JPH0775848A - 段付軸材の鍛造法 - Google Patents

段付軸材の鍛造法

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JPH0775848A
JPH0775848A JP24352993A JP24352993A JPH0775848A JP H0775848 A JPH0775848 A JP H0775848A JP 24352993 A JP24352993 A JP 24352993A JP 24352993 A JP24352993 A JP 24352993A JP H0775848 A JPH0775848 A JP H0775848A
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JP
Japan
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forging
diameter shaft
shaft portion
stepped shaft
tapered
Prior art date
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Pending
Application number
JP24352993A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Ono
信市 小野
Katsuyuki Minami
克之 南
Hidenao Kudo
秀尚 工藤
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Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 段付軸材の鍛造法の提供。 【構成】 大径軸部1aと小径軸部1cとを接続するテ
ーパー部1bを有し、大径軸部1aの直径をDとし小径
軸部1cの直径をdとして、d/D≦0.6の範囲に鍛
造して製造される段付軸材の鍛造法であつて、前記テー
パー部1bの軸線方向の長さをLとして、0.5D≦L
≦0.7Dの範囲に設定する。 【効果】 小径軸部のタップ仕上げ鍛造中に、テーパー
部に近接した大径軸部の表層部付近に引張応力が発生す
ることが回避され、この部分に割れ状の欠陥を生ずるこ
とが防止される。その結果、鍛造後の製品の廃却が解消
すると共に、後の熱処理工程にてこの部分に熱応力が集
中することがなく、割れ事故が防止される。更に、最終
製品における、使用中の割れ事故が著しく減少する。加
えて、検査作業を省略することも可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、段付軸材の鍛造法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、軸方向に大径部と小径部とを有す
るいわゆる段付軸材の鍛造においては、圧下面がアール
形を有するタップ金敷と称する上下対称な金敷を用い
て、大径軸部をタップ仕上げ鍛造した後に小径軸部をタ
ップ仕上げ鍛造するのが一般的である。このとき、大径
軸部と小径軸部との接続部は、テーパー状とするが、小
径軸部の径が大径軸部の約半分以下であるような段差が
大きい軸材の場合、テーパー角度を大きく採らざるを得
ない。このような段付軸材としては、例えば圧延用ロー
ルや一般産業機械用として用いられる軸材がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の段付軸材の鍛造法にあつては、上記のような
傾斜角度が急激なテーパー形状となるように、小径軸部
のタップ仕上げ鍛造を行うと、接続テーパー部に近接し
た大径軸部の表層部付近、つまり胴肩部に割れ状の内部
欠陥がしばしば発生するという技術的課題があつた。こ
の原因は、小径軸部のタップ仕上げ鍛造中に、この大径
軸部の胴肩部付近に大きな引張応力が作用することにあ
ることが、有限要素法による解析により明らかとなつて
いる。
【0004】このような内部欠陥は、後の熱処理工程に
てこの部分に熱応力が集中するため、致命的な割れ事故
を招くばかりでなく、最終製品にまで残存すれば、使用
中の安全性に重大な問題を与える有害なものである。そ
して、この内部欠陥は、鍛造中に発見することは一般的
に不可能であり、後の超音波探傷検査によつてのみ発見
可能であるのが実情である。発見されても、これを修復
できないことが多いため、この欠陥が一度発生すれば、
その時点で製品を廃却しなければならず、製造者は大き
な損失を被つていた。
【0005】本発明は、内部欠陥の存在しない健全な段
付軸材を得るため、小径軸部のタップ仕上げ鍛造中に、
前述の大径軸部の割れ発生位置に大きな引張応力の作用
しない鍛造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、請求項1
の発明の構成は、大径軸部1aと小径軸部1cとを接続
するテーパー部1bを有し、大径軸部1aの直径をDと
し小径軸部1cの直径をdとして、d/D≦0.6の範
囲に鍛造して製造される段付軸材の鍛造法であつて、前
記テーパー部1bの軸線方向の長さをLとして、0.5
D≦L≦0.7Dの範囲に設定することを特徴とする段
付軸材の鍛造法である。
【0007】
【作用】テーパー部1bの長さLを0.5D≦L≦0.
7Dの範囲として、かつ、d/D≦0.6の条件にて鍛
造した場合は、小径軸部1cの圧下の全工程において、
テーパー部1bに近接した大径軸部1aの表層部付近、
つまり胴肩部1dに常に圧縮応力を作用させることが可
能である。このような応力場においては、胴肩部に割れ
状の内部欠陥が生じないことから、製造中は勿論のこと
使用中における内部欠陥の発生を完全に防止できる。ま
た、超音波検査による結果でも、胴肩部1dの位置にお
いて、内部欠陥は全く観察されず、性状は良好であつ
た。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1〜図3は、本発明の1実施例に係る段
付軸材の鍛造法を適用した段付軸材の要部を示す。図中
において符号1は段付軸材を示し、段付軸材1は、大径
軸部1aと、大径軸部1aの両側にテーパー部1bを介
して接続する小径軸部1cとからなる。この段付軸材1
は、図2に示すように圧下面がアール形を有するタップ
金敷と称する上下対称な一対の金敷2,3を用いて、円
形断面素材1’を自由鍛造し、図1に示す大径軸部1a
をタップ仕上げ鍛造した後に小径軸部1cをタップ仕上
げ鍛造して加工されている。
【0009】このような段付軸材1のタップ仕上げ鍛造
に際し、大径軸部1aと小径軸部1cとの接続部のテー
パー部1bの傾斜度合いを所定範囲に規制する。すなわ
ち、テーパー部1bの軸線方向の長さLは、大径軸部1
aの直径Dの0.5倍以上に長くした形状に鍛造する。
しかし、テーパー部1bの長さLを無制限に長くすれば
鍛造歩留りの低下を招くため、最大テーパー部1bの長
さLを大径軸部1aの直径Dの0.7倍以下に設定する
のが適当である。従つて、0.5D≦L≦0.7Dに設
定する。更に、大径軸部1aの直径Dと小径軸部1cの
直径dとの関係が、テーパー部1bの傾斜度合いに影響
を与えるため、d/D≦0.6に設定する。
【0010】実際に、大径軸部1aの直径Dが536m
mで、小径軸部1cの直径dが238mm(d/D=
0.44)の段付軸材1のタップ仕上げ鍛造を行い、テ
ーパー部1bの軸線方向の長さLを358mmに設定し
た。このときのテーパー部1bの長さLは、大径軸部1
aの0.67倍であり、テーパー部1bの長さL及びd
/Dが共に推奨する範囲内である。また、比較のため
に、大径軸部1a及び小径軸部1cの直径D,dがそれ
ぞれ前記実施例と同じであり、テーパー部1bの長さL
をそれぞれ242mm及び125mmとして段付軸材1
のタップ仕上げ鍛造を行つた。これらの場合のテーパー
部1bの長さLは、大径軸部1aのそれぞれ0.45倍
及び0.23倍であり、推奨する範囲外である。
【0011】大径軸部1aの割れ状内部欠陥の発生し易
い位置であるテーパー部1bに近接した大径軸部1aの
表層部付近、つまり図1に示す胴肩部1dに作用する応
力履歴を3次元有限要素法を用いた解析により観察し
た。その結果を図3に示す。同図において縦軸は胴肩部
1dの平均応力/相当応力(σm /σeq)を示し、横軸
は小径軸部1cのタップ仕上げ鍛造に伴う胴肩部1dの
圧下量(mm)を示す。同図から観察点(1d)での応
力の挙動は、テーパー部1bの長さLによつて顕著に異
なつていることが判る。すなわち、テーパー部1bの長
さLが125mmでは、A曲線にて示すように圧下の全
工程において応力は常に引張側であるが、テーパー部1
bの長さLの増大により圧縮側へと転じている。
【0012】特に、テーパー部1bの長さLの0.5D
≦L≦0.7Dの範囲として、上記条件にて鍛造した場
合は、小径軸部1cの圧下の全工程において、胴肩部1
dに常に圧縮応力を作用させることが可能である。この
ような応力場においては、前述のような割れ状の内部欠
陥が生じないことから、胴肩部1dにおける内部欠陥の
発生を完全に防止できる。また、本発明による方法でタ
ップ仕上げ鍛造をした段付軸材1に超音波検査を行つ
た。その結果でも、胴肩部1dの位置において、内部欠
陥は全く観察されず、性状は良好であつた。
【0013】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
本発明に係る段付軸材の鍛造法によれば、小径軸部のタ
ップ仕上げ鍛造中に、テーパー部に近接した大径軸部の
表層部付近に引張応力が発生することが回避され、この
部分に割れ状の内部欠陥を生ずることが防止される。そ
の結果、鍛造後の製品の廃却が解消すると共に、後の熱
処理工程にてこの部分に熱応力が集中することがなく、
割れ事故が防止される。更に、最終製品における、使用
中の割れ事故が著しく減少する。加えて、検査作業を省
略することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例に係る段付軸材の要部を示
す図。
【図2】 段付軸材のタップ仕上げ鍛造を示す概略図。
【図3】 平均応力/相当応力(σm /σeq)−圧下量
特性を示す線図。
【符号の説明】
1:段付軸材、1a:大径軸部、1b:テーパー部、1
c:小径軸部、L:テーパー部の長さ、D:大径軸部の
直径、d:小径軸部の直径。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大径軸部(1a)と小径軸部(1c)と
    を接続するテーパー部(1b)を有し、大径軸部(1
    a)の直径をDとし小径軸部(1c)の直径をdとし
    て、d/D≦0.6の範囲に鍛造して製造される段付軸
    材の鍛造法であつて、前記テーパー部(1b)の軸線方
    向の長さをLとして、0.5D≦L≦0.7Dの範囲に
    設定することを特徴とする段付軸材の鍛造法。
JP24352993A 1993-09-06 1993-09-06 段付軸材の鍛造法 Pending JPH0775848A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101979179A (zh) * 2010-09-16 2011-02-23 江苏金源锻造股份有限公司 一种大型台阶轴端部细短轴段的锻造方法
CN102343413A (zh) * 2011-07-21 2012-02-08 南京迪威尔重型锻造股份有限公司 一种自由锻中台阶轴的锻造方法
CN103492099A (zh) * 2011-04-25 2014-01-01 日立金属株式会社 阶梯锻造材料的制造方法
CN112916788A (zh) * 2021-01-19 2021-06-08 建龙北满特殊钢有限责任公司 一种采用连铸坯锻造铁路车辆用车轴的生产方法

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