JPH0781977A - 反射防止膜およびその製造方法 - Google Patents

反射防止膜およびその製造方法

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JPH0781977A
JPH0781977A JP5188431A JP18843193A JPH0781977A JP H0781977 A JPH0781977 A JP H0781977A JP 5188431 A JP5188431 A JP 5188431A JP 18843193 A JP18843193 A JP 18843193A JP H0781977 A JPH0781977 A JP H0781977A
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layer
film
sio
thin film
mol
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JP5188431A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Sugimoto
敏明 杉本
Yoshikazu Yamaguchi
慶和 山口
Kenji Kida
健児 木田
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Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ガラス基材の両面や片面に、基材側から第1層
目として屈折率が1.65〜1.9で光学膜厚が0.1
5〜0.6λ(λは中心となる波長である)の薄膜、第
2層目として屈折率が1.9〜2.3で光学膜厚が0.
15〜0.6λの薄膜、最外表層である第3層目として
屈折率が1.4〜1.65で光学膜厚が0.2〜0.8
λの薄膜を順次積層し3層の光学多層膜で成り、しかも
第1層目乃至第3層目の各層膜中に少なくともSiO2
を含有し、最外表層である第3層目がSiO2 、SnO
2 及びZrO2 の3成分系でなる反射防止膜。更に第3
層目の薄膜が、mol%表示で、SiO2 :SnO2
ZrO2 =60〜80:10〜1:30〜19でなる反
射防止膜。 【効果】膜構成が単純で、かつ膜形成用原料薬液のポッ
トライフ(使用可能期間)が充分あるため、生産性、コ
スト性に優れ、耐摩耗性、耐擦傷性及び耐アルカリ性等
耐久性が格段に優れ、今まで使用できなかった広い分野
で使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物として例えば博
物館、店舗等の内外装用ガラス、自動車等の一部を構成
する例えばフロント窓ガラス、表示パネルガラス等、ガ
ラスショーウィンドウ用ガラスおよび、OA機器やカメ
ラ等の光学応用機器を構成する光学ガラス等に対して施
される反射防止膜およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス自体は透明性に優れ、もともと反
射率の低い(例えば、一般的に約8%程度)基材であ
る。
【0003】しかし、用途によってはより低い反射率が
求められる。カメラのレンズ等のような光学ガラスはも
とより、OA機器、ブラウン管、ディスプレー、ショー
ウィンドウ、自動車のフロントガラス等も反射防止が必
要な例である。
【0004】ガラス基材に反射防止を施す方法として
は、例えば(A)ガラス表面をフッ酸等で処理し、表面
を化学的にエッチングすることにより屈折率を下げ、反
射防止効果を得る方法、(B)ガラス表面に細かなシリ
カをスプレーで吹き付け微細な凹凸を付け、散乱によっ
て反射防止効果を得る方法、ならびに(C)ガラス表面
に透明な薄膜(光学薄膜)を多層積層し、薄膜干渉によ
って反射防止効果を得る方法(以下光学薄膜法という)
等がある。
【0005】ところが上述した(A)あるいは(B)の
場合はある程度の防眩あるいは反射防止効果はあるもの
の必ずしも充分ではなく、(C)の場合は反射防止効果
はあるものの、他の物性特性の点から見た場合にはいく
つかの問題点があった。
【0006】例えば前記(A)の場合では、ガラス表面
をフッ酸でエッチングすることから、廃液処理等の公害
問題あるいは危険作業の問題、またエッチング面が規則
性のある凹凸となってブラウン管と干渉縞が発現する等
の欠点があった。また前記(B)の場合では、ガラス表
面の乱反射によって透過像がボケたり、にじみが発生
し、分解能が高い最近の高精細のブラウン管では良好な
像が得られず問題になっている。
【0007】さらに(A)、(B)の方法においてはと
もに表面の凹凸のすきまに汚れが入り易く、入り込んだ
汚れが取れ難い欠点があった。また前記(C)の場合の
光学薄膜法では、スパッター法や蒸着法で薄膜を成膜す
るため、その装置が高価で大面積化には生産性が劣って
いた。また良好な反射防止効果を得るためには最上層膜
(空気側)の屈折率はなるべく低い方が望ましいことか
ら、一般に例えばSiO2 あるいはMgF2 が使用され
るが、SiO2 の場合は屋外使用では例えばセメントや
石灰等のアルカリ分と反応し膜が溶解するようなことが
あり、MgF2の場合は例えば酸性雨や排気ガス等で侵
されまた汚れ等が凝縮して美観性に劣る欠点があった。
【0008】以上のように、従来の技術では膜の耐久性
や汚れ等の問題から使用できる場所が限られ、ことに耐
擦傷性や耐薬品性、特に耐アルカリ性が劣ることによ
り、例えば屋外での長期使用等には適用できなかった。
【0009】また光学薄膜法の低反射ガラスとしては例
えば、特開昭61ー189501号公報には透明低反射
板が記載されており、3層の反射防止膜が、空気側より
基板側に数えて第2層目の反射防止膜の屈折率が基板側
から空気側に向かって増大しているようにすること、な
らびに空気側より基板側に数えて第1層の屈折率がn 1
=1.30〜1.45、第2層の屈折率がn2 =1.9
5〜2.15、第3層の屈折率がn3 =1.60〜1.
80であり、第1層より順に、その光学膜厚n 1 1
2 2 、n3 3 が夫々ほぼn1 1 =λ0 /4、n
2 2 =λ0 /2、n3 3 =λ0 /4(但しλ0 は中
心波長)である透明低反射板が開示され、CRTの前面
に使用するのに適した中心波長付近の反射光を低減しよ
うとしている。
【0010】また例えば、本出願人が既に出願提案して
いる特開平4ー357135号公報では、透明ガラス基
板の少なくとも片側表面に、ガラス面側から第1層目と
して屈折率がn1 =1.8〜1.9でかつ膜厚が700
〜1000Åである薄膜層を被覆し、次いで第2層目と
して屈折率がn2 =2.05〜2.3でかつ膜厚が13
00〜1600Åである薄膜層を被覆し、さらに第3層
目として屈折率がn3=1.4〜1.5でかつ膜厚が1
100〜1300Åである薄膜層を被覆積層してなり、
さらに表面の垂直線となす入射角が50〜70°の間で
入射する膜面側の可視光に対し、薄膜被覆積層面におけ
る反射率が通常の薄膜被覆のないガラス面における反射
率より4.5〜6.5%低減せしめて成る車両用の反射
低減ガラスを開示している。
【0011】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、上記のよ
うな従来技術に伴う問題点、ことに特開昭61ー189
501号公報における耐久性の点を解決しようとするも
のであって、ガラス基材に対し耐擦傷性、耐酸性、耐ア
ルカリ性、耐溶剤性、耐水性及び耐光性(以上6点を以
下耐久性という)に優れ、かつ膜構成が単純で大面積の
両面を一度にゾルゲル法により安価で反射防止効果の高
い膜およびその製造方法を提供しようとするものであ
る。
【0012】
【問題点を解決するための手段】本発明は前述したよう
なかかる問題点に鑑みてなしたものであり、先に述べた
光学薄膜法において、該光学薄膜法の欠点すなわち耐久
性に劣ることおよび薄膜を多層積層するので膜の強度劣
化を生じること等を改善するため、最上層に耐久性の優
れたジルコニアを混合しかつ各層間の接着性、耐擦傷性
を向上させるために全層に共通成分であるシリカを共存
させたこと、また中間層に共存せしめたシリカが膜間に
発生する熱応力を緩和するのに優れる例えばメチル基,
エチル基含有アルコキシシランからなり、しかもコスト
低減より膜数を少なく構成を簡単にしかつ成膜法として
ディップ法を用いることにより、安価に大面積の反射防
止膜およびその製造方法を提供するものである。
【0013】すなわち、本発明は、ガラス基材の両面も
しくは片面に、基材側から空気側に向って第1層目とし
て屈折率が1.65〜1.9で光学膜厚が0.15〜
0.6λ(λは中心となる波長である)の薄膜、第2層
目として屈折率が1.9〜2.3で光学膜厚が0.15
〜0.6λの薄膜、最外表層である第3層目として屈折
率が1.4〜1.65で光学膜厚が0.2〜0.8λの
薄膜を順次積層し3層の光学多層膜で成り、しかも前記
第1層目乃至第3層目の各層膜中に少なくともSiO2
を含有せしめるとともに、最外表層である第3層目がS
iO2 、SnO2およびZrO2 の3成分系でなること
を特徴とする反射防止膜。
【0014】ならびに前記最外表層である第3層目のS
iO2 、SnO2 およびZrO2 の3成分系でなる薄膜
が、mol%表示で、SiO2 :SnO2 :ZrO2
60〜80:10〜1:30〜19でなることを特徴と
する上述した反射防止膜。
【0015】さらに前記第2層目の薄膜が、SiO
2 と、TiO2 からなる薄膜であって、mol%表示
で、SiO2 :TiO2 =1〜15:99〜85でなる
ことを特徴とする上述した反射防止膜。
【0016】さらにまた前記第1層目の薄膜が、SiO
2 をベースとし、TiO2 、ZrO 2 、CeO2 、Ta
2 5 、Sb2 3 を単独の酸化物もしくは2種以上選
択し組み合わせた酸化物を添加し混合してなる薄膜であ
って、mol%表示で、SiO2 :該酸化物=30〜7
0:70〜30でなることを特徴とする上述した反射防
止膜。
【0017】またガラス基材の両面もしくは片面に、基
材側から空気側に向って第1層目として屈折率が1.6
5〜1.9で光学膜厚が0.15〜0.6λ(λは中心
となる波長である)の薄膜、第2層目として屈折率が
1.9〜2.3で光学膜厚が0.15〜0.6λの薄
膜、最外表層である第3層目として屈折率が1.4〜
1.65で光学膜厚が0.2〜0.8λの薄膜を順次積
層した3層の光学多層膜で成り、しかも前記第1層目乃
至第3層目の各層膜中に少なくともSiO2 を含有せし
めるとともに、最外表層である第3層目がSiO2 、S
nO2 およびZrO2の3成分系でなることを特徴とす
る反射防止膜の製造方法において、前記第3層目の薄膜
を、SiO2 としてテトラアルコキシシランおよびその
加水分解物を、SnO2 としてSn(OR)a Cl4-a
〔(OR):アルコキシ基、0≦a≦4、特にaは2〜
3が好ましい〕、Snの無機塩またはSnのオキシ酸塩
を、ZrO2 としてしZrの無機塩、有機塩、アルコキ
シド、オキシ酸塩を各々用い、酸化物換算し、SiO2
とSnO2 とZrO2 のmol%で、SiO2 :SnO
2:ZrO2 =60〜80:10〜1:30〜19と
し、かつSiO2 +SnO2+ZrO2 の全モル濃度が
0.1〜1.5mol/lとなるように調製した薬液を
塗布、あるいは塗布後焼成することにより成膜して成る
ことを特徴とする反射防止膜の製造方法。
【0018】さらに前記第1層目の薄膜を、SiO2
してテトラアルコキシシランおよびその加水分解物をS
iO2 をベースとし、TiO2 、ZrO2 、CeO2
Ta 2 5 、Sb2 3 を単独の酸化物もしくは2種以
上選択し組み合わせた酸化物を添加し混合してなる薄膜
であって、mol%表示で、SiO2 :該酸化物=30
〜70:70〜30とし、かつSiO2 +該酸化物の全
モル濃度が0.1〜1.5mol/lとなるように調製
した薬液を塗布、あるいは塗布後焼成することにより成
膜して成ることを特徴とする上述した反射防止膜の製造
方法。
【0019】さらにまた前記第2層目の薄膜が、メチル
基,エチル基含有アルコキシシランおよびシラン化合物
(R)a SiX4-a (R:メチル基,エチル基、a:1
〜3がよく、特に1〜2が好ましい。X:ーH、ーC
l、ーOH、エトキシ、メトキシ、プロポキシ、ブトキ
シ、フェノキシ、ーNCO等、特にーOCH3 とーOC
2 5 が好ましい)からなるSiO2 と、TiO2 から
なる薄膜であって、mol%表示で、SiO2 :TiO
2 =1〜15:99〜85とし、かつSiO2 +該酸化
物の全モル濃度が0.1〜1.5mol/lとなるよう
に調製した薬液を塗布、あるいは塗布後焼成することに
より成膜して成ることを特徴とする上述した反射防止膜
の製造方法をそれぞれ提供するものである。
【0020】ここで、本発明の積層薄膜のうち、第3層
目の最外表面層として一般に使用されるSiO2 単独で
は耐久性に劣るため、SiO2 に耐久性の優れたZrO
2 を特定割合混合することにより、耐久性を向上させる
ことが可能であるが、ZrO 2 の屈折率は高い(約2.
0)ため、混合比が高くなると最外表面層の膜の屈折率
が高くなり、反射防止効果が下がってしまう。3層膜で
優れた反射防止効果(例として可視光反射率が1%以
下)を得るためにはZrO2 がmol%で30以下であ
ることが望ましい。この問題を解決するためには、Si
2 よりも耐久性に優れZrO2 よりも屈折率の低い物
質を混合すればよく、低屈折率調節剤としてはSn
2 、Al2 3 、Sb2 3 、CeO2 、B2 3
があるが、とくにSnO2 がより好ましく適当である。
なお例えばmol%で、SiO2 :CeO2 :ZrO2
=60〜80:20〜5:20〜15等も本発明の範疇
にある。なお、例えばZrO2については他との割合で
15程度までになり得る。
【0021】これらの酸化物を形成するための原料とし
ては、塗布法の場合一般にアルコキシドが使用される
が、ジルコニウム,スズのアルコキシドは加水分解が速
いためにその速度を制御することが困難であり、膜厚の
制御が難しくさらには塗布液の長期保存も困難である。
また、ジルコニウムアルコキシドは高価なため、工業製
品の原料としてはコストの点から不向きである。本発明
では、例えばジルコニウム塩、スズ塩およびクロロアル
コキシスズ〔Sn(OR)a Cl4-a ,(OR):アル
コキシ基、0≦a≦4、特にaは2〜3が好ましい、〕
を使用することによって従来の問題点を解決したもので
ある。
【0022】本発明に係るジルコニウム塩としては、無
機塩、有機塩、アルコキシド、オキシ酸塩が用いられ、
例えば硫酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、塩化ジル
コニウム、オキシ塩化ジルコニウム等であり、特にオキ
シ塩化ジルコニウムが好ましい。また、スズ塩として
は、無機塩、オキシ酸塩、アルコキシド等が用いられ、
例えば四塩化スズ無水塩、四塩化スズ(四〜五水和物)
およびクロロアルコキシスズ等であり、塗布液の長期保
存においてはモノクロロトリブトキシスズ〔Sn(OC
4 9 3 Cl、セントラル硝子(株)製アルコキシス
ズ〕が最も好ましい。
【0023】前記したテトラアルコキシシランおよびそ
の加水分解物としては、例えばテトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン〔TEOS:Si(OC2 5
4 〕、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシ
ラン、テトラプロポキシシラン、テトラキス(2ーエチ
ルブトキシ)シラン、テトラキス(2ーメトキシエトキ
シ)シラン、テトラフェノキシシラン等である。なかで
も好ましくはTEOSおよびその加水分解物がとくによ
い。
【0024】また前記したSn(OR)a Cl4-a にお
ける(OR)のアルコキシ基としては、例えばメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、nーブト
キシ等のアルコール類アルコキシ基、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソル
ブ類アルコキシド、メチルカルビトール、エチルカルビ
トール、ブチルカルビトール等のカルビトール類アルコ
キシド、さらにエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール、グリセリン等の多価アル
コールアルコキシド類等である。好ましくはnーブトキ
シがとくによく、前記aについては0〜4、好ましくは
2〜3がとくによい。
【0025】さらに前記したメチル基,エチル基含有ア
ルコキシシランとしては、例えばメチルトリメトキシシ
ラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシ
エトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチル
トリブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エ
チルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等
である。好ましくはメチルトリメトキシシランおよびメ
チルトリエトキシシランがとくによい。
【0026】第2層の中間層としては、高屈折率が必要
であって、該目的にはTiO2 が適している。しかし膜
全体の耐久性の点からは、これに少量のSiO2 を加え
ることがより望ましい。こうすることによって第1層お
よび第3層とともにすべての層にSiO2 が含まれるこ
とになり、膜形成時にSiO2 同士の強固な結合を発生
させ、膜全体の耐久性ならびに耐擦傷性を上げることが
出来る。本発明においてこの中間層のSiO2 が存在し
なくとも耐久性が得られるが、より高い十分な耐久性を
求めるにはSiO2 が存在することが望ましい。これら
の酸化物を形成するための原料としては、SiO2 に関
しては一般に使用されるTEOS等でよいが、TiO2
に関してはチタンのアルコキシドはSiO2 と混合した
場合に不安定なので、より安定化するためにハロゲンを
配位した方が好ましく、例えば、ことにセントラル硝子
(株)製の商品名CG−T薬液〔以下、CG−Tとい
う〕、すなわちクロロアルコキシチタン〔Ti(OR)
a 4-a 、但し1≦a≦4、特にaは2〜3.5が好ま
しい、(OR):アルコキシ基でnープロポキシ、iー
プロポキシ、nーブトキシ、エチルセロソルブアルコキ
シド、カルビトールアルコキシド等であり、特にiープ
ロポキシが好ましく、X:ハロゲン、ーCl、ーBrや
ーOH等である〕が好ましい。
【0027】第1層の最下層としては、中屈折率膜であ
って、単一成分では求める屈折率を得る適当なものがな
いこと、および先に述べたように膜全体の耐久性を上げ
るためにシリカを含んだ方が良いことから、シリカとチ
タニア、セリア、酸化タンタル、ジルコニア、酸化アン
チモンの組合せが望ましいものである。チタニア成分と
しては前記CG−T、ならびにシリカ成分としては前記
テトラアルコキシシランの中でもTEOSおよびTEO
Sの加水分解物が、CG−Tと広い混合比で使用でき
る。
【0028】本発明に係る希釈剤は、上記アルコキシド
等の原料をゲル化させないものであればよく、例えばメ
タノール、エタノール、i−プロパノール、n−プロパ
ノール、n−ブタノール、i−ブタノール等のアルコー
ル類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ等のセロソルブ類、メチルカルビトール、エチ
ルカルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール
類、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリ
セリン等の多価アルコール類のほか、酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチル
アセトン等のケトン類等の中の一種あるいは二種以上組
合せて使用できるが、特に上記原料全てに対してエタノ
ール、i−プロパノールおよびその混合溶液がより適し
ている。
【0029】本発明に係る反射防止膜は以上記載の塗布
液を、ガラス等の基材に公知の、例えばディップ法、ス
ピンナー法、ロールコート法、フローコート法、印刷法
等の方法で塗工し、次いで乾燥、焼成すれば得られる
が、特に耐久性の優れた膜を得るためには300℃以上
で基材であるガラスのガラス転移点以下の温度で焼成す
ればよい。
【0030】本発明の反射防止膜を施されたガラスは、
カメラのレンズ等の光学機器に使用されるいわゆる光学
ガラスのほか、ディスプレイパネル、コピーガラス、自
動車用各種ガラス、ショーケース、ショーウインドウ、
さらには一般建築用各種ガラスへの使用が可能である。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0032】実施例1 ガラス基板側の第1層膜用薬液としてTEOS〔Si
(OC2 5 4 〕加水分解物をSiO2 換算で0.2
2mol、ならびにCG−T〔セントラル硝子(株)製
チタンアルコキシド、Ti(OC3 7 3 Cl〕をT
iO2 換算で0.18molとり、両者をエタノール6
30mlに溶解して被覆用dip液を調整した。
【0033】また中間層である第2層膜用薬液としてモ
ノメチルトリエトキシシラン〔CH 3 Si(OC
2 5 3 〕をSiO2 換算で0.0275mol、な
らびに前記CG−TをTiO2 換算で0.2475mo
lとり、両者をエタノール830mlで溶解して積層被
覆用dip液を調整した。
【0034】さらに最外表層である第3層膜用薬液とし
て前記TEOSをSiO2 換算で0.3mol、および
Sn(OC4 9 3 Cl〔セントラル硝子(株)製〕
をSnO2 換算で0.0425mol、ならびにオキシ
塩化ジルニウム8水和物〔ZrOCl2 ・8H2 O〕を
ZrO2 換算で0.085molとり、これらをエタノ
ール750mlで溶解して積層被覆用dip液を調整し
た。
【0035】次いで、予めセリア研磨した後、イオン交
換水でリンスした大きさ約200mmx200mmで板
厚約2mmのガラス基板に、上述したこれらの薬液をd
ip装置を使用し、第1層目から順次引き上げ速度約
3.7、約4.9、約4.0mm/sで塗布した。1層
塗布するごとに100〜500℃で約30分間程度乾燥
し、最終的に約500℃程度で焼成して反射防止膜を得
た。なお各々ポットライフも例えば約3カ 月以上あって
成膜等も良好であった。
【0036】得られた反射防止膜は、該各膜層の膜厚な
らびに屈折率を溝尻光学製エリプソメーターにより測定
したところ、第1層目の膜がmol%でSiO2 :Ti
2=55:45、膜厚約78.1nm(光学膜厚:
0.25λ、中心となる波長λ:550nm)、屈折率
約1.76であり、第2層目の膜がmol%でSi
2:TiO2 =10:90、膜厚約60.0nm(光
学膜厚:0.23λ、λ:504nm)、屈折率約2.
10であり、第3層目の膜がmol%でSiO2 :Sn
2 :ZrO2 =70:10:20、膜厚約90.0n
m(光学膜厚:約0.26λ、λ:569nm)、屈折
率約1.58であるものであった。
【0037】該得られた反射防止膜付ガラス基板につい
て下記の評価を行った。 (1)可視光反射率:JIS R3106−1985の
板ガラスの反射率に関する試験方法により、可視光反射
率を測定した。 (2)透明性 :ヘーズ(曇度)をヘーズメーター
(東京電色(株)製TCーH3DP)で測定した。 (3)耐水性 :煮沸している水の中に2時間浸漬
し、可視光反射率及び色調の変化を見た。 (4)耐酸性 :60℃の0.15N塩酸水溶液に
48時間浸漬し、可視光反射率及び色調の変化を見た。 (5)耐アルカリ性:60℃の0.125Nの水酸化ナ
トリウム水溶液に48時間浸漬し、可視光反射率及び色
調の変化を見た。 (6)耐光性 :JIS R3212の紫外線照射
装置において1000時間暴露し、膜の変化を目視で判
定した。 (7)耐擦傷性 :テーバー摩耗500g重100回
転の試験を行ない、膜の曇化率をヘーズメーターで測定
した。
【0038】その結果、表1および図1に示すように、
めざす各物性は優れ、ことに可視光反射率は0.9と低
く、耐アルカリ性も変化なく、しかもテーバー試験後の
ヘーズ値が0.8であって格段に優れるものであり、所
期のめざす反射防止膜が得られた。
【0039】実施例2 第1層膜用薬液としては実施例1と同様のもので、第2
層膜用薬液としてTi(OC3 7 4 を加水分解した
ものをTiO2 換算で0.225molとり、モノメチ
ルトリメトキシシラン〔CH3 Si(OCH3 3 〕を
SiO2 換算で0.025molとり、これにエタノー
ル830ml加えて溶解し、積層被覆用dip液を調整
した。
【0040】第3層膜用薬液として前記TEOSを加水
分解したものをSiO2 換算で0.32mol、および
SnCl4 4〜5水和物をSnO2 換算で0.0425
mol、ならびにZr(OC4 9 4 をZrO2 換算
で0.0875molとり、これらをエタノール750
mlで溶解して積層被覆用dip液を調整した。
【0041】次いで、上述した各薬液を実施例1と同様
に順次引き上げ速度約3.6、約5.1、約3.9mm
/sで塗布し、実施例1と同様の乾燥、焼成をし反射防
止膜を得た。なお各々ポットライフも成膜等も実施例1
と同様良好であった。
【0042】得られた反射防止膜は、該各膜層の膜厚な
らびに屈折率を実施例1と同様に測定したところ、第1
層目の膜がmol%でSiO2 :TiO2 =55:4
5、膜厚約73.5nm(光学膜厚:0.24λ、λ:
529nm)、屈折率約1.80であり、第2層目の膜
がmol%でSiO2 :TiO2 =10:90、膜厚約
70.3nm(光学膜厚:0.27λ、λ:585n
m)、屈折率約2.08であり、第3層目の膜がmol
%でSiO2 :SnO2 :ZrO2 =71:9:20、
膜厚約84.0nm(光学膜厚:0.24λ、λ:53
8nm)、屈折率約1.61であるものであり、実施例
1と同様に評価しその結果、表1および図1に示すよう
に、実施例1と同様めざす各物性は優れ、ことに可視光
反射率は0.9と低く、耐アルカリ性も変化なく、しか
もテーバー試験後のヘーズ値が1.2であって格段に優
れるものであり、所期のめざす反射防止膜が得られた。
【0043】実施例3 第1層膜用薬液として前記TEOS加水分解物をSiO
2 換算で0.24mol、ならびにCe(NO3 3
2 OをCeO2 換算で0.16molとり、両者をエ
タノール630mlに溶解して被覆用dip液を調整し
た。
【0044】また第2層膜用薬液としてCH3 Si(O
2 5 3 をSiO2 換算で0.0125mol、な
らびにTiCl3 をTiO2 換算で0.2375mol
とり、両者をi−プロパノールとエタノールの混合溶液
830mlで溶解して積層被覆用dip液を調整した。
【0045】さらに第3層膜用薬液として前記TEOS
加水分解物をSiO2 換算で0.28mol、および前
記Sn(OC3 7 3 ClをSnO2 換算で0.02
mol、ならびにZrCl4 をZrO2 換算で0.10
molとり、これらをエタノール750mlで溶解して
積層被覆用dip液を調整した。
【0046】次いで、上述した各薬液を実施例1と同様
に順次引き上げ速度約3.4、約4.6、約3.7mm
/sで塗布し、実施例1と同様の乾燥、焼成をし反射防
止膜を得た。なお各々ポットライフも成膜等も実施例1
と同様良好であった。
【0047】得られた反射防止膜は、該各膜層の膜厚な
らびに屈折率を実施例1と同様に測定したところ、第1
層目の膜がmol%でSiO2 :CeO2 =60:4
0、膜厚約73.1nm(光学膜厚:0.25λ、λ:
550nm)、屈折率約1.88であり、第2層目の膜
がmol%でSiO2 :TiO2 =5:95、膜厚約6
4.0nm(光学膜厚:0.25λ、λ:553n
m)、屈折率約2.16であり、第3層目の膜がmol
%でSiO2 :SnO2 :ZrO2 =70:5:25、
膜厚約87.0nm(光学膜厚:0.26λ、λ:56
0nm)、屈折率約1.61であるものであり、実施例
1と同様に評価しその結果、表1に示すように実施例1
と同様めざす各物性は優れ、ことに可視光反射率は1.
1と低く、耐アルカリ性も変化なく、しかもテーバー試
験後のヘーズ値が2.1であって格段に優れるものであ
り、所期のめざす反射防止膜が得られた。
【0048】比較例1 第1層膜用および第3層膜用の薬液としては実施例1と
同様のもので、第2層膜用薬液として前記CG−TをT
iO2 換算で0.275molとり、これにエタノール
817ml加えて溶解し、積層被覆用dip液を調整し
た。
【0049】該各薬液を実施例1と同様に順次引き上げ
速度約3.9、約4.7、約4.0mm/sで塗布し、
乾燥および焼成等は実施例1と同一条件で反射防止膜を
形成した。
【0050】得られた反射防止膜は、該各膜層の膜厚な
らびに屈折率を実施例1と同様に測定したところ、第1
層目の膜がmol%でSiO2 :TiO2 =55:4
5、膜厚約81.4nm(光学膜厚:0.26λ、λ:
573nm)、屈折率約1.76であり、第2層目の膜
がTiO2 で膜厚約58.9nm(光学膜厚:0.24
λ、λ:525nm)、屈折率約2.23であり、第3
層目の膜がmol%でSiO2 :SnO2 :ZrO2
70:10:20、膜厚約90.0nm(光学膜厚:
0.26λ、λ:568nm)、屈折率約1.58であ
るものであり、実施例1と同様に評価しその結果、表1
および図1に示すように、可視光反射率は0.8と低い
が、ことに耐アルカリ性では白濁し耐アルカリテスト後
の反射率は全く変化して悪化し、膜剥離等が生じ、テー
バー試験後のヘーズ値が22と格段に悪く、到底所期の
めざす反射防止膜と言えるものではなかった。
【0051】比較例2 第1層膜用および第2層膜用の薬液としては実施例1と
同様のもので、第3層膜用薬液として前記TEOSをS
iO2 換算で0.34mol、ならびにオキシ塩化ジル
ニウム8水和物〔ZrOCl2 ・8H2 O〕をZrO2
換算で0.085molとり、これらをエタノール84
0mlで溶解して積層被覆用dip液を調整した。なお
該薬液は短期間で変化しゲル化し成膜が不可能となる。
【0052】該各薬液を塗布、とくに第3層目は薬液調
整後直ちに塗布し、乾燥および焼成等は実施例1と同一
条件で反射防止膜を形成した。得られた反射防止膜は、
該各膜層の膜厚ならびに屈折率を実施例1と同様に測定
したところ、第1層目の膜がmol%でSiO2 :Ti
2 =55:45、膜厚約80.1nm(光学膜厚:
0.26λ、λ:570nm)、屈折率約1.78であ
り、第2層目の膜がmol%でSiO2 :TiO2 =1
0:90、膜厚約61.4nm(光学膜厚:0.23
λ、λ:513nm)、屈折率約2.09であり、第3
層目の膜がmol%でSiO2 :ZrO2 =70:3
0、膜厚約91.0nm(光学膜厚:0.27λ、λ:
582nm)、屈折率約1.60であるものであり、実
施例1と同様に評価しその結果、表1に示すように、可
視光反射率は1.7とやや高く、透明性においてヘーズ
値が約5.2と高く白濁しており、ことに第3層目の薬
液がゲル化が激しく数日間のポットライフしかないた
め、再現性が乏しく、非経済的で実用性に乏しく、到底
所期のめざす反射防止膜ならびに薬液と言えるものでは
なかった。
【0053】いずれにしても、各層膜中に少なくともS
iO2 を有する少なくとも2成分以上の系であり、最外
表層である第3層がSiO2、SnO2 、ZrO2 の3
成分で成ることが重要であり、なかでもその特定割合の
範囲にあることがより優れるものとなってより好ましい
ものである。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明の反射防止膜は膜構成が単純であ
り、かつ膜を形成する原料薬液のポットライフ(使用可
能期間)は室温で3ヵ月以上であるため、生産性、コス
ト性に優れる。また該反射防止膜は各光学特性が優れ、
なかでも耐摩耗性あるいは耐アルカリ性等耐久性が格段
に優れているため、今まで反射防止膜の耐久性が劣るた
めに使用できなかった広い分野において使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1、2ならびに比較例1におけ
る分光曲線を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C03C 17/25 A C23C 18/12 G02B 1/10 1/11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基材の両面もしくは片面に、基材
    側から空気側に向って第1層目として屈折率が1.65
    〜1.9で光学膜厚が0.15〜0.6λ(λは中心と
    なる波長である)の薄膜、第2層目として屈折率が1.
    9〜2.3で光学膜厚が0.15〜0.6λの薄膜、最
    外表層である第3層目として屈折率が1.4〜1.65
    で光学膜厚が0.2〜0.8λの薄膜を順次積層し3層
    の光学多層膜で成り、しかも前記第1層目乃至第3層目
    の各層膜中に少なくともSiO 2 を含有せしめるととも
    に、最外表層である第3層目がSiO2 、SnO2 およ
    びZrO2 の3成分系でなることを特徴とする反射防止
    膜。
  2. 【請求項2】 前記最外表層である第3層目のSi
    2 、SnO2 およびZrO2 の3成分系でなる薄膜
    が、mol%表示で、SiO2 :SnO2 :ZrO 2
    60〜80:10〜1:30〜19でなることを特徴と
    する請求項1記載の反射防止膜。
  3. 【請求項3】 前記第2層目の薄膜が、SiO2 と、T
    iO2 からなる薄膜であって、mol%表示で、SiO
    2 :TiO2 =1〜15:99〜85でなることを特徴
    とする請求項1記載の反射防止膜。
  4. 【請求項4】 前記第1層目の薄膜が、SiO2 をベー
    スとし、TiO2 、ZrO2 、CeO2 、Ta2 5
    Sb2 3 を単独の酸化物もしくは2種以上選択し組み
    合わせた酸化物を添加し混合してなる薄膜であって、m
    ol%表示で、SiO2 :該酸化物=30〜70:70
    〜30でなることを特徴とする請求項1記載の反射防止
    膜。
  5. 【請求項5】 ガラス基材の両面もしくは片面に、基材
    側から空気側に向って第1層目として屈折率が1.65
    〜1.9で光学膜厚が0.15〜0.6λ(λは中心と
    なる波長である)の薄膜、第2層目として屈折率が1.
    9〜2.3で光学膜厚が0.15〜0.6λの薄膜、最
    外表層である第3層目として屈折率が1.4〜1.65
    で光学膜厚が0.2〜0.8λの薄膜を順次積層した3
    層の光学多層膜で成り、しかも前記第1層目乃至第3層
    目の各層膜中に少なくともSiO2 を含有せしめるとと
    もに、最外表層である第3層目がSiO2 、SnO2
    よびZrO2 の3成分系でなることを特徴とする反射防
    止膜の製造方法において、前記第3層目の薄膜を、Si
    2 としてテトラアルコキシシランおよびその加水分解
    物を、SnO2 としてSn(OR)a Cl4-a 〔(O
    R):アルコキシ基、0≦a≦4、特に2≦a≦3が好
    ましい〕、Snの無機塩またはSnのオキシ酸塩を、Z
    rO2 としてしZrの無機塩、有機塩、アルコキシド、
    オキシ酸塩を各々用い、酸化物換算し、SiO2 とSn
    2 とZrO2 のmol%で、SiO 2 :SnO2 :Z
    rO2 =60〜80:10〜1:30〜19とし、かつ
    SiO 2 +SnO2 +ZrO2 の全モル濃度が0.1〜
    1.5mol/lとなるように調製した薬液を塗布、あ
    るいは塗布後焼成することにより成膜して成ることを特
    徴とする反射防止膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1層目の薄膜を、テトラアルコキ
    シシランおよびその加水分解物でなし、換算したSiO
    2 をベースとして、TiO2 、ZrO2 、CeO2 、T
    2 5 、Sb2 3 を単独の酸化物もしくは2種以上
    選択し組み合わせた酸化物を添加し混合してなる薄膜で
    あって、mol%表示で、SiO2 :該酸化物=30〜
    70:70〜30とし、かつSiO2 +該酸化物の全モ
    ル濃度が0.1〜1.5mol/lとなるように調製し
    た薬液を塗布、あるいは塗布後焼成することにより成膜
    して成ることを特徴とする請求項5記載の反射防止膜の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2層目の薄膜が、メチル基,エチ
    ル基含有アルコキシシランおよびシラン化合物(R)a
    SiX4-a (R:メチル基,エチル基、a:1〜3がよ
    く、特に1〜2が好ましい。X:ーH、ーCl、ーO
    H、エトキシ、メトキシ、プロポキシ、ブトキシ、フェ
    ノキシ、ーNCO等、特にーOCH3 とーOC2 5
    好ましい)からなるSiO2 と、TiO2 からなる薄膜
    であって、mol%表示で、SiO2 :TiO2 =1〜
    15:99〜85とし、かつSiO2 +該酸化物の全モ
    ル濃度が0.1〜1.5mol/lとなるように調製し
    た薬液を塗布、あるいは塗布後焼成することにより成膜
    して成ることを特徴とする請求項5記載の反射防止膜の
    製造方法。
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