JPH0773359B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JPH0773359B2
JPH0773359B2 JP62215512A JP21551287A JPH0773359B2 JP H0773359 B2 JPH0773359 B2 JP H0773359B2 JP 62215512 A JP62215512 A JP 62215512A JP 21551287 A JP21551287 A JP 21551287A JP H0773359 B2 JPH0773359 B2 JP H0773359B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、映像信号の磁気記録再生装置に係わり、特
に、従来の規格に沿つて、すなわち標準モードで映像信
号が記録された記録媒体や画質向上のために広帯域化し
て、すなわちハイバンドモードで映像信号が記録された
記録媒体から映像信号を再生できるようにした磁気記録
再生装置に関する。
〔従来の技術〕
磁気記録再生装置の代表例として家庭用ビデオテープレ
コーダ(以下、VTRという)がある。この家庭用VTRは数
年前に出現し、最近は広く普及しているが、磁気記録技
術あるいは信号処理技術の向上に伴ない、さらに高密度
化が可能になつてきた。この性能向上を画質向上に生か
すべく記録信号の帯域を増大させ、高解像度化を達成す
るためのハイバンドモードも規格化されている。従つ
て、従来の規格での記録(標準モード記録という)とハ
イバンドモードでの記録が混在する。
放送用VTR等の業務用途においては、特に両モードに対
応させる必要はないが、家庭用においては、ハイバンド
モードで記録再生が可能なVTRでは、少なくとも標準モ
ードで映像信号が記録された磁気テープも再生可能とす
る必要がある。ハイバンドモードでは、解像度向上のた
めに、一般に、輝度信号で変調されるFM信号のキヤリア
周波数を標準モードよりも高域側にシフトするととも
に、S/Nを改善するために標準モードよりもデビエーシ
ヨンやプリエンフアシス量を増加させることが行なわれ
る。
このようないずれのモードに対しても、映像信号の再生
を可能とした家庭用VTRの一例が、たとえば「ビデオコ
ム」Vol.7 No.6(1987年6月)p.53に記載されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、上記従来技術においては、夫々の記録モードに
対応して別系統の再生回路が設けられており、このた
め、回路規模が増大し、コストの増大を招いていた。
前述の如く、標準モードとハイバンドモードでは、記録
FM信号のアーロケーシヨン(キヤリア周波数、デビエー
シヨン)や映像信号の帯域、プリエンフアシス特性が大
幅に異なるため、各モードに最適な再生FM信号の等化特
性、FM復調回路の特性、デイエンフアシス回路の特性が
異なることになる。上記従来技術では、各モード毎に設
計された上記信号処理回路を単に設けただけの構成とな
つていたため、上記のような問題が発生していた。さら
に、これら2系統の信号処理回路を切り替える信号を発
生するモード判別回路も追加されており、このことも、
上記の問題を生じさせる1つの原因となつている。
本発明の目的は、かかる問題を解消し、小規模かつ安価
な構成として異なるモードに対応可能とした磁気記録再
生装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、再生FM信号処理
回路において、AGC検波回路をモードの判別手段に兼用
できるようにするとともに、再生等化回路、FM復調回路
の主要部分を夫々のモードで兼用できるようにする。
〔作用〕
AGC回路の出力振幅を一定化するために設けられたAGC検
波回路はFMキヤリアのみを抜き取り、再生振幅に応じた
AGC制御電圧を発生するが、夫々の記録モード毎にAGC制
御電圧を発生させる必要があることから、記録モード毎
に設けられる。そこで、これらAGC検波回路は、再生さ
れる映像信号の記録モードに対するものがAGC制御電圧
を出力するから、いずれのAGC検波回路がAGC制御電圧を
出力するかを判別することにより記録モードが判別され
る。この判別出力でAGC検波回路を選択してAGC回路を制
御するので、モード判別回路の一部を再生信号処理回路
で兼用できる。
さらに、このモード判別出力を用いて再生等化回路の特
性を切替え、夫々の記録モードに最適な特性を得る。ま
た、このモード判別出力を用いてFM復調回路の入力周波
数対出力電圧特性を決定する素子の定数切替を行なうた
め、IC化されたFM復調回路を兼用しながら周辺定数切替
のみで各記録モードに最適な特性を得ることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面によつて説明する。
第1図は本発明による磁気記録再生装置の一実施例を示
すブロツク図であつて、1は磁気テープ,2,3は磁気ヘツ
ド,4,5はプリアンプ,6は切替信号入力端子,7は切替スイ
ツチ,8はHPF(ハイパスフイルタ),9は再生等化回路,10
はAGC回路,11,12はBPF(バンドパスフイルタ),13,14は
AGC検波回路,15は切替スイツチ,16は比較回路,17は再生
等化回路,18はFM復調回路,19はメインデイエンフアシス
回路,20はLPF(ローパスフイルタ),21はノンリニアデ
イエンフアシス回路,22は切替スイツチ,23はノンリニア
デイエンフアシス回路,24は切替スイツチ,25はノイズキ
ヤンセル回路,26は遅延回路,27は切替スイツチ,28は輝
度信号出力端子,29はLPF,30は色信号処理回路,31は色信
号出力端子である。
同図において、磁気テープ1からは、標準モードで記録
された信号,あるいはハイバンドモードで記録された信
号が磁気ヘツド2,3によつて、再生され,それぞれの記
録モーに応じて最適な処理を受け、出力端子28から輝度
信号が、出力端子31から色信号が夫々出力される。
磁気テープ1に記録される信号の周波数スペクトルをVH
S方式の家庭用VTRを例にして第2図に示す。同図から明
らかなように、FM変調輝度信号は標準モードY(N)と
ハイバンドモードY(H)とでFM変調帯域が異なる。標
準モードではキヤリア周波数が3.4MHz〜4.4MHzであるの
に対し、ハイバンドモードでは5.4MHz〜7.0MHzと高周波
化、広帯域化されている。一方、色信号は標準モード,
ハイバンドモードとも同じ記録フオーマツトであり、低
域変換記録方式である。また、図示してないが、輝度信
号記録系のノンリニアプリエンフアシスが標準モードと
ハイバンドモードで異なつている。
第1図において、磁気ヘツド2,3によつて再生された信
号はプリアンプ4,5で増幅され、切替スイツチ7で1フ
イールド毎に交互に出力されて連続信号となり、後段の
輝度信号処理回路と色信号処理回路に供給される。
輝度信号処理回路では、HPF8で第2図に示す帯域のFM変
調輝度信号Y(N),Y(H)が取り出され、再生等化回
路9と再生等化回路17とでテープヘツド系の周波数特性
が補正される。再生等化回路9の出力信号は次段のAGC
回路10で振幅を一定化するよう制御される。この振幅の
制御のためにAGC回路10の出力信号は標準モードのFMキ
ヤリア抜き取り用のBPF11とハイバンドモードのFMキヤ
リア抜き取り用のBPF12とに供給され、抜き取られたFM
キヤリアは夫々AGC検波回路13,14に供給されてAGC制御
電圧が形成される。
標準モードのときにはAGC検波回路13からAGC制御電圧が
出力され、ハンバンドモードのときにはAGC検波回路14
からAGC制御電圧が出力される。これらAGC制御電圧は比
較回路16に供給され、検波回路13,14のいずれからAGC制
御電圧が出力されたかが検出されて記録モードが判別さ
れる。
比較回路16から出力される判別信号は標準モードはハイ
バンドモードとでレベルが異なり、これにより、切替ス
イツチ15が制御される。切替スイツチ15は、標準モード
のときにはAGC検波回路13を選択し、ハイバンドモード
のときにはAGC検波回路14を選択する。これにより、標
準モードのときにはAGC検波回路13からAGC制御電圧がAG
C回路10に供給され、ハイバンドモードのときにはAGC検
波回路14からAGC制御電圧がAGC回路10に供給されて、い
ずれの記録モードでもAGC回路10の出力レベルが一定と
なるように、AGC回路10の利得が制御される。
AGC回路10の出力信号は再生等化回路17に供給される。
再生等化回路17は、比較回路16からの判別信号により、
記録モードに応じた再生等化特性に切替えられる。再生
等化を受けたFM変調輝度信号はFM復調回路18で元の輝度
信号に復調される。FM復調回路18は、比較回路16によ
り、その入力周波数対出力電圧特性が標準モード、ハイ
バンドモードで最適となるように切り替えられる。
復調された輝度信号は、メインデイエンフアシス回路1
9,LPF20によつて、記録系でのメインプリエンフアシス
が補正される。LPF20はその通過帯域が、比較回路16か
らの判別信号により、標準モード,ハイバンドモードに
応じて切替えられる。LPF20から出力される輝度信号
は、次に、記録系でのノンリニアエンフアシスを補正す
るためのノンリニアデイエンフアシス処理が施こされる
が、この処理は、標準モードではノンリニアデイエンフ
アシス回路23で、ハイバンドモードではノンリニアデイ
エンフアシス回路21で行なわれる。このために、切替ス
イツチ22,24が設けられ、これらが比較回路16からの判
別信号によつて制御されて、標準モードではノンリニア
デイエンフアシス回路23が、ハイバンドモードではノン
リニアデイエンフアシス回路21が夫々選択される。
なお、これらノンリニアデイエンフアシス回路21,23を
並列に設け、これらを1つの切替スイツチで選択するよ
うにしてもよい。
切替スイツチ24の出力輝度信号は、ノイズキヤンセル回
路25に供給されて雑音が抑圧され、ハイバンドモードで
は、遅延回路26で遅延されて比較回路16からの判別信号
によつて制御される切替スイツチ27を介し、また、標準
モードでは、直接切替スイツチ27を介して夫々出力端子
28から出力される。
一方、切替スイツチ7から出力される信号は、LPF29に
供給されて第2図に示す帯域の低域変換色信号が分離さ
れ、色信号処理回路30でジツタ抑圧や周波数変換等の処
理を受けて元の帯域の搬送色信号に戻され、出力端子31
から出力される。
色信号処理系は、特に記録モードに応じ回路を切り替え
る必要はないので、同一回路を用いる事ができる。輝度
信号処理系は、モードに応じて回路を切りかえるため、
色信号との時間差を生じる。このため、切替スイツチ27
によつて遅延回路26を切り替えることにより、標準モー
ド、ハイバンドモードともに色信号との時間を一致させ
る。遅延回路26と切替スイツチ27は色信号処理系に設け
てもよい。
従来技術では、HPF8以降の処理回路を標準モードとハイ
バンドモードのそれぞれ毎に設けていたため、回路規模
が大きくなり、また、コストアツプを招いていたが、第
1図に示す実施例では、ノンリニアデイエンフアシス回
路を2系統設ける以外は、各回路とも主要部を標準モー
ド、ハイバンドモードで兼用し、夫々のモードに応じて
特性を切替えるため、上記の従来の問題を解決できる。
次に、第1図におけるFM変調輝度信号の処理系につい
て、より具体的に説明する。
第3図は各回路の周波数特性を示すものである。
テープ−ヘツド系の特性は、Iに示す様に、高域で出力
が低下する特性となり、このテープ−ヘツド系の特性を
補正するために、標準モードでの再生等化回路17の特性
はIIで示すように、ハイバンドモードではIIIで示すよ
うに設定される。各モードでは記録帯域が異なるため、
夫々のモードでの最適等化特性は異なる。忠実な信号伝
送という点では下側波帯が揃うように等化を行なうのが
好ましいが、家庭用VTRでは、FM変調輝度信号の上側波
帯はS/Nが悪いため、図示するように、高周波を抑圧
し、下側波帯重視の等化特性を行なう方が好ましい。従
つて、標準モードでの再生等化特性IIは、ハイバンドで
の等化特性IIIに対し、高周波の等化量を少なくする。
このため、記録モードに応じて異なる再生等化特性を得
る必要があるのである。
本発明では、AGC回路のAGC検波回路を利用してモード検
出を行なうため、AGC回路の前段に再生等化回路9を設
ける必要があり、この再生等化回路9の特性は第3図で
IIIとして示す特性が好適である。これにより、標準モ
ードでも、ハイバンドモードでも、FM変調輝度信号が等
化されてAGC回路10に入力されることになる。そして、B
PF11の周波数特性を標準モードのFMキヤリアを抜き取る
ような特性(第3図IV)とし、BPF12の特性をハイバン
ドモードのFMキヤリアを抜き取るような特性(第3図
(V))とすると、標準モードによる磁気テープ1を再
生したときAGC検波回路13に出力が得られるが、AGC検波
回路14には出力が得られない。また、ハイバンドモード
では、得られる出力の関係がその逆になる。従つて、2
つのAGC検波回路13,14の出力電圧を比較回路16で比較
し、それらの大小関係を検出する事により記録モードが
判別できる。この判別出力で,2つのAGC検波回路13,14の
出力電圧を切りかえ、出力電圧が大きい方を選択してAG
C回路10に供給することにより、記録モードによらずAGC
回路10の出力は一定振幅となり、さらに、チヤンネル間
のヘツド出力のばらつきや、ヘツドのトラツク幅を小さ
くして長時間記録を図かる場合にも、出力レベルが一定
化されるので、後段のFM復調やドロツプアウト検出(図
示せず)にも有利である。
第2図から明らかなように、標準モードを検出するBPF1
1は、ハイバンドモードでのFM変調輝度信号Y(H)の
下側波も検出し、ハイバンドモードを検出するBPF12は
標準モードでのFM変調輝度信号Y(N)の上側波も検出
するが、通常これら側帯波のレベルはFMキヤリアのレベ
ルに対して小さく、ハイバンドモードでも再生等化回路
9によりFMキヤリア付近の振幅が等化されており、FMキ
ヤリア周波数も大きく異なるので、判別誤動作は発生し
ないが、2つのモードでFMキヤリア周波数が近接してい
る場合や判別性能向上のために、側帯波レベルの小さい
(映像信号が存在しない)水平ブランキング部や垂直ブ
ランキング部で選択的に判別するようにしてもよい。
なお、BPF11の代りにLPFを、BPF12の代りにHPFを夫々用
いてもよい。また、AGC検波回路13,14の出力電圧の切替
は、スイツチ15でなくても、オア回路で行なつてもよ
い。この具体回路例を第4図に示す、同図において、NP
N形のトランジスタ32,33はエミツタがともに抵抗34を介
して接地され、抵抗34を共通とするエミツタホロワを構
成している。このトランジスタ32のベースにAGC検波回
路13の出力電圧が、トランジスタ33のベースにAGC検波
回路14の出力電圧が夫々供給され、これらのいずれか高
い方の出力電圧が抵抗34から出力端子37に得られる。し
たがつて、この場合、2つのエミツタホロワはオア回路
を構成している。出力端子37に得られた電圧は、AGC制
御電圧としてAGC回路10(第1図)に供給される。
また、トランジスタ33のコレクタには、トランジスタ3
2,33のベースに給される差電圧が得られ、これによつて
PNP形のトランジスタ35がオン・オフされる。したがつ
て、トランジスタ35のコレクタから出力端子36に標準モ
ードとハイバンドモードとでレベルが異なるモード判別
信号が得られる。
第5図は第1図における再生等化回路17の具体例を示す
回路図であつて、38は入力端子、39は出力端子、40は入
力端子、41は遅延線、42は入力端子である。
第5図(a),(b),(c)に示す具体例は、夫々、
標準モード時フイルタを挿入し、ハイバンド時このフイ
ルタを除くようにするものであり、第5図(a)ではコ
ンデンサCが、同(b)がコンデンサCと抵抗R2とが、
同図(c)ではインダクタLとコンデンサCとが夫々フ
イルタを構成している。トランジスタQ1は比較回路16
(第1図)から入力端子40に供給される判別信号によつ
て制御され、標準モードではオン,ハイバンドモードで
はオフとなる。従つて、ハイバンドモードでは、入力端
子32から入力されたFM変調輝度信号が抵抗R1を介してそ
のまま出力端子39から出力されるが、標準モードでは、
それぞれフイルタによつて高域が抑圧され、第3図で示
した等化特性IIと等化特性IIIとの切り替えが行われ
る。
第5図(d)に示す具体例では、標準モード時にトラン
ジスタQ1はオフするような制御信号が入力端子42に入力
される。従つて、マツチング抵抗R5が接続された遅延線
41に入力された信号はマツチング抵抗R5で全反射して元
の信号と加算されることになり、出力端子39の周波数特
性は、 eo=2eiejω(t+τ)cosωτ …(1) ここで、τは遅延線41の遅延時間 で表わされる高域トラツプ特性となる。一方、ハイバン
ドモードでは、トランジスタQ1がオンし、遅延線41を抵
抗R5で終端するため、トラツプ特性は発生せずに平坦特
性となる。この具体回路は、(1)式から明らかなよう
に、標準モードでも群遅延時間は平坦であるため、等化
特性を切りかえてもFM系の位相歪発生が少ないという利
点がある。
以上のように、第5図のいずれも回路にも、簡単な回路
構成で2つのモードの最適等化特性を得ることができ
る。
以上述べたように、この実施例によるFM信号処理回路
は、モード判別回路にも利用できるため、安価に構成で
き、しかも、簡単な回路構成で標準モードとハイバンド
モードを検出し、最適等化特性を得る事ができる。
第6図は第1図におけるFM復調回路18のIC化に好適な一
具体例を示すブロツク図であつて、43は入力端子、44は
リミツタ回路、45はパルス遅延回路、46は切替スイツ
チ、47,48は電流源、49はEX−OR回路(排他論理和回
路)、50は電流源、51はLPF、52は出力端子である。ま
た、第7図は第6図の各部の信号を示す波形図である。
第6図において、入力端子43から入力されたFM変調輝度
信号は、リミツタ回路44で振幅制限されてAM分が除去さ
れ、その出力信号(第7図A)はパルス遅延回路45とEX
−OR回路49とに供給される。パルス遅延回路45では、入
力されたFM変調輝度信号が一定時間τdだけ遅延され
(第7図B)、EX−OR回路49に供給される。EX−OR回路
49はパルス遅延回路45の入出力信号を排他論理和処理
し、第7図Cに示すように、一定パルス幅(τd)のパ
ルス信号を出力する。従つて、このパルス信号をLPF51
を介して取り出すことにより、FM変調輝度信号の周波数
に応じた電圧信号、すなわち復調された輝度信号が出力
端子52に得られる。
第8図に第6図に示したFM復調回路の入力周波数と出力
電圧の関係を示す。
同図において、周波数が零のときには出力は零であり、
周波数が最大fmaxにおいて、出力電圧は最大となり(電
源電圧Vcc),この2点を結ぶ直線が入力周波数と出力
電圧の関係となる。最大出力を得る周波数fmaxは、第7
図から明らかなように、 で表わされ、一般的に、FM信号の帯域からFMキヤリア周
波数の2倍程度に設定される。
一方、FM復調回路の重要な設計項目の1つに、FM信号の
キヤリアリークを小さく抑える事がある。このキヤリア
リークは、リミツタ44やパルス遅延回路45、EX−OR回路
49のアンバランス(偶数次高周波歪)により、入力FM信
号がそのまま出力されるもので(通常は入力信号の2倍
周波数が基本周波数となる)、家庭用VTRのように低搬
送波FM信号では、変調信号帯域とFM周波数が近接してい
るので、キヤリアリークが発生すると、信号からのキヤ
リアリークの分離が困難であり、またキヤリアリークを
抑圧しようとすると信号まで抑圧されてしまい、周波数
特性が劣化するという問題がある。従つて、上記夫々の
回路のアンバランスを小さくするように回路設計する必
要があるが、これにも限界がある。
ところで、キヤリアリークを抑圧する方法としては、パ
ルス遅延回路45の遅延時間τdを大きくすることが有効
である。これは、遅延時間τdを大きくすると、第8図
に一点鎖線で示すように、最大周波数fmaxが小さくなつ
て復調感度(入力周波数変化に対する出力電圧変化)が
増加することによるものである。上記各回路のアンバラ
ンス量が同じであれば、キヤリアリーク量は一定である
が、復調感度が増加すると復調信号レベルは増大するの
で、相対的にキヤリアリークレベルは減少する。ところ
が、遅延時間τdを大きくすると最大周波数fmaxが減少
するために、高い周波数でFM復調が行なえなくなつて波
形歪を発生する。逆に遅延時間を小さくして最大周波数
fmaxを大きくすると、標準モード、ハイバンドモードに
かかわらず復調動作は行なえるが、上述の如く、FMキヤ
リア周波数の低い標準モードではキヤリアリークが問題
となる。また、標準モード、ハイバンドモードでデビエ
ーシヨンが大幅に異なるため、復調出力が異なり、後段
の各回路のダイナミツクレンジの確保が困難となつたり
する。
従つて、第2図で示した様にFM変調輝度信号の周波数が
大幅に異なるような場合には、モードに応じて最適にな
るように、FM復調回路の特性を切り替えることによりこ
れらモードの兼用が可能となる。例えば、第8図に示す
ように、標準モードではNに示す特性に、ハイバンドモ
ードではHに示す特性にし、fmax(N)を標準モードで
のFMキヤリア周波数の2倍程度にし、fmax(H)をFMキ
ヤリア周波数に比例させて1.6倍程度にするとよい。こ
のように特性切り替えることにより、両モードに対して
安定な性能が得られ、しかも復調出力振幅もほぼ同一に
保つ事ができる。
この特性の切替えを行なうため、第6図において、切替
スイツチ46と電流源47,48とが設けられている。電流源4
5、46はそれぞれ標準モードとハイバンドモードに対応
して遅延時間τdを設定するための電流源である。切替
スイツチ46によつてモードに応じて2つの電流源を切り
替え、第8図に示した特性の切替えを行なう。EX−OR回
路49に接続される電流源50は、第7図Cに示す出力振幅
Eを変化させて復調感度(再生振幅)を調整するもので
ある。しかし、パルス遅延回路45に接続される電流源4
7,48の電流値をかえても感度調整を行なうことができ
る。ハイバントモード用の電流源48を可変にし、ハイバ
ンドモードの再生振幅を調整している。標準モードで
は、電流源50を調整して再生振幅の調整を行なうことに
するとよい。電流源47,48の電流に対して遅延時間τd
ばらつきが大きいときは、標準モードでも電流源47の調
整を行なうとよい。第6図に示した具体回路では、遅延
時間τdと復調感度が理想的には反比例する。従つて、
第2図に示した2つのモードのように、FMキヤリア周波
数とデビエーシヨンが比例関係にある場合には、電流源
47,48の電流値が比例関係に保たれれば、電流値を調整
しなくても、2つのモードで出力振幅を等しくすること
ができる。
第9図は第6図に示したFM復調回路におけるIC化された
パルス遅延回路45,EX−OR回路49の一具体回路例を示す
ものであつて、53,54は入力端子、55は切替えスイツ
チ、56は入力端子、57は出力端子であり、第6図に対応
する部分には同一符号をつけている。
同図において、抵抗R10〜R22、トランジスタQ1〜Q11
コンデンサC1〜C2,電流源I1,I2および切替スイツチ55
はパルス遅延回路45を構成しており、切替スイツチ55は
抵抗R23,R24,トランジスタQ12によつて構成されてい
る。また、抵抗R26〜R32およびRL,トランジスタQ13〜Q
22,電流源I3は排他論理和回路49を構成しており、排他
論理和回路49の出力信号は出力端子57に得られる。な
お、a,b,c,d,eはICの端子を表わしている。
リミツタ回路44(第6図)からは互いに逆相関係にある
FM変調輝度信号が出力され、夫々が入力端子53,54に供
給される。入力端子53ら入力されたFM変調輝度信号がト
ランジスタQ3のベースに供給され、また、パルス遅延回
路45を通つてEX−OR回路49のトランジスタQ19,Q20のベ
ースに供給される。入力端子54に入力されたFM変調輝度
信号はトランジスタQ9のベースに供給され、また、パル
ス遅延回路45を通つてEX−OR回路49のトランジスタ
Q17,Q18のベースに供給される。
パルス回路45では、電流源となるトランジスタQ10のコ
レクタ電流Iτに応じて入力されたFM変調信号がτd
け遅延され、トランジスタQ4,Q5のエミツタから出力さ
れる。これらの出力信号はそれぞれEX−OR回路49を構成
する抵抗R27,R29および抵抗R28,R30に互いに逆相信号
で供給される。
EX−OR回路49では、パルス遅延回路45の出力信号とリミ
ツタ回路44から入力端子53,54を介して入力されたFM変
調輝度信号との排他論理和をとり、負荷抵抗RLを介して
出力端子51に出力される。
なお、この回路の以上の構成はIC化FM復調回路として一
般的であるので、これ以上の詳細な説明は省略する。
切替スイツチ55では制御信号が入力端子56から供給さ
れ、この制御信号により、標準モードではトランジスタ
Q13がオフし、ハイバンドモードではオフする。従つ
て、パルス遅延回路45の遅延時間τdを決定する電流I
τは、標準モードではほぼ外付抵抗R21で決定され、ハ
イバンドモードでは外付抵抗R21と抵抗R22の並列抵抗で
決定される。EX−OR回路49の電流源としてのトランジス
タQ21の電流流IGは出力スイツチングトランジスタQ13
Q16を介して負荷RLに流れる。電流IGは外付け抵抗R32
ほぼ決定される。
第9図の回路を含むFM復調回路の周波数と出力電圧の関
係を第10図に示す。回路のダイナミツクレンジの点か
ら、一般の回路では、電源電圧Vccをフルに活用でき
ず、復調感度は低下するが、標準モードでの特性Nとハ
イバンドモードでの特性Hとを簡単な回路で切り替える
事ができ、各モードにおいて最適な特性を得る事ができ
る。
第11図は第6図に示したFM復調回路におけるIC化された
パルス遅延回路45,EX−OR回路49の他の具体回路例を示
すものであつて、58は切替スイツチ、59,60は入力端子
であり、第9図に対応する部分には同一符号をつけてい
る。
また、第12図は第11図の各部の信号を示す波形図であ
る。
この具体例はパルス遅延回路45とEX−OR回路49とを一体
化し、回路構成の簡略化を図かつたもので、トランジス
タQ34,Q35のコレクタ電流が遅延時間τdを決定すると
ともに、出力電流となることが特徴である。
入力端子52,53にはリミツタ回路44(第6図)から殆に
逆相関係にあるFM変調輝度信号が入力され(第12図A,
B),コンデンサC10の両端子には、第12図C,Dに示す波
形の信号が得られる。出力端子57には、第12図Eに示す
パルス遅延回路の入出力信号の排他的論理和信号が得ら
れる。遅延時間τdは、トランジスタQ34,Q35のエミツ
タ(f端子)電圧とf端子に接続される抵抗R40,抵抗R
41とで決定される。
ハイバンドモードでは、抵抗R41が接地されるように切
替スイツチ58が動作し、この電流がそのまま出力端子57
に現われるので、2つのモードでは最大周波数fmaxが変
化するが、復調感度は変化しない。
第13図にこの具体例での入力周波数と出力電圧の関係を
示す。標準モードでの特性Nに対して、パルス遅延のた
めの電流のみを変えると、一点鎖線で示すH′の特性と
なり、ハイバンドモードでは、デビエーシヨンが大きい
ので復調出力が大きくなる。そこで、第11図に示すよう
に、ハイバンドモードで負荷抵抗を小さくするように、
入力端子60からの制御信号によつてスイツチトランジス
タQ37を制御する。すなわち、標準モードでは負荷抵抗
はRL1であり、ハイバンドモードでは負荷抵抗はRL1とR
L2の並列抵抗となる。これにより、第13図の特性Hに示
すように、ハイバンドモードで復調感度を小さくでき、
標準モード、ハイバンドモードにおいて復調出力を同一
にできる。
第11図によるFM復調回路は、パルス遅延回路の電源を変
えても復調感度は変わらないので、デビエーシヨンを変
えることなく、FMキヤリアの周波数を変えて帯域を広げ
るようなモードを持つ装置に最適である。
なお、第1図では、低域変換色信号記録方式を用いて説
明したが、例えば、色差信号をFM変調して輝度信号の低
域に周波数多重して設定するような場合には、色信号の
FMキヤリア周波数を増加させてもS/N劣化がないので、
ハイバンド化により広帯域化する場合でも、デビエーシ
ヨンを増加させる必要はない。そこで、この場合には、
第11図に示したFM復調回路を用い、パルス遅延回路の電
流を変えることにより、復調感度を変化させずに最適な
使用周波数帯域を変えることができる。
以上述べたように、この実施例においては、FM復調回路
の特性をそれぞれのモードに応じて切り替えることによ
り、夫々のモードに同一回路を用いることができる。従
つて、キヤリアリーク等の特性を劣化させることなく、
回路規模とコストを低減できる。
次に第1図におけるノンリニアデイエンフアシス回路2
1,23の切替えについて説明する。
第1図においては、各モードに対して別々にノンリニア
デイエンフアシス回路が設けられ、他方のモードに対す
るノンリニアデイエンフアシス回路には輝度信号を通さ
ないような構成とし、各モードに対して最適な回路を選
択して記録系でのプリエンフアシス特性を補正してい
る。ノンリニアデイエンフアシス回路21,23のオン,オ
フを簡単な回路で実現できる具体例を第14図に示す。
同図において、61は減算回路、62はLPF、63は切替スイ
ツチ、64は差動アンプ、65はリミツタ回路、66は減衰回
路、67はスイツチ、68,69は入力端子、70は出力端子で
ある。
ノンリニアデイエンフアシス回路21,23は減算回路61、L
PF62、差動アンプ64、リミツタ65、減衰器66で構成さ
れ、家庭用VTRでは、IC化されて好んで用いられている
構成であり、かかる回路構成に切替スイツチ63、あるい
はスイツチ67を追加している。
入力端子68での入力輝度信号と減衰器66の出力信号とを
減算回路61で減算し、出力端子70に出力輝度信号を得
る。また、この出力輝度信号はLPF62と差動アンプ64の
非反転入力端子とに供給される。切替スイツチ63が差動
アンプ64の反転入力端子側に閉じ、LPF62の出力信号が
この反転入力端子側に供給されるようにすると、LPF62
と差動アンプ64とでHPFが構成されることになる。この
場合の差動アンプ64の出力信号をリミツタ回路6で振幅
圧縮し、減衰器66で適当なレベルにした後、減算回路61
に供給することにより、入力振幅に応じて高域を減衰さ
せるノンリニアデイエンフアシス特性が得られる。切替
スイツチ63は、通常、入力端子69からの制御信号によ
り、LPF62の出力信号を差動アンプ62の反転入力端子に
供給するように制御されるが、切替スイツチ63が切替わ
つてLPF62が短絡されると、差動アンプ64からは出力信
号が得られず、従つて、減算処理が行なわれることなく
入力端子68に入力された輝度信号がそのまま出力端子70
に出力され、ノンリニアデイエンフアシス処理を受けな
い輝度信号が得られる。
なお、減衰器66と減算回路61の入力端子との間にスイツ
チ67を設け、これをオン,オフするようにしても、同様
の効果が得られる。この場合には、切替スイツチ63が除
かれ、LPF62の出力端子は差動アンプ64の反転入力端子
にのみ接続されることはいうまでもない。
そこで、第14図が第1図のノンリニアデイエンフアシス
回路21とすると、標準モードでは、切替スイツチ63が差
動アンプ64の非反転入力端子側に閉じ(あるいはスイツ
チ67が開き)、ハイバンドモードでは、切替スイツチ63
(あるいはスイツチ67)は逆の状態となる。第14図が第
1図のノンリニアデイエンフアシス回路23である場合に
は、標準モード、ハイバンドモードでの切替スイツチ63
(あるいはスイツチ67)の状態は上記とは逆になる。
第15図は第14図の回路構成をIC化したときの一具体回路
例を示すものであつて、69′は入力端子であり、第14図
に対応する部分には同一符号をつけている。
この具体例では、減算回路61,LPF62、差動アンプ64、リ
ミツタ回路65、減衰器66がIC内に集積されており、LPF6
2を構成するコンデンサC20が外部端子iに接続され、ま
た減衰器66の出力端子が外部端子jに接続されている。
通常、コンデンサC20を接地するように切替スイツチ63
がオンしており、このコンデンサC20と抵抗R50とでLPF6
2が構成される。一方、切替スイツチ63がオフすると、
コンデンサC20の一端が開放になるため、LPF62は構成さ
れず、減算回路61の出力信号がそのまま差動アンプ64の
2つの入力端子に供給される。したがつて、差動アンプ
64から出力信号が得られず、ノンリニアデイエンフアシ
ス特性を受けない輝度信号が出力端子70に得られる。ま
た、切替スイツチ67がオンする制御信号が入力端子69′
から与えられると、大容量のコンデンサC22が接地さ
れ、抵抗R51,R52で減衰される信号は遮断され、同様
に、ノンリニアデイエンフアシス特性を受けない輝度信
号が出力端子70に得られ、容易に信号切替が可能であ
る。
このように、この実施例では、簡単な回路でノンリニア
デイエンフアシスを受けた信号と受けない信号とを選択
出力できる。しかも、交流信号をオン,オフする構成で
あるため、直流動作点の変動がなくて直結に有利である
とともに、低周波利得の変動がないという利点もある。
ところで、第1図では、記録モードに応じて使用するノ
ンリニアデイエンフアシス回路を切替えていたが、これ
らが直列接続となるようにし、記録モードに応じて一方
のノンリニアデイエンフアシス回路がこの記録モードに
応じたノンリニアデイエンフアシス特性を持ち、他方が
ノイズキヤンセル回路として動作するようにすることも
可能である。
第16図はこのため具体例を示すブロツク図であつて、7
1,72,73は切替スイツチ、74,75は入力端子、76は出力端
子であり、第1図に対応する部分には同一符号をつけて
いる。
同図において、入力端子74には、LPF20(第1図)から
出力される輝度信号が入力される。また、入力端子75に
は制御信号が入力され、これによつて切替スイツチ71,7
2,73の接続切替およびノンリニアデイエンフアシス回路
21,23、ノイズキヤンセル回路25の特性が切り替えられ
る。
まず、ハイバンドモードでは、切替スイツチ71,72,73は
図示の状態にあり、また、ノンリニアデイエンフアシス
回路21はハイバンドモードに適したノンリニアデイエン
フアシス特性が設定されている。入力端子74に入力され
た輝度信号は切替スイツチ71を介してノンリニアデイエ
ンフアシス回路21に直接入力され、ハイバンドモードと
してのデイエンフアシスを受ける。ノンリニアデイエン
フアシス回路21の出力信号は、切替スイツチ72、ノンリ
ニアデイエンフアシス回路23、切替スイツチ73、ノイズ
キヤンセル回路25を通り、出力端子76から出力される。
このハイバンドモードでは、ノンリニアデイエンフアシ
ス回路23はノイズキヤンセル回路として動作するように
通常とは異なる特性に切り替えられる。
一方、標準モードでは、切替えスイツチ71,72,73は図示
とは逆の状態に切替えられ、ノンリニアデイエンフアシ
ス回路23に標準モードに適したノンリニアデイエンフア
シス特性が設定される。入力端子74に入力された輝度信
号は切替スイツチ72を介して直接ノンリニアデイエンフ
アシス回路23に入力され、標準モードとしてのデイエン
フアシスを受ける。ノンリニアデイエンフアシス回路23
の出力信号は切替スイツチ71、ノンリニアデイエンフア
シス回路21、切替スイツチ73、ノイズキヤンセル回路74
を通つて出力端子74から出力される。この標準モードで
は、ノンリニアデイエンフアシス回路21がノイズキヤン
セル回路として動作する。このようにして切替スイツチ
の追加のみで従来以上の雑音抑圧効果が得られる。
この具体例では、ノイズキヤンセル回路25は、ノンリニ
アデイエンフアシス回路と同様に、伝達特性が入力振幅
依存性をもち、比較的信号に影響を与えず小振幅雑音の
高域成分を抑圧するように設計される。従つて、ノンリ
ニアエンフアシス回路をノイズキヤンセル回路として動
作させる場合、第14図におけるLPF62のカツトオフ周波
数を高くするように切り替えるとよい。記録系での特性
を正確に補正するために、第16図では、記録モードに対
応したノンリニアデイエンフアシス回路を初段に配置す
るべく切替スイツチ71,72,73を設けている。第16図で
は、ノイズキヤンセル回路25の特性をモードに応じて切
り替える構成としているが、ノンリニアデイエンフアシ
ス回路の特性変更のみで対応できれば切り替えなくても
よく、さらに、特性変更したノンリニアデイエンフアシ
ス回路のみで充分雑音抑圧効果が得られるならば、ノイ
ズキヤンセル回路25を省くこともできる。
ノンリニアデイエンフアシス回路を従来のノイズキヤン
セル回路と併用すると、従来と同等以上の雑音抑圧効果
を得る場合でも、フイルタのカツトオフ周波数が上げら
れるので、エツジの雑音が軽減できる。第17図はその効
果を説明するための特性図である。
第17図は、ノイズキヤンセル回路、ノンリニアデイエン
フアシス回路における雑音に相当する小振幅入力時のレ
スポンスの周波数特性であり、IIは通常のノンリニアデ
イエンフアシス回路の特性、Iは通常のノイズキヤンセ
ル回路の特性であつて、ノイズキヤンセル回路の特性I
の方がカツトオフ周波数が高い。特性Iを直列接続した
2つの回路で得ようとすると、1つの回路の特性は、第
17図でIIとして示すように、カツトオフ周波数をさらに
高くすることができる。
特性Iの従来のノイズキヤンセル回路と、特性IIIの回
路とを直列接続した回路による雑音軽減の様子を第18図
に示す。同図(a)は入力波形であり、同図(b)は第
17図の特性Iによる減算信号の波形である。この減算信
号の入力信号におけるエツジ部に対応する部分では、リ
ミツタ回路によつて振幅制限されるため、入力信号(第
18図(a))の雑音を演算信号(第18図(b))で除い
ても、エツジ部で雑音は抑圧されず、第18図(c)に示
す如く、出力信号のエツジ部にその雑音が残る。
一方、特性Iのノイズキヤンセル回路に特性IIIの回路
を直列接続した場合には、全体の時定数が小さいため、
第18図(d)に示すように、リミツタ回路によつて振幅
制限される期間が短くでき、第18図(e)に示すよう
に、雑音を抑圧されない期間幅を小さくできる。この具
体例では、平坦部の効果は従来の場合と同じであるが、
エツジ部の雑音を軽減できるという効果もある。
第19図は以上のように時定数を切りかえる具体例を示す
回路図であつて、21(23)はノンリニアデイエンフアシ
ス回路、25はノイズキヤンセル回路、77,78,78′は入力
端子、79は出力端子、80〜83は夫々コンデンサC20
C30,C31,C32,を接地あるいは開放に切り替えるスイ
ツチである。
この具体例の動作は第17図,第18図で説明した通りであ
り、通常、デイエンフアシス動作時には、抵抗R50とコ
ンデンサC20とで時定数が与えられ、ノイズキヤンセル
動作時には、抵抗R50とコンデンナC30とで時定数が決定
される。ノイズキヤンセル回路25はリミツタ回路の出力
信号を元の信号から単に減算する構成であるが、動作は
ノンリニアデイエンフアシス回路21(23)とほぼ同じで
ある。また、時定数切替も切替スイツチ82,83によつて
同様に行なう事もできる。なお、j、l端子の周辺回路
を切り替えて減衰器の特性を変更することも可能であ
る。
以上述べた様に、2つのノンリニアデイエンフアシス回
路の接続あるいは周辺回路の切替により、雑音抑圧効果
を高める事ができる。また、ノイズキャンセル回路を不
要にする事ができるなどの効果も有する。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、異なる周波数ア
ロケーションモードによる再生FM変調映像信号を夫々に
適した復調特性で復調することができて、いずれのモー
ドにおいても、キャリアリークを防止できてほぼ同一の
振幅でほぼ同一の直流電圧を含む復調映像信号をFM復調
回路から直接得ることができ、回路規模の大幅な簡略
化、コスト低減を達成できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による磁気記録再生装置の一実施例を示
すブロツク図、第2図は異なる記録モードでの記録信号
の一例を示す周波数スペクトル図、第3図は第1図にお
ける各部の周波数特性図、第4図は第1図におけるAGC
検波回路の出力電圧の選択手段と比較回路の一具体例を
示す回路図、第5図は第1図における記録モードによつ
て特性が切替えられる再生等化回路の具体例を示す回路
図、第6図は第1図におけるFM復調回路の一具体例を示
すブロツク図、第7図は第6図における各部の信号波形
図、第8図は第6図に示したFM復調回路の特性図、第9
図は同じく具体的な回路図、第10図は第9図の特性図、
第11図は第6図に示したFM復調回路の他の具体例を示す
要部回路図、第12図は第11図の各部の信号波形図、第13
図は第11図に示した具体例の特性図、第14図は第1図に
おけるノンリニアデイエンフアシス回路の一具体例を示
すブロツク図、第15図はその具体的な回路図、第16図は
第1図におけるノンリニアデイエンフアシス処理手段の
他の具体例を示すブロツク図、第17図は第1図における
ノンリニアデイエンフアシス処理手段のさらに他の具体
例の周波数特性図、第18図はそのノイズキヤンセル動作
を示す説明図、第19図は第17図による周波数特性のノン
リニアデイエンフアシス手段を示す回路図である。 1……磁気テープ、2,3……磁気ヘツド、8……ハイパ
スフイルタ、9……再生等化回路、10……AGC回路、11,
12……バンドパスフイルタ、13,14……AGC検波回路、15
……切替スイツチ、16……比較回路、17……再生等化回
路、18……FM復調回路、21,23……ノンリニアデイエン
フアシス回路、25……ノイズキヤンセル回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】FM変調映像信号の周波数アロケーションが
    互いに異なる第1,第2のモードで記録された映像信号を
    再生する磁気記録再生装置において、 再生されたFM変調映像信号の周波数特性を補正するため
    の再生等化回路と、 該再生されたFM変調映像信号が該第1の周波数アロケー
    ションモードによるものか、該第2の周波数アロケーシ
    ョンモードによるものかを判別するモード判別回路と、 該第1の周波数アロケーションモードに対応した第1の
    復調特性と該第2の周波数アロケーションモードに対応
    した第2の復調特性とを選択的に設定可能であって、該
    再生等化回路からのFM変調映像信号を復調するFM復調回
    路と、 該FM復調回路で復調された映像信号を再生映像信号とし
    て取り出すためのディエンファシス回路などを含む再生
    処理回路と、 該モード判別回路の判定出力により、該第1の周波数ア
    ロケーションモードの再生時に該FM復調回路の復調特性
    を該第1の復調特性とし、該第2の周波数アロケーショ
    ンモードの再生時に該FM復調回路の復調特性を該第2の
    復調特性とする切替手段と を有し、 該第2の復調特性は、該第1の復調特性に対し、最高復
    調周波数が高くかつ復調感度が小さいものであって、該
    FM復調回路の復調出力が該第1,第2の周波数アロケーシ
    ョンモードによらず、ほぼ同一の振幅でかつほぼ同一の
    直流電圧を含むように構成したことを特徴とする磁気記
    録再生装置。
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