JPH0783691B2 - 分離型ドレツシング - Google Patents

分離型ドレツシング

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JPH0783691B2
JPH0783691B2 JP62018548A JP1854887A JPH0783691B2 JP H0783691 B2 JPH0783691 B2 JP H0783691B2 JP 62018548 A JP62018548 A JP 62018548A JP 1854887 A JP1854887 A JP 1854887A JP H0783691 B2 JPH0783691 B2 JP H0783691B2
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悟志 外岡
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は新規な分離型ドレッシングに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
水相部と油相部とからなる分離型ドレッシングは、その
水相部にナッツ片を含むと野菜などにこのドレッシング
をかけて食するときに、ナッツ風味の豊かなものとなる
ことが知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このナッツ片入り分離型ドレッシングを
振とうするとナッツ片が直ちに浮上し、野菜などにかけ
る際、はじめにほとんどのナッツ片が流出して使用の終
り頃にはドレッシングを収容している容器内にナッツ片
がほとんど見当らなくなるという問題がある。そこで、
分散を良くして上記のナッツ片の急な浮上を防止するひ
とつの手段としてナッツを粉末にすると振とう静置後、
油相部と液相部との界面が白濁していわゆる「もや」が
生じ、外観上好ましくないという問題が生じてしまう。
本発明の目的は、水相部にナッツ片を含んでいても振と
うの際はそのナッツ片の一時的に安定な分散性が得ら
れ、しかも振とう静置後に油相部と水相部との界面にも
やが生じ難い分離型ドレッシングを提供することであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は、鋭意研究した結果、水相部に含ませるナッ
ツ片の粒度を一定にすると共に水相部へのガム質類の添
加とその条件を工夫することによりようやく本発明に到
達したものである。
すなわち本発明の分離型ドレッシングは、水相部の上に
に油相部を載置してなり、その水相部はそれを構成する
原料の一部として平均粒度が約4〜40メッシュの範囲内
にあるナッツ片とガム質類を含み、かつ水相部から前記
ナッツ片を除いた液状部の粘度が約100〜500cpであるこ
とを特徴とする。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の分離型ドレッシングは、水相部の上に油相部を
載置してなる。水相部は、水又は水分を主体として、こ
れに必要により水溶解性の又は水分散性の原料を含んだ
流動性原料をいう。この水相部を構成する原料として、
代表的には食酢・清水・食塩・しようゆ・ペパー類・砂
とう・有機酸・グルタミン酸ソーダ・核酸系調味料・動
植物エキス・みりん・酒類(ワイン・日本酒)その他任
意の固形原料などがあげられる。また油相部は、油脂を
主体として、これに必要により油溶解性の又は油分散性
の原料を含んだ流動性原料をいう。この油溶解性の又は
油分散性の原料として、代表的には油溶性の各種スパイ
スオイル(例:オレオレジンカプシカム・レモンオイル
・マスタードオイル・パプリカオイル)などがあげられ
る。水相部と油相部の比率は一般的には1:9〜9:1ぐらい
である。
本発明においては、上記の水相部はそれを構成する原料
の一部として平均粒度が約4〜40メッシュの範囲内にあ
るナッツ片を含んでいる。ここでナッツについて代表的
なものを例示するとピーナッツ・カシューナッツ・アー
モンド・くるみなどがある。ここでナッツ片について平
均粒度Nメッシュとは、本発明においてはナッツ片が丁
度Nメッシュの(標準)ふるいを通過するぎりぎりの大
きさぐらいがナッツ片の平均的な粒度であることを意味
する。より具体的には第1表のとおりである。
本発明では、平均粒度が約4〜40メッシュの範囲内にあ
るナッツ片を含むことによりドレッシングにおいてその
風味上の特色が強く出る。ナッツ片の平均粒度を約4〜
40メッシュとしているのは、ナッツ片の平均粒度が約4
メッシュより大きいとナッツ片の浮力が大きいためかド
レッシングを振とうした直後にナッツ片が直ちに浮上
し、すなわち振とう時のナッツ片の分散性が悪く、また
約40メッシュより小さいナッツ自体に乳化力が生じるた
めか振とう静置後水相部と油相部との界面にもやが生じ
がちだからである。
本発明においては、水相部はガム質類を含み、かつ水相
部から前記ナッツ片を除いた液状部の粘度が約100〜500
cpとなっている。ここでガム質類を具体的に例示すれ
ば、グアーガム・ローカストビーンガム・タマリンドガ
ム・キサンタンガム・トラガントガム・アラビアガムな
どのガム質、カラギーナンなどの粘質物およびペクチン
などの天然産の増粘剤があげられる。本発明において粘
度が約100〜500cpとなっているのは、約100cpより低い
と、振とう時のナッツ片の分散性がたんにナッツ片の平
均粒度の選定だけでは不十分であり、又約600cpより高
いと、振とう静置後水相部と油相部との界面にもやが生
じがちだからである。ここで、液状部の粘度を約100〜5
00cpとするためのガム質類の添加剤(タマリンドガムの
場合)を第2表に示す。
なお、ナッツやガム質類もその種類により若干特性が異
るので、それらの特性上のバラツキも考慮した場合、前
記のナッツ片の平均粒度は約8〜30メッシュとし、また
水相部の粘度は約200〜400cpとすることが好ましい。
本発明の分離型ドレッシングを製造するには、水相部と
油相部とが上記した配合になるように各種の原料を構成
したのち任意の容器内に水相部と油相部とを収容しその
際水相部の上に油相部を載置すればよい。
〔発明の効果〕
本発明により、ナッツ片を水相部に含みその結果ナッツ
風味の豊かなドレッシングであって、しかも振とう時の
ナッツ片の一時的な分散性がよくしかも振とう静置後水
相部と油相部との界面にもやが生じにくい分離型ドレッ
シングが提供される。
〔試験例〕
次に本発明の効果を示す試験の例を説明する。なお、本
発明において「%」・「部」はいずれも重量を基準とす
るものである。
試験例1 イ.試験方法 食酢(酸度10%)35.0%・レモン果汁1.5%・食塩5.0%
・砂糖10.0%・カシューナッツ片10.0%・タマリンドガ
ム0.1%・オニオンコース3.0%・ビーフエキス0.5%・
清水34.9%からなる水相部120gと大豆サラダ油からなる
油相部80gをガラスビン(容量200ml、内径約5cmの円柱
状、液高約15cm)に順次収容して分離型のドレッシング
を製造した。この水相部の各原料を配合するに際して、
水相部中のカシューナッツ片の平均粒度を2・4・20・
40・50・60メッシュと順次変えて6種類のドレッシング
を製造した。
以上のドレッシングを振とうし、振とう直後のナッツ片
の分散状態、並びに振とうより10時間後における水相部
と油相部との界面のもやの発生状況を観察した。
ロ.試験結果 下記第3表に示すとおりであった。
すなわち、表から、ナッツ片の平均粒度が約4〜40メッ
シュのときにおいて、振とう時のナッツ片の分散の一時
的な安定化と、振とう静置後の水相部と油相部の界面の
もやの発生防止が同時にはかられていることが理解でき
る。
試験例2 イ.試験方法 食酢(酸度10%)35.0%・レモン果汁1.5%・食塩5.0%
・砂糖10.0%・カシューナッツ片(平均粒度20メッシ
ュ)10.0%・タマリンドガム・オニオンコース3.0%・
ビーフエキス0.5%・清水からなる水相部120gと大豆サ
ラダ油からなる油相部80gをガラスビン(容量200ml、内
径約5cmの円柱状、液高約15cm)に順次収容して分離型
のドレッシングを製造した。この水相部の各原料を配合
するに際して、水相部中のタマリンドガムの割合を0.05
・0.1・0.2・0.3・0.4・0.5%と順次変えてその結果ナ
ッツ片を除いた液状部の粘度を各々50・100・300・500
・700・900cpと変えた6種類のドレッシングを製造し
た。
なお、水相部は全体で100%になるように清水の量で調
整した。
以上のドレッシングを振とうし、振とう直後のナッツ片
の分散状態、並びに振とうより10時間後における水相部
と油相部との界面のもやの発生状況を観察した。
ロ.試験結果 下記第4表に示すとおりであった。
すなわち、表から、水相部中のナッツ片を除いた液状部
の粘度が約100〜500cpのときにおいて、振とう時のナッ
ツ片の分散の一時的な安定化と、振とう静置後の水相部
と油相部の界面のもやの発生防止が同時にはかられてい
ることが理解できる。
表中のタマリンドガムに代えて、キサンタンガム・グア
ーガム・カラギーナンを使用してもほぼ上記と同様の結
果であった。
〔実施例〕
実施例1 下記配合の水相部60部とその上に載置した油相部40部と
からなる分離型ドレッシング。
水相部 食酢(酸度5%) 35.0(%) レモン果汁 1.5 食塩 5.0 砂糖 10.0 カシューナッツ片(平均粒度20メッシュ) 10.0 タマリンドガム 0.1 オニオンコース 3.0 ビーフエキス 0.5 清水 残り 合計 100.0(%) 油相部 大豆サラダ油 実施例2 下記配合の水相部65部とその上に載置した油相部35部と
からなる分離型ドレッシング。
水相部 食酢(酸度5%) 40.0(%) 食塩 5.0 砂糖 10.0 ピーナッツ片(平均粒度30メッシュ) 3.0 アーモンド片(平均粒度30メッシュ) 3.0 キサンタンガム 0.1 オニオンパウダー 1.0 グランドホワイトペパー 0.5 グルタミン酸ソーダ 0.1 清水 残り 合計 100.0(%) 油相部 ヒマワリサラダ油 80.0(%)ゴマサラダ油 20.0 合計 100.0(%) 実施例3 下記配合の水相部62部とその上に載置した油相部38部と
からなる分離型ドレッシング。
水相部 食酢(酸度5%) 35.0(%) レモン果汁 2.0 食塩 5.0 砂糖 10.0 ピーナッツ片(平均粒度10メッシュ) 20.0 グアーガム 0.2 オニオンパウダー 1.0 植物タンパク分解物 1.0 清水 残り 合計 100.0(%) 油相部 コーンサラダ油

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水相部の上に油相部を載置してなり、その
    水相部はそれを構成する原料の一部として平均粒度が約
    4〜40メッシュの範囲内にあるナッツ片とガム質類を含
    み、かつ水相部から前記ナッツ片を除いた液状部の粘度
    が約100〜500cpであることを特徴とする分離型ドレッシ
    ング。
JP62018548A 1987-01-30 1987-01-30 分離型ドレツシング Expired - Fee Related JPH0783691B2 (ja)

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