JPH0779137A - シュミット回路 - Google Patents

シュミット回路

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JPH0779137A
JPH0779137A JP5223617A JP22361793A JPH0779137A JP H0779137 A JPH0779137 A JP H0779137A JP 5223617 A JP5223617 A JP 5223617A JP 22361793 A JP22361793 A JP 22361793A JP H0779137 A JPH0779137 A JP H0779137A
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transistor
base
collector
emitter
power supply
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Ryuichi Yoda
竜一 依田
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度変動に対しても安定したヒステリシス特
性を容易に確保することができるシュミット回路を提供
することを目的とする。 【構成】 ベースに入力端子が入力される第1のトラン
ジスタQ11と、このトランジスタQ11のエミッタにエミ
ッタが接続される第2のトランジスタQ12とを有する差
動増幅回路(ECL回路)におけるトランジスタQ12
ベースには抵抗を介して基準電位が印加され、Q12のベ
ースと高電位電源との間には第1のスイッチング手段S
1 と第1の定電流源との直列回路が接続され、Q12
ベースと低電位電源との間には第2のスイッチング手段
SW2 と第2の定電流源との直列回路が接続されてお
り、差動増幅回路のQ12側の出力が低レベルのときはS
1 はオンされ、SW2 はオフされ、上記の出力が高レ
ベルのときはSW1 はオフされ、SW2 はオンされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシュミット回路の改良に
関する。特に、温度変動に対しても安定したヒステリシ
ス特性を容易に確保することができるシュミット回路を
提供することを目的とする改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術に係るシュミット回路を図面を
参照して説明する。
【0003】図6は、従来技術に係るシュミット回路の
一例の回路構成図である。
【0004】図6参照 図において、破線をもって囲む部分は、シュミット回路
の構成要素である差動増幅回路であり、通常、ECL回
路と呼ばれる。1は入力端子であり、3・4は出力端子
である。Q11はベースが上記の入力端子1に接続され、
コレクタは抵抗R11を介して高電位電源VCCに接続さ
れ、エミッタは定電流源(T0 )を介して低電位電源V
EEに接続される第1のトランジスタである。Q12はコ
レクタが抵抗R12を介して上記の高電位電源VCCに接
続され、エミッタが上記の第1のトランジスタQ11のエ
ミッタに接続される第2のトランジスタである。Q13
ベースが上記の第1のトランジスタQ11のコレクタに接
続され、コレクタは高電位電源VCCに接続され、エミ
ッタは出力端子3に接続される第1の出力用トランジス
タである。Q14はベースが上記の第2のトランジスタQ
12のコレクタに接続され、コレクタは高電位電源VCC
に接続され、エミッタは出力端子4に接続される第2の
出力用トランジスタである。Q41はベースにバイアス電
圧Va が印加され、コレクタは高電位電源VCCに接続
され、エミッタは抵抗R41を介して上記の第2のトラン
ジスタQ12のベースに接続されるトランジスタである。
42はベースが上記の第2のトランジスタQ12のコレク
タに接続され、コレクタは高電位電源VCCに接続さ
れ、エミッタは抵抗R43を介してトランジスタQ44のコ
レクタとベースとに接続されるトランジスタである。Q
43は上記の第1のトランジスタQ11のコレクタに接続さ
れ、コレクタは高電位電源VCCに接続され、エミッタ
は抵抗R44を介して、トランジスタQ45のコレクタに接
続されるトランジスタである。トランジスタQ44のエミ
ッタは低電位電源VEEに接続され、トランジスタQ45
のベースはトランジスタQ44のベースに接続され、トラ
ンジスタQ45のエミッタは低電位電源VEEに接続され
る。Q46はベースが上記のトランジスタQ45ののコレク
タに接続され、コレクタは高電位電源VCCに接続さ
れ、エミッタは抵抗R45を介して低電位電源VEEに接
続されるトランジスタである。Q 47はベースにバイアス
電圧Vb が印加され、コレクタは上記の第2のトランジ
スタQ12のベースに接続され、エミッタはトランジスタ
46のエミッタに接続されるトランジスタである。R42
は一端を第2のトランジスタQ12のベースに他端を低電
位電源VEEに接続される抵抗である。I4 はこの抵抗
42を流れる電流であり、I5 はトランジスタQ47のコ
レクタ電流である。
【0005】つぎに、上記の従来技術に係るシュミット
回路の動作について説明する。入力端子1に低(L)レ
ベル信号が入力されると、第1のトランジスタQ11はオ
フし、第2のトランジスタQ12はオン状態になり、トラ
ンジスタQ12のコレクタ電位は低レベルとなり出力端子
4には低レベル電位が出力される。また、出力端子3に
は高レベル電位が出力される。一方、トランジスタQ42
の出力は低レベル電位となり、トランジスタQ43の出力
は高レベル電位となるから、トランジスタQ46のベース
は高レベル電位となり、トランジスタQ46はオンする。
したがって、トランジスタQ47はオフとなり、電流I5
は零となる。このときの第2のトランジスタQ12のベー
ス電位すなわちシュミット回路の高い方のしきい値VTH
は、上記のベースバイアス電圧Va と抵抗R41・R42
より決定され、次式のとおりである。
【0006】
【数1】VTH=Va −VBE−I4 ・R41 但し、VBEはトランジスタQ41のベース・エミッタ間電
圧である。
【0007】上式の電位VTHがシュミット回路の高い方
のしきい値となる。
【0008】入力端子1に入力される信号の電位が上昇
し、この信号電位が上式のVTHを超過すると、トランジ
スタQ11・Q12の動作が反転し、第1のトランジスタQ
11はオンし、第2のトランジスタQ12はオフする。その
結果、トランジスタQ42の出力は高レベル電位となり、
トランジスタQ43の出力は低レベル電位となり、トラン
ジスタQ46はオフ状態となり、トランジスタQ47がオン
し、ベースバイアス電圧Vb と抵抗R45とにより決定さ
れる電流I5 が流れることになる。このときの第2のト
ランジスタQ12のベース電位VTLは次式のとおりであ
る。
【0009】
【数2】VTL=Va −VBE−(I4 +I5 )・R41
【0010】この電位VTLがシュミット回路の低い方の
しきい値となる。入力端子1に入力される信号の電位が
上記の電位VTL以下になると、第1のトランジスタQ11
はオフし、第2のトランジスタQ12はオンし、出力端子
4には低レベル電位が出力され、出力端子3には高レベ
ル電位が出力される。
【0011】シュミット回路におけるヒステリシス幅
は、上記のVTHとVTLとの差I5 ・R 41となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来技
術におけるシュミット回路においては、シュミット回路
の高い方のしきい値VTHはベースバイアス電圧Va によ
って決定され、ヒステリシス幅はベースバイアス電圧V
b によって決定される。
【0013】ところで、シュミット回路が安定した動作
を行うためには、温度の変動があっても、シュミット回
路のしきい値VTH・VTLが、ヒステリシス特性を持たな
い通常のECL回路のしきい値に対しておゝむね正負均
等にヒステリシス幅を持ったしきい値でなければならな
い。ところが、通常のECL回路のしきい値は温度の上
昇とともに増大すると云う特性を持っているので、通常
のECL回路のしきい値の温度特性に適合した温度特性
がシュミット回路のしきい値に必要となる。このため、
シュミット回路のしきい値VTHを決定する上記のベース
バイアス電圧V a の温度特性を通常のECL回路のしき
い値を決定するベースバイアス電圧の温度特性に合わせ
る必要があり、また、ヒステリシス幅を決定するベース
バイアス電圧Vb は温度変動に対しておゝむね安定した
特性を持たなければならない。このように従来技術に係
るシュミット回路においては、ベースバイアス電圧Va
・Vb の温度特性の調整が極めて繁雑であり、この要求
される温度特性を確保できないと、通常のECL回路の
しきい値が上記のしきい値VTHとVTLとの間に存在しな
い場合も起き、シュミット回路が正常な動作を行うこと
ができなくなると云う欠点がある。
【0014】本発明の目的は、この欠点を解消すること
にあり、温度変動があっても安定したヒステリシス特性
を容易に確保することができるシュミット回路を提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、ベースが
入力端子(1)に接続され、コレクタが抵抗(R11)を
介して高電位電源(VCC)に接続される第1のトラン
ジスタ(Q11)と、コレクタが抵抗(R12)を介して高
電位電源(VCC)に接続され、エミッタが前記の第1
のトランジスタ(Q11)のエミッタに接続される第2の
トランジスタ(Q12)とを有し、前記の第1のトランジ
スタ(Q11)のコレクタ電位または前記の第2のトラン
ジスタ(Q12)のコレクタ電位を出力する差動増幅回路
における前記の第2のトランジスタ(Q12)のベースに
は抵抗(R13)を介して基準電位(Vr )が印加され、
前記の第2のトランジスタ(Q12)のベースと高電位電
源(VCC)との間には第1のスイッチング手段(SW
1 )と第1の定電流源(T 1 )の直列回路が接続され、
前記の第2のトランジスタ(Q12)のベースと低電位電
源(VEE)との間には第2のスイッチング手段(SW
2 )と第2の定電流源(T2 )の直列回路が接続されて
おり、前記の差動増幅回路の第2のトランジスタ
(Q12)側の出力が低電位レベルのときは前記の第1の
スイッチング手段(SW1 )はオンされ、前記の第2の
スイッチング手段(SW2 )はオフされ、前記の差動増
幅回路の第2のトランジスタ(Q12)側の出力が高電位
レベルのときは前記の第1のスイッチング手段(S
1 )はオフされ、前記の第2のスイッチング手段(S
2 )はオンされるシュミット回路によって達成され
る。
【0016】上記の構成には下記の種々な実施態様があ
る。
【0017】イ.第1の実施態様は、前記の第1のスイ
ッチング手段(SW1 )、第1の定電流源(T1 )、第
2のスイッチング手段(SW2 )及び第2の定電流源
(T2 )は、ベースがレベルシフト回路(Q21)を介し
て前記の第2のトランジスタ(Q12)のコレクタに接続
され、エミッタは第3の定電流源(T3 )を介して低電
位電源(VEE)に接続される第3のトランジスタ(Q
22)と、この第3のトランジスタ(Q22)のエミッタに
エミッタが接続され、ベースには第2の基準電位
(Vr2)が印加される第4のトランジスタ(Q23)と、
この第4のトランジスタ(Q23)のコレクタにコレクタ
とベースが接続され、エミッタは高電位電源(VCC)
に接続され、前記の第4のトランジスタ(Q23)と逆極
性である第5のトランジスタ(Q25)と、この第5のト
ランジスタ(Q25)のベースにベースが接続され、コレ
クタは前記の第3のトランジスタ(Q22)のコレクタに
接続され、エミッタは高電位電源(VCC)に接続さ
れ、前記の第5のトランジスタ(Q25)と同極性である
第6のトランジスタ(Q24)とで構成され、前記の第3
のトランジスタ(Q22)のコレクタが前記の第2のトラ
ンジスタ(Q12)のベースに接続されているシュミット
回路である。
【0018】ロ.第2の実施態様は、前記の第1のスイ
ッチング手段(SW1 )、第1の定電流源(T1 )、第
2のスイッチング手段(SW2 )及び第2の定電流源
(T2 )は、ベースがレベルシフト回路(Q21)を介し
て前記の第1のトランジスタ(Q11)のコレクタに接続
され、エミッタは第3の定電流源(T3 )を介して低電
位電源(VEE)に接続される第7のトランジスタ(Q
26)と、この第7のトランジスタ(Q26)のエミッタに
エミッタが接続され、ベースには第2の基準電位
(Vr2)が印加される第8のトランジスタ(Q27)と、
前記の第7のトランジスタ(Q26)のコレクタにコレク
タとベースとが接続され、エミッタは高電位電源(VC
C)に接続され、前記の第7のトランジスタ(Q26)と
逆極性である第9のトランジスタ(Q28)と、この第9
のトランジスタ(Q28)のベースにベースが接続され、
コレクタは前記の第8のトランジスタ(Q27)のコレク
タに接続され、エミッタは高電位電源(VCC)に接続
され、前記の第9のトランジスタ(Q28)と同極性であ
る第10のトランジスタ(Q29)とで構成され、前記の
第8のトランジスタ(Q27)のコレクタが前記の第2の
トランジスタ(Q12)のベースに接続されているシュミ
ット回路である。
【0019】ハ.第3の実施態様は、前記の第1のスイ
ッチング手段(SW1 )、第1の定電流源(T1 )、第
2のスイッチング手段(SW2 )及び第2の定電流源
(T2 )は、ベースが第1のレベルシフト回路
(Q211 )を介して前記の第2のトランジスタ(Q12
のコレクタに接続され、エミッタは第3の定電流源(T
3 )を介して低電位電源(VEE)に接続される第11
のトランジスタ(Q30)と、この第11のトランジスタ
(Q30)のエミッタにエミッタが接続され、ベースは第
2のレベルシフト回路(Q212 )を介して前記の第1の
トランジスタ(Q11)のコレクタに接続される第12の
トランジスタ(Q31)と、この第12のトランジスタ
(Q31)のコレクタにコレクタとベースとが接続され、
エミッタは高電位電源(VCC)に接続され、前記の第
12のトランジスタ(Q31)と逆極性である第13のト
ランジスタ(Q32)と、この第13のトランジスタ(Q
32)のベースにベースが接続され、コレクタは前記の第
11のトランジスタ(Q30)のコレクタに接続され、エ
ミッタは高電位電源(VCC)に接続され、前記の第1
3のトランジスタ(Q32)と同極性である第14のトラ
ンジスタ(Q33)とで構成され、前記の第11のトラン
ジスタ(Q30)のコレクタが前記の第2のトランジスタ
(Q12)のベースに接続されているシュミット回路であ
る。
【0020】
【作用】本発明に係るシュミット回路の原理を図1を参
照して説明する。図1は請求項1に対応するものであ
る。
【0021】図1参照 図において、破線をもって囲む部分は差動増幅回路であ
り、通常、ECL回路と呼ばれる回路で、その構成は従
来技術の場合と同一である。1は入力端子であり、3・
4は出力端子である。Q11はベースが上記の入力端子1
に接続され、コレクタが抵抗R11を介して高電位電源V
CCに接続され、エミッタが定電流源T 0 を介して低電
位電源VEEに接続される第1のトランジスタである。
12はコレクタが抵抗R12を介して高電位電源VCCに
接続され、エミッタが上記の第1のトランジスタQ11
エミッタに接続される第2のトランジスタである。Q13
はベースが上記の第1のトランジスタQ11のコレクタに
接続され、コレクタが高電位電源VCCに接続され、エ
ミッタが出力端子3に接続される第1の出力用トランジ
スタである。Q14はベースが上記の第2のトランジスタ
12のコレクタに接続され、コレクタが高電位電源VC
Cに接続され、エミッタが出力端子4に接続される第2
の出力用トランジスタである。SW1 は第1のスイッチ
ング手段であり、T1 は第1の定電流源である。第1の
スイッチング手段SW1 と第1の定電流源T1 の直列回
路が上記の第2のトランジスタQ12のベースと高電位電
源VCCとの間に接続される。SW2 は第2のスイッチ
ング手段であり、T2 は第2の定電流源である。第2の
スイッチング手段SW2 と第2の定電流源T2 の直列回
路が上記の第2のトランジスタQ12のベースと低電位電
源VEEとの間に接続される。R13は一端が第2のトラ
ンジスタQ12のベースに接続され、他端は基準電位Vr
が印加される端子2に接続される抵抗である。I1 ・I
2 は電流である。
【0022】つぎに、図1の回路の動作について説明す
る。入力端子1に低(L)レベル信号が入力されると、
上記の差動増幅回路の第2のトランジスタQ12側出力が
低レベル電位となり、この出力電位にもとづいて第1の
スイッチング手段SW1 はオンされ、第2のスイッチン
グ手段SW2 はオフされる。電流I1 が流れ、電流I 2
は流れず、シュミット回路のしきい値を決定する、第2
のトランジスタQ12のベース電位VTHは、基準電位Vr
に対して抵抗R13に流れる電流による電圧降下分だけ高
くなるので、次式のとおりである。
【0023】
【数3】VTH=Vr +I1 ・R13
【0024】また、入力端子1に高(H)レベル信号が
入力されると、上記の差動増幅回路の第2のトランジス
タQ12側出力が高レベル電位となり、この出力電位にも
とづいて第1のスイッチング手段SW1 はオフされ、第
2のスイッチング手段SW2はオンされる。電流I2
流れ、電流I1 は流れず、第2のトランジスタQ12のベ
ース電位VTLは、次式のとおりである。
【0025】
【数4】VTL=Vr −I2 ・R13
【0026】上記の電流I1 とI2 を同一値に設定すれ
ば、本発明に係るシュミット回路のしきい値は基準電位
r に対して正負均等で温度変動に対して一定なヒステ
リシス幅を有することが可能であり、また、ヒステリシ
ス特性を持たない通常のECL回路のしきい値は基準電
位Vr であるから、本発明に係るシュミット回路は、通
常のECL回路のしきい値Vr が温度によってどのよう
に変動しても、安定したヒステリシス特性を持つことが
できる。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の3実施例に
係るシュミット回路について説明する。
【0028】図2は第1実施例(請求項2に対応)に係
るシュミット回路の構成図である。
【0029】図2参照 図において、破線をもって囲む部分は差動増幅回路であ
り、通常、ECL回路と呼ばれる回路で、その構成要素
のそれぞれに付された符号の説明は、原理説明図(図
1)における説明と同一なので省略する。Q22は、ベー
スが抵抗R21及びレベルシフト回路Q21を介して第2の
トランジスタQ12のコレクタに接続され、コレクタは第
2のトランジスタQ12のベースに接続され、エミッタは
第3の定電流源T3 を介して低電位電源VEEに接続さ
れる第3のトランジスタである。Q 23は、この第3のト
ランジスタQ22のエミッタにエミッタが接続され、ベー
スは第2の基準電位Vr2用電源に接続される第4のトラ
ンジスタである。Q25は、この第4のトランジスタQ23
のコレクタにコレクタとベースとが接続され、エミッタ
は高電位電源VCCに接続され、上記の第4のトランジ
スタQ23と逆極性である第5のトランジスタである。Q
24は、この第5のトランジスタQ25のベースにベースが
接続され、エミッタは高電位電源VCCに接続され、コ
レクタは上記の第3のトランジスタQ22のコレクタに接
続され、第5のトランジスタQ25と同極性である第6の
トランジスタである。一点鎖線をもって囲む部分は第1
の基準電位発生回路であり、Vr1がその出力である第1
の基準電位である。Q15はベースに基準電位Vr0が印加
され、コレクタは高電位電源VCCに接続され、エミッ
タは第4の定電流源T4 を介して低電位電源VEEに接
続されるトランジスタである。R13は一端が第2のトラ
ンジスタQ12のベースに接続され、他端が上記のトラン
ジスタQ15のエミッタに接続される抵抗である。I1
2 ・I3 は電流である。
【0030】つぎに、上記の第1実施例に係るシュミッ
ト回路の動作について説明する。入力端子1に低(L)
レベル信号が入力されると、第1のトランジスタQ11
オフし、第2のトランジスタQ12はオン状態であるか
ら、第2のトランジスタQ12のコレクタ電位は低レベル
電位であり、出力端子4からの出力は低レベル電位とな
り、出力端子3からの出力は高レベル電位となる。した
がってレベルシフト回路Q21の出力も低レベル電位であ
るから、第3のトランジスタQ22はオフし、第4のトラ
ンジスタQ23はオンとなり、第5のトランジスタQ25
オンする。第5のトランジスタQ25と第6のトランジス
タQ24とはカレントミラー回路であるから、第5のトラ
ンジスタQ25のコレクタ電流I2 と同一電流が第6のト
ランジスタQ24のコレクタに流れる。すなわち電流I1
と電流I2 とは等しい。この電流I 2 は電流I3 より小
さく設定される。この場合、シュミット回路の高い方の
しきい値VTHは次式のとおりである。
【0031】
【数5】VTH=Vr1+I1 ・R13 =Vr1+I2 ・R13
【0032】すなわち、VTHは、基準電位Vr1に対し
て、抵抗R13における電圧降下分I2・R13だけ高くな
る。
【0033】つぎに、入力端子1に入力する信号電圧を
上げて、上記のVTHを超過すると、第1のトランジスタ
11がオンし、第2のトランジスタQ12がオフするの
で、出力端子3からの出力は低レベル電位となり、出力
端子4からの出力は高レベル電位となる。よって、第3
のトランジスタQ22のベースは高電位となるので、第3
のトランジスタQ22はオンし、第4のトランジスタQ23
はオフとなり、第3のトランジスタQ22のコレクタに電
流I2 が流れる。第2の基準電位Vr2は、第3のトラン
ジスタQ22のベース電位レベルの高と低の中間のレベル
に設定する。また、第4のトランジスタQ23がオフであ
るから、第5のトランジスタQ25はオフとなり、したが
って、第6のトランジスタQ24もオフとなり、第6のト
ランジスタQ24のコレクタ電流I1 は流れなくなる。こ
のときの第2のトランジスタQ12のベース電位すなわち
シュミット回路の低い方のしきい値VTLは次式のとおり
である。
【0034】
【数6】VTL=Vr1−I2 ・R13 つまり、抵抗R13を流れる電流の向きが逆転するので、
TLは基準電位Vr1に対してI2 ・R13だけ低くなり、
しきい値幅は2・I2 ・R13となる。
【0035】同様に、入力端子1に入力する信号電圧を
下げて、上記のVTLより下がると、第1のトランジスタ
11がオフし、第2のトランジスタQ12がオンし、第3
のトランジスタQ22のベース電位は低下するため、第3
のトランジスタQ22はオフし、トランジスタQ23・Q25
・Q24がオンするため電流I1 が流れる。その結果、し
きい値は上記のVTHに戻る。
【0036】このシュミット回路の入出力特性は図3に
示すとおりである。この場合のヒステリシス幅は2・I
2 ・R13であり、常に第3の定電流源T3 によって設定
される電流I2 によって決定されるため、第1の基準電
位Vr1の温度等による変動とは無関係に一定となる。ま
た、第1の基準電位Vr1を基準として正負均等の値をと
るので安定した動作が可能である。また、電流I2 を変
えることによりヒステリシス幅を任意に変えることがで
きる。
【0037】図4は本発明の第2実施例(請求項3に対
応)に係るシュミット回路の構成図である。
【0038】図4参照 本実施例においては、第1実施例の第3のトランジスタ
22に対応する第8のトランジスタQ27のベースに第2
の基準電位Vr2が印加され、第1実施例の第4のトラン
ジスタQ23に対応する第7のトランジスタQ26のベース
がレベルシフト回路Q21と抵抗R21とを介して第1のト
ランジスタQ11のコレクタに接続され、第1実施例の第
5のトランジスタQ25には第9のトランジスタQ28が対
応し、第1実施例の第6のトランジスタQ24には第10
のトランジスタQ29が対応している。その他の符号の説
明は第1実施例と同一である。
【0039】本実施例は、第1実施例における差動トラ
ンジスタQ22・Q23の反対側にECL回路の逆位相の出
力を印加しているので、シュミット回路全体の動作は第
1実施例の場合と同様になるのは勿論である。
【0040】図5は本発明の第3実施例(請求項4に対
応)に係るシュミット回路の構成図である。
【0041】図5参照 本実施例においては、第1実施例における第3のトラン
ジスタQ22に対応する第11のトランジスタQ30のベー
スが第1のレベルシフト回路Q211 と抵抗R21 1 を介し
て第2のトランジスタQ12のコレクタに接続され、第1
実施例における第4のトランジスタQ23に対応する第1
2のトランジスタQ31のベースが第2のレベルシフト回
路Q212 と抵抗R212 を介して第1のトランジスタQ11
のコレクタに接続され、第1実施例における第5のトラ
ンジスタQ25には第13のトランジスタQ32が対応し、
第1実施例における第6のトランジスタQ24には第14
のトランジスタQ33が対応している。その他の符号の説
明は第1実施例と同一である。
【0042】本実施例においては、第1のトランジスタ
11のコレクタ電位を利用して第2の基準電位に相当す
るベース電位を形成するので、第2の基準電位Vr2用の
電源が不用となると云う利点がある。その他の動作につ
いては、第1実施例の場合と同様である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るシュ
ミット回路においては、ベースが入力端子に接続され、
コレクタが抵抗を介して高電位電源に接続される第1の
トランジスタと、コレクタが抵抗を介して高電位電源に
接続され、エミッタが上記の第1のトランジスタのエミ
ッタに接続される第2のトランジスタとを有し、第1の
トランジスタまたは第2のトランジスタのコレクタ電位
を出力する差動増幅回路における上記の第2のトランジ
スタのベースは抵抗を介して基準電位に接続され、この
ベースと高電位電源との間に第1のスイッチング手段と
第1の定電流源との直列回路が接続され、上記の第2の
トランジスタのベースと低電位電源との間には第2のス
イッチング手段と第2の定電流源との直列回路が接続さ
れており、上記の差動増幅回路の第2のトランジスタ側
の出力が低電位レベルのときは第1のスイッチング手段
はオンされ、第2のスイッチング手段はオフされ、上記
の第2のトランジスタ側の出力が高電位レベルのときは
第1のスイッチング手段はオフされ、第2のスイッチン
グ手段はオンされることゝされているので、シュミット
回路のしきい値を決定する第2のトランジスタのベース
電位が、このベースに接続された抵抗における同大の正
または負の電圧降下分を上記の基準電位に加算した値と
なるから、本発明に係るシュミット回路は、ヒステリシ
ス特性を持たない通常の差動増幅回路のしきい値(基準
電位)が温度によって変動しても、その通常のしきい値
を基準として温度変動に対して一定の正負均等のヒステ
リシス幅を持ったしきい値を有し、安定した動作をする
ことができる。
【0044】したがって、本発明は、温度変動に対して
も安定したヒステリシス特性を容易に確保できるシュミ
ット回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシュミット回路の原理説明図であ
る。
【図2】本発明の第1実施例に係るシュミット回路の構
成図である。
【図3】図2に示すシュミット回路の入出力特性図であ
る。
【図4】本発明の第2実施例に係るシュミット回路の構
成図である。
【図5】本発明の第3実施例に係るシュミット回路の構
成図である。
【図6】従来技術に係るシュミット回路の一例の回路構
成図である。
【符号の説明】
1 入力端子 2 端子 3・4 出力端子 Q11 第1のトランジスタ Q12 第2のトランジスタ Q13 第1の出力用トランジスタ Q14 第2の出力用トランジスタ Q15 トランジスタ Q21 レベルシフト回路 Q22 第3のトランジスタ Q23 第4のトランジスタ Q24 第6のトランジスタ Q25 第5のトランジスタ Q26 第7のトランジスタ Q27 第8のトランジスタ Q28 第9のトランジスタ Q29 第10のトランジスタ Q30 第11のトランジスタ Q31 第12のトランジスタ Q32 第13のトランジスタ Q33 第14のトランジスタ Q211 第1のレベルシフト回路 Q212 第2のレベルシフト回路 SW1 第1のスイッチング手段 SW2 第2のスイッチング手段 T0 定電流源 T1 第1の定電流源 T2 第2の定電流源 T3 第3の定電流源 T4 第4の定電流源 Vr ・Vr0 基準電位 Vr1 第1の基準電位 Vr2 第2の基準電位 VCC 高電位電源 VEE 低電位電源 Rn 抵抗 I1 ・I2 ・I3 電流

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースが入力端子(1)に接続され、コ
    レクタが抵抗(R11)を介して高電位電源(VCC)に
    接続される第1のトランジスタ(Q11)と、コレクタが
    抵抗(R12)を介して高電位電源(VCC)に接続さ
    れ、エミッタが前記第1のトランジスタ(Q11)のエミ
    ッタに接続される第2のトランジスタ(Q12)とを有
    し、前記第1のトランジスタ(Q11)のコレクタ電位ま
    たは前記第2のトランジスタ(Q12)のコレクタ電位を
    出力する差動増幅回路における前記第2のトランジスタ
    (Q12)のベースには抵抗(R13)を介して基準電位
    (Vr)が印加され、前記第2のトランジスタ(Q12
    のベースと高電位電源(VCC)との間には第1のスイ
    ッチング手段(SW1 )と第1の定電流源(T1 )との
    直列回路が接続され、前記第2のトランジスタ(Q12
    のベースと低電位電源(VEE)との間には第2のスイ
    ッチング手段(SW2 )と第2の定電流源(T2)との
    直列回路が接続されてなり、 前記差動増幅回路の第2のトランジスタ(Q12)側の出
    力が低電位レベルのときは前記第1のスイッチング手段
    (SW1 )はオンされ、 前記第2のスイッチング手段(SW2 )はオフされ、 前記差動増幅回路の第2のトランジスタ(Q12)側の出
    力が高電位レベルのときは前記第1のスイッチング手段
    (SW1 )はオフされ、 前記第2のスイッチング手段(SW2 )はオンされるこ
    とを特徴とするシュミット回路。
  2. 【請求項2】 前記第1のスイッチング手段(S
    1 )、第1の定電流源(T1 )、第2のスイッチング
    手段(SW2 )及び第2の定電流源(T2 )は、ベース
    がレベルシフト回路(Q21)を介して前記第2のトラン
    ジスタ(Q12)のコレクタに接続され、エミッタは第3
    の定電流源(T3 )を介して低電位電源(VEE)に接
    続される第3のトランジスタ(Q22)と、 該第3のトランジスタ(Q22)のエミッタにエミッタが
    接続され、ベースには第2の基準電位(Vr2)が印加さ
    れる第4のトランジスタ(Q23)と、 該第4のトランジスタ(Q23)のコレクタにコレクタと
    ベースが接続され、エミッタは高電位電源(VCC)に
    接続され、前記第4のトランジスタ(Q23)と逆極性で
    ある第5のトランジスタ(Q25)と、 該第5のトランジスタ(Q25)のベースにベースが接続
    され、コレクタは前記第3のトランジスタ(Q22)のコ
    レクタに接続され、エミッタは高電位電源(VCC)に
    接続され、前記第5のトランジスタ(Q25)と同極性で
    ある第6のトランジスタ(Q24)とで構成され、 前記第3のトランジスタ(Q22)のコレクタが前記第2
    のトランジスタ(Q12)のベースに接続されてなること
    を特徴とする請求項1記載のシュミット回路。
  3. 【請求項3】 前記第1のスイッチング手段(S
    1 )、第1の定電流源(T1 )、第2のスイッチング
    手段(SW2 )及び第2の定電流源(T2 )は、ベース
    がレベルシフト回路(Q21)を介して前記第1のトラン
    ジスタ(Q11)のコレクタに接続され、エミッタは第3
    の定電流源(T3 )を介して低電位電源(VEE)に接
    続される第7のトランジスタ(Q26)と、 該第7のトランジスタ(Q26)のエミッタにエミッタが
    接続され、ベースには第2の基準電位(Vr2)が印加さ
    れる第8のトランジスタ(Q27)と、 前記第7のトランジスタ(Q26)のコレクタにコレクタ
    とベースが接続され、エミッタは高電位電源(VCC)
    に接続され、前記第7のトランジスタ(Q26)と逆極性
    である第9のトランジスタ(Q28)と、 該第9のトランジスタ(Q28)のベースにベースが接続
    され、コレクタは前記第8のトランジスタ(Q27)のコ
    レクタに接続され、エミッタは高電位電源(VCC)に
    接続され、前記第9のトランジスタ(Q28)と同極性で
    ある第10のトランジスタ(Q29)とで構成され、 前記第8のトランジスタ(Q27)のコレクタが前記第2
    のトランジスタ(Q12)のベースに接続されてなること
    を特徴とする請求項1記載のシュミット回路。
  4. 【請求項4】 前記第1のスイッチング手段(S
    1 )、第1の定電流源(T1 )、第2のスイッチング
    手段(SW2 )及び第2の定電流源(T2 )は、ベース
    が第1のレベルシフト回路(Q211 )を介して前記第2
    のトランジスタ(Q 12)のコレクタに接続され、エミッ
    タは第3の定電流源(T3 )を介して低電位電源(VE
    E)に接続される第11のトランジスタ(Q30)と、 該第11のトランジスタ(Q30)のエミッタにエミッタ
    が接続され、ベースは第2のレベルシフト回路
    (Q212 )を介して前記第1のトランジスタ(Q11)の
    コレクタに接続される第12のトランジスタ(Q31
    と、 該第12のトランジスタ(Q31)のコレクタにコレクタ
    とベースが接続され、エミッタは高電位電源(VCC)
    に接続され、前記第12のトランジスタ(Q31)と逆極
    性である第13のトランジスタ(Q32)と、 該第13のトランジスタ(Q32)のベースにベースが接
    続され、コレクタは前記第11のトランジスタ(Q30
    のコレクタに接続され、エミッタは高電位電源(VC
    C)に接続され、前記第13のトランジスタ(Q32)と
    同極性である第14のトランジスタ(Q33)とで構成さ
    れ、 前記第11のトランジスタ(Q30)のコレクタが前記第
    2のトランジスタ(Q 12)のベースに接続されてなるこ
    とを特徴とする請求項1記載のシュミット回路。
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