JPH0781248A - 印画紙の表面処理方法 - Google Patents

印画紙の表面処理方法

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JPH0781248A
JPH0781248A JP5185545A JP18554593A JPH0781248A JP H0781248 A JPH0781248 A JP H0781248A JP 5185545 A JP5185545 A JP 5185545A JP 18554593 A JP18554593 A JP 18554593A JP H0781248 A JPH0781248 A JP H0781248A
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JP
Japan
Prior art keywords
dye
receiving layer
photographic paper
paper
photographic
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Application number
JP5185545A
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English (en)
Inventor
Toshio Fukuda
敏生 福田
Fui Samu
フイ サム
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱転写記録用の印画紙表面のマット化を、印
画紙に形成された染料画像濃度を低下させることなく、
ラミネーターを用いて容易に行えるようにする。 【構成】 基材22上に熱可塑性樹脂からなる染料受容
層23を有する熱転写記録用の印画紙21の当該染料受
容層23に、耐熱性フィラーを含有することにより表面
に凹凸が形成されたフッ素樹脂フィルム1を重ね合わ
せ、両者を加熱加圧することにより染料受容層の表面に
フッ素樹脂フィルムの表面の凹凸に応じた凹凸を形成
し、最後にフッ素樹脂シート1を染料受容層23から取
り去る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッドあるい
はレーザ等を使用して、インクリボンを画像情報に応じ
て加熱することにより、インクリボンから熱溶融又は熱
拡散により移行してくる染料を受容し、染料画像を形成
する印画紙の表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】画像情報に応じてインクリボンをサーマ
ルヘッドあるいはレーザ等により加熱し、インクリボン
から染料を熱溶融又は熱拡散により印画紙へ移行させ、
印画紙に画像を形成する熱転写記録方法が広く行われて
いる。特に近年では、昇華性染料等の熱拡散性染料を使
用し、連続的な階調のフルカラー画像を形成する、所謂
昇華型熱転写記録方法が注目されている。例えば、ビデ
オ画像の画像信号に応じてインクリボンを点状に加熱
し、ビデオ印画紙に画像を形成することが試みられてい
る。
【0003】図2に示したように、このようなビデオ印
画紙21としては、ポリプロピレン等からなるシート状
の基材22の上に染料受容層23を形成したものが使用
されている。この染料受容層23は、加熱によりインク
リボンから移行してくる染料を受容し、それにより形成
された画像を維持する層である。この染料受容層23を
構成する樹脂としては、従来より染料に染着されやすい
ポリエステルやセルロースエステルなどの熱可塑性樹脂
が使用されている。
【0004】ところで、得られた画像の意匠効果を向上
させるために、印画紙の表面をマット状にすることが望
まれているが、従来においては、画像形成前に予め印画
紙の表面をマット状(半光沢状〜無光沢状)にする方法
と、画像形成後に印画紙の表面をマット状にする方法が
提案されている。
【0005】画像形成前に予め印画紙の表面をマット状
にする方法としては、印画紙の染料受容層に予め無機フ
ィラーを添加する方法がある(特開平4−115993
号公報)。この場合、無機フィラーが染料受容層の表面
に凹凸を形成し、この凹凸により印画紙がマット状とな
る。
【0006】また、画像形成後に印画紙の表面をマット
状にする方法としては、上質紙やマット化ポリエチレン
テレフタレートフィルムなどの表面に凹凸を有する凹凸
シートを、印画紙の染料受容層に重ね合わせ、ラミネー
ターにより加熱加圧し、そして凹凸シートを染料受容層
から取り去るという方法がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、印画紙
の染料受容層に予め無機フィラーを添加することにより
印画紙の表面をマット化する方法(特開平4−1159
93号公報)の場合には、無機フィラーの添加のコント
ロールが非常に難しいという欠点があった。即ち、無機
フィラーの添加量が適正添加量範囲を下回ると、画像形
成時にインクリボンだけでなく染料受容層の表面もサー
マルヘッドなどにより加熱されるため、染料受容層表面
が平滑化され、所望の表面状態の印画紙が得られないと
いう問題があった。一方、無機フィラーの添加量が適性
添加量範囲を超えると、サーマルヘッドのインクリボン
と印画紙とに対するあたりが不十分となり、白抜けなど
の画像不良が生じるという問題があった。
【0008】また、上質紙やマット化ポリエチレンテレ
フタレートフィルムなどの凹凸シートと印画紙の染料受
容層とを重ねて加熱加圧することにより印画紙の表面を
マット化する方法の場合には、加熱加圧時に、印画紙の
染料受容層に形成された染料画像から染料が凹凸シート
に移行し、印画紙に形成された画像濃度が低下するとい
う問題があった。加えて、凹凸シート材料へ移行した染
料は印画紙の染料受容層に更に再移行して染料画像を汚
染させる原因となるので、凹凸シートはその表面と裏面
とを1回づつしか表面処理に使用することができないな
いという問題があった。また、凹凸シートとしてマット
化ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した場合
には、ポリエチレンテレフタレートフィルムの耐熱性が
不十分であるので、ラミネーターによる加熱加圧処理に
よりその表面凹凸状態が変化するという問題もあった。
【0009】本発明は上述の従来技術の課題を解決しよ
うとするものであり、熱転写記録用の印画紙の表面をマ
ット化を、印画紙に形成された染料画像濃度を低下させ
ることなく、ラミネーターを用いて容易に行えるように
することを目的をする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、印画紙の染
料受容層と染料とに親和性がない耐熱性の凹凸フィルム
材料を凹凸シートとして使用することにより上述の目的
が達成できることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0011】即ち、本発明は、基材上に熱可塑性樹脂か
らなる染料受容層を有する熱転写記録用の印画紙の当該
染料受容層に、耐熱性フィラーを含有させることにより
表面に凹凸が形成されたフッ素樹脂フィルムを重ね合わ
せ、両者を加熱加圧することにより該染料受容層の表面
にフッ素樹脂フィルムの表面の凹凸に応じた凹凸を形成
し、次に該フッ素樹脂フィルムを染料受容層から取り去
ることを特徴とする印画紙の表面処理方法を提供する。
【0012】以下、この発明の方法を詳細に説明する。
【0013】この発明の印画紙の表面処理方法において
は、印画紙の染料受容層に重ね合わせる凹凸シートとし
て、耐熱性フィラーを含有することにより表面に凹凸が
形成されたフッ素樹脂フィルムを使用することが特徴と
なっており、それ以外の発明の構成は凹凸シートを使用
する従来例と同様に構成することができる。
【0014】即ち、本発明の印画紙の表面処理方法は、
図1(a)に示すように、まず、印画紙21の染料受容
層23上に、表面に凹凸を有する耐熱性フィラー含有フ
ッ素樹脂フィルム1を重ねる。次に、この状態を維持し
たまま、例えばヒートロール2aを備えたラミネーター
2の中を図中矢印で示す方向に通過させて加熱加圧処理
を行う(図1(b))。これにより耐熱性フィラー含有
フッ素樹脂フィルム1の表面凹凸形状が印画紙の染料受
容層23に転写される。耐熱性フィラー含有フッ素樹脂
フィルム1がラミネーター2を通過後、最後に、印画紙
21から耐熱性フィラー含有フッ素樹脂フィルム1を取
り去ることによりマット化表面を有する印画紙が得られ
る(図1(c))。
【0015】本発明において、フッ素樹脂フィルムに含
有させる耐熱性フィラーはフッ素樹脂フィルムの表面に
凹凸を形成させるために用いられている。このような耐
熱フィラーとしては、金属粒子、金属繊維、カーボンブ
ラック、アラミド繊維などの耐熱性合成繊維、ガラス繊
維クロスなどを使用することができる。なかでも、凹凸
シートへの成形が容易で、取扱い性、コスト、強度など
の点で有利なガラス繊維クロスを好ましく使用すること
ができる。
【0016】また、本発明において、凹凸シートの材料
としてフッ素樹脂フィルムを使用する理由は、その表面
に形成された凹凸形状がラミネーターによる加熱加圧条
件下でも変化しないという優れた耐熱性を有すること、
印画紙の染料受容層を構成する樹脂に対して相溶性が非
常に低く、従ってラミネーターによる加熱加圧条件下で
も染料受容層に粘着しないことと共に、印画紙の染料受
容層から染料が再移行しないことのためである。従っ
て、このフッ素樹脂フィルムは半永久的に使用すること
ができる。
【0017】本発明において、印画紙表面のマット化状
態の程度は、フッ素樹脂シートに含有させる耐熱性フィ
ラーの量、形状などを変化させることにより適宜調整す
ることが可能である。従って、印画紙を、光沢に近いマ
ット状態〜半光沢状態〜無光沢状態の広い範囲の中の任
意の状態とすることができる。
【0018】本発明において使用する耐熱性フィラーを
含有するフッ素樹脂フィルムは、耐熱性フィラーとフッ
素樹脂とを用いて公知の加工方法に従ってフィルム成形
することにより容易に作成することができる。
【0019】本発明の印画紙の表面処理方法は、印画紙
へ画像形成する前又は後のいずれの場合にも印画紙に適
用することができるが、サーマルヘッドなどの接触型の
加熱手段を使用して画像形成する場合には、印画紙とイ
ンクリボンとが良好に密着するように印画紙の表面は平
滑であることが好ましい。従って、一般には印画紙へ画
像形成した後に本発明を適用することが好ましい。
【0020】
【作用】本発明の印画紙の表面処理方法においては、印
画紙の染料受容層に凹凸シートを重ね合わせて両者を加
熱加圧し、印画紙表面をマット化。この場合、凹凸シー
トとしては、耐熱性フィラーを含有することにより表面
に凹凸が形成されたフッ素樹脂フィルムを使用する。従
って、この加熱加圧時に、印画紙に形成されていた染料
画像から染料が凹凸シートに移行することを防止でき、
染料画像濃度の低下の問題や凹凸シートの汚染による使
用回数制限の問題を解消する。
【0021】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて具体的に
説明する。
【0022】実施例1〜2及び比較例1〜3 マクベス濃度計による光学濃度が2.0の画像が形成さ
れたビデオ印画紙(VPM−30STA、ソニー株式会
社製)の画像形成面に、表1に示した凹凸シートを重ね
合わせてラミネーター(MSパウチ H−140、明光
商会)に通過させて加熱加圧し、最後に凹凸シートをビ
デオ印画紙と引き離すことによりビデオ印画紙のマット
化を行った。
【0023】
【表1】 使用した凹凸フィルム材料 実施例1 0.1mm厚テフロン含浸ガラスクロスフィルム (チューコーフロー400−4 中興化成工業株式会社製) 2 0.75mm厚テフロン含浸ガラスクロスフィルム (チューコーフロー400−3 中興化成工業株式会社製) 比較例1 コピー用上質紙 2 マット化ポリエチレンテレフタレートフィルム (エンブレット ケミカルマット、ユニチカ株式会社製) 3 マット化ポリエチレンテレフタレートフィルム (マットルミラー、きもと株式会社製) 次に、ビデオ印画紙のマット化に使用した凹凸シートへ
の移行染料濃度(マット化前のビデオ印画紙の画像光学
濃度(2.0)とマット化後のビデオ印画紙の画像の光
学濃度との差)を調べた。その結果を表2に示す。ま
た、印画紙のマット化に使用した凹凸シートを使用し
て、画像形成前のビデオ印画紙(VPM−30STA、
ソニー株式会社製)のマット化を行い、ビデオ印画紙へ
染料が再移行してビデオ印画紙が汚染されるか否かを、
目視にて観察した。その結果を表2に示す。表2に示す
ように、実施例においては、染料の移行はまったく観察
されなかった。一方、比較例においては、凹凸シートへ
染料が移行し、更にその染料がビデオ印画紙へ再移行す
るためにビデオ印画紙が汚染された。
【0024】
【表2】 移行染料濃度 ビデオ印画紙の汚染 実施例1 0.0 なし 2 0.0 なし 比較例1 0.05 あり 2 0.1 あり 3 0.1 あり
【0025】
【発明の効果】本発明の印画紙の表面処理方法によれ
ば、熱転写記録用の印画紙の表面のマット化を、印画紙
に形成された染料画像濃度を低下させることなく、ラミ
ネーターを用いて容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印画紙の表面処理方法の工程図であ
る。
【図2】ビデオ印画紙の断面図である。
【符号の説明】
1 耐熱性フィラー含有フッ素樹脂フィルム 2 ラミネーター 21 ビデオ印画紙 22 基材 23 染料受容層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に熱可塑性樹脂からなる染料受容
    層を有する感熱転写記録用の印画紙の当該染料受容層
    に、耐熱性フィラーを含有させることにより表面に凹凸
    が形成されたフッ素樹脂フィルムを重ね合わせ、両者を
    加熱加圧することにより該染料受容層の表面にフッ素樹
    脂フィルムの表面の凹凸に応じた凹凸を形成し、次に該
    フッ素樹脂フィルムを染料受容層から取り去ることを特
    徴とする印画紙の表面処理方法。
  2. 【請求項2】 該耐熱性フィラーがガラス繊維クロスで
    ある請求項1記載の印画紙の表面処理方法。
JP5185545A 1993-06-29 1993-06-29 印画紙の表面処理方法 Pending JPH0781248A (ja)

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