近或
   いは離反することができる作動機構を配設するととも
   に、上記挟持板の空気吸引穴に作用する真空吸引力と作
   動機構により挟持板の離反とにより拡張された空の袋に
   被包装物を充填し、上記チャンバー内を所定の真空度に
   した後に、被包装物が充填された袋の口をシールし、次
   いで、上記チャンバー内に真空吸引力が作用している間
   に、上記チャンバーを水平位置まで回動させるととも
   に、上記作動機構及びバイブレーション機構により、袋
   に充填された被包装物に挟圧力を加えると同時に振動力
   を付与して被包装物が充填された袋を整形することを特
   徴とする真空包装装置。