JPH0780261A - 逆浸透膜および逆浸透膜分離素子の処理方法 - Google Patents

逆浸透膜および逆浸透膜分離素子の処理方法

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JPH0780261A
JPH0780261A JP22875393A JP22875393A JPH0780261A JP H0780261 A JPH0780261 A JP H0780261A JP 22875393 A JP22875393 A JP 22875393A JP 22875393 A JP22875393 A JP 22875393A JP H0780261 A JPH0780261 A JP H0780261A
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JP
Japan
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reverse osmosis
membrane
separation element
osmosis membrane
chlorine
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JP22875393A
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English (en)
Inventor
Motohiro Okazaki
素弘 岡崎
Yoshinari Fusaoka
良成 房岡
Hideo Murakishi
英男 村岸
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(1)逆浸透膜を塩素含有水溶液で処理するこ
とを特徴とする逆浸透膜の処理方法。 (2)逆浸透膜を分離素子として装置化した後に、塩素
含有水溶液で処理することを特徴とする逆浸透膜分離素
子の処理方法。 【効果】本発明の膜および膜分離素子の処理方法によっ
て、膜分離素子自身からの不純物発生が大幅に低減でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中に存在する不純物
ができるだけ少ないことが要求される、高純度超純水を
製造する逆浸透膜および該逆浸透膜からなる膜分離素子
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、医療、電子機器、精密機器等の分
野で、超純水の需要が急速に増加しており、特にLSI
や超LSIを生産する電子工業では、その中間製品であ
る半導体ウエハーの洗浄等に、大量の超純水が必要であ
る。
【0003】この超純水としては、イオン、TOC(総
有機炭素)成分及び溶存シリカ濃度がppbのオーダー
もしくはそれ以下であり、かつ微粒子数が数個/mlのオ
ーダーである水が使用されており、この水質が、製品の
歩留りに大きな影響を及ぼす。
【0004】従来この超純水としては、原水である工業
用水、市水、井水、水道水等を、凝集沈殿装置、砂瀘過
器、イオン交換樹脂、逆浸透装置、限外瀘過装置、脱気
装置、紫外線照射装置、混床式ポリッシャー等を組み合
わせた純水処理装置によって純水とし、さらに、これを
ユースポイント直前で、精密瀘過装置又は限外瀘過装置
で処理して得られたものを用いていた。
【0005】ところが近年、LSIの集積度が増加する
につれ、その歩留りの向上のために、超純水水質への要
求がより厳しいものになってきている。特に、イオン性
物質、TOC成分の低減は重要な課題である。このた
め、これら不純物の除去効率が高い逆浸透装置を、従来
の設置場所であるイオン交換樹脂の前段だけでなく、イ
オン交換樹脂の後段あるいはユースポイント直前に設置
し、溶出物の除去を図るシステムが増加している。
【0006】このイオン交換樹脂後段等に使用される逆
浸透装置への要求特性としては、該装置自身からの不純
物(イオン性物質、TOC成分、微粒子等)の溶出がで
きるだけ少ないこと、TOC成分等不純物の排除率が高
いこと、膜透過流束が大きいこと等が挙げられている。
しかし、この逆浸透装置に一般的に使用されている逆
浸透膜分離素子を適用した場合、原水側の不純物は除去
するものの、分離素子自身からの不純物発生があり、ト
ータルとして不純物が除去されているとはいえない場合
があった。
【0007】例えば、逆浸透装置を超純水製造システム
に導入した場合、その処理水の不純物濃度(イオン性物
質、TOC成分など)が原水と同じレベルになるまで超
純水で洗浄する必要があるが、この同じレベルに達する
までの時間、いわゆる立上り時間が長くなると、前述の
種々の装置により処理したコストの高い超純水を多量に
消費し、かつその間生産水を得ることができない。従っ
て、機会損失を含めて多大な経済的損失になるため、そ
の改善が要求されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のごと
き従来技術の欠点を改善するため、逆浸透膜分離素子の
不純物発生源である逆浸透膜、分離素子構成部材を、塩
素含有水溶液で処理することで、該膜分離素子からの不
純物の溶出を防止し、イオン交換樹脂後段およびユース
ポイント直前等で使用可能であるクリーンな逆浸透膜分
離素子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は下記の構成を有する。
【0010】「(1)逆浸透膜を塩素含有水溶液で処理
することを特徴とする逆浸透膜の処理方法。
【0011】(2)逆浸透膜を分離素子として装置化し
た後に、塩素含有水溶液で処理することを特徴とする逆
浸透膜分離素子の処理方法。」 以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明においては、逆浸透膜あるいは逆浸
透膜分離素子を塩素含有水溶液で処理している点に特徴
を有する。
【0013】通常、膜分離素子からの不純物、特にイオ
ン性物質、TOC成分の溶出源としては、多孔性支持体
製膜時の残存有機溶媒、該支持体に使用される繊維で構
成される基材自身からの溶出物、分離素子構成部材から
の溶出物、機能膜層形成時の未反応物である残存モノマ
ー成分が挙げられるが、特に、残存モノマーによる影響
が最も大きい。
【0014】残存モノマーとしては、有機アミン成分、
有機酸クロライド成分およびその加水分解生成物である
有機酸が代表として挙げられる。有機アミン成分は弱ア
ルカリ性であり、塩素と反応して末端基がクロルアミン
に変化し、さらに分解するため塩素による処理は非常に
効果的である。一方、有機酸クロライド成分およびその
加水分解生成物である有機酸は弱酸性であり、アルカリ
は、付着あるいは吸着されている酸性の残存不純物成分
を、中和、イオン化して可溶化するため、有機酸クロラ
イド成分およびその加水分解生成物の除去に有効であ
る。
【0015】本発明の処理方法が適用できる逆浸透膜と
しては例えば、複合型逆浸透膜が挙げられる。複合型逆
浸透膜は、多孔性支持体上に界面重縮合反応、架橋反
応、ポリマーコーティング、モノマー重合法などで分離
を司る機能膜層を形成したものである。機能膜層は、通
常厚さ10000オングストローム以下であり、一般
に、数オングストロームから数十オングストロームの微
細孔を有するかあるいは細孔を持たない無孔性の緻密層
である。多孔性支持体は、一方の側に微細孔を有する緻
密層があり、他方にこれより孔径の大きい細孔を持つ非
対称構造である。また、この支持体は平膜あるいは中空
糸状であり、平膜の場合は織物、不織布など繊維で構成
される基材で裏打ちされていてもよい。
【0016】多孔性支持体の素材としては、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド
スルホン、ポリフェニレンスルホン等のスルホン基を有
するポリマー、ポリフェニレンオキサイド等のポリエー
テル系ポリマー、ポリフェニレンサルファイド等のチオ
エーテル系ポリマー、ポリアクリロニトリル等のビニル
系ポリマー、ナイロン6、ナイロン66といったポリア
ミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等のポリエステル、ポリイミド等のイミド系
ポリマーなどの公知の素材が挙げられる。
【0017】機能膜層の成分としては、架橋ポリアミ
ド、芳香族ポリアミド、架橋全芳香族ポリアミド、ポリ
アミド酸、ポリイミド、ポリアミドヒドラジド、ポリイ
ミダゾロン、ポリスルホンアミド、ポリベンズイミダゾ
ール、ポリアリーレンオキシド、酢酸セルロースなどが
挙げられる。
【0018】膜の形態としては、平膜、管状膜、中空糸
膜といった公知の形態のものをとることができる。さら
に、膜分離素子は、これら平膜、管状膜、中空糸膜など
を、支持板、ネット、外筒などの他の部材とともに組込
んだものである。その形態は、プレートアンドフレーム
型、スパイラル型、チューブラー型、中空糸型といった
公知の形態のものをとることができるが、本発明はこれ
ら形態によって左右されるものではない。
【0019】本発明で用いる塩素発生試薬としては、塩
素ガス、サラシ粉、次亜塩素酸ナトリウム、二酸化塩
素、クロラミンB、クロラミンTなどを挙げることがで
きるが、特に次亜塩素酸ナトリウムが取扱い上の点から
好ましい。塩素含有水溶液の酸化力とpHとの間には関
連性があり、pHがアルカリ側になるほど酸化力が弱く
なる。これは酸化力の強い次亜塩素酸(HClO)がp
Hによって、存在状態が変化するためである。次亜塩素
酸は、pH9以上では、ほとんど次亜塩素酸イオンとし
て存在し、pH6.5では約90%が解離しない次亜塩
素酸として存在する。
【0020】塩素含有水溶液は、これら塩素発生試薬を
水に溶解して所定濃度、pHに調整する。使用する水
は、一般の蒸留水、イオン交換水、純水などが使用でき
るが、逆浸透膜あるいは分離素子の用途に応じて、イオ
ン性物質、TOC成分などの不純物濃度が低いものが好
ましい。
【0021】本発明において好ましい塩素処理は、Cl
- イオンによって生ずると考えられ、pH6以下では
実質的にClO- が存在せず好ましくない。また、pH
が高ければClO- が存在するだけでなく有機酸クロラ
イドの除去にも効果があるが、高すぎると、加水分解に
より支持体を含めた膜自体が劣化する可能性があるた
め、pH13以下、好ましくはpH11以下の塩素含有
水溶液が好適である。なお、水溶液を作るための純水
は、イオン性物質、TOC成分の濃度が少ない超純水が
好ましい。
【0022】塩素処理剤として、次亜塩素酸ナトリウム
を使用する場合、遊離塩素の濃度は100〜1000p
pmが好ましい。処理時間は1分から20時間であるこ
とが好ましく、遊離塩素濃度が低く、処理液pHが高け
れば処理時間は長時間であることが好ましく、遊離塩素
濃度が高く処理液pHが低い場合は処理時間は短時間で
あることが好ましい。処理液の温度は、特に冷却の必要
がなく高温にすると塩素ガスが発生してしまうことか
ら、10〜50℃が望ましい。
【0023】洗浄方法としては、膜の場合は該処理液に
所定時間浸漬する方法が挙げられる。浸漬方法として
は、長尺の平膜、中空糸を順次連続的に浸漬を行う、所
定の長さに巻きとったロール、束ごと浸漬する、所定の
大きさに膜を裁断あるいは切断後浸漬する等の方法があ
る。洗浄後超純水によるリンスを実施してもよい。
【0024】分離素子の場合は、膜と同様の手順で実施
する浸漬法、該分離素子を逆浸透装置に装填した後に該
処理液で循環運転を行う方法とがある。該処理液量は分
離素子体積の5倍以上であることが好ましく、量が多い
ほど好ましい。さらに好ましくは、非透過水と透過水の
ブローを行うワンパス洗浄がよい。運転圧力は、該処理
液が分離素子の透過側に流れる程度にポンプで加圧を行
う。処理後、非透過水と透過水のブローを行いながら、
超純水で処理(リンス)を行ってもよい。
【0025】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれに限定
されるものではない。
【0026】実施例1 逆浸透装置として、ポリスルホン支持膜表面に界面重縮
合反応で架橋ポリアミド機能膜層を形成した、複合型逆
浸透膜のスパイラル型分離素子を用いて、以下の実験を
行なった。
【0027】処理方法としては、pH10、遊離塩素濃
度100ppmのアルカリ性純水で、循環運転1時間、
放置2時間の処理を行ない、その後、超純水を用いて2
1時間リンスを行なった。該処理を施した逆浸透膜分離
素子を装置に装填し、比抵抗値18.0MΩ・cm、T
OC濃度10〜30ppbの超純水を圧力15kg/c
m2 、流量240リットル/時の条件で供給した。透過
水の水質を測定した結果、比抵抗値が原水レベルと同一
になる時間は8時間、TOC濃度が同一になる時間は3
時間であった。
【0028】また、比較のために、本発明による処理を
行なわなかった逆浸透膜分離素子で同一の実験を行なっ
たところ、比抵抗値が原水レベルと同一になる時間は3
6時間、TOC濃度が同一になる時間は24時間であっ
た。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の膜および
膜分離素子の処理方法によって、膜分離素子自身からの
不純物発生が大幅に低減できるため、処理水の不純物濃
度(イオン性物質、TOC成分など)が原水と同じレベ
ルに達するまでの立上り時間を飛躍的に短縮することが
可能となり、使用に際して、膜分離素子の洗浄に要する
超純水の量と洗浄時間を大幅に削減することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】逆浸透膜を塩素含有水溶液で処理すること
    を特徴とする逆浸透膜の処理方法。
  2. 【請求項2】逆浸透膜を分離素子として装置化した後
    に、塩素含有水溶液で処理することを特徴とする逆浸透
    膜分離素子の処理方法。
JP22875393A 1993-09-14 1993-09-14 逆浸透膜および逆浸透膜分離素子の処理方法 Pending JPH0780261A (ja)

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JP (1) JPH0780261A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5876602A (en) * 1997-11-04 1999-03-02 The Dow Chemical Company Treatment of composite polyamide membranes to improve performance
JP2009269028A (ja) * 2009-07-03 2009-11-19 Toyobo Co Ltd 複合半透膜および複合半透膜モジュールの製造方法

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