JPH0783623A - 厚み計測方法及び装置 - Google Patents

厚み計測方法及び装置

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JPH0783623A
JPH0783623A JP23388793A JP23388793A JPH0783623A JP H0783623 A JPH0783623 A JP H0783623A JP 23388793 A JP23388793 A JP 23388793A JP 23388793 A JP23388793 A JP 23388793A JP H0783623 A JPH0783623 A JP H0783623A
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JP
Japan
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sample
light
photodetector
objective lens
thickness
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP23388793A
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English (en)
Inventor
Shinji Suzuki
伸二 鈴木
Tetsuo Hizuka
哲男 肥塚
Moritoshi Ando
護俊 安藤
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】試料の局所的厚みを計測し、かつ、物質内表面
付近に形成された空洞の内部と外部の間の部分の厚みを
計測する。 【構成】レーザ18から放射された光束を、対物レンズ
14を通して試料12に集光させ、試料12からの反射
光を、対物レンズ14に通し、次いで絞り24の光透過
点24aに通して光検出器26で受光し、試料12を対
物レンズ14の光軸方向へ移動させながら光検出器26
の出力を読み取り、光検出器26の出力が極大値となる
試料12の2つの位置の間隔dを求め、間隔dと試料1
2の屈折率nとの積ndを試料12の厚みとして求め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板上に形成された
膜、単体のフィルム又は物質内表面付近に形成された空
洞の内部と外部の間の部分の厚みを光学的に計測する計
測方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば図13(A)に示す如く、基板1
0上の膜12の厚みを計測する場合、従来では、対物レ
ンズ14で基板10上に光束を収束させて基板10の表
面位置を求め、同様に、対物レンズ14で光束を膜12
上に収束させて膜12の表面位置を求め、両位置の差を
膜12の厚みとして求めていた。この計測装置には、図
12に示すような共焦点レーザ走査顕微鏡が用いられて
いる。
【0003】基板10は、移動ステージ16上に搭載さ
れ、この基板10に対しレーザ18からの光束が、絞り
20のピンホール20aを通りビームスプリッタ22で
反射され、対物レンズ14を通って照射される。照射点
からの反射光は、対物レンズ14、ビームスプリッタ2
2及び絞り24のピンホール24aを通って光検出器2
6で検出される。
【0004】図12(A)に示す状態では、照射光束の
収束点が基板10の表面からずれているので、光検出器
26で受光される光量は少ない。この状態から、移動ス
テージ16を光軸方向(図示Z方向)へ移動させなが
ら、光検出器26の出力を読取り、この出力が最大とな
る点で移動ステージ16を停止させると、図12(B)
に示す如く、照射光束の対物レンズ14による収束点が
基板10の表面に一致し、かつ、反射光束の対物レンズ
14による収束点が絞り24のピンホール24aの位置
に一致する。
【0005】換言すれば、照射光束の対物レンズ14に
よる収束点が膜12の表面に一致したときに、反射光束
の対物レンズ14による収束点が絞り24のピンホール
24aの位置に一致して、光検出器26の出力が最大と
なるように、光学系が配置されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、基板10の表
面位置と膜12の表面位置との差で膜12の厚みを計測
しているので、基板10に凹凸や撓みがあった場合に
は、計測値が不正確となる。換言すれば、試料の局所的
厚みを計測することができない。また、図13(B)に
示すような、基板10内の表面付近に形成された空洞1
0aの内部と外部の間の部分の厚みtを計測することが
できない。
【0007】本発明の目的は、このような問題点に鑑
み、試料の局所的厚みを計測することができ、かつ、物
質内表面付近に形成された空洞の内部と外部の間の部分
の厚みを計測することが可能な厚み計測方法及び装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明に係
る厚み計測方法及び装置を、実施例図中の対応する構成
要素の符号を引用して説明する。第1発明の厚み計測方
法では、例えば図1に示す如く、レーザ18から放射さ
れた光束を、対物レンズ14を通して試料12に集光さ
せ、試料12からの反射光を、対物レンズ14に通し、
次いで絞り24の光透過点24aに通して光検出器26
で受光し、一体としたレーザ18、対物レンズ14、絞
り24及び光検出器26に対し相対的に試料12を対物
レンズ14の光軸方向へ移動させながら光検出器26の
出力を読み取り、光検出器26の出力が極大値となる試
料12の2つの位置の間隔dを求め、該間隔dと試料1
2の屈折率nとの積ndを試料12の厚みとして求め
る。
【0009】本第1発明では、試料12の表面と裏面の
位置を直接検出しているので、試料12の局所的厚みを
計測することができ、かつ、物質内表面付近に形成され
た空洞の内部と外部の間の部分の厚みを計測することが
できる。ここで、図8に示す如く、試料12が比較的薄
い場合には、受光強度SのピークS1及びS2の裾部分
の重なりが大きくなる。これは、試料12の表面に光束
収束点を一致させて収束点を絞り24の光透過点24a
の位置に結像させたとき、試料12の裏面からの反射光
の対物レンズ14による収束点が光透過点24aの位置
に接近するためである。これにより、試料表面からの反
射光のみの受光強度SUのピークの裾部分と、試料裏面
からの反射光のみの受光強度SDのピークの裾部分との
重なりが大きくなると、実際に検出される受光強度S
は、特に、小さい方のピークS2が大きい方のピークS
1側へΔSシフトし、ピーク間距離が理想的な場合より
も短くなる。また、両ピークが接近し過ぎると、小さい
方のピークが検出できなくなる。
【0010】そこで、この問題点を解決するために、第
2発明の厚み計測方法では、例えば図10に示す如く、
レーザ18から放射された光束を、対物レンズ14を通
して試料12に集光させ、試料12からの反射光を、対
物レンズ14に通し、次いで絞り24の光透過点24a
に通して光検出器26で受光し、試料12を対物レンズ
14の光軸方向へ移動させながら光検出器26の出力を
読み取り、光検出器26の出力が最大になったときの試
料12の位置Z1を読み取り、試料12の位置をZ1に
固定し、絞り24及び光検出器26を一体としてその光
入射方向へ後退させ、遮光点34aを有するマスク34
を、遮光点34aを光軸上に一致させて後退前の絞り2
4の位置に配置し、絞り24及び光検出器26を一体と
して光軸方向へ移動させながら光検出器26の出力を読
み取り、光検出器26の出力が最大になったときの試料
12の位置Z2を読み取り、位置Z1とZ2の間隔dを
求め、間隔dと試料12の屈折率nとに基づいて試料1
2の厚みを求める。
【0011】本第2発明では、ピークS2の位置Z2
を、ピークS1の影響を除去して求めているので、試料
12が薄くて受光強度SのピークS1とS2とが互いに
接近しても、試料12の厚みを正確に計測することがで
きる。第3発明の厚み計測装置では、例えば図1に示す
如く、試料12が搭載される移動ステージ16と、移動
ステージ16の位置を検出する位置検出手段29と、移
動ステージ16の試料搭載面に対向して配置された対物
レンズ14と、光束を試料12に集光させるために該光
束を対物レンズ14の光軸に沿って入射させるレーザ1
8と、該光束の試料12からの反射光が対物レンズ14
を通って入射される位置に配置された光検出器26と、
遮光体に光透過点24aが形成され、光透過点24aを
光軸上に一致させて光検出器26の受光面側に配置され
た絞り24と、移動ステージ16を光軸方向へ移動させ
ながら光検出器26の出力及び移動ステージ16の位置
を読み取り、光検出器26の出力が極大値となる移動ス
テージ16の2つの位置の間隔dを求める制御・測定回
路28、30と、を有し、間隔dと与えられた試料12
の屈折率nとの積ndを試料12の厚みとして求める。
【0012】本第3発明では、試料12の表面と裏面の
位置を直接検出しているので、試料12の局所的厚みを
計測することができ、かつ、物質内表面付近に形成され
た空洞の内部と外部の間の部分の厚みを計測することが
できる。ここで、図4(A)に示すような光束が、空気
に対する屈折率が比較的大きい試料12に入射すると、
光束中の各光線の入射角及び屈折角が異なることから、
光束が試料12内で1点に収束せず、図3に示す位置Z
=Z2での受光強度SのピークS2が鈍くなり、試料1
2の厚みを正確に計測することができない。
【0013】そこで、この問題点を解決するために、第
3発明の第1態様では、例えば図5に示す如く、遮光体
にリング形透光部32aが形成され、該リングの中心を
レーザ18から放射された光束の中心に一致させて配置
され、一定発散角の光束のみを対物レンズ14に通させ
るマスク32を有する。この構成の場合、試料12へ入
射する光束の入射角が一定になり、図4(B)に示すよ
うな収差が生じないので、照射光束を試料12の裏面に
収束させることができる。したがって、図3に示す位置
Z=Z2での受光強度SのピークS2が鋭くなり、位置
Z2をより正確に検出することができ、もって、厚みd
をより正確に計測することができる。
【0014】ここで、図6(A)に示す如く、試料12
の表面及び裏面が粗い場合、試料12の表面又は裏面に
照射光束を収束させても、反射光が拡散するので、絞り
24の直前での光強度分布は図6(B)に示す如く不均
一となる。図6(C)は、(B)の直線ABに沿った光
強度分布を示す。このように光強度分布が不均一になる
と、受光強度Sのピーク位置が不正確にとなり、したが
って、試料12の厚みの計測精度が低下する。
【0015】そこで、この問題点を解決するために、第
3発明の第2態様では、例えば図7に示す如く、制御・
測定回路28A、30は、移動ステージ16を上記光軸
と直角な方向へ所定範囲内で移動させながら、光検出器
26の出力を読み取り、該出力の平均値を、このときの
移動ステージ16の光軸方向位置での光検出器26出力
として用いる。
【0016】この構成の場合、試料12の表面及び裏面
が粗くても、試料12の厚みをより正確に計測すること
ができる。第3発明の第3態様では、試料12が比較的
薄い場合の上記問題点を解決するために、例えば図9に
示す如く、遮光体の、一定直径の円上に透光部32aが
形成され、該円の中心を対物レンズ14の光軸に一致さ
せ且つ対物レンズ14に接近して配置され、試料12へ
の入射光束及び試料12からの反射光束を制限するマス
ク32を有する。
【0017】この構成の場合、試料12の表面からの反
射光は、入射光と同一光路となるので、対物レンズ14
を通った後、マスク32の透光部32aを通るが、試料
12の裏面での反射光は、透光部32aを通ることがで
きない。これに対し、図9(B)に示す状態では、試料
12の裏面からの反射光は、入射光と同一光路となるの
で、対物レンズ14を通った後、マスク32の透光部3
2aを通るが、試料12の表面での反射光は、透光部3
2aを通ることができない。
【0018】したがって、本第3態様によれば、試料1
2が薄くて受光強度SのピークS1とS2とが互いに接
近しても、試料12の厚みを正確に計測することができ
る。
【0019】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。 [第1実施例]図1は、第1実施例の厚み計測装置の概
略構成を示す。図12と同一構成要素には、同一符号を
付してその説明を省略する。
【0020】試料12は、基板上に形成された膜、単体
のフィルム又は図13(B)に示すような物質内表面付
近に形成された空洞の内部と外部の間の部分である。図
1では、試料12中の光路を明示できるように試料12
を厚く記載し、かつ、簡単化のために試料12を直接、
移動ステージ16上に搭載した状態を示している。この
点は以下の各実施例においても同様である。
【0021】光検出器26の出力Sは、厚み測定回路2
8に供給される。また、移動ステージ16の位置(試料
搭載部の位置)は、位置検出器29で検出される。位置
検出器29は、例えばマイケルソン干渉計を用いたレー
ザ干渉測長器である。検出位置は、ステージコントロー
ラ30に供給され、ステージコントローラ30は、厚み
測定回路28からの指令に応じて、移動ステージ16を
駆動し又は移動ステージ16の位置を厚み測定回路28
に供給する。
【0022】厚み測定回路28は、マイクロコンピュー
タを用いて構成されており、図2に示すような処理を行
う。 (Q1)ステージコントローラ30を介し移動ステージ
16を初期位置へ移動させる。この初期位置では、照射
光束の対物レンズ14による収束点は必ず試料12の上
方にあるとする。
【0023】(Q2)ステージコントローラ30を介し
移動ステージ16を設定距離だけ上昇させる。この際、
受光強度S及び位置Zを読み取り、受光強度Sと位置Z
とを対応させてメモリに格納する。 (Q3)このメモリには、図3に示すような曲線のデー
タが格納され、厚み測定回路28は、受光強度Sが極大
値S1及びS2となる2つの位置Zの値Z1及びZ2を
求める。
【0024】図1(A)及び(B)はそれぞれ、位置Z
がZ1及びZ2である状態を示している。試料12に入
射する光の一部は試料12の表面で反射され、残りが試
料12内を通り、その一部が試料12の裏面で反射され
て対物レンズ14の方へ向かう。図1(A)では、照射
光束の対物レンズ14による収束点が試料12の表面に
一致し、この収束点からの反射光が対物レンズ14を通
って絞り24のピンホール24aの位置に結像されてい
る。この状態では、試料12の裏面からの反射光は絞り
24の下方に結像され、その光は僅かしかピンホール2
4aを通らないので、受光強度Sはこのとき、第1の極
大値S1となる。
【0025】これに対し、図1(B)では、照射光束は
試料12の裏面に収束し、収束点からの反射光は絞り2
4のピンホール24aの位置に結像される。一方、試料
12の表面で反射された光束は、絞り24の位置では広
がっているので、僅かしかピンホール24aを通らな
い。このため、受光強度Sは極大値S1より小さい第2
の極大値S2となる。
【0026】(Q4)厚みd=n(Z2−Z1)を算出
する。ここに、空気に対する試料12の屈折率nは、予
め厚み測定回路28に与えられている。 (Q5)算出した厚みdを出力する。 本第1実施例では、試料12の表面と裏面の位置を直接
検出しているので、試料12の局所的な厚みを計測する
ことができ、また、物質内表面付近に形成された空洞の
内部と外部の間の部分の厚みも計測することができる。
【0027】[第2実施例]図4(A)に示すような光
束が、空気に対する屈折率が比較的大きい試料12に入
射すると、光束中の各光線の入射角及び屈折角が異なる
ことから、光束が試料12内で1点に収束せず、図3に
示す位置Z=Z2での受光強度SのピークS2が鈍くな
る。このため、屈折率が比較的大きい試料12に対して
は、上記第1実施例の厚み計測装置では、試料12の厚
みを正確に計測することができない。
【0028】そこで、このような問題を解決するため
に、本第2実施例の厚み計測装置では、図5(A)に示
す如く、絞り20とビームスプリッタ22との間の光路
中に、マスク32を配置している。マスク32は、図5
(B)遮光体に透光リング32aを形成したものであ
り、絞り20からの光束のうち、発散角が一定の光束の
みを透過させる。図5(B)では、遮光部をクロスハッ
チングで表している。
【0029】これにより、試料12へ入射する光束の入
射角が一定になり、図4(B)に示すような収差が生じ
ないので、照射光束を試料12の裏面に収束させること
ができる。したがって、図3に示す位置Z=Z2での受
光強度SのピークS2が鋭くなり、位置Z2をより正確
に検出することができ、もって、厚みdをより正確に計
測することができる。
【0030】なお、マスク32は、図5(A)中の位置
A以外の位置B、C又はDに配置しても、前記効果が得
られる。 [第3実施例]図6(A)は、試料12の表面及び裏面
が粗い場合を示している。この場合、試料12の表面又
は裏面に照射光束を収束させても、反射光が拡散するの
で、絞り24の直前での光強度分布は図6(B)に示す
如く不均一となる。図6(C)は、(B)の直線ABに
沿った明るさ分布を示す。このように明るさ分布が不均
一になると、受光強度Sのピーク位置が不正確にとな
り、したがって、試料12の厚みの計測精度が低下す
る。
【0031】そこで、図7において、第3実施例の厚み
測定回路28Aは、各位置Zについて、Z軸に垂直なX
−Y面内の計測点近傍で移動ステージ16を高速走査さ
せ、この際、受光強度Sを積算してその平均値を求め
る。図6(C)中の点線は、積算平均した光強度を示
す。このようにすれば、試料12の表面及び裏面が粗い
場合でも、試料12の厚みをより正確に計測することが
できる。
【0032】[第4実施例]図8に示す如く、試料12
が比較的薄い場合には、受光強度SのピークS1及びS
2の裾部分の重なりが大きくなる。これは、試料12の
表面に光束収束点を一致させて収束点をピンホール24
aの位置に結像させたとき、試料12の裏面からの反射
光の対物レンズ14による収束点がピンホール24aの
位置に接近するためである。これにより、試料表面から
の反射光のみの受光強度SUのピークの裾部分と、試料
裏面からの反射光のみの受光強度SDのピークの裾部分
との重なりが大きくなると、実際に検出される受光強度
Sは、特に、小さい方のピークS2が大きい方のピーク
S1側へΔSシフトし、ピーク間距離が理想的な場合よ
りも短くなる。また、両ピークが接近し過ぎると、小さ
い方のピークが検出できなくなる。
【0033】そこで、本第4実施例では、図9に示す如
く、マスク32を対物レンズ14に接近して配置してい
る。図9(A)及び(B)はそれぞれ、図1(A)及び
(B)と対応している。図9(A)に示す状態では、試
料12の表面からの反射光は、入射光と同一光路となる
ので、対物レンズ14を通った後、マスク32の透光リ
ング32aを通るが、試料12の裏面での反射光は、透
光リング32aを通ることができない。これに対し、図
9(B)に示す状態では、試料12の裏面からの反射光
は、入射光と同一光路となるので、対物レンズ14を通
った後、マスク32の透光リング32aを通るが、試料
12の表面での反射光は、透光リング32aを通ること
ができない。したがって、受光強度SのピークS1とS
2とが分離される。
【0034】本第4実施例によれば、試料12が薄くて
受光強度SのピークS1とS2とが互いに接近しても、
試料12の厚みを正確に計測することができる。なお、
マスク32の代わりに、図9(D)に示す如く、遮光体
にピンホール32b及び32cが形成されたものを用い
ても、図9(A)及び(B)に示す光路となるので、上
記効果が得られる。
【0035】[第5実施例]図10は、第5実施例の厚
み計測装置の概略構成を示す。この厚み計測装置は、上
記第4実施例で述べた問題点を、他の手段で解決してい
る。上述のように、受光強度SのピークS1とS2の裾
部分の重なりが大きくなっても、ピークS1のシフトは
小さい。そこで、この厚み計測装置では、ピークS1の
位置Z1は上記第1実施例と同様にして求め、ピークS
2の位置Z2を、ピークS1の影響を除去して求めてい
る。
【0036】絞り24及び光検出器26は、Zステージ
16Aにより光軸方向へ一体的に移動可能となってい
る。Zステージ16Aの位置(移動部位置)は、位置検
出器29Aで検出される。この検出位置はステージコン
トローラ30Aに供給され、ステージコントローラ30
Aは、厚み測定回路28Bからの指令に応じて、Zステ
ージ16Aを駆動し又はZステージ16Aの位置を厚み
測定回路28Bに供給する。
【0037】厚み計測装置は、計測処理の途中におい
て、マスク34を用いる。マスク34は、透明フィルム
の中心部に遮光点34aが形成されている。次に、図1
1に基づいて、厚み測定回路28Bによる計測処理を説
明する。 (R1)厚み測定回路28Bは、ステージコントローラ
30Aを介してZステージ16Aを初期位置にする。こ
のときのZステージの位置を、Z=Z1とする。
【0038】(R2)厚み測定回路28Bは、ステージ
コントローラ30Aを介して移動ステージ16を初期位
置にし、次いで試料12を上昇させながら受光強度Sを
読み取り、受光強度Sが極大値になったと判定したとき
に、移動ステージ16を停止させる。これにより、図1
0(A)に示す状態となる。 (R3)Zステージ16Aにより、絞り24及び光検出
器26を一体として設定距離だけ上昇させて退避させ
る。
【0039】(R4)図10(B)に示す如く、絞り2
4の初期位置に、遮光点34aを光軸上にしてマスク3
4を配置する。これにより、試料12の表面からの反射
光は、遮光点34aで遮られ、ピンホール24aに到達
しない。以下においては、試料12の位置を固定してい
るので、試料12の表面からの反射光の遮光状態が維持
される。
【0040】(R5、R6)絞り24及び光検出器26
を一体として上昇又は下降させながら受光強度Sを読み
取り、受光強度Sが極大であると判定したときに、Zス
テージ16Aを停止させる。この状態では、図10
(B)に示す如く、試料12の裏面からの反射光がピン
ホール24aの位置に収束している。 (R7)このときのZステージ16Aの位置Z2を読み
取る。
【0041】(R8)位置Z1、Z2及び試料12の空
気に対する屈折率nに基づいて、試料12の厚みdを算
出する。 (R9)算出した厚みdを出力する。 本第5実施例によれば、試料12が薄くて受光強度Sの
ピークS1とS2とが互いに接近しても、試料12の厚
みを正確に計測することができる。
【0042】なお、本発明には外にも種々の変形例が含
まれる。例えば、レーザ18及び絞り20と、絞り24
及び光検出器26との位置を入れ換えた構成であっても
よい。また、試料12を移動させる代わりに、レーザ1
8、絞り20、ビームスプリッタ22、絞り24及び光
検出器26を一体的に、試料12に対し移動させる構成
であってもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明した如く、本第1発明に係る厚
み計測方法及び本第3発明に係る厚み計測装置ではいず
れも、試料の表面と裏面の位置を直接検出しているの
で、試料の局所的厚みを計測することができ、かつ、物
質内表面付近に形成された空洞の内部と外部の間の部分
の厚みを計測することができるという優れた効果を奏
し、厚み計測方法及び装置の用途拡大に寄与するところ
が大きい。
【0044】本第2発明に係る厚み計測方法では、受光
強度の2つのピークのうち小さい方の位置を、大きい方
のピークの影響を除去して求めているので、試料が薄く
て受光強度の2つのピークが互いに接近しても、試料の
厚みを正確に計測することができるという効果を奏す
る。第3発明の第1態様によれば、試料へ入射する光束
の入射角が一定になって収差が生じないので、照射光束
を試料の裏面に収束させることができ、したがって、受
光強度の2つのピークのうち小さい方が鋭くなり、その
位置をより正確に検出することができ、もって、厚みを
より正確に計測することができるという効果を奏する。
【0045】第3発明の第2態様によれば、試料の表面
及び裏面が粗くても、平均化処理により試料の厚みをよ
り正確に計測することができるという効果を奏する。第
3発明の第3態様によれば、試料が薄くて受光強度の2
つのピークが互いに接近しても、ピーク相互間の影響を
除去しているので、試料の厚みを正確に計測することが
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の厚み計測装置を示す図で
ある。
【図2】図1の装置による計測処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図3】試料の高さに対する光検出器の出力を示す線図
である。
【図4】空気に対する試料の屈折率が大きい場合の問題
点を示す図である。
【図5】本発明の第2実施例の厚み計測装置を示す図で
ある。
【図6】試料の表面及び裏面が粗い場合の問題点を示す
図である。
【図7】本発明の第3実施例の厚み計測装置を示す図で
ある。
【図8】試料が薄い場合の問題点を示す図である。
【図9】本発明の第4実施例の厚み計測装置を示す図で
ある。
【図10】本発明の第5実施例の厚み計測装置を示す図
である。
【図11】図5の装置による計測処理手順を示すフロー
チャートである。
【図12】従来の厚み計測装置を示す図である。
【図13】従来の厚み計測装置及びその問題点の説明図
である。
【符号の説明】
12 試料 14 対物レンズ 16 移動ステージ 16A Zステージ 18 レーザ 20、24 絞り 20a、24a ピンホール 22 ビームスプリッタ 26 光検出器 28、28A、28B 厚み測定回路 29、29A 位置検出器 30、30A ステージコントローラ 32、32A、34 マスク 32a 透光リング 32b、32c ピンホール 34a 遮光点

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ(18)から放射された光束を、
    対物レンズ(14)を通して試料(12)に集光させ、
    該試料からの反射光を、該対物レンズに通し、次いで絞
    り(24)の光透過点(24a)に通して光検出器(2
    6)で受光し、 一体とした該レーザ、該対物レンズ、該絞り及び該光検
    出器に対し相対的に該試料を該対物レンズの光軸方向へ
    移動させながら該光検出器の出力を読み取り、該光検出
    器の出力が極大値となる該試料の2つの位置の間隔dを
    求め、 該間隔dと該試料の屈折率nとの積ndを該試料の厚み
    として求めることを特徴とする厚み計測方法。
  2. 【請求項2】 レーザ(18)から放射された光束を、
    対物レンズ(14)を通して試料(12)に集光させ、
    該試料からの反射光を、該対物レンズに通し、次いで絞
    り(24)の光透過点(24a)に通して光検出器(2
    6)で受光し、 該試料を該対物レンズの光軸方向へ移動させながら該光
    検出器の出力を読み取り、該光検出器の出力が最大にな
    ったときの該試料の位置Z1を読み取り、該試料の位置
    をZ1に固定し、 該絞り及び該光検出器を一体としてその光入射方向へ後
    退させ、 遮光点(34a)を有するマスク(34)を、該遮光点
    を光軸上に一致させて後退前の該絞りの位置に配置し、 該絞り及び該光検出器を一体として光軸方向へ移動させ
    ながら該光検出器の出力を読み取り、該光検出器の出力
    が最大になったときの該試料の位置Z2を読み取り、 該位置Z1とZ2の間隔dを求め、該間隔dと該試料の
    屈折率nとに基づいて該試料の厚みを求めることを特徴
    とする厚み計測方法。
  3. 【請求項3】 試料(12)が搭載される移動ステージ
    (16)と、 該移動ステージの位置を検出する位置検出手段(29)
    と、 該移動ステージの試料搭載面に対向して配置された対物
    レンズ(14)と、 光束を該試料に集光させるために該光束を該対物レンズ
    の光軸に沿って入射させるレーザ(18)と、 該光束の該試料からの反射光が該対物レンズを通って入
    射される位置に配置された光検出器(26)と、 遮光体に光透過点(24a)が形成され、該光透過点を
    光軸上に一致させて該光検出器の受光面側に配置された
    絞り(24)と、 該移動ステージを光軸方向へ移動させながら該光検出器
    の出力及び該移動ステージの位置を読み取り、該光検出
    器の出力が極大値となる該移動ステージの2つの位置の
    間隔dを求める制御・測定回路(28、30)と、 を有し、該間隔dと与えられた該試料の屈折率nとの積
    ndを該試料の厚みとして求めることを特徴とする厚み
    計測装置。
  4. 【請求項4】 遮光体にリング形透光部(32a)が形
    成され、該リングの中心を前記レーザ(18)から放射
    された光束の中心に一致させて配置され、一定発散角の
    光束のみを前記対物レンズ(14)に通させるマスク
    (32)を有することを特徴とする請求項3記載の厚み
    計測装置。
  5. 【請求項5】 前記制御・測定回路(28A、30)
    は、前記移動ステージ(16)を前記光軸と直角な方向
    へ所定範囲内で移動させながら、前記光検出器(26)
    の出力を読み取り、該出力の平均値を、このときの該移
    動ステージの光軸方向位置での光検出器出力として用い
    ることを特徴とする請求項3記載の厚み計測装置。
  6. 【請求項6】 遮光体の、一定直径の円上に透光部(3
    2a)が形成され、該円の中心を前記対物レンズ(1
    4)の光軸に一致させ且つ該対物レンズに接近して配置
    され、該試料(12)への入射光束及び該試料からの反
    射光束を制限するマスク(32)を有することを特徴と
    する請求項3記載の厚み計測装置。
JP23388793A 1993-09-20 1993-09-20 厚み計測方法及び装置 Withdrawn JPH0783623A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002517742A (ja) * 1998-06-05 2002-06-18 デンタルマティック テクノロジーズ インコーポレーテッド 軸方向照明による形状の光電獲得方法および装置
JP2012021856A (ja) * 2010-07-14 2012-02-02 Keyence Corp 干渉膜厚計

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002517742A (ja) * 1998-06-05 2002-06-18 デンタルマティック テクノロジーズ インコーポレーテッド 軸方向照明による形状の光電獲得方法および装置
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