JPH0784144A - アクティブ型光ファイバカプラ及びその製造方法 - Google Patents

アクティブ型光ファイバカプラ及びその製造方法

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JPH0784144A
JPH0784144A JP22701193A JP22701193A JPH0784144A JP H0784144 A JPH0784144 A JP H0784144A JP 22701193 A JP22701193 A JP 22701193A JP 22701193 A JP22701193 A JP 22701193A JP H0784144 A JPH0784144 A JP H0784144A
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earth element
fiber coupler
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Katsuyuki Imoto
克之 井本
Kazuo Kamiya
和雄 神屋
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Hitachi Cable Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型、低コストで大電力信号光の分配を実現
することができるアクティブ型光ファイバカプラ及びそ
の製造方法を提供する。 【構成】 平行に配置された少なくとも2本の光ファイ
バの中央部が互いに融着され、かつ長手方向に延伸さ
れ、中央部から両端側に向かってテーパ形状に広げたア
クティブ型光ファイバカプラにおいて、光ファイバの入
力側から融着延伸部2にかけてはコア内に希土類元素の
添加されていない光ファイバ4−1、4−2を用い、融
着延伸部2から光ファイバの出力側にかけてはクラッド
内に複数のコアを有し、かつ各コア内に希土類元素の添
加された光ファイバ5−1、5−2を用いたことを特徴
としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大電力の信号光を分配
し、かつ増幅する機能を有するアクティブ型光ファイバ
カプラ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光産業の発展に伴い、光信号を等
分配したり、多数の光信号を合流したりする機能を有す
る光カプラは、光ファイバ通信、光信号処理、光計測、
光センサ等に汎用的に利用されている。
【0003】従来、光カプラとしては、光ファイバ型、
光導波路型等が検討されている。図8は光ファイバ型の
光カプラ(以下光ファイバカプラという)の従来例を示
したものである。
【0004】図8(a)は通常の光ファイバ(シングル
モード光ファイバ、あるいはマルチモード光ファイバ)
15−1、15−2を用いて構成した2入力2出力の光
ファイバ型カプラ14の外観図である。
【0005】この光ファイバカプラ14は、一方の光フ
ァイバ15−1の入力端に信号光(光パワーPs)Ls
を入射させると、出力側の光ファイバ15−3、15−
4に、光パワーが等分配された信号光(光パワーPs/
2−α、但しαは過剰損失を示す)L01、L02が出力さ
れる。
【0006】光ファイバカプラ14は、コア及びクラッ
ドからなる2本の光ファイバを平行に並べて束ね、その
中央部の光ファイバ外周を加熱しつつ長手方向に融着延
伸することにより、光ファイバ両端部から融着延伸部の
中央部に近付くにつれてその外径をテーパ状に細くした
構造を有している。
【0007】ところが、この構成では分配されたそれぞ
れの信号光が3dBの分岐損失と過剰損失α(吸収及び
散乱損失)とを伴ってしまう。
【0008】図8(b)は光ファイバカプラの他の従来
例の外観図であり、図8(a)に示した光ファイバカプ
ラの分岐損失と過剰損失αとを補う光ファイバカプラと
して提案されたものである。これは、希土類元素を添加
した光ファイバを用いて光ファイバカプラ16を形成
し、この光ファイバカプラ16の前段に、図8(a)の
光ファイバカプラ14と同じ通常の光ファイバ、いわゆ
るコアに希土類元素の添加されていない光ファイバを用
いた光ファイバカプラ14を接続したものである。すな
わち光ファイバカプラ14の一方の光ファイバ15−1
の入力端に信号光Lsを入射し、他方の光ファイバ15
−2の入力端に励起光Leを入射することにより、希土
類元素を添加した光ファイバ17−1、17−2内に信
号光Ls及び励起光Leが共に等分配されて伝搬し、希
土類元素を添加した光ファイバ17−3、17−4の出
力端から増幅された信号光L01、L02が得られる。この
場合の増幅の度合いは、希土類元素添加光ファイバを用
いた光ファイバカプラ16内の希土類元素の添加濃度、
光ファイバカプラの長さ、励起光Leの光パワー等に依
存する。
【0009】ここで、同図(b)を参照して希土類添加
光ファイバを用いた光ファイバカプラ16の入力側光フ
ァイバ17−1及び17−2にそれぞれ直接信号光Ls
及び励起光Leを入力せずに、通常の光ファイバを用い
た光ファイバカプラ14を介して信号光Ls及び励起光
Leを入射するのは、次のような理由による。
【0010】光ファイバカプラ16の入力側光ファイバ
17−1に信号光Lsを直接入射すると、この部分には
励起光Leが伝搬していないため、信号光Lsは、融着
延伸部16aを通過する直前から励起光Leがミキシン
グされるまでの間に、希土類元素によって著しい減衰を
伴なう。すなわち、信号光Lsの無駄な減衰を生じさせ
ることになる。また、光ファイバ17−2の入力端に励
起光Leを直接入射すると、融着延伸部16aまでの領
域では信号光Lsが伝搬していないため、励起光Leは
希土類元素によって吸収を伴い、信号光Lsへエネルギ
ー変換されない。すなわち、励起光Leのむだな減衰を
生じさせてしまうことになる。
【0011】そこで、信号光Ls及び励起光Leのむだ
な減衰を阻止すると共に、励起光Leの信号光Lsへの
エネルギー変換効率を高めるために、希土類元素添加光
ファイバを用いた光ファイバカプラ16の前に、通常の
光ファイバを用いた光ファイバカプラ14を接続するこ
とにより、信号光Ls及び励起光Leを適度に混合した
後光ファイバカプラ16に入射されるので、減衰が低減
されエネルギー変換効率が向上する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光ファイバカプラには次のような問題点があった。
【0013】(1)図8(a)に示した光ファイバカプ
ラでは、分配されたそれぞれの信号光は3dBの分岐損
失と過剰損失αとを伴う。従って、N入力N出力、ある
いはN入力M出力(N、Mは整数)の分配を実現しよう
とする場合、N、Mの値を大きくとることが難しい。
【0014】(2)図8(b)の光ファイバカプラで
は、光ファイバカプラ全体の長さが長くなり全体のサイ
ズが大きくなってしまう。また、前段の光ファイバカプ
ラ14における過剰損失αにより、信号光Ls及び励起
光Leの減衰を伴うため、増幅された信号光L01、L02
の光パワーはあまり大きな値とならない。さらに光ファ
イバカプラを余分に設けるので、コストを安くすること
が難しい。また、光ファイバカプラの帯域幅特性は、2
つの光ファイバカプラ14、16をカスケードに接続し
ているので、その分だけ狭くなる。さらに最も大きな問
題点は、光ファイバカプラの入出力特性の直線性が悪い
ため、大電力の信号光が光ファイバ15−1に入射され
た場合には増幅特性が飽和し、光ファイバ17−3、1
7−4から取り出される信号光L01、L02も飽和してし
まうことである。
【0015】この原因は、 1)励起光Leのパワーが減衰し、光ファイバ17−1
〜17−4内に十分な光パワーが供給されていないこ
と、 2)光ファイバ17−1〜17−4内への励起光Leの
閉じ込め効率が低いこと、 3)光ファイバ17−1〜17−4のコア内への希土類
元素の添加量を多くすることができないこと(これは、
希土類元素を多く添加すると希土類元素が粒状になって
含有したり、非常に接近しあって含有したりするため、
濃度消光を生じさせ、ゲイン効率を低下させるためであ
る。)等に起因している。
【0016】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、小型、低コストで大電力信号光の分配を実現するこ
とができるアクティブ型光ファイバカプラ及びその製造
方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、平行に配置された少なくとも2本の光ファ
イバの中央部が互いに融着され、かつ長手方向に延伸さ
れ、中央部から両端側に向かってテーパ形状に広げたア
クティブ型光ファイバカプラにおいて、光ファイバの入
力側から融着延伸部にかけてはコア内に希土類元素の添
加されていない光ファイバを用い、融着延伸部から光フ
ァイバの出力側にかけてはクラッド内に複数のコアを有
し、かつ各コア内に希土類元素の添加された光ファイバ
を用いたものである。
【0018】本発明の光ファイバカプラは、希土類元素
の添加された光ファイバが融着延伸部の中にその一部分
が含まれていてもよい。
【0019】本発明の光ファイバカプラは、希土類元素
の添加された光ファイバの比屈折率差と希土類元素の添
加されていない光ファイバの比屈折率差とが異なるよう
にしてもよい。
【0020】本発明の光ファイバカプラは、入力側の一
方の光ファイバの中に信号光を入射し、他方の光ファイ
バの中に励起光を入射するようにしてもよい。
【0021】本発明の光ファイバカプラは、希土類元素
としてEr、Nd、Yb、Pr、Tm、Sm、Ce、H
o、Euの中から少なくとも1種類含んだものを用いて
よい。
【0022】本発明の光ファイバカプラは、平行に配置
された少なくとも2本の光ファイバのうち少なくとも一
つはその構造パラメータが異なっていてもよい。
【0023】本発明の光ファイバカプラは、平行に配置
された少なくとも2本の光ファイバのうち少なくとも一
つはコア内の希土類元素の添加量が異なるようにしても
よい。
【0024】本発明は、コア内に希土類元素の添加され
ていない光ファイバの端面と、クラッド内に複数のコア
を有し、かつ各コア内に希土類元素の添加された光ファ
イバの端面とを融着接続したものを少なくとも2本用意
し、各融着接続部の位置を揃えて平行に接して配置し、
この平行に配置された光ファイバの融着接続部の位置よ
りもわずかに前方付近の希土類元素を含まない光ファイ
バを融着しながら延伸し、中央部から両端側に向かって
広がるテーパ形状に光ファイバを加工したものである。
【0025】
【作用】上記構成によれば、クラッド内に複数のコアを
有し、かつ各コア内に希土類元素の添加された光ファイ
バの中を伝搬する励起光は、伝搬するにつれてコア内へ
の光パワー閉じ込めが強くなるので、効率良くエネルギ
ー変換され、結果的に大電力増幅された信号光がそれぞ
れ出力端へ等分配される。しかも通常の光ファイバカプ
ラと希土類元素を添加した光ファイバカプラとを接続し
た従来のものに比較して、光ファイバカプラ全体の大き
さが半分になり、小型化することができる。さらに不要
な伝搬損失がないので、分配された信号光の光パワーを
大きくとることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
【0027】図1は本発明のアクティブ型光ファイバカ
プラの一実施例の概略図であり、2入力2出力の光ファ
イバカプラについて示してある。
【0028】この光ファイバカプラ1は、コアに希土類
元素の添加されていない通常の光ファイバ4−1、4−
2を用いたテーパファイバ部4と、クラッド内に複数の
コアを有し、かつ各コア内に希土類元素の添加された光
ファイバ(以下、この光ファイバを希土類元素添加マル
チコアファイバと呼称する)5−1、5−2を用いたテ
ーパファイバ部5とからなっている。
【0029】テーパファイバ部4、5は、光ファイバ4
−1、4−2と光ファイバ5−1、5−2とが融着さ
れ、かつ、長手方向に延伸されて形成された融着延伸部
2を有している。融着延伸部2と、両テーパファイバ部
4、5のテーパ部とで延伸テーパ部3が形成されてい
る。
【0030】延伸テーパ部3の入力側にはコアに希土類
元素の添加されていない光ファイバ4−1、4−2が接
続され、延伸テーパ部3の出力側には希土類元素添加マ
ルチコアファイバ5−1、5−2が接続されている。
【0031】このような構成にすることにより、光ファ
イバ4−1及び4−2内にそれぞれ入射した信号光Ls
及び励起光Leは光ファイバ4−1及び4−2のコア内
をそれぞれ伝搬し、延伸テーパ部3の入力側及び融着延
伸部2内を伝搬することによって2等分され、延伸テー
パ部3の出力側の希土類元素添加マルチコアファイバ5
−1、5−2に分配されてそれぞれを伝搬するようにな
っている。
【0032】そして励起光Leは希土類元素に吸収され
ることにより、エネルギー準位が持ち上げられ、反転分
布状態を形成し、信号光Lsを増幅する。
【0033】ここで、希土類元素添加マルチコアファイ
バ5−1、5−2を用いたテーパファイバ部5内を伝搬
する励起光Leは、伝搬するにつれてコア内への光パワ
ーの閉込めが強くなるので、効率よくエネルギー変換さ
れ、結果的に大電力増幅された信号光L01、L02が希土
類元素添加マルチコアファイバ5−1、5−2が出力端
からそれぞれ出力される。
【0034】この構成は、テーパファイバ部5内を伝搬
する励起光Le及び信号光Lsの入力側への反射がほと
んどないという特徴を有している。なぜならば、反射光
が延伸テーパ部3内を進行しようとしても全反射角度が
大きくなるため、放射モードになって外部へ放出され、
ほとんど減衰してしまうためである。このように延伸テ
ーパ部3の出力側に希土類元素添加マルチコアファイバ
5−1、5−2を用いたテーパファイバ部5を用いる理
由は、希土類元素添加マルチコアファイバ5−1、5−
2の比屈折率差Δ1 を、希土類元素の添加されていない
通常の光ファイバ4−1、4−2の比屈折率差Δ2 より
も大きくして高利得特性を実現するようにしてあるため
である。
【0035】比屈折率差Δ1 と比屈折率差Δ2 とが異な
っていると、比屈折率差Δ1 と比屈折率差Δ2 とを有す
る2種類の光ファイバの接続点での反射が必ず発生す
る。ところが、接続点が延伸テーパ部3の中に含まれて
いると、上述した理由により反射光は減衰してしまう。
その逆に上述した接続点が延伸テーパ部3の中ではない
ところ、例えば延伸されていない部分の出力端側であっ
たりすると、そこから発生した反射光はほとんど減衰し
ないで入力側に戻ってきて、入力側に設けられた半導体
レーザのような光源(図示せず)を不安定にするという
問題を引起こす。
【0036】本実施例の構成は、図8(b)に示した従
来例のように通常の光ファイバを用いた光ファイバカプ
ラを用いなくてよいため、サイズを1/2にすることが
できる。また不要な伝搬損失(光ファイバカプラでの伝
搬損失)がないので、分配された信号光Lsの光パワー
Psを大きくすることができる。光ファイバ4−1、4
−2、5−1、5−2の材質としては、石英系、リン酸
塩系、フッ化物系等のガラスを用いることができ、その
コア内にはGe、P、Al、B、F、Ti、Zn、N
b、Ta、Na、K、Li、Zr等の屈折率制御用添加
物が少なくとも1種類含まれていればよい。希土類元素
添加マルチコアファイバ5−1、5−2のコア内に添加
する希土類元素としては、Er、Nd、Yb、Pr、T
m、Sm、Ce、Ho、Eu等の中から少なくとも1種
類含んだものを用いることができる。このように種々の
希土類元素を用いることができるので、種々の波長帯で
のアクティブ型光ファイバカプラを実現することができ
る。例えばNdやPrを用いれば1.3μm帯を、Er
を用いれば1.5μm帯を、さらに、両元素を用いれば
1.3μm帯及び1.5μm帯の共通増幅を実現するこ
とができる。
【0037】また、希土類元素の添加量は信号光の増幅
度に依存してくるため、濃度消光が大きくならない範囲
で、できる限り多い方が好ましい。本実施例の光ファイ
バカプラ1に用いられる希土類元素添加マルチコアファ
イバ5−1、5−2は、例えば図2に示すようなクラッ
ド22内に希土類元素を添加したコア21を21本含ん
だ構造を有している。但し、コアの数はこれに限定され
るものではない。前述したように、増幅度を高めるため
に、コア21とクラッド22との比屈折率差Δ1 は、約
0.5%〜5%の範囲から選ばれる。ちなみに希土類元
素の添加されていない通常の光ファイバ4−1、4−2
と光ファイバとの比屈折率差Δ2 は約0.2%〜0.4
%の範囲である。このように、比屈折率差Δ1 と比屈折
率差Δ2とはその範囲が異なっているのが分かる。
【0038】さらに、本実施例における希土類元素添加
マルチコアファイバ5−1、5−2は図2に示したよう
なマルチコアファイバに限定されるものではない。例え
ば、コアの数量は2本以上のもの、コア径も約0.1μ
m〜数μm、コア形状は円形、楕円形、多角形等でもよ
い。また、コア集団の外周、あるいはコア間に低屈折率
層を設けた構造でもよい。
【0039】図3は本発明のアクティブ型光ファイバカ
プラの他の実施例の概略図を示す図である。
【0040】本実施例の光ファイバカプラも2入力2出
力型である。図1に示した実施例と同様に延伸テーパ部
3の入力側にはコアに希土類元素の添加されていない光
ファイバ4−1、4−2で構成され、延伸テーパ部3a
の出力側には希土類元素添加マルチコアファイバ5−
1、5−2が接続されている。しかし、図1に示した光
ファイバカプラと異なる点は、融着延伸部2aの大部分
がコアに希土類元素の添加されていない光ファイバ4−
1、4−2が含まれているが、その一部には希土類元素
添加マルチコアファイバ5−1、5−2も含まれている
点である。
【0041】このように融着延伸部2aに希土類元素添
加マルチコアファイバ5−1、5−2が含まれると、こ
の融着延伸部2a内での信号光は若干の損失を伴うが、
それは極めてわずかな値であり、それよりも比屈折率差
Δ1 と比屈折率差Δ2 とを有する2種類の光ファイバの
接続点が融着延伸の際に加熱されつつ延伸されるので、
接続点付近の希土類元素添加マルチコアファイバ5−
1、5−2の比屈折率差Δ1 が加熱により低下し、比屈
折率差Δ2 に接近するので、ここでの反射光の光量を低
減することができる。またそれぞれの光ファイバの径が
小さい領域に接続点が存在するので、2種類の光ファイ
バを結合することが容易となる。
【0042】図4は本発明のアクティブ型光ファイバカ
プラの製造方法を示す図である。尚、2入力2出力型の
光ファイバカプラの場合で説明する。
【0043】まず、同図(a)に示すように、コア内に
希土類元素の添加されていない、いわゆる通常の光ファ
イバ6と、コア内に希土類元素の添加されている希土類
元素添加マルチコアファイバ7(ここでは便宜上、コア
の数を4本としてある)を用意し、上述した2つの光フ
ァイバ6、7の端面同志を対向させて突合わせる。
【0044】ついで、同図(b)に示すように、光ファ
イバ6、7の端面同志を突合わせた部分をアーク放電を
利用したアーク融着装置18により融着接続し、通常の
光ファイバ6と希土類元素添加マルチコアファイバ7と
を一体化した光ファイバを形成する。
【0045】次に同図(c)に示すように、通常の光フ
ァイバ6−1(6−2)と希土類元素添加マルチコアフ
ァイバ7−1(7−2)との一体化光ファイバを2本平
行に接して並べる。そして並置した2本の光ファイバ束
の外側に加熱源(この場合には火炎9を発するバーナを
用いているが、それ以外にアーク融着装置等を用いても
よい)8を設置する。この加熱源8は融着接続面19か
ら通常の光ファイバ6−1、6−2側に距離Lだけ離れ
た位置に設置する。この距離Lの値は数mmから数十m
mの範囲から選ばれる。距離Lの値が大きい場合には、
図1に示した光ファイバカプラ1をつくることができ、
逆に距離Lの値が小さい場合には図2に示した光ファイ
バカプラをつくることができる。
【0046】次に加熱源8のバーナに火炎を発生させ、
光ファイバ束を加熱、溶融しつつ、光ファイバ束を矢印
1 及びP2 (あるいは矢印P1 方向のみか、矢印P2
方向のみ)方向に延伸する。
【0047】同図(d)に示すように、光ファイバ束の
中央部から両端部に向かってテーパ形状に加工すること
によりアクティブ型光ファイバカプラ1が得られる。
【0048】図5は本発明のアクティブ型光ファイバカ
プラのさらに他の実施例の概略図を示す図である。
【0049】これは3入力3出力型の光ファイバカプラ
の例であり、コアに希土類元素の添加されていない通常
の光ファイバ4−1、4−2、4−3と、コアに希土類
元素の添加された希土類添加マルチコアファイバ5−
1、5−2、5−3とを用い、図4に示した方法でそれ
ぞれ融着接続した後、3本の光ファイバを束にしてその
中央部付近を加熱源により加熱しながら融着延伸して形
成したものである。
【0050】信号光Lsは2本の入力光ファイバ(例え
ば光ファイバ4−1、4−2)内へ入射させ、励起光L
eは残りの入力光ファイバの中のいずれか1本、例えば
光ファイバ4−3へ入射させる。その結果、出力光ファ
イバ5−1、5−2、5−3にはそれぞれ増幅された信
号光L01、L02、L03が出力される。このような構成を
有するので、等分配の信号光を出力させることもでき、
光ファイバ4−1と光ファイバ5−1、光ファイバ4−
2と光ファイバ5−2、光ファイバ4−3と光ファイバ
5−3の構造パラメータ(例えばコア径、クラッド径、
コアとクラッドとの比屈折率差等)を異ならせれば、非
対称となって波長依存性が緩和され、広帯域な光ファイ
バカプラを実現することができる。
【0051】また、光ファイバ5−1、5−2、5−3
のコア内の希土類元素添加量を異ならせることにより増
幅度が異なり、平置された光ファイバ5−1、5−2、
5−3の出力端から異なった光パワーの信号光L01、L
02、L03を出力させることができる。すなわち、分配比
を希土類元素の添加量によって制御することができる。
これは光タップ型システム用の光タップ回路として用い
る場合に好適となる。
【0052】図6は図5に示したアクティブ型光ファイ
バカプラの変形例を示す概略図である。
【0053】図5に示した光ファイバカプラと同様に、
コアに希土類元素が添加されていない光ファイバ4−
1、4−2、4−3と、コアに希土類元素が添加された
光ファイバ5−1、5−2、5−3とを融着接続した
後、3本の光ファイバを束にしてその中央部付近を加熱
源により加熱しながら融着延伸して形成したものであ
る。図5に示した光ファイバカプラと異なる点は、融着
延伸部2cの大部分はコアに希土類元素の添加されてい
ない光ファイバ4−1、4−2、4−3で形成されてい
るものの、その一部には希土類元素添加マルチコアファ
イバ5−1、5−2、5−3が含まれている点である。
その理由は図3に示した光ファイバカプラの場合と同様
である。
【0054】図7は本発明のアクティブ型光ファイバカ
プラのさらに他の変形例を示す図である。
【0055】これは2入力4出力型の光ファイバカプラ
であり、図1に示した光ファイバカプラ1の両出力端
に、コア内に希土類元素の添加された光ファイバ5−3
〜5−10を用いて構成した光ファイバカプラ20−
1、20−2を接続したものである。
【0056】入力光ファイバ4−1の入力端に信号光L
sを入射させ、入力光ファイバ4−2の入力端に励起光
Leを入射させるようにしたものである。信号光Ls及
び励起光Leはアクティブ型光ファイバカプラ1でそれ
ぞれ分配され、そして励起光Leは信号光Lsに効率よ
くエネルギー変換され、光ファイバ5−1、5−2の出
力端にはそれぞれ増幅された信号光と残りの励起光とが
得られる。この光ファイバ5−1、5−2の後には、マ
ルチコアまたはシングルコアの希土類元素添加光ファイ
バ5−3〜5−10を用いた光ファイバカプラ20−
1、20−2が接続されているので、これらの光ファイ
バカプラ20−1、20−2でさらに信号光Lsの分配
と増幅とが行われ、出力光ファイバ5−7〜5−10に
はそれぞれさらに増幅された信号光が出力される。
【0057】従って図7に示した光ファイバカプラの組
合わせをさらに多段にすれば2入力N出力(N≧4)の
光ファイバカプラを実現することができることはいうま
でもない。
【0058】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0059】クラッド内に複数のコアを有し、かつ各コ
ア内に希土類元素の添加された光ファイバの中を伝搬す
る励起光は、伝搬するにつれてコア内への光パワー閉じ
込めが強くなるので、効率良くエネルギー変換され、結
果的に大電力増幅された信号光がそれぞれ出力端へ等分
配される。しかも通常の光ファイバカプラを用いなくて
よいので、光ファイバカプラ全体の大きさが半分にな
り、小型化、低コスト化することができる。さらに不要
な伝搬損失がないので、分配された信号光の光パワーを
大きくとることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアクティブ型光ファイバカプラの一実
施例の概略図である。
【図2】図1に示したアクティブ型光ファイバカプラに
用いられる光ファイバの構造図である。
【図3】本発明のアクティブ型光ファイバカプラの他の
実施例の概略図を示す図である。
【図4】本発明のアクティブ型光ファイバカプラの製造
方法を示す図である。
【図5】本発明のアクティブ型光ファイバカプラのさら
に他の実施例の概略図を示す図である。
【図6】図5に示したアクティブ型光ファイバカプラの
変形例を示す概略図である。
【図7】本発明のアクティブ型光ファイバカプラのさら
に他の変形例を示す図である。
【図8】(a)は通常の光ファイバを用いて構成した2
入力2出力の光ファイバ型カプラの外観図であり、
(b)は光ファイバカプラの他の従来例の外観図であ
る。
【符号の説明】
2 融着延伸部 4−1、4−2 (コア内に希土類元素の添加されてい
ない)光ファイバ 5−1、5−2 (クラッド内に複数のコアを有し、か
つ各コア内に希土類元素の添加された)光ファイバ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行に配置された少なくとも2本の光フ
    ァイバの中央部が互いに融着され、かつ長手方向に延伸
    され、中央部から両端側に向かってテーパ形状に広げた
    アクティブ型光ファイバカプラにおいて、上記光ファイ
    バの入力側から融着延伸部にかけてはコア内に希土類元
    素の添加されていない光ファイバを用い、融着延伸部か
    ら光ファイバの出力側にかけてはクラッド内に複数のコ
    アを有し、かつ該各コア内に希土類元素の添加された光
    ファイバを用いたことを特徴とするアクティブ型光ファ
    イバカプラ。
  2. 【請求項2】 前記希土類元素の添加された光ファイバ
    は融着延伸部の中にその一部分が含まれていることを特
    徴とする請求項1記載のアクティブ型光ファイバカプ
    ラ。
  3. 【請求項3】 前記希土類元素の添加された光ファイバ
    の比屈折率差と前記希土類元素の添加されていない光フ
    ァイバの比屈折率差とが異なるようにしたことを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載のアクティブ型光ファイ
    バカプラ。
  4. 【請求項4】 前記入力側の一方の光ファイバの中に信
    号光を入射し、他方の光ファイバの中に励起光を入射す
    るようにしたことを特徴とする請求項1から請求項3の
    いずれか一項記載のアクティブ型光ファイバカプラ。
  5. 【請求項5】 前記希土類元素としてEr、Nd、Y
    b、Pr、Tm、Sm、Ce、Ho、Euの中から少な
    くとも1種類含んだものを用いたことを特徴とする請求
    項1から請求項3のいずれか一項記載のアクティブ型光
    ファイバカプラ。
  6. 【請求項6】 前記平行に配置された少なくとも2本の
    光ファイバのうち少なくとも一つはその構造パラメータ
    が異なっていることを特徴とする請求項1から請求項3
    のいずれか一項記載のアクティブ型光ファイバカプラ。
  7. 【請求項7】 前記平行に配置された少なくとも2本の
    光ファイバのうち少なくとも一つはコア内の希土類元素
    の添加量が異なるようにしたことを特徴とする請求項1
    から請求項3のいずれか一項記載のアクティブ型光ファ
    イバカプラ。
  8. 【請求項8】 コア内に希土類元素の添加されていない
    光ファイバの端面と、クラッド内に複数のコアを有し、
    かつ該各コア内に希土類元素の添加された光ファイバの
    端面とを融着接続したものを少なくとも2本用意し、各
    融着接続部の位置を揃えて平行に接して配置し、この平
    行に配置された光ファイバの融着接続部の位置よりもわ
    ずかに前方付近の希土類元素を含まない光ファイバを融
    着しながら延伸し、中央部から両端側に向かって広がる
    テーパ形状に光ファイバを加工したことを特徴とするア
    クティブ型光ファイバカプラの製造方法。
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