JPH0782569A - 加熱油化方法及びその装置 - Google Patents

加熱油化方法及びその装置

Info

Publication number
JPH0782569A
JPH0782569A JP22758993A JP22758993A JPH0782569A JP H0782569 A JPH0782569 A JP H0782569A JP 22758993 A JP22758993 A JP 22758993A JP 22758993 A JP22758993 A JP 22758993A JP H0782569 A JPH0782569 A JP H0782569A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
decomposition
tank
oil
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22758993A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukishige Maezawa
幸繁 前沢
Terunobu Hayata
輝信 早田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP22758993A priority Critical patent/JPH0782569A/ja
Priority to US08/262,185 priority patent/US5608136A/en
Publication of JPH0782569A publication Critical patent/JPH0782569A/ja
Priority to US09/033,921 priority patent/US6172275B1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/20Waste processing or separation
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 塩化ビニル樹脂を含む混合プラスチック廃棄
物から高品質の燃料油を回収することのできる加熱油化
方法及びその装置を提供する。 【構成】 本発明は、プラスチックを加熱分解して燃料
油として回収する加熱油化装置であって、減圧下で第1
次加熱分解を行う減圧分解槽と、この減圧分解槽で生成
された分解ガスをアルカリ雰囲気下に置くアルカリ槽
と、このアルカリ槽において液化した分解油を加圧下で
第2次加熱分解を行う加圧分解槽とを備えて構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラスチックを加熱分解
して油、例えば燃料油として回収する加熱油化方法及び
その装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチックの使用の増加に伴
い、その使用済みプラスチックの処理が社会的にも問題
となり、各種処理方法が提案されるに至っている。その
中で、これら廃プラスチックを加熱分解して燃料油とし
て再資源化する技術は、再生品の商品価値が比較的高い
ことなどから特に注目されている。しかしながら、この
ような加熱分解により得られる油はガソリン質から重油
質までの多成分系混合物であり、そのままでは燃料とし
ての使用が現状では困難なため価値が低いものとなって
いた。
【0003】そこで、ゼオライトなどの気相接触分解用
触媒を用いて得られた油を改質する試み(特開昭63−
178195号公報,特開平02−29492号公報)
がなされているものの、この気相接触分解用触媒は塩化
水素ガスの存在により触媒性能が著しく劣化してしま
う。そのため、塩化ビニル樹脂を含む混合廃プラスチッ
クへの適用は困難となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塩化ビ
ニル樹脂は電線絶縁材、水道管、食品トレイのラップな
ど広く用いられて、全プラスチック中の6分の1を占め
るため、これを選別除去するのは容易でない。また塩化
ビニル樹脂を含む混合廃プラスチックを加熱分解し、燃
やすと危険な有機塩素化合物が生成油に混入してしまう
ため生成油の使用が制限され、さらに可塑剤の分解物が
冷却管に析出して管の閉塞を招くため連続運転に支障を
きたしてしまう。
【0005】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、塩化ビニル樹脂を含む混合プラスチック廃棄物から
高品質の燃料油を回収するプラスチックの加熱油化方法
及びその装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願第1の発明は、プラスチックを加熱分解して油とし
て回収する加熱油化方法であって、減圧下で第1次加熱
分解を行って重質分解ガスを生成する工程と、この重質
分解ガスをアルカリ水溶液と混合してハロゲン化物の塩
を生成する工程と、さらに加圧下で前記重質分解ガスを
第2次加熱分解を行って軽質分解ガスを生成する工程と
を有することを要旨とする。
【0007】また、好ましくは、減圧下で第1次加熱分
解を行った後、この第1次加熱分解で生成された分解ガ
スをアルカリの雰囲気下においた後、加圧下で第2次加
熱分解を行う。
【0008】また、本願第2の発明は、プラスチックを
加熱分解して燃料油として回収する加熱油化装置であっ
て、減圧下で第1次加熱分解を行う減圧分解槽と、この
減圧分解槽で生成された分解ガスをアルカリ雰囲気下に
置くアルカリ槽と、このアルカリ槽において液化した分
解油を加圧下で第2次加熱分解を行う加圧分解槽とを有
することを要旨とする。
【0009】また、好ましくは減圧下で第1次加熱分解
を行って重質分解ガスを生成する減圧分解槽と、この減
圧分解槽で生成された重質分解ガスをアルカリ水溶液と
混合してハロゲン化物の塩を生成するアルカリ槽と、こ
のアルカリ槽において液化した重質分解油を加圧下で第
2次加熱分解を行って軽質分解ガスを生成する加圧分解
槽とを備える。
【0010】また、本願第3の発明は、プラスチックを
加熱分解して燃料油として回収する加熱油化装置であっ
て、減圧下で第1次加熱分解を行う減圧分解槽と、この
減圧分解槽で生成された分解ガスをアルカリ雰囲気下に
置くアルカリ槽と、このアルカリ槽において液化した分
解油を加圧下で第2次加熱分解を行う加圧分解槽と、こ
の加圧分解槽で生成された分解ガスの運動エネルギによ
って前記減圧分解槽から分解ガスを前記アルカリ槽に向
けて強制移送する移送手段とを有することを要旨とす
る。
【0011】また、好ましくは、請求項1,2及び3記
載の加熱油化方法及びその装置において、第1次加熱分
解を常圧若しくは減圧下でかつアルカリ金属水酸化物お
よび水分の存在下において行うことを要旨とする。
【0012】さらに、好ましくは、請求項1乃至3記載
の加熱油化方法及びその装置において、第1次加熱分解
を行う前に予めプラスチックを200〜400℃で加熱
溶融することを要旨とする。
【0013】
【作用】本願第1、第2の発明の加熱油化方法及びその
装置にあっては、塩化ビニル樹脂を含む混合廃プラスチ
ックを、減圧下で第1次加熱分解を行い、加圧下で第2
次加熱分解を行う方法により、脱塩化水素分解を促進で
き、かつ炭化水素系重合物の分解率を向上できる。
【0014】すなわち、従来の方法のように塩化ビニル
樹脂を無酸素雰囲気下で加熱分解すると、側鎖の分解
(脱離)が優先的に起こるため塩化水素ガスが発生す
る。また、塩化ビニル樹脂には可塑剤が多量に含まれて
おり、可塑剤の分解物と塩化水素との反応により有害な
有機塩素化合物が生成する。ポリオレフィン系の樹脂、
例えばポリエチレンなどは主鎖がランダム開裂するため
ガソリン質〜重油質の成分が同時生成する。
【0015】一方、減圧下での加熱では、塩化ビニル樹
脂中の可塑剤は昇華しやすくなるため分解せず、従って
有機塩素化合物の生成を防止することができる。また、
ポリオレフィン系の樹脂は比較的重質な油に分解されて
系外に出る。次に加圧下で加熱を行うと、ポリオレフィ
ン系の樹脂から発生した炭化水素系の比較的重質な油を
さらに分解して軽質化できる。分解ガスの成分分布は一
段で加熱分解する場合に比べて格段に狭くなるため、燃
料として使用しやすくなる。
【0016】さらに、減圧分解後のガスをアルカリ洗浄
すると、塩化水素ガスを無害な塩として回収できるの
で、次の加圧分解工程から発生するガスを触媒槽に導い
て改質することも可能である。
【0017】本願第3の発明の加熱油化装置は、加圧分
解槽で生成された分解ガスの運動エネルギによって減圧
分解槽から分解ガスを前記アルカリ槽に向けて強制移送
する移送手段、例えばタービン翼と、このタービン翼と
連結状態にある送風翼とを設けたものである。これによ
り、ターボの原理を応用して加圧分解槽から発生するガ
スの運動エネルギにより、例えばタービン翼を回転させ
ると、連結状態にある送風翼に回転力が伝わるので、減
圧分解槽内のガスを強制送風して槽内を減圧状態に保持
できる。
【0018】また、第1次加熱分解を常圧若しくは減圧
下でかつアルカリ金属水酸化物および水分の存在下にお
いて行うことにより可塑剤分解物による管の閉塞を防止
でき、重質分解ガスを加圧雰囲気下で加熱分解すること
により軽質化できる。
【0019】すなわち、塩化ビニル樹脂の加熱分解では
側鎖脱離(脱塩化水素反応)と主鎖分解(芳香族油化)
が相次いで起こる二段分解反応であることが知られてい
る。
【0020】一方、プラスチックとして実用的に使用さ
れる塩化ビニル樹脂にはフタル酸エステルを主成分とす
る可塑剤が多量に含まれており、この可塑剤を塩化水素
ガス雰囲気中で加熱すると有機塩素化合物を生成するこ
とが本発明者等の研究の結果明らかになっている。
【0021】そこで、アルカリと水分(水または水蒸
気)の存在下で熱分解を行うと、塩化水素ガスがアルカ
リで中和され、可塑剤はアルカリ鹸化・分解される。従
って有機塩素化合物はほとんど生成せず、また可塑剤分
解物により冷却管の閉塞も同時に防止できる。
【0022】さらに、加熱分解を行う前に予め200〜
400℃で加熱溶融することにより塩化水素ガスとして
塩素を除去する。すなわち、熱分解を行う前にあらかじ
め200〜400℃で加熱溶融すると、塩化ビニル樹脂
からの脱塩化水素を促進できるためアルカリ添加量を少
なくすることができ、またポリエチレンやポリプロピレ
ンなどは溶融状態になるため熱分解工程において熱効率
が格段に高くなる。
【0023】また、熱分解工程から軽〜重質の混合ガス
が発生するため重質成分を再分解する必要があるが、そ
の際、加圧雰囲気下で行うことが望ましい。加圧雰囲気
下では沸点上昇が起こるとともに気液界面での平衡がシ
フトして分解・軽質化が進行する。また、フタル酸エス
テルの分解率も顕著に高くなる。
【0024】
【実施例】以下、本発明に係る一実施例を図面を参照し
て説明する。図1は本発明に係る第1の実施例の加熱油
化装置の構成を示した構成図である。
【0025】図1において、減圧分解槽11から重質分
解ガスを含む分解ガスを導出する導管内には送風翼13
が設けられる。この送風翼13の回転軸Sは、加圧分解
槽23から分解ガスを導出する導管内に設けられるター
ビン翼25と同軸若しくは連結して構成される。また、
アルカリ洗浄槽15のアルカリ液はポンプ17によっ
て、循環され、上部のノズルからシャワ状に散布され
る。また、そこに沈殿する塩は適宜取り出される。
【0026】また、加熱油化処理の際には、まず減圧分
解槽11に混合廃プラスチック破砕品100重量部を充
填し、加熱を行う。温度が上昇すると塩化水素ガス、塩
化ビニル樹脂中の可塑剤、ポリオレフィン系などの樹脂
からの重質分解ガスが発生した。この分解ガスは送風翼
13を介してアルカリ洗浄槽15に導かれ、アルカリ水
溶液のシャワによってガス中の塩化水素が無害な塩とし
て取除かれるとともに残りの大部分は液化した。
【0027】この液状油はポンプ21を介して加圧分解
槽23に導かれ、そこでさらに軽質分解ガスに分解さ
れ、ガス状になってタービン翼25を回転させながら凝
縮器27に流れ込み、凝縮され、軽質の液状油として回
収された。回収した油をガスクロマトグラフ分析したと
ころ、炭素数4〜18の脂肪族および芳香族炭化水素が
主成分であり、有機塩素化合物は検出されなかった。
【0028】次に比較例1について説明する。
【0029】前記第1の実施例と同じ装置を用いて、た
だしターボ装置(送風翼13とタービン翼25)は使わ
ないで同様の実験を行った。その結果、炭素数4〜32
の炭化水素を主成分とする油が得られ、有機塩素化合物
が検出された。
【0030】このことから、減圧をしないと第1次加熱
分解で有機塩素化合物が生成することわかる。また、加
圧をしないと第2次加熱分解で重質油の分解が不十分と
なることがわかる。
【0031】次に本発明に係る第2の実施例について、
図2乃至図4を参照して説明する。図2は第2の実施例
の加熱油化装置の構成を示した構成図である。
【0032】まず第2の実施例の1(図3中、実施例番
号1で示す)について、図2に示した加熱油化装置を用
い、混合廃プラスチック100重量部をエクストルーダ
31から順次導入し、水酸化ナトリウム5重量部と水1
重量部をアルカリ/水添加槽35から適宜添加して加熱
分解を行った。
【0033】導入された混合廃プラスチックはエクスト
ルーダ31内部で常温から300℃まで加熱され、混練
撹拌されながら第1段分解反応炉33に溶融状態で連続
的に押し出された。この間に混合廃プラスチック中の塩
化ビニル樹脂から脱塩化水素が進んだ。
【0034】第1段分解反応炉33では水酸化ナトリウ
ムと水の存在下、350〜600℃に加熱され、溶融プ
ラスチック中の可塑剤の分解とポリオレフィン系プラス
チックの熱分解が進み、分解ガスが発生した。
【0035】分解ガスは第1次凝縮器37で250〜3
00℃まで冷却され、そこで液化した一部の成分は気液
分離部39で気液分離され、液状成分は加圧ポンプ41
を介して第2段分解反応炉43に導かれ、気体成分は第
2次凝縮器45に導かれた。
【0036】第2段分解反応炉43はその入口に逆止
弁、出口に圧力調整弁が備えられている。液化成分を再
び350〜600℃に加熱して気化させ、自身のガス圧
で加圧雰囲気を維持するとともに連続加熱して分解・軽
質化を進行させた。
【0037】第2段分解反応炉43から発生した再分解
ガスと第1次凝縮器37で液化しなかったガスは第2次
凝縮器45に入り、ここで室温付近まで冷却されて凝縮
し、液化成分は油回収容器49に回収された。
【0038】第2次凝縮器で液化しなかった成分は排ガ
ス処理装置47に入り、アルカリ洗浄、アフタバーナ燃
焼された後、放出された。
【0039】この結果、エクストルーダ31から20重
量部の塩化水素、第1段分解反応炉33から70重量部
のガスが発生し、残り(15重量部)はソフトなカーボ
ン質の残渣として第1段分解反応炉33の底部から排出
した。70重量部のガスの内、第1次凝縮器37におい
て約20重量部が液化し、第2段分解反応炉43で再分
解された。回収されたのは60重量部の油と1重量部の
水であり、10重量部のガスが排ガス処理装置47を介
して放出された。
【0040】油のGC−MS分析を行ったところ、その
成分は炭素数4〜18程度の炭化水素であり、有機塩素
化合物は検出されなかった。
【0041】次に本発明に係る第2の実施例の2(図3
に示す実施例番号2参照)について説明する。
【0042】図2に示した第2の実施例の加熱油化装置
を用い、今度はエクストルーダ31を使用せず、混合廃
プラスチック100重量部と水酸化ナトリウム30重量
部、水5重量部を直接第1段分解反応炉33に充填し、
実施例2と同じ条件で実験を行った。
【0043】塩化水素がアルカリで中和されたため、第
1段分解反応炉33には塩を含む50重量部の残渣が残
り、また油回収容器49から15重量部の水が回収され
た。60重量部の油が回収され、10重量部のガスが放
出された。油は炭素数4〜18程度の炭化水素であり、
有機塩素化合物は検出されなかった。
【0044】次に本発明に係る第2の実施例の3(図3
に示す実施例番号3参照)について説明する。
【0045】この第2の実施例の3では酸化ナトリウム
と水を加えないことを除き、実施例2と同じ条件で実験
を行った。この結果、エクストルーダ31から20重量
部の塩化水素、第1段分解反応炉33から70重量部の
ガスが発生し、残り(10重量部)は硬質カーボン残渣
として第1段分解反応炉33の底部から排出した。70
重量部のガスの内、第1次凝縮器37において約30重
量部が液化し、第2段分解反応炉43で再分解された。
回収されたのは60重量部の油であり、10重量部のガ
スが放出された。油は炭素数4〜18の炭化水素であ
り、有機塩素化合物は検出されなかった。
【0046】次に第2の実施例に係る比較例1について
説明する(図4に示す比較例番号1参照)。
【0047】第1次凝縮器37を使用しない(冷却しな
い)ことを除き、第2の実施例の3と同じ条件で実験を
行った。この結果、エクストルーダ31から20重量部
の塩化水素、第1段分解反応炉33から70重量部のガ
スが発生し、残り(10重量部)は硬質カーボン残渣と
して第1段分解反応炉33の底部から排出した。70重
量部のガスは第1次凝縮器37をそのまま通過して第2
次凝縮器45に入り、大部分が凝縮したが、ガス状のま
ま凝縮しない成分が15重量部あり、また凝縮(液化)
でなく凝固(固化)する成分が約10重量部あった。第
2次凝縮器45の凝縮管の完全閉塞には至らなかったが
内壁面に付着が起こったため凝縮効率が悪くなり、未凝
縮ガスが増えたものと考えられる。最終的に45重量部
の油が回収された。油中に有機塩素化合物は検出されな
かったが、未分解の可塑剤を含み脂肪族飽和炭化水素基
準で炭素数4〜32相当の成分分布であった。加圧によ
る再分解を行わないと生成油が重質になることを示す一
例である。
【0048】次に第2の実施例に係る比較例2について
説明する(図4に示す比較例番号2参照)。
【0049】エクストルーダ31を使用しないことを除
き、第2の実施例に係る比較例1と同じ条件で実験を行
った。この結果、第1段分解反応炉33から80重量部
のガスが発生し、残り(20重量部)は炭素質の発泡残
渣として第1段分解反応炉33の底部から排出した。8
0重量部のガスは第1次凝縮器37をそのまま通過して
第2次凝縮器45に入り、およそ半分が凝縮したが、ガ
ス状のまま凝縮しない成分が30重量部あり、また凝縮
(液化)でなく凝固(固化)する成分が約10重量部あ
った。油としては40重量部が回収された。油分析の結
果、約2%の有機塩素化合物が検出された。未分解の可
塑剤を含む脂肪族飽和炭化水素基準で炭素数4〜32相
当の成分分布であった。
【0050】以上説明したように本発明による方法およ
び装置によれば、簡単かつ経済的に廃プラスチックから
良質の燃料油を得ることができるので、その工業的価値
は極めて大である。
【0051】本発明の方法および装置によれば塩化ビニ
ル樹脂を含む混合廃プラスチックから塩素を含まない良
質の燃料油を得ることができるので、塩化ビニル樹脂の
選別除去工程を省略することができ、実用的かつ経済的
なプラスチックのリサイクルが可能になる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、塩化ビニ
ル樹脂を含む混合プラスチック廃棄物から高品質の燃料
油を回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加熱油化装置の一実施例の概略の
構成を示す構成図である。
【図2】本発明を適用した加熱油化装置の一実施例を具
体的に示す構成図である。
【図3】図1に示した加熱油化装置を用いた場合の処理
結果を示す図表である。
【図4】従来の装置を用いた場合の処理結果を比較例と
して示す図表である。
【符号の説明】
11 減圧分解槽 13 送風翼 15 アルカリ洗浄槽 17,21 ポンプ 23 加圧分解槽 25 タービン翼 27 凝縮器 31 エクストルーダ 33 第1段分解反応炉 35 アルカリ金属水酸化物および水添加槽 37 第1次凝縮器 39 気液分離部 41 加圧ポンプ 43 第2段分解反応炉 45 第2次凝縮器 47 排ガス処理装置 49 油回収容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 11/16 ZAB 7310−4F

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックを加熱分解して油として回
    収する加熱油化方法であって、 減圧下で第1次加熱分解を行って重質分解ガスを生成す
    る工程と、 この重質分解ガスをアルカリ水溶液と混合してハロゲン
    化物の塩を生成する工程と、 さらに加圧下で前記重質分解ガスを第2次加熱分解を行
    って軽質分解ガスを生成する工程とを有することを特徴
    とする廃プラスチックの加熱油化方法。
  2. 【請求項2】 プラスチックを加熱分解して油として回
    収する加熱油化装置であって、 減圧下で第1次加熱分解を行う減圧分解槽と、 この減圧分解槽で生成された分解ガスをアルカリ雰囲気
    下に置くアルカリ槽と、 このアルカリ槽において液化した分解油を元に加圧下で
    第2次加熱分解を行い軽質分解ガスを生成する加圧分解
    槽とを有することを特徴とする加熱油化装置。
  3. 【請求項3】 プラスチックを加熱分解して油として回
    収する加熱油化装置であって、 減圧下で第1次加熱分解を行う減圧分解槽と、 この減圧分解槽で生成された分解ガスをアルカリ雰囲気
    下に置くアルカリ槽と、 このアルカリ槽において液化した分解油を加圧下で第2
    次加熱分解を行う加圧分解槽と、 この加圧分解槽で生成された分解ガスの運動エネルギに
    よって前記減圧分解槽から分解ガスを前記アルカリ槽に
    向けて強制移送する移送手段とを有することを特徴とす
    る加熱油化装置。
JP22758993A 1991-12-20 1993-09-13 加熱油化方法及びその装置 Pending JPH0782569A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22758993A JPH0782569A (ja) 1993-09-13 1993-09-13 加熱油化方法及びその装置
US08/262,185 US5608136A (en) 1991-12-20 1994-06-20 Method and apparatus for pyrolytically decomposing waste plastic
US09/033,921 US6172275B1 (en) 1991-12-20 1998-03-03 Method and apparatus for pyrolytically decomposing waste plastic

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22758993A JPH0782569A (ja) 1993-09-13 1993-09-13 加熱油化方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0782569A true JPH0782569A (ja) 1995-03-28

Family

ID=16863291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22758993A Pending JPH0782569A (ja) 1991-12-20 1993-09-13 加熱油化方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0782569A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998033608A1 (fr) * 1997-01-31 1998-08-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Equipement de dechloration pour dechets en plastique
JPH1190387A (ja) * 1997-09-25 1999-04-06 Kubota Corp 廃プラスチックの脱塩素方法および脱塩素装置
JPH11323007A (ja) * 1998-05-22 1999-11-26 Toshiba Corp 廃プラスチック処理装置
JP7017828B1 (ja) * 2021-12-10 2022-02-09 乕 吉村 廃プラスチックの油化還元システム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998033608A1 (fr) * 1997-01-31 1998-08-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Equipement de dechloration pour dechets en plastique
US6346220B1 (en) 1997-01-31 2002-02-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Waste plastic dechlorination apparatus
JPH1190387A (ja) * 1997-09-25 1999-04-06 Kubota Corp 廃プラスチックの脱塩素方法および脱塩素装置
JPH11323007A (ja) * 1998-05-22 1999-11-26 Toshiba Corp 廃プラスチック処理装置
JP7017828B1 (ja) * 2021-12-10 2022-02-09 乕 吉村 廃プラスチックの油化還元システム
WO2023105928A1 (ja) * 2021-12-10 2023-06-15 株式会社エムシーシー 廃プラスチックの油化還元システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5543558A (en) Method for producing unsaturated organics from organic-containing feeds
AU684590B2 (en) Method of organic homologation employing organic-containing feeds
US5608136A (en) Method and apparatus for pyrolytically decomposing waste plastic
CN1197694C (zh) 阻燃性树脂组合物的处理方法
JPH04320490A (ja) 重合体クラッキング
EP0814143B1 (en) Method and apparatus for converting a plastic waste into oil
US6504068B1 (en) Method for converting a plastic waste into oil in a stainless steel reactor
JPH0782569A (ja) 加熱油化方法及びその装置
JPH0762353A (ja) 一般廃棄物系プラスチック油化処理設備における窒素吹き込みによる溶融プラスチック中の塩素除去方法
USRE42832E1 (en) Method for reforming organics into shorter-chain unsaturated organic compounds
JPS6079017A (ja) ポリオレフイン粉体中に残存する未反応オレフインの回収方法
JPH0885736A (ja) 熱硬化性樹脂の熱分解方法及び装置
JP2002226871A (ja) プラスチックのガス化方法およびガス化装置
JPH07286063A (ja) 合成重合体の熱分解による油状物の製造方法
JPH0776688A (ja) プラスチックの油化処理方法
JP3490671B2 (ja) ハロゲン含有プラスチックを含むプラスチック廃棄物の処理方法及び装置
JP3608583B2 (ja) 高分子廃棄物の油化処理方法
JP4322365B2 (ja) プラスチック廃棄物の油化処理方法及び装置
JP3725889B2 (ja) 超音波を利用した化学物質の反応促進方法及びその装置並びに超音波を利用したフッ素樹脂の製造方法
JP3477209B2 (ja) プラスチツク液化用のガス処理方法
JPH07138576A (ja) 廃プラスチックの処理方法
JPH11140459A (ja) プラスチックの加熱処理方法
CN117500870A (zh) 本发明涉及用于将包含有机卤素阻燃剂的基于聚苯乙烯的材料再循环成苯乙烯和其他有价值的产品和/或能量的方法和设施
JP2001200092A (ja) モノマーの回収方法
JP2000204376A (ja) 混合廃プラスチックの熱分解装置