JPH078346B2 - 化粧面の形成法 - Google Patents

化粧面の形成法

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JPH078346B2
JPH078346B2 JP27767586A JP27767586A JPH078346B2 JP H078346 B2 JPH078346 B2 JP H078346B2 JP 27767586 A JP27767586 A JP 27767586A JP 27767586 A JP27767586 A JP 27767586A JP H078346 B2 JPH078346 B2 JP H078346B2
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寿衛 小関
雅彦 阿部
聖一 富田
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株式会社アイジー技術研究所
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は化粧面に凹凸模様を有する金属薄板、あるいは
スレート板、炭酸カルシウム板、石綿セメントとパーラ
イト粒、ALC板などからなり、その化粧面にスタッコ模
様などの凹凸模様を有するパネルの各々の化粧面をより
立体的な外観にしうる化粧面の形成法に関するものであ
る。
一般に金属薄板からなる外装材、例えば内、外壁、屋根
材、ルーフデッキ、パラペット等の化粧面は平坦面、リ
シン面、エンボス模様面となっており、また窯業系パネ
ルの化粧面は平坦面、スタッコ模様、あるいはマスチッ
ク模様を吹付けた外観となっている。そして、金属薄板
を用いた外装材は単なる人工美的であり、かつエンボス
模様も薄ぺらな凹凸としか見えず、立体感に劣り、凹凸
模様の角部にクラックが入ったりする欠点があった。ま
た、窯業系パネルでは金属薄板よりも自然感に富むが、
深みのある立体感に欠け、しかも凹凸模様の形成が容易
でない不利があった。
本発明はこのような欠点を除去するため、少なくとも前
処理被膜、化粧被膜を有する外装材、あるいは窯業系の
パネルの化粧面に、立体感助長剤を方向性を有して塗布
し、かつ凸模様の頂面部上の上記助長剤を拭き取り、そ
の後、化粧面に対して均一に透明塗料を塗布し、焼付硬
化させることにより化粧面を視覚的により深い凹凸模様
面のように錯覚させると共に、自然感をも醸し出すよう
にした化粧面の形成法を提案するものである。
〔実施例〕
以下に、図面を用いて本発明に係る化粧面の形成法につ
いて詳細に説明する。第1図(a)、(b)は本発明に
係る化粧面の形成法によって形成するための外装材の一
例を抽出して示す説明図であり、(a)図は金属薄板か
らなる外装材の場合、(b)図は窯業系からなる外装
1′の場合である。さらに説明すると、金属薄板2と
しては表面処理鋼板、ガルファン、ガルバリウム鋼板、
ステンレス板、アルミニウム板、銅板、窯業系のボード
2′としては石膏ボード、スレート板、炭酸カルシウム
板、珪酸カルシウム板、セメントとカルシウムとアルミ
ネート、サルフェート、ハイドレートを主原料とし、こ
れにパルプ、ガラス繊維、パーライトを混入したもの、
石綿セメント珪酸カルシウム板、発泡コンクリート板、
セメントの中に高強度の耐アルカリガラス繊維入りセメ
ント板、石綿セメントにパルプ、パーライトを混入した
もの等を材料とする板体である。また、外装材の表面
には凹模様3と凸模様4とかなる凹凸模様5を有するも
のである。6はマスキングコートで第2図に示すように
外装材の凸模様4の頂面部4aにロールコータ7によっ
て塗布するものである。マスキングコート6は頂面部4a
にある色、模様を一時、被覆し、最終的に拭き取り、頂
面部4aを化粧面に直接に露出させうるものであり、頂面
部4a以外に流れ込まない粘度で、かつ拭き取ることが出
き、その上に化粧面に悪影響を与えないような材料から
なるものである。その具体例としては塗料、PVA、水
(しめすだけ)などの1種からなるものである。8は立
体感助長剤(以下、単に助長剤という)で第3図
(a)、(b)に示すように少なくとも凸模様4の側面
部4bの1部もしくは相当部に方向性を有して分布せしめ
るか上記の他の凹模様3の底面部3aの1部以上に分布せ
しめたものである。さらに説明すると、助長剤8は化粧
面に視覚的な要素、すなわち、機械的な凹凸模様のほか
に、この凹凸模様5に陰影的機能を付加してより深く、
立体感に富む化粧面とするためのものである。その材料
としては化粧面の色、濃度と少なくとも僅かでも異なる
ものであり、例えば塗料、アスファルト等の1種からな
る。また、その塗布方法としては外装材の進行方向に
対し角度θで衝突するようにスプレーガン9を第3図
(a)に示すように設置するか、(b)図に示すように
ロールコータ10、あるいは図示しないがカーテンフロコ
ータによって助長剤8を塗布するものである。この場
合、外装材の移動速度はロールコータ10、カーテンフ
ロコータによって塗布された助長剤8が少なくとも凸模
様の側面部4bの1部に塗布されない部分が生ずるような
速度である。11は拭き取りローラで第4図に示すように
頂面部4aに存在する未硬化状態のマスキングコート6、
助長剤8を拭き取るものである。その構成は拭き取りロ
ーラ11と溶剤12を貯留するためのローラ13とドクターナ
イフ14とからなり、少なくとも1段、必要に応じて複数
段(図示せず)を並列に設置したものである。15は透明
塗料であり、第5図に示すように拭き取りローラ11によ
り頂面部4aの助長剤、マスキングコート6を除去された
外装材の化粧面全面に、フローコタ、あるいはスプレ
ーガン16によりほぼ均一厚さで塗布するものである。さ
らに詳説すると、透明塗料15は合成樹脂塗料からなり化
粧面全面に塗布されるために、金属薄板2からなる外装
を使用する際には、金属薄板2の化粧面側にエンボ
ス加工によるクラック、特に凹凸面の角部に発生してい
る場合でも、そのクラック発生部分を被覆して発錆を防
止すると共に、エンボス加工を過酷な条件下で行って
も、この透明塗料15により被覆してしまうので、エンボ
ス加工の条件設定が非常に楽となる。さらに、この透明
塗料15と助長剤8との相乗効果により、光沢、深みのあ
る立体感の向上した外装材となるものである。17はヒ
ータで第6図に示すように外装材の凹模様3に存在す
る助長剤8、および化粧面全面に施した透明塗料15を乾
燥、もしくは焼付け等するものであり、その具体例とし
ては熱風方式、直火方式、あるいは熱線方式のいずれか
である。
次に本発明に係る化粧面の形成法の一実施例について説
明する。いま、外装材としてはコイル状に巻回された
0.27mm厚のカラー鋼板(白色のアルキッド樹脂を焼き付
けした板材)でその表面に深さ0.9mmの凹凸模様5がエ
ンボス加工により形成されているとする。そこで、第2
図に示すように外装材を矢印イ方向へコンベアを介し
て60m/minの速度で搬送すると共に、その頂面部4aに例
えば白色に近い色(マスキングコート塗料6)をロール
コータ7で塗布する。次に、第3図(a)に示すように
矢印イ方向へ上記と同速度で移動する化粧面、特に凹凸
模様5に対しスプレーガン9から助長剤8(ポリエステ
ル樹脂系塗料)を角度θ=45°で吹き付ける。この場
合、助長剤8は頂面部4aと側面部4bのスプレーガン9の
スプレー方向と直交する面、および底面部3aに分布す
る。換言すれば、側面部4bのうちスプレー方向と直行し
ない部分は全く助長剤8が存在せず、それ以外で角度に
よって幾分づつ存在するような状態である。次に第4図
に示すように拭き取りローラ11を介して頂面部4a上に存
在するマスキングコート6と助長剤8を拭き取り、第5
図に示すように化粧面全面に透明塗料(ポリエステル系
樹脂塗料)15を塗布し第6図に示すように外装材を乾
燥、焼付けする工程へ送給し助長剤8透明塗料15を硬化
し、製品として送出するものである。
〔その他の実施例〕
以上、説明したのは本発明に係る化粧面の形成法の一実
施例にすぎず、第7図(a)、(b)に示すような2、
3段構造の凹凸模様5を有する外装材に形成すること
ができる。例えば、第7図(a)において頂面部4a′よ
り低い頂面部4aに塗布した助長剤8を拭き取らないよう
に形成することもできる。また、ローラコータ7、拭き
取りトーラ11のゴム、スポンジ等の硬度は目的に応じて
選択しうる。なお、第2図〜第7図においては外装材
のみを示しているが外装材1′も同様に形成し得るもの
である。
〔発明の効果〕
上述したように本発明に係る化粧面の形成法によれば、
凹凸模様に視覚的な陰影を方向性を有して形成すること
が極めて容易にでき、その結果、深く、立体感に富む化
粧面となる特徴がある。また、助長剤を任意角でスプレ
ーすることができるため、種々の陰影を有する化粧面を
容易に形成できる特徴がある。さらに、最終被覆とし
て、透明塗料を化粧面全面に形成したため、金属薄板に
エンボス加工する際に生じた化粧被膜のクラックを被覆
し、過酷なエンボス加工(深みのあるエンボス加工)さ
れた金属薄板でも安心して使用でき、かつ発錆をも防止
できる特徴がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)、(b)は本発明に係る化粧面の形成法に
使用する外装材の一例を示す拡大端面図、第2図、第3
図(a)、(b)、第4図、第5図、第6図は本発明に
係る化粧面の形成法の各工程を示す説明図、第7図
(a)、(b)は外装材のその他の形状を示す説明図で
ある。1′……外装材、5……凹凸模様、7……ロールコ
ータ、8……立体感助長剤、15……透明塗料。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化粧面に凹凸模様を有する外装材におい
    て、該外装材の凸模様の頂面部に対しマスキングコート
    をロールコータによって塗布し、次に立体感助長剤を化
    粧面に対して鋭角または鈍角方向からスプレーし、その
    後で前記頂面部に未硬化状態で存在するマスキングコー
    トと立体感助長剤を拭き取り、次に化粧面に透明塗料を
    ほぼ均一に塗布しその後で立体感助長剤と透明塗料を乾
    燥、焼付けして硬化せしめたことを特徴とする化粧面の
    形成法。
JP27767586A 1986-11-19 1986-11-19 化粧面の形成法 Expired - Fee Related JPH078346B2 (ja)

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