JPH078335Y2 - 気圧式倍力装置のリアクションディスク - Google Patents

気圧式倍力装置のリアクションディスク

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JPH078335Y2
JPH078335Y2 JP1990033132U JP3313290U JPH078335Y2 JP H078335 Y2 JPH078335 Y2 JP H078335Y2 JP 1990033132 U JP1990033132 U JP 1990033132U JP 3313290 U JP3313290 U JP 3313290U JP H078335 Y2 JPH078335 Y2 JP H078335Y2
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Inventor
秀行 森本
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株式会社ナブコ
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は車両等で踏力補助を目的として使用される気圧
式倍力装置のリアクションディスクに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
例えば、実公昭53-40617号公報に示されるように、リア
クションディスクとしては、耐久性等を考慮して、円盤
状のゴム製本体の一端側中央部には、弁プランジャ当接
部としての本体よりも硬質の第1のゴム製補強材を、本
体の他端側には、出力部材当接部としての本体よりも硬
質の第2のゴム製補強材を各々設けるものがある。そし
て、こうしたものにおいては、本体と可動体との係合部
の損傷を防止するために、さらに、本体の一端側外周角
部に金属環を設ける場合がある。
このようなリアクションディスクを気圧式倍力装置に部
品として組み付けるとき、その組み付け工数を低減する
ためには、第1のゴム製補強材、第2のゴム製補強材及
び金属環の三者を、予め本体の金型成型時に一体化して
おくことが有利となる。
〔考案が解決しようとする問題点〕
リアクションディスクの製造時において、本体は、その
一端側と他端側とが上下の関係となるように分割される
金型により成型されること、第1のゴム製補強材及び金
属環と、第2のゴム製補強材とが本体を境にして相反す
る側に位置することから、これらを本体の金型成型時に
全て一体化しようとすると、第1のゴム製補強材及び金
属環あるいは第2のゴム製補強材のいずれかを上金型内
に位置決めして保持しなければならず、その位置決め、
保持機構を設ける分、金型が複雑化する。また位置決
め、保持作業に大変手間がかかるという問題がある。
本考案は、上記問題に鑑みてなされたものであって、ゴ
ム製補強材ないしは金属環の上金型への位置決め、保持
を不要にして、生産性を向上できる気圧式倍力装置用の
リアクションディスクを提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
以上の目的は、上下方向に分割される金型により成型さ
れ円盤状を呈するゴム製の本体と、この本体の一端側の
中央部に弁プランジャ当接部として位置し本体よりも硬
質の第1のゴム製補強材と、前記本体の一端側の外周角
部に可動体係合部として位置する金属環と、前記本体の
他端側に出力部材当接部として位置し本体よりも硬質の
第2のゴム製補強材とを有する気圧式倍力装置のリアク
ションディスクであって、予め前記本体とは別に製作し
た前記第1のゴム製補強材及び前記金属環を、前記金型
の下金型により支持させて前記本体に一体にモールドす
るとともに、前記金型の上金型によって前記本体の他端
側中央部に位置し端部に向って暫時大径となる断面円形
の凸部を前記本体の一部分として一体に形成し、しか
も、前記第2のゴム製補強材は、中央部に前記凸部と形
状がほぼ同一の孔を有する環状として前記本体とは別に
成型して、前記金型から取り出された本体の前記凸部と
前記孔を嵌め合わせることにより本体に一体化した気圧
式倍力装置のリアクションディスク、によって達成され
る。
〔作用〕
第1のゴム製補強材、第2のゴム製補強材及び金属環の
三者のうち、第1のゴム製補強材と金属環の二つは、特
殊な保持機構を用いずに下金型内に載置するだけで、型
成型時に本体の一端側に一体化され、残りの第2のゴム
製補強材は、金型成型により第1のゴム製補強材及び金
属環を本体に一体化した後、何ら接着剤を用いることな
く凹凸結合により本体の他端側に一体化されることにな
る。つまり、金型成型前にゴム製補強材及び金属環のい
ずれをも上金型内に重力に抗して位置決め保持すること
なく、本体に一体化して、目的とする構成のリアクショ
ンディスクが完成する。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例による気圧式倍力装置のリアクシ
ョンディスクについて第1図乃至第5図を参照して説明
する。
第1図において、本実施例のリアクションディスクは全
体として(1)で示され、金型により成型されるゴム製
の本体(2)と、本体(2)とは別の型で成型される硬
質の第1のゴム製補強材(8)と硬質の第2のゴム製補
強材(3)と金属環(9)とから成っている。
本体(2)は、第2図に示したように、相対的に上下動
する上金型(4)と下金型(5)とから成型される。
パーティングライン(P)を境に、本体(2)の下部側
を形作る下金型(5)には、抜き勾配(5b)が形成され
るとともに、円盤状の凹所(6)と、該凹所(6)に開
口し同心的な小凹所(7)が形成されている。この小凹
所(7)には、一連の作業のうち、まず最初に第1のゴ
ム製補強材である硬質のゴム板(8)が設置される。そ
の後、下金型(5)の底壁(5a)には、本体(2)の一
端側の外周角部に可動体係合部として位置するように金
属環(9)が設置される。
一方、パーティングライン(P)を境に本体(2)の上
部側を形作る上金型(4)には、抜き勾配(4a)が形成
されるとともに、本体(2)の端部の形状に対応して断
面円錐台形状の凹部(10)が形成されている。
このように形成された上金型(4)の入口(11)からゴ
ム材料(12)が射出され、これにより、ゴム板(8)と
ゴム材料(12)とが溶着される。なお、このゴム材料
(12)の硬度は、前記ゴム板(8)の硬度より低く、ゴ
ム板(8)の硬度がHs80程度であるのに対し、ゴム材料
(12)の硬度はHs43程度である。
ゴム材料(12)が射出された後、上下の金型(4)
(5)を離型すれば、第3図に示したように、硬質のゴ
ム板(8)及び金属からなる補強部材としての金属環
(9)を外周角部に備えた本体(2)が得られる。
第2のゴム製補強材(3)も本体(2)と同様に上下一
対の金型で成型され、第4図に示したように、本体
(2)の端部に形成された凸部(13)に対応した円錐台
形状の孔(14)が形成されている。第2のゴム製補強材
(3)は、前記第1のゴム製補強材としてのゴム板
(8)と同様、硬質のゴム材料からなり、本体(2)を
形成するゴム材料(12)より硬度は高く、その硬度はHs
80程度である。
このように成形された第2のゴム製補強材(3)と本体
(2)とを互いに組み付けるには、まず、孔(14)と凸
部(13)とを対向させ、凸部(13)を若干傾斜させてそ
の一端部を孔(14)内に挿入し、以下、押圧しながら左
右に回転させれば、凸部(13)は変形しながら嵌め合わ
される。組み付けが終了すると、凸部(13)は弾性力に
より元の状態に復帰し、第1図に示したリアクションデ
ィスク(1)が得られる。
以上述べたように、第1のゴム製補強材(8)、第2の
ゴム製補強材(3)及び金属環(9)の三者のうち、第
1のゴム製補強材(8)と金属環(9)の二つは、特殊
な保持機構を用いずに下金型(5)内に載置するだけ
で、型成型時に本体(2)の一端側に一体化され、残り
の第2のゴム製補強材(3)は、金型成型により第1の
ゴム製補強材(8)及び金属環(9)を本体(2)に一
体化した後、何ら接着剤を用いることなく凹凸結合によ
り本体(2)の他端側に一体化されることになる。つま
り、金型成型前にゴム製補強材(3)(8)及び金属環
(9)のいずれをも上金型(4)内に重力に抗して位置
決め保持することなく、本体(2)に一体化して、目的
とする構成のリアクションディスク(1)が完成する。
このようにして組み付けられたリアクションディスク
(1)は、例えば、第5図に示したように筒状のディス
クガイド(16)に収容され、該ディスクガイド(16)を
介して気圧式倍力装置内における可動体(17)の中心部
に組込まれる。
気圧式倍力装置内に組み込まれたリアクションディスク
(1)は、弁プランジャ(18)から押圧されて他端が出
力部材(19)に力を伝達しても、出力部材(19)とディ
スクガイド(16)との間隙及び可動体(17)の中心部と
ディスクガイド(16)との間隙の各々に対向する部分に
は、硬質ゴムからなる第2のゴム製補強材(3)と、金
属環(9)とが各々介在されるため、間隙内への侵入に
よる変形が防止される。また、弁プランジャ(18)との
当接部も第1の補強材としての硬度の高いゴム板(8)
が設置されているため、プランジャ(18)と可動体(1
7)との間隙への変形侵入が防止される。
なお、第5図において符号(16a)は、ディスクガイド
(16)の外周に設けられた軸方向のリブを示し、符号
(21)はディスクガイド(16)の抜け止めを示してい
る。
以上、本考案による気圧式倍力装置のリアクションディ
スクの一実施例を説明したが、本考案は勿論、これに限
定されることなく本考案の技術的思想に基いて種々の変
形が可能である。
〔考案の効果〕
以上述べたように、本考案によれば上下方向に分割され
る金型により成型されるゴム製本体に対して、第1のゴ
ム製補強材、第2のゴム製補強材及び金属環の三者を一
体化し、目的とする構成のリアクションディスクを得る
にしても、それらのゴム製補強材ないしは金属環いずれ
をも上金型内に位置決め、保持する必要がないので、そ
の位置決め、保持のための手間のかかる作業を省略で
き、上金型が複雑化することも回避でき、また、接着剤
等も必要としないので、生産性を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の気圧式倍力装置のリアクションディス
クの断面図、第2図は同リアクションディスクの本体を
成型するための金型の断面図、第3図は第2図の金型で
成型された本体の断面図、第4図は第1図に示される第
2のゴム製補強材の断面図、第5図は同リアクションデ
ィスクが組み込まれた気圧式倍力装置の一部を示す断面
図である。 なお、図において、 (1)……リアクションディスク (2)……本体 (3)……第2のゴム製補強材 (8)……第1のゴム製補強材(ゴム板) (9)……金属環 (13)……凸部 (14)……孔 (18)……弁プランジャ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下方向に分割される金型により成型され
    円盤状を呈するゴム製の本体と、この本体の一端側の中
    央部に弁プランジャ当接部として位置し本体よりも硬質
    の第1のゴム製補強材と、前記本体の一端側の外周角部
    に可動体係合部として位置する金属環と、前記本体の他
    端側に出力部材当接部として位置し本体よりも硬質の第
    2のゴム製補強材とを有する気圧式倍力装置のリアクシ
    ョンディスクであって、予め前記本体とは別に製作した
    前記第1のゴム製補強材及び前記金属環を、前記金型の
    下金型により支持させて前記本体に一体にモールドする
    とともに、前記金型の上金型によって前記本体の他端側
    中央部に位置し端部に向って暫時大径となる断面円形の
    凸部を前記本体の一部分として一体に形成し、しかも、
    前記第2のゴム製補強材は、中央部に前記凸部と形状が
    ほぼ同一の孔を有する環状として前記本体とは別に成型
    して、前記金型から取り出された本体の前記凸部と前記
    孔とを嵌め合わせることにより本体に一体化した気圧式
    倍力装置のリアクションディスク。
JP1990033132U 1990-03-29 1990-03-29 気圧式倍力装置のリアクションディスク Expired - Lifetime JPH078335Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5340617U (ja) * 1976-09-13 1978-04-08
JPS54103492U (ja) * 1977-12-29 1979-07-20
JPS619367U (ja) * 1984-06-22 1986-01-20 アイシン精機株式会社 倍力装置の反力機構
JPH0412853Y2 (ja) * 1987-03-20 1992-03-26
JP3217366U (ja) * 2018-05-23 2018-08-02 日本板硝子株式会社 カバー部材及びこれを備えた扉アセンブリ

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