JPH0778227B2 - 切削・研削用潤滑油剤 - Google Patents

切削・研削用潤滑油剤

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JPH0778227B2
JPH0778227B2 JP4343673A JP34367392A JPH0778227B2 JP H0778227 B2 JPH0778227 B2 JP H0778227B2 JP 4343673 A JP4343673 A JP 4343673A JP 34367392 A JP34367392 A JP 34367392A JP H0778227 B2 JPH0778227 B2 JP H0778227B2
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JP
Japan
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cutting
grinding
olefin
oil
weight
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三郎 小山
重雄 原
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
【0001】本発明は、切削・研削用潤滑油剤に関し、
さらに詳しくは特定の直鎖オレフィン及び分岐オレフィ
ン又はその水素化物を含有してなり、切削加工,研削加
工において、製品の表面状態を良好に仕上げるととも
に、防錆性,耐摩耗性が著しく高く、また加工工具の寿
命を延長させることのできる切削・研削用潤滑油剤に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
切削・研削油剤として鉱油あるいは合成油等の基油に油
脂系の油性剤や極圧剤等を配合した潤滑油剤が使用され
ている。しかし、これら従来の油剤は、被加工物(製
品)の表面仕上げや表面清浄性が不充分であるという欠
点があった。さらに、上記欠点を解決するために、油性
剤,極圧剤等を多量に配合することが試られたが、上記
欠点を解決し得ないのみでなく、被加工物の表面清浄
性,防錆性を極度に悪化させる結果となっていた。ま
た、表面清浄性が悪い場合、フロン,トリクレン等の溶
剤で洗浄する必要があり、その溶剤による公害が問題視
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、種々の切削加工や研削加工において、被加工物の表
面仕上げに優れ、表面清浄性,防錆性,耐摩耗性等の良
好な潤滑油剤を開発すべく鋭意研究を重ねた。その結
果、特定の直鎖オレフィン及び分岐オレフィン又はその
水素化物を用いることにより、目的とする優れた性能を
有する切削・研削用潤滑油剤が得られることを見出し
た。本発明はかかる知見に基いて完成したものである。
すなわち本発明は、(A)炭素数6〜40の直鎖オレフ
ィン0.5重量%以上及び(B)分岐オレフィン及び分岐
オレフィンの水素化物よりなる群から選ばれる少なくと
も一種の化合物を含有してなる切削・研削用潤滑油剤を
提供するものである。
【0004】本発明において(A)成分として用いられ
る直鎖オレフィンは、上述の如く、炭素数が6〜40の
ものである。炭素数が6未満のものは、引火点が低いた
め適当でない。また炭素数が40を超えるものは、固体
状となるため使用が困難であり、しかも基油や他の添加
剤などとの混合,溶解が困難となり不適当である。さら
に炭素数が40を超えるものは一般的でなく、入手も困
難である。この直鎖オレフィンのうち、分子内に二重結
合を1個有し、炭素数が6〜30の化合物が好ましく、
特に、炭素数が12〜30のα−オレフィン(即ち、直
鎖−α−オレフィン)が最適である。これらの直鎖オレ
フィンの具体例としては、1−オクテン,1−デセン,
1−ドデセン,1−テトラデセン,1−ヘキサデセン,
1−オクタデセン,1−エイコセン,1−ドコセンある
いはこれらの混合物などを挙げることができる。これら
の直鎖オレフィンは、様々な製法によって得たものを用
いることができるが、例えばエチレンを通常の手段で重
合させて得たエチレンオリゴマーを使用することができ
る。
【0005】本発明において(B)成分として用いられ
る分岐オレフィン及び分岐オレフィンの水素化物とは、
上記直鎖オレフィン(A)以外のオレフィン及びこのオ
レフィンの水素化物をいう。これらは、一般に潤滑油剤
の基油として用いられる合成油の一種であり、具体的に
は、例えばポリブテン,ポリプロピレン等の分岐オレフ
ィン,その水素化物,あるいはこれらの混合物などが挙
げられる。特に低分子量ポリブテン,低分子量ポリプロ
ピレンさらには炭素数8〜14のα−オレフィンオリゴ
マーが好ましい。上記の分岐オレフィン及びその水素化
物としては、通常40℃における動粘度が0.5〜500
cSt 、特に1〜50cSt のものが好適に用いられる。本
発明において上記(B)成分を用いると、得られる潤滑
油剤は、使用中に発する臭気が少なく、作業環境が向上
し、さらに加工製品の表面の清浄性が向上する。特に、
精密切削加工に使用する潤滑油剤では、基油として軽質
合成油を用いることが好適である。
【0006】本発明の潤滑油剤は前記の(A)成分及び
(B)成分により構成され、潤滑油剤の全量に対して
(A)成分を少なくとも0.5重量%以上、好ましくは0.
5〜80重量%、特に好ましくは2〜60重量%の割合
となるように配合する。とりわけ(A)成分である直鎖
オレフィンの含有割合が80重量%以下の場合が、耐摩
耗性の向上に特に著しい効果を発現する。なお配合量が
0.5重量%未満では、性能の改善効果がほとんど認めら
れない。
【0007】さらに本発明の切削・研削用潤滑油剤に
は、各種のアルコール類,脂肪酸類,エステル類,ジエ
ステル類,多価エステル類,油脂類,硫化油脂類,硫化
エステル類,硫化オレフィン,塩素化パラフィン,リン
酸エステル,リン酸エステルアミン塩,亜リン酸エステ
ル,亜リン酸エステルアミン塩,ジチオリン酸塩(ジチ
オリン酸亜鉛,ジチオリン酸モリブデン等),ジチオカ
ルバミン酸塩(ジチオカルバミン酸モリブデン等),塩
素化油脂類などの公知の油性剤や極圧剤を添加すること
ができ、また各種公知の防錆剤,酸化防止剤,腐食防止
剤などを適宜添加することができる。また水を使用する
場合はさらに乳化剤,殺菌剤等を適宜添加することもで
きる。これらの場合、油性剤や極圧剤の配合量は特に制
限はないが、一般には上記(A)成分及び(B)成分の
合計100重量部に対して30重量部以下の割合とすれ
ばよく、また乳化剤にあっては50重量部以下、防錆
剤,腐食防止剤,消泡剤などの添加剤にあっては、10
重量部以下の割合とすればよい。
【0008】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によりさら
に詳しく説明する。実施例1〜5及び比較例1〜2第1
表に示す組成の切削・研削用潤滑油剤を用いて、ドリル
加工における被加工物の表面粗さ,工具の耐摩耗性及び
アルミニウム板における表面清浄性について評価を行な
った。結果を第1表に示す。
【0009】表面粗さ及び耐摩耗性の評価方法 アルミニウム−ケイ素合金鋳物(JIS AC8A)
に、加工機械としてエアーフィードドリル、ドリルとし
てHSSツイストドリル(内径3.3mm)を用いて、潤
滑油剤の給油量1.0リットル/min にて、深さ20mm
のドリル加工を行なった。表面粗さは、被加工物10個
加工後の表面粗さ(Rmax )を測定し、表面仕上げの指
標として評価した。耐摩耗性は、被加工物200個加工
後のドリルマージン部の最大摩耗巾(μ)を指標として
評価した。
【0010】表面清浄性の評価方法 鏡面仕上げしたアルミニウム板(50mm×50mm)
表面に、潤滑油剤1滴(約0.02ミリリットル)を滴
下、60℃にて3時間恒温槽に放置後、表面観察し、次
の基準にて評価した。 表面の状態 評 価 表面が鏡状でくもり(油じみ)が全くない ・・A 表面が鏡状でくもり(油じみ)が極微 ・・B 表面が鏡状でくもり(油じみ)が少し認められる ・・C 表面が鏡状でくもり(油じみ)が目立つ ・・D
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】
【表3】
【0014】*1 オレフィンII :1−ドデセンと1
−テトラデカンの等量混合物 *2 合成油 :軽質ポリブテン(40℃の動粘度 1.
2cSt) *3 鉱油 :パラフィン系鉱油(40℃の動粘度
8cSt ) *4 油性,極圧剤 :塩素化パラフィンと油脂(1:
1)の混合物 *5 重量部 :直鎖オレフィン(A)及び分岐オレフ
ィン及びその水素化物(B)の合計100重量部に対す
る配合量を示す。 *6 ドリル破損 :105個でドリル破損
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の切削・研
削用潤滑油剤を用いて、切削加工あるいは研削加工を行
うと、表面清浄性は極めて向上し、しかも被加工物(製
品)の表面状態も良好なものとなる。さらに、加工工具
の耐摩耗性も著しく向上し、工具寿命の延長を図ること
ができる。また、油性剤,極圧剤等を多量に使用する必
要もなく、充分目的とする切削,研削加工を行うことが
可能である。従って、本発明の潤滑油剤は、各種金属,
合金等の切削,研削加工の際の切削・研削用潤滑油剤と
して極めて有効に利用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 40:22 60:02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)炭素数6〜40の直鎖オレフィン
    2〜60重量%及び(B)40℃における動粘度が1〜
    50cStの分岐オレフィン及び分岐オレフィンの水素
    化物よりなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を
    含有してなる切削・研削用潤滑油剤。
JP4343673A 1992-12-24 1992-12-24 切削・研削用潤滑油剤 Expired - Lifetime JPH0778227B2 (ja)

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US3298954A (en) * 1964-03-27 1967-01-17 Standard Oil Co Metal working lubricant
JPS52114602A (en) * 1976-03-23 1977-09-26 Idemitsu Kosan Co Ltd Lubricant composition

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