JPH0776590B2 - 圧電体アクチユエータを備えた油圧切換弁 - Google Patents
圧電体アクチユエータを備えた油圧切換弁Info
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- JPH0776590B2 JPH0776590B2 JP63140409A JP14040988A JPH0776590B2 JP H0776590 B2 JPH0776590 B2 JP H0776590B2 JP 63140409 A JP63140409 A JP 63140409A JP 14040988 A JP14040988 A JP 14040988A JP H0776590 B2 JPH0776590 B2 JP H0776590B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、圧電体アクチユエータを備えた油圧切換弁に
関する。
関する。
[技術的背景と従来技術] 一般に、油圧切換弁と駆動源としては電磁コイルが用い
られているが、応答性が30ミリ秒〜100ミリ秒かかり、
高速で切換弁を作動させる際に応答が遅れるといつた問
題がある。
られているが、応答性が30ミリ秒〜100ミリ秒かかり、
高速で切換弁を作動させる際に応答が遅れるといつた問
題がある。
一方、素子に歪を与えたときに電圧を発生するいわゆる
圧電素子の特性を利用して、円盤状の素子を円柱状に積
層し、これに電圧を印加したときに、円盤状の素子が厚
さ方向に伸長する作動を駆動力として用いる圧電体装置
が提案されている。
圧電素子の特性を利用して、円盤状の素子を円柱状に積
層し、これに電圧を印加したときに、円盤状の素子が厚
さ方向に伸長する作動を駆動力として用いる圧電体装置
が提案されている。
この圧電体装置は応答性が0.1ミリ秒〜1ミリ秒と、従
来の電磁コイルに比べて高い応答性を得ることができる
が、圧電量の変位量が10〜100ミクロンと小さいので、
切換弁の駆動装置として使用する場合には圧電体の変位
を拡大する機構を付加する必要がある。この変位拡大機
構の1つに油圧ピストンを用い、このピストンの面積の
差を利用して変位量を拡大する機構がある。
来の電磁コイルに比べて高い応答性を得ることができる
が、圧電量の変位量が10〜100ミクロンと小さいので、
切換弁の駆動装置として使用する場合には圧電体の変位
を拡大する機構を付加する必要がある。この変位拡大機
構の1つに油圧ピストンを用い、このピストンの面積の
差を利用して変位量を拡大する機構がある。
第4図は圧電体アクチユエータを利用した油圧切換弁の
作動機構の概要を示すもので、全体を符号1で示す切換
弁は、ケーシング2内に圧電素子を用いた圧電体3が装
備されている。この圧電体3は、例えば薄い円盤状の圧
電素子を例えば100枚程度積層して構成されるもので、
各素子の間には金属箔等から成る薄い層間電極が挾まれ
る。これらの電極は1つおきにプラスのリード線とマイ
ナスのリード線に接続される。そしてプラス電極とマイ
ナス電極との間に、例えば約5000Vの電圧を印加するこ
とによつて各圧電素子に電場をかければ、各素子は厚さ
方向に伸長し、圧電体3は第4図の中心線から下半分の
IIの状態に示すように軸方向に伸長する。
作動機構の概要を示すもので、全体を符号1で示す切換
弁は、ケーシング2内に圧電素子を用いた圧電体3が装
備されている。この圧電体3は、例えば薄い円盤状の圧
電素子を例えば100枚程度積層して構成されるもので、
各素子の間には金属箔等から成る薄い層間電極が挾まれ
る。これらの電極は1つおきにプラスのリード線とマイ
ナスのリード線に接続される。そしてプラス電極とマイ
ナス電極との間に、例えば約5000Vの電圧を印加するこ
とによつて各圧電素子に電場をかければ、各素子は厚さ
方向に伸長し、圧電体3は第4図の中心線から下半分の
IIの状態に示すように軸方向に伸長する。
圧電体3の軸方向一端部には大径のピストン4がその一
面がとりつけられてあつて、ケーシング2のシリンダ内
に挿入され、ピストン4の他面とシリンダ底壁との間に
油圧室5を形成している。この油圧室5は小径の油圧室
6に連通し、油圧室6には小径のピストン7が挿入され
ている。ピストン7は切換弁の弁体8の先端に当接して
おり、弁体8はスプリング10により常時ケーシングに形
成した弁座9に向けて付勢されている。
面がとりつけられてあつて、ケーシング2のシリンダ内
に挿入され、ピストン4の他面とシリンダ底壁との間に
油圧室5を形成している。この油圧室5は小径の油圧室
6に連通し、油圧室6には小径のピストン7が挿入され
ている。ピストン7は切換弁の弁体8の先端に当接して
おり、弁体8はスプリング10により常時ケーシングに形
成した弁座9に向けて付勢されている。
弁体8は、弁座9との間で開閉弁を構成していて、第1
の油圧源Aに連通せしめられている作動油通路12と第2
の油圧源Bに連通せしめられている作動油通路11との間
の作動油の流れ13を制御する。したがつて、圧電体3が
不作動の状態においては、第4図の中心線より上半分の
Iに示すように大径ピストン4は原位置に止まり、切換
弁の弁体8は弁座9に押圧されて作動油の流路を閉じて
いる。圧電体3に電圧を印加すると、前述したように、
圧電体3は第4図の下半分の図IIのように伸長し、大径
ピストン4を押し出す。これにより油圧室5の作動油が
小径シリンダ6へ押し出され、小径ピストン7を移動さ
せる。この小径ピストン7の移動により、弁体8はスプ
リング10の弾力に抗して弁座9から押し戻され、切換弁
は流路を開く。
の油圧源Aに連通せしめられている作動油通路12と第2
の油圧源Bに連通せしめられている作動油通路11との間
の作動油の流れ13を制御する。したがつて、圧電体3が
不作動の状態においては、第4図の中心線より上半分の
Iに示すように大径ピストン4は原位置に止まり、切換
弁の弁体8は弁座9に押圧されて作動油の流路を閉じて
いる。圧電体3に電圧を印加すると、前述したように、
圧電体3は第4図の下半分の図IIのように伸長し、大径
ピストン4を押し出す。これにより油圧室5の作動油が
小径シリンダ6へ押し出され、小径ピストン7を移動さ
せる。この小径ピストン7の移動により、弁体8はスプ
リング10の弾力に抗して弁座9から押し戻され、切換弁
は流路を開く。
いま、大径ピストン4のストロークをX1,受圧面積をS1,
小径ピスントン7のストロークをX0,受圧面積をS0とす
ると、 X0=(S1/S0)×X1 となり、大径ピストン4のストロークは大小のピストン
4,7の面積比に応じて拡大されて小径ピストン7に伝達
される。
小径ピスントン7のストロークをX0,受圧面積をS0とす
ると、 X0=(S1/S0)×X1 となり、大径ピストン4のストロークは大小のピストン
4,7の面積比に応じて拡大されて小径ピストン7に伝達
される。
以上に示す圧電体と変位拡大機構を組合せることにより
圧電体アクチユエータが構成され、数10ミクロンの圧電
体の変位は1ミリ程度のストロークとして出力される。
したがつて、このストロークにより切換弁を操作するよ
うに構成することで圧電体アクチユエータによる油圧切
換弁を得ることができる。
圧電体アクチユエータが構成され、数10ミクロンの圧電
体の変位は1ミリ程度のストロークとして出力される。
したがつて、このストロークにより切換弁を操作するよ
うに構成することで圧電体アクチユエータによる油圧切
換弁を得ることができる。
以上に示す機構においては、油圧室5,6に密封される作
動油の漏れや温度変化が問題になる。すなわち、油圧室
5,6内の作動油が漏れ出すと小径ピストン7のストロー
クは減少してしまい、油圧切換弁の正常な切換作動がで
きなくなる。また、作動油の温度が上昇したり、周辺の
機器の温度変化によつても油圧切換弁の開閉が不具合と
なる。
動油の漏れや温度変化が問題になる。すなわち、油圧室
5,6内の作動油が漏れ出すと小径ピストン7のストロー
クは減少してしまい、油圧切換弁の正常な切換作動がで
きなくなる。また、作動油の温度が上昇したり、周辺の
機器の温度変化によつても油圧切換弁の開閉が不具合と
なる。
前記油圧室内からの作動油の流出を補償するために、チ
エツク弁15を設けて、例えば前記第1の油圧源Aに連通
する作動油通路12側と連通させ、油圧室内の作動油が不
足したときには、作動油通路12側の油をチエツク弁15を
介して油圧室5,6に供給する手段が知られている。この
手段によれば、油圧室5,6内の作動油の不足は解消する
が、逆に作動油通路12が連通する第1の油圧源A側の圧
力が高いと、前記油圧室5,6に導入された作動油の圧力
により、圧電体を弾性変形させてしまい、大径ピストン
4の位置を変化させたり、小径ピストン7を押し出す現
象をもたらす。この結果、駆動装置を作動させても油圧
切換弁が正常に作動しない不都合が発生する。
エツク弁15を設けて、例えば前記第1の油圧源Aに連通
する作動油通路12側と連通させ、油圧室内の作動油が不
足したときには、作動油通路12側の油をチエツク弁15を
介して油圧室5,6に供給する手段が知られている。この
手段によれば、油圧室5,6内の作動油の不足は解消する
が、逆に作動油通路12が連通する第1の油圧源A側の圧
力が高いと、前記油圧室5,6に導入された作動油の圧力
により、圧電体を弾性変形させてしまい、大径ピストン
4の位置を変化させたり、小径ピストン7を押し出す現
象をもたらす。この結果、駆動装置を作動させても油圧
切換弁が正常に作動しない不都合が発生する。
この不都合を解消するために、ケーシングに貫通孔14を
設けてチエツク弁15付近の前記第1の油圧源Aの作動油
を大径ピストンの裏側に導入することが考えられる。こ
れにより、チエツク弁から高圧の油がシリンダ内に導入
されて大径ピストンの受圧面を押圧しても、同じ作動油
が大径ピストンの裏側にも導入されるので、大径ピスト
ンに作用する力をほぼバランスさせることができる。
設けてチエツク弁15付近の前記第1の油圧源Aの作動油
を大径ピストンの裏側に導入することが考えられる。こ
れにより、チエツク弁から高圧の油がシリンダ内に導入
されて大径ピストンの受圧面を押圧しても、同じ作動油
が大径ピストンの裏側にも導入されるので、大径ピスト
ンに作用する力をほぼバランスさせることができる。
しかしながら、大径ピストンの裏側に作動油を導入する
と、大径ピストンに直結する圧電体も作動油中に浸漬さ
せることになり、油中の水分や金属不純物、ゴミ等によ
つて圧電体に印加した電圧が漏電するといつた新たな問
題を生ずる。
と、大径ピストンに直結する圧電体も作動油中に浸漬さ
せることになり、油中の水分や金属不純物、ゴミ等によ
つて圧電体に印加した電圧が漏電するといつた新たな問
題を生ずる。
特開昭60−104762号公報には、圧電体を金属ベローズ又
はゴム体で被覆して絶縁流体を封入することで圧電体が
作動油に浸漬することを防止し、上述した問題を解決す
る手段が提案されている。しかし、この手段は圧電体を
燃料噴射弁の加圧ポンプのピストン駆動に用いたもので
あつて、油圧を利用した変位拡大機構を備えたものでは
ない。
はゴム体で被覆して絶縁流体を封入することで圧電体が
作動油に浸漬することを防止し、上述した問題を解決す
る手段が提案されている。しかし、この手段は圧電体を
燃料噴射弁の加圧ポンプのピストン駆動に用いたもので
あつて、油圧を利用した変位拡大機構を備えたものでは
ない。
また、駆動力源となる圧電体は円盤状の圧電素子を板厚
方向に多数積層して使用するので、横ずれをおこやす
く、この横ずれが各圧電素子に応力集中をもたらす。圧
電素子に対する応力集中は、圧電素子に微小なクラツク
や割れをひきおこし、圧電体の不作動の要因となる。
方向に多数積層して使用するので、横ずれをおこやす
く、この横ずれが各圧電素子に応力集中をもたらす。圧
電素子に対する応力集中は、圧電素子に微小なクラツク
や割れをひきおこし、圧電体の不作動の要因となる。
[発明の目的] 本発明の目的は、圧電体アクチユエータを駆動源として
利用する油圧切換弁において、圧電体の作動が確実でし
かも圧電体への作動油の侵入を防止した油圧切換弁を提
供するものである。
利用する油圧切換弁において、圧電体の作動が確実でし
かも圧電体への作動油の侵入を防止した油圧切換弁を提
供するものである。
本発明は、ケーシングの長手方向に沿つて油圧切換弁と
圧電体アクチユエータとを配設し、該圧電体アクチユエ
ータの変位を拡大して油圧切換弁に伝達すべくした油圧
切換弁において、 小径のシリンダ状貫通孔70を形成した仕切り壁と、前記
シリンダ状貫通孔70によつて互いに連通せしめられ、か
つ前記仕切壁の両側にそれぞれ形成された弁室およびア
クチユエータ室を備えるケーシング30,65と、 多数の円盤状の圧電素子をこれら圧電素子の間に電極を
挿置してその軸方向に積層した円柱状の圧電体35と、そ
れぞれが前記シリンダ状貫通孔70の中心軸と同心的に配
設され、前記圧電体35の軸方向の一端面に当接する面と
該圧電体35の円柱状周面に緩く嵌装される円筒壁面とを
有し、前記ケーシング30に固着される第1の保持部材32
と前記仕切壁と前記第1の保持部材32との間に配設され
て該第1の保持部材32とともに前記圧電体35を液密に囲
み、かつ前記第1の保持部材32とともに前記ケーシング
30,65に係止される段付円筒状部材40,150,220と、前記
圧電体35の軸方向他端面に当接する面を少くとも有し、
前記仕切壁と前記第1の保持部材32との間に配設され、
前記段付円筒状部材40,150,220に対して前記シリンダ状
貫通孔70の中心軸に沿つて液密に摺動自在とされた第2
の保持部材48,162,250および前記第2の保持部材48,16
0,250を前記第1の保持部材32に向けて前記圧電体35の
長手方向に弾発するばね手段54とから成り、前記アクチ
ユエータ室内に配置された圧電体アクチユエータと、 前記弁室に連通せしめて前記ケーシング65に形成されて
第1の油圧源Aと連通せしめた第1の作動油通路82と、
前記弁室内に前記シリンダ状貫通孔70の中心軸に沿つて
移動可能に配置され、前記弁室と第1の作動油通路82と
の連通孔を開閉する弁体92と、該弁体92を前記連通孔に
圧接する方向に弾発するばね手段96と、前記弁室を第2
の油圧源Bに連通せしめる第2の作動油通路864とを備
えた油圧切換弁と、 前記ケーシング30,65のアクチユエータ室の内壁に前記
仕切壁の壁面に連接して前記シリンダ状貫通孔70の中心
軸に同心的に形成され、かつ前記シリンダ状貫通孔70の
内径の数倍ないし十数倍の内径を有するシリンダ壁を構
成する筒状の内壁面655と該シリンダ壁に液密的に嵌合
せしめられて前記圧電体アクチユエータの第2の保持部
材48,162,250と一体的に移動する大径ピストン60,160,2
30と、前記シリンダ状貫通孔70内に液密的にかつその中
心軸方向に摺動自在に挿置され、その軸方向一端は前記
油圧切換弁の弁体92が前記弁室と第1の作動油通路82と
の連通孔を閉じた状態において前記油圧切換弁の弁体92
に当接せしめられる小径ピストン76と、前記シリンダ壁
を構成する筒状内壁面655と大径ピストン60および小径
ピストン76の他端部とで囲まれる空間に作動油を封入せ
しめた油圧室68とよりなる変位拡大手段と、 前記ケーシング65内に形成され、前記第1の作動油通路
82付近の前記第1の油圧源Aの作動油を前記油圧室68に
供給する方向にのみ作用するチエツク弁75を介して前記
油圧室68に連通する第3の作動油通路72と、前記第1の
作動油通路82付近の前記第1の油圧源Aの作動油圧力を
前記大径ピストン60の前記油圧室68に面する圧力面に対
し前記シリンダ状貫通孔70の中心軸方向の反対側に形成
した受圧面に伝達する圧力伝達通路658,659とを備えた
作動油補償手段とからなることを特徴とするものであ
る。
圧電体アクチユエータとを配設し、該圧電体アクチユエ
ータの変位を拡大して油圧切換弁に伝達すべくした油圧
切換弁において、 小径のシリンダ状貫通孔70を形成した仕切り壁と、前記
シリンダ状貫通孔70によつて互いに連通せしめられ、か
つ前記仕切壁の両側にそれぞれ形成された弁室およびア
クチユエータ室を備えるケーシング30,65と、 多数の円盤状の圧電素子をこれら圧電素子の間に電極を
挿置してその軸方向に積層した円柱状の圧電体35と、そ
れぞれが前記シリンダ状貫通孔70の中心軸と同心的に配
設され、前記圧電体35の軸方向の一端面に当接する面と
該圧電体35の円柱状周面に緩く嵌装される円筒壁面とを
有し、前記ケーシング30に固着される第1の保持部材32
と前記仕切壁と前記第1の保持部材32との間に配設され
て該第1の保持部材32とともに前記圧電体35を液密に囲
み、かつ前記第1の保持部材32とともに前記ケーシング
30,65に係止される段付円筒状部材40,150,220と、前記
圧電体35の軸方向他端面に当接する面を少くとも有し、
前記仕切壁と前記第1の保持部材32との間に配設され、
前記段付円筒状部材40,150,220に対して前記シリンダ状
貫通孔70の中心軸に沿つて液密に摺動自在とされた第2
の保持部材48,162,250および前記第2の保持部材48,16
0,250を前記第1の保持部材32に向けて前記圧電体35の
長手方向に弾発するばね手段54とから成り、前記アクチ
ユエータ室内に配置された圧電体アクチユエータと、 前記弁室に連通せしめて前記ケーシング65に形成されて
第1の油圧源Aと連通せしめた第1の作動油通路82と、
前記弁室内に前記シリンダ状貫通孔70の中心軸に沿つて
移動可能に配置され、前記弁室と第1の作動油通路82と
の連通孔を開閉する弁体92と、該弁体92を前記連通孔に
圧接する方向に弾発するばね手段96と、前記弁室を第2
の油圧源Bに連通せしめる第2の作動油通路864とを備
えた油圧切換弁と、 前記ケーシング30,65のアクチユエータ室の内壁に前記
仕切壁の壁面に連接して前記シリンダ状貫通孔70の中心
軸に同心的に形成され、かつ前記シリンダ状貫通孔70の
内径の数倍ないし十数倍の内径を有するシリンダ壁を構
成する筒状の内壁面655と該シリンダ壁に液密的に嵌合
せしめられて前記圧電体アクチユエータの第2の保持部
材48,162,250と一体的に移動する大径ピストン60,160,2
30と、前記シリンダ状貫通孔70内に液密的にかつその中
心軸方向に摺動自在に挿置され、その軸方向一端は前記
油圧切換弁の弁体92が前記弁室と第1の作動油通路82と
の連通孔を閉じた状態において前記油圧切換弁の弁体92
に当接せしめられる小径ピストン76と、前記シリンダ壁
を構成する筒状内壁面655と大径ピストン60および小径
ピストン76の他端部とで囲まれる空間に作動油を封入せ
しめた油圧室68とよりなる変位拡大手段と、 前記ケーシング65内に形成され、前記第1の作動油通路
82付近の前記第1の油圧源Aの作動油を前記油圧室68に
供給する方向にのみ作用するチエツク弁75を介して前記
油圧室68に連通する第3の作動油通路72と、前記第1の
作動油通路82付近の前記第1の油圧源Aの作動油圧力を
前記大径ピストン60の前記油圧室68に面する圧力面に対
し前記シリンダ状貫通孔70の中心軸方向の反対側に形成
した受圧面に伝達する圧力伝達通路658,659とを備えた
作動油補償手段とからなることを特徴とするものであ
る。
なお上記の記載においては本発明の構成の理解を容易と
するため、本発明の構成部分に図面に示す実施例の対応
部分に付した符号を付記したが、本発明は図示の実施例
の構成に限定されるものではない。
するため、本発明の構成部分に図面に示す実施例の対応
部分に付した符号を付記したが、本発明は図示の実施例
の構成に限定されるものではない。
[発明の作用] 圧電体は、円盤状の圧電素子を100枚程度積層して電極
を挾みこんである。この圧電体に電圧を印加すると圧電
体は0.1ミリ秒〜1ミリ秒という短い応答時間で伸長す
る。しかしながら変位量は10〜100ミクロンと少なく、
このままでは機器の駆動源としては充分ではない。そこ
で本発明では大径ピストンと小径ピストンにより密封し
た油圧室の大径ピストンに圧電体の変位を伝達し、パス
カルの原理を利用して小径ピストンを拡大変位する機構
とを組合せることによつて、充分な変位量(ストロー
ク)を有し、かつ応答性の良い圧電体アクチユエータを
得ることができる。油圧室の作動油は作動により洩れが
生ずることもあるが、これを補償するために、チエツク
弁を介して外部の作動油を油圧室に導入する。同じ作動
油は大径ピストンの裏側にも導入され、大径ピストンに
かかる力をバランスする。
を挾みこんである。この圧電体に電圧を印加すると圧電
体は0.1ミリ秒〜1ミリ秒という短い応答時間で伸長す
る。しかしながら変位量は10〜100ミクロンと少なく、
このままでは機器の駆動源としては充分ではない。そこ
で本発明では大径ピストンと小径ピストンにより密封し
た油圧室の大径ピストンに圧電体の変位を伝達し、パス
カルの原理を利用して小径ピストンを拡大変位する機構
とを組合せることによつて、充分な変位量(ストロー
ク)を有し、かつ応答性の良い圧電体アクチユエータを
得ることができる。油圧室の作動油は作動により洩れが
生ずることもあるが、これを補償するために、チエツク
弁を介して外部の作動油を油圧室に導入する。同じ作動
油は大径ピストンの裏側にも導入され、大径ピストンに
かかる力をバランスする。
そして、この圧電体アクチユエータの出力を利用して油
圧切換弁を操作するので応答が早く、作動の確実な油圧
切換作用が可能である。
圧切換弁を操作するので応答が早く、作動の確実な油圧
切換作用が可能である。
[実施例] 以下、第1図乃至第3図を用いて本発明の実施例を説明
する。
する。
第1図は本発明による圧電体アクチユエータを用いた油
圧切換弁の第1実施例を示すものである。
圧切換弁の第1実施例を示すものである。
圧電体アクチユエータは、次のとおりに構成される。先
ず、円筒状に形成した第1のケーシング30内に第1の保
持部材である有底円筒状のベース32がオイルシールリン
グ31を介して液密に嵌着され、第1のケーシング30の周
壁に形成した貫通孔33を利用してセツトビス等により両
者は固着される。このベース32内には、該ベース32の開
口端より、円盤状の圧電素子と電極とを円柱状に積層し
て構成した圧電体35が一端部より挿入される。圧電素子
は先述したように例えば100枚を重ねたもので、電極は
1枚おきに同極のリード線36に連結される。
ず、円筒状に形成した第1のケーシング30内に第1の保
持部材である有底円筒状のベース32がオイルシールリン
グ31を介して液密に嵌着され、第1のケーシング30の周
壁に形成した貫通孔33を利用してセツトビス等により両
者は固着される。このベース32内には、該ベース32の開
口端より、円盤状の圧電素子と電極とを円柱状に積層し
て構成した圧電体35が一端部より挿入される。圧電素子
は先述したように例えば100枚を重ねたもので、電極は
1枚おきに同極のリード線36に連結される。
ベース32の開口端側の外周には、段付円筒状部材40が嵌
装される。該段付円筒状部材40は、ベース32に嵌合する
側の軸方向端部の大径内筒部401の開口端縁に爪42を形
成し、該爪42を半径方向内方に折り曲げてベース32の外
周に形成した環状溝37に係合させることによりベース32
に係止される。この際に、ベース32の外周と段付円筒状
部材40の内周と間には、ベース32の外周に形成した環状
溝に装着したオイルシール44を介在させてベース32の外
周面と大径円筒部401の内周面との間の液密を保ち、圧
電体35への作動油等の侵入を防止する。
装される。該段付円筒状部材40は、ベース32に嵌合する
側の軸方向端部の大径内筒部401の開口端縁に爪42を形
成し、該爪42を半径方向内方に折り曲げてベース32の外
周に形成した環状溝37に係合させることによりベース32
に係止される。この際に、ベース32の外周と段付円筒状
部材40の内周と間には、ベース32の外周に形成した環状
溝に装着したオイルシール44を介在させてベース32の外
周面と大径円筒部401の内周面との間の液密を保ち、圧
電体35への作動油等の侵入を防止する。
段付円筒状部材40は、軸方向の一端部に形成した前記大
径円筒部401に接続して、これより直径を小とした中径
円筒部402の一方の端部を第1の段部403を介して同軸的
に形成し、さらに該中径円筒部402の他方の端部には第
2の段部404を形成し、前記中径円筒部402の直径より小
なる外径を有する細径部46を同軸的に形成する。
径円筒部401に接続して、これより直径を小とした中径
円筒部402の一方の端部を第1の段部403を介して同軸的
に形成し、さらに該中径円筒部402の他方の端部には第
2の段部404を形成し、前記中径円筒部402の直径より小
なる外径を有する細径部46を同軸的に形成する。
一方、柱状の圧電体35の外周には、前記ベース32より突
出した部分を囲むように第2の保持部材である内径を圧
電体35の外径よりやや大とした円筒状部を有する有底筒
状のピストン状部材48を嵌装する。このピストン状部材
48の先端部に細径の円筒状外壁を有する首部50を同軸的
に形成し、この首部50を段付円筒状部材40の細径部46に
その中心軸に沿つて形成された中心孔405内に摺動自在
に支承せしめる。そして首部50と細径部46の間にはオイ
ルシール52を挿入し、両者間を液密に封止している。圧
電体35は円盤状の素子を多数枚積層したものであるの
で、横ずれ等を生ずるおそれもあるが、有底筒状のピス
トン状部材48の円筒状部で圧電体35を包囲することによ
り横ずれ等の発生が防止できる。
出した部分を囲むように第2の保持部材である内径を圧
電体35の外径よりやや大とした円筒状部を有する有底筒
状のピストン状部材48を嵌装する。このピストン状部材
48の先端部に細径の円筒状外壁を有する首部50を同軸的
に形成し、この首部50を段付円筒状部材40の細径部46に
その中心軸に沿つて形成された中心孔405内に摺動自在
に支承せしめる。そして首部50と細径部46の間にはオイ
ルシール52を挿入し、両者間を液密に封止している。圧
電体35は円盤状の素子を多数枚積層したものであるの
で、横ずれ等を生ずるおそれもあるが、有底筒状のピス
トン状部材48の円筒状部で圧電体35を包囲することによ
り横ずれ等の発生が防止できる。
ピストン状部材48の円筒状部のベース32側の端部は、該
ベース32の内壁に摺動自在とし、その外周に環状部材49
が半径方向に突出されるように固定される。前記環状部
材49と段付円筒状部材40の第1の段部403との間には、
コイルばね54が設けられてピスト状部材48を常時圧電体
35側へ押圧し、前記ピストン状部材48の底部とベース32
の底部とを円柱状に積層して構成した前記圧電体35の両
端部に常時当接せしめ、本発明の圧電体アクチユエータ
を構成する。
ベース32の内壁に摺動自在とし、その外周に環状部材49
が半径方向に突出されるように固定される。前記環状部
材49と段付円筒状部材40の第1の段部403との間には、
コイルばね54が設けられてピスト状部材48を常時圧電体
35側へ押圧し、前記ピストン状部材48の底部とベース32
の底部とを円柱状に積層して構成した前記圧電体35の両
端部に常時当接せしめ、本発明の圧電体アクチユエータ
を構成する。
ピストン状部材48の首部50を形成した側の端部の裏側は
プレート38を介して圧電体35に当接させ、圧電体35はば
ね54により常時予圧を与えられ、圧電体の作動は安定す
る。ピストン状部材48の首部50には、その自由端部に開
口する挿入孔56が同軸的に形成され、その挿入孔56に大
径ピストン60の中心に形成された円柱状のボス62が挿入
される。挿入孔56とボス62との間は絞り嵌めとなつてお
り、大径ピストン60とピストン状部材48は一体で運動す
る。
プレート38を介して圧電体35に当接させ、圧電体35はば
ね54により常時予圧を与えられ、圧電体の作動は安定す
る。ピストン状部材48の首部50には、その自由端部に開
口する挿入孔56が同軸的に形成され、その挿入孔56に大
径ピストン60の中心に形成された円柱状のボス62が挿入
される。挿入孔56とボス62との間は絞り嵌めとなつてお
り、大径ピストン60とピストン状部材48は一体で運動す
る。
第1のケーシング30の端部には第2のケーシング65の円
筒状端部651がねじ66を介して螺装される。該円筒状端
部651の内部には同軸的に段付有底孔652が前記第1のケ
ーシング30への螺装端より形成されており、その開口端
側には前記段付円筒状部材40の大径円筒部401の外周面
に緩く嵌合する第1の筒状内壁面653が、またその底部
側に前記大径ピストン60の外周に液密に嵌合するシリン
ダ壁を構成する第2の筒状内壁面655および該内壁面655
に直交する平面状の底壁面654がそれぞれ形成され、該
底壁面654と大径ピストン60との間に第2の筒状内壁面6
55で囲まれる第1の油圧室68が形成されている。すなわ
ち大径ピスト60は第2の筒状内壁面655内を軸方向に摺
動して第1の油圧室68内の作動油を加圧する。大径ピス
トン60の外周部に形成した溝にオイルシールリング67を
嵌装して摺動部の液密を保つ。
筒状端部651がねじ66を介して螺装される。該円筒状端
部651の内部には同軸的に段付有底孔652が前記第1のケ
ーシング30への螺装端より形成されており、その開口端
側には前記段付円筒状部材40の大径円筒部401の外周面
に緩く嵌合する第1の筒状内壁面653が、またその底部
側に前記大径ピストン60の外周に液密に嵌合するシリン
ダ壁を構成する第2の筒状内壁面655および該内壁面655
に直交する平面状の底壁面654がそれぞれ形成され、該
底壁面654と大径ピストン60との間に第2の筒状内壁面6
55で囲まれる第1の油圧室68が形成されている。すなわ
ち大径ピスト60は第2の筒状内壁面655内を軸方向に摺
動して第1の油圧室68内の作動油を加圧する。大径ピス
トン60の外周部に形成した溝にオイルシールリング67を
嵌装して摺動部の液密を保つ。
第2のケーシング65の底壁面654の中心部には、小径の
シリンダ状貫通孔70が軸線に沿つて形成される。そし
て、この貫通孔70に直交するとともに該貫通孔70に連通
し、かつ両端が第2のケーシング65の外周面に開口する
段付の貫通孔72が設けられ、この貫通孔72の開口部の一
方にはチエツク弁75がとりつけられ、他方の開口部はプ
ラグ721で閉塞される。チエツク弁75は中心部に細孔755
を設けたプラグ状の弁座体751を貫通孔72の開口部にと
りつけ、貫通孔72内に封入したコイルスプリング753に
よつてボール752を弁座体751に押圧して弁座体751の細
孔755を常時閉じるように構成したものである。
シリンダ状貫通孔70が軸線に沿つて形成される。そし
て、この貫通孔70に直交するとともに該貫通孔70に連通
し、かつ両端が第2のケーシング65の外周面に開口する
段付の貫通孔72が設けられ、この貫通孔72の開口部の一
方にはチエツク弁75がとりつけられ、他方の開口部はプ
ラグ721で閉塞される。チエツク弁75は中心部に細孔755
を設けたプラグ状の弁座体751を貫通孔72の開口部にと
りつけ、貫通孔72内に封入したコイルスプリング753に
よつてボール752を弁座体751に押圧して弁座体751の細
孔755を常時閉じるように構成したものである。
シリンダ状貫通孔70には棒状の小径ピストン76が挿入さ
れる。この小径ピストン76の一端は第1の油圧室68内に
突出し、その先端は大径ピストン60の中心部に設けた第
2の油圧室となる有底孔601に挿入される。貫通孔72と
第1の油圧室68の間は通路741で連通され、小径ピスト
ン76には貫通孔72とシリンダ状貫通孔70が直交する部分
に相当する位置の外周に環状溝762を形成して、チエツ
ク弁75から導入される作動油が常時通路741へ流れるよ
うにする。
れる。この小径ピストン76の一端は第1の油圧室68内に
突出し、その先端は大径ピストン60の中心部に設けた第
2の油圧室となる有底孔601に挿入される。貫通孔72と
第1の油圧室68の間は通路741で連通され、小径ピスト
ン76には貫通孔72とシリンダ状貫通孔70が直交する部分
に相当する位置の外周に環状溝762を形成して、チエツ
ク弁75から導入される作動油が常時通路741へ流れるよ
うにする。
第2ケーシング65の円筒状端部651と軸方向反対側の端
部には、端面656に開口する段付孔80が形成され、シリ
ンダ状貫通孔70の第1の油圧室68に連通する端部とは反
対側の端部は、前記段付孔80の小径孔801に開口する。
そして、この小径孔801に直交して第1の油圧源Aに連
通する作動油通路となる貫通孔82が第2のケーシング65
に設けられる。シリンダ状貫通孔70に挿入した小径ピス
トン76の第1の油圧室68とは反対側の端部764はこの小
径孔801に突出する。小径ピストン76とシリンダ状貫通
孔70との間は、シリンダ状貫通孔70の内壁面に形成した
段部に挿入したオイルシールリング84で液密に保たれ、
このオイルシールリング84はスナツプリング86で抜き止
めされる。小径ピストン76にはつば766が形成され、ス
ナツプリング86により第1の油圧室68側への動きが規制
される。
部には、端面656に開口する段付孔80が形成され、シリ
ンダ状貫通孔70の第1の油圧室68に連通する端部とは反
対側の端部は、前記段付孔80の小径孔801に開口する。
そして、この小径孔801に直交して第1の油圧源Aに連
通する作動油通路となる貫通孔82が第2のケーシング65
に設けられる。シリンダ状貫通孔70に挿入した小径ピス
トン76の第1の油圧室68とは反対側の端部764はこの小
径孔801に突出する。小径ピストン76とシリンダ状貫通
孔70との間は、シリンダ状貫通孔70の内壁面に形成した
段部に挿入したオイルシールリング84で液密に保たれ、
このオイルシールリング84はスナツプリング86で抜き止
めされる。小径ピストン76にはつば766が形成され、ス
ナツプリング86により第1の油圧室68側への動きが規制
される。
第2ケーシング65の端部656から形成される段付孔80
は、端面656に開口する大径孔802と、該大径孔802と同
軸的に配置された前述の小径孔801及び大径孔802から小
径孔801に向つて径が小となるように形成したテーパー
面804とを備える。
は、端面656に開口する大径孔802と、該大径孔802と同
軸的に配置された前述の小径孔801及び大径孔802から小
径孔801に向つて径が小となるように形成したテーパー
面804とを備える。
大径孔802には筒状部材86が大径孔802の内周面との間に
形成したねじ862を介して螺装される。この筒状部材86
には第2のケーシング65の軸線に平行に複数個の貫通孔
864が形成してあり、第2の油圧源Bに連通する作動油
通路を構成する。また、該筒状部材86はその中心部に小
径孔801に向つて開口する有底孔865を有し、該有底孔86
5内に筒形の弁体92を第2のケーシング65の中心軸に沿
つて摺動自在に支承する。この筒形の弁体92は円筒部92
4とこの円筒部924に直交する底部926を有し、円筒部924
と底部926との接合面はテーパー部922を形成する。円筒
部924は筒状部材86の有底孔865に摺動自在に嵌合され、
テーパー部922は前述のテーパー面804に当接する。ま
た、弁体92の底部926には複数個の孔928が設けられ、圧
油の逃げる孔を形成する。
形成したねじ862を介して螺装される。この筒状部材86
には第2のケーシング65の軸線に平行に複数個の貫通孔
864が形成してあり、第2の油圧源Bに連通する作動油
通路を構成する。また、該筒状部材86はその中心部に小
径孔801に向つて開口する有底孔865を有し、該有底孔86
5内に筒形の弁体92を第2のケーシング65の中心軸に沿
つて摺動自在に支承する。この筒形の弁体92は円筒部92
4とこの円筒部924に直交する底部926を有し、円筒部924
と底部926との接合面はテーパー部922を形成する。円筒
部924は筒状部材86の有底孔865に摺動自在に嵌合され、
テーパー部922は前述のテーパー面804に当接する。ま
た、弁体92の底部926には複数個の孔928が設けられ、圧
油の逃げる孔を形成する。
弁体92の内側には有底孔865の底面との間にコイルばね9
6が挿入され、弁体92のテーパー部922をテーパー面804
に常時押圧する。
6が挿入され、弁体92のテーパー部922をテーパー面804
に常時押圧する。
また、弁体92の底部926の底面には小径ピストン76の端
部764の先端が当接する。本発明における油圧切換弁
は、第2のケーシング65の前記端面656に開口する段付
孔80を形成した端部、段付孔80に螺装された筒状部材8
6、該筒状部材86内に配設された筒形の弁体92、該弁体9
2を弾発するコイルばね96、第2のケーシング65に形成
された貫通孔82により構成される。
部764の先端が当接する。本発明における油圧切換弁
は、第2のケーシング65の前記端面656に開口する段付
孔80を形成した端部、段付孔80に螺装された筒状部材8
6、該筒状部材86内に配設された筒形の弁体92、該弁体9
2を弾発するコイルばね96、第2のケーシング65に形成
された貫通孔82により構成される。
前記第1のケーシング30と第2のケーシング65とにより
本発明の油圧切換弁のケーシングが形成され、前記圧電
体アクチユエータ側の面に第1の油圧室68を形成し油圧
切換弁の側の面に大径孔802を形成した仕切壁によつ
て、アクチユエータ室と油圧切換弁の弁室とが形成され
る。
本発明の油圧切換弁のケーシングが形成され、前記圧電
体アクチユエータ側の面に第1の油圧室68を形成し油圧
切換弁の側の面に大径孔802を形成した仕切壁によつ
て、アクチユエータ室と油圧切換弁の弁室とが形成され
る。
第2のケーシング65の内部に形成された段付有底孔652
の筒状内壁面653と、該段付有底孔652内に配置された段
付円筒状部材40の中径円筒部402との間には間隙658が形
成され、前記第2のケーシング65にはその円筒状端部65
1を貫通して前記間隙658に開口する貫通孔659が設けら
れる。
の筒状内壁面653と、該段付有底孔652内に配置された段
付円筒状部材40の中径円筒部402との間には間隙658が形
成され、前記第2のケーシング65にはその円筒状端部65
1を貫通して前記間隙658に開口する貫通孔659が設けら
れる。
以下、本装置の作用を説明する。
圧電体35に電圧が印加されると、圧電体35を構成する各
圧電素子は伸長し、圧電体35の変位はプレート38を介し
てピストン状部材48の裏面に伝達される。これによりピ
ストン状部材48はコイルばね54の弾力に抗してベース32
から離れる方向に中心軸方向に移動し、その首部50の外
周部は段付円筒状部材40の細径部46に形成した中心孔40
5内を中心軸方向に摺動する。大径ピストン60は中心部
のボス62により首部50の挿入孔56に結合されているの
で、大径ピストン60はピストン状部材48に押されて第1
の油圧室68を圧縮する。第1の油圧室68内には予め作動
油が密封されており、この作動油が圧縮されて室601内
に突出する小径ピストン76の頭部に伝達され、小径ピス
トン76を大径ピストン60から離れる方向に摺動する。こ
のときの小径ピストン76の移動量と大径ピストン60の移
動量との比率は小径ピストン76の受圧面積と大径ピスト
ン60の受圧面積の比に対応したものになる。
圧電素子は伸長し、圧電体35の変位はプレート38を介し
てピストン状部材48の裏面に伝達される。これによりピ
ストン状部材48はコイルばね54の弾力に抗してベース32
から離れる方向に中心軸方向に移動し、その首部50の外
周部は段付円筒状部材40の細径部46に形成した中心孔40
5内を中心軸方向に摺動する。大径ピストン60は中心部
のボス62により首部50の挿入孔56に結合されているの
で、大径ピストン60はピストン状部材48に押されて第1
の油圧室68を圧縮する。第1の油圧室68内には予め作動
油が密封されており、この作動油が圧縮されて室601内
に突出する小径ピストン76の頭部に伝達され、小径ピス
トン76を大径ピストン60から離れる方向に摺動する。こ
のときの小径ピストン76の移動量と大径ピストン60の移
動量との比率は小径ピストン76の受圧面積と大径ピスト
ン60の受圧面積の比に対応したものになる。
小径ピストン76は、その先端部764で筒形の弁体92の底
面926を押し、コイルばね96の押圧力に抗して弁体92を
移動させ、そのテーパー部922を第2のケーシング5の
段付孔80に形成したテーパー面804から離間させて間隙
を形成する。
面926を押し、コイルばね96の押圧力に抗して弁体92を
移動させ、そのテーパー部922を第2のケーシング5の
段付孔80に形成したテーパー面804から離間させて間隙
を形成する。
弁体92の円筒部924の外周面が第2のケーシング65の大
径孔802に面する部分には作動油通路864を介して第2の
油圧源Bの作動油が導入され、作動油は弁体92のテーパ
ー部922とテーパー面804との間隙を通り、小径孔801か
ら第2のケーシング65の外周面に通ずる貫通孔82に流出
し、油圧弁が開口し、第2の油圧源Bの作動油の圧力を
減圧せしめる。
径孔802に面する部分には作動油通路864を介して第2の
油圧源Bの作動油が導入され、作動油は弁体92のテーパ
ー部922とテーパー面804との間隙を通り、小径孔801か
ら第2のケーシング65の外周面に通ずる貫通孔82に流出
し、油圧弁が開口し、第2の油圧源Bの作動油の圧力を
減圧せしめる。
圧電体35への電圧の印加を遮断すると、圧電素子は初期
状態に収縮し、コイルばね54の作用によりピストン状部
材48及び大径ピストン60はベース32に近接する方向に戻
され、油圧室68内の作動油は減圧される。これにより小
径ピストン76の弁体92に対する押圧も解除され、コイル
ばね96の作用によつて弁体92はテーパー面804に押圧さ
れて油圧弁が閉じ、前記第2の油圧源Bの作動油の圧力
を回復せしめる。
状態に収縮し、コイルばね54の作用によりピストン状部
材48及び大径ピストン60はベース32に近接する方向に戻
され、油圧室68内の作動油は減圧される。これにより小
径ピストン76の弁体92に対する押圧も解除され、コイル
ばね96の作用によつて弁体92はテーパー面804に押圧さ
れて油圧弁が閉じ、前記第2の油圧源Bの作動油の圧力
を回復せしめる。
弁体92の底部926には孔928が設けてあり、小径部801の
作動油は弁体92の内側にも導入され、弁体92にかかる作
動油の圧力をバランスする。
作動油は弁体92の内側にも導入され、弁体92にかかる作
動油の圧力をバランスする。
この作用をくり返すことで、油圧弁の開閉が行なわれる
が、油圧室68内の作動油が不足した場合には、チエツク
弁75が開き、該チエツク弁75と周囲の前記第1の油圧源
Aの作動油が自動的に導入される。すなわち、油圧室68
内の圧力が周囲の圧力より低くなると、弁体752がばね7
53に抗して押し下げられ、細孔755から作動油が貫通孔7
2に流入する。この貫通孔72はシリンダ状貫通孔70と交
叉しているが、シリンダ状貫通孔70に挿置されている小
径ピストン76にはこの交叉部に相当する位置に細径部76
2が形成してあり、作動油はこの細径部762を通つてチエ
ツク弁75とは反対側まで流れ、通路741を介して油圧室6
8に供給される。
が、油圧室68内の作動油が不足した場合には、チエツク
弁75が開き、該チエツク弁75と周囲の前記第1の油圧源
Aの作動油が自動的に導入される。すなわち、油圧室68
内の圧力が周囲の圧力より低くなると、弁体752がばね7
53に抗して押し下げられ、細孔755から作動油が貫通孔7
2に流入する。この貫通孔72はシリンダ状貫通孔70と交
叉しているが、シリンダ状貫通孔70に挿置されている小
径ピストン76にはこの交叉部に相当する位置に細径部76
2が形成してあり、作動油はこの細径部762を通つてチエ
ツク弁75とは反対側まで流れ、通路741を介して油圧室6
8に供給される。
同時に、周囲の作動油は第2のケーシング65に設けた貫
通孔659を介して段付円筒状部材40の中径円筒部402と円
筒状端部651の第1の円筒状内壁面653との間の間隙658
に導入され、大径ピストン60の裏面にも作用して前述し
た態様によつて大径ピストン60に作用する圧力をバラン
スする。
通孔659を介して段付円筒状部材40の中径円筒部402と円
筒状端部651の第1の円筒状内壁面653との間の間隙658
に導入され、大径ピストン60の裏面にも作用して前述し
た態様によつて大径ピストン60に作用する圧力をバラン
スする。
大径ピストン60のボス62を固定したピストン状部材48の
首部50は段付円筒状部材40の細径部46の中心孔405に液
密的に摺動自在とされているから、大径ピストン60の裏
面に導入された作動油が段付円筒状部材40の内部に侵入
するおそれはなく、また作動油は各所に配したオイルシ
ールリングによつて圧電体35への侵入が防止される。
首部50は段付円筒状部材40の細径部46の中心孔405に液
密的に摺動自在とされているから、大径ピストン60の裏
面に導入された作動油が段付円筒状部材40の内部に侵入
するおそれはなく、また作動油は各所に配したオイルシ
ールリングによつて圧電体35への侵入が防止される。
次に、第2図により本発明の第2実施例を説明するが第
1図と同様の構成については同一の符号を付して詳細な
説明は省略する。
1図と同様の構成については同一の符号を付して詳細な
説明は省略する。
本実施例においても、円筒状の第1のケーシング30内に
第1の保持部材である有底円筒状のベース32がオイルシ
ールリング31を介して液密に嵌着され、ベース32内には
該ベース32内の開口端より圧電体35が一端部より挿入さ
れる。
第1の保持部材である有底円筒状のベース32がオイルシ
ールリング31を介して液密に嵌着され、ベース32内には
該ベース32内の開口端より圧電体35が一端部より挿入さ
れる。
ベース32の先端側は外側に段部321と内側に段付孔324を
形成した円筒部322となり、その内周面325に対して保持
体である段付円筒状部材150の段付円筒部151が挿入され
る。内周面325と段付円筒部151の間にはオイルシールリ
ング115が嵌着されて液密を保つ。段付円筒状部材150の
大径部152とベース32の円筒部322の外周面326とはほぼ
等しい径寸法を有しており、両者の外周部にシリンダ状
の第2ケーシング100が内部に形成した円筒状内壁103を
介して嵌着される。第2ケーシング100の第1ケーシン
グ30に対向する側の端部は、外周面にねじ部101を形成
した円筒部102に形成され、円筒部102と段付円筒状部材
150とはセツトビス120により固着される。
形成した円筒部322となり、その内周面325に対して保持
体である段付円筒状部材150の段付円筒部151が挿入され
る。内周面325と段付円筒部151の間にはオイルシールリ
ング115が嵌着されて液密を保つ。段付円筒状部材150の
大径部152とベース32の円筒部322の外周面326とはほぼ
等しい径寸法を有しており、両者の外周部にシリンダ状
の第2ケーシング100が内部に形成した円筒状内壁103を
介して嵌着される。第2ケーシング100の第1ケーシン
グ30に対向する側の端部は、外周面にねじ部101を形成
した円筒部102に形成され、円筒部102と段付円筒状部材
150とはセツトビス120により固着される。
第1ケーシング30と第2ケーシング100は、第1ケーシ
ング30の端部の内周面に形成したねじ部302と第2ケー
シング100の外周面に形成したねじ部101を螺合すること
により装着される。
ング30の端部の内周面に形成したねじ部302と第2ケー
シング100の外周面に形成したねじ部101を螺合すること
により装着される。
段付円筒状部材150は中心軸上に大小の径をもつ段付の
貫通孔を有しており、大径の孔155はその内径寸法が圧
電体35の外形寸法に対して緩く嵌合する寸法を有し、圧
電体35の伸縮を案内する。段付円筒状部材150の段付円
筒部151とは反対側の外周は、大径部152から径が減少す
るようにテーパー部153が形成され先端の小径部154に連
続する。
貫通孔を有しており、大径の孔155はその内径寸法が圧
電体35の外形寸法に対して緩く嵌合する寸法を有し、圧
電体35の伸縮を案内する。段付円筒状部材150の段付円
筒部151とは反対側の外周は、大径部152から径が減少す
るようにテーパー部153が形成され先端の小径部154に連
続する。
段付円筒状部材150の円筒状内壁103はやや小径の筒状内
壁面105に連続し、この壁面の軸線に直交する平面壁104
に達する。筒状内壁面105内には大径ピストン160が摺動
自在に挿入される。
壁面105に連続し、この壁面の軸線に直交する平面壁104
に達する。筒状内壁面105内には大径ピストン160が摺動
自在に挿入される。
大径ピストンの中央部にはピストン上面に開口する有底
の円筒部162が形成され、円筒部162はオイルシールリン
グ164を介して段付円筒状部材150の小径部154の孔156に
挿入される。大径ピストン160の円筒部162の底部163は
プレート38を介して圧電体35に当接し、大径ピストン16
0のピストン部と一体の第2の保持部材を構成する。大
径ピストン160の円筒部162が形成する空間165内にはコ
イルばね166が挿入され、また、大径ピストン160の上面
と第2ケーシング100の筒状内壁面105及び平面壁104と
の間で第1の油圧室68が画成される。大径ピストン160
の外周面と第2ケーシング100の筒状内壁面105の間には
液密を保つためのオイルシールリング108が挿入され
る。
の円筒部162が形成され、円筒部162はオイルシールリン
グ164を介して段付円筒状部材150の小径部154の孔156に
挿入される。大径ピストン160の円筒部162の底部163は
プレート38を介して圧電体35に当接し、大径ピストン16
0のピストン部と一体の第2の保持部材を構成する。大
径ピストン160の円筒部162が形成する空間165内にはコ
イルばね166が挿入され、また、大径ピストン160の上面
と第2ケーシング100の筒状内壁面105及び平面壁104と
の間で第1の油圧室68が画成される。大径ピストン160
の外周面と第2ケーシング100の筒状内壁面105の間には
液密を保つためのオイルシールリング108が挿入され
る。
第2ケーシング100の平面壁104からは軸線に沿つて貫通
孔110が油圧切換弁を第1の油圧源Aに連通せしめる作
動油通路である貫通孔118と交叉する小径孔112に開口す
るように形成される。第2シリンダ100の端部には段付
の円筒部114が形成され、この円筒部に刻成したねじ116
を介して弁体を支える円筒部材180が螺装される。円筒
部材180には第2の油圧源Bと連通せしめた作動油通路1
82が形成され、第2ケーシング100の段付円筒部114の内
側の大径孔115に通じている。大径孔115と小径孔112と
の間はテーパー孔117で連結される。
孔110が油圧切換弁を第1の油圧源Aに連通せしめる作
動油通路である貫通孔118と交叉する小径孔112に開口す
るように形成される。第2シリンダ100の端部には段付
の円筒部114が形成され、この円筒部に刻成したねじ116
を介して弁体を支える円筒部材180が螺装される。円筒
部材180には第2の油圧源Bと連通せしめた作動油通路1
82が形成され、第2ケーシング100の段付円筒部114の内
側の大径孔115に通じている。大径孔115と小径孔112と
の間はテーパー孔117で連結される。
円筒部材180の中心には有底筒状の支持部184が形成さ
れ、第1実施例と同様の弁体92及びコイルばね96が嵌装
される。弁体92のテーパー部922はテーパー孔117との間
で離接して開閉弁を構成し、弁体92の底面に当接するよ
うに小径ピストン70が貫通孔110内に挿入される。この
小径ピストン70と、貫通孔110に直交して配置される作
動油の補充用のチエツク弁75及び通路72等は第1実施例
と同様である。さらに、第2のケーシング100には、貫
通孔119を設けて大径ピストン160の裏側にも作動油を導
入してバランスをとるようにしてある。
れ、第1実施例と同様の弁体92及びコイルばね96が嵌装
される。弁体92のテーパー部922はテーパー孔117との間
で離接して開閉弁を構成し、弁体92の底面に当接するよ
うに小径ピストン70が貫通孔110内に挿入される。この
小径ピストン70と、貫通孔110に直交して配置される作
動油の補充用のチエツク弁75及び通路72等は第1実施例
と同様である。さらに、第2のケーシング100には、貫
通孔119を設けて大径ピストン160の裏側にも作動油を導
入してバランスをとるようにしてある。
この実施例の作用は、第1実施例の作用と同様である
が、圧電体35の変位は大径ピストン160の円筒部162に直
接に伝達されるので、装置の構成部品が少なくてすみ、
また、圧電体35に予圧を付与するコイルばねの装着手段
も簡素化されている。
が、圧電体35の変位は大径ピストン160の円筒部162に直
接に伝達されるので、装置の構成部品が少なくてすみ、
また、圧電体35に予圧を付与するコイルばねの装着手段
も簡素化されている。
次に第3図により本発明の第3実施例を説明するが、第
1図と同様の構成については同一の符号を付して詳細な
説明は省略する。
1図と同様の構成については同一の符号を付して詳細な
説明は省略する。
本実施例においても、円筒状の第1のケーシング30内に
図示しないベースを介して圧電体35が装嵌される。第1
ケーシング30の端部にはねじ部202を利用して円筒状の
第2ケーシング200の円筒部201が螺装されるが、この際
に両ケーシング30,200の内孔部に段付円筒状部材220が
挿入され、段付円筒状部材220の外周部に形成したフラ
ンジ221を第1ケーシング30の段部305と第2ケーシング
200の円筒部201の先端205で挟持することで段付円筒状
部材220は固定される。第1ケーシグ30と段付円筒状部
材220との間にはオイルシールリング307が嵌装され、液
密に保たれる。
図示しないベースを介して圧電体35が装嵌される。第1
ケーシング30の端部にはねじ部202を利用して円筒状の
第2ケーシング200の円筒部201が螺装されるが、この際
に両ケーシング30,200の内孔部に段付円筒状部材220が
挿入され、段付円筒状部材220の外周部に形成したフラ
ンジ221を第1ケーシング30の段部305と第2ケーシング
200の円筒部201の先端205で挟持することで段付円筒状
部材220は固定される。第1ケーシグ30と段付円筒状部
材220との間にはオイルシールリング307が嵌装され、液
密に保たれる。
段付円筒状部材220はテーパー部224を介して小径部226
が形成されていて、小径部226の内孔は第2の保持部材
であるピストン状部材250の首部251を摺動自在に支えて
いる。そして、この摺動部にはオイルシールリング252
が嵌装されて液密を保つ。ピストン状部材250の内径は
圧電体35を緩く支持する寸法を有している。
が形成されていて、小径部226の内孔は第2の保持部材
であるピストン状部材250の首部251を摺動自在に支えて
いる。そして、この摺動部にはオイルシールリング252
が嵌装されて液密を保つ。ピストン状部材250の内径は
圧電体35を緩く支持する寸法を有している。
ピストン状部材250の首部251の先端255は、第2ケーシ
ング200の内孔に形成された第1の油圧室68に挿入され
た大径ピストン230の裏面に当接する。大径ピストン230
の外周にはオイルシールリング231があつて摺動部の液
密を保ち、大径ピストン230の表面中央には小径の円筒
状突起235が形成され、円筒状突起235の内側には大径ピ
ストン230の軸線上に有底孔233が形成してある。
ング200の内孔に形成された第1の油圧室68に挿入され
た大径ピストン230の裏面に当接する。大径ピストン230
の外周にはオイルシールリング231があつて摺動部の液
密を保ち、大径ピストン230の表面中央には小径の円筒
状突起235が形成され、円筒状突起235の内側には大径ピ
ストン230の軸線上に有底孔233が形成してある。
第1油圧室68内には皿ばね240が嵌装され、大径ピスト
ン230を介してピストン状部材250を常時圧電体35側に向
けて押圧している。
ン230を介してピストン状部材250を常時圧電体35側に向
けて押圧している。
大径ピストン230に従動する小径ピストン70の構成は前
述の実施例と同様である。小径ピストン70の先端は弁体
270を押圧するが、弁体270と係合する弁座体260は第2
ケーシング200とは別体の部材に構成されている。そし
て、第2ケーシング200の内部には、作動油の通路とな
る内孔208と内孔208から外周部に通ずる貫通孔206が形
成してある。
述の実施例と同様である。小径ピストン70の先端は弁体
270を押圧するが、弁体270と係合する弁座体260は第2
ケーシング200とは別体の部材に構成されている。そし
て、第2ケーシング200の内部には、作動油の通路とな
る内孔208と内孔208から外周部に通ずる貫通孔206が形
成してある。
油圧室68に対して作動油を補充するためのチエツク弁75
が設けられるが、チエツク弁75の通路72に直交して油圧
室68に開口する通路210は油圧室68側から穿孔される。
が設けられるが、チエツク弁75の通路72に直交して油圧
室68に開口する通路210は油圧室68側から穿孔される。
第2ケーシング200には内孔に貫通する複数個の孔204が
形成してあり、大径ピストン230の裏側にも外部の作動
油を導入する。
形成してあり、大径ピストン230の裏側にも外部の作動
油を導入する。
本実施例の作用も前述の実施例と同様であるが、圧電体
に予圧を付与する皿ばねを油圧室内に挿入したので、予
圧ばねの設置スペースを別個に設ける必要がなくなる。
に予圧を付与する皿ばねを油圧室内に挿入したので、予
圧ばねの設置スペースを別個に設ける必要がなくなる。
本発明は以上のように、圧電体アクチユエータを備えた
油圧切換弁において、圧電体アクチユエータの駆動源で
ある円盤状の圧電素子と電極とを多数積層して構成した
圧電体を、少くとも第1の保持部材であるベースと段付
円筒状部材とで液密に囲み、かつ第2の保持部材を前記
段付円筒状部材に液密かつ摺動自在に配置することによ
り、前記圧電体は液密に密封されているので、電圧の印
加を受けて各圧電素子が板厚方向に伸長する際にも圧電
素子が横ずれを起こすことなく基く集中応力による圧電
素子にクラツクや割れ発生する不都合が防止できる。そ
して、この圧電体にばね手段により圧縮予圧を付与して
いるので、素子間のギャツプは除去され、迅速かつ確実
な作動が確保される。
油圧切換弁において、圧電体アクチユエータの駆動源で
ある円盤状の圧電素子と電極とを多数積層して構成した
圧電体を、少くとも第1の保持部材であるベースと段付
円筒状部材とで液密に囲み、かつ第2の保持部材を前記
段付円筒状部材に液密かつ摺動自在に配置することによ
り、前記圧電体は液密に密封されているので、電圧の印
加を受けて各圧電素子が板厚方向に伸長する際にも圧電
素子が横ずれを起こすことなく基く集中応力による圧電
素子にクラツクや割れ発生する不都合が防止できる。そ
して、この圧電体にばね手段により圧縮予圧を付与して
いるので、素子間のギャツプは除去され、迅速かつ確実
な作動が確保される。
圧電体は応答が迅速であるが変位量が小さいので油圧切
換弁のアクチユエータとして使用する場合には変位の拡
大機構を付設する必要がある。本発明では油圧室をはさ
んで対向するように配置した大小の径を持つピストンを
備え、パスカルの原理によつて大径ピストンの変位量を
拡大して小径ピストンに伝達するように拡大機構を構成
し、圧電体の変位量を拡大して充分なストロークを有す
るアクチユエータを得ている。そして、油圧室の作動油
が不足した場合に備えてチエツク弁を油圧室に連結し、
必要時には外部の作動油を油圧室内に導入するが、同じ
作動油を大径ピストンの裏側にも導入して大径ピストン
の表裏に作用する油圧力をバランスさせてあるから、圧
電体に作動油の油圧を作用せしめることなく、圧電体の
変位量を正確に油圧切換弁の弁体に伝達することができ
る。
換弁のアクチユエータとして使用する場合には変位の拡
大機構を付設する必要がある。本発明では油圧室をはさ
んで対向するように配置した大小の径を持つピストンを
備え、パスカルの原理によつて大径ピストンの変位量を
拡大して小径ピストンに伝達するように拡大機構を構成
し、圧電体の変位量を拡大して充分なストロークを有す
るアクチユエータを得ている。そして、油圧室の作動油
が不足した場合に備えてチエツク弁を油圧室に連結し、
必要時には外部の作動油を油圧室内に導入するが、同じ
作動油を大径ピストンの裏側にも導入して大径ピストン
の表裏に作用する油圧力をバランスさせてあるから、圧
電体に作動油の油圧を作用せしめることなく、圧電体の
変位量を正確に油圧切換弁の弁体に伝達することができ
る。
この作動油が圧電体部分に侵入すると、電流のリーク等
の不具合をひきおこす場合もあるが、本発明では上述し
たように圧電体を第1の保持部材および第2の保持部材
又は段付円筒状部材で覆い、摺動部に液密手段を介在さ
せたので圧電体側に作動油が侵入することはなく、不具
合も生じない。
の不具合をひきおこす場合もあるが、本発明では上述し
たように圧電体を第1の保持部材および第2の保持部材
又は段付円筒状部材で覆い、摺動部に液密手段を介在さ
せたので圧電体側に作動油が侵入することはなく、不具
合も生じない。
圧電体アクチユエータと油圧切換弁を共通のケーシグ内
に収容し、アクチユエータの小径ピストンのストローク
を利用して切換弁の弁体を駆動するから、コンパクトで
しかも作動が迅速かつ確実に信頼性の高い油圧切換弁を
提供できる。
に収容し、アクチユエータの小径ピストンのストローク
を利用して切換弁の弁体を駆動するから、コンパクトで
しかも作動が迅速かつ確実に信頼性の高い油圧切換弁を
提供できる。
第1図は本発明の実施例を示す断面図、第2図は本発明
の他の実施例を示す断面図、第3図は本発明の他の実施
例を示す要部の断面図、第4図は従来技術を示す説明図
である。 30……第1ケーシング、 65,100,200……第2ケーシング、 32……ベース、35……圧電体、 40,150,220……段付円筒状部材、 48,160,250……ピストン状部材、 50,251……首部、 52,164,252……オイルシール、 54,166,240……予圧ばね、 60,160,230……大径ピストン、 68……油圧室、70……小径ピストン、 75……チエツク弁、92,270……弁体、
の他の実施例を示す断面図、第3図は本発明の他の実施
例を示す要部の断面図、第4図は従来技術を示す説明図
である。 30……第1ケーシング、 65,100,200……第2ケーシング、 32……ベース、35……圧電体、 40,150,220……段付円筒状部材、 48,160,250……ピストン状部材、 50,251……首部、 52,164,252……オイルシール、 54,166,240……予圧ばね、 60,160,230……大径ピストン、 68……油圧室、70……小径ピストン、 75……チエツク弁、92,270……弁体、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 正行 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 谷川 昌義 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 深見 彰 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−167785(JP,A) 特開 昭62−204079(JP,A) 特開 昭58−152986(JP,A) 特開 昭60−104762(JP,A) 実開 昭62−106075(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】ケーシングの長手方向に沿つて油圧切換弁
と圧電体アクチユエータとを配設し、該圧電体アクチユ
エータの変位を拡大して油圧切換弁に伝達すべくした油
圧切換弁において、 小径のシリンダ状貫通孔を形成した仕切り壁と、前記シ
リンダ状貫通孔によつて互いに連通せしめられ、かつ前
記仕切壁の両側にそれぞれ形成された弁室およびアクチ
ユエータ室を備えるケーシングと、 多数の円盤状の圧電素子をこれら圧電素子の間に電極を
挿置してその軸方向に積層した円柱状の圧電体と、それ
ぞれが前記シリンダ状貫通孔の中心軸と同心的に配設さ
れ、前記圧電体の軸方向の一端面に当接する面と該圧電
体の円柱状周面に緩く嵌装される円筒壁面とを有し、前
記ケーシングに固着される第1の保持部材と、前記仕切
壁と前記第1の保持部材との間に配設されて該第1の保
持部材とともに前記圧電体を液密に囲み、かつ前記第1
の保持部材とともに前記ケーシングに係止される段付円
筒状部材と、前記圧電体の軸方向他端面に当接する面を
少くとも有し、前記仕切壁と前記第1の保持部材との間
に配設され、前記段付円筒状部材に対して前記シリンダ
状貫通孔の中心軸に沿つて液密に摺動自在とされた第2
の保持部材および前記第2の保持部材を前記第1の保持
部材に向けて前記圧電体の長手方向に弾発するばね手段
とから成り、前記アクユエータ室内に配置された圧電体
アクチユエータと、 前記弁室に連通せしめて前記ケーシングに形成されて第
1の油圧源と連通せしめた第1の作動油通路と、前記弁
室内に前記シリンダ状貫通孔の中心軸に沿つて移動可能
に配置され、前記弁室と第1の作動油通路との連通孔を
開閉する弁体と、該弁体を前記連通孔を閉塞する方向に
弾発するばね手段と、前記弁室を第2の油圧源に連通せ
しめる第2の作動油通路とを備えた油圧切換弁と、 前記ケーシングのアクチユエータ室の内壁に前記仕切壁
の壁面に連接して前記シリンダ状貫通孔の中心軸に同心
的に形成され、かつ前記シリンダ状貫通孔の内径の数倍
ないし十数倍の内径を有するシリンダ壁と、該シリンダ
壁に液密的に嵌合せしめられて前記圧電体アクチユエー
タの第2の保持部材と一体的に移動する大径ピストン
と、前記シリンダ状貫通孔内に液密的にかつその中心軸
方向に摺動自在に挿置され、その軸方向一端は前記油圧
切換弁の弁体が前記弁体と第1の作動油通路との連通孔
を閉じた状態において前記油圧切換弁の弁体に当接せし
められる小径ピストンと、前記シリンダ壁と大径ピスト
ンおよび小径ピストンの他端部とで囲まれる空間に作動
油を封入せしめた油圧室とよりなる変位拡大手段と、 前記ケーシング内に形成され、前記第1の作動油通路付
近の前記第1の油圧源の作動油を前記油圧室に供給する
方向にのみ作用するチエツク弁を介して前記油圧室に連
通する第3の作動油通路と、前記第1の作動油通路付近
の前記第1の油圧源の作動油圧力を前記大径ピストンの
前記油圧室に面する圧力面に対し前記シリンダ状貫通孔
の中心軸方向の反対側に形成した受圧面に伝達する圧力
伝達通路とを備えた作動油補償手段とからなることを特
徴とする圧電体アクチユエータを備えた油圧切換弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63140409A JPH0776590B2 (ja) | 1988-06-09 | 1988-06-09 | 圧電体アクチユエータを備えた油圧切換弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63140409A JPH0776590B2 (ja) | 1988-06-09 | 1988-06-09 | 圧電体アクチユエータを備えた油圧切換弁 |
Publications (2)
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JPH01312283A JPH01312283A (ja) | 1989-12-18 |
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Family
ID=15268079
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP63140409A Expired - Lifetime JPH0776590B2 (ja) | 1988-06-09 | 1988-06-09 | 圧電体アクチユエータを備えた油圧切換弁 |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101032034B1 (ko) * | 2006-01-18 | 2011-05-02 | 가부시키가이샤 후지킨 | 압전소자 구동식 금속 다이어프램형 제어 밸브 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE10310790A1 (de) | 2003-03-12 | 2004-09-23 | Robert Bosch Gmbh | Brennstoffeinspritzventil |
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-
1988
- 1988-06-09 JP JP63140409A patent/JPH0776590B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101032034B1 (ko) * | 2006-01-18 | 2011-05-02 | 가부시키가이샤 후지킨 | 압전소자 구동식 금속 다이어프램형 제어 밸브 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH01312283A (ja) | 1989-12-18 |
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