JPH0774138A - 半導体装置の製造方法とその装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法とその装置

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JPH0774138A
JPH0774138A JP15959893A JP15959893A JPH0774138A JP H0774138 A JPH0774138 A JP H0774138A JP 15959893 A JP15959893 A JP 15959893A JP 15959893 A JP15959893 A JP 15959893A JP H0774138 A JPH0774138 A JP H0774138A
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JP
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chemical liquid
semiconductor
chemical
carrier
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JP15959893A
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English (en)
Inventor
Shigeo Kidai
重雄 木代
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Fujifilm Holdings Corp
Fujifilm Microdevices Co Ltd
Original Assignee
Fujifilm Microdevices Co Ltd
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 薬液の流量を増加させることなく、半導体ウ
エハ表面に清浄な薬液を供給しスタグナントレイヤの発
生を防止するエッチングまたは洗浄技術。 【構成】 流れのある薬液中に複数の半導体ウエハを浸
漬し、エッチングまたは洗浄を行う半導体製造装置にお
いて、半導体ウエハを保持し、薬液注入手段から注入し
た薬液の流れを、半導体ウエハ底部に導くための薬液取
り入れ口を有するキャリア、または、放射状に配置さ
れ、半導体ウエハを挟み込んで保持するための溝が設け
られている、複数枚の半導体ウエハを円形状に配置して
保持するためのウエハ保持手段を有するキャリア、また
は、薬液注入手段に接続され、注入された薬液を複数の
半導体ウエハの間の下部に導き、噴出した薬液の流れが
互いに交差するように薬液を噴出させる一対の噴出口が
複数組設けられている薬液供給手段を有するキャリアを
含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造方法
及び製造装置に関し、特に、ウェットエッチング及びウ
ェット洗浄を行う方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハを薬液中において洗浄また
はエッチングする場合、ほぼ平行に仕切られたスリット
を有する容器(キャリア)に、複数の半導体ウエハを等
間隔に立て、流れのある薬液中に一定時間静止させる方
法が一般的である。通常、薬液槽下部から薬液を強制的
に供給し、上方より溢れ出た薬液を回収して再び薬液槽
下部より供給するオーバフロー方式が採用される。この
とき、薬液回収後に濾過して再度薬液槽内に供給する場
合もある。
【0003】オーバフロー方式では、薬液槽内の薬液の
流れは、薬液槽下部から上方へ向かうこととなる。従っ
て、半導体ウエハ表面の薬液の流れも下部から上方へ向
かう。半導体ウエハを保持するキャリアの形状は、薬液
の流れを妨げないように、その底面において可能な限り
開口されている。それでも、キャリア自体を支持する脚
部を有するため、開口幅は半導体ウエハ直径の約1/3
程度である。
【0004】キャリアの側面の開口率は、搬送時の振動
等により半導体ウエハがキャリアより脱落することを避
けるために底面の開口率よりもさらに小さい。半導体ウ
エハを薬液中において、効率よくエッチングまたは洗浄
するためには、半導体ウエハ表面の極近傍に生じたエッ
チングまたは洗浄によって汚染された薬液を、効率よく
清浄な薬液に置換することが好ましい。しかし、上記の
オーバフロー方式では、汚染された薬液を限られた時間
内で半導体ウエハ表面近傍から効率よく離脱させること
が困難である。これは、薬液が、半導体ウエハを浸漬し
た空間以外の部分にも流れること、または、薬液の流れ
が層流を形成し、半導体ウエハ表面の極近傍に薬液が置
換されない層(スタグナントレイヤ)が発生すること等
の理由による。
【0005】特に、上記のような方法でエッチングを行
った場合、薬液の置換効率が著しく低い部位が存在する
ことがある。このような場合には、局所的にエッチング
速度が低下しエッチングのばらつきによる不良が発生す
る。また、半導体ウエハ乾燥時に、エッチング若しくは
洗浄により汚染された薬液中の不純物が半導体ウエハ表
面に析出することがある。このような場合には、析出物
がホトリソグラフィ時に所謂ホトマスクとなり、正確な
パターンの焼き付けができなくなる。また、この析出物
が原因となる不純物汚染により絶縁耐圧不良等が発生す
る場合もある。
【0006】これらの不良は、キャリアを薬液中から取
り出す際に、キャリアと半導体ウエハとの間に汚染され
た薬液が残ることによっても生じる。これらの問題点を
解決するために、以下のような改善方法が公知である。
【0007】第1に、半導体ウエハを液面に対して傾斜
させてキャリアに保持する方法がある。これにより、半
導体ウエハの自重によって半導体ウエハ同士が平行に配
置され、互いに接近することを防止できる。しかし、通
常半導体ウエハは4.752mm間隔でキャリアに保持
されウエハの間隔が狭いため、大きな効果が得られな
い。一方、ウエハの間隔を広くするとキャリアが長くな
るか、または保持可能なウエハ枚数が減少する。
【0008】第2に、半導体ウエハを保持したキャリア
を揺動し、汚染された薬液を強制的に置換する方法があ
る。しかし、この方法は、薬液上部の駆動機構からの発
塵を防止するのが困難である。また、顕著な効果を得る
ためには、揺動の振幅及び速度を大きくし泡立つ程度に
揺動する必要がある。
【0009】第3に、薬液を循環させる流量と流速を増
加させて、置換効率を向上させる方法がある。しかし、
この方法では、薬液の使用量が増加するためコスト高に
なり、好ましくない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来技術によれば、半導体ウエハを薬液中で処理する場
合に、半導体ウエハ表面の極近傍にスタグナントレイヤ
が生じ、処理速度が不均一に低下する。また、半導体ウ
エハを薬液中で処理する場合に、スタグナントレイヤが
生じるため、後の乾燥工程で半導体ウエハ表面に汚染物
が析出し半導体装置の不良を発生させる。
【0011】このような問題を解決するために、半導体
ウエハを傾斜させてキャリアに保持する方法、エッチン
グ中または洗浄中にキャリアを揺動する方法または薬液
の流量、流速を増加させる方法等が知られている。しか
し、これらの方法にも、効果が小さい、発塵がある、ま
たはコスト高になる等の問題点がある。
【0012】本発明の目的は、薬液の流量を増加させる
ことなく、半導体ウエハ表面に清浄な薬液を供給しスタ
グナントレイヤの発生を低減することが可能な半導体ウ
エハのエッチングまたは洗浄技術を提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体製造装置
は、処理槽内底部に設けられた薬液注入手段から薬液を
注入して薬液の流れを形成し、流れのある薬液中に複数
の半導体ウエハを浸漬し、エッチングまたは洗浄を行う
半導体製造装置において、前記複数枚の半導体ウエハを
保持し、前記薬液注入手段から注入した薬液の流れを、
半導体ウエハ底部に導くための薬液取り入れ口を有する
キャリアを含む。
【0014】さらに、前記キャリアは、上部に、薬液を
通過させたり流れを阻止するための開閉可能な遮蔽板を
有する。さらに、前記処理槽は、側面下部に、薬液を排
出するための薬液排出管を有する。
【0015】本発明の他の半導体製造装置は、処理槽内
底部に設けられた薬液注入手段から薬液を注入して薬液
の流れを形成し、流れのある薬液中に複数の半導体ウエ
ハを浸漬し、エッチングまたは洗浄を行う半導体製造装
置において、放射状に配置され、半導体ウエハを挟み込
んで保持するための溝が設けられている、前記複数枚の
半導体ウエハを円形状に配置して保持するためのウエハ
保持手段を有するキャリアを含む。
【0016】さらに、前記溝は、半導体ウエハを垂直方
向から傾斜させて保持することができるように、側面が
傾斜していることを特徴とする。さらに、前記薬液注入
手段は、円形状に配置された前記複数枚の半導体ウエハ
の間に薬液を噴出させることができるように、放射状に
配置されていることを特徴とする。さらに、前記溝の底
面に、溜まった薬液を排出するための薬液排出穴が設け
られていることを特徴とする。
【0017】本発明の他の半導体製造装置は、処理槽内
底部に設けられた薬液注入手段から薬液を注入して薬液
の流れを形成し、流れのある薬液中に複数の半導体ウエ
ハを浸漬し、エッチングまたは洗浄を行う半導体製造装
置において、前記薬液注入手段に接続され、注入された
薬液を前記複数の半導体ウエハの間の下部に導き、噴出
した薬液の流れが互いに交差するように薬液を噴出させ
る一対の噴出口が複数組設けられている薬液供給手段を
有するキャリアを含む。
【0018】本発明の半導体製造方法は、処理槽内底部
に設けられた薬液注入手段から薬液を注入して薬液の流
れを形成し、流れのある薬液中に複数の半導体ウエハを
浸漬し、エッチングまたは洗浄を行う半導体製造方法に
おいて、前記複数の半導体ウエハを処理槽内で円形状に
配置することを特徴とする。
【0019】本発明の蒸気乾燥方法は、処理容器内の上
部に半導体ウエハを保持し、底部に溜められた有機溶媒
を加熱して蒸発させ、半導体ウエハ表面にこの蒸気を結
露させ、半導体ウエハ表面の水分を有機溶媒で置換して
乾燥させる蒸気乾燥方法において、複数の半導体ウエハ
を円形配置し、半導体装置形成面が下になるように傾斜
させて前記半導体ウエハを保持することを特徴とする。
【0020】
【作用】キャリア下部に薬液取り入れ口を設けることに
より、薬液注入口から注入された薬液のほとんど全てを
半導体ウエハ間に流すことができる。そのため、無駄な
薬液を注入する必要がなくなり、薬液の流量を増加させ
ることなく汚染された薬液の置換効率を向上させること
ができる。
【0021】さらに、キャリア上部に開閉可能な遮蔽板
を設けることにより、薬液の流れる方向を変えることが
できる。このため、薬液が半導体ウエハ表面をより均一
に流れることになり、薬液置換のむらを減少させること
ができる。
【0022】また、処理槽の側面下部に、薬液排出管を
設けることにより、エッチング時または洗浄時の薬液の
流れの経路から外れた部分の薬液を効率的に排出するこ
とができる。これにより、処理槽内に循環しない薬液が
残ることを防止することが可能になる。
【0023】薬液中に、半導体ウエハを円形状に配置し
て浸漬することにより、キャリアの長さを長くすること
なく半導体ウエハ間の間隔を広くすることができる。そ
のため、薬液の流れを妨げることが少なくなり、薬液の
置換効率を向上させることができる。
【0024】また、半導体ウエハを垂直面から傾斜させ
て配置し、半導体装置形成面を薬液の流れの上流方向す
なわち下方向に向けることにより、置換効率をさらに向
上させることができる。洗浄した後蒸気乾燥する場合に
も、半導体形成面が下方向に向いているため、迅速に乾
燥することができる。そのため、表面の清浄性を保った
まま乾燥することが可能となる。
【0025】さらに、薬液注入手段を複数の半導体ウエ
ハの間の下部に配置することにより、薬液を半導体ウエ
ハ表面に効率よく流すことができる。そのため、薬液の
置換効率を向上することが可能になる。また、半導体ウ
エハを保持するための溝の底面に薬液を排出するための
排出穴を設けることにより、キャリアを薬液中から取り
出したときに、溝の中に残留した薬液を容易に排出する
ことができる。そのため、残留した薬液中の不純物が半
導体ウエハ表面に析出することを防止できる。
【0026】噴出した薬液の流れが交差するように薬液
を噴出させることにより、乱流が発生し、半導体ウエハ
表面に停滞した汚染された薬液を効率的に清浄な薬液と
置換することができる。
【0027】
【実施例】以下、薬液中で半導体ウエハを洗浄する場合
を例にとって、本発明の実施例について説明する。な
お、エッチングする場合も同様の装置及び方法で実施可
能である。
【0028】図1は、本発明の第1の実施例による半導
体洗浄装置を示す。石英製キャリア2の下部には、図に
示すように下方になるに従いその間口を広げるように薬
液取り込み口3a、3bが設けられている。薬液取り込
み口3a、3bの下端から所定の高さには、それぞれ内
側に向かって突出したウエハ保持用腕4a、4bが設け
られている。
【0029】ウエハ保持用腕は、薬液の流れを妨げない
ように、できるだけ細くするのが好ましい。ウエハ保持
用腕4a、4bの先端部には、半導体ウエハを保持する
ための溝が設けられている。この一対のウエハ保持用腕
4a、4bの先端部の溝で、オリエンテーションフラッ
トのほぼ両端を挟み込むことによって半導体ウエハ6が
保持される。この一対のウエハ保持用腕が紙面の垂直方
向に一定の間隔で複数組設けられている。
【0030】キャリア2の側面には、搬送時の振動等に
より半導体ウエハがキャリアから脱落することがないよ
うに、ウエハを保持する位置に対応して壁が設けられて
いる。また、ウエハ間の隙間に対応する位置には、薬液
が流れるようにスリット状の窓が設けられている。
【0031】なお、半導体ウエハを保持したとき、オリ
エンテーションフラットが水平面に対して傾きをもつよ
うにウエハ保持用腕4a、4bを調整してもよい。傾き
をもたせてころがり方向をある程度限定することによっ
て、転がりやすい方向にのみ壁を設けることも可能であ
る。これにより、薬液の流れを妨げることが少なくな
り、洗浄効率を向上させることができる。
【0032】キャリア2の上面には、開閉可能な遮蔽板
5a、5bが設けられている。遮蔽板5a、5bを閉じ
ることにより、キャリア2の上面をほとんど覆うことが
できる。この遮蔽板5a、5bを開閉することにより、
薬液の流れを変化させることができる。
【0033】例えば、遮蔽板5a、5bを開いたとき
は、薬液はキャリア2の下部から取り入れられ、上方に
流れる。遮蔽板5a、5bを閉じたときは、キャリア2
の下部から取り入れられた薬液は、側面のスリット状の
窓から排出される。このように、流れの経路を変えるこ
とにより、半導体ウエハ表面をより均一に洗浄すること
ができる。
【0034】石英容器1の下部から供給された清浄な薬
液は、半導体ウエハ6が浸漬されている空間に集めら
れ、上部に排出される。そのため、石英容器1側面近傍
の薬液は清浄な薬液と置換されることなく液溜まりが生
じる。これを回避するために、石英容器の側面下部に薬
液排出管7を設けることが好ましい。薬液排出管7は、
バルブを開くことにより石英容器1側面近傍の薬液を外
部に排出することができる。
【0035】このように構成されたキャリア2を、石英
容器1に満たされた薬液中に浸漬させる。薬液は、石英
容器1の底面に設けられた図には示さない薬液注入口か
ら次々と供給される。
【0036】石英容器1底面の薬液注入口から供給され
た清浄な薬液は、薬液取り込み口3a、3bにより、半
導体ウエハ6が浸漬された空間に集められる。すなわ
ち、注入された清浄な薬液は、半導体ウエハが浸漬され
ていない空間を無駄に流れることなく、そのほとんど全
てが半導体ウエハが浸漬された空間を流れる。
【0037】これにより、清浄な薬液を供給する流量を
増加させることなく、半導体ウエハ間を流れる薬液の流
速を速くすることが可能になる。その速度は、半導体ウ
エハが浸漬されていない空間を無駄に流れる薬液を全て
薬液取り入れ口から取り込んだとすると、石英容器1の
底面積とキャリア2の底面積との比に比例して増加す
る。通常使用される洗浄装置においては、石英容器1の
底面積はキャリア2の底面積の約4倍であるため、本実
施例により、半導体ウエハ間を流れる薬液の流速を約4
倍にすることができる。
【0038】さらに、洗浄中に、遮蔽板5a、5bを開
閉し、薬液の流れの経路を変えることにより、より均一
な洗浄が可能になる。図2、図3は本発明の第2の実施
例による半導体ウエハ洗浄装置を示す。
【0039】図2(A)、図2(B)は、それぞれ第2
の実施例による半導体ウエハ洗浄装置の平面図及び断面
図である。円筒状の石英容器10の底面に、石英製の円
柱の下端が円盤状に広がったキャリア載置台11が載置
されている。
【0040】キャリア載置台11の中心軸から所定本数
の薬液供給管12aが放射状に延びている。薬液供給管
12aの上側面には、所定の数の薬液供給口13が設け
られている。全ての薬液供給管12aは、キャリア載置
台11内部に設けられた空洞により薬液供給管12と接
続されている。
【0041】薬液供給管12は、石英容器10の底面及
び側面に沿って薬液18の液面上に引き出されている。
薬液供給管12からは、洗浄時に清浄な薬液が供給され
る。薬液供給管12から供給された薬液は、薬液供給管
12aの上側面に設けられた薬液供給口13から噴出す
る。
【0042】図3は、第2の実施例によるキャリアを示
す。図3(A)は、第2の実施例によるキャリアの平面
図及び正面図である。石英製の円柱状キャリア中心軸1
5の下端から、所定本数のウエハ保持用腕16が放射状
に設けられている。各ウエハ保持用腕16の先端部に
は、ウエハのオリエンテーションフラットを挟み込むよ
うにして保持することができるウエハ保持部17が設け
られている。ウエハ保持部17の長軸方向は、ウエハを
所定の角度傾斜させて保持したとき、隣り合うウエハが
接触しないように、ウエハ保持用腕16の長軸方向と所
定の角度を形成している。
【0043】図3(B)は、第2の実施例によるキャリ
アのウエハ保持用腕16及びウエハ保持部17の一組を
拡大した平面図、正面図及び断面図である。キャリア中
心軸15から放射状に延びたウエハ保持用腕16の先端
部に、上記のようにウエハ保持部17が設けられてい
る。
【0044】ウエハ保持部17には、長軸方向に沿って
溝が設けられている。溝の側面は垂直方向から所定の角
度傾斜しており、ウエハを傾斜して保持することができ
る。断面図に示すように、ウエハ保持部17の断面は側
面が傾斜した凹状になっており、窪みの部分にウエハ1
4を傾斜させて保持することができる。ウエハ14を安
定して保持するために、ウエハ14の下方に位置する側
面は上方に位置する側面よりやや高くすることが好まし
い。
【0045】また、溝の底面には、キャリアを薬液中か
ら取り出したとき、溝の中に溜まった薬液を排出するた
めの所定の数の薬液排出穴19が設けられている。溝の
中に溜まった薬液を早期に排出することにより、乾燥時
にこの薬液中の不純物がウエハ表面に析出することを防
止することができる。さらに、この薬液排出穴19は、
キャリアを石英容器1内に挿入する際の抵抗の軽減、及
び薬液循環に対する抵抗の軽減という効果もあわせも
つ。
【0046】このように構成されたキャリアに半導体ウ
エハを保持して薬液18中に浸漬し、図2に示すよう
に、キャリア中心軸15とキャリア載置台11の中心軸
が重なるようにキャリア載置台11上に載置する。キャ
リア載置台11の上面中央部に凸状の突起を設け、キャ
リア中心軸15の底面中央部に凹状の窪みを設けて突起
と窪みを嵌合させることにより、より安定に載置するこ
とができる。この際に、放射状に配置された各薬液供給
管12aが、半導体ウエハ14の間に位置するように載
置することが好ましい。
【0047】このように、半導体ウエハを円形に配置す
ることにより、ウエハ間の間隔を広げても、直線状に配
置する場合のようにキャリアが長くなることがない。円
形に配置したときの内周側においては、ウエハ間隔は狭
くなるが、実際に半導体装置が形成されている部分にお
いては、十分な間隔を確保することが可能である。
【0048】ウエハ間の間隔を広げることにより、薬液
の流れを妨げることが少なくなり、ウエハ表面近傍の薬
液の置換効率を向上させることができる。また、半導体
ウエハを傾斜させて保持する際に、半導体装置形成面を
薬液の流れの上流方向に向けることにより、さらに実質
的な置換効率を向上させることができる。
【0049】また、洗浄中にキャリアを中心軸15の回
りに回転させてもよい。回転させることにより、薬液が
攪拌されウエハ表面の汚染された薬液の置換効率を向上
させることができる。
【0050】図4は、第2の実施例によるキャリアを使
用して、純水による洗浄後に有機溶媒(例えばイソプロ
ピルアルコール(IPA)等)を使用して蒸気乾燥を行
う方法を示す。洗浄後に、キャリアをそのままアーム2
2により、乾燥容器20内に吊るす。
【0051】乾燥容器20の底面の中央部には、半導体
ウエハ14から流れ落ちた有機溶媒を溜めるための廃液
溜24が備えられている。廃液溜24以外の部分には、
有機溶媒21が満たされている。有機溶媒21は、乾燥
容器20の下部に配置されたヒータ25によって加熱さ
れ、蒸発する。乾燥容器20の上部の開口部は、アーム
22によりキャリアを吊るした後、冷却槽26で密閉さ
れる。冷却槽26の中には、冷却水23が満たされてい
る。
【0052】蒸発した有機溶媒21は、乾燥容器20内
を上昇し、冷却水23によって冷却されキャリア及び半
導体ウエハ上に降下する。冷却水により冷却されて降下
した蒸気、及び直接蒸発して上昇した蒸気が半導体ウエ
ハ表面で結露し、IPAの液体となって純水と置換され
る。純水を含んだIPAの液体は液滴となって廃液溜2
4に落下する。このとき、半導体ウエハは、半導体装置
形成面が下になるように傾斜して保持されているため、
裏面よりも先に置換されて乾燥し、高清浄のまま乾燥す
ることができる。
【0053】図5は本発明の第3の実施例による半導体
ウエハ洗浄装置を示す。図5(A)は第3の実施例によ
る洗浄装置の正面図、図5(B)はキャリアの平面図で
ある。長方形のキャリア枠37の一組の対向する辺の対
応する位置からそれぞれ内側に向かって、ウエハ保持腕
35a、35bが延びている。ウエハ保持腕35a、3
5bの先端の間の距離は、半導体ウエハ38のオリエン
テーションフラットの長さに等しくなるように調整され
ている。また、ウエハ保持腕35a、35bの先端に
は、それぞれ、半導体ウエハのオリエンテーションフラ
ットの両端を挟み込んで保持できるように溝が設けられ
ている。
【0054】この一対のウエハ保持腕が、所定の間隔で
キャリア枠37の一組の対向する辺上に複数組設けられ
ている。隣接する一対のウエハ保持腕の間には、薬液供
給管33が設けられており、その両端はそれぞれキャリ
ア枠37の一組の辺に固定されている。さらに、両端に
は、薬液注入管31a、31bと接続するための接続部
39a、39bが設けられている。図5(B)に示すよ
うに、一つの接続部から分岐して複数の薬液供給管に薬
液を供給するようにしてもよい。
【0055】薬液供給管33の上部側面には、薬液噴出
口34が複数個設けられている。隣接する薬液噴出口3
4a、34bは互いに向かい合い、噴出した薬液がぶつ
かり合うように配置されている。
【0056】キャリア枠37の他の一組の対向する辺に
は、それぞれ搬送用の把手32が設けられている。強度
を増加させるために各把手同士を梁で接続してもよい。
また、キャリア枠37の各頂点には石英容器30内に水
平に載置するための足40が設けられている。
【0057】石英容器30の側面下部には、薬液注入管
31a、31bが貫通している。薬液注入管31a、3
1bの石英容器30内の端部は、キャリアの接続部39
a、39bと接続され、外部から薬液を供給することが
できる。このような、一対の薬液注入管が、石英容器3
0の側面下部に所定の間隔で複数組設けられている。
【0058】このように構成された石英容器30内に薬
液を満たし、複数枚の半導体ウエハ38を保持したキャ
リアを薬液に浸漬する。薬液注入管31a、31bをそ
れぞれキャリアの接続部39a、39bに接続する。こ
のようにして、薬液注入管31a、31bから薬液を注
入することにより、薬液噴出口34から薬液が噴出す
る。
【0059】互いに向かい合った薬液噴出口34a、3
4bから噴出した薬液は、ぶつかり合い流れが乱れ、こ
こで乱流が発生する。この乱流が半導体ウエハ表面に形
成されたスタグナントレイヤの汚染された薬液を巻き込
み、強制的に薬液の置換を行う。
【0060】このように、薬液噴出口を向かい合わせて
配置し、積極的に乱流を発生させることにより、汚染さ
れた薬液の置換効率を向上させることができる。なお、
本実施例では、薬液噴出口を向かい合わせて薬液の流れ
をぶつからせることにより乱流を発生させたが、その他
の方法で乱流を発生させることも可能である。例えば、
薬液噴出口近傍に流れを妨害する遮蔽物を配置してもよ
い。また、キャリアに設けられた噴出口から半導体ウエ
ハ表面にほぼ垂直方向に、層流を遮るに十分な流速で薬
液を噴出しても同様の効果を得ることができる。
【0061】図6は、薬液噴出口近傍に、薬液の流れを
妨害する遮蔽物を配置した例を示す。図6(A)は、碗
状の遮蔽板を使用した例を示す。図6(A)の上図は、
薬液噴出部の断面図、下図は平面図である。薬液噴出口
44のやや上方に、碗状の遮蔽板43が凹面を下に向け
て配置されている。遮蔽板43は、複数本の固定柱42
により薬液供給管41に固定されている。
【0062】このような構造にすることにより、薬液噴
出口44から噴出した薬液は遮蔽板43の凹面に沿って
流れ、周辺部から排出される。このように、噴出した薬
液が一旦遮蔽板にぶつかることにより、乱流が形成され
る。
【0063】図6(B)は、平板状の可動遮蔽板を使用
した例を示す。図6(B)の上図は、薬液噴出部の断面
図、下図は平面図である。薬液噴出口48のやや上方に
平面状の遮蔽板47が配置されており、その一端は固定
柱46によって薬液供給管45に固定されている。
【0064】遮蔽板47と固定柱46とは柔軟性をもっ
て接続されている。そのため、遮蔽板47は、固定柱4
6との接続点を支点として薬液噴出圧によって所定の角
度振動する。このように、遮蔽板を薬液の噴出圧等によ
って動かすことにより、乱流発生効果を大きくすること
ができる。他の構成を組み合わせて遮蔽板を上下動させ
てもよい。
【0065】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体製
造装置によると、薬液の流量を増加させることなく、半
導体ウエハ表面のスタグナントレイヤに滞留した汚染さ
れた薬液を効率よく清浄な薬液に置換することができ
る。そのため、エッチングする場合には、ウエハ全面を
均一な速さでエッチングすることが可能になる。また、
薬液中で洗浄する場合には、洗浄効率を向上することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による半導体ウエハ洗浄
装置の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例による半導体ウエハ洗浄
装置の平面図及び断面図である。
【図3】本発明の第2の実施例による半導体ウエハ洗浄
装置のキャリアの平面図、正面図、及びウエハ保持部の
平面図、正面図及び断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例による半導体ウエハ洗浄
装置のキャリアを使用して蒸気乾燥する場合の蒸気乾燥
装置の断面図である。
【図5】本発明の第3の実施例による半導体ウエハ洗浄
装置の正面図、及びキャリアの平面図である。
【図6】本発明の第3の他の実施例による半導体ウエハ
洗浄装置の薬液噴出口近傍の断面図、及び平面図であ
る。
【符号の説明】
1、10、30 石英容器 2 キャリア 3a、3b 薬液取り入れ口 4a、4b、16、35a、35b ウエハ保持用腕 5a、5b 遮蔽板 6、14、38 半導体ウエハ 7 薬液排出管 11 キャリア載置台 12、12a、33、41、45 薬液供給管 13、44、48 薬液供給口 15 キャリア中心軸 17 ウエハ保持部 18 薬液 19 薬液排出穴 20 乾燥容器 21 有機溶媒 22 アーム 23 冷却水 24 廃液溜 25 ヒータ 26 冷却槽 31a、31b 薬液注入管 32 把手 34、34a、34b 薬液噴出口 37 キャリア枠 39a、39b 接続部 40 足 42、46 固定柱 43、47 遮蔽板

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理槽内底部に設けられた薬液注入手段
    から薬液を注入して薬液の流れを形成し、流れのある薬
    液中に複数の半導体ウエハを浸漬し、エッチングまたは
    洗浄を行う半導体製造装置において、 前記複数枚の半導体ウエハを保持し、前記薬液注入手段
    から注入した薬液の流れを、半導体ウエハ底部に導くた
    めの薬液取り入れ口(3a、3b)を有するキャリアを
    含む半導体製造装置。
  2. 【請求項2】 前記キャリアは、上部に、薬液を通過さ
    せたり流れを阻止するための開閉可能な遮蔽板(5a、
    5b)を有する請求項1記載の半導体製造装置。
  3. 【請求項3】 前記処理槽は、側面下部に、薬液を排出
    するための薬液排出管(7)を有する請求項1または2
    記載の半導体製造装置。
  4. 【請求項4】 処理槽内底部に設けられた薬液注入手段
    から薬液を注入して薬液の流れを形成し、流れのある薬
    液中に複数の半導体ウエハを浸漬し、エッチングまたは
    洗浄を行う半導体製造装置において、 放射状に配置され、半導体ウエハを挟み込んで保持する
    ための溝が設けられている、前記複数枚の半導体ウエハ
    を円形状に配置して保持するためのウエハ保持手段(1
    6、17)を有するキャリアを含む半導体製造装置。
  5. 【請求項5】 前記溝は、半導体ウエハを垂直方向から
    傾斜させて保持することができるように、側面が傾斜し
    ていることを特徴とする請求項4記載の半導体製造装
    置。
  6. 【請求項6】 前記薬液注入手段は、円形状に配置され
    た前記複数枚の半導体ウエハの間に薬液を噴出させるこ
    とができるように、放射状に配置されていることを特徴
    とする請求項4〜5のいずれかに記載の半導体製造装
    置。
  7. 【請求項7】 前記溝の底面に、溜まった薬液を排出す
    るための薬液排出穴(19)が設けられていることを特
    徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の半導体製造装
    置。
  8. 【請求項8】 処理槽内底部に設けられた薬液注入手段
    から薬液を注入して薬液の流れを形成し、流れのある薬
    液中に複数の半導体ウエハを浸漬し、エッチングまたは
    洗浄を行う半導体製造方法において、 前記複数の半導体ウエハを処理槽内で円形状に配置する
    ことを特徴とする半導体製造方法。
  9. 【請求項9】 前記複数の半導体ウエハを垂直面から傾
    斜させて配置することを特徴とする請求項8記載の半導
    体製造方法。
  10. 【請求項10】 前記複数の半導体ウエハの間の下部か
    ら薬液を噴出させることを特徴とする請求項8または9
    記載の半導体製造方法。
  11. 【請求項11】 処理槽内底部に設けられた薬液注入手
    段から薬液を注入して薬液の流れを形成し、流れのある
    薬液中に複数の半導体ウエハを浸漬し、エッチングまた
    は洗浄を行う半導体製造装置において、 前記薬液注入手段に接続され、注入された薬液を前記複
    数の半導体ウエハの間の下部に導き、噴出した薬液の流
    れが互いに交差するように薬液を噴出させる一対の噴出
    口が複数組設けられている薬液供給手段(33、34)
    を有するキャリアを含む半導体製造装置。
  12. 【請求項12】 処理容器内の上部に半導体ウエハを保
    持し、底部に溜められた有機溶媒を加熱して蒸発させ、
    半導体ウエハ表面にこの蒸気を結露させ、半導体ウエハ
    表面の水分を有機溶媒で置換して乾燥させる蒸気乾燥方
    法において、 複数の半導体ウエハを円形配置し、半導体装置形成面が
    下になるように傾斜させて前記半導体ウエハを保持する
    ことを特徴とする蒸気乾燥方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009297621A (ja) * 2008-06-11 2009-12-24 Sanoh Industrial Co Ltd 中空部品の洗浄方法
JP2017168633A (ja) * 2016-03-16 2017-09-21 株式会社リコー ウエットエッチング装置

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