JPH077945Y2 - 使い捨て着用物品 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、使い捨てのオムツ、トレニグパンツなどの着
用物品に関し、さらに詳しくは、弾性部材を取り付けた
脚囲り部および／または腰囲り部の構造に特徴を有する
着用物品に関する。

（従来の技術とその課題） 従来、たとえば、使い捨てオムツにおいて、脚囲り部お
よび腰囲り部に弾性部材を取り付けたものが実用に供さ
れている。この弾性部材は、トップおよびバックシート
の外縁から内側へ引っ込んだ部位のそれらシートの間に
接着剤を介して取り付けてある。このように、弾性部材
をトップおよびバックシートの外縁から内側へ引っ込ん
だ部位に取り付けてあるのは、高速量産すべきこの種の
物品においては、該外縁ぎりぎりに弾性部材を位置させ
て接着剤で取り付けることが実際上困難であるからであ
る。

しかし、このように弾性部材を取り付けた物品は、該弾
性部材からトップおよびバックシートの外縁（広幅シー
ト切断によって生じた縁）が延出し、この延出部分が該
弾性部材の収縮力で不規則な比較的大きい皺を形成する
から、体裁が悪くいかにも低廉な物品との印象を需要者
に与えるばかりでなく、着用中にこの延出部分が外側へ
めくれて排泄物が漏れることも少なくない。

本考案の目的は、物品の着用時に、弾性部材を取り付け
たトップおよびバックシート部分の前記外縁が露出する
ことがない構造を付与することなどで、前記欠点を解決
することができる物品を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 前記目的を達成するための本考案は、トップシートと、
バックシートと、該両シートの外縁部近傍におけるそれ
らの間に介在させた弾性部材とを有する使い捨て着用物
品を前提とする。

本考案は、前記前提において、前記トップおよび前記バ
ックシートの外縁部の間に所与域にわたって１本以上の
弾性部材を介在させる。そして、この所与域の内側縁と
外側縁との間において該所与域を該所与域における前記
トップシート部分が対向するように内側に折り返して固
定する。

前記弾性部材としては、それぞれの所与域ごとに複数本
をそれぞれ並列させて配置するか、または比較的幅が広
いもの１本をそれぞれ配置するかのいずれかの手段をと
ることができる。

（作用、効果） 前記構成を有する本考案物品によれば、弾性部材が位置
する部位はこれを折り返してあり、これによって形成さ
れている外縁部が実質的に局面になっている。したがっ
て、この外縁部にはきめのこまかい実質的に均一なギャ
ザーが生じ、物品着用中における体裁がきわめて良好で
あることはもちろん、この外縁部が皮膚に弾性的に密着
し、この外縁部と皮膚との間からの排泄物の漏れを有効
に防止することができる。

また、弾性部材が位置する外縁部を含む近傍部位は、前
述のように折り返してあるから、この折り返し部分と非
折り返し部分との間には、トップおよびバックシートの
合計厚みにほぼ相当する段差が生じている。したがっ
て、この段差が排泄物の流出に対するいわば堤防機能を
奏する。

（実施例） 図面を参照して、使い捨てトレニングパンツを例にと
り、本考案物品の実施例を説明すると、以下のとおりで
ある。

第１図において、パンツ１は、透液性トップシート２と
透液性バックシート３との間に吸液性コア４を介在させ
てあって（第４図参照）、腰開口部5aと、一対の脚開口
部5bとを有している。各開口部5a,5bには、後記弾性部
材を配置してある。

第２図および第３図に示すように、トップおよびバック
シート2,3の外縁部近傍の間の所与域７にわたって複数
本の弾性部材６をその長さ方向へ伸長させて接着剤を介
して並列に取り付けてある。弾性部材６を取り付けた所
与域７は、トップシート２が対向するように、所与域７
のほぼ中間において、物品の内側、すなわち、第２図お
よび第３図上、左側に折り返して接着剤または溶着手段
で接合してある。したがって、折り返し部分８と非折り
返し部分との間には、トップおよびバックシート2,3の
合計厚みに相当する高さの段差９が生ずる。

第５図において、別の実施例を示してある。この実施例
においては、折り返し部分８の先端部（下端部）を接合
することなくフラップ8aを形成するとともに、このフラ
ップ8aとこれが対向する非折り返し部分との間に排泄物
を有効に受止するためのポケット10を設けてある。ただ
し、このフラップ8aの横方向に延びる対向端は、このフ
ラップ8aに位置する弾性部材６の弾性を充分に利かせる
ため、接合してあることが好ましい。こうしてあると、
フラップ8aが常に着用者の身体側へ浮き上がってポケッ
ト10が充分に開口するとともに、その開口自由縁が身体
に密着することになる。

弾性部材６は、その材質およびその本数のいかんを問わ
ないが、所与域７とほぼ同じ幅を有する１本であっても
よく、こうした比較的幅の広いものとしては、例えば、
発泡ポリウレタンなどのスポンジ質のものが好ましい。

トップおよびバックシート2,3は縦横伸縮性不織布から
作ってあるが、これらの間には、図示してない縦横伸縮
性プラスチックまたは合成ゴムフィルムを介在させてあ
ることが好ましい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例としての使い捨てパンツを示すも
ので、 第１図は、全体の斜視図、 第２図は、第１図II−II線断面図、 第３図は、第２図に示す部分の折り返し前の断面図、 第４図は、第１図IV−IV線における前側域の断面図、 第５図は、第２図に相当する別の実施例図。 1:物品、2:トップシート 3:バックシート、4:腰開口部 5:脚開口部、6:弾性部材 7:所与域

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】トップシートと、バックシートと、該両シ
   ートの外縁部近傍におけるそれらの間に介在させた弾性
   部材とを有する使い捨て着用物品において、 前記トップおよびバックシートの外縁部の間に所与域に
   わたって１本以上の弾性部材を介在させるとともに、該
   所与域の内側縁と外側縁との間において該所与域を該所
   与域における前記トップシート部分が対向するように内
   側に折り返して固定してあることを特徴とする前記物
   品。