JPH0780915B2 - ヒト−マクロファージ遊走阻止因子に対するモノクローナル抗体 - Google Patents

ヒト−マクロファージ遊走阻止因子に対するモノクローナル抗体

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JPH0780915B2
JPH0780915B2 JP5244287A JP24428793A JPH0780915B2 JP H0780915 B2 JPH0780915 B2 JP H0780915B2 JP 5244287 A JP5244287 A JP 5244287A JP 24428793 A JP24428793 A JP 24428793A JP H0780915 B2 JPH0780915 B2 JP H0780915B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ヒト−MIFに対す
る新規なモノクローナル抗体及びその誘導体、該モノク
ローナル抗体及びその誘導体の製造方法、生物学的液体
中及び細胞表面上のヒト−MIFの定性的及び定量的測
定のための前記モノクローナル抗体及びその誘導体の使
用、ヒト−MIFに対するモノクローナル抗体を含むキ
ット、並びにヒト−MIFに対するモノクローナル抗体
又はその誘導体を含有する医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒト細胞からのヒト−MIFは従来活性
なものとしては知られているが、混合物として、そして
生物学的液体中の他の蛋白質と一緒に記載されているに
過ぎず、そして構造的観点からは未だ特徴付けられてい
ない。MIFはいわゆるリンフォカイン群に属し、この
リンフォカインは生物学的に活性な可溶性ポリペプチド
を含んで成り、このものはリンパ球及び単球又はマクロ
ファージが抗原、マイトジェン等により刺激された場合
にこれらの細胞から分泌される。リンフォカインの他の
例として、免疫インターフェロン(γ−インターフェロ
ン)、インターロイキン1及び2、並びにマクロファー
ジ活性化因子(MAF)を挙げることができる。これら
のリンフォカインは、免疫系の種々の細胞タイプの分
化、活性化及び増殖を制御する。
【0003】知られている技術的状況によれば、ヒト−
MIFは、マクロファージの遊走能力を阻害するポリペ
プチドの一群から成る。ヒト−MIFは活性化されたリ
ンパ球、T−及びB−細胞からのみならず、非リンパ性
細胞、例えば成長中の線維芽細胞及びある種の腫瘍細胞
からも分泌される。MIFは、γ−インターフェロン、
マクロファージ活性化因子(MAF)及び他のリンフォ
カインから明確に区別される。
【0004】しかしながら今まで、ヒト−細胞からのM
IFを純粋に調製し、そしてその構造を解明することは
不可能であった。ヒト−MIFについて、これが約8.
5,18,27,36,45、及び67kg/Mol (キロ
ダルトン、kD)の分子量及び約pH5.1及び2.9の等
電点を有する構造的に異るポリペプチドの混合物らしい
ことが知られている〔G.Baumeister, H.Steffen, U.Fei
ge、及びC.Sorg、イムノバイオロジー(Immunobiology)
160,15(1981)〕。
【0005】ヒト−MIFは炎症反応(遅延型過敏性反
応)の初期において決定的な役割を演ずる。このものは
単球及び無活動組織マクロファージが炎症性マクロファ
ージに分化するのを誘導する。従って、精製されたヒト
−MIF及びその個々の蛋白質並びにヒト−MIFを特
異的に結合してその活性を阻害するモノクローナル抗体
は、免疫調節疾患及び慢性炎症疾患の診断及び治療のた
めに重要である。
【0006】ヒト−MIFを結合しそしてそれを阻害す
るモノクローナル抗体は、接触湿疹、一次的慢性多発関
節炎及び種々の自己免疫疾患の克服のために有用であ
る。精製されたヒト−MIF及びその個々の蛋白質は感
染に対する耐性、例えば結核、らい病又はレーシュマニ
アに対する耐性、及びキャンディダ症に対する耐性、並
びに腫瘍、例えば転移に対する耐性を上昇せしめる。
【0007】診断及び治療における抗体の用途の範囲は
最近まで非常に限定されていた。抗体は、種々の蛋白質
の複雑な混合物として動物の血清から非常に少量得られ
た。免疫された各動物個体、及び1つの個体でさえ、反
復して免疫された場合には、各場合に種々の組成の抗体
を含有する血清をもたらすので、抗体の標準化は不可能
であった。 Koehler及びMilstein〔 G.Koehler及びC.Mi
lstein、ネイチュアー(Nature) 256,495(19
75)〕により開発された技法を用いて、今や均質な形
の抗体、すなわちいわゆるモノクローナル抗体を、細胞
培養により工業的な量において再現性を伴って得ること
ができるようになった。
【0008】適当な骨髄腫細胞と抗原により免疫された
供与体からの抗体産生リンパ球との融合により、無限の
細胞分裂及び無限の増殖を行う能力と均一な抗体を産生
する能力とを共に有するハイブリドーマ細胞が生ずる。
従って、特定の抗原に対する生物の免疫応答を独立さ
せ、そしてハイブリドーマ細胞の連続的培養によりモノ
クローナル抗体を製造することが可能である。
【0009】ハイブリドーマ技法により特定の抗体を製
造するための多くの例が今まで知られており、そして一
般的手段が原理的に記載されているが、新しい例に特有
の問題点は、特定の場合に技法を適合させることを要求
する。このような適合なくしては、所望のハイブリドー
マを生成せしめること、該ハイブリドーマが所望の抗体
産生しそして遺伝的に安定であること、及びこのように
して製造された抗体が所望の特異性を有することが保証
されない。成功の程度は、原理的には、供与体の免疫に
使用する抗原の種類及び純度、細胞融合の技法、適当な
ハイブリドーマセルラインを選択するための手段、並び
に抗体の単離及び精製のための方式及び態様により左右
される。
【0010】均一なモノクローナル抗体の大量入手を前
提とする抗体の重要な用途、例えば今ハイブリドーマ技
法により可能となった用途はイムノアフィニティークロ
マトグラフィーである。この場合、所望の特異性を有す
る抗体を固体担体上に適用する。多数の異る化合物を含
有する溶液から、抗体によって認識されそしてそれに結
合される構造因子(決定基、エピトープ)を有する化合
物が抗体に結合され、そして従って固体担体に結合され
る。不所望の化合物を含有する溶液を除去した後、抗体
への結合を破壊する試薬により洗浄することによって担
体から所望の化合物を溶出し、そして常法により単離す
る。
【0011】
【発明の記載】この発明はヒト−マクロファージ遊走阻
止因子(ヒト−MIF)に対するモノクローナル抗体に
関する。精製されたヒト−MIFは、ヒト−MIFに対
する抗体に認識されそして結合されるエピトープを有す
るヒト由来の蛋白質のみを含有する。精製されたヒト−
MIFは約8、約14、約28、及び約45kg/Mol の
分子量を有する少なくとも4種類の個々の蛋白質、及び
場合によってはさらに約45kg/Mol より大きい分子量
を有するオリゴマー蛋白質凝集体又は他の個々の蛋白質
を含んで成る。精製されたヒト−MIFは、マクロファ
ージの遊走を測定する標準的試験方法において活性であ
る。
【0012】精製されたヒト−MIFの個々の蛋白質
は、蛋白質分析の常用法、例えばSDS−PAGE(ド
デシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳
動)又はゲル濾過HPLC(高圧液体クロマトグラフィ
ー)において均一な、マクロファージの遊走を測定する
標準的試験法において活性な、そして精製されたヒト−
MIFの構成要素である蛋白質である。個々の蛋白質の
分離及び単離の過程で洗剤又は他の変性剤を添加した場
合、一次構造は変化しないで維持されるが蛋白質の天然
の三次構造が変化し、そしてそれと共にマクロファージ
の遊走を阻害する性質が変化する。
【0013】精製されたヒト−MIFの個々の蛋白質の
例として、それぞれ約8kg/Mol 及び約14kg/Mol の
分子量並びにN−端アクリル酸配列:X1-Leu-Thr-Glu-L
eu(5)-Glu-Lys-Ala-Leu-Asn(10)-Ser-Ile-Ile-Asp-Val
(15)-Tyr-His-Lys-Tyr (ここで、アミノ酸X1 の意味
は特定されない)(配列番号:1)を有する2種類の蛋
白質さらには約28kg/Mol 、及び約45kg/Mol の分
子量を有する蛋白質を挙げることができる。
【0014】さらに、およその分子量8kg/Mol を有し
そしてN−端アミノ酸配列:Met-Leu-Thr-Glu-Leu(5)-G
lu-Lys-Ala-Leu-Asn(10)-Ser-Ile-Ile-Asp-Val(15)-Tyr
-His-Lys-Tyr-Ser(20)-Leu-Ile-Lys-Gly-Asn(25)-Phe-H
is-Ala-Val-Tyr(30)-Arg-Asp-Asp-Leu-Lys(35)-Lys-Leu
-Leu-Glu-Thr(40)-Glu-X42-Pro-Gln-Tyr(45)-Ile-Arg-L
ys-Lys-Gly(50)-Ala-Asp-Val-Trp-Phe(55)-Lys-Glu-Leu
-Asp-Ile(60)-Asn-X62-X63-X64-Ala(65)-Val(ここで、
アミノ酸X42,X62,X63、及びX64は特定されず、し
かしX42はSer又はCysのみを意味することができ
る)(配列番号:2)を有する精製されたヒト−MIF
の個々の蛋白質が挙げられる。
【0015】この発明のモノクローナル抗体の抗原であ
る精製されたヒト−MIF及びその個々の蛋白質の製造
方法は、ヒト−MIF含有溶液、例えばヒト細胞の細胞
抽出液、細胞培養上清液又は細胞培養濾液を、所望によ
りそれ自体公知の精製段階の後で、 a)ヒト−MIFに特異的なモノクローナル抗体を有す
る担体と接触せしめ、非結合蛋白質及び他の外来性物質
を除去し、抗体に結合したヒト−MIFを選択的に切り
離し、そして単離し、 b)そして所望により、精製されたヒト−MIFをその
個々の蛋白質に分離することを特徴とする。
【0016】MIFを含有する液、例えばヒト細胞の細
胞抽出液、細胞培養上清液又は細胞培養濾液はそれ自体
公知の方法により調製される。適当なヒト細胞は例えば
単核細胞であり、この細胞は、クエン酸塩又はヘパリン
を添加された静脈血を遠心する際に堆積する白血球の層
である「バフィーコート」から、ロイカフェレシス(leu
capheresis) 及び/又は密度勾配中での遠心分離によっ
て得ることができる。
【0017】単核細胞は適当な助剤、例えばコンカナバ
リンA又はフィトヘマグルチニンによりMIF及び他の
リンフォカインを産生するように刺激されそして常法に
従って約12〜約72時間、好ましくは18〜36時
間、適当な培地、例えばRPMI 1640培地(これ
には所望によりウシ胎児血清、緩衝剤及び/又は抗生物
質、例えばペニシリンもしくはストレプトマイシンが添
加される)中で、約37℃において、そして所望により
CO2 ガス通気のもとで培養される。
【0018】ヒト−MIFを含有する溶液は、細胞又は
細胞培養上清液から、例えば抽出、濾過及び/又は遠心
分離によって得られ、そして所望により抗生物質及び/
又はプロテアーゼ阻害剤の添加により安定化される。こ
のようなヒト−MIF溶液を、段階a)において、担体
に結合した抗体と直接接触せしめることができ、しかし
好ましくは約6kg/Mol 又はこれより小分子量の分離限
界を有する膜上での限外濾過によりあらかじめ前精製
し、濃縮し、場合によっては透析し、そして所望により
クロマトグラフィー、例えばDEAE−セルロース又は
セファデックス(商標)によりさらに精製する。
【0019】段階a)においては、ヒト−MIFが溶液
に含有されている他の蛋白質及び外来性物質から分離さ
れ、この場合、ヒト−MIFに対して特異的な抗体とヒ
ト−MIF上の認識される抗原決定基との間の強制的な
相互作用に基く分離作用が用いられる。このために、M
IF含有液を、それ自体公知のイムノアフィニティーク
ロマトグラフィー法に従って、ヒト−MIFに特異的な
モノクローナル抗体が結合している担体と接触せしめ
る。
【0020】無機物又は有機物を基礎とする適当な担
体、例えば珪酸塩、架橋アガロース、デキストラン、又
は適当に官能化された形のポリアクリルアミドに、それ
自体公知の方法により、後に詳細に記載するこの発明の
モノクローナル抗体又はその誘導体を付加する。例え
ば、活性化されたエステル官能基、例えばN−ヒドロキ
シサクシンイミドエステル基を含有する担体を水性緩衝
液に懸濁し、モノクローナル抗体の溶液と混合し、次に
未結合モノクローナル抗体を洗浄除去し、そして担体の
ふさがれていない反応性部位を例えば第一級アミン、例
えばエタノールアミンによりブロックする。
【0021】担体を、適当な水性溶剤、例えば塩溶液、
例えばNaCl溶液、又は緩衝液、例えば燐酸緩衝化N
aCl溶液、NaHCO3 溶液又は3−(N−モルホリ
ノ)プロパンスルホン酸溶液に懸濁し、そしてヒト−M
IFを含有する溶液と接触せしめる。例えば、クロマト
グラフカラムに充填し、そしてヒト−MIF含有液を導
入し、そして所望により加圧を伴って、担体中にポンプ
通過せしめる。未結合蛋白質及び他の汚染物を、水性
液、例えば約5〜約9のpHを有する緩衝液及び/又は塩
溶液、例えばNaCl溶液で洗浄除去する。
【0022】担体上の抗体に結合したヒト−MIFを、
適当な水性液、例えば約2〜約5のpH範囲の緩衝液、例
えばグリシン緩衝液、又は種々の混合物もしくは塩溶
液、例えば濃NH4 SCN溶液のpHグラジエントにより
溶出する。得られた精製ヒト−MIF含有液を場合によ
っては中和し、そしてそれ自体公知の方法により、例え
ばセファデックス(商標)上でのクロマトグラフィー、
電気透析、電気泳動濃縮及び/又は真空濃縮により、精
製されたヒト−MIFを単離する。
【0023】所望により段階b)において、精製された
ヒト−MIFをその個々の蛋白質に分離し、この場合例
えばそれ自体公知の方法に従って、蛋白質混合物をクロ
マトグラフィーにより異る分子量を有する画分に分離す
る。例えば精製されたヒト−MIFを調製用ドデシル硫
酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SD
S−PAGE)により分離し、均一な分子量画分をゲル
から溶出し、そして例えばセファデックス(商標)上で
のクロマトグラフィー、電気泳動濃縮及び/又は真空濃
縮により純粋な形で単離する。精製されたヒト−MIF
はまた、調製用ゲル濾過HPLCにより均一な分子量画
分に分離し、そしてこれから個々の蛋白質を単離するこ
ともできる。
【0024】この発明はさらに、ヒト−マクロファージ
遊走阻止因子(ヒト−MIF)に対する新規な抗体、及
びその誘導体に関する。この発明のモノクローナル抗体
はヒト−MIFを結合し、そして/又はその生物学的活
性を阻害する。ヒト−MIFへのモノクローナル抗体の
結合はイムノアッセイにより便利に決定することがで
き、例えば固体担体上にヒト−MIFを適用し、この被
覆された担体をモノクローナル抗体溶液と共にインキュ
ベートし、そしてこれによって結合したモノクローナル
抗体を、ラジオアイソトープ又は酵素で標識した第2の
抗体により表示する方法により決定することができる。
すなわち、ヒト−MIFに結合したモノクローナル抗体
を、放射能又は酵素−基質反応の測定により決定する。
例えば、モノクローナル抗体を担体上に固定し、ヒト−
MIF含有溶液と共にインキュベートし、そして次にこ
の溶液の残留ヒト−MIF活性を測定する方法もまた適
当である。
【0025】溶液のヒト−MIF活性は、それ自体公知
の方法により、適当に活性化されたヒト−マクロファー
ジの遊走に対する阻害作用を測定することにより、測定
することができる。例えば、タイタープレート上のアガ
ロース滴中に配置されたプローブ溶液中マクロファージ
の試験溶液中での遊走距離を測定する試験方法を選択す
ることができる。
【0026】マウス/マウス−、ラット/ラット−、又
はラット/マウス−ハイブリドーマ細胞により産生され
る、ヒト−MIFに対するモノクローナル抗体が好まし
い。例えば、この発明のモノクローナル抗体として、ハ
イブリドーマセルライン1C5により産生される1C5
と称するサブクラスIgG1 κのモノクローナル抗体、
及びハイブリドーマセルライン7D10により産生され
る7D10と称するサブクラスIgG2 aのモノクロー
ナル抗体が好ましい。モノクローナル抗体1C5及び7
D10はヒト−MIFの生物学的活性を阻害することな
くヒト−MIFに結合する。
【0027】モノクローナル抗体のこの発明の誘導体
は、例えば、ヒト−MIFの抗原決定基に対するその特
異性を保持している断片、例えばFab、Fab′もし
くはF(ab′)2断片;例えば放射性ヨウ素(125I,
131I)、炭素(14C)、硫黄( 35S)、トリチウム(3
H)もしくはこれらに類似するものにより標識された放
射性標識モノクローナル抗体;ビオチンもしくはアビジ
ンとのモノクローナル抗体接合体;又は酵素、例えばホ
ースラディッシュ−パーオキシダーゼ、アルカリ性ホス
ファターゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、グルコースオ
キシダーゼ、グルコアミラーゼ、カーボニックアンヒド
ラーゼ、アセチルコリンエステラーゼ、リゾチーム、マ
レートデヒドロゲナーゼもしくはグルコース−6−ホス
フェートデヒドロゲナーゼとのモノクローナル抗体接合
体である。好ましい誘導体は 125Iで標識されたモノク
ローナル抗体、及びビオチンとの抗体接合体である。
【0028】この発明はさらに、ヒト−MIFに対する
モノクローナル抗体及びその誘導体のそれ自体公知の製
造方法に関し、この方法は、前記の抗体を産生するハイ
ブリドーマ細胞を、 a)イン−ビトロ培養し、そして培養上清液からモノク
ローナル抗体を単離し、又は b)適当な哺乳動物中でイン−ビボ増幅し、そして該哺
乳動物の体液からモノクローナル抗体を単離し、 c)そして所望により、得られたモノクローナル抗体を
その誘導体に転換する、ことを特徴とする。
【0029】変法a)のイン−ビトロ培養のための適当
な培地は常用の標準培地、例えば、ウシ胎児血清が補充
されている場合があるドゥルベコ (Dulbecco) の変形イ
ーグル(Eagle) 培地又はRPMI 1640培地であ
る。モノクローナル抗体の単離のために、培養上清液中
の蛋白質を硫酸アンモニウム又はこれに類似するものに
よって沈澱せしめ、そして常用のクロマトグラフ法、例
えばゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィー、DEA
E−セルロースクロマトグラフィー、又は免疫アフィニ
ティークロマトグラフィーにより精製する。
【0030】変法b)に従うハイブリドーマ細胞のイン
−ビボ増幅により目的とする抗体を多量に得ることがで
きる。この目的のために、細胞クローンを哺乳動物、好
ましくは同系(Syngeneic) 哺乳動物に注射し、そして1
〜3週間後、モノクローナル抗体を該哺乳動物の体液か
ら単離する。例えば、Balb/cマウス由来のハイブ
リドーマ細胞を、場合によってはプリスタンのごとき炭
化水素により前処理されたBalb/cマウスに腹腔内
注射し、そして8〜10日後に該動物から腹水を採取す
る。
【0031】目的とするモノクローナル抗体を該体液か
ら、それ自体公知の方法により、例えば塩化アンモニウ
ム又はこれに類似するものによる沈澱、及びクロマトグ
ラフ精製、例えばDEAE−セルロース、ヒドロキシル
アパタイト(HPHT、高速ヒドロキシルアパタイトカ
ラムクロマトグラフィー)、イオン交換樹脂によるクロ
マトグラフィー、ゲル濾過又は免疫アフィニティークロ
マトグラフィーにより単離する。
【0032】ヒト−MIFの抗原決定基に対する特異性
が保持されているこの発明のモノクローナル抗体断片、
例えばFab,Fab′又はF(ab′)2断片は、それ
自体公知の方法により製造することができ、例えば変法
a)又はb)により得られたモノクローナル抗体をペプ
シンもしくはパパインのごとき酵素により処理し、そし
て/又は化学還元によりジスルフィド結合を切断するこ
とにより製造することができる。
【0033】ヨウ素(125I, 131I)により放射性標識
されたモノクローナル抗体は、この発明のモノクローナ
ル抗体から、それ自体公知の方法により、例えば放射性
ヨウ化ナトリウム又はヨウ化カリウムと化学的酸化剤、
例えば次亜塩素酸ナトリウム、クロラミンTもしくはこ
れらに類似するもの、又は酵素的酸化剤、例えばラクト
パーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼとグルコー
スとを用いて得られる。この発明の放射性標識されたモ
ノクローナル抗体はまた、それ自体公知の方法により、
放射性標識された炭素(14C)、トリチウム(3H)、硫
黄(35S)又はこれらに類似するものを含有する栄養
素、例えばL−(14C)−ロイシン、L−(3H)−ロイ
シン又はL−(35S)−メチオニンをイン−ビトロ培養
のための培地に添加し、そして変法a)に従ってモノク
ローナル抗体を得ることにより製造することができる。
【0034】酵素標識されたこの発明のモノクローナル
抗体はそれ自体公知の方法により得られ、この方法にお
いては、変法a)又はb)によって製造されたモノクロ
ーナル抗体と所望の酵素とを、カップリング剤、例えば
グルタルアルデヒド、過ヨウ素酸塩、N,N′−o−フ
ェニレンジマレイミド、N−(m−マレイミドベンゾイ
ルオキシ)−サクシンイミド、N−(3−(2′−ピリ
ジルジチオ)−プロピオンオキシ)−サクシンイミド又
はこれらに類似するものと共に反応せしめる。
【0035】同様に、この発明のモノクローナル抗体と
アビジンとの接合体が得られる。ビオチンとの接合体が
それ自体公知の方法により得られ、この方法においては
この発明のモノクローナル抗体を例えばビオチン−N−
ヒドロキシサクシンイミジルエステルと反応せしめる。
この発明はさらに、ヒト−マクロファージ遊走阻止因子
(ヒト−MIF)に対するモノクローナル抗体を産生す
ることを特徴とするハイブリドーマセルラインに関す
る。
【0036】マウス−骨髄腫セルラインとマウス−又は
ラット−リンパ球との雑種である、ヒト−MIFに対し
て向けられたモノクローナル抗体を産生するハイブリド
ーマセルラインが好ましい。パスツール研究所(パリ)
の"Collection Nationale de Cultures de Microorgani
smes" に No I−316として1984年7月13日に
寄託され、そして1C5と称するハイブリドーマセルラ
インが非常に好ましい。セルライン1C5は、マウス骨
髄腫セルラインP3−X63−Ag8.653とBal
b/cマウスの脾臓のL−リンパ球との雑種である。
【0037】同様に、パスツール研究所(パリ)の"Col
lection Nationale de Cultures deMicroorganismes"
に No I−418として1985年1月29日に寄託さ
れ、そして7D10と称するハイブリドーマセルライン
が好ましい。セルライン7D10は、マウス骨髄腫セル
ラインP3−X63−Ag8.653とDA−ラットの
脾臓のB−リンパ球との雑種である。これらのセルライ
ンはいずれも遺伝的に安定であり、不変の特異性を有す
るモノクローナル抗体を分泌し、そして凍結された培養
物を解凍しそして再クローン化することによって活性化
され得る。
【0038】この発明はさらに、ヒト−MIFに対する
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの製造の
ためのそれ自体公知の方法に関し、この方法は、適当な
哺乳動物をMIF又はMIF接合体で免疫し、該哺乳動
物から取り出された抗体産生細胞を骨髄腫細胞と融合せ
しめ、得られたハイブリド細胞をクローン化し、そして
目的とするモノクローナル抗体を産生する細胞クローン
を選択することを特徴とする。
【0039】抗原としてMIF含有蛋白質画分又はMI
F接合体のいずれをも使用することができ、例えばヒト
の単核細胞からのもの、例えば上記のようにして得られ
たMIF含有蛋白質画分、又はこの蛋白質画分と適当な
免疫原担体、例えば蛋白質、ポリサッカライド、ラテッ
クス粒子もしくは細胞との接合体を用いることができ
る。動物−MIF及びヒト−MIFが同一のエピトープ
を示すことが、当該動物、例えばネズミのMIFを含有
する蛋白質画分を使用するための前提である。
【0040】接合体はそれ自体公知の方法により、例え
ばカルボジイミド、過ヨウ素酸塩、グルタルアルデヒ
ド、N,N′−o−フェニレンジマレイミド、N−(m
−マレイミドベンゾイルオキシ)−サクシンイミド、N
−(3−(2′−ピリジルジチオ)−プロピオンオキ
シ)−サクシンイミド又はこれらに類似するものを用い
るカップリングにより製造することができる。免疫する
ために、グルタルアルデヒドであらかじめ処理された羊
赤血球とヒト又はマウス細胞からのMIF含有蛋白質画
分との接合体が好ましい。
【0041】ヒト−MIFにより免疫するための好まし
い哺乳動物はマウス又はラット、特にBalb/cマウ
スである。マウス−MIFにより免疫するためにはラッ
ト、例えばDA−ラットを用いるのが好ましい。免疫操
作はそれ自体公知の方法により行い、例えば抗原性ヒト
−MIF接合体を、所望によりリンパ球産生刺激助剤、
例えば完全フロインドアジュバント又は不完全フロイン
ドアジュバントと共に、1〜10日の間隔で、3〜8回
非経口的に、例えば腹腔内又は皮下に注射することによ
り行う。さらに、動物を2〜4回の注射により前免疫
し、そして8〜12ケ月後にさらに注射を行うこともで
きる。
【0042】免疫された動物の抗体産生細胞、好ましく
は脾臓細胞を、最後の免疫の2〜6日後に動物から取り
出し、そして融合促進剤の存在下で適当なセルラインの
骨髄腫細胞と融合せしめる。適当な融合のパートナーと
して種々の異る骨髄腫セルライン及びそれから誘導され
たセルラインが知られている。酵素ヒポキサンチン−グ
アニン−ホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPR
T)又は酵素チミジンキナーゼ(TK)が欠落してお
り、そしてそれ故にヒポキサンチン、アミノプテリン及
びチミジンを含有する選択培地(HAT培地)、又はヒ
ポキサンチン及びアザセリンを含有する選択培地中で生
存することができない骨髄腫細胞が好ましい。
【0043】HAT培地又はヒポキサンチン/アザセリ
ン培地中に生存せず、そして免疫グロブリン又はその部
分を分泌しない骨髄腫細胞及びそれから調製されたセル
ライン、例えばセルラインX63−Ag8.653、及
びSp2/O−Ag14が特に好ましい。Balb/c
マウス由来のセルラインX63−Ag8.653はマウ
ス、例えばBalb/cマウスのリンパ球との融合に適
当であるのみならず、ラット、例えばDAラットのリン
パ球との融合のためにも適当である。
【0044】融合促進剤として、場合によってはUV不
活性化された形であるセンダイウイルス又は他のパラミ
キソウイルス、カルシウムイオン、界面活性脂質、例え
ばリソレシチン、又はポリエチレングリコールを挙げる
ことができる。骨髄腫細胞と、2〜10倍過剰量の免疫
された動物からの脾臓細胞とを、約1000〜約600
0の分子量を有するポリエチレングリコールの約30〜
約50%の溶液中で融合せしめるのが好ましい。
【0045】融合の後、細胞を分離し、そして選択用の
HAT培地又はヒポキサンチン/アザセリン培地中で培
養する。この際、ハイブリドーマ細胞は骨髄腫細胞由来
のイン−ビトロ生存能力、及び免疫された動物の抗体産
生細胞由来のHGPRT遺伝子又はTK遺伝子の欠落そ
してそれによる選択培地中での生存能力を兼備するた
め、ハイブリドーマ細胞のみが生存する。
【0046】ハイブリドーマ細胞増殖のための適当な培
地は常用の標準的培地、例えばドゥルベコの変形イーグ
ル培地又はRPMI 1640培地である。好ましくは
細胞増殖の最初にいわゆるフィーダー細胞、例えば正常
な腹腔性のマウス浸出細胞、脾細胞、骨髄マクロファー
ジ又はこれらに類するものを添加する。ハイブリドーマ
細胞の上に通常の骨髄腫細胞が増殖するのを防止するた
めに、規則的な間隔で上記の培地に選択用のHAT培地
又はヒポキサンチン/アザセリン培地を補充する。
【0047】次に、ハイブリドーマ細胞の細胞培養上清
液を、それが目的モノクローナル抗体を含有するか否か
について試験する。このために好ましくは、すでに記載
されているように、ラジオイムノアッセイ、エンザイム
イムノアッセイ、及び/又はMIF活性の決定を用い
る。このようにして選択した細胞クローンを常用の標準
的培地中で培養し、そして所望によりそれ自体公知の方
法で凍結し、そして/又は限界稀釈法によりもしくは寒
天上での分散により再クローン化する。
【0048】この発明はさらに、特に生物学的液体中又
は細胞表面上のヒト−マクロファージ遊走阻止因子(ヒ
ト−MIF)の定量的測定のためにヒト−MIFに対す
るモノクローナル抗体を使用することに関する。例え
ば、この発明のモノクローナル抗体は、抗原(ヒト−M
IF)とモノクローナル抗体との間の結合相互作用を用
いるそれ自体公知のイムノアッセイ法のいずれかにおい
て使用することができる。このような測定方法の例とし
て、ラジオイムノアッセイ(RIA)、エンザイムイム
ノアッセイ、免疫螢光試験、ラテックス凝集試験、又は
血球凝集試験を挙げることができる。
【0049】この発明の抗体は、それ自体として、又は
放射性標識誘導体として、場合によっては他の標識抗体
及び/又は蛋白質と組合わせて、ラジオイムノアッセイ
(RIA)において使用することができる。RIAの公
知の変法のいずれか、例えば均一相中でのRIA、固相
もしくは不均一相RIA、又はシングルRIAもしくは
ダブル(サンドイッチ)RIAを用いてヒト−MIFの
直接又は間接(競争的)測定を行うことができる。
【0050】好ましいRIAにおいては、適当な担体、
例えばタイタープレートのプラスチック表面、又は例え
ばポリスチレン、ポリプロピレンもしくはポリ塩化ビニ
ル製の試験管、ガラス製もしくはプラスチック製のビー
ズ、濾紙、デキストラン−、セルロースアセテート−も
しくはニトロセルロース−シート、又はこれらに類似す
るものに、ヒト−MIFを含有する試験液又は標準液
を、単純吸着により又は場合によっては担体を例えばグ
ルタルアルデヒドもしくはブロムシアンで活性化した後
に被覆し、そしてこの発明のモノクローナル抗体とイン
キュベートしそして次に第2の抗体溶液とインキュベー
トする。
【0051】この場合、第2の抗体、例えばラビット抗
−マウス免疫グロブリンがこの発明のモノクローナル抗
体を認識し、そしてこれと結合する。結合した第2抗体
の量を、第2抗体が放射性標識されている場合には直接
に、又はこの第2抗体に対して高い親和性を有する放射
性標識された蛋白質、例えばスタフィロコッカス・アウ
レウス(Staphylococcus aureus)由来のプロテインA
との反応の後に、決定する。
【0052】この発明のモノクローナル抗体はそれ自体
として、又は酵素標識された誘導体としてエンザイムイ
ムノアッセイにおいて使用される。このようなイムノア
ッセイ法は、例えば、この発明のモノクローナル抗体の
エピトープを認識しそして結合するそれ自体公知の酵素
標識された抗体、又は酵素標識されたこの発明のモノク
ローナル抗体誘導体を使用する試験方法である。酵素標
識された抗体のほかに、抗体−ビオチン接合体及びアビ
ジン−酵素接合体も使用される。
【0053】エンザイムイムノアッセイにおいて使用す
る酵素の例としてホースラディッシュ−パーオキシダー
ゼ、アルカリ性ホスファターゼ、β−D−ガラクトシダ
ーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコアミラーゼ、カ
ーボニックアンヒドラーゼ、アセチルコリンエステラー
ゼ、リゾチーム、マレートデヒドロゲナーゼ、又はグル
コース−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼを挙げるこ
とができる。
【0054】ELISA法(エンザイム・リンクド・イ
ムノソルベント・アッセイ)が好ましく、この方法にお
いては、担体(これは例えばシグナルRIA試験につい
て前記したものであり、そして場合によっては赤血球が
付加されている)に単純吸着により、又は場合によって
は担体もしくは担体に結合した赤血球をグルタルアルデ
ヒドにより活性化した後に、ヒト−MIF含有試験液又
は標準液を被覆し、あるいはヒト−MIFを測定すべき
細胞を付加し、そして次にこの担体をこの発明のモノク
ローナル抗体と共にインキュベートしそして次にこの発
明のモノクローナル抗体を認識しそして結合する酵素標
識された第2の担体の溶液と共にインキュベートする。
この場合、結合した第2抗体、例えばパーオキシダーゼ
で標識されたラビット抗−マウス免疫グロブリンの量
を、酵素基質を用いる発色により可視化し、そして決定
する。
【0055】次のELISA法が特に好ましい。すなわ
ち、担体、例えばシングルRIA法について前記した担
体に、単純吸着により、又は場合によっては担体をグル
タルアルデヒドもしくはブロムシアンにより活性化した
後、この発明のモノクローナル抗体の溶液を被覆し、次
にこの担体をヒト−MIF含有試験液又は標準液とイン
キュベートし、そして次にヒト−MIFの他のエピトー
プを認識する場合がある酵素で標識されたこの発明の担
体の溶液と共にインキュベートするか、あるいは好まし
くはビオチンと接合したこの発明の抗体の溶液とインキ
ュベートしそして次にアビジン−酵素接合体と共にイン
キュベートする。この際、結合した酵素標識又はビオチ
ン標識された担体が、酵素基質を用いる発色により可視
化されそして決定される。
【0056】この発明のエンザイムイムノアッセイにお
ける好ましい酵素基質5−アミノサリチル酸、o−フェ
ニレンジアミン、3,3′−ジメトキシベンジジン、
3,3′,5,5′−テトラメチルベンジジン、2,
2′−アジノ−ビス−(3−エチルベンゾチアゾリン−
6−スルホン酸)又はこれらに類似するもの及び過酸化
水素により発色することができるホースラディッシュ−
パーオキシダーゼ、並びに酵素基質p−ニトロフェニル
ホスフェートからp−ニトロフェノールを遊離せしめる
アルカリ性ホスファターゼである。
【0057】ヒト−MIFの定性的又は定量的測定のた
めの、ヒト−MIFに対するモノクローナル抗体及びそ
の誘導体のこの発明の使用には、前記以外のそれ自体公
知のイムノアッセイ、例えば螢光物質と抗体接合体又は
抗原接合体を用いる免疫螢光法、抗体又は抗原で被覆さ
れたラテックス粒子を用いるラテックス凝集法、抗体又
は抗原で被覆された赤血球を用いる血球凝集法、等が含
まれる。
【0058】前記のイムノアッセイは、生物学的溶液、
特にヒトの血液中に存在するか、又は固定された形で細
胞表面上に存在するヒト−MIFの量の決定に使用する
ことができ、そしてこれによって免疫調節障害を有する
患者の診断が容易になる。例えば、血液中にヒト−MI
Fが存在せず又はその量が平均以下である場合、低い感
染耐性について、原因となる免疫調節障害を診断するこ
とができる。さらに、MIFは特定の組織タイプ及び特
定の病理状態においてのみ生ずる(次の表)から、病理
組織中、例えば黒色腫、肉芽腫及び肥厚中のヒト−MI
Fの測定が簡単な診断を可能にする。
【0059】
【表1】
【0060】この発明はさらに、ヒト−マクロファージ
遊走阻止因子(ヒト−MIF)の定性的及び定量的測定
のための試験キットに関し、このキットは、ヒト−MI
Fに対するモノクローナル抗体及び/又はその誘導体、
並びに場合によっては付属物を含んで成ることを特徴と
する。
【0061】ラジオイムノアッセイのためのこの発明の
試験キットは、例えば適当な担体、この発明の抗体又は
放射性標識されたこの発明の抗体誘導体の場合によって
は凍結された又は濃縮された溶液、放射性標識されてい
る場合がある第2抗体及び/又は場合によっては、スタ
フィロコッカス・アウレウス由来の放射性標識されたプ
ロテインA、精製されたヒト−MIF又はその個々の蛋
白質の標準溶液、緩衝液、グルタルアルデヒドを含有す
る固定液、非特異的結合及び凝集体形成を防止するため
の洗剤、ピペット、反応器、換算曲線等を含む。
【0062】エンザイムイムノアッセイのためのこの発
明の試験キットは例えば、適当な担体、この発明のモノ
クローナル抗体の場合によっては凍結された又は濃縮さ
れた溶液、酵素標識又はビオチン標識されているこの発
明の抗体誘導体、この発明のモノクローナル抗体を認識
しそして結合する酵素標識された抗体の場合によっては
凍結された又は濃縮された溶液、アビジン−酵素接合体
の場合によっては凍結された又は濃縮された溶液、固体
の形又は溶解した形の酵素基質、精製されたヒト−MI
F又はその個々の蛋白質の標準溶液、緩衝液、グルタル
アルデヒドを含有する固定液、洗剤、ピペット、反応
器、換算曲線等を含む。
【0063】この発明はさらに、ヒト−MIFを精製す
るための、ヒト−MIFに対するモノクローナル抗体及
びその誘導体の使用に関する。例えば、モノクローナル
抗体とヒト−MIFの抗原決定基との間の結合相互作用
に基く分離作用を利用するそれ自体公知の技法を用いて
ヒト−MIFを分離することができる。好ましい分離方
法は、前に記載した免疫アフィニティークロマトグラフ
ィーである。
【0064】この発明はさらに、医療的に有効な量の精
製されたヒト−MIF、その個々の蛋白質、ヒト−MI
Fに対するモノクローナル抗体又はこのようなモノクロ
ーナル抗体の誘導体、及び有意量の医薬担体を含んで成
る医薬に関する。モノクローナル抗体の適当な誘導体
は、ヒト−MIFの抗原決定基に対するその特異性を保
持している断片、例えばFab,Fab′又はF(a
b′)2断片である。
【0065】この発明の医薬は、経腸投与により、例え
ば鼻内投与、直腸投与又は経口投与により、そして好ま
しくは非経腸投与により、例えば筋肉内投与、皮下投
与、又は静脈内投与により、温血動物、例えばヒトに投
与される。意図される投与方法に依存して、この医薬は
単位投与形、例えばアンプル、バイアル、坐薬、糖衣丸
剤、錠剤、カプセル、又は流体もしくは固体の形の鼻内
スプレーとして存在することができる。
【0066】医療的に有効なこの化合物の投与すべき量
は、温血動物、例えばヒトの状態、例えば体重、疾患の
種類及び重症度、並びに一般的状態、さらには投与方法
に依存し、そして治療に当る医師による評価に従う。ヒ
ト−MIF及びその活性な個々の蛋白質の有効量は0.
001〜1μg/kg体重/日の範囲であり、ヒト−MI
Fに対するモノクローナル抗体及びその誘導体は0.0
01〜1mg/kg体重/日の範囲である。
【0067】この発明の医薬は常用の無機又は有機の固
体又は液体の医薬として許容される担体を、場合によっ
ては他の医薬として活性な化合物及び/又は助剤と共に
含有する。活性物質の溶液又は懸濁液、特に等張溶液又
は懸濁液、さらには使用直前に水に溶解する凍結乾燥品
が好ましい。医薬は殺菌することができ、そして/又は
防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、溶解促進剤、増粘
剤、浸透圧調節塩及び/又は緩衝剤、さらには他の蛋白
質、例えばヒト−血清アルブミン又はヒト−血漿標品を
含有することができる。
【0068】医薬として有効な量のヒト−MIF又はそ
の個々の蛋白質を含有する水性分散体中リポゾームの形
の医薬が好ましい。特に、可能な限り均一な大きさの集
団からなり、約2.0×10-8〜5.0×10-6mの直
径を有し、リピド成分、例えば両親媒性リピド、例えば
ホスホリピド、例えばレシチン、ケファリン又はホスフ
ァチジル酸、及び場合によっては中性リピド、例えばコ
レステロールから成る1又は複数の2重層から構成され
ており、そしてこの発明の精製されたヒト−MIF又は
その個々の蛋白質を含有する水性内部空間を包囲してい
るリポゾームが好ましい。
【0069】次に例によりこの発明をさらに詳細に説明
するが、これによってこの発明の範囲を限定するもので
はない。例において使用する略号は次の意味を有する。 ELISA エンザイムアッセイ(エンザイムリンクド
イムノソルベントアッセイ) HAT ヒポキサンチン/アミノプテリン/チミジ
ン HPLC 高圧液体クロマトグラフィー HT ヒポキサンチン/チミジン MIF マクロファージ遊走阻止因子 PBS 燐酸緩衝化生理的食塩水 RIA ラジオイムノアッセイ SDS ドデシル硫酸ナトリウム SDS−PAGE SDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動 SRBC 羊赤血球 トリス(Tris) トリス−(ヒドロキシメチル)−
アミノメタン rpm 回転数/分
【0070】例1ヒト−MIFを含有する蛋白質画分の取得 単核細胞を、“バフィーコート”、すなわちクエン酸塩
又はヘパリンを添加した静脈血の遠心分離により堆積す
る白血球層から得、そしてロイカフェレシス(Leucapher
esis) 及びIBM血球分離機(IBM 2997)中で
のフィコール (Ficoll) (商標)−グラジエントでの連
続遠心分離から成る2段階法により精製する〔 U.Feige
及びC.Sorg、ジャーナル・オブ・イムノロジカル・メソ
ッズ(J.Immunol.Methods) 66,161(198
4)〕。単核細胞をスピンナー(Spinner) 培地(セロメ
ド)中で洗浄し、そして培養器底cm2 当り0.17mlの
RPMI1640培地中5×106 細胞の濃度において
2時間、106 個の細胞当り0.67μgのコンカナバ
リンAにより刺激する。
【0071】RPMI 1640培地の更新及びそれに
続く37℃にて20時間の5%CO 3 を通気しながらの
インキュベーションを行いリンフォカインを含有する培
養上清液を得る。これを、4℃,17,000rpm (S
S 34ローター、ソルバル遠心機)にて30分間遠心
分離する。無細胞上清液を、0.05MのNH4 HCO
3 中で平衡化されたセファデックスG25(商標)上で
脱塩し、そして次に蛋白質含有画分を凍結乾燥する。こ
の凍結乾燥物を、0.1MNaClが添加されている
0.01燐酸ナトリウム緩衝液pH7.5に入れ、そして
同じ緩衝液中でセファデックスG100を用いてクロマ
トグラフ処理する。8〜14kg/Mol (キロダルトン)
の範囲の分子量を有する蛋白質を含有するヒトMIF−
含有画分を一緒にし、そしてローターベーパー中で16
倍濃縮する。
【0072】例2ハイブリドーマ細胞の調製 2.1 ヒトMIF含有蛋白質画分と羊赤血球との接合 2.5mlの包装された羊赤血球〔羊赤血球細胞、SRB
C、ベーリングベルケ(Behringwerke) 〕を20mlのP
BSに懸濁する。このSRBC懸濁液100μlを、P
BS中グルタルアルデヒドの溶液900μlと共に、グ
ルタルアルデヒドの最終濃度が0.05%となるように
して5分間インキュベートする。このようにして前処理
したSRBCを氷冷蒸留水で2回洗浄し、遠心分離し、
そして例1からのヒト−MIF含有画分300μlと共
に20℃にて1時間インキュベートする。この懸濁液を
免疫処理のために使用する。
【0073】2.2 免疫処理 Balb/cマウスを、0,7、及び10日目に、例
2.1からのヒト−MIFと結合したSRBC懸濁液
0.5mlずつを、0.5mlずつの完全フロインドアジュ
バンドと共に3回注射することにより免疫する。この場
合、注射量の半分を腹腔内(i.p.)に注射し、そし
て他の半分は4部分に分けて皮下(s.c.)注射す
る。13日目及び14日目に、アジュバントを伴わない
で0.5mlずつの接合体懸濁液をさらに2回i.p.投
与により“追加 (booster)”免疫注射する。18日目
に、処理されたマウスの脾臓を摘出する。
【0074】2.3 細胞融合 Koehler及びMilsteinの方法〔 G.Koehler及びC.Milstei
n、ネイチュアー (Nature) 256,495(197
5)〕に従って、108 個の脾臓リンパ球を、ドゥルベ
コの変形イーグル培地中35%ポリエチレングリコール
4000(メルク、ダルムスタット)及び9.7%ジメ
チルスルホキシドの溶液1.5ml中で3.3×107
のマウス骨髄腫細胞P3−X63−Ag8.653〔J.
F.Kearney,A.Radbruch, B.Liesegang及びK.Rajewsky、
ジャーナル・オブ・イムノロジー (J.Immunol.) 12
,1548(1979)〕と混合する。
【0075】融合の後、細胞をファルコン3040の9
6−ウエルプレートの600個のウエル中にプレート
し、そしてリトルフィールドのHAM培地(ヒポキサン
チン/アミノプテリン/チミジン標準培地)〔 J.W.Lit
tlefield、サイエンス(Science) 145,709(19
74)〕中でフィーダー細胞としての骨髄マクロファー
ジと共に培養する。HAT培地中で10日間培養した
後、RPMI 1640HT培地中で培養を継続する。
【0076】例3抗体特異性についてのハイブリドーマ細胞の試験 3.1 γ−グロブリンの検出 ハイブリドーマ細胞培養液の上清液をELISA(エン
ザイム・リンクド・イムノソルベント・アッセイ)にお
いて試験する。この方法においては、ラビットから得ら
れ、パーオキシダーゼと接合されており、そしてマウス
γ−グロブリンを認識しそしてこれを結合する第2の抗
体を用いる。103個のハイブリドーマセルラインの内
72個のクローンがγ−グロブリンを産生する。
【0077】 3.2 目的とする分子量範囲の蛋白質に対する特異性 同系マウスの赤血球(ホール当り100μlのPBS中
1×106 個の赤血球)を、ポリ−L−リジン(25mg
/ml)で被覆された96−ウエルプレート(ダイナテッ
ク・ミクロタイター)に適用し、そして4℃にて一夜イ
ンキュベートする。PBSで反復洗浄することにより未
結合赤血球を除去する。こうして結合した赤血球を例
2.1に記載したようにしてグルタルアルデヒド中で固
定し、洗浄、そして8〜14kg/Mol の分子量範囲のヒ
ト−MIF含有画分(例1)とインキュベートする。反
復洗浄によって未結合蛋白質を除去し、そしてこのプレ
ートを0.1%NaN3 を含有するPBS中に貯蔵す
る。
【0078】プレートをハイブリドーマ細胞の培養上清
液とインキュベートし、そして次にアルカリ性ホスファ
ターゼと結合したラビット抗−マウス免疫グロブリン第
2抗体とインキュベートし、そして2−アミノ−2−エ
チル−1,3−プロパンジオール緩衝液中p−ニトロフ
ェニルホスフェート(セルバ)により発色せしめる。放
出されたp−ニトロフェノールを405nmにおいて分光
的に検出する。このELISA法により、例1からのヒ
ト−MIF含有分子量画分に結合するモノクローナル抗
体が同定される。γ−グロブリンを分泌する72個の細
胞クローンの内15クローンがこの測定において結合さ
れるモノクローナル抗体を産生する。
【0079】3.3 ヒト−MIFに対する特異性 例3.2に従って同定されたクローンの培養上清液から
のγ−グロブリンを硫酸アンモニウムを用いて50%飽
和において沈澱せしめ、そしてこの沈澱物をPBSに入
れ、そして製造者により指示された方法によりAffi
−Gel(商標)10(ビオ−ラド)に結合せしめた。
こうして固定化したγ−グロブリンを4℃にて一夜、コ
ンカナバリンAにより刺激された単核細胞のヒト−MI
F含有上清液(例1)と共にインキュベートし、そして
次にIEC遠心分離機中で3000rpm ,4℃にて10
分間遠心する。次に上清液を、例4のMIF試験におけ
るヒト−MIFの残留量について試験する。この方法に
おいて、ヒト−MIFに対するモノクローナル抗体を産
生する1C5と称するセルラインが同定される。
【0080】例4ヒト−マクロファージ遊走阻止因子
についての試験(MIF試験) 4.1 パーコル(Percoll) グラジエントの調製 密度1.007のパーコル(商標、ファルマシア)9
部、10倍濃縮されたエール (Earl) のMEM(セロメ
ド)1部、及びスピンナー培地(セロメド)10倍を、
ソルバル遠心分離機(デュポン)中で12,000rpm
,20℃にて12分間混合する。
【0081】 4.2 MIF試験のための標的細胞の取得 9〜12の供与体からの“バフィーコート”すなわち白
血球の細胞濃縮物を1:2の比率でスピンナー培地(セ
ロメド)により稀釈し、20℃に加熱し、そしてフィコ
ール・パク (Ficoll paque) (商標、ファルマシア)上
で20℃にて製造者によって指示された方法で分離す
る。中間相の単核細胞を遠心分離した後、同じ培地で2
回洗浄し、そして次にIEC遠心分離機中で20℃,1
600rpmにて40分間にわたり遠心することにより、
例4.1に従って調製したパーコルグラジエント中で単
球とリンパ球とに分離する。単球をスピンナー培地で3
回洗浄し、20%のウマ血清が添加されているマッコイ
(McCoy) 培地(セロメド)に入れ、そしてテフロンバッ
グ中の同じ培地中で7%CO2 を通しながら37℃にて
一夜培養する。
【0082】4.3 MIF試験の実施 例4.2からの培養された単球をドゥルベコのMEM
(セロメド)中で2回洗浄し、そして細胞濃度が5×1
5 細胞/mlとなるように、2倍濃度のドゥルベコME
M1部及び0.4%アガロース(マイルス)1部の混合
物中に入れる。この細胞懸濁液を、ハミルトンシリンジ
により、96−ウエルプレート(ファルコン、ミクロテ
ストIII )の内側の60ウエルに1μlの滴として移
す。4℃にて15分間の後アガロースが固化する。次
に、試験すべきサンプル溶液100μlを各ウエルに加
える。対照溶液として、1%のウマ血清が加えられてい
るドゥルベコMEMを使用する。試験すべきサンプル溶
液の稀釈物を同じ培地中で調製する。プレートを、7%
CO2 を通気しながら湿潤雰囲気下で37℃にて15時
間インキュベートする。
【0083】アガロース滴からの単球の遊走を、顕微鏡
の接眼レンズ中の目盛付網目印により測定する。この測
定は、滴の縁に接するように網目の1つの軸を配置し、
そして滴の縁から細胞の遊走限界までの距離をそれに対
して垂直な軸を用いて測定することにより実施する。目
盛により測定された対照溶液における細胞の遊走を10
0%の遊走又は0%の遊走阻害とする。サンプル溶液に
おいて達成された遊走距離を、それに関して遊走阻害%
として表示する。サンプル溶液の生物学的活性をMIF
単位として表示する。MIF単位は、前記の試験方法に
おいて30%の遊走阻害を生じさせる生物学的活性とし
て定義される。従って、サンプル溶液のMIF単位の数
値は、正確に30%の遊走阻害を生じさせるために溶液
を稀釈しなければならないその稀釈係数に対応する。
【0084】例5腹水からのモノクローナル抗体の単離及び精製 Balb/cマウスを0.4mlのプリスタン(カール・
ロス)により腹腔内前処理する。1週間後、2〜5×1
6 個のクローン化ハイブリドーマ細胞を腹腔内注射す
る。各マウスから反復して腹水を採取し、そして−80
℃にて凍結する。集められた液を解凍し、そして4℃,
16,000rpm にて30分間遠心分離する。脂肪を吸
引濾去し、そして残った破片を含有しない上清液に、0
℃にて撹拌しながら、50%の濃度に達するまで、飽和
硫酸アンモニウム溶液をゆっくりと滴加する。こうして
沈澱した粗免疫グロブリン画分を、DEAE Affi
−Gel Blue(商標、ビオ−ラド)上で0.1M
トリス−HCl(pH8.2)を用いて、製造者により特
定された方法によりクロマトグラフ処理する。活性画分
を集め、そしてアミコンXM50フィルター(アミコ
ン)を用いて濃縮する。
【0085】例6抗体カラムの調製 Affi−Gel 10(商標、ビオ−ラド)を、製造
者により特定された方法に従って、冷蒸留水及びカップ
リング緩衝液pH7.5〔MOPS,3−(N−モルホリ
ノ)プロパンスルホン酸〕により洗浄する。カップリン
グ緩衝液(1ml)中上記ゲルの50%懸濁液をプラスチ
ックチューブに移し、同じ量の精製抗体溶液(20mgの
モノクローナル抗体1C5)と混合し、そして室温にて
4時間回転せしめる。次にゲルをカップリング緩衝液で
洗浄する。
【0086】まだ遊離している活性部位をブロックする
ため、ゲル1ml当り0.1mlの1Mエタノールアミン−
HCl(pH8.0)により室温にて2時間ゲルを処理
し、そしてゲル1ml当り10mモルのナトリウムアジド
を含有するPBSにより洗浄し、そしてこの中で4℃に
て保持する。カップリングの程度を280nmにおける吸
収を測定することにより決定する。これはゲル1ml当り
12〜30mgのモノクローナル抗体である。
【0087】例7ヒト−MIF蛋白質の単離及び精製 7.1 ヒト−MIFの製造 例1に記載した方法に従って、1011個の単核細胞をバ
フィーコートから単離し、そしてコンカナバリンA(c
onA)で刺激してリンフォカインを産生せしめる。刺
激された細胞を、24時間、37℃にて、5%CO2
通気しながら、6000cm2 の培養面積を有するNun
c積層槽中で、各場合に面積cm2 当り0.25mlのRP
MI 1640培地中5×106 細胞の細胞濃度におい
て培養する。次に、細胞培養上清液を35000×g,
4℃にて30分間遠心分離する。次に、透明な上清液に
フェニルメタンスルホニルフルオリド、セリンプロテア
ーゼ阻害剤(最終濃度50μモル/l)、及びナトリウ
ムアジド(最終濃度0.05%)を加える。
【0088】7.2 細胞培養上清液の濃縮 例7.1からの細胞培養上清液を、アミコン撹拌セル中
YMSメンブラン(名目分離限界:分子量5kg/Mol )
上での限外濾過により15倍に濃縮する。蛋白質の吸着
による損失を回避し、そして生ずる可能性のある凝集を
防止するために、限外濾過はトリトンX−100(商
標)(アルキル−フェニルポリエチレングリコール、ロ
ーム・アンド・ハース)を添加して行う。トリトンX−
100の最終濃度は約0.2w/v%とする。濃縮物を
35000×gにて遠心分離し、そして0.25μmの
フィルター(ミリポア)を通して濾過する。
【0089】 7.3 イムノアフィニティークロマトグラフィー 例7.2からの1lのリンフォカイン濃縮物を、4℃に
て、約10ml/時の流速で、ゲルml当り12mgの抗体の
カップリングの程度を有するゲル4mlを収容する抗体カ
ラム(例6)に、ポンプを用いて通す。非特異的に結合
した蛋白質及び随伴する物質を、100mlのPBS/
0.5MNaCl/0.2%トリトンX−100/0.
02%ナトリウムアジド、pH7.3により洗浄し、そし
て次に20mlのPBSにより、そして最後に10ml/
0.1MNaClにより15ml/時の流速で洗浄するこ
とによりカラムから溶出する。
【0090】特異的に結合したヒト−MIF蛋白質を
0.1Mグリシンヒドロクロリド/0.1MNaCl,
pH2.6の溶液で溶出する。この溶出は280nmにおけ
る吸収の自動測定(ユビコードS,LKSインストルメ
ンツ)により監視する。吸着による損失を回避するた
め、溶出液を100μlの3%SDS溶液を収容するポ
リプロピレンチューブ中に3mlずつの画分として集め
る。蛋白質含有画分を集め、そして1Mトリス溶液の添
加により中和する。
【0091】7.4 電気透析、電気泳動濃縮 “ISCOエレクトロフォレティック・コンセントレー
ター”モデル1750(Isco社)及び分子量3.5
kg/Mol の名目分離限界を有するスペクトラポール(商
標)膜(スペクトラム・メディカル・インダストリーズ
社)を用いて、例7.3からの中和された溶出液を25
mモルの酢酸アンモニウム/0.01%SDS,pH8.
3に対して透析し、そして同時に0.2mlの容量に濃縮
する。透析された濃縮物を真空遠心機(スピード・バク
・コンセントレーター、サバント社)中で蒸発により濃
縮乾固して酢酸アンモニウムを除去する。
【0092】7.5 SDS−ポリアクリルアミドゲル
電気泳動(SDS−PAGE)によるMIF蛋白質の分
透析された濃縮物(例7.4)のアリコート(約2%)
を、 Laemmli法〔U.K.Laemmli 、ネイチュアー (Natur
e) 227,680−685(1970)〕に従って、
15%ポリアクリルアミドスラブゲル上での電気泳動に
かける。蛋白質バンドを、クマッシーブリリアントブル
ー(フルカ)による染色及びC.R.Merril等〔アナリティ
カル・ビオケミストリー (Anal. Biochem.)110,2
01(1981)〕に従う銀染色法により可視化する。
これによれば、抗体カラムから溶出された物質は分子量
が約8kg/Mol の蛋白質及び約14kg/Mol の蛋白質、
並びに相対的に非常に少量の分子量が約28kg/Mol の
蛋白質及び約45kg/Mol の蛋白質を有する。
【0093】7.6 イムノアフィニティークロマトグ
ラフィーにより単離された蛋白質のMIF活性の特徴付
ヒト−MIFの個々の蛋白質の低損失調製分離及び単離
は洗浄、例えばSDSの存在下で有利に行われる(例
7.3,7.4及び7.7を参照のこと)。蛋白質のM
IF活性はSDSとの相互作用により破壊される。MI
F活性は、次のようにして生合成的に放射性標識された
リンフォカインにより個々の分子量画分に帰属せしめ
る。108 個のヒト単核細胞を、3μg/mlのコンカナ
バリンAを含有するRPMI 1640培地5mlに懸濁
し、そして25cm2 の面積を有する細胞培養器〔ヌンコ
ロン(商標)TC25〕中で5%CO3 を通気しながら
37℃にて2時間インキュベートする。
【0094】次に培地を除去し、そして細胞をロイシン
不含RPMI 1640培地中で20時間培養し、これ
に10μCi/mlのL−〔U−14C〕ロイシンを加え
る。放射性細胞培養上清液を500mlの非標識ヒト−M
IF含有細胞培養上清(例7.1)と一緒にし、そして
例7.2に記載したようにして15倍に濃縮する。例
7.3と同様にして、0.5mlのゲルを収容するカラム
を用いてイムノアフィニティークロマトグラフィーによ
り単離し、SDSを加えないで溶出液を集める。1Mト
リス溶液で中和した後、溶出液を50mモルの炭酸水素
アンモニウム中セファデックスG−25カラム(ファル
マシア)上でのクロマトグラフィーに移し、そして凍結
する。残渣を0.5mlのPBSに溶解し、そして約35
000×gにおいて遠心する。
【0095】0.1mlのアリコートをBio−Sil
(商標)TSK−125カラム(7.5×300mm,B
io−Rad)を用いるHPLCにより画分する。画分
を、放射能を測定し(標識された蛋白質として)、そし
てMIF活性を決定する(例4)ことにより特徴付け
る。放射能及びMIF活性が、約8kg/Mol 及び約14
kg/Mol の分子量領域に対応する位置の画分に存在す
る。放射性溶出液の他のアリコートを例7.5と同様に
してSDS−PAGEにかける。放射性蛋白質をオート
ラジオグラフィーにより可視化する。約8kg/Mol 及び
約14kg/Mol の分子量領域に強いバンドが現われ、そ
して約28kg/Mol 及び約45kg/Mol の領域に弱いバ
ンドが現われる。
【0096】7.7 SDS−PAGEによるヒト−M
IF蛋白質の調製的分離及び電気溶出による単離 約50lの細胞培養上清液から成る例7.4に従って調
製された材料を、垂直スラブゲル電気泳動系での Laemm
li法〔ネイチュアー (Nature) 227,680(197
0)〕に従う不連続緩衝液系においてSDS−PAGE
により分離する。サンプルを、0.05トリス−HCl
/3w/v%SDS/0.02Mジチオスレイトール/
10v/v%グリセリン(pH6.8)から成る組成の緩
衝液300μl中に溶解し、そして幅1.5cm、厚さ
1.5cmの、15%アクリルアミドを含有するゲルに適
用する。
【0097】ゲル中の遊離基及び酸化剤によって生ずる
可能性がある蛋白質の誘導体化を回避するため、ナトリ
ウムチオグリコレートを0.1mモルの濃度になるよう
にカソード緩衝液に加える〔 M.W.Hunkapiller等、メソ
ッズ・イン・エンチモロジー(Methods in Enzymology)
91,227(1983)を参照のこと〕。蛋白質を可
視化するため、ゲルを氷冷した0.25MKCl溶液中
に5分間置く〔 D.A.Hager及びR.R.Burgess 、アナリテ
ィカル・ビオケミストリー(Anal.Biochem.)109,7
6(1980)を参照のこと〕。8kg/Mol 及び14kg
/Mol の分子量領域の可視バンドを切り取り、そして B
hown等〔アナリティカル・ビオケミストリー(Anal.Bioc
hem.)103,184(1980)〕により記載された
技法を用いて蛋白質をゲルから溶出する。
【0098】この目的のため、スペクトロポール(商
標)膜(スペクトラム・メディカル・インダストリー
ズ、名目分離限界3.5kg/Mol )を有する“ISCO
エレクトロホーレティック・コンセントレーター”モデ
ル1750(ISCO社)中で、0.05M酢酸アンモ
ニウム10.01%SDSを用いて、2ワットの出力に
おいて8時間にわたって溶出する。溶出した蛋白質は約
150μlの容量でサンプリングカップ中に見出され、
そして緩衝物質(グリシン.トリス)を含有しない。酢
酸アンモニウムを除去するため、電気溶出液を真空遠心
機(スピード・バク・コンセントレーター、サバント
社)中での蒸発により濃縮乾固する。
【0099】溶出された蛋白質の均一性及び収量を、各
場合に約5%の溶出液を分析用SDS−PAGE(例
7.5)にかけることにより試験する。この際、既知の
分子量を有する規定された量の蛋白質をサンプルと平行
して電気泳動にかける。SDS−PAGEは、8kg/Mo
l の分子量領域からの溶出液中の均一蛋白質バンド、及
び14kg/Mol の分子量領域からの溶出液中の均一バン
ドを示す。
【0100】7.8 ゲル濾過HPLCによるヒト−M
IF蛋白質の調製的分離及び単離 例7.2からのヒト−MIF含有培養上清液の濃縮液2
lを、約15ml/時の流速で、ゲルml当り約12mgの1
C5抗体のカップリングの程度を有するゲル5mlを収容
する抗体カラム(例6)に、ポンプにより通す。例7.
3と同様にしてカラムを洗浄し、そして特異的に結合し
たヒト−MIF蛋白質を0.1Mグリシンヒドロクロリ
ド10.1MNaCl(pH2.6)により溶出する。溶
出液は、SDSを添加していないポリプロピレンチュー
ブ中に画分して集める。溶出液は280nmにおける吸収
の測定、及びMIF活性の検出(例4)により監視す
る。
【0101】4バッチ(合計8lの培養上清濃縮液から
成る)からの一緒にした溶出液を、0.005M酢酸ア
ンモニウム(pH7.5)に対して透析し、そして例7.
4と同様にして同時に0.2mlの容量に濃縮する。この
濃縮物を、Si300 Polyol (商標)0.003mmを
収容する0.05M酢酸アンモニウム(pH7.5)で平
衡化されたHPLCカラム(セルバ,ハイデルベルグ,
西独)に導入し、そして40バールの圧力及び0.3ml
/分の通流速度で0.05M酢酸アンモニウム(pH7.
5)により溶出する。
【0102】280nmにおける吸収の測定、MIF活性
の決定(例4)、及び例10のエンザイムイムノアッセ
イにより溶出を監視する。蛋白質含有量及びMIF活性
に関する主要部分が約8kg/Mol 及び約14kg/Mol の
分子量領域に対応する位置の画分に見出され、一層少い
部分が約28kg/Mol 及び約45kg/Mol の分子量領域
の画分中に見出される。酢酸アンモニウムを除去するた
め、ヒト−MIF蛋白質を含有する画分を反復して凍結
乾燥する。
【0103】例8アミノ酸配列分析 8.1 分子量8kg/Mol のMIF蛋白質 例7.7からの分子量8kg/Mol の精製蛋白質を“ガス
−フェーズ・プロテイン・シークエンサー・モデル47
0”(アプライド・ビオシステムス)を用いて、 M.W.H
unkapiller及びL.E.Hood〔メソッズ・イン・エンチモロ
ジー(Methods in Enzymology) 91,399(198
3)〕に従って配列決定する。フェニルチオヒダントイ
ン−(PTH)−アミノ酸へのアニリノ−チアゾリノン
誘導体の再配置を、50℃にて25%トリフルオロ酢酸
で処理することにより行う。
【0104】PTHアミノ酸をゾルバックス (Zorbax)
CN(商標)カラム(デュポン、200×4.6mm)上
で分析する〔R.Knecht等、アナリティカル・ビオケミス
トリー(Anal.Biochem.)130,65(1983)を参
照のこと〕。次のような明確なN−端アミノ酸配列が見
出される。 Met-Leu-Thr-Glu-Leu(5)-Glu-Lys-Ala-Leu-Asn(10)-Ser
-Ile-Ile-Asp-Val(15)-Tyr-His-Lys-Tyr-Ser(20)-Leu-I
le-Lys-Gly-Asn(25)-Phe-His-Ala-Val-Tyr(30)-Arg-Asp
-Asp-Leu-Lys(35)-Lys-Leu-Leu-Glu-Thr(40)-Glu-X42-P
ro-Gln-Tyr(45)-Ile-Arg-Lys-Lys-Gly(50)-Ala-Asp-Val
-Trp-Phe(55)-Lys-Glu-Leu-Asp-Ile(60)-Asn-X62-X63-X
64-Ala(65)-Val (配列番号:2) この配列中、X42はSer又はCysである。X62,X
63及びX64は特定されていないアミノ酸を示す。
【0105】 8.2 分子量14kg/Mol のMIF蛋白質 例7.7からの分子量14kg/Mol の精製蛋白質を例
8.1と同様にして配列決定する。次のような明確なN
−端アミノ酸配列が見出される。X1-Leu-Thr-Glu-Leu
(5)-Glu-Lys-Ala-Leu-Asn(10)-Ser-Ile-Ile-Asp-Val(1
5)-Tyr-His-Lys-Tyr (配列番号:1)この配列中X1
は特定されていないアミノ酸を示す。
【0106】例9マウスMIFに対するモノクローナル抗体の製造 9.1 マウスMIFを含有する蛋白質画分の取得 C.Sorg〔モレキュラー・イムノロジー (Molecular Immu
nology) 17,565(1980)〕により記載された
方法に従って、100匹のBalb/cマウスからの脾
臓細胞をコンカナバリンAで刺激することにより細胞上
清液を得、これをセファデックスG−100上でクロマ
トグラフ処理することにより40〜70kg/Mol の範囲
の分子量のマウス−MIF蛋白質を含有する溶液約50
mlを得る。
【0107】9.2 羊赤血球へのマウス−MIF含有
蛋白質画分の接合 例9.1からの画分を4.5mlの合計容量に濃縮し、そ
して例2.1と同様にして、グルタルアルデヒドにより
前処理された羊赤血球(SRBC)に連結する。
【0108】9.3 ラットの免疫 0,10,43、及び309日目に、例9.2からのマ
ウスMIFと連結された0.5mlずつのSRBCを、
0.5mlずつの完全フロインドアジュバントと一緒に7
回注射することにより、DAラットを免疫する。この場
合注射量の半分を腹腔内(i.p.)注射し、そして他
の半分は4分割して皮下(s.c.)注射する。さら
に、312,313、及び314日目に、0.5mlずつ
の接合体懸濁液をアジュバントを伴わないで“追加”免
疫注射(i.p.)する。処理されたラットの脾臓を3
17日目に摘出する。
【0109】9.4 細胞融合 例2.3と同様にして、免疫されたラットの脾臓リンパ
球1.14×108 個を3.5×107 個のマウス骨髄
腫細胞P3−X63−Ag8.653と融合せしめ、そ
してHAT培地中で培養する。
【0110】9.5 所望の特異性を有する抗体を分泌
するハイブリドーマ細胞の選択 例3.1及び3.2に記載した方法と同様にして、例
9.4に従って得られた244個のハイブリドーマセル
ラインから、ラット赤血球に連結された(例9.2と同
様にして連結する)マウスMIFを含有する画分からの
蛋白質に結合するモノクローナル抗体を分泌する49ク
ローンを選択する。これら49細胞クローンの培養上清
液からのγ−グロブリンを、例3.3の方法に従ってA
ffi−Gel(商標)10(ビオ−ラド)に連結し、
そしてコンカナバリンAで刺激された脾臓細胞のマウス
−MIF含有上清液(例9.1)と共にインキュベート
する。
【0111】次に、上清液をマウス−MIFのその残留
量について試験する。この目的のために、マウス−MI
Fの含量を例4.3と同様にして行われるMIF試験に
より決定する。しかしながらこの場合、培養されたヒト
単球の代りに、10%FCSを含有するドゥルベコME
Mに入れられそしてアガロース滴中に固定されたマウス
腹腔マクロファージを使用する。
【0112】この選択法を用いて、マウス−MIFに対
するモノクローナル抗体を産生する6個のハイブリドー
マセルライン、特に7D10と称する細胞クローンが同
定される。これらの抗体はまた例4に従うMIF試験に
おいてヒト−MIFと結合し、従って交差活性を示す。
【0113】 9.6 腹水からのモノクローナル抗体の単離及び精製 例5と同様にして、プリスタンにより前処理されたBa
lb/cマウス(nu/nu) に、1×107 個のクローン
化ハイブリドーマ細胞を腹腔内注射し、そして腹水から
抗体を得る。
【0114】例10.ヒト−MIFの決定のためのエン
ザイムイムノアッセイ(MIF−ELISA) 10μg/mlの濃度の精製された抗体溶液1C5(抗−
ヒト−MIF)100μlを96−ウエルミクロタイタ
ープレート(コスター、テクノラマ)の各ウエル中で3
7℃にて1時間インキュベートする。PGT−20−緩
衝液〔0.2%ゼラチン(メルク)及び0.05%トゥ
イーン20が添加されているPBS〕により3回洗浄
し、そしてプレート底のなお存在する蛋白質反応性結合
部位を、ウエル当り250μlのPGT−20−緩衝液
との37℃にて1時間にわたるインキュベーションによ
り飽和する。
【0115】試験溶液の一連の稀釈物50μl又はヒト
−MIFを含有する標準溶液をミクロタイタープレート
のウエル中で37℃にて1時間インキュベートする。未
結合部分をPGF−20−緩衝液で3回洗浄して除去
し、そして次に抗体7D10(抗−マウス−MIF、ヒ
ト−MIFと交差反応性である)とビオチンN−ヒドロ
キシサクシンイミジルエステルとから調製され(マデッ
ク、ビオチンと抗体7D10とのモル比=4〜7:1)
そしてセファデックスG−25上で精製された接合体
(10μg/ml)のPBS中溶液をウエル中で37℃に
て30分間インキュベートする。
【0116】プレートをPGT−20−緩衝液により3
回洗浄した後、プレートに結合したビオチン−抗体接合
体を、アビジン−ホースラディッシュパーオキシダーゼ
接合体(0.3μg/ml)(シグマ)の1:3000稀
釈溶液100μlとインキュベートすることにより反応
せしめる。プレートを洗浄した後、2,2′−アジノ−
ビス−(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン
酸)ジアンモニウム塩の溶液(ABTS、ベーリンガー
マンハイム、16μlの30%H2 2 を含有する10
0mlのクエン酸/燐酸緩衝液、0.05Mクエン酸塩、
0.1MNa2 HPO4 ,pH4.0中55mg)による発
色、及び405nmにおける光度計による測定により、捕
捉された酵素の量を決定する。
【0117】ビオチン−抗体7D10接合体の代りに、
同様にして調製されたビオチン−抗体IC5接合体を使
用することができる。しかし、この方法により行われる
ELISAはヒト−MIFに対して低い感度を有する。
【0118】例11MIF−ELISA用の試験キット 例10に記載したエンザイムイムノアッセイ用試験キッ
トは次のものを含む。 ○ ポリプロピレンミクロタイタープレート。 ○ モノクローナル抗体IC5の溶液(10μg/ml)
20ml。 ○ モノクローナル抗体7D10のビオチン接合体(ビ
オチンと抗体7D10とのモル比=5:1,10μg/
ml)10ml。 ○ アビジン−ホースラディッシュパーオキシダーゼ接
合体(0.3μg/ml)1ml。
【0119】○ 2,2′−アジノ−ビス−(3−エチ
ルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸)ジアンモニウム
塩11mg。 ○ クエン酸/燐酸緩衝液(0.05Mクエン酸塩/
0.1MNa2 HPO4 )20ml。 ○ 30%H2 2 1ml。 ○ PBS 100ml。 ○ PGT−20−緩衝液(0.2%ゼラチン及び0.
05%トゥイーン20を含有するPBS)200ml。
【0120】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:19 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 特徴:Xaaは任意のアミノ酸を示す。 配列 Xaa Leu Thr Glu Leu Glu Lys Ala Leu Asn Ser Ile Ile Asp Val 5 10 15 Tyr His Lys Tyr
【0121】配列番号:2 配列の長さ:66 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 特徴:Xaaは任意のアミノ酸を示す。 配列 Met Leu Thr Glu Leu Glu Lys Ala Leu Asn Ser Ile Ile Asp Val 5 10 15 Tyr His Lys Tyr Ser Leu Ile Lys Gly Asn Phe His Ala Val Tyr 20 25 30 Arg Asp Asp Leu Lys Lys Leu Leu Glu Thr Glu Xaa Pro Gln Tyr 35 40 45 Ile Arg Lys Lys Gly Ala Asp Val Trp Phe Lys Glu Leu Asp Ile 50 55 60 Asn Xaa Xaa Xaa Ala Val 65
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C12N 15/02 (C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 ゲルト ブルマイスター ドイツ連邦共和国,4400 ミュンスター, フォン エスマーチ−シュトラーセ 56, ユニベルジタート−ハウトクリニーク内 (72)発明者 ラヨス ターツァイ ドイツ連邦共和国,7889 グレンザッハ− ビーレン,ムテンザーシュトラーセ 25 (72)発明者 バルター ビーゼンダンガー スイス国,4142 ミュンヘンシュタイン, スタイングリュベンベグ 12 (56)参考文献 THE JOURNAL OF IMM UNOLOGY,112〜2!(1974)P. 675−682

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 約8,14,28及び45kg/モルの分
    子を有する個々の蛋白質を含んで成るヒト−マクロファ
    ージ遊走阻止因子(ヒト−MIF)に対するモノクロー
    ナル抗体、並びに該ヒト−MIFの抗原決定基に対する
    結合性を維持する該モノクローナル抗体の誘導体であっ
    て、モノクローナル抗体の断片、放射能標識されたモノ
    クローナル抗体及びビオチン、アビジン又は酵素と結合
    したモノクローナル抗体から成る群から選択された該誘
    導体。
  2. 【請求項2】 ヒトMIFに結合し、そして/又はその
    生物学的活性を阻害する、請求項1に記載のモノクロー
    ナル抗体及びその誘導体。
  3. 【請求項3】 マウス/マウスハイブリドーマ細胞によ
    り生産される請求項1に記載のモノクローナル抗体。
  4. 【請求項4】 ラット/マウスハイブリドーマ細胞によ
    り生産される、請求項1又は2に記載のモノクローナル
    抗体。
  5. 【請求項5】 パリのパスツール研究所のCollection N
    ationale de Cultures de Microorganismes に No.I−
    316として寄託されているハイブリドーマセルライン
    1C5により生産される、請求項1に記載のモノクロー
    ナル抗体1C5、及びその誘導体。
  6. 【請求項6】 パリのパスツール研究所のCollection N
    ationale de Cultures de Microorganismes に No.I−
    418として寄託されているハイブリドーマセルライン
    7D10により生産される、請求項1に記載のモノクロ
    ーナル抗体7D10、及びその誘導体。
  7. 【請求項7】 約8,14,28及び45kg/モルの分
    子量を有する個々の蛋白質を含んで成るヒト−マクロフ
    ァージ遊走阻止因子(ヒト−MIF)に対するモノクロ
    ーナル抗体、あるいは該ヒト−MIFの抗原決定基に対
    する結合性を維持する該モノクローナル抗体の誘導体で
    あって、モノクローナル抗体の断片、放射能標識された
    モノクローナル抗体及びビオチン、アビジン又は酵素と
    結合したモノクローナル抗体から成る群から選択された
    該誘導体の製造方法であって、該モノクローナル抗体を
    産生するハイブリドーマ細胞を、 a)イン−ビトロ培養し、そして培養上清液からモノク
    ローナル抗体を単離し、又は b)適当な哺乳動物中でイン−ビボ増幅し、そして該哺
    乳動物の体液からモノクローナル抗体を単離し、 c)そして所望により、得られたモノクローナル抗体を
    その誘導体に転換する、 ことを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 約8,14,28及び45kg/モルの分
    子量を有する個々の蛋白質を含んで成るヒト−マクロフ
    ァージ遊走阻止因子(ヒト−MIF)に対するモノクロ
    ーナル抗体、並びに/あるいは該ヒト−MIFの抗原決
    定基に対する結合性を維持する該モノクローナル抗体の
    誘導体であって、モノクローナル抗体の断片、放射能標
    識されたモノクローナル抗体及びビオチン、アビジン又
    は酵素と結合したモノクローナル抗体から成る群から選
    択された該誘導体を使用することを特徴とする、ヒト−
    MIFの定性又は定量的測定のための方法。
  9. 【請求項9】 約8,14,28及び45kg/モルの分
    子量を有する個々の蛋白質を含んで成るヒト−マクロフ
    ァージ遊走阻止因子(ヒト−MIF)に対するモノクロ
    ーナル抗体、並びに/あるいは該ヒト−MIFの抗原決
    定基に対する結合性を維持する該モノクローナル抗体の
    誘導体であって、モノクローナル抗体の断片、放射能標
    識されたモノクローナル抗体及びビオチン、アビジン又
    は酵素と結合したモノクローナル抗体から成る群から選
    択された該誘導体、並びに場合によっては付属物を含む
    ことを特徴とするヒト−MIFの定性的又は定量的測定
    のための試験キット。
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