JPH0777732B2 - 断熱箱体 - Google Patents

断熱箱体

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JPH0777732B2
JPH0777732B2 JP2095774A JP9577490A JPH0777732B2 JP H0777732 B2 JPH0777732 B2 JP H0777732B2 JP 2095774 A JP2095774 A JP 2095774A JP 9577490 A JP9577490 A JP 9577490A JP H0777732 B2 JPH0777732 B2 JP H0777732B2
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JP
Japan
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carbon dioxide
box
heat insulating
urethane foam
inner box
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JP2095774A
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JPH03292113A (ja
Inventor
一登 上門
英夫 中元
智尚 天良
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松下冷機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、冷蔵庫,冷凍庫等に用いる断熱箱体に関する
ものである。
従来の技術 近年、省エネルギーの観点より発泡断熱材の熱伝導率を
低減し、断熱性能を向上することが強く望まれている。
このため代表的な発泡断熱材である硬質ウレタンフォー
ムの製造にあたっては、主原料として用いるポリエーテ
ルポリオール及びポリイソシアネート、助剤原料として
用いる整泡剤・触媒・発泡剤に対し、原料面から種々の
加善取組みがなされている。このような取組において特
に硬質ウレタンフォームの熱伝導率を低減するには、気
泡中のガス成分の気体熱伝導率を改善することが重要で
ある。特に発泡剤として、トリクロロフルオロメタン
(以下CFC-11と称する)や1,1−ジクロロ2,2,2−トリフ
ルオロエタン(以下HCFC-123と称する)を用い、気泡中
をガスとして満たすことが不可欠である。
しかしながら、ウレタンフォーム原料中の残留水分や断
熱箱体の面材から透過してくる水蒸気が、イソシアネー
ト原料や残存未反応のイソシアネートと反応し、発生し
た炭酸ガスがフォーム気泡中に含まれる現象を避けるこ
とができなかった。すなわち、CFC-11やHCFC-123のガス
熱伝導率が、0.0067〜76kcal/mh℃であるのに対し、炭
酸ガスの熱伝導率は0.0140kcal/mh℃と大きく、気体熱
伝導率を改善し、フォームの熱伝導率を向上していく上
で発生する炭酸ガスの存在が大きな問題であった。
従来、系中から発生する炭酸ガスの除去に対しては、例
えば、特開昭57-49628号公報に示されるような方法が提
案されている。この特開昭57-49628号公報を説明すると
ウレタン原料中に炭酸ガス吸着剤を添加し発泡させてウ
レタンフォームを生成するもので、これにより系中で発
生する炭酸ガスを吸着させ、除去することが特徴となっ
ている。
発明が解決しようとする課題 しかし、このようなウレタンフォームを断熱箱体の断熱
材に使用した場合、初期においては気泡中の炭酸ガスが
吸着除去されるため熱伝導率は小さく、優れた断熱性能
を示すが、一方、気泡中の圧力が低下するため、空気が
断熱箱体のプラスチック製の内箱材を透過し侵入し、断
熱性能が経時的に急激に悪化するという問題があった。
第3図で説明すると、1は断熱箱体で鉄板からなる外箱
2とABS樹脂製の内箱3、及び両箱間に一体発泡してな
る硬質ウレタンフォーム4から構成されている。内箱3
には汎用のABS樹脂を用いている。汎用のABS樹脂とは共
役ジエン系合成ゴムの存在下に10〜40重量%のシアン化
ビニル化合物と60〜90重量%の芳香族ビニル化合物との
単量混合物を重合させて得た、すなわちフラフト共重合
体にシアン化ビニル化合物の含有率が60〜90重量%であ
るシアン化ビニル化合物と芳香族ビニル化合物共重合体
を混合した樹脂組成物をいう。また、硬質ウレタンフォ
ーム4中にはあらかじめウレタン原料中に添加し発泡過
程で気泡中に分散した合成ゼオライト粉末からなる炭酸
ガス吸着剤が含まれている。
このような構成においては、気泡中に含まれる炭酸ガス
は、合成ゼオライト粉末が成る炭酸ガス吸着剤に吸着除
去され、硬質ウレタンフォーム4の熱伝導率は気体熱伝
導率が改善し小さくなり断熱性能は向上する。しかし、
経時的には、炭酸ガスが除去された分、気泡中の圧力は
低下し、内箱3を透過して空気がより多く侵入してく
る。この結果、断熱箱体1の断熱性能を悪化させる問題
があり、経時的にも優れた断熱性能を維持することが課
題であった。
本発明は、上記課題に鑑み、硬質ウレタンフォーム中に
含まれる炭酸ガスを吸着除去し、硬質ウレタンフォーム
の熱伝導率を改善すると共に、空気の侵入を防止し断熱
箱体の断熱性能を改善することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は、上記課題を解決するために、外箱と、炭酸ガ
ス吸着剤を含有する硬質ウレタンフォームと、共役ジエ
ン系合成ゴム13〜16重量部の存在下に52〜58重量%のシ
アン化ビニル化合物と42〜48重量%の芳香族ビニル化合
物との単量体混合物を重合させて得た。すなわちグラフ
ト共重合体にシアン化ビニル化合物の含有率が42〜48重
量%であるシアン化ビニル化合物と芳香族ビニル化合物
共重合体を混合した高ニトリルABS樹脂組成物を成型し
た内箱とより成る断熱箱体を形成するものである。
ここで、シアン化ビニル化合物としてはアクリロニトリ
ル、芳香族ビニル化合物としてはスチレン等を用いるこ
とができる。
作用 上記構成によって硬質ウレタンフォーム中に含まれる炭
酸ガスは、炭酸ガス吸着剤によって除去できると共に炭
酸ガスを吸着し気泡中の圧力が減少した場合にも、分子
構造が緻密で気体透過しにくい高ニトリルABS樹脂組成
物を内箱剤に使用しているため、空気の侵入は少なく、
経時的にも優れた断熱性能を示すのである。また、上記
構成による高ニトリルABS樹脂組成物は、断熱箱体の内
箱材として要求される真空成型性や外観品質等において
問題なく適用することが可能である。このように長期に
わたって断熱性能の優れた断熱箱体を提供することがで
きるのである。
実施例 以下、実施例をあげて本発明の断熱箱体を第1図〜第2
図を用いて説明する。なお、従来と同一構成のものにつ
いては同一番号を付して説明を省略する。
5は、内箱であり、表1に組成内容を示したようにシア
ン化ビニル化合物としてアクリロニトリルを、芳香族ビ
ニル化合物としてスチレンをモノマーとする高ニトリル
ABS樹脂組成物をコートハンガーダイ付き押し出し機で
溶融して平板に加工、この平板を真空成型機で成形した
ものである。この内箱5を外箱2にはめ込んだ後、表1
に示すような合成ゼオライト粉末(東ソー(株)製5A)
等の炭酸ガス吸着剤5、ウレタン原料を内箱5と外箱2
の両箱間に注入充填し、硬質ウレタンフォーム4を生
成、断熱箱体6を得ている。
なお、前記平板における内箱真空成形時の外観、内箱5
を外箱2にはめ込む際の内箱5のクラックの有無につい
ての結果を表1に示した。また、断熱箱体6に充填した
硬質ウレタンフォーム4の熱伝導率を発泡後1日後と54
0日後の条件でそれぞれ断熱箱体6からサンプリングし
て測定した結果を同様に表1に示した。
比較例として、組成内容の異なるABS樹脂組成物原料処
方の異なる硬質ウレタンフォームを用いたときの結果に
ついて同時に表1に示した(比較例A〜D)。
このように本発明の断熱箱体6は、長期にわたって優れ
た断熱性能を維持すると共に、内箱5の品質においても
問題なく、容易に安定して提供することが可能である。
実施例や比較例から判るように、炭酸ガス吸着剤を硬質
ウレタンフォーム4に添加した場合、初期においては、
気泡中の炭酸ガスが吸着除去され、硬質ウレタンフォー
ム4の熱伝導率は小さく断熱性能は改良されるが、540
日後では、モノマー混合物中のアクリロニトリルの組成
比が、52重量%以上のものから製造された高ニトリルAB
S樹脂組成物からなる内箱5でないと、熱伝導率が大き
く劣化していることが判った。これは、内箱5を形成す
るABS樹脂組成物の分子構造が緻密になり、空気の侵入
が小さくなるため、炭酸ガス吸着剤により気泡中の炭酸
ガスが吸着除去され気泡中の圧力が低下しても空気の侵
入による硬質ウレタンフォーム4の熱伝導率の劣化がな
いのである。なお、アクリロニトリルの組成比が58重量
%を越え共役ジエン系ゴム分が13%を下回ると、内箱5
の真空成型性や、外箱2にはめ込む際の耐クラック性の
弱さに起因した割れの発生があり、内箱5の品質確保の
上で大きな問題となるのである。
このように、熱伝導率の経時劣化を小さく、又、内箱5
の品質上も問題なく、優れた品質を有する断熱箱体6が
得られるのである。
発明の効果 以上のように本発明は、外箱と、炭酸ガス吸着剤を含有
する硬質ウレタンフォームと、共役ジエン系合成ゴム13
〜15重量部の存在下に52〜58重量%のシアン化ビニル化
合物と42〜48重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混
合物を重合させて得た高ニトリルABS樹脂組成物を成形
した内箱とよりなる断熱箱体であるから、硬質ウレタン
フォーム中に発生した炭酸ガスは容易に吸着除去が可能
である。また、炭酸ガスが炭酸ガス吸着剤により吸着さ
れ気泡中の圧力が低下した場合でも外部からの経時的な
空気の侵入を防ぐことができる。この結果、硬質ウレタ
ンフォームの熱伝導率は小さいままで経時的に維持さ
れ、優れた断熱性能を長期にわたって有する断熱箱体を
提供することができるのである。又、内箱は、真空成型
性や耐クラック性においても問題なく、優れた外観品質
を保持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における断熱箱体の一部を切
り欠いた斜視図、第2図は同断熱箱体の断面図、第3図
は従来例の断熱箱体の断面図である。 2……外箱、4……硬質ウレタンフォーム、5……内
箱、6……断熱箱体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:04 B29L 22:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外箱と、炭酸ガス吸着剤を含有する硬質ウ
    レタンフォームと、共役ジエン系合成ゴム13〜15重量部
    の存在下に52〜58重量%のシアン化ビニル化合物と42〜
    48重量%の芳香族ビニル化合物との単量体混合物を重合
    させて得た高ニトリルABS樹脂組成物を成形した内箱と
    よりなる断断箱体。
JP2095774A 1990-04-10 1990-04-10 断熱箱体 Expired - Lifetime JPH0777732B2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP2095774A JPH0777732B2 (ja) 1990-04-10 1990-04-10 断熱箱体

Applications Claiming Priority (1)

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JP2095774A JPH0777732B2 (ja) 1990-04-10 1990-04-10 断熱箱体

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JPH03292113A JPH03292113A (ja) 1991-12-24
JPH0777732B2 true JPH0777732B2 (ja) 1995-08-23

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JPH03292113A (ja) 1991-12-24

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