JPH0777330A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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JPH0777330A
JPH0777330A JP22080093A JP22080093A JPH0777330A JP H0777330 A JPH0777330 A JP H0777330A JP 22080093 A JP22080093 A JP 22080093A JP 22080093 A JP22080093 A JP 22080093A JP H0777330 A JPH0777330 A JP H0777330A
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heating
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amount
container
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JP22080093A
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Eriko Aoki
恵理子 青木
Naoko Obata
直子 小畑
Chie Tanaka
智恵 田中
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Harman Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】実際の調理物の温度を正確に表示する。 【構成】処理部6を、演算処理部、計時部及び記憶部で
構成する。計時部で温度調節領域以下の一定温度領域の
温度変化に要する時間を計測する。基準容器で基準量の
調理物を基準となる加熱状態で加熱した場合の温度セン
サ5の検出温度と調理物の温度との温度相関式を記憶部
で記憶する。基準容器で基準量の調理物を基準となる加
熱状態で行った場合における温度調節領域以下の一定温
度領域の温度変化に要する時間と、上記計時時間との差
より容器の種別、調理物の量及び加熱状態に応じた補正
値を演算処理部が決定する。そして、その補正値を用い
て演算処理部で温度相関式から算出された調理物の温度
の補正を行う。算出された補正温度を調理物の温度とし
て表示部9で表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、調理物の温度を表示す
る機能を備えた加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の加熱調理器としては特開平2−1
36616号公報で提案されたものがある。この加熱調
理器は、容器の底に接触して温度を検出する温度センサ
を備え、その温度センサで検出された温度から容器内の
調理物の温度を推定し、その推定した調理物の温度を表
示部で表示するようにしてある。ここで、この加熱調理
器では、上記調理物の温度を推定する方法として、予め
温度センサの検出温度と調理物の温度との温度相関式を
求めておき、その温度相関式を用いて温度センサの検出
温度から容器内の調理物の温度を推定するようにしてあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
加熱調理器の場合、一定の温度相関式を用いて調理物の
温度を推定するようにしてあるため、温度相関式を求め
た場合と異なる種別の容器、調理物の量、あるいは加熱
状態による調理が行われた場合に、表示部に表示される
調理物の温度が、実際の調理物の温度と大幅に異なると
いう恐れがある。
【0004】例えば、温度相関式を求めた場合と、同一
の容器、及び同一の加熱状態で調理を行ったとしても、
調理物の量が温度相関式を求めた場合より少ない場合、
実際の調理物の温度は温度相関式を求めた場合の調理物
の温度よりも高くなる。このため、この場合には実際の
調理物の温度より低い値が表示部に表示されることにな
る。
【0005】このような大幅に異なる表示が行われる
と、調理物が油などである場合には、発火などという危
険な状況を招き、またその表示を目安として調理を行っ
た場合に、調理が旨く行えないという問題を生じる恐れ
がある。本発明は上述の点に鑑みて為されたものであ
り、その目的とするところは、実際の調理物の温度を正
確に表示できる加熱調理器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、調理物を加熱する加熱手段と、
調理物を入れて加熱される容器の底に接触して温度を検
出する温度センサなどの温度検出手段と、上記加熱手段
の加熱状態を所望の状態に自動的に制御する機能を有す
る加熱制御手段とを備えた加熱調理器において、上記温
度調節領域以下の一定温度領域の温度変化に要する時間
を計測する計時手段と、基準容器で基準量の調理物を基
準となる加熱状態で加熱した場合の温度検出手段の検出
温度と調理物の温度との温度相関式を記憶する記憶手段
と、基準容器で基準量の調理物を基準となる加熱状態で
行った場合における温度調節領域以下の一定温度領域の
温度変化に要する時間と上記計時手段の計時時間との差
より容器の種別、調理物の量及び加熱状態に応じた補正
値を決定し、その補正値を用いて温度相関式から算出さ
れた調理物の温度の補正を行う演算手段と、上記演算手
段で算出された補正温度を調理物の温度として表示する
表示手段とを備えている。
【0007】また、請求項2の発明では、調理物を加熱
する加熱手段と、調理物を入れて加熱される容器の底に
接触して温度を検出する温度センサなどの温度検出手段
と、上記加熱手段の加熱状態を所望の状態に自動的に制
御する機能を有する加熱制御手段と、温度を段階的に切
換表示する表示手段とを備えた加熱調理器において、演
算手段の負担を軽減するために、上記温度調節領域以下
の一定温度領域の温度変化に要する時間を計測する計時
手段と、基準容器で基準量の調理物を基準となる加熱状
態で加熱した場合における表示手段の表示値の切換を行
う温度を記憶する記憶手段と、基準容器で基準量の調理
物を基準となる加熱状態で行った場合における温度調節
領域以下の一定温度領域の温度変化に要する時間と上記
計時手段の計時時間との差から、容器の種別、調理物の
量及び加熱状態に応じた補正値を決定し、その補正値を
用いて上記表示切換温度の補正を行う演算手段とを備
え、補正温度と温度検出手段の検出温度とが一致したと
き、演算手段が表示手段の表示値を切り換えるように制
御してある。
【0008】
【作用】請求項1の発明は、上述のように構成すること
により、容器の種別、調理物の量及び加熱状態に応じて
温度相関式から算出される調理物の温度を補正すること
を可能とし、算出された調理物の温度を実際の調理物の
温度にできるだけ近いものとする。
【0009】請求項2の発明は、上述のように構成する
ことにより、予め求めてある表示値の切換時における温
度検出手段の検出温度を、容器の種別、調理物の量及び
加熱状態に応じて補正することを可能とし、表示部の表
示温度を実際の調理物の温度にできるだけ近いものとす
る。しかも、演算手段で逐次温度相関式から調理物の温
度を算出する演算処理の代わりに、予め求めてある表示
値の切換時における温度検出手段の検出温度を、容器の
種別、調理物の量及び加熱状態に応じて補正することに
より、演算手段の処理を記憶するデータの補正だけで対
応可能とし、演算手段の負担を軽減する。
【0010】
【実施例】本発明を適用する加熱調理器の一例を図1に
示す。なお、本実施例の加熱調理器の構成は、基本的に
は、本発明者らによる先願である特開平5−52335
号公報の加熱調理器とほぼ同じである。本実施例の加熱
調理器は、ガステーブルコンロであり、図1に示すよう
に、電磁弁(あるいは比例制御弁でもよい)4を通して
供給されるガスを、加熱手段としてのバーナ1で燃焼
し、調理物3を入れた容器(以下、鍋である場合につい
て説明する)2を加熱して調理を行うものである。な
お、図1中には図示してないが、点火,消火及び火力調
整を行う点火つまみを備え、手動でも火力調整を行える
ようにしてある。
【0011】この加熱調理器では、自動的に火力を調節
して調理物の温度を一定に保つ温度調節機能と、所定の
調理状態で自動的にガスの供給を止める自動消火機能と
を備えている。ここで、温度調節機能は、例えば天麩羅
を揚げるといった油物調理を行う場合において、油の温
度を一定に制御する場合に用いられる。また、自動消火
機能は、例えば、煮物調理の際に、煮物が焦げ付いた場
合、あるいは油物調理の際に、油が発火する温度になっ
た場合に働く。
【0012】なお、本実施例の加熱調理器では、後述す
るようにして、煮物調理と油物調理(油で調理物を揚げ
る場合以外に、油で炒める場合も含む)を自動判別する
機能を備え、その自動判別と共に、上記自動消火及び温
度の自動調節を行う。以下、この調理モードを自動判別
モードと呼ぶ。さらに、この加熱調理器では、上記自動
判別モードに加えて、湯が沸いたことを検知して自動的
にガスの供給を止める湯沸かしモード、及び焼物を行う
場合に設定される焼物モードの設定が行えるようにして
ある。
【0013】上記調理モードの設定を行うために設定部
8を備えている。この設定部8は、モード設定用のスイ
ッチの他に、温度設定あるいは加熱時間などを設定する
設定操作部、及びその設定値あるいは現在値を表示する
表示部9を一体に備えている。なお、表示部9では設定
値と現在値のいずれを表示しているかが明確に分かるよ
うにしてあることは言うまでもない。
【0014】これらモードに応じたバーナ1の燃焼制御
はマイクロコンピュータで構成した処理部6が行う。こ
の処理部6は各調理モードに応じた処理プログラムを記
憶しており、調理物3の温度に応じて駆動部7を介して
電磁弁4の開状態を制御して、バーナ1の燃焼制御を行
う。つまり、本実施例の場合には、上記処理部6、駆動
部7及び電磁弁4で加熱制御手段を構成してある。
【0015】ところで、この種の加熱調理器においては
調理物3の温度を直接に検知することはできないので、
鍋2の底に接触する温度検出手段としてのサーミスタ等
の温度センサ5を用い、調理物3の温度を類推する方法
を採用している。本発明にかかる加熱調理器の基本機能
について以下に説明する。まず、自動判別モードにおい
て煮物を行う場合を説明する。この場合には、調理物が
水を多く含むので、沸騰時に温度が一定になる。そこ
で、これを利用して煮物調理が行われていることを自動
的に判別する。そして、この煮物調理の場合には、水分
が少なくなって、調理物が焦げ付き始めたとき、自動的
にガスの供給を止め、これにより焦げ付きを自動的に防
止するようにしてある。
【0016】この自動判別モードにおいて油物調理を行
う場合は、煮物調理の場合とは異なる温度変化を示すの
で、それを判別して油物調理であるとの判断を下す。そ
して、この油物調理の場合には、油が発火する温度(約
370°)になる前に、自動的にガスの供給を止め、油
の発火を自動的に防止する。なお、この油物調理の場合
にはバーナ1の火力を自動調整して、油の温度をほぼ一
定に保つ機能を備える。なお、この場合の自動温度調節
は特開平5−52335号公報の加熱調理器で提案され
た方法を採用しており、この点の説明は後述する。
【0017】湯沸かしモードでは、湯が沸くと温度が一
定になることを利用して湯が沸いたことを判別し、自動
的に消火を行う。焼物モードでは、バーナ1の火力が所
定温度以上に上昇しないように調節を行う。ここで、上
記所定温度以上に温度が高くなった場合には、自動消火
を行うようにしてある。
【0018】ところで、上述の場合において自動消火を
行った場合には、自動消火と共に、ブザーやランプなど
の報知手段により自動消火を行ったことを報知するよう
にしてある。また、上述したすべての調理モードに共通
に備える機能として、点火と同時に消し忘れ防止タイマ
を動作させ、そのタイマに設定された時間以上経過する
と、自動的に消火を行う消忘れ防止機能を備えている。
【0019】以下、自動判別モードにおいて油物調理を
行う場合に、調理物の温度を一定に保つ特開平5−52
335号公報で提案された自動温度調節方法について説
明する。つまり、この加熱調理器では、上述した設定部
8の設定操作部により油の温度を設定する。このとき、
温度センサ5で検出される温度が所定温度(図4におけ
る温度T6 であり、以下この温度を小火ポイントと呼
ぶ)に達するまでは、火力を大火とし、上記小火ポイン
トに達すると、火力を小火とする。そして、小火として
上記小火ポイントよりも低い所定温度(図4おけるT4
であり、以下この温度を大火ポイントと呼ぶ)まで温度
センサ5で検出される温度が低下した場合に、火力を大
火とするという動作を繰り返すことにより、油の温度を
ほぼ設定温度に保つようにしてある。
【0020】ここで、上記小火ポイント及び大火ポイン
トは、基準となる鍋を用いて基準量の油を一定状態で加
熱した場合を基準として設定することが一般的に行われ
ていた。しかしながら、このように小火ポイント及び大
火ポイント(以下、両者をまとめて呼ぶ場合には、温度
調節ポイントと呼ぶことにする)を固定設定した場合に
は、鍋の種類が上記基準となる鍋と異なる場合、油の量
が基準量と異なる場合、あるいはバーナ1の火力などに
より加熱状態が基準状態と異なる場合には、所望の温度
とする場合に必要な温度調節ポイントと実際の温度調節
ポイントが大きくずれる場合があり、所望の油の温度に
保つことができず、揚げものを美しく仕上げることがで
きないという問題があった。
【0021】そこで、特開平5−52335号公報の加
熱調理器では、概略的には、実際に調理を行う状況にお
いて、温度調節領域に達するまでの油の温度変化を捕ら
え、その温度変化から温度調節ポイントの補正すべき補
正量の判定を行い、すなわち、鍋種、油の量、及び加熱
状態に応じて変化する油の温度に対応させた補正を加
え、鍋種、油の量、及び加熱状態が異なる場合にも、所
望する油の温度を得ることができるようにしたものであ
る。
【0022】上記機能を達成する処理部6の構成を図2
に示す。処理部6は、温度センサ5の出力から温度を判
定する温度判定部61と、温度調節領域以下の一定温度
領域の温度変化に要する時間を計測するために設けられ
たの計時部63と、バーナ1の基準加熱状態で基準とな
る鍋に入れた基準量の調理物(油)を加熱した場合にお
ける上記一定温度領域の温度変化に要する時間(以下、
基準時間と呼ぶ)を記憶する記憶部64と、この基準時
間と計時部63で計時した時間との差から温度調節ポイ
ントを補正する補正量を決定し、その補正を加えた温度
調節ポイントに応じて加熱制御プログラムを実行する演
算処理部62とで構成してある。なお、実際の加熱制御
は、上記演算処理部62の処理結果として与えられる制
御指令に応じて駆動部7が電磁弁4を開閉制御して行
う。
【0023】以下に、実際の加熱状況と基準として想定
された加熱状況との差に応じて調節温度領域を補正する
動作を具体的に説明する。本実施例の場合には、油物調
理において設定可能な油の温度を、例えばT3 〜T7
すると、温度調節領域以下の一定温度領域としてはT1
〜T2 としてある。なお、上記補正対象とする領域T 1
〜T2 は最低設定温度T3 以下である必要があり、且つ
できるだけ最低設定温度T3 に近い温度であることが好
ましい。その理由は、余り温度の低いところであると、
温度センサ5として用いたサーミスタの検出温度にばら
つきを生じるからである。
【0024】そして、バーナ1の基準加熱状態で上記一
定温度領域T1 〜T2 の温度変化に要する時間である基
準データは次の条件で設定してある。つまり、基準とな
る容器としては直径24cmの鉄製のてんぷら鍋で、油
の量が1リットルの場合のT 1 〜T2 での温度変化に要
する時間t1 を基準値としてある。なお、ガスは現在一
般的に使用されている標準圧の天然ガス(13A−0−
2)を基準にしてある。
【0025】いま、所望の鍋で、所望の量の油を加熱し
たときにおけるT1 〜T2 での温度変化に要する時間を
計時部63で計時した結果がt2 あったとすると、基準
値との差はt2 −t1 =t3 となる。この差t3 を油に
加わる熱量に換算して演算処理部62で補正温度を求
め、温度調節ポイント(小火ポイント及び大火ポイン
ト)の補正を行う。その補正した温度調節ポイントに基
づいて演算処理部62は、バーナ1の小火,大火の切換
御を行う。つまりは、演算処理部62の処理結果に応じ
て駆動部7が動作し、バーナ1の火力調節を行う。
【0026】このようにすれば、実際の加熱状況を基準
として想定された加熱状況との差に応じて調節温度領域
を補正することができ、調節温度が所望の温度から大き
くずれることがない。よって、容器2の種類や油の量な
どに影響されることなく、油の温度をほぼ一定の状態に
保つことができ、従って揚げものを綺麗に仕上げること
ができる。なお、上記動作をまとめたフローチャートを
図3に示す。
【0027】ところで、上述の場合には大火ポイントも
補正する場合について説明したが、小火ポイントだけを
補正するようにしても、ほぼ同等の効果を期待すること
ができる。また、上記所望の鍋で、所望の量の油を加熱
したときにおけるT1 〜T2 での温度変化に要する時間
と基準データとの差1秒当たり補正データとして1℃補
正するようにしてもよい。これは、計時部63で計時し
た時間と基準データとの差を油に加わる熱量に換算して
補正する場合と、上記換算結果が大差ないことが確かめ
られているからである。従って、処理部6の処理プログ
ラムを簡素にする場合には上記方法を採用すればよい。
【0028】上記方法を採用し、且つ小火ポイントだけ
を補正する場合において、上記計時部63で計時した時
間と基準データの差がt3 であり、小火ポイントが例え
ばT 5 であったとすると、この際には小火ポイントをT
5 +t3 (℃)に補正すればよいことになる。さらに、
補正値の初期化は点火つまみをオフ(消火)したとき、
あるいは温度センサ5で検知される温度がT1 未満に下
がったときに行うようにすればよい。
【0029】以上の説明は、本発明の基本としての特開
平5−52335号公報の加熱調理器と同じ構成及び動
作に関する説明であったが、以下に本発明の特徴とする
油物調理における表示部9における油温度の表示方法に
ついて説明する。本実施例では、上述の場合と同様に、
例えば基準となる容器である直径20cmの鉄製のてん
ぷら鍋に入れた1リットルの油の量を、現在一般的に使
用されている標準圧の天然ガス(13A−0−2)で、
加熱したときの温度センサ5の検出温度と、実際の調理
物(油)の温度との関係式(以下、温度相関式と呼ぶ)
を予め求め、その温度相関式を、処理プログラムの形で
処理部6の記憶部64に記憶してある。
【0030】そして、実際の油物調理(天麩羅を揚げ
る)に際しては、上述した温度調節ポイントの補正と同
様にして、温度調節領域以下の一定温度領域の温度変化
に要する時間を計時部63で求める。この場合の計時結
果をt2 とした場合、その時間t2 とt1 との差(t2
−t1 =t3 )を求める。ここで、時間t1 は、基準と
なる容器としては直径20cmの鉄製のてんぷら鍋に入
れた1リットルの油を、標準圧の天然ガス(13A−0
−2)で加熱した場合における一定温度領域T1〜T2
での温度変化に要する時間である。
【0031】つまり、この差を求める処理により、上述
したと同様に鍋種、油量、及び加熱状態を加味した状態
で、油の加熱状態を推定する。そこで、上記基準時点t
1 と計時時間t2 との差t3 (=t2 −t1 )に応じ
て、演算処理部62で温度相関式から求められる調理物
(油)の温度に補正を加えて、実際の調理物の温度を算
出し、その温度を表示部9で表示する。
【0032】このようにすれば、鍋種、油量、及び加熱
状態を総合的に加味して調理物の温度が決定されるの
で、従来のように単に一定の温度相関式から調理物の温
度を求める場合のように、鍋種、油量、及び加熱状態に
よって、実際の調理物の温度と算出された調理物の温度
とが大きく異なるということが防止される。すなわち、
より実際の調理物の温度に近い調理物の温度が表示部9
で表示されることになる。
【0033】ところで、基本的には上記処理で実際の調
理物の温度を求めればよいのであるが、上記表示部9の
温度を正確に表示するために逐次上記処理を実行させる
と、処理部6の負担が大きくなる。そこで、処理部6の
負担を軽減するようにした具体的方法を以下に説明す
る。なお、以下の説明は、実際にこの種の加熱調理器で
用いられ、所定温度毎に(例えば、5℃きざみで)切り
換えるようにして、温度を段階的に切換表示する表示部
9を備える場合について説明を行う。つまり、この種の
加熱調理器の表示部9では、細かな温度表示を行うと、
上述のように温度が変化する場合に、その表示が読み取
りにくくなる。そこで、温度を段階的に切換表示するよ
うにしてある。なお、不要に温度が低い場合には、その
温度表示は行わず、所定温度に達した時点から表示を行
うものとして以下の説明を行う。
【0034】まず、上述したと同様に、基準の容器、基
準量、基準の加熱状態で、温度センサ5の検出温度と表
示部9で表示との関係を求めておく。例えば、油の温度
を180℃に設定した場合における温度センサ5の検出
温度と実際の油の温度との関係を次表に示す。
【0035】
【表1】
【0036】ここで、上記各表示値の切換時点における
温度センサ5の検出温度(以下、表示切換温度と呼ぶ)
を記憶部64に記憶しておく。つまり、この加熱調理器
の場合には温度相関式を記憶する代わりに、実際の表示
切換温度を記憶するのである。そして、基準となる鍋に
入った基準量の調理物を所定火力で加熱した場合におけ
る温度調節領域以下の一定温度領域(T1 〜T2 )の温
度変化に要する時間t 1 と、実際の調理における一定温
度領域(T1 〜T2 )の温度変化に要する時間との差か
ら、容器の種別、調理物の量及び加熱状態に応じた補正
値を演算処理部63で決定する。そして、その補正値が
得れた段階で、その補正値を用いて上記記憶した表示切
換温度の補正を行い、その表示切換温度と温度センサ5
で検出された温度とが一致した時点で、表示部9の表示
を切り換える。
【0037】このようにすれば、実質的には、温度相関
式を用いて実際の調理物の温度を求める場合と同様の結
果が得られる。しかも、処理部6における処理を大幅に
簡素にでき、処理部6の負担を大幅に軽減できる。な
お、上述の場合には表示切換温度自体を記憶するように
していたが、上記表の下部に示す表示の切換幅を記憶さ
せてもよい。ここで、表示開始温度が例えばT2 である
とすれば、その表示を開始する初期値T2 に対応する温
度センサ5の検出温度に上記切換幅を加算した値を、表
示切換温度とすればよい。このようにすれば、上述の場
合と同様に、処理部6の負担を軽減して、正確な調理物
の温度を表示することが可能となる。
【0038】ところで、上記基本となる温度相関式が1
つであると、表示値と実際の調理物の温度とに差が大き
くなることがある。そこで、この点を改善するために、
例えば一定に保つ温度を、低温、中温、及び高温の3種
類に分け、夫々の調節温度に応じて、夫々温度相関式を
求めておき、表示温度を補正を行うようにしてもよい。
この場合には、より正確に調理物の温度を表示できる利
点がある。なお、この場合にも、低温、中温、及び高温
の3種類毎に、表示切換温度を記憶しておき、その基準
となる表示切換温度に対して鍋種などに応じた補正を施
す方法を採用してもよいことは言うまでもない。また、
上述の場合には一定温度領域(T1 〜T 2 )が1つであ
ったが、複数設け、より正確に補正を行うようにしても
よいてもよい。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明は上述のように、調理物
を加熱する加熱手段と、調理物を入れて加熱される容器
の底に接触して温度を検出する温度センサなどの温度検
出手段と、上記加熱手段の加熱状態を所望の状態に自動
的に制御する機能を有する加熱制御手段とを備えた加熱
調理器において、上記温度調節領域以下の一定温度領域
の温度変化に要する時間を計測する計時手段と、基準容
器で基準量の調理物を基準となる加熱状態で加熱した場
合の温度検出手段の検出温度と調理物の温度との温度相
関式を記憶する記憶手段と、基準容器で基準量の調理物
を基準となる加熱状態で行った場合における温度調節領
域以下の一定温度領域の温度変化に要する時間と上記計
時手段の計時時間との差より容器の種別、調理物の量及
び加熱状態に応じた補正値を決定し、その補正値を用い
て温度相関式から算出された調理物の温度の補正を行う
演算手段と、上記演算手段で算出された補正温度を調理
物の温度として表示する表示手段とを備えているので、
容器の種別、調理物の量及び加熱状態に応じて温度相関
式から算出される調理物の温度の補正することができ、
算出された調理物の温度を実際の調理物の温度にできる
だけ近いものとすることができる。
【0040】また、請求項2の発明は上述のように、調
理物を加熱する加熱手段と、調理物を入れて加熱される
容器の底に接触して温度を検出する温度センサなどの温
度検出手段と、上記加熱手段の加熱状態を所望の状態に
自動的に制御する機能を有する加熱制御手段と、温度を
段階的に切換表示する表示手段とを備えた加熱調理器に
おいて、演算手段の負担を軽減するために、上記温度調
節領域以下の一定温度領域の温度変化に要する時間を計
測する計時手段と、基準容器で基準量の調理物を基準と
なる加熱状態で加熱した場合における表示手段の表示値
の切換を行う温度を記憶する記憶手段と、基準容器で基
準量の調理物を基準となる加熱状態で行った場合におけ
る温度調節領域以下の一定温度領域の温度変化に要する
時間と上記計時手段の計時時間との差から、容器の種
別、調理物の量及び加熱状態に応じた補正値を決定し、
その補正値を用いて上記表示切換温度の補正を行う演算
手段とを備え、補正温度と温度検出手段の検出温度とが
一致したとき、演算手段が表示手段の表示値を切り換え
るように制御してあるので、予め求めてある表示値の切
換時における温度を、容器の種別、調理物の量及び加熱
状態に応じて補正することができ、表示部の表示温度を
実際の調理物の温度にできるだけ近いものとすることが
できる。しかも、予め求めてある表示値の切換時におけ
る温度を、容器の種別、調理物の量及び加熱状態に応じ
て補正することにより、すなわち、演算手段で逐次温度
相関式から調理物の温度を算出する演算処理の代わり
に、記憶するデータの補正だけで対応できることによ
り、演算手段の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図である。
【図2】同上の処理部の構成を具体的に示した構成図で
ある。
【図3】同上の油の温度を一定に保つ動作を示すフロー
チャートである。
【図4】同上の温度調整方法の説明図である。
【図5】同上の調理物の温度表示を行う動作を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 バーナ 2 鍋 3 調理物 4 電磁弁 5 温度センサ 6 処理部 7 駆動部 8 設定部 9 表示部 62 演算処理部 63 計時部 64 記憶部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調理物を加熱する加熱手段と、調理物を
    入れて加熱される容器の底に接触して温度を検出する温
    度センサなどの温度検出手段と、上記加熱手段の加熱状
    態を所望の状態に自動的に制御する機能を有する加熱制
    御手段とを備えた加熱調理器において、上記温度調節領
    域以下の一定温度領域の温度変化に要する時間を計測す
    る計時手段と、基準容器で基準量の調理物を基準となる
    加熱状態で加熱した場合の温度検出手段の検出温度と調
    理物の温度との温度相関式を記憶する記憶手段と、基準
    容器で基準量の調理物を基準となる加熱状態で行った場
    合における温度調節領域以下の一定温度領域の温度変化
    に要する時間と上記計時手段の計時時間との差より容器
    の種別、調理物の量及び加熱状態に応じた補正値を決定
    し、その補正値を用いて温度相関式から算出された調理
    物の温度の補正を行う演算手段と、上記演算手段で算出
    された補正温度を調理物の温度として表示する表示手段
    とを備えて成ることを特徴とする加熱調理器。
  2. 【請求項2】 調理物を加熱する加熱手段と、調理物を
    入れて加熱される容器の底に接触して温度を検出する温
    度センサなどの温度検出手段と、上記加熱手段の加熱状
    態を所望の状態に自動的に制御する機能を有する加熱制
    御手段と、温度を段階的に切換表示する表示手段とを備
    えた加熱調理器において、上記温度調節領域以下の一定
    温度領域の温度変化に要する時間を計測する計時手段
    と、基準容器で基準量の調理物を基準となる加熱状態で
    加熱した場合における表示手段の表示値の切換を行う温
    度を記憶する記憶手段と、基準容器で基準量の調理物を
    基準となる加熱状態で行った場合における温度調節領域
    以下の一定温度領域の温度変化に要する時間と上記計時
    手段の計時時間との差から、容器の種別、調理物の量及
    び加熱状態に応じた補正値を決定し、その補正値を用い
    て上記表示切換温度の補正を行う演算手段とを備え、補
    正温度と温度検出手段の検出温度とが一致したとき、演
    算手段が表示手段の表示値を切り換えるように制御して
    成ることを特徴とする加熱調理器。
JP22080093A 1993-09-06 1993-09-06 加熱調理器 Withdrawn JPH0777330A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6566945B2 (en) 2000-05-25 2003-05-20 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Feedforward amplifier
US6838934B2 (en) 2001-11-06 2005-01-04 Ntt Docomo, Inc. Feedforward amplifier with dual loop
US7254377B2 (en) 2001-07-17 2007-08-07 Fujitsu Limited Parallel operation system of transmission amplifier
KR20170045962A (ko) * 2015-10-20 2017-04-28 에스케이매직 주식회사 알람쿡 가스레인지

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