JPH0781561A - 車両用制振装置 - Google Patents

車両用制振装置

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JPH0781561A
JPH0781561A JP23199193A JP23199193A JPH0781561A JP H0781561 A JPH0781561 A JP H0781561A JP 23199193 A JP23199193 A JP 23199193A JP 23199193 A JP23199193 A JP 23199193A JP H0781561 A JPH0781561 A JP H0781561A
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JP
Japan
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vehicle body
vehicle
vibration
vibration damping
actuator
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JP23199193A
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English (en)
Inventor
Koji Fukui
宏治 福井
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は台車と車両本体との間に設けられた
アクチュエータに内蔵された電動モータを駆動制御して
車両本体の振動を吸収するよう構成した車両用制振装置
を提供することを目的とする。 【構成】 鉄道用車両1は、車両本体2の底部に車両本
体2の振動(加速度)を制振するための一対の制振装置
3a,3bが設けられている。この制振装置3a,3b
は、車両本体2の振動に応じて駆動されるアクチュエー
タ4a,4bと、アクチュエータ4a,4bに内蔵され
アクチュエータ4a,4bを軸方向に伸縮させる電動モ
ータ5a,5bと、車両本体2の加速度を検出する加速
度センサ6a〜6dと、この加速度センサ6a〜6dか
ら出力された検出信号に基づいて電動モータ5a,5b
を駆動制御する制御装置7と、よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用制振装置に係り、
特に車両本体の振動を吸収するよう構成した車両用制振
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば鉄道用車両においては、レールを
走行する台車の上方に車両本体が支持される構成であ
り、台車と車両本体との間には車輪からの振動を吸収す
る空気ばねやコイルばねが設けられている。この空気ば
ねやコイルばねは、パッシブ(受動)形であり複数の固
有振動数を持っている。
【0003】そのため、車両がレール上を走行する際に
発生する振動が車両の固有振動と同一の場合は、車両が
大きく揺れ、高速走行時のように車両への入力が大きく
なるほど乗客に不快感を与える原因となっていた。さら
に、高速走行を継続すると、台車の車輪がレールから脱
線するおそれがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の車両
は、パッシブ(受動)形の空気ばねやコイルばねが台車
と車両本体との間に設けられているだけなので、振動を
効果的に制振することができず、特にポイントなどを通
過する際の横方向の揺れを吸収することができないの
で、乗り心地が悪かった。
【0005】そのため、台車と車両本体との間に振動を
吸収する空気圧シリンダ又は油圧シリンダを設けてシリ
ンダの駆動力を制御することが考えられるが、車両本体
の振動の大きさに応じて空気圧シリンダ又は油圧シリン
ダに空気圧又は油圧を供給するパワーユニットが必要に
なり、その設置スペースが余分に必要になる。さらに
は、パワーユニットとシリンダとの間を接続するチュー
ブを配設しなければならず、構成が複雑化するばかりか
組立作業にかなりの手間がかかるといった課題がある。
【0006】さらに、上記制振装置では、台車と車両本
体との間に振動を吸収するための空気圧シリンダ又は油
圧シリンダを設けるため、制振装置自体が大型化してし
まい、制振装置の設置可能な場所に制約を受けてしまう
という課題があった。
【0007】そこで、本発明は上記課題を解決した車両
用制振装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、台車の上方に
設けられた車両本体と、該車両本体に設けられ、前記車
両本体の振動を検出するセンサと、前記台車と前記車両
本体との間に設けられ、前記車両本体を弾力的に支持す
るばね手段と、一端が前記台車に連結され、他端が前記
車両本体に連結され、両端が伸縮するように動作するア
クチュエータと、該アクチュエータ内に設けられ、入力
軸の回転運動を前記アクチュエータの一端又は他端に結
合された出力軸の直線運動に変換して前記アクチュエー
タの両端を伸縮させる回転−直線運動変換機構と、前記
アクチュエータ内に設けられ、該回転−直線運動変換機
構の入力軸を回転駆動する電動モータと、前記センサか
らの出力に応じて、前記車両本体の振動を吸収するよう
に前記電動モータの回転を制御する制御手段と、よりな
ることを特徴とする。
【0009】
【作用】電動モータがアクチュエータ内に設けられてい
るので、制振装置自体をコンパクトにでき、よって制振
装置の設置場所の制約を小さくできる。
【0010】
【実施例】図1乃至図3に本発明になる車両用制振装置
の一実施例が適用された鉄道用車両を示す。
【0011】各図中、鉄道用車両1は、車両本体2の底
部に車両本体2の振動(加速度)を制振するための一対
の制振装置3a,3bが設けられている。この制振装置
3a,3bは、大略、車両本体2の振動に応じて駆動さ
れるアクチュエータ4a,4bと、アクチュエータ4
a,4bを伸縮動作させる電動モータ(以下「モータ」
と略す)5a,5bと、車両本体2の加速度を検出する
加速度センサ6a〜6dと、この加速度センサ6a〜6
dから出力された検出信号に基づいてモータ5a,5b
を駆動制御する制御装置(制御手段)7と、よりなる。
【0012】上記加速度センサ6a〜6dのうち、加速
度センサ6aは車両本体2の前部に設けられ、加速度セ
ンサ6bは車両本体2の後部に設けられ、加速度センサ
6cは車両本体2の左側に設けられ、加速度センサ6d
は車両本体2の右側に設けられている。従って、加速度
センサ6a,6bにより車両本体2の左右方向の絶対変
位,絶対速度が検出され、加速度センサ6c,6dによ
り車両本体2の前後方向の絶対変位,絶対速度が検出さ
れる。尚、上記加速度センサ6a〜6dの代わりに車両
本体2の変位状態を検出する他の形式のセンサ(例えば
変位センサ、速度センサなど)を設けても良い。
【0013】8,9は台車で、車両本体2の前部と後部
の底部に設けられ、夫々4個の車輪10を転動自在に支
持している。各車輪10は車軸11の両端に設けられ、
レール12上を転動する。又、車軸14の両端はばね1
3,14により押圧されており、台車8,9のベース8
a,9aはこのばね13,14により弾力的に支持され
ている。又、台車8,9のベース8a,9aの左右両端
と車両本体2との間には空気ばね15a,16a,15
b,16bが介在し、車両本体2は台車8,9上に設け
られた空気ばね15a,16a,15b,16bにより
弾力的に支持されている。
【0014】従って、車両本体2は上記ばね13,14
及び空気ばね15a,16a,15b,16bを介して
前部の台車8と後部の台車9上に載置された状態でレー
ル12に沿って走行するため、上下方向の振動が発生し
た場合、ばね13,14及び空気ばね15a,16a,
15b,16bによりその加速度が吸収される。しか
し、車両1がカーブを通過する際はその遠心力によりカ
ーブ外側のばね13又は14,空気ばね15a,15b
又は16a,16bに大きな荷重が作用し、車両本体2
はカーブ外側に傾きながらカーブを通過することにな
る。
【0015】一対のアクチュエータ4a,4bは、一端
が車両本体2の下面より突出する支持部18に連結さ
れ、他端が台車8,9のベース8a,9a上面より起立
する支持部19に連結されている。又、アクチュエータ
4a,4b及びモータ5a,5bは、夫々同一構成であ
るので、一方のアクチュエータ4a及びモータ5aにつ
き説明する。
【0016】図1及び図4,図5に示すように、アクチ
ュエータ4aは、上記モータ5aを内蔵し、車両本体2
の横方向に延在する円筒状の筒状体20と、筒状体20
内に摺動自在に挿入されたピストン21と、ピストン2
1と一体に設けられたピストンロッド22と、モータ5
aの回転によりこのピストンロッド22を直線運動させ
る回転−直線運動変換機構23と、ピストンロッド22
の他端を摺動自在に支持する筒状のロッド支持体24と
を有する。上記ロッド支持体24に結合された連結部2
5の連結孔25aは上記ベース8a上面より起立する支
持部19にピン19aを介して回動自在に連結されてい
る。又、筒状体20の端部に設けられた連結部26の連
結孔26aは上記車両本体2の下面より突出する支持部
18にピン18aを介して回動自在に連結されている。
【0017】上記ピストンロッド22の右端側外周には
ボールねじ用おねじ27が形成されており、このおねじ
27はボールねじ用ナット28に螺合して貫通してい
る。このナット28はラジアル荷重とスラスト荷重とを
受けられるアンギュラ玉軸受29により回転自在に軸承
されている。
【0018】アンギュラ玉軸受29は、ナット28の外
周28aに嵌合する内輪29aと、筒状体20内の支持
部20aに嵌合する外輪29bと、内輪29aと外輪2
9bとの間で転動するボール29cとよりなり、固定用
ナット30をボールねじ用ナット28の左端に締めつけ
ることにより内輪29aの軸方向が固定される。
【0019】上記モータ5aは、ロータ側の磁石31
と、ステータ側のコイル32と、よりなる。磁石31は
上記ナット28の右端側に延在する筒状の磁石保持部3
3に埋設されている。コイル32は磁石31の外周に対
向するように配設され、筒状体20のモータ収納室34
の内壁に固着された環状のコア35に保持されている。
従って、モータ5aは、ピストンロッド22と同軸的に
設けられ、且つ筒状体20のモータ収納室34内に収納
されたコンパクトな構成になっている。
【0020】又、ボールねじ用ナット28はモータ5a
の回転駆動力により直接回転し、後述するように回転方
向を規制されたピストンロッド22を軸方向(Xa,X
b方向)に移動させる。
【0021】筒状体20の開口側はロッッド支持室36
となっており、ロッッド支持室36の内壁36aにはロ
ッド支持体24を軸方向に移動自在に支持する支持部材
37と、支持部材37を固定する固定用ねじ38とが設
けられている。尚、支持部材37は筒状体20の小孔2
0bより圧入されたロックピン39が嵌合する係止孔3
7aを有し、ロックピン39により回転不可状態に係止
される。
【0022】ピストンロッド22の左端側に一体に設け
られたピストン21は、筒状のロッド支持体24のシリ
ンダ室40内に挿入され、シリンダ室40内を右室40
aと左室40bとに画成している。このロッド支持体2
4は右端側に上記シリンダ室40が開口し、左端側のお
ねじ24aが連結部25のねじ孔25bに螺入され、ロ
ックナット41の締め付けにより連結部25に固定され
る。そして、上記シリンダ室40の開口部には、ピスト
ンロッド22が貫通する貫通孔42aを有する環状の支
持部材42が挿入されている。
【0023】この支持部材42の内周にはピストンロッ
ド22の外周との間を液密にシールするOリング43が
設けられている。又、左室40bの奥部に延在する小径
部40cの内周にはピストンロッド22の外周との間を
液密にシールするOリング44が設けられている。尚、
小径部40cの左端には空気孔45が穿設されている。
又、連結部25の外周には、筒状体20とロッド支持体
24との接続部分を覆う筒状のカバー65がボルト66
により取り付けられている。
【0024】ロッド支持体24の先端部分をガイドする
ガイド部材46はその外周部分に回転防止用キー47が
設けられている。この回転防止用キー47は上記筒状体
20のロッッド支持室36の内壁36aに設けられたキ
ー溝48が嵌合し、軸方向へ摺動できるとともに回転方
向が規制される。又、上記ピストンロッド22の左端4
9には、回転防止用キー50が嵌合係止されるキー溝5
1が設けられている。
【0025】従って、ピストンロッド22は回転防止用
キー50とキー溝51との係合により回転方向を規制さ
れ、軸方向にのみ移動可能に支持される。
【0026】又、シリンダ室40内の右室40a及び左
室40bには、夫々ピストン21を押圧するコイルバネ
52,53が介装され、且つダンパ用の作動油が充填さ
れている。そして、ピストン21の外周とシリンダ室4
0内壁との間には、微小な隙間54が介在しており、ピ
ストン21の移動により右室40a又は左室40bに充
填された作動油が隙間54を通過して他方の室に押し出
され。
【0027】これにより、モータ5aの回転駆動力によ
りピストン21が軸方向に移動するとき、ピストンロッ
ド22の変位は、コイルバネ52,53及び作動油の抵
抗により減衰されながら連結部25を介して台車8,9
のベース8a,9a上面より起立する支持部19に伝達
される。
【0028】即ち、ピストンロッド22が筒状体20に
対して伸縮することにより、車両本体2と台車8,9と
の相対位置が変更され、車両本体2はXa方向又はXb
方向に駆動される。そのため、車両本体2は台車8,9
に対して相対的にXa,Xb方向に移動して横方向の揺
れが制振される。このように、アクチュエータ4a,4
bはモータ5a,5bにより駆動されるため、制振動作
の高速応答性が向上し、車両本体の高い周波数の振動ま
で効果的に制振することが可能になり、空気圧や油圧を
使用する場合よりも、メンテナンスが容易に行える。
又、モータ5a,5bがアクチュエータ4a,4b内に
設けられているので、コンパクトな構成であり、モータ
5a,5bによる制振動作の効率化を図れる。
【0029】又、モータ5a,5bには夫々ピストン2
1の作動位置を検出するための回転位置検出器54a,
54b(図5参照)が設けられている。この回転位置検
出器54a,54bの出力は制御装置7に供給される。
【0030】図5に示すように、制御装置7は、上記加
速度センサ6a〜6d,モータ5a,5bの回転位置検
出器54a,54bから出力された検出信号をデジタル
信号に変換するA/D変換器59と、A/D変換器59
より出力された検出信号に基づいてモータ5a,5bの
制御量u1 ,u2 及び油圧シリンダ制御系の制御ゲイン
を演算するCPU60と、CPU60から出力された制
御量u1 ,u2 をアナログ信号に変換するD/A変換器
61と、D/A変換器61からの出力によりモータ5
a,5bを駆動させるドライバ62,63とよりなる。
【0031】64はメモリで、例えば図5に示す如くC
PU60が実行する制振制御プログラム64A、制御量
異常判定プログラム64Bが記憶されている。尚、制振
制御プログラム64Aは、車両1の走行状態(走行速
度,カーブ,上り坂,下り坂,車体質量中心(重心)
G,車体ローリング角θ,車体のヨーイング角ψ)に応
じてモータ5a,5bの制御量u1 ,u2 を演算し、モ
ータ5a,5bを制御するものである。
【0032】又、制御量異常判定プログラム64Bは、
車両1の走行速度と車両本体2の運動状態を比較し、制
振制御系が正常か異常かを判定し、制御量が不適当であ
る場合はモータ5a,5bの制御を中止し、アクチュエ
ータ4a,4bをパッシブ形のダンパとして機能させる
ように切り換える。
【0033】次に、上記制御装置7のCPU60が実行
する処理について説明する。先ず、図7を参照してメイ
ンフローの処理について説明し、さらに制御ゲインの算
出方法について説明する。
【0034】又、CPU60は例えば5msec毎に図7の
処理を繰り返し実行している。
【0035】図7中、ステップS1(以下「ステップ」
を省略する)で上記加速度センサ6a〜6d,モータ5
a,5bの回転位置検出器54a,54bよりモータ5
a,5bの回転量(ピストン位置)、車両本体2の各点
の位置,速度を取り込む。
【0036】次のS2では、上記S1で取り込んだモー
タ5a,5bの回転量,車両本体2の各点の位置,速度
の値より車体質量中心(重心)G,車体のローリング角
θ,車体のヨーイング角ψ及びその速度を求める。又、
後述する状態方程式を解くのに必要な状態ベクトルの各
成分も求める。
【0037】そして、S2で得られた値をu=−Fxの
式に代入してモータ5a,5bに対する各制御量u1
2 を算出する(S3)。次のS4では、S3で算出さ
れた制御量u1 ,u2 を前述した各ドライバ62,63
に出力する。
【0038】従って、モータ5a,5bはこの制御力u
1 ,u2 により駆動され車両本体2の振動をキャンセル
方向に駆動される。即ち、車両本体2の前部及び後部が
共にXa方向の加速度を受けた場合は、アクチュエータ
4a,4bのピストンロッド22及びピストン21がと
もにXb方向に駆動され、車両本体2の前部及び後部が
共にXb方向の加速度を受けた場合は、アクチュエータ
4a,4bのピストンロッド22及びピストン21がと
もにXa方向に駆動される。又、車両本体2の前部がX
a方向の加速度を受け、後部がXb方向の加速度を受け
た場合は、モータ5aによりアクチュエータ4aのピス
トンロッド22及びピストン21がXb方向に駆動さ
れ、モータ5bによりアクチュエータ4bのピストンロ
ッド22及びピストン21がXb方向に駆動される。
又、車両本体2の前部がXb方向の加速度を受け、後部
がXa方向の加速度を受けた場合は、モータ5a,5b
によりアクチュエータ4a,4bのピストン21がXa
方向,Xb方向に駆動される。
【0039】これにより車両本体2の走行安定性が向上
し、乗り心地が良好となる。
【0040】本実施例では前述したLQ(Linear Quadr
atic) 制御によりアクチュエータ4a,4bを制振動作
させており、制御ゲインはLQ制御の演算過程で算出さ
れる。ここで、LQ制御の処理につきさらに説明する。
【0041】上記車両1は図7及び図8に示すような数
学モデルに置き換えられる。
【0042】このようなモデルの運動方程式は、
【0043】
【数1】
【0044】より次式のように表せる。
【0045】但し、xg は車両本体2の左右変位,ψは
車両本体2のヨーイング角,θは車両本体2のローリン
グ角,x1 は台車8の左右変位,x2 は台車9の左右変
位,u1 は台車8の制御力,u2 は台車9の制御力,w
は台車8への入力(ここでは0とする),Mは車両本体
2の質量,Kは空気ばねの上下方向のばね定数,Cは上
下方向のダンパの減衰係数,IはX軸回りの車両本体2
の慣性モーメント,JはZ軸まわりの車両本体2の慣性
モーメントK1 は空気ばねの左右方向のばね定数,C1
は左右方向のダンパの減衰係数,K2 はばね13,14
のばね定数,C 2 はばね13,14の減衰係数,m1
台車8の質量,m2 は台車9の質量,Lは車体質量中心
(重心)Gと台車間の距離,h3 は空気ばね中心から車
体質量中心(重心)Gまでの高さ,h5 は制振装置3
a,3bの車両本体2に対する力の作用点である点Oか
ら車体質量中心(重心)Gまでの高さ,b2 は空気ばね
間距離, 3 は上下方向ダンパ間距離を表す。
【0046】
【数2】
【0047】そして、上記モデルの状態方程式は次のよ
うに表せる。
【0048】(f)台車8の支持点(車両本体2のアク
チュエータ4aとの連結部分)と台車8との相対変位y
1 は、 y1 =xg +Lψ+h3 θ−x1 …(9) となる。
【0049】(g)台車9の支持点(車両本体2のアク
チュエータ4bとの連結部分)と台車9との相対変位y
2 は、 y2 =xg −Lψ+h3 θ−x2 …(10) となる。
【0050】ここで、状態変数Xを
【0051】
【数3】
【0052】に変換する。
【0053】一般に、このような系では、評価関数Eを
車両本体2の絶対変位,絶対速度(進行方向を除く),
車両本体2のヨーイング角ψ,車両本体2のローリング
角θ,モータ5a,5bのトルク,駆動ストロークが最
小になるように設定する。ここで、評価関数Eを E=∫(xT Qx+uT Ru)dt …(13) とし、重みQ,Rを
【0054】
【数4】
【0055】と与えてリカッチ方程式 AT P+PA+Q−PBR-1T P=0 …(16) を解き最適ゲインF F=R-1BP …(17) を求める。
【0056】このようにして得られたゲインFを用い
て、制御量u(u=−Fx)を求める。
【0057】そして、制御量u1 ,u2 はドライバ5
9,60を介してモータ5a,5bに出力される。
【0058】尚、上記実施例では、車両本体2を弾力的
に支持するばね手段として空気ばねを用いて説明した
が、これに限らず、例えばコイルばねを使用しても良い
のは勿論である。その場合上記圧力センサの代わりにコ
イルばねの変位を検出する変位センサを設ける。
【0059】又、上記実施例では、鉄道用車両を一例と
して挙げたが、これに限らず、他の形式の車両(例えば
モノレールなど)に適用しても良い。
【0060】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、電動モー
タを使用することにより、制振動作の高速応答性が向上
し、車両本体の高い周波数の振動まで効果的に制振する
ことが可能になり、空気圧や油圧を使用する場合より
も、メンテナンスが容易に行える。又、電動モータがア
クチュエータ内に設けられているので、コンパクトな構
成であり、電動モータによる制振動作の効率化を図るこ
とができる。又、車両の走行条件に対応して車両本体の
振動を効果的に制振させることができ、高速走行時ある
いはカーブを通過する際の走行安定性を高めることがで
き、乗り心地をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる車両用制振装置の一実施例を示す
鉄道用車両の正面図である。
【図2】鉄道用車両の側面図である。
【図3】鉄道用車両の平面図である。
【図4】アクチュエータの縦断面図である。
【図5】アクチュエータの要部を拡大した縦断面図であ
る。
【図6】制御装置の構成を示すブロック図である。
【図7】制振装置のCPUが実行するメインフロー処理
を説明するためのフローチャートである。
【図8】台車に支持された車両の数学モデルを示す正面
図である。
【図9】台車に支持された車両の数学モデルを示す平面
図である。
【符号の説明】
1 鉄道用車両 2 車両本体 3a,3b 制振装置 4a,4b アクチュエータ 5a,5b 電動モータ 6a〜6d 加速度センサ 7 制御装置 8,9 台車 15a,15b,16a,16b 空気ばね 20 筒状体 21 ピストン 22 ピストンロッド 23 回転−直線運動変換機構 24 ロッド支持体 27 ボールねじ用おねじ 28 ボールねじ用ナット 29 アンギュラ玉軸受 31 磁石 32 コイル 34 モータ収納室 36 ロッッド支持室 37 支持部材 40 シリンダ室 42 支持部材 46 ガイド部材 47 回転防止用キー 48 キー溝 50 回転防止用キー 51 キー溝 52,53 コイルバネ52,53 54a,54b 回転位置検出器 60 CPU 64 メモリ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台車の上方に設けられた車両本体と、 該車両本体に設けられ、前記車両本体の振動を検出する
    センサと、 前記台車と前記車両本体との間に設けられ、前記車両本
    体を弾力的に支持するばね手段と、 一端が前記台車に連結され、他端が前記車両本体に連結
    され、両端が伸縮するように動作するアクチュエータ
    と、 該アクチュエータ内に設けられ、入力軸の回転運動を前
    記アクチュエータの一端又は他端に結合された出力軸の
    直線運動に変換して前記アクチュエータの両端を伸縮さ
    せる回転−直線運動変換機構と、 前記アクチュエータ内に設けられ、該回転−直線運動変
    換機構の入力軸を回転駆動する電動モータと、 前記センサからの出力に応じて、前記車両本体の振動を
    吸収するように前記電動モータの回転を制御する制御手
    段と、 よりなることを特徴とする車両用制振装置。
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