JPH0781734B2 - 空気調和機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、複数に分割された吹出口を備えた空気調和
機に関するものである。

〔従来の技術〕

第７図ないし第11図は例えば実公昭61-23223号公報に開
示された従来の天吊形空気調和機の吹出口の通風グリル
を示す図面であり、第７図は天吊形空気調和機の斜視
図、第８図はこの天吊形空気調和機の通風グリルの分解
正面図、第９図は隣接する通風グリルの要部分解拡大正
面図、第10図は第９図のIV-IV′矢視方向から見た通風
グリル単体側面図、第11図は天吊形空気調和機の右側枠
体を裏面側から見た要部拡大斜視図である。

第７図において、１は空気調和機本体で、この空気調和
機本体１内に不図示の熱交換器及び送風器を内蔵し、且
つ底面後方に不図示の空気吸込口が設けられている。２
は空気の吹出口で、この空気の吹出口２は複数個の通風
グリル単体３（以下、グリルという。）を備えている。
４および５は空気調和機本体１の両側枠体である。第８
図ないし第11図において、グリル３の右側縁６に角状突
起７（以下、突起という。）と角状孔８（以下、孔とい
う。）が上下に配設されており、またグリル３の左側縁
９に、前記突起７と孔８に嵌合する互いに対向した同一
形状の孔10と突起11が設けられており、この突起７と孔
８並びに孔10と突起11とを同時に挿入嵌合することによ
ってグリル３が連接されるようになっている。また、両
側枠体4,5には突起7,11と係合する溝状の係止部12が設
けられている。

以上のような構成において動作を説明する。

まず、第８図に示すように複数個のグリル３を並べて、
突起７と孔８及び孔10と突起11とをそれぞれ挿入係合さ
せたあと、左右両側枠体4,5を前方より空気調和機本体
１の両側に装着すると、係止部12が第11図に示すように
突起7,11と係合してこの突起7,11を前方より押圧保持
し、第７図のように吹出口２に取り付けられる。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来の空気調和機は以上のように構成されているので、
分割された吹出口の長手方向の熱膨張に対する逃げがな
く、また熱収縮に対してはグリル３の側縁6,9間に隙間
が生じ、外観を損なうという問題があった。

この発明は以上のような従来例の問題点を解消する為に
なされたもので、分割された吹出口の長手方向の熱膨張
に対応する逃げを設け、かつ熱収縮に対しても側縁に生
ずる隙間が目立たない空気調和機を提供することを目的
としている。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係る空気調和機は、吹出口を複数個に分割
し、それぞれの分割された吹出口が連接される側縁全域
に互いに重なり合って係合する段差部を設けるととも
に、前記吹出口の取付ねじ穴を長穴に形成することによ
り、前記目的を達成しようとするものである。

〔作用〕

以上のような構成としたこの発明に係る空気調和機は、
複数個に分割した吹出口の互いに隣接する側縁全域に互
いに重なり合って係合する段差部を設けて、この段差部
により吹出口同士を係合連接するとともに、前記吹出口
の取付ネジ穴を長穴に形成したことにより、吹出口の熱
膨張に対する長手方向の逃げが可能となり、かつ熱収縮
によって生ずる分割された吹出口側縁間の隙間も目立た
なくできる。従って化粧パネルの外観を美しく仕上げる
ことができる。

〔実施例〕

以下に、この発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。

（構成） 第１図はこの発明の一実施例を示す天埋形空気調和機の
化粧パネルの斜視図、第２図は同じく上記実施例の吹出
ノズルの分解斜視図、第３図は同じく吹出ノズルの要部
分解拡大平面図である。

なお、図中従来例と同一または相当部分は同一符号で表
わす。

第１図ないし第３図において、空気調和機本体１内に不
図示の熱交換器及び送風機を内蔵し、化粧パネル13下面
に不図示の空気の吸込口と空気の吹出口２が設けてあ
る。14,15は分割された吹出口に相当する吹出ノズル
（以下、ノズルという。）で２個に分割されており、分
割面を除いたノズル14,15の底辺には取付用フランジ14a
と15aが形成されている。そして、それぞれのノズル14
と15の隣接する側縁６と９の全域に互いに対向して重な
り合う凹状段差部16及び凸状段差部17が設けられてお
り、凹状段差部16と凸状段差部17とを重ね合せて吹出部
２に挿入係合して組付けることによりノズル14と15が連
接される。また、ノズル14,15のフランジ14a,15aにそれ
ぞれ複数個の長穴18が設けられており、ねじ19により化
粧パネル13に固定されるようになっている。

（動作） 以上の構成に基づいて動作を説明する。

まず、組付けにあたって、ノズル14,15を並べて凹状段
差部16と凸状段差部17とを重ね合せて連接係合させ化粧
パネル13に装着した後、長穴18を介してねじ19で化粧パ
ネル13に固定する。この長穴18によってノズル14,15の
熱膨張及び熱収縮に対する逃げが可能となる。また、凹
状段差部16及び凸状段差部17をそれぞれ側縁6,9の全域
に設けて互いの段差が対向して重なるように係合したた
めに、熱収縮時に発生する隙間を目立ちにくくして化粧
パネル13の外観を美しく仕上げることができる。

なお、この実施例では吹出口２を２分割としたが、これ
に限定されるものでなく、所望の数に分割して前述の実
施例と同様に組付ければよい。

また、この実施例では吹出口がノズルタイプのものにつ
いて述べたが、これに限定されるものでなく、グリルタ
イプなど吹出口を複数に分割されるタイプの全ての吹出
口に適用されることは言うまでもない。

次に他の実施例を図面に基づいて説明する。

第４図はこの発明の他の実施例を示す天埋形空気調和機
の化粧パネルの斜視図、第５図は同じく他の実施例のノ
ズルの分割斜視図、第６図は同じくノズルの要部分解拡
大平面図である。

第５図において、6aは側縁６の上縁凸部、9aは側縁９の
上縁凹部であり、その上縁凸部6aが上縁凹部9aに挿入嵌
合される。

この実施例の場合、前記実施例と異なり、上縁凸部6aと
上縁凹部9aとの間に隙間ができても、隙間が空気の吹出
部２の一部となり、また、この上縁凸部6aに凹状段差部
16の凸状段差部17の重なり部分が無くなるため、そのス
ペースまでノズル14の開口部分を広くすることができ、
ノズル14の吹出風路を広くできる効果がある。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明によれば、ノズルタイプ
やグリルタイプ等の吹出口を複数個に分割し、それぞれ
の分割された前記吹出口が連接される側縁全域に互いに
重なり合って係合する段差を設けて係合連接するととも
に、前記吹出口取付ネジ穴を長穴に形成したことによ
り、吹出口の長手方向の熱膨張及び熱収縮に適切に対応
することができ、かつ化粧パネルを美しく仕上げること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す天埋形空気調和機の
化粧パネルの斜視図、第２図は同じく上記実施例の吹出
ノズルの分解斜視図、第３図は同じく吹出ノズルの要部
分解拡大平面図、第４図はこの発明の他の実施例を示す
天埋形空気調和機の化粧パネルの斜視図、第５図は同じ
く他の実施例の吹出ノズルの分解斜視図、第６図は同じ
く吹出ノズルの要部分解拡大平面図、第７図は従来例の
天吊形空気調和機の通風グリルの分解正面図、第８図は
同じく従来例の天吊形空気調和機の通風グリルの分解正
面図、第９図は同じく隣接する通風グリルの要部分解拡
大正面図、第10図は通風グリル単体の側面図、第11図は
同じく天吊形空気調和機の右側枠体を裏面から見た要部
拡大斜視図である。 １は空気調和機本体、２は吹出口、6,9は側縁、14,15は
吹出ノズル、16は凹状段差部、17は凸状段差部、18は長
穴である。 なお、各図中同一または相当部分は同一符号で表わす。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】吹出口を複数個に分割し、それぞれの分割
   された吹出口が連接される側縁全域に互いに重なり合っ
   て係合する段差部を設けるとともに、前記吹出口の取付
   ねじ穴を長穴に形成したことを特徴とする空気調和機。