JPH0784052B2 - スクリ−ン印刷機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、被印刷物を載置する載置テーブルを移動させ
る移動テーブルと、スクリーンを前記被印刷物に押圧し
ながら移動して印刷する一対のスキージとを備え、一ス
クリーン印刷動作毎に前記一対のスキージを交互に作動
させるようにしたスクリーン印刷機に関する。

（ロ）従来の技術 従来の此種印刷機について、第２図に基づき説明する。
（１）は被印刷物であるプリント基板、（２）は該基板
（１）を載置すると共に図示しない真空ポンプにより前
記基板（１）を吸着する載置テーブル、（３）は該載置
テーブル（２）を移動させる移動テーブル、（4A）（4
B）は夫々前記基板（１）を塗布位置に支持するもので
図示しないシリンダにより移動可能な支持台、（５）は
前記移動テーブル（３）を移動させる手段としての駆動
モータ、（6A）（6B）は移動テーブル（３）を上下動さ
せるシリンダである。

（７）はスクリーンで、所望回路パターンに穿設された
スクリーン板（８）と、該板（８）を囲むスクリーン枠
（９）とから成る。（10A）（10B）は前記スクリーン
（７）を基板（１）に押圧しながらA,B方向に図示しな
い駆動手段により移動してクリーム半田を基板（１）上
に塗布する一対のスキージで、一塗布動作毎に該一対の
スキージ（10A）（10B）を交互に降下、上昇して作動す
るものである。

このような構成によると、プリント基板（１）にクリー
ム半田を塗布する場合に、一方のスキージ（10A）が降
下してスクリーン（７）を下方に押圧しながら矢印Ａ方
向に移動することになるため、スクリーン板（８）が第
２図に示す如く撓むことになって、このままＡ方向へ移
動すると印圧によりスクリーン板（８）が延び右部にた
るみが生ずる。このため、スキージ（10A）が押圧して
いない状態から押圧した状態になると、基板（１）の中
心とスクリーン板（８）の中心とが仮に合致していた状
態とすれば前記押圧時にスクリーン板（８）の中心がわ
ずかＢ方向にずれることになる。従って、一方のスキー
ジ（10A）による押圧した状態で、スクリーン板（８）
と基板（１）との位置関係を合わせると、スキージ（10
A）が押圧して移動する印圧時には進行方向、即ちＡ方
向にずれながら塗布することになり、この塗布後次の図
示しない基板に、代わりに降下したスキージ（10B）に
よって塗布しようとしてスクリーン板（８）を下方に押
圧して移動するときには、基板に対してスクリーン板
（８）はわずか、例えば0.5mmB方向にずれることにな
る。

（ハ）発明が解決しようとする問題点 以上のように斯る従来技術によれば、一対のスキージを
一動作毎に交互に作動させるものにあっては、スクリー
ンと被印刷物との位置関係が一方のスキージ動作時と他
方のスキージ動作時においてわずかずれてしまうという
欠点があった。

そこで、本発明はこの位置ずれを防止し、基板上の正規
の位置に印刷・塗布できるようにすることを目的とす
る。

（ニ）問題点を解決するための手段 そこで、本発明は被印刷物を載置する載置テーブルを移
動させる移動テーブルと、スクリーンを前記被印刷物に
押圧しながら移動して印刷する一対のスキージとを備
え、一スクリーン印刷動作毎に前記一対のスキージを交
互に作動させるようにしたスクリーン印刷機に於いて、
前記各スキージによる夫々の方向への印刷動作により発
生する各印刷ズレ量のうち一方のスキージによる印刷ズ
レ量を解消した状態でスクリーンと被印刷物とを位置合
わせしておき、他方のスキージにより印刷動作を開始す
る前に前記載置テーブルを前記他方のスキージの動作方
向に補正移動させる手段を設けたものである。

（ホ）作用 以上の構成から、各スキージによる夫々の方向への印刷
動作により発生する各印刷ズレ量のうち一方のスキージ
による印刷ズレ量を解消するようにスクリーンと被印刷
物とを位置合わせした状態で、他方のスキージにより印
刷動作を行う場合、印刷開始前に被印刷物を載置する載
置テーブルを前記他方のスキージの動作方向に補正移動
させる手段により補正移動させる。

（ヘ）実施例 以上本発明の一実施例を第１図に基づき詳述する。（1
1）は被印刷物であるプリント基板で、上面に電子部品
が装着されるように所望パターンにクリーム半田が塗布
されるもので例えば長方形状の薄板である。（12）は該
基板（11）を載置すると共に図示しない真空ポンプによ
り前記基板（11）を上面に吸着する載置テーブル、（1
3）は該載置テーブル（12）を後述の一対のスキージ（2
0A）（20B）の移動方向とは直交する方向に移動させる
移動テーブルである。（14A）（14B）は夫々前記基板
（11）を塗布位置に支持するもので、図示しないシリン
ダにより移動可能な支持台であり、左右部における支持
ばかりか図示しない支持台によって前後部においても支
持している。（15）は前記移動テーブル（13）を前述の
如く直交する方向に移動させる手段としての駆動モー
タ、（16A）（16B）は移動テーブル（13）を上下動させ
るシリンダである。

（17）はスクリーンで、所望回路パターンに穿設された
スクリーン板（18）と、該板（18）を囲むスクリーン枠
（19）とからなる例えば概ね正方形状を呈している。該
スクリーン板（18）は、主要部をメタルとして該主要部
の周囲をメッシュとしたメタル・メッシュ混合型や、全
てをメタルとしたものでもよい。（20A）（20B）は前記
スクリーン（17）のスクリーン板（18）を基板（11）に
押圧しながら、C,D方向に図示しない駆動手段によって
移動してスクリーン板（18）上のクリーム半田を基板
（11）上に塗布する一対のスキージで、一塗布動作毎に
該一対のスキージ（20A）（20B）を交互に降下、上昇し
て作動するものである。即ち、基板（11）に一方のスキ
ージ（20A）により塗布する場合は、該スキージ（20A）
を降下すると共に他方のスキージ（20B）を上昇して行
ない、他方のスキージ（20B）により塗布する場合は、
該スキージ（20B）を降下すると共にスキージ（20A）を
上昇して行なうものである。

（21）は補正移動させる手段である駆動モータで、前記
載置テーブル（12）をE,F方向に移動可能とするもので
ある。即ち、第１図に示すように、一方のスキージ（20
A）がスクリーン板（18）に印刷時の該スクリーン板（1
8）とプリント基板（11）との位置関係を基準とする
と、他方のスキージ（20B）の印刷時にはわずかＦ方向
にずれることになる。そこで、このずれ量△ｘを、基板
の種類によって予め測定しておき、これを記憶して図示
しない制御回路によって一方のスキージ（20A）の動作
後から他方のスキージ（20B）の動作前までに前記ずれ
量△ｘだけＦ方向に載置テーブル（12）を移動させ、更
に他方のスキージ（20B）の動作後にＥ方向に△ｘだけ
移動させるように前記駆動モータ（21）を制御する構成
とすればよい。

以上のような構成により以下動作について説明する。先
ず載置テーブル（12）は図示しないコンベアの搬送レベ
ルより下方にあり、該コンベア上に載置したプリント基
板（11）が搬送されて載置テーブル（12）に位置して該
コンベアは静止する。次に該載置テーブル（12）はシリ
ンダ（16A）（16B）により搬送レベルより上昇して、該
テーブル（12）上に基板（11）を載置し、該テーブル
（12）に吸着した後、駆動モータ（15）の運転により移
動テーブル（13）と共に印刷ステーションまで移動され
る。そして、更にシリンダ（16A）（16B）により印刷レ
ベルまで上昇し、支持台（14A）（14B）等により基板
（11）は支持される。斯る後に、一方のスキージ（20
A）が第１図に示すように降下し、更にＣ方向に移動す
る。この移動に伴い、スクリーン板（18）上のクリーム
半田を該板（18）の穿設された開口を介して基板（11）
上に塗布した後、スキージ（20A）を上昇させる。この
後、前記載置テーブル（12）の吸着を解き、また前記支
持台（14A）（14B）等による支持も解除して、前記コン
ベアの搬送レベルより下までシリンダ（16A）（16B）に
よりテーブル（12）（13）を降下させ、該コンベア上に
前記基板（11）を載置して搬送する。そして駆動モータ
（15）により再び該テーブル（12）（13）を元の位置に
戻して、一印刷塗布動作が終了する。

次に２枚目のプリント基板（11）に塗布する動作につい
て述べるが、搬送動作等は前述同様であるため省略す
る。支持台（14A）（14B）等により該基板（11）が支持
された状態で、制御回路によって駆動モータ（21）を介
してずれ量△ｘだけ載置テーブル（12）をＦ方向に移動
させる。この移動後に、他方のスキージ（20B）が降下
し、押圧しながらＤ方向に移動し、該基板（11）にクリ
ーム半田を塗布した後、スキージ（20B）を上昇させ
る。而して、前記駆動モータ（21）を駆動させて前記ず
れ量△ｘだけ両テーブル（12）（13）をＥ方向に移動さ
せ、然る後前述の如く載置テーブル（12）の吸着を解く
と共に支持台（14A）（14B）等による支持も解除して、
両テーブル（12）（13）を降下させて、前記コンベア上
に基板（11）を載置して搬送する。そして駆動モータ
（15）により再び該テーブル（12）（13）を元の位置に
戻して、終了することになる。

（ト）発明の効果 以上のように本発明は、一スクリーン印刷動作毎に一対
のスキージを交互に作動させるようにしたスクリーン印
刷機に於いて、各スキージによる印刷動作により発生す
る各印刷ズレ量のうち一方のスキージによる印刷ズレ量
を解消するようにスクリーンと被印刷物とを位置合わせ
しておき、一方のスキージによる印刷動作時には補正な
しで印刷動作を行い、次の他方のスキージによる印刷動
作時には印刷開始前に予め他方のスキージの動作方向に
補正移動させるようにしたため、一対のスキージにより
交互に印刷動作を行うものでも被印刷物上の正規の位置
に印刷を施すことができる。また、例えば両印刷方向に
印刷ズレ量データを格納しておき印刷動作毎に各印刷動
作前に夫々載置テーブルを補正移動させるものに比して
制御が簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すスクリーン印刷機の一
部縦断面図、第２図は従来例を示すスクリーン印刷機の
一部縦断面図を夫々示す。 （11）……プリント基板、（12）……載置テーブル、 （13）……移動テーブル、（14A）（14B）……支持台、 （17）……スクリーン、（20A）（20B）……スキージ、 （21）……駆動モータ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】被印刷物を載置する載置テーブルを移動さ
   せる移動テーブルと、スクリーンを前記被印刷物に押圧
   しながら移動して印刷する一対のスキージとを備え、一
   スクリーン印刷動作毎に前記一対のスキージを交互に作
   動させるようにしたスクリーン印刷機に於いて、前記各
   スキージによる夫々の方向への印刷動作により発生する
   各印刷ズレ量のうち一方のスキージによる印刷ズレ量を
   解消した状態でスクリーンと被印刷物とを位置合わせし
   ておき、他方のスキージにより印刷動作を開始する前に
   前記載置テーブルを前記他方のスキージの動作方向に補
   正移動させる手段を設けたことを特徴とするスクリーン
   印刷機。