JPH0780763B2 - 鎮痒外用剤 - Google Patents

鎮痒外用剤

Info

Publication number
JPH0780763B2
JPH0780763B2 JP63317948A JP31794888A JPH0780763B2 JP H0780763 B2 JPH0780763 B2 JP H0780763B2 JP 63317948 A JP63317948 A JP 63317948A JP 31794888 A JP31794888 A JP 31794888A JP H0780763 B2 JPH0780763 B2 JP H0780763B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antipruritic
acid
external preparation
buffer
buffer solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63317948A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02164823A (ja
Inventor
耕一 石田
哲朗 神谷
秀一 土屋
健次 原
瑛 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP63317948A priority Critical patent/JPH0780763B2/ja
Publication of JPH02164823A publication Critical patent/JPH02164823A/ja
Publication of JPH0780763B2 publication Critical patent/JPH0780763B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は外用の皮膚鎮痒剤に関し、詳細には、皮膚pH調
整能を有する緩衝液を有効成分として含有する新規な鎮
痒外用剤に関する。
〔従来の技術〕 従来、外用の皮膚鎮痒症治療薬は、親水軟膏(油/水エ
マルジヨン),吸水軟膏(水/油エマルジヨン),ワセ
リン軟膏,マクロゴール軟膏,ゲル軟膏等が用いられて
きた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、これらの基剤を用いた従来の皮膚鎮痒症
治療薬は、鎮痒効果、特に慢性的な皮膚掻痒症に対して
の鎮痒効果は必ずしも満足し得るものでないという欠点
があつた。
〔課題を解決するための手段〕
斯かる実情において、充分な鎮痒効果が得られる剤型を
提供すべく、鋭意研究を行つた結果、一般に掻痒を伴う
疾患部位においては皮膚pH値が正常部位の皮膚pH値であ
る約4〜6に比較し、高値を示すこと、さらに疾患部位
皮膚の高pH値を正常値に戻すことにより、鎮痒効果が得
られることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明はpH3〜6の緩衝液を有効成分として
含有することを特徴とする鎮痒外用剤を提供するもので
ある。
本発明に用いるpH3〜6の緩衝液は疾患部位の皮膚pHを
正常皮膚pHである約4〜6に戻す皮膚pH調整能を有する
ものであり、具体的には例えばD(+)−酒石酸−水酸
化ナトリウム緩衝液,クエン酸−水酸化ナトリウム緩衝
液,フタル酸水素カリウム−塩酸緩衝液,グリシン,グ
リシン−塩酸緩衝液,trans−アコニチン酸−水酸化ナト
リウム緩衝液,ギ酸−ギ酸ナトリウム緩衝液,クエン酸
−クエン酸ナトリウム緩衝液,乳酸−乳酸ナトリウム緩
衝液,3,3−ジメチルグルタル酸−水酸化ナトリウム緩衝
液,フエニル酢酸−フエニル酢酸ナトリウム塩緩衝液,
酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液,コハク酸−水酸化ナトリ
ウム緩衝液,フタル酸水素カリウム−水酸化ナトリウム
緩衝液,カコジル酸−塩酸緩衝液,マレイン酸水素ナト
リウム−水酸化ナトリウム緩衝液,リン酸二水素ナトリ
ウム−リン酸−水素ナトリウム緩衝液,リン酸二水素カ
リウム−水酸化ナトリウム緩衝液などが挙げられる。こ
れらの緩衝液の中で、特に汗の成分であり、保湿作用も
認められている乳酸−乳酸ナトリウム緩衝液を用いるの
が特に好ましい。緩衝液の配合量は、特に限定されない
が鎮痒外用剤中10〜98重量%とすることが好ましい。
また本発明品は、皮膚pH調整能を有する緩衝液の他に、
油状物質,界面活性剤,水溶性高分子,生理活性物質等
を加え、液剤,クリーム剤,ゲル剤として使用すること
もでき、特に油状物質,界面活性剤を用いてクリーム剤
又は水溶性高分子を用いてゲル剤とするのが鎮痒効果の
面で好ましい。
本発明において用いることのできる油状物質としては、
15℃で液体又はペースト状態を呈する油状物質が挙げら
れ、その例としては、ワセリン,ラノリン,流動パラフ
イン,天然油脂,高級脂肪酸エステル類,高級脂肪酸
類、高級アルコール類,スクワラン,シリコン油等が挙
げられる。
天然油脂の例としては、オリーブ油,アボガド油,ツバ
キ油,タートル油,ミンク油,カカオ脂等が挙げられ
る。高級脂肪酸エステル類としては、リノール酸エチ
ル,ミリスチン酸イソプロピル,オレイン酸デシルエス
テル,ミリスチン酸オクチルドデシル等が挙げられる。
高級脂肪酸類では、ラウリン酸、ミリスチン酸,パルミ
チン酸,ステアリン酸,オレイン酸,イソステアリン
酸,リノール酸等が挙げられる。高級アルコール類とし
ては、ドデシルアルコール,ミリスチルアルコール,セ
チルアルコール,ステアリルアルコール,オレイルアル
コール,グリセリン,ポリグリセリン等が挙げられる。
シリコン油としては、メチルポリシロキサン,メチルフ
エニルポリシロキサン,ジメチルポリシロキサンポリエ
チレングリコール共重合体,ジメチルポリシロキサンポ
リプロピレングリコール共重合体,環状ジメチルシロキ
サン,ジメチルトリメチルポリシロキサン,アミノシリ
コン,メチルハイドロジエンポリシロキサン等が挙げら
れる。これらの油状物質は、単独または複合で1〜90重
量%配合される。
本発明の鎮痒外用剤は、乳化系外用剤として調製し使用
する場合には、乳化剤として、グリセリン脂肪酸エステ
ル,プロピレングリコール脂肪酸エステル,ソルビタン
脂肪酸エステル,ポリオキシエチレンソルビトール脂肪
酸エステル,アルキルグリセリルエーテル,ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンアルキ
ルフエニルエーテル,ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンエーテル,ポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレンアルキルエーテル,ポリエチレングリコール脂肪
酸エステル,ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油,アルキ
ルアルカノールアミド等の非イオン性界面活性剤を用い
ることができる。この界面活性剤の種類はこれに限定さ
れるものではなく、その使用量は通常鎮痒剤組成物全体
の0.1〜20重量%が好ましい。
本発明の鎮痒外用剤を、ゲル剤として調製し使用する場
合には、水溶性高分子として、ゼラチン,ポリアクリル
酸,ポリアクリル酸ソーダ,ポリビニルアルコール,ポ
リビニルピロリドン,ポリエチレンオキサイド,カルボ
キシメチルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロー
ス,アルギン酸ソーダ,ポリビニルカルボキシ共重合
体,ポリビニルピロリドン・ビニルアセテート共重合
体,メチルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体,
天然ガム等をゲル剤として用いることができる。この水
溶性高分子化合物の使用量は特に制限されないが、通
常、鎮痒剤組成物全体の1〜30重量%が好ましい。
本発明において用いることのできる生理活性物質として
は、掻痒を伴う皮膚疾患の治療に用いるもので特に制限
はなく、具体的な例としては次のものが挙げられる。
(1)コルチコステロイド類:例えば、ハイドロコーチ
ゾン,プレドニゾロン,パラメタゾン,ペクロメタゾン
ロピオナート,フルメタゾン,デキサメタゾン,ベータ
ーメサゾン,吉草酸ベーターメサゾン,トリアムシノロ
ン,トリアムシノロンアセトニド,フルオシノロン,フ
ルオシノロンアセトニド,プロピオン酸クロベタゾール
など。
(2)非ステロイド類:例えば、アセトアミノフエン,
アセチルサリチル酸,サリチル酸メチル,サリチル酸グ
リコール,メフエナム酸,フルフエナム酸,インドメタ
シン,イブプロフエン,ジクロフエナツク,アルクロフ
エナツク,オキシフエンプタゾン,フエニルブタゾン,
アラントイン,l−メントール,カンフアー,グアイアズ
レン,グリチルリチン酸ジカリウム,塩酸チノリジンな
ど。
(3)抗生物質類:例えば、β−ラクタム系抗生物質
(ペニシリン類,セフアロスポリン類など),オキシテ
トラサイクリン,硫酸フラジオマイシン,エリスロマイ
シン,クロラムフエニコールなど。
(4)殺菌・抗かび剤:例えば、ニトロフラゾン,ナイ
スタチン,クロトリマゾール,ナフチオメート,ピロー
ルニトリン,アムホテシリンB,エキサラミド,塩酸クロ
ルヘキシジンなど。
(5)ビタミン類:ビタミンA,エルドカルシフエロー
ル,コレカルシフエロール,ビタミンB12,酢酸トコフ
エロール,トコフエロールなど。
(6)抗ヒスタミン剤:例えば、ジフエンヒドラミン,
塩酸ジフエンヒドラミン,マレイン酸クロルフエニラミ
ン,ラウリル硫酸ジフエンヒドラミン,塩酸イソチペン
ジルなど。
(7)局所麻酔剤:例えば、ジブカイン,塩酸ジブカイ
ン,リドカイン,塩酸リドカイン,ベンゾカイン,アミ
ノ安息香酸エチルなど。
これらの生理活性物質は、目的に応じて単独または複合
で配合される。
〔作用〕
本発明の鎮痒外用剤は、疾患部位の皮膚pH値を正常部位
の皮膚pH値に戻すことにより高い鎮痒効果をもたらすこ
とができる。
〔発明の効果〕
本発明の鎮痒外用剤は、以下に記述する実施例に示すよ
うに、皮膚掻痒症、特に慢性的な皮膚掻痒症において、
鎮痒効果が著しく改善されたものである。
〔実施例〕 つぎに実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本
発明は、これらの実施例にのみ限定されるものではな
い。
実施例1 次に示す鎮痒剤(処方1)を調製し、慢性腎不全患者21
名に生じる汎発性の掻痒症状に対して下記評価基準に従
い臨床試験を行つた。結果を第1図に示す。
(処方1) グリセリン脂肪酸エステル 2.0重量% ワセリン 5.0重量% ミリスチン酸オクチルドデシル 25.5重量% 緩衝液 68.0重量% (乳液−乳液ナトリウム;pH4.0) 製法:,およびを加温して混合し、加温したを
徐々に加えて乳化する。
(比較品1) 処方1においてを精製水で調製したもの (評価基準) 掻痒の程度 0:かゆみなし 1:ややかゆい 2:がまんできる程度にかゆい 3:相当かゆい 4;夜もねむれぬ程かゆい
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明鎮痒剤及び比較品の鎮痒効果の経時変化
を示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】pH3〜6の緩衝液を有効成分として含有す
    ることを特徴とする鎮痒外用剤。
  2. 【請求項2】緩衝液が乳酸−乳酸ナトリウム緩衝液であ
    る請求項1の鎮痒外用剤。
  3. 【請求項3】pH3〜6の緩衝液並びに油状物質、界面活
    性剤、水溶性高分子及び生理活性物質から選ばれる一種
    または二種以上を含有することを特徴とする鎮痒外用
    剤。
JP63317948A 1988-12-16 1988-12-16 鎮痒外用剤 Expired - Lifetime JPH0780763B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63317948A JPH0780763B2 (ja) 1988-12-16 1988-12-16 鎮痒外用剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63317948A JPH0780763B2 (ja) 1988-12-16 1988-12-16 鎮痒外用剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02164823A JPH02164823A (ja) 1990-06-25
JPH0780763B2 true JPH0780763B2 (ja) 1995-08-30

Family

ID=18093804

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63317948A Expired - Lifetime JPH0780763B2 (ja) 1988-12-16 1988-12-16 鎮痒外用剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0780763B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1313318A (en) * 1919-08-19 miller
JPS5841812A (ja) * 1981-06-23 1983-03-11 ザ・プロクタ−・エンド・ギヤンブル・カンパニ− 局所殺菌組成物

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1313318A (en) * 1919-08-19 miller
JPS5841812A (ja) * 1981-06-23 1983-03-11 ザ・プロクタ−・エンド・ギヤンブル・カンパニ− 局所殺菌組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02164823A (ja) 1990-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2032402C1 (ru) Композиция для лечения вагинита и способ его лечения
US20080039405A1 (en) Modification of percutaneous absorption of topically active materials
JPH02503004A (ja) 局所メトロニダゾール製剤
EP0216303B1 (en) External medication
JP2018197202A (ja) 乳化組成物
JP2015530380A (ja) 乾癬を治療するための組成物
KR100623534B1 (ko) 피부 침투제를 포함하는 국소용 제제 및 그의 용도
JP2002212107A (ja) 局所適用組成物
JP3136413B2 (ja) 経皮吸収型頻尿・尿失禁治療剤
JP2018197203A (ja) 乳化組成物
JP4813725B2 (ja) 鎮痒用外用剤
JP3689137B2 (ja) アレルギー性皮膚疾患治療用外用剤
JPH0780763B2 (ja) 鎮痒外用剤
JPH07188046A (ja) シクロスポリン含有外用治療薬及びその製造方法
JP2007277135A (ja) 創傷治療用外用剤
JP3031990B2 (ja) 消炎鎮痛クリーム剤組成物
JP6495706B2 (ja) 皮膚外用組成物
JP2018203674A (ja) 皮脂分泌促進剤及び外用組成物
JPH07258070A (ja) 鼻洗浄剤
JP3470131B2 (ja) 持効性点鼻剤
JP2001187739A (ja) アレルギー性皮膚疾患治療用外用剤
JP2000119186A (ja) スクラルファート含有局所投与用医薬組成物
JPS63316737A (ja) 経鼻投与用医薬組成物
JP2004149447A (ja) ニコチン含有軟膏剤
JP7092498B2 (ja) 尿かぶれ改善剤