JPH0783397A - ガス漏洩検知装置 - Google Patents

ガス漏洩検知装置

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JPH0783397A
JPH0783397A JP23133393A JP23133393A JPH0783397A JP H0783397 A JPH0783397 A JP H0783397A JP 23133393 A JP23133393 A JP 23133393A JP 23133393 A JP23133393 A JP 23133393A JP H0783397 A JPH0783397 A JP H0783397A
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valve
pressure
flow
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Satoshi Suganobu
敏 菅信
Masaki Yamagishi
正樹 山岸
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガス流量の小さいときサブ供給路のみを通じ
てガスを供給し、大きな圧力損失を生じることなく、し
かもコンパクトで小型化に適し、実装性が高く既設設備
への対応を極めて簡単に行えるガス漏洩検知装置をを提
供する。 【構成】 サブ供給路と並列となるようにメイン供給路
31の途中に流路切替手段32を設ける。流路切替手段
の弁体32fがガス流量が大きいとき浮上して弁開し、
ガス流量が小さいとき自重で下降して弁閉する。流量検
知手段34が流体の流路断面積を縮小させた絞り部34
dの上流側における流体圧力と同下流側における流体圧
力の差圧に基づき流体の流量を測定する。弁体が下降す
ると、弁口の周囲に設けた突起32b1 に対してシール
材40a3 が接触して変形し弁閉する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガス漏洩検知装置に係
り、特に、LPガスや都市ガスなどの集団供給設備にお
いて、マイコンメータ上流の埋設管を含むガス供給管
(低圧部)のガス漏洩の有無についてガス供給を停止す
ることなく検知することのできるガス漏洩検知装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の装置として、例えば特開平
3−41300号公報において提案された図10に示す
ものがある。同図は、ガス漏洩検知装置を組み込んだ例
えばマンションなどの集合住宅にガスを供給するガス供
給設備を示し、プロパンガスボンベなどのガス供給源1
とマンション2のガス取入口3とはメイン供給路として
のガス供給管4により接続されており、ガス供給管4に
は圧力調整器5及び6並びにガスメータ7が設けられて
いる。また、ガス取入口3には例えば各階別にバルブ
8,9が設けられており、マンション2内の各住宅には
それぞれバルブ10及びガスメータ11を介して配管1
2によりガス消費設備13にガスが供給される。
【0003】ガス供給源であるプロパンガスボンベ1側
の元調整器5とマンション2全体に供給するガス量を積
算する親ガスメータ7との間のガス供給管4bには親調
整器6が設けられており、更にガス供給管4bには親調
整器6の入口側と出口側とを接続するサブ供給路として
のバイパスガス流路14が設けられている。このガス流
路14には入口側から順次子調整器15及び微少漏洩検
知手段としてのマイコンガスメータ(以下Mメータとい
う)16が設けられている。
【0004】そして子調整器15の調整圧力は親調整器
6の調整圧力より高く設定する。例えば親調整器6の調
整圧力が280mmH2 Oに設定されているときは、子調
整器15の調整圧力は約300mmH2 Oに設定するよう
にする。また、Mメータ16としては、微少流量、例え
ば3リットル/時間程度の流量を正確に積算でき、また
微少漏洩検知機能により監視し、30日間連続して3リ
ットル/時間以上の流量があるときには漏洩が生じてい
ると判断してその旨をランプの点灯により表示するもの
を用いる。
【0005】以上の構成において、夜間や深夜のガス消
費がほとんどなくなるときには、ガス供給管4bの圧力
が高くなって親調整器6が閉となり、子調整器15及び
Mメータ16にのみガスが流れるようになり、ガス供給
路4bを通じて流れる微少なガス流量を監視することが
できるようにする。親調整器6と子調整器15は、ガス
流量が小さくなったときメイン供給路を閉じてサブ供給
路のみを通じてガスを供給できるようにしたガス切替手
段を構成している。このときガス消費が全くなくしかも
ガスの微少漏洩も生じていなければ、親ガスメータ7及
びMメータ16共にガス流量を検出することがなくな
る。
【0006】そして、この様なことは例えば30日の比
較的長い所定期間の間には少なくとも1回は生じること
を前提にし、もしこの所定期間の間に親ガスメータ7及
びMメータ16共にガス流量を検出することがなくなら
ないときには、微少ガス漏洩が生じていると判断できる
ようになる。
【0007】このようにガス供給管の一部にバイパス流
路を設け、調整圧力の異なる調整器により低流量時にガ
スをバイパス流路に流し、このバイパス流路に設けた微
少流量を検出できるMメータによって流量を監視して微
少ガス漏洩を検知するようにしているので、ガス供給管
のガス漏洩検知をガス供給を強制的に停止することな
く、容易にかつ確実に行うことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の装置で
は、ガス供給路の圧力を高圧から低圧あるいは中圧から
低圧に減圧する親調整器6と子調整器15との間に差圧
を設けることでガス供給の優先方向を決定する切替機能
を持たせていて、減圧手段と切替手段とを組み合わせた
構成となっているため、装置が大型になり過ぎるという
問題がある。
【0009】また、図11に示すようなガス供給システ
ム、すなわち、都市ガスや簡易ガス設備等のようにガス
が既に低圧圧力の状態にされたガスを供給する地中に埋
設された低圧支管21に対し同じく地中に埋設された灯
外内管22を分岐して接続し、地表から開閉操作できる
手動切替弁23を途中に有するこの灯外内管22を介し
てガスを集合住宅24の集団供給設備に供給するように
したものに、上述のような調整器の差圧を利用した従来
の装置を適用しようとした場合には、装置通過時の圧力
損失が大きくなり過ぎ、その切替機能を活かすことがで
きない。
【0010】更に、上述のような既設のガス供給システ
ムに適用しようとした場合、既設のガス供給管或いは内
管を大幅に変更したり、埋設管の一部を露出させて取り
付け工事をする必要があり、作業が大掛かりとなり、既
設設備に対応するには面倒な構成となっている。
【0011】よって本発明は、上述した従来の問題点に
鑑み、ガス流量が小さくなったときメイン供給路を閉じ
てサブ供給路のみを通じてガスを供給できるようにする
ために、大きな圧力損失を生じることなく、しかもコン
パクトで小型化に適した構成を採ることができ、実装性
が高く既設設備への対応を極めて簡単に行うことができ
るガス漏洩検知装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
するため本発明により成されたガス漏洩検知装置は、ガ
ス流量が小さくなったときメイン供給路を閉じ、該メイ
ン供給路と並列に設けられたサブ供給路のみを通じてガ
スを供給できるようにし、サブ供給路に設けた流量検知
手段による流量監視によって下流側のガス漏洩を検知す
るようにしたガス漏洩検知装置において、前記サブ供給
路と並列となるように前記メイン供給路の途中に設けら
れた流路切替手段を備え、該流路切替手段が、ガス流量
が大きいとき弁口を開いて弁開しガス流量が小さいとき
弁口を閉じて弁閉する弁体を有し、前記流量検知手段
が、流体の流路断面積を縮小させた絞り部の上流側にお
ける流体圧力と同下流側における流体圧力の差圧に基づ
き流体の流量を測定することを特徴としている。
【0013】上記本発明の目的を達成するため本発明に
より成されたガス漏洩検知装置は、ガス流量が小さくな
ったときメイン供給路を閉じ、該メイン供給路と並列に
設けられたサブ供給路のみを通じてガスを供給できるよ
うにし、サブ供給路に設けた流量検知手段による流量監
視によって下流側のガス漏洩を検知するようにしたガス
漏洩検知装置において、前記サブ供給路と並列となるよ
うに前記メイン供給路の途中に設けられた流路切替手段
を備え、該流路切替手段が、ガス流量が小さいとき自重
によって下降して弁口を閉じて弁閉し大きなガス流量に
より浮上して弁口を開いて弁開する弁体を有し、前記弁
口の周囲に突起を設けると共に、前記弁体側に弁体の下
降により前記突起と接触して変形し弁閉するシール材を
設けたことを特徴としている。
【0014】
【作用】上記構成により、サブ供給路と並列となるよう
にメイン供給路の途中に設けられた流路切替手段の弁体
は、ガス流量が大きいとき弁開し、ガス流量が小さいと
き弁閉するようになっていて、流量の大小によって流路
を切り替えるので、大きな圧力損失を生じることはな
い。
【0015】絞り部の上流側における流体圧力と同下流
側における流体圧力の差圧に基づき流体の流量を測定す
る流量検知手段を使用しているので、コンパクト設計が
可能であると共に、摺動部分がなくなっている。
【0016】ガス流量が小さいとき弁体が自重によって
下降して弁口を閉じて弁閉し、大きなガス流量により浮
上して弁口を開いて弁開する部材からなっているので、
この部材の重さの選択によって切替ガス流量を簡単に設
定できる他、下方の弁口側に突起、上方の弁体側に突起
と接触して変形し弁閉するシール材をそれぞれもうけて
いるので、異物が突起に乗って体積することがないの
で、シール力を上げることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1及び図2は本発明によるガス漏洩検知装置の
一実施例を示し、同図において、21は地中に埋設され
た低圧支管であり、これは都市ガスや簡易ガス設備等の
ように既に低圧圧力の状態にされたガスを供給する。2
2は低圧支管21に対し分岐して接続された灯外内管2
2であり、これは同じく地中に埋設され、低圧支管21
からのガスを集合住宅24の集団供給設備25に供給す
る。
【0018】上記灯外内管22の途中には、本発明によ
るガス漏洩検知装置30が接続されている。ガス漏洩検
知装置30は、入口が灯外内管22の供給元側に、出口
が下流側に直結されたメイン供給路を構成するメイン供
給路31と、このメイン供給路31の途中に設けられた
流路切替手段としての流路切替弁32と、入口が流路切
替弁32の上流側に、出口が下流側にそれぞれ接続され
たサブ供給路を構成するサブ供給路33と、このサブ供
給路33の途中に設けられた流量検知手段としての流量
検知部34と、この流量検知部34からの流量検知信号
に基づいてガス漏洩を検知するガス漏洩検知部35とか
らなっている。
【0019】上記流路切替弁32はメイン供給側とサブ
供給側の流路の選択を行うためのもので、メイン供給路
31を構成する本体32aを有し、この本体32aには
メイン供給路31の上流側と下流側とを仕切る隔壁32
1 が形成され、この隔壁32a1 の上流側には弁口を
構成するノズル32bが、下流側には流出口32cがそ
れぞれ形成されている。
【0020】本体32aには、上記ノズル32b及び流
出口32cを連絡する空間Sを気密状態に形成するため
カバー32dが気密リング32eを介して取り付けら
れ、空間S内には上記ノルズ32bを弁開、弁閉する弁
体としての弁フロート40aが収容されている。弁フロ
ート40aは合成樹脂材料の成形によって円筒状に形成
され、ノズル32bを弁開、弁閉する方向にのみ移動す
るようにフロートガイド40bによって案内されてい
る。フロートガイド40bはノズル32bと一体に形成
され、このノズル32bの部分が本体32aの開口32
2 に気密リング32fを介して嵌合されて取り付けら
れている。
【0021】詳細には、図3の拡大図に示すように、上
記ノズル32bには、その周縁からリング状に起立した
突起32b1 が一体に形成されて設けられている。一
方、弁フロート40aは、底部に小径の凸部40a11
形成されたキャップ状のフロート本体40a1 とこのフ
ロート本体40a1 の上部開口を閉じる蓋体40a2
からなる。フロート本体40a1 の底部凸部40a11
は、その外周面に内周面が凹凸嵌合されて環状の弁ゴム
40a3 が取り付けられている。弁ゴム40a3は、底
部凸部40a11に対する環状の取付部40a31とこの取
付部40a31から放射状に延び柔軟性が付与されている
環状のフランジ部40a32とからなり、ゴム材料による
一体成形によって製作されている。
【0022】弁ゴム40a3 のフランジ部40a32には
上向きの僅かな傾斜が付されており、弁フロート40a
がフロートガイド40bに沿って自重によって下降した
とき、フランジ部40a32のテーパ面のみがノズル32
bの周縁のリング状突起32b1 と接触し、これによっ
てフランジ部40a32が変形してこれを形成するゴムの
表面がリング状突起32b1 によくなじみ、ノズル32
bの弁口を良好な気密状態に閉じて弁閉する。このよう
に気密保持のためのシール面の上方部材が弁ゴム40a
3 から、下方部材がリング状突起32b1 からそれぞれ
なっているので、異物がシール面を構成する部材に付着
しにくい構造となり、シール力が向上して流路切替弁3
2としての切替性能の向上が図られる。
【0023】一方、フロートガイド40bは、図3に詳
細に示すように、上方に向かって僅かに開くようにテー
パが付された内周面を有する。この内周面には、弁フロ
ート40aが自重に抗して所定位置以上浮上するまで、
弁フロート40aとオーバーラップしているが、所定位
置を越えて浮上すると、オーバーラップが解けて大きく
開口するように120°の等間隔で3個の窓40b1
形成されている。3個の窓40b1 を画成している支柱
部40b2 の各々には、弁フロート40aのフロート本
体40a1 の外周面に線接触する先端にアールが付され
た突条40b3が形成されている。
【0024】このことによって、フロート本体40a1
とフロードガイド40bとの接触面積が小さくなって、
弁フロート40aの上下摺動動作の際の弁フロート40
aの引掛かりが解消され、弁フロート40aの位置決め
と上下摺動動作がスムーズに行われると共に、フロート
動作の耐久性を向上することができる。しかし、上述し
た線接触のための突条は、フロートガイド側でなくフロ
ート本体40a1 側に形成するようにしても、同様な効
果が得られる。
【0025】上記流量検知部34はサブ供給管33に流
れる所定値以上のガス流量の有無を検知するためのもの
で、図4の拡大図に示すように、入口34aが流路切替
弁の上流側に、出口34bが下流側にそれぞれ接続され
たサブ供給路33の途中に設けられ、内部に所定の容積
を有し入口34aから流入するガスの供給を受ける流入
空間34cと、この流入空間34cに接続され小流量域
で層流状態が発生するように所定長さを有する絞り部と
しての矩形流路34dと、内部に所定の容積を有し流路
34dから流出されるガスを受けると共にガスを出口3
4bから流出させる流出空間34eとからなる。
【0026】上記流路34dの上流側端部には、円弧状
に形成された漏斗状入口部34fが形成され、この入口
部34fと流入空間34cとは縮小部34gによって連
通されている。縮小部34gは、流入空間34cから入
口部34fにかけて流路断面積が徐々に縮小して入口部
34fに連続するようになっている。流入空間34c及
び流出空間34eを形成している壁には、各空間内のガ
スの静圧P1 及びP2をそれぞれ検出する圧力導出孔3
4c1 及び34e1 が形成されている。
【0027】圧力導出孔34c1 及び34e1 から導出
される圧力は、圧力差ΔPを測定する差圧計34hに入
力され、この差圧計33hにより測定した差圧ΔPに応
じた信号がガス漏洩検知部35を構成するコントローラ
に入力される。コントローラ35は、差圧ΔPと流量Q
との関係から実際のガス流量を算出し、この流量が一定
期間以上継続して検出されたときガス漏洩があると判断
して検出信号を発生する。この検出信号は警報を発生し
たり通報を行うために利用される。
【0028】上述した流量検知部34によれば、流入空
間34cが所定の容積を有するので圧力変動が低下され
る。この圧力変動が小さくなった流入空間34c内のガ
スは、流路断面積が徐々に縮小する縮小部34g及び入
口部34fを経て流路34dを流れ、流出空間34eに
流出した後、出口34bから流路切替弁の下流側に供給
される。
【0029】このような流れの過程において、ガスが流
路34dを流れる際に圧力損失を受けて上流側の流入空
間34cに形成された圧力導出孔34c1 を通じて検出
する静圧P1 と、下流側の流出空間34eに形成された
圧力導出孔34e1 を通じて検出する静圧P2 との間に
圧力差ΔPを生じ、この圧力差ΔPに応じたガスの流量
Qをコントローラ35が算出する。流入空間34c内の
静圧P1 の検出の際、内部のガスの圧力変動が低下して
いるので、検出精度が向上し、流量の測定精度も向上す
る。
【0030】上述した流量検知部34の流量Qと流路3
4d前後の圧力差ΔPとの関係を両対数グラフに示すと
図5のようになり、実線が流路34dの長さが60m
m、破線が5mmのものである。グラフによれば、流量
Qと圧力差ΔPにより、大流量域の直線A、小流量域の
直線B、中間流域の直線Cの3本の直線で近似させるこ
とができる。
【0031】長さ60mmの流路34dの場合、大流量
域では直線Aに示すように傾きが約1/2で、流れの圧
力損失(差圧ΔP)が流量Qの二乗に比例するというベ
ルヌーイの定理が成立する流動状態にある。この場合に
は、流入空間34c内の流体は流路34dで縮流とな
り、流出空間34eで拡大流となって、縮流・拡大流に
よる圧力損失が流路34d内での摩擦による圧力損失よ
り支配的となり、縮流・拡大流による圧力損失により生
じる流路34dの上下流間の圧力差ΔPに基づきガス流
量を算出する。
【0032】一方、小流量域では直線Bに示すように傾
きが約0.8であり、傾きが1.0である層流管としての機
能をほぼ有することがわかる。この場合には、流路34
dの内壁により摩擦力(剪断応力)を受けて、流路34
dによる縮流・拡大流による圧力損失により生じる流路
34dの上限流間の圧力差ΔPに基づきガス流量を算出
する。
【0033】また、直線Cで示す中間領域では乱流状態
にあり、差圧ΔPと流量Qとの関係はほぼ直線で近似で
き、これらは滑らかな円管内流動におけるブラジウスの
式が成り立つ領域に対応する。
【0034】このように、流量Qは大流量域から小流量
域で、差圧ΔPにより近似される3本の直線A,B,C
に基づいて算出できる。特に、小流量域においては、ベ
ルヌーイの定理が成立しない領域であるにもかかわら
ず、流路34dが層流管として機能するため、流量測定
が可能となる。従って、流量計測範囲は、最大計測流量
の1/400程度まで可能となり、計測流量に応じて流
路34dを複数設けることなく、広範囲の流量計測が可
能となる。
【0035】図6は小流量域において、流路34dの長
さを横軸にとり、この長さに対する傾きの変化を示した
ものである。傾きは長さが大きくなるにつれて増加し、
約35〜40mm程度でほぼ一定(0.8)となる。従っ
て、小流量域における流量は、差圧の約0.8乗に比例す
る傾向を示し、傾きが1.0である層流管としての機能を
果たすためには、長さは約40mm程度あればよいこと
になる。
【0036】流路34dの長さが5mmの場合、図3に
破線で示すように、小流量域での傾き0.6程度であって
も、ほぼ層流管と同様の機能を維持でき、小流量域側の
測定範囲は狭まるが、差圧ΔPと流量Qとの直線関係は
維持されているので、適用可能である。逆に、流路34
dの長さを適宜変えることにより、小流量域域の流量測
定範囲を変化させることができる。なお、流路34dの
長さはこれを形成している部材34d1 を交換すること
によって容易に変えることができる。また、流路34d
から流出したガスの圧力を流出空間34e内の静圧とし
て検出しているが、流出空間34eより下流のサブ供給
路33内で検出してもよい。
【0037】ガスが供給される流入空間とガスが流出す
る流出空間との間に、小流量域において層流状態を形成
する絞り部を設けたため、絞り部の上下流間の差圧が流
量の二乗に比例するというベルヌーイの定理が成立しな
いような小流量域でも、層流状態による通路内壁での摩
擦力による圧力損失に基づき流量計測が可能となり、広
範囲の流量計測が可能となる。
【0038】以上の構成において、弁フロート40aは
ガス流がないか又は小さいときには自重によってノズル
32bを閉栓する状態を保っている。このような状態で
ガス流量が大きくなると、弁フロート40aが押し上げ
られて、ノズル32bを開栓し、ノズル32b、空間S
及び流出口32cを通じてガスが流れるようになる。一
方、弁フロート40aを押し上げることができないとき
にはガス流量は比較的小さく、この小さな流量のときに
は弁フロート40aによってノズル32bが閉栓され、
ノズル32b、空間S及び流出口32cを通じてガスが
流れることができず、サブ供給管33にガスが流れるよ
うになる。
【0039】上記ガス漏洩検知部35は流量検知部34
の差圧計34hからの差圧信号を入力して流量を計測し
てガス漏洩の有無を検知するためのもので、流路切替部
32と共に灯外内管を埋設した地中にあけた蓋付きマン
ホール内に設置される。ガス漏洩検知部35は流量を監
視し、例えば30日の期間流量が0になることがないと
き、漏洩の可能性があると判断する。ガス漏洩検知部3
5による検知信号は電話回線を介して管理センタ側へ送
信し、漏洩の有無について漏洩監視を遠隔地において行
うことができる。
【0040】図2及び図3について上述した実施例で
は、流路切替部32の弁体を構成する弁フロート40a
のフロート本体の底部に凸部40a11が形成され、その
外周面に内周面が凹凸嵌合されて環状の弁ゴム40a3
が取り付けられているが、弁ゴム40a3 は図7及び図
8に示すようなものに変更することもできる。すなわ
ち、図7の実施例では、フロート本体40a1 の底面に
シート状の弁ゴム40a31が装着されている。この弁ゴ
ム40a31の装着は、フロート本体40a1 の底部の外
周に形成した周溝40a12に、弁ゴム40a31の外周縁
に一体に形成した環状係合部40a32を係合させること
によって行われる。フロート本体40a1 の底面には、
ノズル32bに対応する部位にリング状突起32b1
倣った形状の環状凹部40a13が形成されている。
【0041】以上の構成により、弁フロート40aがフ
ロートガイド40bに沿って自重によって下降し、リン
グ状突起32b1 が環状凹部40a13に対応する部位に
おいてシート状の弁ゴム40a31に接触すると、弁ゴム
40a31を環状凹部40a13内に変形させるようにな
る。よって、弁ゴム40a31がリング状突起32b1
よくなじみ、ノズル32bの弁口を良好な気密状態に閉
じて弁閉する。
【0042】上述の図7の実施例では、弁ゴム40a31
をその外周縁の環状係合部40a32においてフロート本
体40a1 の底部に係合して装着しているが、図8に示
すように、シート状の弁ゴム40a31の中心に係合突起
40a33を突設し、この係合突起40a33をフロート本
体40a1 の底部に開けた孔40a14に嵌合させること
で、或いは図9に示すように、シート状の弁ゴム40a
31とフロート本体40a1 の底部との間でキー嵌合させ
ることで取り付けることができる。このように取り付け
ることによって、弁ゴム40a31の外周縁には図に示す
ような折り返し部40a34が形成され、この折り返し部
40a34でシート状の弁ゴム40a31の外周部40a35
が下支えされている。よって、弁フロート40aが自重
によって下降し、リング状突起32b1 が外周部40a
35に接触すると、外周部40a35が変形してリング状突
起32b1 によくなじみ、ノズル32bの弁口を良好な
気密状態に閉じて弁閉する。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、流
量の大小によって流路を切り替えるので、大きな圧力損
失を生じることがなく、また弁体を構成する部材の重さ
の選択によって切替ガス流量を簡単に設定できる。
【0044】また、絞り部の上流側における流体圧力と
同下流側における流体圧力の差圧に基づき流体の流量を
測定する流量検知手段を使用しているので、コンパクト
設計が可能で、装置全体の小型化が可能になり、また摺
動部分がなくなって配管内の異物などによる劣化を抑え
ることができる。
【0045】更に、ガス流切替を行うための流路切替手
段において、下方の弁口側に突起、上方の弁体側に突起
と接触して変形し弁閉するシール材をそれぞれ設けて、
異物が突起に乗って堆積することをなくし、シール力を
上げれるようにしているので、切替特性が良好になって
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス漏洩検知装置の一実施例を示
す上面図である。
【図2】図1中A−A線についての断面図である。
【図3】図2中の一部分の拡大断面図である。
【図4】図2中の他の一部分の拡大断面図である。
【図5】図4中の流路の上下流間の差圧と流量の関係を
示す特性図である。
【図6】図4中の流路の長さと図5の小流量域における
直線の傾きとの関係を示す特性図である。
【図7】図3に対応する部分の変形例を示す図である。
【図8】図3に対応する部分の他の変形例を示す図であ
る。
【図9】図8中の一部分の変形例を示す図である。
【図10】従来の装置の一例を示す図である。
【図11】従来の装置の問題点を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
31 メイン供給路 32 流路切替手段(流路切替部) 32b 弁口(ノズル) 32b1 突起(リング状突起) 32f 弁体(弁フロート) 33 サブ供給路 34 流量検知手段(流量検知部) 34h 差圧計 34d 絞り部(矩形流路) 40a3 シール材(弁ゴム)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス流量が小さくなったときメイン供給
    路を閉じ、該メイン供給路と並列に設けられたサブ供給
    路のみを通じてガスを供給できるようにし、サブ供給路
    に設けた流量検知手段による流量監視によって下流側の
    ガス漏洩を検知するようにしたガス漏洩検知装置におい
    て、 前記サブ供給路と並列となるように前記メイン供給路の
    途中に設けられた流路切替手段を備え、 該流路切替手段が、ガス流量が大きいとき弁口を開いて
    弁開しガス流量が小さいとき弁口を閉じて弁閉する弁体
    を有し、 前記流量検知手段が、流体の流路断面積を縮小させた絞
    り部の上流側における流体圧力と同下流側における流体
    圧力の差圧に基づき流体の流量を測定することを特徴と
    するガス漏洩検知装置。
  2. 【請求項2】 ガス流量が小さくなったときメイン供給
    路を閉じ、該メイン供給路と並列に設けられたサブ供給
    路のみを通じてガスを供給できるようにし、サブ供給路
    に設けた流量検知手段による流量監視によって下流側の
    ガス漏洩を検知するようにしたガス漏洩検知装置におい
    て、 前記サブ供給路と並列となるように前記メイン供給路の
    途中に設けられた流路切替手段を備え、 該流路切替手段が、ガス流量が小さいとき自重によって
    下降して弁口を閉じて弁閉し大きなガス流量により浮上
    して弁口を開いて弁開する弁体を有し、 前記弁口の周囲に突起部を設けると共に、前記弁体側に
    弁体の下降により前記突起と接触して変形し弁閉するシ
    ール材を設けたことを特徴とするガス漏洩検知装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009158630A1 (en) * 2008-06-26 2009-12-30 Schlumberger Technology Corporation Method and system for estimating fluid leak flow rates using distributed optical fiber sensors
KR20160112040A (ko) * 2015-03-17 2016-09-28 주식회사 이알지 가스 파이프용 실시간 모니터링 시스템
KR20160112041A (ko) * 2015-03-17 2016-09-28 주식회사 이알지 측정모듈이 구비된 가스 파이프용 실시간 모니터링 시스템

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KR20160112040A (ko) * 2015-03-17 2016-09-28 주식회사 이알지 가스 파이프용 실시간 모니터링 시스템
KR20160112041A (ko) * 2015-03-17 2016-09-28 주식회사 이알지 측정모듈이 구비된 가스 파이프용 실시간 모니터링 시스템

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