JPH0780839A - 再生ポリカーボネートシートの製造方法 - Google Patents
再生ポリカーボネートシートの製造方法Info
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- B29B—PREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
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- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、屋内外で使用した各種ポリカーボ
ネートシートを、品質を低下させることなく、しかも低
コストで再利用するための製造方法を提供することを目
的とする。 【構成】 ポリカーボネートシートの劣化表面層を、3
00〜2000kg/cm2の高圧水を使用したウォーター
ジェットにより剥離除去し、剥離除去後の該ポリカーボ
ネートシートを一枚或いは複数枚積層し、或いはさらに
その外層あるいは内層に未使用のシートを1枚もしくは
複数枚積層してホットプレス成形により再生することを
特徴とする再生ポリカーボネートシートの製造方法であ
る。
ネートシートを、品質を低下させることなく、しかも低
コストで再利用するための製造方法を提供することを目
的とする。 【構成】 ポリカーボネートシートの劣化表面層を、3
00〜2000kg/cm2の高圧水を使用したウォーター
ジェットにより剥離除去し、剥離除去後の該ポリカーボ
ネートシートを一枚或いは複数枚積層し、或いはさらに
その外層あるいは内層に未使用のシートを1枚もしくは
複数枚積層してホットプレス成形により再生することを
特徴とする再生ポリカーボネートシートの製造方法であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屋内外で使用され劣化
したポリカーボネートシートを粉砕することなく、シー
ト形状のままでの利用を可能とする再生ポリカーボネー
トシートの製造方法に関する。
したポリカーボネートシートを粉砕することなく、シー
ト形状のままでの利用を可能とする再生ポリカーボネー
トシートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートシートの再生方法につ
いては、公知のごとく、比較的新しいシートの場合、洗
浄、粉砕後再ペレット化し、未使用のペレットに混入し
再シート化する、あるいは射出成形等他の用途に利用す
る等の方法が広く産業上利用されている。しかし、屋内
外で長期間使用されたシートの場合、シート表面が劣化
しているため、上記方法では再生シートや再生射出成形
品等の品質に問題があり(透明性や強度の低下、異物の
混入等)、一部しか再利用されていないのが現状であっ
た。又、屋内外で使用された各種表面処理ポリカーボネ
ートシートについては、劣化した塗装膜やフィルムの付
着したシートを粉砕、溶融し、これをスクリーンメッシ
ュに通過させ捕捉除去する方法があるが、塗装膜やフィ
ルムがメッシュにつまりやすいという欠点がある。この
他に化学的に除去する方法、例えば、強アルカリ煮沸方
法、強酸煮沸方法等も、粉砕や薬品処理コストの点で問
題があり、ほとんど再利用されていないのが現状であっ
た。
いては、公知のごとく、比較的新しいシートの場合、洗
浄、粉砕後再ペレット化し、未使用のペレットに混入し
再シート化する、あるいは射出成形等他の用途に利用す
る等の方法が広く産業上利用されている。しかし、屋内
外で長期間使用されたシートの場合、シート表面が劣化
しているため、上記方法では再生シートや再生射出成形
品等の品質に問題があり(透明性や強度の低下、異物の
混入等)、一部しか再利用されていないのが現状であっ
た。又、屋内外で使用された各種表面処理ポリカーボネ
ートシートについては、劣化した塗装膜やフィルムの付
着したシートを粉砕、溶融し、これをスクリーンメッシ
ュに通過させ捕捉除去する方法があるが、塗装膜やフィ
ルムがメッシュにつまりやすいという欠点がある。この
他に化学的に除去する方法、例えば、強アルカリ煮沸方
法、強酸煮沸方法等も、粉砕や薬品処理コストの点で問
題があり、ほとんど再利用されていないのが現状であっ
た。
【0003】一方、劣化表面層を剥離除去するための考
えられる従来技術に、金属の塗装前処理として広く利用
されている各種ブラスト法がある。これは、乾式法の場
合、研掃材にケイ砂、スチールショット、スチールグリ
ッド、カーボランダム、アランダム等を使用し、空気と
ともに勢いよく基材に衝突させ表面の素地改質を行うも
のであるが、ポリカーボネートに使用した場合、劣化表
面層の剥離除去は極めて困難であり、又、ポリカーボネ
ート表面への研掃材の食い込みの恐れもあり、切削後の
洗浄工程も必要であること等から、実用上問題があっ
た。更に、湿式法である研掃材入りウォータージェット
(水圧100〜200kg/cm2 )も知られているが、や
はり劣化表面層の剥離除去は困難であり、又、シート表
面へ研掃材が食い込むという問題も同様にあった。
えられる従来技術に、金属の塗装前処理として広く利用
されている各種ブラスト法がある。これは、乾式法の場
合、研掃材にケイ砂、スチールショット、スチールグリ
ッド、カーボランダム、アランダム等を使用し、空気と
ともに勢いよく基材に衝突させ表面の素地改質を行うも
のであるが、ポリカーボネートに使用した場合、劣化表
面層の剥離除去は極めて困難であり、又、ポリカーボネ
ート表面への研掃材の食い込みの恐れもあり、切削後の
洗浄工程も必要であること等から、実用上問題があっ
た。更に、湿式法である研掃材入りウォータージェット
(水圧100〜200kg/cm2 )も知られているが、や
はり劣化表面層の剥離除去は困難であり、又、シート表
面へ研掃材が食い込むという問題も同様にあった。
【0004】研掃材を使用しないウォータージェットに
よる塗装膜除去については、特公昭51−12156号
公報や特開昭62−113600号公報が知られている
が、これらは航空機の塗装膜剥離に関するもので金属を
基板にしている。これは、金属基材を痛めず塗装膜のみ
の剥離除去を目的としたものであり、本発明の意図する
ところの劣化表面層を含むところの基材そのものを剥離
除去する技術とは、全く異なるものである。
よる塗装膜除去については、特公昭51−12156号
公報や特開昭62−113600号公報が知られている
が、これらは航空機の塗装膜剥離に関するもので金属を
基板にしている。これは、金属基材を痛めず塗装膜のみ
の剥離除去を目的としたものであり、本発明の意図する
ところの劣化表面層を含むところの基材そのものを剥離
除去する技術とは、全く異なるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、使用済みのポリ
カーボネートシートを再利用するには、洗浄、粉砕後再
ペレットする方法があったが、品質(光学的性質、強
度、異物の混入有無等)上の問題があり、又、粉砕工程
が入るためコスト的にも問題があった。劣化表面層のみ
を清浄に除去し、しかもそのシート形状のまま利用でき
れば再生処理の効率化に極めて好ましいことである。従
って、本発明は、屋内外で使用した各種ポリカーボネー
トシートを、品質を低下させることなく、しかも低コス
トで再利用するための製造方法を提供することを目的と
するものである。
カーボネートシートを再利用するには、洗浄、粉砕後再
ペレットする方法があったが、品質(光学的性質、強
度、異物の混入有無等)上の問題があり、又、粉砕工程
が入るためコスト的にも問題があった。劣化表面層のみ
を清浄に除去し、しかもそのシート形状のまま利用でき
れば再生処理の効率化に極めて好ましいことである。従
って、本発明は、屋内外で使用した各種ポリカーボネー
トシートを、品質を低下させることなく、しかも低コス
トで再利用するための製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため鋭意研究を行い、使用済みポリカーボネート
シートの劣化表面層をウォータージェットで剥離除去
し、劣化していない大部分をシート形状のままプレス成
形により再シート化すれば、品質(透明性、強度、異物
等)に何等問題なく再生が可能であり、更に、積層成形
や未使用シートとの積層成形が可能であることを見い出
し、本発明に至ったものである。
決するため鋭意研究を行い、使用済みポリカーボネート
シートの劣化表面層をウォータージェットで剥離除去
し、劣化していない大部分をシート形状のままプレス成
形により再シート化すれば、品質(透明性、強度、異物
等)に何等問題なく再生が可能であり、更に、積層成形
や未使用シートとの積層成形が可能であることを見い出
し、本発明に至ったものである。
【0007】すなわち本発明は、(1)ポリカーボネー
トシートの劣化表面層を、300〜2000kg/cm2 の
高圧水を使用したウォータージェットにより剥離除去
し、剥離除去後の該ポリカーボネートシートをホットプ
レス成形により再生することを特徴とする再生ポリカー
ボネートシートの製造方法であり、更に具体的には、
(2)前記ポリカーボネートシートの劣化表面層を、そ
の層表面より20〜100μmの深さまで剥離除去する
ことを特徴とする前項(1)記載の再生ポリカーボネー
トシートの製造方法、(3)ホットプレス成形の際、劣
化表面層剥離除去後のポリカーボネートシートを2枚以
上積層してプレスすることを特徴とする前項(1)記載
の再生ポリカーボネートシートの製造方法、および
(4)1枚もしくは複数枚の劣化表面層剥離除去後のポ
リカーボネートシートと、その外層あるいは内層に未使
用のシートを1枚もしくは複数枚積層してホットプレス
することを特徴とする前項(1)又は(3)記載の再生
ポリカーボネートシートの製造方法である。
トシートの劣化表面層を、300〜2000kg/cm2 の
高圧水を使用したウォータージェットにより剥離除去
し、剥離除去後の該ポリカーボネートシートをホットプ
レス成形により再生することを特徴とする再生ポリカー
ボネートシートの製造方法であり、更に具体的には、
(2)前記ポリカーボネートシートの劣化表面層を、そ
の層表面より20〜100μmの深さまで剥離除去する
ことを特徴とする前項(1)記載の再生ポリカーボネー
トシートの製造方法、(3)ホットプレス成形の際、劣
化表面層剥離除去後のポリカーボネートシートを2枚以
上積層してプレスすることを特徴とする前項(1)記載
の再生ポリカーボネートシートの製造方法、および
(4)1枚もしくは複数枚の劣化表面層剥離除去後のポ
リカーボネートシートと、その外層あるいは内層に未使
用のシートを1枚もしくは複数枚積層してホットプレス
することを特徴とする前項(1)又は(3)記載の再生
ポリカーボネートシートの製造方法である。
【0008】本発明で使用するポリカーボネートシート
は、いわゆる標準品といわれる表面無処理シートに限定
されず、耐候性を向上させるためアクリル系樹脂を塗布
したシートやアクリル系フィルムをラミネートしたシー
トの他、耐擦傷性の向上を図るため紫外線硬化型塗料や
シリコーン系塗料等を塗布したシート、耐汚染性を賦与
するためにフッ素系塗料を塗布したシート等各種表面処
理ポリカーボネートシートをも含むものである。又、準
難燃組成のシート、各種エンボス加工したシート、乳半
色等の着色シート等も対象とし、このような対象品につ
いても何等制限を受けるものではない。
は、いわゆる標準品といわれる表面無処理シートに限定
されず、耐候性を向上させるためアクリル系樹脂を塗布
したシートやアクリル系フィルムをラミネートしたシー
トの他、耐擦傷性の向上を図るため紫外線硬化型塗料や
シリコーン系塗料等を塗布したシート、耐汚染性を賦与
するためにフッ素系塗料を塗布したシート等各種表面処
理ポリカーボネートシートをも含むものである。又、準
難燃組成のシート、各種エンボス加工したシート、乳半
色等の着色シート等も対象とし、このような対象品につ
いても何等制限を受けるものではない。
【0009】
【作用】以下、本発明について詳細に説明する。一般的
に、ポリカーボネート樹脂自体が太陽光中の紫外線照射
を受けると、表面層にフリース転移による転移生成物を
生成し、その転移生成物が褐色を呈しているため、経時
により黄変化や、更にはマイクロクラック化による白化
現象が進行するとともに、転移反応による低分子量化に
伴う強度低下が生じることが知られている。このため市
販品の場合、紫外線による黄変化や白化を防止するた
め、2−ヒドロキシベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾ
ール系、サリチル酸フェニルエステル系等の紫外線吸収
剤を一定量ポリカーボネートシートに添加している。
に、ポリカーボネート樹脂自体が太陽光中の紫外線照射
を受けると、表面層にフリース転移による転移生成物を
生成し、その転移生成物が褐色を呈しているため、経時
により黄変化や、更にはマイクロクラック化による白化
現象が進行するとともに、転移反応による低分子量化に
伴う強度低下が生じることが知られている。このため市
販品の場合、紫外線による黄変化や白化を防止するた
め、2−ヒドロキシベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾ
ール系、サリチル酸フェニルエステル系等の紫外線吸収
剤を一定量ポリカーボネートシートに添加している。
【0010】一方、市販されているポリカーボネートを
耐候性試験にかけると、ある時点から、黄変度やヘーズ
値が飽和する傾向にあるということも事実であり、これ
は表面層のマイクロクラック化が進行し、白化層となっ
た時点でこの層が逆に基材を保護しているものと考えら
れる。更に、Blagaらの報告によれば、各種の促進
耐候性試験を行った結果、その場合のマイクロクラック
層は約5〜10μm程度あることを確認しており、内部
のポリカーボネートはほとんど光による劣化は進んでい
ないとも考えられる(Blaga A, Yamazaki R. S., J. Ma
t. Sci., 11, p1513,(1976))。
耐候性試験にかけると、ある時点から、黄変度やヘーズ
値が飽和する傾向にあるということも事実であり、これ
は表面層のマイクロクラック化が進行し、白化層となっ
た時点でこの層が逆に基材を保護しているものと考えら
れる。更に、Blagaらの報告によれば、各種の促進
耐候性試験を行った結果、その場合のマイクロクラック
層は約5〜10μm程度あることを確認しており、内部
のポリカーボネートはほとんど光による劣化は進んでい
ないとも考えられる(Blaga A, Yamazaki R. S., J. Ma
t. Sci., 11, p1513,(1976))。
【0011】本発明に用いるウォータージェットは、高
圧水のみを利用し、ノズルを通し基材シートに噴射する
ことにより、物理的に表面層を剥離除去するものであ
り、水圧、シートの通過速度、ノズル径等の調整、特に
水圧を調整することにより、ポリカーボネートシートの
劣化表面層、あるいは表面処理層下の劣化層を容易に剥
離除去することが可能であり、かつ、その深さの調節も
容易であることを確認した。しかも、媒体に水のみを使
用するため清浄面が得られ、剥離除去後の洗浄工程が不
要である等の利点が多い。すなわち本発明のポリカーボ
ネートシートに対するウォータージェットの水圧は30
0〜2000kg/cm2 の範囲とするのが好ましい。これ
は、300kg/cm2 未満では劣化表面層が残り、ホット
プレス成形後の品質が低下してしまうこと、2000kg
/cm2 以上では装置コストが高くなり実用的ではないた
めである。
圧水のみを利用し、ノズルを通し基材シートに噴射する
ことにより、物理的に表面層を剥離除去するものであ
り、水圧、シートの通過速度、ノズル径等の調整、特に
水圧を調整することにより、ポリカーボネートシートの
劣化表面層、あるいは表面処理層下の劣化層を容易に剥
離除去することが可能であり、かつ、その深さの調節も
容易であることを確認した。しかも、媒体に水のみを使
用するため清浄面が得られ、剥離除去後の洗浄工程が不
要である等の利点が多い。すなわち本発明のポリカーボ
ネートシートに対するウォータージェットの水圧は30
0〜2000kg/cm2 の範囲とするのが好ましい。これ
は、300kg/cm2 未満では劣化表面層が残り、ホット
プレス成形後の品質が低下してしまうこと、2000kg
/cm2 以上では装置コストが高くなり実用的ではないた
めである。
【0012】本発明におけるウォータージェットによる
剥離除去深さは、基本的には劣化表面層を除去すればよ
いが、無処理のポリカーボネートシートの場合、表面よ
り深さ20μm以上であればよい。すなわち、真に劣化
している表面層は一般には約5〜10μmであるが、使
用状況が厳しい場合もあることから、最低20μmは剥
離することが実用上安全であることが確認された。一
方、最大剥離除去深さは、剥離に要するコストを勘案し
深さを決定すべきであり、一般的には、100μm超の
剥離は多大な設備費アップやシートのロスにもなること
から、好ましくは100μm以下で十分である。又、表
面処理シートの場合、機能層である異質の各種塗膜ある
いはフィルムを剥離除去すると同時に、その下層にある
劣化の進行したポリカーボネートシート層を剥離除去す
るわけであるが、その深さは、ポリカーボネート表面層
より20μm以上あれば十分である。すなわち、劣化層
の深さは、表面処理層が介在しても、そこを通過した紫
外線によるポリカーボネートシートの劣化機構は同じで
あることから、前の場合と同様に最大で5〜10μmと
考えてよいためである。なお、最大深さは100μmあ
れば十分である。又、剥離表面の粗度については、ホッ
トプレス成形後のシート品質に大きく影響を与えるもの
ではないことから特に限定するものではない。
剥離除去深さは、基本的には劣化表面層を除去すればよ
いが、無処理のポリカーボネートシートの場合、表面よ
り深さ20μm以上であればよい。すなわち、真に劣化
している表面層は一般には約5〜10μmであるが、使
用状況が厳しい場合もあることから、最低20μmは剥
離することが実用上安全であることが確認された。一
方、最大剥離除去深さは、剥離に要するコストを勘案し
深さを決定すべきであり、一般的には、100μm超の
剥離は多大な設備費アップやシートのロスにもなること
から、好ましくは100μm以下で十分である。又、表
面処理シートの場合、機能層である異質の各種塗膜ある
いはフィルムを剥離除去すると同時に、その下層にある
劣化の進行したポリカーボネートシート層を剥離除去す
るわけであるが、その深さは、ポリカーボネート表面層
より20μm以上あれば十分である。すなわち、劣化層
の深さは、表面処理層が介在しても、そこを通過した紫
外線によるポリカーボネートシートの劣化機構は同じで
あることから、前の場合と同様に最大で5〜10μmと
考えてよいためである。なお、最大深さは100μmあ
れば十分である。又、剥離表面の粗度については、ホッ
トプレス成形後のシート品質に大きく影響を与えるもの
ではないことから特に限定するものではない。
【0013】一般的にポリカーボネートシートは、樹脂
ペレットを押出機から連続的にシート状に押出し、ポリ
シングロールで冷却後、引き取りロールにより引き取る
シート製造方式により製造されており、品質、生産性等
の点で優れた方式である。しかしながら、この方式は原
料にペレット、グラニュール、粉末等を使用することか
ら、本発明には使用できない。又、本発明の骨子である
シート状材料から製品シートを得るための成形方法に
は、ホットスタンプ成形とホットプレス成形がある。こ
こで、予備加熱したシートを冷却した金型面に置きプレ
スするいわゆるホットスタンプ成形は、シート表面樹脂
が金型面と接触後直ちに冷却固化するため、シート表面
に気泡が混入し、良好な外観が得られないことから本発
明には適さない。
ペレットを押出機から連続的にシート状に押出し、ポリ
シングロールで冷却後、引き取りロールにより引き取る
シート製造方式により製造されており、品質、生産性等
の点で優れた方式である。しかしながら、この方式は原
料にペレット、グラニュール、粉末等を使用することか
ら、本発明には使用できない。又、本発明の骨子である
シート状材料から製品シートを得るための成形方法に
は、ホットスタンプ成形とホットプレス成形がある。こ
こで、予備加熱したシートを冷却した金型面に置きプレ
スするいわゆるホットスタンプ成形は、シート表面樹脂
が金型面と接触後直ちに冷却固化するため、シート表面
に気泡が混入し、良好な外観が得られないことから本発
明には適さない。
【0014】本発明に使用するホットプレス成形は、ホ
ットプレス成形機を用い、以下の成形条件で実施する。
すなわち、ホットプレス成形とは、水蒸気、加熱油、電
気ヒーター等により加熱可能なプレス板の間に、平滑な
金属プレート(鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、メ
ッキ処理鋼板等)で挟んだ剥離除去後のシートを置き、
徐々にシート温度を加熱し、一定温度で一定プレス圧力
のまま、数十分間保持する。その後、圧力をかけたまま
シート温度を冷却しプレート間から取り出す方法であ
る。ここで、本発明に使用する成形条件について述べる
と、シート温度は150〜190℃が好ましい。150
℃以下では表面樹脂が溶融せず、気泡の混入があったり
平滑な外観が得られず、又、190℃を超えると不必要
な流動を起こすためである。もちろん、一定温度ではな
く、シート流動性、シート厚み、枚数等に応じて温度を
途中で制御することも何等問題ではない。又、プレス圧
力は5〜50kg/cm2 の範囲でよい。5kg/cm2 以下で
はやはり気泡の混入が避けられず、50kg/cm2 を超え
ると無用な流動が発生するからである。温度と同様に、
圧力を途中で制御することは何等制限を加えない。次
に、保持時間は5分から30分の範囲であればよく、5
分以下では気泡の混入があり、30分以内であれば気泡
の脱泡は十分であり、30分を超えることは成形時間を
長くするだけである。
ットプレス成形機を用い、以下の成形条件で実施する。
すなわち、ホットプレス成形とは、水蒸気、加熱油、電
気ヒーター等により加熱可能なプレス板の間に、平滑な
金属プレート(鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、メ
ッキ処理鋼板等)で挟んだ剥離除去後のシートを置き、
徐々にシート温度を加熱し、一定温度で一定プレス圧力
のまま、数十分間保持する。その後、圧力をかけたまま
シート温度を冷却しプレート間から取り出す方法であ
る。ここで、本発明に使用する成形条件について述べる
と、シート温度は150〜190℃が好ましい。150
℃以下では表面樹脂が溶融せず、気泡の混入があったり
平滑な外観が得られず、又、190℃を超えると不必要
な流動を起こすためである。もちろん、一定温度ではな
く、シート流動性、シート厚み、枚数等に応じて温度を
途中で制御することも何等問題ではない。又、プレス圧
力は5〜50kg/cm2 の範囲でよい。5kg/cm2 以下で
はやはり気泡の混入が避けられず、50kg/cm2 を超え
ると無用な流動が発生するからである。温度と同様に、
圧力を途中で制御することは何等制限を加えない。次
に、保持時間は5分から30分の範囲であればよく、5
分以下では気泡の混入があり、30分以内であれば気泡
の脱泡は十分であり、30分を超えることは成形時間を
長くするだけである。
【0015】ここで、加熱板の間に金属プレートを複数
枚置く方法や、加熱板を複数個プレス板の間に置くいわ
ゆる多段プレスの方法もあるが、本発明はこれらをも適
用できる。すなわち、機械的に剥離除去されたシートは
凸凹状を呈しているが、本成形により剥離面の樹脂が溶
融流動し、金属プレートの平滑な表面が転写され、外観
の極めて良好な再生シートの製造が可能となる。更に、
エンボス加工した金属プレートを使用すれば、エンボス
模様の転写が可能であり、角マット、亀甲マット等各種
の模様付きシートの製造も可能である。
枚置く方法や、加熱板を複数個プレス板の間に置くいわ
ゆる多段プレスの方法もあるが、本発明はこれらをも適
用できる。すなわち、機械的に剥離除去されたシートは
凸凹状を呈しているが、本成形により剥離面の樹脂が溶
融流動し、金属プレートの平滑な表面が転写され、外観
の極めて良好な再生シートの製造が可能となる。更に、
エンボス加工した金属プレートを使用すれば、エンボス
模様の転写が可能であり、角マット、亀甲マット等各種
の模様付きシートの製造も可能である。
【0016】ホットプレス成形の際、剥離除去後シート
を1枚のみならず2枚以上積層してプレスする方法も可
能である。すなわち、剥離面同士を積層させると、剥離
面の樹脂同士が完全に溶融接着し、かつ、ポリカーボネ
ートシート同士の屈折率が同じであることから接着面で
の散乱が生ぜず、未使用シートと全く変わらない光線透
過率のシートが得られる。本方法により、例えば、1.
0mmと2.0mmのシートを使えば厚み3.0mmのシート
が得られる等、各種の厚みのシートの製造が可能であ
り、工業的にも極めて有用なものである。
を1枚のみならず2枚以上積層してプレスする方法も可
能である。すなわち、剥離面同士を積層させると、剥離
面の樹脂同士が完全に溶融接着し、かつ、ポリカーボネ
ートシート同士の屈折率が同じであることから接着面で
の散乱が生ぜず、未使用シートと全く変わらない光線透
過率のシートが得られる。本方法により、例えば、1.
0mmと2.0mmのシートを使えば厚み3.0mmのシート
が得られる等、各種の厚みのシートの製造が可能であ
り、工業的にも極めて有用なものである。
【0017】更に、積層ホットプレス成形の際、1枚も
しくは複数枚の剥離除去後のシートと、同時に該シート
の外層あるいは内層に未使用シートを1枚もしくは複数
枚積層してホットプレスする方法も可能である。本方法
は、工場内で発生した品質上で規格外となったシート、
例えば外観不良シート表面のゆるやかな凸凹等、そり、
厚みムラ等の再利用に有効である。従来、こうした規格
外品は粉砕後、ペレット化し未使用ペレットに混入する
しかなく、かえってコストアップとなる場合もあった。
本方法により、例えば中心層の大部分に剥離除去後シー
トを用い、厚み調整用としてこうした規格外シートを表
裏面に使用していくことで、使用済みシートと工場内規
格外シートの両方のリサイクルが可能である。本方法に
使用する剥離除去後シート及び規格外シートの枚数、厚
み、着色もやはり特に限定するものではなく、目的とす
る再生シートの要求に合わせればよい。もちろん、正常
シートとの積層でもよい。
しくは複数枚の剥離除去後のシートと、同時に該シート
の外層あるいは内層に未使用シートを1枚もしくは複数
枚積層してホットプレスする方法も可能である。本方法
は、工場内で発生した品質上で規格外となったシート、
例えば外観不良シート表面のゆるやかな凸凹等、そり、
厚みムラ等の再利用に有効である。従来、こうした規格
外品は粉砕後、ペレット化し未使用ペレットに混入する
しかなく、かえってコストアップとなる場合もあった。
本方法により、例えば中心層の大部分に剥離除去後シー
トを用い、厚み調整用としてこうした規格外シートを表
裏面に使用していくことで、使用済みシートと工場内規
格外シートの両方のリサイクルが可能である。本方法に
使用する剥離除去後シート及び規格外シートの枚数、厚
み、着色もやはり特に限定するものではなく、目的とす
る再生シートの要求に合わせればよい。もちろん、正常
シートとの積層でもよい。
【0018】
【実施例】以下に、この発明の具体的な本発明例及び比
較例を示すが、この発明は下記の実施例に限定されるも
のではない。 〔比較例1〕厚さ5mmの末暴露シート。 〔比較例2〕カーボンアークサンシャインウェザーメー
ター(ASTM D−1499準拠)中に1200時間
暴露した厚さ5mmのシート。これは、屋外で約4年間使
用したことに相当する。
較例を示すが、この発明は下記の実施例に限定されるも
のではない。 〔比較例1〕厚さ5mmの末暴露シート。 〔比較例2〕カーボンアークサンシャインウェザーメー
ター(ASTM D−1499準拠)中に1200時間
暴露した厚さ5mmのシート。これは、屋外で約4年間使
用したことに相当する。
【0019】〔本発明例1〕比較例2の暴露シートの表
裏両面を、下記条件のウォータージェットを用いて剥離
を行った。 条件…水圧:1500kg/cm2 、シート通過速度:20
mm/sec、ノズル口径:0.18mmφ この時の剥離除去深さを表面粗度計で測定したところ、
平均で約20μmであった。上記各シートを金属プレー
ト(アルミ合金製)に挟み、水蒸気を熱源とする加熱板
の間にセットし、温度:180℃、圧力:30kg/cm2
下で20分間成形を行った後、徐冷し取り出した。シー
トからサンプル片をカットし、以下の測定を行った。結
果を表1に示す。 ・光線透過率、ヘーズ……JIS K−6735 ・光沢 ……JIS K−6735 ・黄変度(Yi) ……JIS K−7105 ・引張強度(破断) ……JIS K−6735
裏両面を、下記条件のウォータージェットを用いて剥離
を行った。 条件…水圧:1500kg/cm2 、シート通過速度:20
mm/sec、ノズル口径:0.18mmφ この時の剥離除去深さを表面粗度計で測定したところ、
平均で約20μmであった。上記各シートを金属プレー
ト(アルミ合金製)に挟み、水蒸気を熱源とする加熱板
の間にセットし、温度:180℃、圧力:30kg/cm2
下で20分間成形を行った後、徐冷し取り出した。シー
トからサンプル片をカットし、以下の測定を行った。結
果を表1に示す。 ・光線透過率、ヘーズ……JIS K−6735 ・光沢 ……JIS K−6735 ・黄変度(Yi) ……JIS K−7105 ・引張強度(破断) ……JIS K−6735
【0020】本発明例1と比較例1の未暴露シートを比
較すると、光線透過率及び光沢はほとんど同じであり、
やや色調に変化が見られるものの、強度の低下もないこ
とから、十分に市販に耐え得るものが得られた。又、気
泡の混入もなく外観は良好であった。
較すると、光線透過率及び光沢はほとんど同じであり、
やや色調に変化が見られるものの、強度の低下もないこ
とから、十分に市販に耐え得るものが得られた。又、気
泡の混入もなく外観は良好であった。
【0021】〔本発明例2〕比較例2の暴露シートの表
裏両面を、ウォータージェットを用いて剥離除去を行っ
た。 条件…水圧:1500kg/cm2 、シート通過速度:10
mm/sec、ノズル口径:0.18mmφ この時の剥離除去深さを表面粗度計で測定したところ、
平均で約50μmであった。更に本シートを本発明例1
と同一条件でプレス成形を行いシートを得た。表1に上
記本発明例1と同様の光学特性、強度等の測定結果を示
したが、剥離除去深さの影響は受けず良好なことがわか
る。
裏両面を、ウォータージェットを用いて剥離除去を行っ
た。 条件…水圧:1500kg/cm2 、シート通過速度:10
mm/sec、ノズル口径:0.18mmφ この時の剥離除去深さを表面粗度計で測定したところ、
平均で約50μmであった。更に本シートを本発明例1
と同一条件でプレス成形を行いシートを得た。表1に上
記本発明例1と同様の光学特性、強度等の測定結果を示
したが、剥離除去深さの影響は受けず良好なことがわか
る。
【0022】〔本発明例3〕比較例2の条件で暴露した
3mm厚みのシート2枚を、実施例1と同一の高圧ウォー
タージェット条件で剥離除去し、更に、このシートを2
枚重ねて積層成形を実施した。プレス条件は実施例1と
同じである。表1に示すように光学特性、強度とも市販
に十分供することができるシートが得られた。これは、
剥離面同士の溶融接着が十分行われているためと考えら
れる。
3mm厚みのシート2枚を、実施例1と同一の高圧ウォー
タージェット条件で剥離除去し、更に、このシートを2
枚重ねて積層成形を実施した。プレス条件は実施例1と
同じである。表1に示すように光学特性、強度とも市販
に十分供することができるシートが得られた。これは、
剥離面同士の溶融接着が十分行われているためと考えら
れる。
【0023】〔本発明例4〕比較例2の条件で暴露した
3mm厚みのシートを本発明例1と同一条件で剥離除去
し、この約3mmのシートの両側に、1.5mmの未使用シ
ートを1枚ずつ積層し、本発明例1と同じプレス条件で
成形を行い、厚み約5mmのシートを得た。表1に示すよ
うに光学特性、強度とも良好なシートが得られており、
剥離面と平坦面の溶融接着が十分行われているためと考
えられる。
3mm厚みのシートを本発明例1と同一条件で剥離除去
し、この約3mmのシートの両側に、1.5mmの未使用シ
ートを1枚ずつ積層し、本発明例1と同じプレス条件で
成形を行い、厚み約5mmのシートを得た。表1に示すよ
うに光学特性、強度とも良好なシートが得られており、
剥離面と平坦面の溶融接着が十分行われているためと考
えられる。
【0024】〔比較例3〕比較例2の暴露シートの表裏
両面を、乾式ブラスト法で剥離除去を行った。 条件…装置:遠心式ショットピーニングマシーン、研削
材:スチールグリッド、通板3回 尚、これは通常の鋼板の素地改質条件に相当する。この
時の剥離除去深さは平均で約3μmであった。本シート
を本発明例1と同一条件でプレス成形を行いシートを得
た。表1に示すように本発明例1〜4と比較し、光線透
過率が低下し、黄変も大きく実用上問題がある。これ
は、通常の乾式ブラスト法ではポリカーボネートシート
の表面の剥離除去に限界があるため、深さが約3μmし
かなく、劣化表面層が残存していたためと推定できる。
両面を、乾式ブラスト法で剥離除去を行った。 条件…装置:遠心式ショットピーニングマシーン、研削
材:スチールグリッド、通板3回 尚、これは通常の鋼板の素地改質条件に相当する。この
時の剥離除去深さは平均で約3μmであった。本シート
を本発明例1と同一条件でプレス成形を行いシートを得
た。表1に示すように本発明例1〜4と比較し、光線透
過率が低下し、黄変も大きく実用上問題がある。これ
は、通常の乾式ブラスト法ではポリカーボネートシート
の表面の剥離除去に限界があるため、深さが約3μmし
かなく、劣化表面層が残存していたためと推定できる。
【0025】〔比較例4〕比較例2の暴露シートの表裏
両面を、ウォータージェットを用いて剥離除去を行っ
た。 条件…水圧:200kg/cm2 、シート通過速度:10mm
/sec、ノズル口径:0.18mmφ この時の剥離除去深さは平均で約10μmであった。本
シートを本発明例1と同一条件でプレス成形を行いシー
トを得た。表1に示すように本発明例1〜4と比較し、
光線透過率が低下し、黄変も大きく実用上問題がある。
これはウォータージェットの水圧が200kg/cm2 と低
いため、剥離除去深さが約10μmと浅いことから、劣
化表面層が残存していたためと推定できる。
両面を、ウォータージェットを用いて剥離除去を行っ
た。 条件…水圧:200kg/cm2 、シート通過速度:10mm
/sec、ノズル口径:0.18mmφ この時の剥離除去深さは平均で約10μmであった。本
シートを本発明例1と同一条件でプレス成形を行いシー
トを得た。表1に示すように本発明例1〜4と比較し、
光線透過率が低下し、黄変も大きく実用上問題がある。
これはウォータージェットの水圧が200kg/cm2 と低
いため、剥離除去深さが約10μmと浅いことから、劣
化表面層が残存していたためと推定できる。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明は、近年ますます進むプラスチッ
クの再利用に関するものであり、特に、従来ほとんど利
用されていなかった屋内外で使用した各種ポリカーボネ
ートシートを、品質を低下させることなく、しかも低コ
ストで再利用するための製造方法とシートを提供するこ
とを可能とする。
クの再利用に関するものであり、特に、従来ほとんど利
用されていなかった屋内外で使用した各種ポリカーボネ
ートシートを、品質を低下させることなく、しかも低コ
ストで再利用するための製造方法とシートを提供するこ
とを可能とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 (72)発明者 山崎 寛樹 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリカーボネートシートの劣化表面層
を、300〜2000kg/cm2 の高圧水を使用したウォ
ータージェットにより剥離除去し、剥離除去後の該ポリ
カーボネートシートをホットプレス成形により再生する
ことを特徴とする再生ポリカーボネートシートの製造方
法。 - 【請求項2】 前記ポリカーボネートシートの劣化表面
層を、その層表面より20〜100μmの深さまで剥離
除去することを特徴とする請求項1記載の再生ポリカー
ボネートシートの製造方法。 - 【請求項3】 ホットプレス成形の際、劣化表面層剥離
除去後のポリカーボネートシートを2枚以上積層してプ
レスすることを特徴とする請求項1記載の再生ポリカー
ボネートシートの製造方法。 - 【請求項4】 1枚もしくは複数枚の劣化表面層剥離除
去後のポリカーボネートシートと、その外層あるいは内
層に未使用のシートを1枚もしくは複数枚積層してホッ
トプレスすることを特徴とする請求項1又は3記載の再
生ポリカーボネートシートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23207193A JPH0780839A (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 再生ポリカーボネートシートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23207193A JPH0780839A (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 再生ポリカーボネートシートの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0780839A true JPH0780839A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=16933538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23207193A Withdrawn JPH0780839A (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 再生ポリカーボネートシートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0780839A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012107493A (ja) * | 2010-10-27 | 2012-06-07 | Sekisui Jushi Co Ltd | 樹脂板のリニューアル工法 |
JP2013091989A (ja) * | 2011-10-26 | 2013-05-16 | Sekisui Jushi Co Ltd | 樹脂板の再生方法 |
CN112659441A (zh) * | 2021-01-13 | 2021-04-16 | 福建工程学院 | 聚碳酸酯作为光限幅材料的应用方法 |
WO2024143360A1 (ja) * | 2022-12-26 | 2024-07-04 | 三菱ケミカル株式会社 | 改質ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法、ビスフェノールの製造方法並びに再生ポリカーボネート樹脂及び再生ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法 |
-
1993
- 1993-09-17 JP JP23207193A patent/JPH0780839A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012107493A (ja) * | 2010-10-27 | 2012-06-07 | Sekisui Jushi Co Ltd | 樹脂板のリニューアル工法 |
JP2013091989A (ja) * | 2011-10-26 | 2013-05-16 | Sekisui Jushi Co Ltd | 樹脂板の再生方法 |
CN112659441A (zh) * | 2021-01-13 | 2021-04-16 | 福建工程学院 | 聚碳酸酯作为光限幅材料的应用方法 |
WO2024143360A1 (ja) * | 2022-12-26 | 2024-07-04 | 三菱ケミカル株式会社 | 改質ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法、ビスフェノールの製造方法並びに再生ポリカーボネート樹脂及び再生ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20001128 |