JPH0775380A - インバータの再起動方法および装置 - Google Patents

インバータの再起動方法および装置

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JPH0775380A
JPH0775380A JP5219718A JP21971893A JPH0775380A JP H0775380 A JPH0775380 A JP H0775380A JP 5219718 A JP5219718 A JP 5219718A JP 21971893 A JP21971893 A JP 21971893A JP H0775380 A JPH0775380 A JP H0775380A
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inverter
rated
time
induction motor
output
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JP5219718A
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English (en)
Inventor
Akio Imayanada
明夫 今柳田
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
Original Assignee
Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特別なハードウェアを追加することなく、誘
導電動機の残留電圧が実用上問題とならない値にまで減
衰する時間を推定し、インバータを再起動すること。 【構成】 インバータ101には再起動手段101aが
設けられ、誘導電動機102への給電が一時停止したと
き、その残留電圧が減衰するまでの再給電禁止期間経過
後、再起動する。再起動手段101aは誘導電動機の二
次抵抗値や一次、二次間相互リアクタンス等の試験成績
表等に明示されていないパラメータを使用せず、定格出
力、極数、定格電圧等の銘板等に表記される定数を用い
て、誘導電動機の二次時定数を求めて、残留電圧の減衰
時間を推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汎用または高機能イン
バータ(以下、単にインバータという)で三相誘導電動
機(以下IMと略記する)を駆動する場合、そのIMへ
の給電を一時停止した後に再給電し、インバータを再起
動するインバータの再起動方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】運転中にIMへの給電を一時停止し、そ
の後に再給電しなければならない場合として、次のよう
な場合が考えられる。 インバータ運転中に瞬時停電、または瞬時電圧降下
が発生したとき。 インバータで運転中に、インバータに一時的な故障
が発生したとき。 商用電源で運転中に、IMを停止することなくIM
への給電をインバータに切り替えたいとき。
【0003】運転中にIMへの給電を一時停止した場
合、電源を切った直後にIMの一次端子に残留電圧が発
生することは広く知られており、再始動時の印加電圧と
の位相関係で、その残留電圧と印加電圧が相加わり、大
きな電流が流れたり、インバータの場合では、直流中間
電圧が急上昇して過電圧になったりする。上記の理由
で、一時給電を停止したときには、その残留電圧が実用
上問題ない値まで、減衰した後で再給電しなければなら
ない。
【0004】従来技術では、IMへの給電を一時停止し
た場合、給電停止または始動指令が入ってから一定時
間、代表的な例では1秒後に再給電をすることによりI
Mを再起動していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】大半のIMにおいて
は、上記のように給電停止または始動指令が入ってから
一定時間後に再起動することで問題はないが、中には残
留電圧が長時間発生するIMが存在し、ときには、前述
した過電流、過電圧が発生して、その運転を継続するこ
とができないことが生じていた。また、逆の問題点とし
て残留電圧が発生する時間が極端に短いのに、前記代表
例のように1秒後に再給電するため、IMの回転数が必
要以上に低下してしまう場合が生じていた。
【0006】上記のような問題点を解決する手段とし
て、直接的に残留電圧を検出し、その大きさが予定値以
下に減衰してから再起動する方法も考えられるが、その
ためのハードウェア、ソフトウェア共にコストアップと
なり、現実的でない。本発明は上記した従来技術の問題
点に鑑みなされたものであって、特別なハードウェアを
追加することなく、残留電圧が実用上問題とならない値
にまで減衰するまでの時間を推定することができるイン
バータの再起動方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理図で
あり、同図において、101はインバータ、102はI
M、101aは再起動手段である。上記課題を解決する
ため、本発明の請求項1の発明は、運転中のIM102
への給電を一時停止した後に再給電する機能を備えたイ
ンバータ101の再起動方法において、IM102の給
電を停止してから再起動するまでの時間を、上記IM1
02の定格出力Wを、その極数ρ、定格電圧V、無負荷
電流I0 および定格出力時の回転数低下分(N0 −N)
の積で除した商に比例した時間以上としたものである。
【0008】本発明の請求項2の発明は、運転中のIM
102への給電を一時停止した後に再給電する機能を備
えたインバータ101の再起動方法において、IM10
2の給電を停止してから再起動するまでの時間を、上記
IM102の定格出力時の一次電流I1 と無負荷回転数
0 の積を、定格周波数f、無負荷電流I0 および定格
出力時の回転数低下分(N0 −N)の積で除した商に比
例した時間以上としたものである。
【0009】本発明の請求項3の発明は、IM102
と、運転中のIM102への給電を一時停止した後に再
給電する機能を備えたインバータ101と、再給電指令
を出力する再起動手段101aとを備え、上記再起動手
段101aが、上記IM102の定格出力W、その極数
ρ、定格電圧V、無負荷電流I0 、定格出力時の回転数
低下分(N0 −N)、定格出力時の一次電流I1 、定格
周波数f等に基づきIM102の残留電圧が減衰する時
間を算出し、運転中のIM102への給電を一時停止し
た際、上記算出された時間に比例した時間後にIM10
2への再給電指令を出力するように構成したものであ
る。
【0010】
【作用】IMの等価回路を図2(a)に示す。同図中r
1 ,r2 ,x1 ,x2 ,xm はそれぞれ一次および二次
抵抗、一次および二次漏れリアクタンス、一次、二次間
の相互リアクタンス、V1 ,E,sEはそれぞれ一次端
子電圧、一次誘導電圧、二次誘導電圧、sはすべりであ
る。
【0011】今、時刻t=0で、二次電流I2 =I20
流れているときに電源を切ると、IMの一次端子に誘起
される電圧Eは、Tを二次時定数とすると、次の(1)
式で表される。 E=xm ・I20ε-(t/T) (1) Tは二次回路の抵抗分をR、インダクタンスをLとする
と、L/Rであるから、一次の周波数をfとすると、次
の(2)式となる。
【0012】 T=s(xm +x2 )/(2πsfr2 )=(xm +x2 )/(2πfr2 ) (2) また、電源を切る直前の電源電圧をV0 として、一次巻
線のインピーダンス降下を無視すれば、(1)式の時刻
t=0のとき、V0 ≒Eであるから、Eは次の(3)式
で表される。
【0013】 E≒V0 ・ε-(t/T) (3) 再給電するときに許容できる残留電圧をEr とすれば、
(3)式の左辺をErとおいて、両辺の自然対数を取り
整理すると、次の(4)式を得る。 t=−T・ln (Er /V0 ) (4) ただし、ln はεを底とする自然対数である。
【0014】ここで、代表的な例で、Er をV0 の10
パーセントとすると、t=2.3・Tとなり、再給電す
る際には、給電を停止してから二次時定数の2.3倍以
上の時間をとればよい。ところで、一般のIMは、二次
時定数を算定するための二次抵抗値や一次、二次間の相
互リアクタンスは、その銘板や試験成績表等には直接明
示されていないので、その銘板等から得られるパラメー
タを入力して、インバータ内部で換算するようにすれ
ば、IMを再起動するまでの時間を得ることができる。
具体的には、その定格出力、電圧、極数、回転数、無負
荷電流等を入力する。
【0015】次に、その銘板等から得られるパラメータ
を入力して、インバータ内部で換算する手法について説
明する。図2(b)は一般的に広く用いられている、I
Mの等価回路である。同図において、g0 ,b0 はそれ
ぞれ励磁コンダクタンスおよびサセプタンス、I1 ,I
0 ,I1 ’はそれぞれ、一次、励磁および一次に換算し
た二次電流である。その他は図1(b)の符号と同じで
ある。
【0016】これらからIMのトルクτを計算する計算
式は公知であり、IMの極対数をpとして、次の(5)
式から求められる(例えば、昭和53年4月、社団法人
電気学会発行の「電気工学ハンドブック」723頁参
照)。 τ=(3pV1 2sr2 )/〔2πf{(sr1 +r2 2 +s2 (x1 +x2 2 }〕 (5) 但し、上記文献ではトルクをTとして表現しているが、
前記した二次時定数と混同しないように、(5)式では
トルクをτとして表現する。
【0017】実用的なIMでは定格出力時のsは0.0
5以下であるから、sr1 <<r2、また、(sr1
2 2 >>s2 (x1 +x2 2 となり、(5)式は
次の(6)式のように簡単になる。 τ≒3pV1 2s/(2πfr2 ) (6) (6)式を変形して、次の(7)式を得る。
【0018】 r2 ≒3pV1 2s/(2πfτ) (7) IMの出力をP、回転数をnとすれば、τ=P/(2π
n)の関係があるから、(7)式は次の(8)式とな
る。 r2 ≒3pV1 2sn/(fP) (8) 図2(b)の等価回路からIMの励磁リアクタンスxm
=1/b0 は励磁電流をI0 とし、鉄損分を無視する
と、次の(9)式となる。
【0019】 xm =V1 /I0 (9) 一方、前記した(2)式はxm >>x2 であるから、こ
れに(8)、(9)式を代入すれば、次の(10)を得
る。 T=P/(6πpV1 0 sn) (10) また、すべりsは同期速度をn0 とすれば、次の(1
1)式となるから、 s=(n0 −n)/n0 (11) (11)式を(10)式に代入すれば、次の(12)式
を得る。
【0020】 T={P/(6πpV1 0 )}・〔n0 /{n(n0 −n)}〕(12) また、(11)式からn/n0 =1−sで、IM定格出
力時のsは前記したように、0.05以下であるから、
n/n0 ≒1、これを(12)式に代入すれば、次の
(13)式を得る。 T= P/{6πpV1 0 (n0 −n)} (13) ここで、(13)式の単位は、P;ワット、p;極対
数、V1 ;星型結線の相電圧、n0 およびnはrpsで
ある。
【0021】(13)式を通常使用する工業単位のW;
kW、ρ;極数、V;線間電圧、N 0 ;rpm、N;r
pmで書き直すと(14)式となる。 T= 11000・W/{ρVI0 (N0 −N)} (14) すなわち、通常知り得る数値からIMの二次時定数を簡
単な計算によって求めることができる。
【0022】次に、滑り周波数形のベクトル制御におけ
る二次時定数の算出について説明する。図2(c)は、
滑り周波数形のベクトル制御を説明するためのIMの簡
易等価回路であり、同図において、L1 ,Lm はそれぞ
れ一次漏れおよび励磁インダクタンス、I1 ,I0 ,I
2 はそれぞれ一次、励磁分、トルク分電流である。ベク
トル制御条件が成立していれば、滑り角周波数ωs が、
次の(15)式で表されることが知られている(例え
ば、1987年11月社団法人電気学会発行、「電気学
会大学講座 電気システム制御」131頁記載の(4.
10)式、あるいは、1990年3月日刊工業新聞社発
行、「インバータドライブ技術」39頁(1.7)式参
照)。
【0023】 ωs =2πfs=r2 ・I2 /(Lm 0 ) (15) また、(15)式のI2 とI0 は直交しているから、一
次電流I1 は次の(16)式となる。 I1 =√(I0 2+I2 2) (16) また、(2)式のTはT≒Lm /r2 であるから、(1
1)、(15)、(16)式から二次時定数Tは(1
7)式となる。
【0024】 T=I2 /(2πfsI0 ) ={√(I1 2−I0 2)/(2πfI0 )}・{N0 /(N0 −N)} (17) 上記(17)式においても、前記した場合と同様、通常
知り得る数値からIMの二次時定数を計算することがで
きる。
【0025】また、実用的なIMの定格出力時のI1
比べて、I0 は約0.4倍以下であるから、実用上十分
な精度で二次時定数Tは次の(18)式で表すことがで
きる。 T={I1 /(2πfI0 )}・{N0 /(N0 −N)} (18) 本発明は上記原理に基づき、残留電圧が実用上問題とな
らない値にまで減衰するまでの時間を推定し、インバー
タを再起動するようにしたものであり、本発明の請求項
1の発明においては、IM102の給電を停止してから
再起動するまでの時間を、上記IM102の定格出力W
を、その極数ρ、定格電圧V、無負荷電流I0 および定
格出力時の回転数低下分(N0 −N)の積で除した商に
比例した時間以上としたので、IMの設計定数等を用い
ずに通常の銘板に表記されているような容易に知りうる
パラメータを使用して、残留電圧が実用上問題とならな
い値に減衰するまでの時間を推定することができる。
【0026】本発明の請求項2の発明においては、IM
102の給電を停止してから再起動するまでの時間を、
上記IM102の定格出力時の一次電流I1 と無負荷回
転数N0 の積を、定格周波数f、無負荷電流I0 および
定格出力時の回転数低下分(N0 −N)の積で除した商
に比例した時間以上としたので、滑り周波数形のベクト
ル制御において、請求項1の発明と同様、IMの設計定
数等を用いずに通常の銘板に表記されているような容易
に知りうるパラメータを使用して、残留電圧が実用上問
題とならない値に減衰するまでの時間を推定することが
できる。
【0027】本発明の請求項3の発明においては、再起
動手段101aが、上記IM102の定格出力W、その
極数ρ、定格電圧V、無負荷電流I0 、定格出力時の回
転数低下分(N0 −N)、定格出力時の一次電流I1
定格周波数f等に基づきIM102の残留電圧が減衰す
る時間を算出し、運転中のIM102への給電を一時停
止した際、上記算出された時間に比例した時間後にIM
102への再給電指令を出力するように構成したので、
請求項1,2の発明と同様、特別なハードウェアを追加
することなく、また、IMの設計定数等を用いずに通常
の銘板に表記されているような容易に知りうるパラメー
タを使用して、残留電圧が実用上問題とならない値に減
衰するまでの時間を推定し、IM102の再起動を行う
ことができる。
【0028】
【実施例】図3は本発明の第1の実施例を示す図であ
り、本実施例はハードウェア的手段により再起動手段を
構成した実施例を示している。同図において、20はイ
ンバータ、30はIM、1は制御回路であり、制御回路
1はインバータを構成するスイッチング素子を所定の手
順でオンオフさせて所望の周波数の交流電圧を発生さ
せ、IM30を制御する。
【0029】40は本実施例の再起動手段であり、再起
動手段40はインバータの運転を一時中断しなければな
らない事態が発生し、制御回路1から運転中断信号10
1が与えられると、前記した再起動時間経過後、起動信
号103を制御回路1に与え、インバータ1を再起動す
る。再起動手段40において、2はアンドゲートであ
り、アンドゲート2は制御回路1が出力する運転中断信
号101と外部から供給される起動信号102と後述す
るタイマ4がカウントアップしたとき出力されるタイム
アウト信号106の論理積をとり、起動信号103を出
力する。そして、アンドゲート2の出力が0から1のレ
ベルに変化したとき、インバータは再起動する。
【0030】なお、運転中断信号101は制御回路1が
インバータの過電流、過電圧を検出したとき出力され、
運転中断するとき0が出力される。起動信号102は、
起動時1となり、停止時0となる。また、タイムアウト
信号106はタイマ4がカウンドアップしたとき、1と
なる。3はトリガ発生回路であり、トリガ発生回路3は
アンドゲート2の出力が0になったとき、もしくは、起
動補助信号104が1になったとき、所定のパルス幅の
トリガ信号を発生する。起動補助信号104は、例え
ば、商用電源で運転していたIMをインバータ運転に切
り替えるとき入力され、インバータ運転を一時中断する
とき1となる。
【0031】4はタイマであり、タイマ4は後述するプ
リセット入力107により所定の値にプリセットされ、
トリガ発生回路3がトリガ信号を出力してから、上記プ
リセット入力107により設定される時間経過後にその
出力106を1にする。また、5は割算器、6,7,8
は掛算器、9は減算器、10,11,12,13,1
4,15は半導体メモリ等から構成される記憶装置であ
り、記憶装置10,11,12,13,14,15は、
外部から設定される、前記した、W,ρ,V,I0 ,N
0 ,Nに相当する値、すなわち、IMの定格出力(k
W)、極数、定格電圧、無負荷電流、同期速度(rp
m)、定格回転速度(rpm)を記憶する。また、割算
器5、掛算器6,7,8、減算器9は、16ビットバス
等の信号ライン108,109,110,111で接続
されており、記憶装置10,11,12,13,14,
15から16ビットバス等の信号ライン112,11
3,114,115,116,117を介して供給され
る上記したIMのパラメータよりIMの運転を中断して
から、再起動するまでの時間を算出する。
【0032】図4は本実施例の動作を示すタイムチャー
トであり、同図を参照して本実施例の動作を説明する。
なお、図4のタイムチャートは3つの部分に分かれてお
り、Aは外部から与えられる起動信号102に応答して
インバータが再起動する場合を示し、Bは外部から与え
られる起動補助信号104に応答してインバータが再起
動する場合を示し、また、Cは制御回路1が出力する運
転中断信号101に応答してインバータが再起動する場
合を示している。 (A)起動信号102に応答して再起動する場合。
【0033】図4において、時刻t1 で起動信号102
が入力され、起動信号102が0レベルから1レベルに
なると、運転中断信号101およびタイマ4の出力10
6が共に1であるので、アンドゲート2の出力の起動指
令信号103は直ちに1となる。一方、図3の減算器9
は記憶装置14に記憶された同期速度N0 から定格回転
速度Nを減算し、掛算器8に与え、掛算器8は減算器9
が出力する減算結果と記憶装置13に記憶されている無
負荷電流I0 の積を求める。掛算器8の出力は掛算器7
に与えられ、掛算器7は掛算器8の出力と記憶装置12
に記憶されている定格電圧Vとの積を求め、掛算器6に
出力する。掛算器6は、さらに、掛算器7の出力と記憶
装置11に記憶されている極数ρとの積を求め、割算器
5に出力する。
【0034】割算器5は記憶装置10に記憶されている
定格出力Wを掛算器6の出力で除して、出力をタイマ4
のプリセット入力として与える。上記演算を行うことに
より、タイマ4のプリセット入力は前記した式(14)
のW/{(N0 −N)・I0 ・V・ρ}に比例した値と
なり、タイマ4はIMの二次時定数Tに比例した値t0
時間カウントしたとき、カウントアウトするようにプリ
セットされる。なお、前述した代表的な例においては、
上記t0 はIMの二次時定数Tの2.3倍になるように
設定される。
【0035】さて、インバータが動作中、外部から起動
信号102が入力され、起動信号102が1から0レベ
ルに変化すると(図4のt2)、アンドゲート2の出力
103は1から0レベルに変化する。これにより、トリ
ガ発生回路3がトリガ・パルス105を出力し、タイマ
4は0にリセットされ、タイマ4はカウントを開始する
(図4のt2)。
【0036】タイマ4のカウントによりタイマ4のカウ
ント値が上記したプリセット値に達すると(図4のt0
の期間)、タイマ4の出力106が0レベルから1レベ
ルに変化し、アンドゲート2の出力103は0レベルか
ら1レベルに変化する。その結果、制御回路1には再起
動信号が与えられインバータは再起動する。 (B)外部から与えられる起動補助信号104に応答し
てインバータが再起動する場合。
【0037】タイマ4は(A)で説明したのと同様にプ
リセットされる。図4のt3で起動信号102と起動補
助信号104が同時に0レベルから1レベルになると、
(A)の場合と同様、トリガ発生回路3がトリガ・パル
ス105を出力し、タイマ4は0にリセットされ、タイ
マ4はカウントを開始する(図4のt3)。タイマ4の
カウントによりタイマ4のカウント値が上記したプリセ
ット値に達すると、アンドゲート2の出力103は0レ
ベルから1レベルに変化し、制御回路1に再起動信号が
与えられインバータは再起動する。 (C)制御回路1が出力する運転中断信号101に応答
してインバータが再起動する場合。
【0038】タイマ4は(A)で説明したのと同様にプ
リセットされる。図4のt4で運転中断信号101が1
から0レベルになると、(A)(B)の場合と同様、ト
リガ発生回路3がトリガ・パルス105を出力し、タイ
マ4は0にリセットされ、タイマ4はカウントを開始す
る(図4のt4)。タイマ4のカウントによりタイマ4
のカウント値が上記したプリセット値に達すると、アン
ドゲート2の出力103は0レベルから1レベルに変化
し、制御回路1に再起動信号が与えられインバータは再
起動する。
【0039】図5は本発明の第2の実施例を示す図であ
り、本実施例においては、前記した式(18)によりI
Mの二次時定数Tに比例した値を求めインバータの再起
動を行う実施例を示している。同図において、16は割
算器、18は一次電流I1 を記憶する記憶装置、17は
掛算器であり、その他、図3に示したものと同一のもの
には同一の符号が付されている。
【0040】図5において、減算器9は記憶装置14に
記憶された同期速度N0 から定格回転速度Nを減算し、
掛算器8に与え、掛算器8は減算器9が出力する減算結
果と記憶装置13に記憶されている無負荷電流I0 の積
を求め、割算器16に与える。一方、掛算器17は、記
憶装置18に記憶された一次電流I1 と、記憶装置14
に記憶された同期速度N0 の積を求め、割算器16に与
える。
【0041】割算器16は、掛算器17が出力する一次
電流I1 と同期速度N0 の積を、掛算器8が出力する無
負荷電流I0 と同期速度と定格回転速度の差(N0
N)の積で除して、その商をタイマ4のプリセット入力
として与える。上記演算を行うことにより、タイマ4の
プリセット入力は前記した式(18)のI1 ・N0
{(N0 −N)・I0 }に比例する値となる。
【0042】本実施例におけるそれ以外の動作は図3に
示した第1の実施例と同一であり、第1の実施例におい
て説明したように、運転中断信号101等が入力される
と、タイマ4にプリセットされた時間経過後に再起動信
号を出力し、インバータを再起動する。なお、上記実施
例においては、本発明をハードウェア的な手段により実
施する例を示したが、現在入手し得る1チップCPUは
掛け算、割り算等の演算を手軽にかつ高速に実行するこ
とができるので、図3、図5に示す構成をそのままソフ
トウェアに置き換えることは容易であり、例えば、図
3、図5の制御回路1に内蔵されているマイクロコンピ
ュータに、これらのソフトウェアを追加して組み込むこ
とも可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、三相誘導電動機の定格出力、その極数、定格電圧、
無負荷電流、定格出力時の回転数低下分、定格出力時の
一次電流、定格周波数等に基づき三相誘導電動機の残留
電圧の減衰時定数を算出するようにしたので、残留電圧
検出器等の特別のハードウェア手段を用いることなく、
残留電圧の減衰時間を推定することができ、運転中の三
相誘導電動機への給電を一時停止した後、再給電するま
での時間を最適な時間に設定することが可能となる。
【0044】また、残留電圧の減衰時間の算出にあたっ
ては、IMの設計定数等を用いずに、通常の銘板に表記
されているような容易に知りうるパラメータを使用し
て、残留電圧の減衰時間を推定することができるので、
汎用の三相誘導電動機に容易に適用することができ、実
用上、極めて大きな効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の原理を説明する等価回路である。
【図3】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例の動作を説明するタイム
チャートである。
【図5】本発明の第2の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 制御回路 2 アンドゲ
ート 3 トリガ発
生回路 4 タイマ 5,16 割算器 6,7,8,17 掛算器 9 減算器 10,11,12,13,14,15,18 記憶装置 20,101 インバー
タ 30,102 三相誘導
電動機 40,101a 再起動手
段 101 インバー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転中の三相誘導電動機への給電を一時
    停止した後に再給電する機能を備えたインバータの再起
    動方法において、 三相誘導電動機の給電を停止してから再起動するまでの
    時間を、上記三相誘導電動機の定格出力を、その極数、
    定格電圧、無負荷電流および定格出力時の回転数低下分
    の積で除した商に比例した時間以上としたことを特徴と
    するインバータの再起動方法。
  2. 【請求項2】 運転中の三相誘導電動機への給電を一時
    停止した後に再給電する機能を備えたインバータの再起
    動方法において、 三相誘導電動機の給電を停止してから再起動するまでの
    時間を、上記三相誘導電動機の定格出力時の一次電流と
    無負荷回転数の積を、定格周波数、無負荷電流および定
    格出力時の回転数低下分の積で除した商に比例した時間
    以上としたことを特徴とするインバータの再起動方法。
  3. 【請求項3】 三相誘導電動機と、運転中の三相誘導電
    動機への給電を一時停止した後に再給電する機能を備え
    たインバータと、再給電指令を出力する再起動手段とを
    備え、 上記再起動手段が、記三相誘導電動機の定格出力、その
    極数、定格電圧、無負荷電流、定格出力時の回転数低下
    分、定格出力時の一次電流、定格周波数等に基づき三相
    誘導電動機の残留電圧が減衰する時間を算出し、運転中
    の三相誘導電動機への給電を一時停止した際、上記算出
    された時間に比例した時間後に三相誘導電動機への再給
    電指令を出力することを特徴とするインバータの再起動
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011004492A (ja) * 2009-06-17 2011-01-06 Fuji Electric Systems Co Ltd 誘導電動機の制御装置
JP2019083629A (ja) * 2017-10-30 2019-05-30 文化シヤッター株式会社 非常電源装置及び開閉体装置

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