JPH0776623A - カチオン性ポリマーの水分散液およびその用途 - Google Patents

カチオン性ポリマーの水分散液およびその用途

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JPH0776623A
JPH0776623A JP1675894A JP1675894A JPH0776623A JP H0776623 A JPH0776623 A JP H0776623A JP 1675894 A JP1675894 A JP 1675894A JP 1675894 A JP1675894 A JP 1675894A JP H0776623 A JPH0776623 A JP H0776623A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規なエチレン系共重合体を原料とするカチ
オン性ポリマーの水分散液を提供するとともに、該水分
散液を用いた、半導電性積層体、静電記録可能な積層体
及び紙の製造方法を提供する。 【構成】 エチレン−ジメチルアミノプロピルアクリル
アミド共重合体を水中で塩酸との4級塩となし、ついで
エピクロルヒドリンを付加反応させてなるエピクロルヒ
ドリン反応物に対して、さらにジエタノールアミンを付
加反応させて得られることを特徴とするカチオン性ポリ
マーの水分散液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新しいエチレン系共重
合体を原料とするカチオン性ポリマーの水分散液に関す
るものである。
【0002】本発明によるカチオン性ポリマーの水分散
液の第1の工業的利用は、紙もしくはプラスチックスフ
ィルムなどの基材に含浸もしくは塗布した後に乾燥し
て、柔軟かつ耐水性ある耐電防止性ないしは半導電性の
塗膜を形成せしむることにある。例えば、静電記録体、
すなわち絶縁性基体上に導電層をもうけ、さらに、その
上に記録層をもうけた積層体の表面に電気信号による潜
像パターンを形成せしめ、続いて帯電した粉状トナーを
定着させて顕像化する方式の記録体への応用等が重要で
ある。すなわち、本発明によるカチオン性ポリマーの水
分散液を、単独または金属酸化物系半導体と組み合せた
形態で導電層に使用することにより、塗膜物性と記録性
の優れた静電記録体をつくることができる。
【0003】本発明によるカチオン性ポリマーの水分散
液の第2の工業的利用は、製紙用添加剤としての用途に
ある。すなわち、紙を抄造する工程で本発明によるカチ
オン性ポリマーの水分散液を添加することにより、強サ
イズ性と高い湿潤強度が同時に付与されるので、例え
ば、紙器や耐水強化段ボール用の原紙などに好適に利用
される。さらに、表面抵抗値や体積抵抗値の低下効果を
活用して、防塵紙やIC部品包装紙などの分野、ヒート
シール性を活用してヒートシール紙などの分野、染料や
顔料の固着性を活用して合成化粧板原紙や色紙などの分
野への利用も期待できる。
【0004】
【従来の技術】本発明によるカチオン性ポリマーの水分
散液の第1の利用分野である導電層形成剤もしくは帯電
防止剤について述べると、従来より紙もしくはプラスチ
ックスフィルムなどの絶縁性基材に含浸もしくは塗布し
た後、乾燥するタイプのポリマー水分散液がいくつか提
案されている。なかでも、特公昭 48-7871号公報および
特公昭 49-34150 号公報等に記載されている、ポリスチ
レンをクロロメチル化し、第3級アミンと反応させ4級
塩とした、水分散液のポリスチレン系カチオン性ポリマ
ーが良く知られている。しかしながら、ポリスチレン系
カチオン性ポリマーは、紙もしくはプラスチックスフィ
ルム上へ塗布乾燥した場合、塗膜が柔軟性に欠けるた
め、基材がカールをおこしたり、保存中に塗膜割れを生
じる等、表面の導電性に悪影響を与える現象が見られ
る。
【0005】また、特開昭 55-9524号公報および特開昭
55-33133 号公報等に記載の如く、カチオン性ポリマー
を静電記録体の導電層に用いる場合は、一般的に導電性
の向上および表面抵抗値の湿度依存性の減少の目的で金
属酸化物半導体等と混合するが、ポリスチレン系カチオ
ン性ポリマー単独では無機フィラーの受容性の点で不十
分であるという欠点を有する。この金属酸化物半導体の
受容性は、特に低湿度雰囲気下での記録画像の安定性と
いう点で重要である。
【0006】一方、エチレン共重合体を原料とするカチ
オン性ポリマー水分散液としては、特開昭 47-16542 号
公報に示されるエチレンとアミノアルキルアクリレート
系化合物との共重合体を酸と水中で反応させることによ
り得られる水分散液が良く知られている。この水分散液
は、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタンなどの金属酸化物
半導体等の無機フィラーの受容性にすぐれ、紙もしくは
プラスチックスフィルム等の基材に塗布、乾燥して得ら
れる塗膜は、半導電性であり、かつ柔軟性を有し、さら
に耐水、耐溶剤性を有するという特長がある。しかしな
がら、エチレンとアミノアルキルアクリレート系化合物
との共重合体を原料とした水分散液は、上記の如く多く
の利点を有するにもかかわらず、紙もしくはプラスチッ
クスフィルム等の基材に塗布、乾燥して得られる塗膜の
表面抵抗値が、ポリスチレン系カチオン性ポリマーに比
較して大きいため静電記録体の導電層に使用した場合、
十分な記録性能を得ることができず、未だ実用に供する
までには至っていない。
【0007】次に、本発明のカチオン性ポリマーの水分
散液の第2の利用分野である製紙用添加剤について述べ
ると、紙を抄造する工程でパルプの水スラリー中に添加
することにより、紙にサイズ性と湿潤強度を同時に付与
できる点で、特開昭 58-98304 号公報および特開昭 58-
180697号公報に記載されている方法は注目される。すな
わち、該公報にはエチレンとアミノアルキルアクリレー
ト系コモノマーとの共重合体を水中にて各種の有機酸も
しくは無機酸の4級塩となし、ついでエピハロヒドリン
を付加反応させる方法で得られるところの水分散液の効
果が例示されている。
【0008】しかしながら、本発明者らが該技術の実用
化に向けての検討を重ねたにもかかわらず、期待するレ
ベルの効果を発現するに必要な該エチレン−アミノアル
キルアクリレート系共重合体を原料とする水分散液の添
加量が比較的に大きく、またその効果も、一般的なサイ
ズ剤と湿潤紙力向上剤を併用する方法に比べても必らず
しも満足できるレベルではなく、未だに実用に供するま
でに至っていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のごときエチレンとアミノアルキルアクリレート系コモ
ノマーとの共重合体を原料とする水分散液の有する種々
の問題点、すなわち、紙もしくはプラスチックスフィル
ムなどの基材に含浸もしくは塗布した後に乾燥して得ら
れる塗膜の導電レベルの不充分な点、あるいは、紙の抄
造工程に添加して得られるサイズ性と湿潤紙力の同時付
与効果の不充分な点を解決して、例えば、静電記録体の
導電層用途や、製紙用添加剤として性能面でも経済性の
面でも充分に実用化し得るところの新しいエチレン系共
重合体を原料とするカチオン性ポリマーの水分散液を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の問
題点を解決すべく鋭意検討した結果、エチレンとアミノ
アルキルアクリルアミド系コモノマーとの新規共重合体
を原料としたカチオン性ポリマーの水分散液が、例え
ば、エチレンとアミノアルキルアクリレート系コモノマ
ーとの共重合体を原料とした従来技術によるカチオン性
ポリマー水分散液に比較して格段に優れた導電性の塗膜
形成能をもち、かつ、製紙用添加剤としても格段に優れ
たサイズ性と湿潤紙力の同時付与効果のあることを見出
し、本発明に至った。
【0011】すなわち、本発明は、エチレンを40〜8
0重量%と一般式(A) (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 およびR3
水素または炭素数1ないし4のアルキル基、nは2ない
し4の整数を示す)で示される1種または2種以上のア
ミノアルキルアクリルアミド系コモノマー60〜20重
量%とからなり、メルトインデックス(JIS K-6760に準
拠)が10〜1,000g/10分であるエチレン系共重合体を水
中で塩酸との4級塩となし、ついでエピハロヒドリン系
化合物を付加反応させてなるエピハロヒドリン反応物に
対して、さらに、アルキロールアミン化合物を付加反応
させて得られることを特徴とするカチオン性ポリマーの
水分散液に関するものである。
【0012】さらに、本発明は、これらカチオン性ポリ
マーの水分散液を用いた用途の製造方法である、下記
(a)〜(d)をも包含するものである。 (a)カチオン性ポリマーの水分散液を紙もしくはプラ
スチックスフィルム上に塗布した後、乾燥することを特
徴とする半導電性積層体の製造方法。 (b)カチオン性ポリマーの水分散液を紙もしくはプラ
スチックスフィルム上に塗布した後、乾燥してなる半導
電性積層体上に、さらに、誘電層用の樹脂溶液を塗布し
た後、乾燥することを特徴とする静電記録可能な積層体
の製造方法。 (c)カチオン性ポリマーの水分散液を抄紙工程でパル
プスラリー中に添加することを特徴とする紙の製造方
法。 (d)カチオン性ポリマーの水分散液を含浸加工するこ
とを特徴とする紙の製造方法。
【0013】本発明による水分散液の第1の特長は、金
属酸化物半導体などの無機フィラーの受容性に優れるば
かりでなく、紙もしくはプラスチックスフィルムなどの
基材に含浸もしくは塗布した後、乾燥して得られる塗膜
が柔軟なので、塗膜割れや基材のカールといったトラブ
ルの誘発の心配がない点、および塗膜の耐水性や耐溶剤
性が良い点で、市販されているポリスチレン系カチオン
性ポリマー水分散液よりも実用上の信頼性が高いことで
ある。また、塗膜の表面抵抗値についても、従来技術で
あるところのエチレンとアミノアルキルアクリレート系
コモノマーとの共重合体を原料としたカチオン性ポリマ
ー水分散液から得られる塗膜に比べ格段に小さく、ポリ
スチレン系カチオン性ポリマー水分散液からの塗膜と比
較しても優れる。
【0014】本発明による水分散液の第2の特長は、紙
の抄造工程で添加して得られるところのサイズ性と湿潤
紙力の同時付与効果が、従来技術であるエチレンとアミ
ノアルキルアクリレート系コモノマーとの共重合体を原
料としたカチオン性ポリマー水分散液を添加する場合に
比較して格段に大きいので、より少ない添加量にても実
用上の目標を達成できる点にある。
【0015】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明による水分散液の原料として使用されるエチレンと
アミノアルキルアクリルアミド系コモノマーとからなる
エチレン系共重合体とは、エチレン40〜80重量%、
好ましくは50〜75重量%と前記一般式(A)で示さ
れる1種または2種以上のアミノアルキルアクリルアミ
ド系コモノマー60〜20重量%、好ましくは50〜2
5重量%を、例えば、高温、高圧下にラジカル重合させ
ることにより得られる共重合体である。
【0016】ここで、アミノアルキルアクリルアミド系
コモノマーの含有量が20重量%未満、すなわちエチレ
ン含有量が80重量%を超える場合には、水中で塩酸4
級塩とした後、エピハロヒドリン系化合物を付加反応さ
せた後も親水性に乏しく、均一な微粒子よりなる安定な
水分散液が得られない。また、エチレン含有量が40重
量%未満、すなわちアミノアルキルアクリルアミド系コ
モノマーの含有量が60重量%を超えるエチレン系共重
合体を原料とした場合には、その塩酸4級塩のエピハロ
ヒドリン系化合物の付加反応による水分散液から得られ
る塗膜の耐水性が不足し、また、膜強度が弱すぎるた
め、例えば、静電記録体の導電層に用いた場合には、鉛
筆やボールペンによる加筆ができなくなり、また、製紙
用添加剤としてもサイズ性の改良効果が不充分となる。
【0017】本発明による水分散液の原料となる上記エ
チレン系共重合体のメルトインデックス(JIS K-6760に
準拠)は、水分散液の粘度および該水分散液を乾燥して
得られる塗膜の物性、特に膜強度の点から、10〜1,000g
/10分、好ましくは30〜500g/10分である。
【0018】本発明による水分散液の原料として使用さ
れるエチレン系共重合体は、例えば、特公昭 42-22523
号公報および特公昭 53-6194号公報などに記載の高圧ラ
ジカル重合法により製造することができる。すなわち、
圧力 500〜3,000 kg/cm2 、温度 100〜300 ℃の条件
で、酸素、有機過酸化物、ジアゾ化合物などの遊離基触
媒とともに、エチレンと該アミノアルキルアクリルアミ
ド系コモノマーを攪拌槽型もしくは管型の反応器に連続
的に供給し、重合される。分子量を調節するためにエタ
ン、プロパン、プロピレンなどの各種連鎖移動剤を使用
しても良い。
【0019】本発明において使用されるエチレン系共重
合体用のアミノアルキルアクリルアミド系コモノマーの
好ましい具体例としては、ジメチルアミノエチルアクリ
ルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジ
メチルアミノブチルアクリルアミド、ジエチルアミノエ
チルアクリルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリル
アミド、ジエチルアミノブチルアクリルアミド、ジ−n
−プロピルアミノエチルアクリルアミド、ジ−n−プロ
ピルアミノプロピルアクリルアミド、N−(1,1−ジ
メチル−3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド
など、およびこれらに対応するメタクリルアミド誘導体
などである。これらは1種または2種以上混合して用い
られる。特に好ましいコモノマーは、ジメチルアミノプ
ロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタク
リルアミド、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、お
よびジメチルアミノエチルメタクリルアミドである。
【0020】本発明において、水分散液から得られる塗
膜の柔軟性を増したり、ヒートシール温度を下げる目的
などのために、該エチレン系共重合体は、エチレンとア
ミノアルキルアクリルアミド系コモノマー以外に、共重
合可能な少なくとも1種以上のエチレン性不飽和コモノ
マー、たとえば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、ジメチルアミノエチルメタ
クリレート、ジメチルアミノエチルアクリレートなどを
20重量%以内で共重合させた3元共重合体もしくは多
元共重合体であってもよい。
【0021】本発明において4級塩化の反応に用いる塩
酸の量は、原料として使用されるエチレンとアミノアル
キルアクリルアミド系コモノマーとの共重合体中のアミ
ノ基100モル部に対して、50〜200モル部、好ま
しくは80〜150モル部の範囲である。塩酸の量が5
0モル部未満の場合には親水性に乏しく、後段でエピハ
ロヒドリン系化合物を付加させても、均一な微粉子から
なる安定な低粘度水分散液は得られ難く、また、逆に塩
酸の量が200モル部を超える場合には、水分散液から
得られる乾燥塗膜の耐水性が不足し、膜強度も充分とは
言い難い。
【0022】上述の塩酸による4級塩化反応は、通常、
水100重量部に対して、ペレットあるいは粉体形状な
どの該エチレン系共重合体を5〜35重量部を投入後、
常圧で60〜100℃の温度にて、30〜120分攪拌
することで充分達成できる。なお、該4級塩化反応の段
階ではエチレン系共重合体の形状がくずれずに、単に塩
酸水溶液を吸収して膨潤した状態にとどまる場合もある
が、後段でおこなうエピハロヒドリン系化合物の付加反
応により微細な粒子の水分散液となるので、問題ではな
い。
【0023】上述の方法で得られたエチレン系共重合体
の塩酸4級塩は、ついでエピハロヒドリン系化合物の付
加反応により、均一で安定なエピハロヒドリン反応物と
なる。該エピハロヒドリン反応物は、水分散液としても
有用である。エピハロヒドリン系化合物としては、エピ
クロルヒドリン、エピブロムヒドリンなどが挙げられる
が、特にエピクロルヒドリンが好適である。
【0024】エピハロヒドリン系化合物は、エチレン系
共重合体中のアミノ基100モル部に対して、50〜2
00モル部、好ましくは80〜150モル部の範囲で添
加される。添加量がこの範囲よりも少ないと、均一な微
粉子からなる安定な低粘度エピハロヒドリン反応物は得
られ難い。また、逆に添加量がこの範囲より多い場合に
は、エピハロヒドリン反応物から得られる乾燥塗膜の耐
水性が不足し、膜強度も充分とは言い難く、実用上問題
となる場合がある。
【0025】エピハロヒドリン系化合物による付加反応
は、通常、20〜100℃、好ましくは40〜90℃の
温度で、30〜300分間、攪拌下に行なわれる。エピ
ハロヒドリン系化合物の添加方法には特別の制限はな
く、一括法、連続法、間けつ法などいずれの方法でも良
い。
【0026】さらに、本発明によるカチオン性ポリマー
の水分散液は、上述のごとく、エチレンとアミノアルキ
ルアクリルアミド系コモノマーとの共重合体を水中で塩
酸との4級塩となし、ついでエピハロヒドリン系化合物
を付加反応させてなる、エピハロヒドリン反応物に対し
て、さらにアルキロールアミン化合物を付加反応させる
ことにより得ることができる。
【0027】アルキロールアミン化合物としては、例え
ばエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノ
ールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジヒドロキ
シプロピルアミン、ビス(ジヒドロキシプロピル)アミ
ン、トリス(ジヒドロキシプロピル)アミンなどが挙げ
られる。また、エチレンジアミンのエチレンオキサイド
4モル付加物、プロピレンジアミンのエチレンオキサイ
ド4モル付加物等の多価アミンとアルキレンオキサイド
との反応により得られる多価アミン多価アルコール化合
物等も含まれる。好ましくは、ジエタノールアミンであ
る。
【0028】アルキロールアミン化合物は、該エチレン
系共重合体中に存在するアミノ基100モル部に対し
て、20〜200モル部、好ましくは50〜150モル
部の範囲で使用される。この範囲よりも使用量が少ない
と、得られた水分散液を基材に塗布乾燥して得られる塗
膜の表面抵抗値の低下効果が充分でない。また、該範囲
より使用量が多いと、未反応の過剰のアルキロールアミ
ン化合物が存在するため、塗膜が不均一となるばかりで
なく、吸湿性が大きくなるため、表面抵抗値の湿度依存
性が大となり好ましくない。また、アルキロールアミン
化合物の付加反応は通常20〜200℃、好ましくは4
0〜100℃の温度で1時間〜10時間行なわれる。
【0029】こうして得られた水分散液は、例えば、該
水分散液を塗布乾燥して得られる塗膜の表面抵抗値を一
層小さくすることができるという効果を有する。
【0030】本発明によるカチオン性ポリマーの水分散
液を紙もしくはプラスチックスフィルムなどの基材に塗
布後、例えば、約50〜150℃の熱風で水分を乾燥す
ることにより半導電性積層体(a)を得ることができ
る。水分を乾燥した後に残る不揮発分(以下、これを固
形分と呼称する)は、水100重量部に対し5〜60重
量部、好ましくは10〜50重量部の範囲が適当であ
る。該固形分が60重量部を超えると、水分散液の粘度
が高くなり、流動性がなくなるので、紙もしくはプラス
チックスフィルムなどへのコーティングなどの作業性が
低下する。また、5重量部未満では、水分散液の生産効
率が悪くなるばかりでなく、流通時の経費ならびにコー
ティング後の乾燥エネルギーの観点からも得策でない。
【0031】該半導電性積層体(a)の基材として使用
されるプラスチックスフィルムとしては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリテ
トラフルオロエチレン等の未延伸あるいは延伸フィルム
が好適である。またその他のプラスチックスフィルムも
用いることができる。
【0032】本発明の水分散液を紙もしくはプラスチッ
クスフィルム基材に塗布乾燥することにより得られる半
導電性積層体(a)は、透明性が良好で、柔軟で強じん
な塗膜を有し、薄膜化も可能である。さらに、該半導電
性積層体(a)の塗膜は水不溶性となり、湿気あるいは
水分に対し、すぐれた安定性を示す。
【0033】また、本発明によるカチオン性ポリマーの
水分散液をフィルム以外のプラスチックス成形品に塗布
して用いることも可能である。該成形品としては、射出
成形、押出成形、中空成形、プレス成形等により得られ
る成形品が挙げられる。
【0034】本発明による該半導電性積層体(a)上
に、さらに、誘電層用の樹脂溶液を塗布後、例えば、約
50〜150℃の熱風で乾燥することにより、静電記録
可能な積層体(b)を得ることができる。
【0035】該積層体(b)において、本発明による水
分散液は導電層を形成する役割を果たす。本発明の水分
散液を塗布、乾燥した半導電性積層体(a)上に塗布す
る誘電層用の樹脂溶液としては、アクリル系樹脂、塩化
ビニル系樹脂、ブチラール系樹脂等に筆記性、捺印性、
自然観を付与するために酸化チタン、炭酸カルシウム、
デンプン、クレーなどのフィラーや顔料を微粒子状に分
散させた塗料が一般的に用いられる。該塗料を乾燥後の
膜厚が5〜10μm程度になるように塗布する。その表
面抵抗値は常温常湿下で1012〜1015Ω程度であるこ
とが好ましい。
【0036】本発明の水分散液を静電記録体の導電層の
形成を目的として使用する場合に、酸化亜鉛、亜酸化
銅、酸化インジウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化コバ
ルト、酸化ニッケル、五酸化タンタル、五酸化バナジウ
ム、三酸化タングステン、三酸化モリブデンまたはこれ
らの化合物にドーパントをドープしたもの等の金属酸化
物半導体を添加することは、形成された導電層の抵抗値
を一層小さくする効果があるばかりでなく、静電記録を
行なう場合の記録濃度の湿度依存性を小さくするのにも
有効である。
【0037】本発明による水分散液を用いて静電記録体
の導電層を形成した場合、得られた静電記録体は、記録
濃度の湿度依存性が小さく、さらには記録性の経時変化
の少ないものが得られる。また、帯電防止剤として用い
た場合には、帯電防止性能の持続性にすぐれたものが得
られる。
【0038】また、本発明の水分散液に対し、必要に応
じて、染料、顔料、充填剤、界面活性剤、帯電防止剤、
可塑性、滑剤、分散剤、消泡剤およびポリビニルアルコ
ールなどの水溶性樹脂などを添加することも可能であ
る。
【0039】本発明による水分散液を抄紙工程でパルプ
スラリー中に添加して得られる紙(c)および該水分散
液を含浸加工して得られる紙(d)は、該水分散液を使
用せずに得られる紙に比べ、格段に強いサイズ性および
湿潤紙力を有する。
【0040】抄紙工程において、いわゆる内添法で加工
するには、通常パルプスラリー中に、本発明による水分
散液の状態にあるカチオン性ポリマーを、乾燥パルプ1
00重量部に対して 0.1〜5重量部添加して抄紙後、約
50〜150℃で数秒から数分間熱処理して乾燥する。
この場合、ワックス類、シリコーン類、フッ素系樹脂類
などの撥水剤を併用することもできる。
【0041】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によるエチレ
ンとアミノアルキルアクリルアミド系コモノマーとの共
重合体からなる水分散液は、紙もしくはプラスチックス
フィルムなどの基材に塗布し乾燥することにより、導電
レベルが飛躍的に向上した塗膜を提供するものであり、
例えば静電記録体の導電層用のポリマーとしても十分に
利用できる。さらには、抄紙工程において、内添加工法
もしくは含浸加工法を適用することにより、紙のサイズ
度と湿潤紙力を同時に向上せしめることが可能である。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0043】実施例1 1000mlのガラスフラスコに水360g、エチレンと
ジメチルアミノプロピルアクリルアミドの重量比が5
9:41のペレット状のエチレン系共重合体(メルトイ
ンデックス; 300g/10分,JIS K-6760準拠) 100g
と36%塩酸27g(共重合体のアミノ基100モル部
に対し、塩酸100モル部に相当する、したがって、対
アミノ基モル比は 1.0) を仕込み、常温から100℃ま
で攪拌下に30分で昇温後、100℃にて60分間還流
下で攪拌を続けた。ペレットがくずれてスラリー状の粘
稠な固液混合物となった。引続いて、攪拌下80℃まで
冷却したのち、エピクロルヒドリン24g(共重合体の
アミノ基100モル部に対し、エピクロルヒドリン10
0モル部に相当する、したがって対アミノ基モル比は
1.0) を30分間で滴下し、さらに270分間、80℃
で攪拌し続けることにより、淡褐色の均一なエピクロル
ヒドリン反応物を得た。該反応物のpH(25℃)は
5.6、粘度(25℃)は49cps 、分散ポリマーの粒子
径は 0.1ミクロン以下であった。なお、エピクロルヒド
リン反応物を100℃の熱風で加熱して水分蒸発後に残
った固形分は、26重量%であった。得られたエピクロ
ルヒドリン反応物490grを1000mlのガラスフラス
コ中で引き続き攪拌しながら、80℃にて、ジエタノー
ルアミン28g(共重合体のアミノ基100モル部に対
し、ジエタノールアミン100モル部に相当する、した
がって対アミノ基モル比は 1.0) を投入した。80℃に
て300分間攪拌した後、冷却することにより、淡褐色
の均一な水分散液「A−I」を得た。「A−I」のpH
(25℃)は 6.9、粘度(25℃)は17cps 、分散ポ
リマーの粒子径は 0.1ミクロン以下であり、固形分は3
0重量%であった。
【0044】実施例2〜4 アミノアルキルアクリルアミド系コモノマーの組成およ
びメルトインデックスの異なる各種のペレット状エチレ
ン系共重合体を原料として、実施例1に記述したと同様
の方法によって、表1に示すところの各種の水分散液
「A−I'」〜「C−I」を得た。いずれも粒子径が1ミ
クロン以下で、低粘度の安定な水分散液であった。
【0045】比較例1及び2 導電コーティング剤、もしくは製紙用添加剤としての性
能について、エチレンとアミノアルキルアクリルアミド
系コモノマーとの共重合体からなる本発明による水分散
液と比較する目的で、エチレンとアミノアルキルアクリ
レート系コモノマーとの共重合体を原料として、実施例
1と同様の方法により、表1に示すところの水分散液
「R−1」及び「R−2」を得た。いずれも、水分散液
の性状の点では、本発明による水分散液と類似で、粒子
径が1ミクロン以下であり、粘度も低かった。
【0046】比較例3 50重量%のジメチルアミノプロピルアクリルアミドを
含むメルトインデックスが55のエチレン系共重合体を
原料として、対アミノ基モル比 1.3の量の塩酸により、
実施例1と同様の方法で固形分24重量%の4級塩とし
て水分散液を得たが、スラリー状の粘稠な固液混合物で
あった。
【0047】比較例4 15重量%のジメチルアミノプロピルアクリルアミドを
含むメルトインデックスが100のエチレン系共重合体
を原料として、実施例1と同様の方法で水分散液の作製
を試みたが、原料ペレットの形状がくずれ切れずに均一
な水分散液にはならなかった。
【0048】実施例5 実施例1で得られた水分散液「A−I」を、上質紙(坪
量84g/m2 )上に#10バーコーターを使用して塗
工し、熱風循環式乾燥器にて100℃、5分間乾燥を行
なって塗工固形分 1.2g/m2 の均一な塗工膜を有する
カール性の全くない塗工紙(半導電性積層体(a)に相
当)を得た。この塗工紙面の表面電気抵抗値を抵抗計
(超絶縁計SM-10E型、東亜電波工業社製)で、印加電圧
100V、湿度30、50、70%RH、温度23℃に
て測定したところ、表2に示すごとく、それぞれ、5×
107 、8×106 、および9×105 Ωであった。な
お、塗工前の紙の表面抵抗値は、湿度50%RHで4×
1013Ωであった。さらに、この半導電性の表面を有す
る塗工紙に、誘電層用コーティング剤「C」(阪田商会
社製、酢酸ビニル−塩化ビニル−ビニルアルコール共重
合体系樹脂、メチルエチルケトン溶液固形分28重量
%)70重量部に対して、炭酸カルシウム微粉末ソフト
ン登録商標 1800(備北粉化工業社製、平均粒径1.
25ミクロン)30重量部を混合した分散液を、#10バ
ーコーターを使用して塗工し、ドラフト内で通風乾燥し
た後、熱風循環式乾燥器にて100℃、5分間乾燥を行
なって、塗工固形分が 6.0g/m2 である静電記録用の
塗工紙(積層体(b)に相当)を得た。この静電記録紙
を用い、湿度30%RHにて静電記録試験機(静電プロ
ッターEP101 、A0型;松下電送社製)による静電記録試
験を行なったところ、極めて鮮明な記録画像を得た。評
価結果を表2に示す。
【0049】実施例6〜8 実施例2、実施例3および実施例4で得られた各々の水
分散液サンプル「A−I'」「B−I」および「C−I」
を使って、実施例5の前段に記載された方法と同じ方法
により、光沢性のある均一な塗工膜を有するカール性の
全くない塗工上質紙を得た。表面抵抗値は各々、表2に
示すごとくいずれも満足できるレベルであった。さら
に、これらの半導電性の表面を有する塗工紙を使って実
施例5後段に記載の方法と同じ方法で誘電層をコーティ
ングして得た塗工紙の静電記録性も、いずれの場合にも
極めて良好であった。
【0050】比較例5及び6 比較例1および比較例2で得られた水分散液サンプル
「R−1」と「R−2」を使って、実施例5前段に記載
された方法と同じ方法により塗布、乾燥して得られた塗
工上質紙の表面抵抗値は、表2に示すごとく比較的大き
い値であった。そのために、これらの塗工紙より、実施
例5後段に記載された方法と同じ方法で作った静電記録
紙の性能は不良で、全体的に不鮮明でドット抜けの多い
印字パターンしか得られなかった。以上、それぞれ実施
例5、6、7および実施例8との比較から、エチレンと
アミノアルキルアクリルアミド系コモノマーとの共重合
体を原料とする水分散液を使用した方が、エチレンとア
ミノアルキルアクリレート系コモノマーとの共重合体を
原料とする水分散液を使用するよりも導電性の大きい塗
膜が得られ、したがって、より高性能な静電記録紙を作
れることが明らかである。
【0051】実施例9 カナダ標準法で測定した濾水度410ccの N-BKP/L-BK
P =1/1の 1.0重量%パルプスラリー中に実施例4で
得た水分散液「C−I」を、表3に示す添加量を加え、
200回転で2分間攪拌した。次に、TAPPI スタンダー
ドシートマシンを用いて抄紙し、110℃で所定時間乾
燥して坪量80g/m2 の手抄紙(紙(c)に相当)を
得た。得られた紙のサイズ度と湿潤強度を表3に示し
た。
【0052】比較例7 比較例1で得られた水分散液「R−1」を使って実施例
9と同じ方法で得られた手抄紙のサイズ度と湿潤強度を
表3に示した。実施例9との比較から、エチレンとアミ
ノアルキルアクリルアミド系コモノマーとの共重合体を
原料とする水分散液を使用した方が、エチレンとアミノ
アルキルアクリレート系コモノマーとの共重合体を原料
とする水分散液を使用する場合に比べ、サイズ度および
湿潤強度の両方について添加効果が大きいことが明らか
である。
【0053】比較例8 ポリアミドエピクロルヒドリン系の湿潤紙力増強剤であ
るスミレーズレジン登録商標 #675(住友化学工業
社製、25重量%水溶液)を使って実施例9と同じ方法
による抄紙テストを行なった。結果は表3に示すごと
く、湿潤紙力向上の効果は認められるが、サイズ度につ
いては全く添加効果が認められなかった。なお、水分散
液無添加の例を対照例として表3にあわせて示す。
【0054】参考例1及び2 アミノアルキルアクリルアミド系コモノマーの組成およ
びメルトインデックスの異なる各種のペレット状エチレ
ン系共重合体を原料として、アルキロールアミン化合物
を付加反応させない以外は、実施例1と同様の方法によ
って表4に示す水分散液「D」及び「E」を得た。坪量
80g/m2 の手抄の無サイズ紙(10cm×30cm角)
を、水分散液「D」および「E」の希釈液500ml中に
浸漬した後、110℃の熱風で5分間乾燥して、含浸加
工紙(紙(d)に相当)を得た。該加工紙のサイズ度お
よび湿潤強度を測定し、表5に示すごとき添加効果を認
めた。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/28 8413−4F C08F 8/08 MGD C08L 23/26 LDB 33/26 LJV D21H 17/37 G03G 5/02 101 F (72)発明者 浅尾 浩一郎 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工 業株式会社内 (72)発明者 近藤 則男 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 桜井 雅 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工 業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン40〜80重量%と一般式(A) (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 およびR3
    水素または炭素数1ないし4のアルキル基、nは2ない
    し4の整数を示す)で示される1種または2種以上のア
    ミノアルキルアクリルアミド系コモノマー60〜20重
    量%とからなり、メルトインデックス(JIS K-6760に準
    拠)が10〜1,000g/10分であるエチレン系共重合体を水
    中で塩酸との4級塩となし、ついでエピハロヒドリン系
    化合物を付加反応させてなるエピハロヒドリン反応物に
    対して、さらに、アルキロールアミン化合物を付加反応
    させて得られることを特徴とするカチオン性ポリマーの
    水分散液。
  2. 【請求項2】エピハロヒドリン系化合物がエピクロルヒ
    ドリンであり、アミノアルキルアクリルアミド系コモノ
    マーが、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメ
    チルアミノプロピルメタクリルアミド、ジメチルアミノ
    エチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリ
    ルアミドから選ばれる少なくとも1種の化合物である請
    求項1記載のカチオン性ポリマーの水分散液。
  3. 【請求項3】アルキロールアミン化合物がジエタノール
    アミンである請求項1記載のカチオン性ポリマーの水分
    散液。
  4. 【請求項4】エチレン40〜80重量%と一般式(A) (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 およびR3
    水素または炭素数1ないし4のアルキル基、nは2ない
    し4の整数を示す)で示される1種または2種以上のア
    ミノアルキルアクリルアミド系コモノマー60〜20重
    量%とからなり、メルトインデックス(JIS K-6760に準
    拠)が10〜1,000g/10分であるエチレン系共重合体を水
    中で塩酸との4級塩となし、ついでエピハロヒドリン系
    化合物を付加反応させてなるエピハロヒドリン反応物に
    対して、さらに、アルキロールアミン化合物を付加反応
    させてなるカチオン性ポリマーの水分散液を紙もしくは
    プラスチックスフィルム上に塗布した後、乾燥すること
    を特徴とする半導電性積層体の製造方法。
  5. 【請求項5】エチレン40〜80重量%と一般式(A) (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 およびR3
    水素または炭素数1ないし4のアルキル基、nは2ない
    し4の整数を示す)で示される1種または2種以上のア
    ミノアルキルアクリルアミド系コモノマー60〜20重
    量%とからなり、メルトインデックス(JIS K-6760に準
    拠)が10〜1,000g/10分であるエチレン系共重合体を水
    中で塩酸との4級塩となし、ついでエピハロヒドリン系
    化合物を付加反応させてなるエピハロヒドリン反応物に
    対して、さらに、アルキロールアミン化合物を付加反応
    させてなるカチオン性ポリマーの水分散液を紙もしくは
    プラスチックスフィルム上に塗布した後、乾燥してなる
    半導電性積層体上に、さらに、誘電層用の樹脂溶液を塗
    布した後、乾燥することを特徴とする静電記録可能な積
    層体の製造方法。
  6. 【請求項6】エチレン40〜80重量%と一般式(A) (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 およびR3
    水素または炭素数1ないし4のアルキル基、nは2ない
    し4の整数を示す)で示される1種または2種以上のア
    ミノアルキルアクリルアミド系コモノマー60〜20重
    量%とからなり、メルトインデックス(JIS K-6760に準
    拠)が10〜1,000g/10分であるエチレン系共重合体を水
    中で塩酸との4級塩となし、ついでエピハロヒドリン系
    化合物を付加反応させてなるエピハロヒドリン反応物に
    対して、さらに、アルキロールアミン化合物を付加反応
    させてなるカチオン性ポリマーの水分散液を抄紙工程で
    パルプスラリー中に添加することを特徴とする紙の製造
    方法。
  7. 【請求項7】エチレン40〜80重量%と一般式(A) (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 およびR3
    水素または炭素数1ないし4のアルキル基、nは2ない
    し4の整数を示す)で示される1種または2種以上のア
    ミノアルキルアクリルアミド系コモノマー60〜20重
    量%とからなり、メルトインデックス(JIS K-6760に準
    拠)が10〜1,000g/10分であるエチレン系共重合体を水
    中で塩酸との4級塩となし、ついでエピハロヒドリン系
    化合物を付加反応させてなるエピハロヒドリン反応物に
    対して、さらに、アルキロールアミン化合物を付加反応
    させてなるカチオン性ポリマーの水分散液を含浸加工す
    ることを特徴とする紙の製造方法。
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JP2013124267A (ja) * 2011-12-13 2013-06-24 Seiko Pmc Corp カチオン変性ポリオレフィン水性エマルションおよびその製造方法

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