JPH0772934B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH0772934B2 JPH0772934B2 JP61129441A JP12944186A JPH0772934B2 JP H0772934 B2 JPH0772934 B2 JP H0772934B2 JP 61129441 A JP61129441 A JP 61129441A JP 12944186 A JP12944186 A JP 12944186A JP H0772934 B2 JPH0772934 B2 JP H0772934B2
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- JP
- Japan
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- magnetic
- magnetic recording
- recording medium
- thin film
- atm
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は強磁性金属薄膜を磁気記録層とする磁気記録媒
体に関するもので、特に耐候性および電磁変換特性の改
良された金属薄膜型磁気記録媒体に関する。
体に関するもので、特に耐候性および電磁変換特性の改
良された金属薄膜型磁気記録媒体に関する。
従来より磁気記録媒体としては非磁性基体上にγ−Fe2O
3、CoをドープしたFe3O4、γ−Fe2O3とFe3O4のベルトラ
イド化合物、Coをドープしたベルトライド化合物、Cr
O2、Baフエライト、等の酸化物磁性粉末あるいはFe、C
o、Ni等を主成分とする合金磁性粉末等の粉末磁性材料
を塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジ
エン共重合体、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等の有
機バインダー中に分散せしめ、塗布、乾燥させる塗布型
のものが広く使用されてきている。
3、CoをドープしたFe3O4、γ−Fe2O3とFe3O4のベルトラ
イド化合物、Coをドープしたベルトライド化合物、Cr
O2、Baフエライト、等の酸化物磁性粉末あるいはFe、C
o、Ni等を主成分とする合金磁性粉末等の粉末磁性材料
を塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジ
エン共重合体、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等の有
機バインダー中に分散せしめ、塗布、乾燥させる塗布型
のものが広く使用されてきている。
近年高密度磁気記録への要求の高まりと共に、真空蒸
着、スパツタリング、イオンプレーテング等の方法によ
り形成される強磁性金属薄膜は有機バインダーを使用し
ない、いわゆる金属薄膜型の磁気記録媒体として注目を
浴びており実用化への努力がなされてきている。
着、スパツタリング、イオンプレーテング等の方法によ
り形成される強磁性金属薄膜は有機バインダーを使用し
ない、いわゆる金属薄膜型の磁気記録媒体として注目を
浴びており実用化への努力がなされてきている。
従来の塗布型の磁気記録媒体では主として飽和磁化の小
さい金属酸化物を磁性材料として使用していると共に、
磁性層中に有機バインダーを含むため磁性材料の体積含
有率が30〜50%にすぎず高出力高密度記録媒体としては
不適当なものである。さらにその製造工程も複雑で溶剤
回収あるいは公害防止のための大きな付帯設備を有する
という欠点を有している。金属薄膜型磁気記録媒体では
酸化物磁性材料より大きな飽和磁化を有する強磁性金属
材料を有機バインダー材料の如き非磁性物質を介在させ
ぬ状態で極めて薄い膜として形成できるという利点を有
する。従来からの長手磁化記録方式では、高密度記録化
への要求につれ記録再生磁気ヘツドのギヤツプ長も小さ
くなり8mmビデオのシステムでは0.3μmにも達してい
る。それに伴つて磁気記録層への記録深さも浅くなる傾
向があり、磁性膜の厚み全部が磁気信号の記録に利用さ
れ得る金属薄膜型磁気記録媒体は高出力高密度記録媒体
として極めてすぐれている。また近年注目を浴びている
垂直磁化記録方式においても真空蒸着やスパツタリンク
による金属薄膜型磁気媒体がすぐれている。
さい金属酸化物を磁性材料として使用していると共に、
磁性層中に有機バインダーを含むため磁性材料の体積含
有率が30〜50%にすぎず高出力高密度記録媒体としては
不適当なものである。さらにその製造工程も複雑で溶剤
回収あるいは公害防止のための大きな付帯設備を有する
という欠点を有している。金属薄膜型磁気記録媒体では
酸化物磁性材料より大きな飽和磁化を有する強磁性金属
材料を有機バインダー材料の如き非磁性物質を介在させ
ぬ状態で極めて薄い膜として形成できるという利点を有
する。従来からの長手磁化記録方式では、高密度記録化
への要求につれ記録再生磁気ヘツドのギヤツプ長も小さ
くなり8mmビデオのシステムでは0.3μmにも達してい
る。それに伴つて磁気記録層への記録深さも浅くなる傾
向があり、磁性膜の厚み全部が磁気信号の記録に利用さ
れ得る金属薄膜型磁気記録媒体は高出力高密度記録媒体
として極めてすぐれている。また近年注目を浴びている
垂直磁化記録方式においても真空蒸着やスパツタリンク
による金属薄膜型磁気媒体がすぐれている。
金属薄膜型磁気記録媒体のうちでも膜の形成を真空蒸着
により行なう方法は膜の形成速度の速いこと、製造工程
が簡単であること、あるいは排液処理を必要としないド
ライプロセスであること等の利点を有する。中でも磁性
金属材料の蒸発ビームを非磁性基体表面に対し斜めに入
射させて蒸着する斜方入射真空蒸着法は工程および装置
機構が比較的簡単であると同時に良好な磁性特性を有す
る膜が得られるため長手磁化記録用の媒体の製造方法と
して実用上すぐれている。
により行なう方法は膜の形成速度の速いこと、製造工程
が簡単であること、あるいは排液処理を必要としないド
ライプロセスであること等の利点を有する。中でも磁性
金属材料の蒸発ビームを非磁性基体表面に対し斜めに入
射させて蒸着する斜方入射真空蒸着法は工程および装置
機構が比較的簡単であると同時に良好な磁性特性を有す
る膜が得られるため長手磁化記録用の媒体の製造方法と
して実用上すぐれている。
しかしながら真空蒸着法による強磁性薄膜から成る磁気
記録媒体にかかわる問題として耐候性がある。磁気記録
媒体はその保存中に腐蝕等による経時変化に起因する記
録された信号の減少あるいは消失があつてはならないこ
とが要求される。また8mmビデオのシステムは戸外等で
使用される機会が多いために種々の環境条件下において
も充分な耐候性を有する磁気記録媒体でなければならな
い。さらに真空蒸着法により形成された強磁性金属薄膜
から成る磁気記録媒体は、従来の塗布型磁気記録媒体に
比して秀でた電磁変換特性を示すが、金属磁性粉末を用
いた塗布型磁気記録媒体の改良も著しく、蒸着型磁気記
録媒体の電磁変換特性の一層の向上が要求されている。
記録媒体にかかわる問題として耐候性がある。磁気記録
媒体はその保存中に腐蝕等による経時変化に起因する記
録された信号の減少あるいは消失があつてはならないこ
とが要求される。また8mmビデオのシステムは戸外等で
使用される機会が多いために種々の環境条件下において
も充分な耐候性を有する磁気記録媒体でなければならな
い。さらに真空蒸着法により形成された強磁性金属薄膜
から成る磁気記録媒体は、従来の塗布型磁気記録媒体に
比して秀でた電磁変換特性を示すが、金属磁性粉末を用
いた塗布型磁気記録媒体の改良も著しく、蒸着型磁気記
録媒体の電磁変換特性の一層の向上が要求されている。
真空蒸着法による強磁性薄膜の特性改良の手段として金
属磁性薄膜中に酸素を含有せしめることが知られてい
る。例えば特開昭53−58206号、特開昭56−15014号、特
開昭57−98133号、特開昭58−83327号、特開昭58−8332
8号、特開昭60−157717号、特開昭60−171622号、特開
昭60−191425号等に金属磁性膜に酸素あるいは酸化物を
含有せしめてなる磁性記録媒体が開示されているが、耐
候性および電磁変換特性の改良は十分とは言えなかつ
た。
属磁性薄膜中に酸素を含有せしめることが知られてい
る。例えば特開昭53−58206号、特開昭56−15014号、特
開昭57−98133号、特開昭58−83327号、特開昭58−8332
8号、特開昭60−157717号、特開昭60−171622号、特開
昭60−191425号等に金属磁性膜に酸素あるいは酸化物を
含有せしめてなる磁性記録媒体が開示されているが、耐
候性および電磁変換特性の改良は十分とは言えなかつ
た。
本発明の目的は、耐候性および電磁変換特性にすぐれる
真空蒸着法による磁気記録媒体を提供することにある。
真空蒸着法による磁気記録媒体を提供することにある。
本発明は非磁性基体上に磁気記録層として真空蒸着法に
よりCo、またはCoとNi、またはCoとCr、またはCoとNiと
Crを主成分とする強磁性金属薄膜を設けてなる磁気記録
媒体において、該磁性金属薄膜の表面近傍および基体近
傍における酸素含有量が該磁性金属薄膜の厚み方向の表
面近傍と基体近傍の間の中間領域における酸素含有量が
大であると共に、表面近傍における 〔以下S値と呼ぶ〕のピーク値がCo含有量(atm%)に
等しいか大であり且つ基体近傍での酸素含有量ピーク値
が20atm%以上であることを特徴とする磁気記録媒体に
関する。
よりCo、またはCoとNi、またはCoとCr、またはCoとNiと
Crを主成分とする強磁性金属薄膜を設けてなる磁気記録
媒体において、該磁性金属薄膜の表面近傍および基体近
傍における酸素含有量が該磁性金属薄膜の厚み方向の表
面近傍と基体近傍の間の中間領域における酸素含有量が
大であると共に、表面近傍における 〔以下S値と呼ぶ〕のピーク値がCo含有量(atm%)に
等しいか大であり且つ基体近傍での酸素含有量ピーク値
が20atm%以上であることを特徴とする磁気記録媒体に
関する。
本発明における強磁性金属薄膜とは、Co、またはCoとN
i、またはCoとCr、またはCoとNiとCrを主成分とすると
すると同時に少なくとも酸素をその膜中に含有する強磁
性金属薄膜である。ここで主成分というのは膜全体の組
成中70原子(atm)%以上を占めることを言い、上記主
成分および酸素の他にFe、Ti、V、Mn、Cu、Zn、Al、S
i、Ge、Zr、Nb、Mo、Ta、W、Ag、Au、Pt、Y、Pr、S
m、Tb、Sn、Bi、Pbを含んでもいいし、さらにB、C、
P、Nを含むこともできる。またCoとNi、あるいはCoと
Cr、あるいはCoとNiとCrを主成分とする強磁性薄膜にお
いてCoとNiあるいはCoとNiあるいはCoとNi+Crの比、す
なち の比(atm%比)は1.0以上とするのが好ましい。さらに
本発明による強磁性金属薄膜においては、強磁性金属薄
膜中における酸素が該薄膜の厚さ方向において特有の分
布をもつて存在していることを特徴とするものである。
第1図に本発明による磁気記録媒体に設けられた強磁性
金属薄膜のオージエ電子分光解析法による厚み方向の組
成分析の1例が示されている。強磁性薄膜の表面近傍お
よび基体近傍における酸素含有量が、表面近傍と基体近
傍の間の中間領域における酸素含有量より大になつてい
る。さらに表面におけるCoは38atm%であるが、これは の値、すなわち より低い値となつている。さらに基板近傍での酸素含有
ピーク値は30atm%となつており20atm%よりも大きい値
を示している。
i、またはCoとCr、またはCoとNiとCrを主成分とすると
すると同時に少なくとも酸素をその膜中に含有する強磁
性金属薄膜である。ここで主成分というのは膜全体の組
成中70原子(atm)%以上を占めることを言い、上記主
成分および酸素の他にFe、Ti、V、Mn、Cu、Zn、Al、S
i、Ge、Zr、Nb、Mo、Ta、W、Ag、Au、Pt、Y、Pr、S
m、Tb、Sn、Bi、Pbを含んでもいいし、さらにB、C、
P、Nを含むこともできる。またCoとNi、あるいはCoと
Cr、あるいはCoとNiとCrを主成分とする強磁性薄膜にお
いてCoとNiあるいはCoとNiあるいはCoとNi+Crの比、す
なち の比(atm%比)は1.0以上とするのが好ましい。さらに
本発明による強磁性金属薄膜においては、強磁性金属薄
膜中における酸素が該薄膜の厚さ方向において特有の分
布をもつて存在していることを特徴とするものである。
第1図に本発明による磁気記録媒体に設けられた強磁性
金属薄膜のオージエ電子分光解析法による厚み方向の組
成分析の1例が示されている。強磁性薄膜の表面近傍お
よび基体近傍における酸素含有量が、表面近傍と基体近
傍の間の中間領域における酸素含有量より大になつてい
る。さらに表面におけるCoは38atm%であるが、これは の値、すなわち より低い値となつている。さらに基板近傍での酸素含有
ピーク値は30atm%となつており20atm%よりも大きい値
を示している。
このように本発明による強磁性金属薄膜では、表面近傍
の酸素含有量は中間領域における酸素含有量よりも大き
く、前記S値が該表面近傍におけるCo含有量(atm%)
より大きいと共に、基体近傍の酸素含有量は中間領域に
おける酸素含有量より大きく、且つ20atm%以上、特に
好ましくは25atm%以上50atm%以下であることを特徴と
するものである。
の酸素含有量は中間領域における酸素含有量よりも大き
く、前記S値が該表面近傍におけるCo含有量(atm%)
より大きいと共に、基体近傍の酸素含有量は中間領域に
おける酸素含有量より大きく、且つ20atm%以上、特に
好ましくは25atm%以上50atm%以下であることを特徴と
するものである。
本発明における磁気記録媒体の強磁性金属薄膜の膜厚は
高密度磁気記録体としての電磁変換特性を引出すために
0.02〜2μmが好ましく、特に0.05〜0.5μmの範囲が
好ましい。
高密度磁気記録体としての電磁変換特性を引出すために
0.02〜2μmが好ましく、特に0.05〜0.5μmの範囲が
好ましい。
また本発明に用いられる非磁性基体としては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリ塩
化ビニル、三酢酸セルロース、ポリカーボネート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリフエニレンサルフアイド等
のプラスチツクベース、またはAl、Tiおよびこれらの合
金、ステンレス鋼等である。
レンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリ塩
化ビニル、三酢酸セルロース、ポリカーボネート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリフエニレンサルフアイド等
のプラスチツクベース、またはAl、Tiおよびこれらの合
金、ステンレス鋼等である。
本発明における真空蒸着法とは“Handbook of Thin Fil
m Technology"(McGrawHill社、19970年刊)の1−3〜
1−130ページに述べられている通常の真空蒸着の他、
電場、磁場あるいは電子ビーム照射の方法により蒸気流
のイオン化、加速化等を行つて蒸発分子の平均自由工程
の大きい雰囲気にて基体上に薄膜を形成させる方法をも
含むもので、例えば特開昭51−149008号に開示されてい
るような電界蒸着法、特公昭43−11525号、特公昭46−2
0484号、特公昭47−26579号、特公昭49−45439号、特開
昭49−33890号、特開昭49−34483号、特開昭49−535号
広報に開示されているようのイオン化蒸着法も本発明に
用いられる。本発明による磁気記録媒体を得るための具
体的な真空蒸着法としては例えば、移動する非磁性基体
に磁性金属材料の蒸気流を斜方入射せしめると共に、蒸
気流の最小入射角(θmin)近傍および最大入射角(θm
ax)近傍に同時に酸素ガスを制御された条件にて導入し
つつ蒸着を行う方法がある。あるいは真空槽内に酸素を
導入し真空槽内の酸素分圧を制御しつつ磁性金属材料を
蒸着せしめるようにして酸素含有の異なる磁性薄膜を製
造できるようにする。しかるに強磁性薄膜を積層せしめ
て磁気記録媒体とすると同時に表面に近い最外層および
基体に近い最内層の酸素の含有量を制御して本発明の磁
気記録媒体を得る方法もある。あるいは又真空蒸着法に
より形成した強磁性薄膜に制御された条件にて酸素をイ
オン打込みし表面近傍および基体近傍における酸素含有
量を制御して本発明の磁気記録媒体を得る方法もある。
m Technology"(McGrawHill社、19970年刊)の1−3〜
1−130ページに述べられている通常の真空蒸着の他、
電場、磁場あるいは電子ビーム照射の方法により蒸気流
のイオン化、加速化等を行つて蒸発分子の平均自由工程
の大きい雰囲気にて基体上に薄膜を形成させる方法をも
含むもので、例えば特開昭51−149008号に開示されてい
るような電界蒸着法、特公昭43−11525号、特公昭46−2
0484号、特公昭47−26579号、特公昭49−45439号、特開
昭49−33890号、特開昭49−34483号、特開昭49−535号
広報に開示されているようのイオン化蒸着法も本発明に
用いられる。本発明による磁気記録媒体を得るための具
体的な真空蒸着法としては例えば、移動する非磁性基体
に磁性金属材料の蒸気流を斜方入射せしめると共に、蒸
気流の最小入射角(θmin)近傍および最大入射角(θm
ax)近傍に同時に酸素ガスを制御された条件にて導入し
つつ蒸着を行う方法がある。あるいは真空槽内に酸素を
導入し真空槽内の酸素分圧を制御しつつ磁性金属材料を
蒸着せしめるようにして酸素含有の異なる磁性薄膜を製
造できるようにする。しかるに強磁性薄膜を積層せしめ
て磁気記録媒体とすると同時に表面に近い最外層および
基体に近い最内層の酸素の含有量を制御して本発明の磁
気記録媒体を得る方法もある。あるいは又真空蒸着法に
より形成した強磁性薄膜に制御された条件にて酸素をイ
オン打込みし表面近傍および基体近傍における酸素含有
量を制御して本発明の磁気記録媒体を得る方法もある。
次に実施例をもつて本発明を具体的に説明するが本発明
はこれらに限定されるものではない。
はこれらに限定されるものではない。
実施例1 第2図にその要部を示した巻取り式蒸着装置を用い12.5
μm厚のポリエチレンテレフタレートフイルム上に斜方
入射蒸着法によりCoNiO 蒸着磁性薄膜を形成し磁気テープ原反を作製した。第2
図においてテープ状非磁性基体21はガイドローラー22を
経てキヤン23の表面に沿つて移動し、その間強磁性薄膜
が蒸着された後ガイドローラー24を経て送り出される。
キヤン23の下方には蒸着源25が配設されており、蒸発源
25より飛来する強磁性金属材料の蒸気流26がキヤン23の
表面に沿つて移動するテープ状基体21に到達し蒸着膜が
形成される。所望の入射角成分のみがテープ状基体21に
到達するようにマスク27、28が設けられており、それぞ
れ最大入射角(θmax)、最小入射角(θmin)を規制す
るようになつている。さらにガス導入部29、30が設けら
れていてそれぞれ最大入射角(θmax)近傍、最小入射
角(θmin)近傍に酸素ガスを導入できるようになつて
いる。本実施例においては最大入射角(θmax)近傍お
よび最小入射角(θmin)近傍への酸素導入量を制御す
ることによりそれぞれ基体近傍および表面近傍の酸素含
有量を変化させたサンプルを得た。この際テープ状非磁
性基体の幅は300mm幅、搬送速度は80m/分、θmaxは85
゜、θminは40゜とし膜圧が0.18μmとなるよう強磁性
薄膜を形成した。こうして得られた磁気テープ原反を8m
m幅にスリツトし8mmVTR〔富士写真フイルム(株) FUJ
IX−8m6〕を用いてビデオC/N(Y−C/N)およびカラーC
/N(C−C/N)を測定した。さらに磁気テープを60℃、9
0%相対湿度雰囲気中に1週間保存した時の磁化の減少
割合(減磁と呼ぶ)、および発露型腐蝕試験器(送気40
℃、90%相対湿度および20℃、50%相対湿度の1.5時間
サイクルの条件)に3日間保存後の発錆状態と顕微鏡観
察により磁気テープの耐候性をしらべたところ下表のよ
うであつた。
μm厚のポリエチレンテレフタレートフイルム上に斜方
入射蒸着法によりCoNiO 蒸着磁性薄膜を形成し磁気テープ原反を作製した。第2
図においてテープ状非磁性基体21はガイドローラー22を
経てキヤン23の表面に沿つて移動し、その間強磁性薄膜
が蒸着された後ガイドローラー24を経て送り出される。
キヤン23の下方には蒸着源25が配設されており、蒸発源
25より飛来する強磁性金属材料の蒸気流26がキヤン23の
表面に沿つて移動するテープ状基体21に到達し蒸着膜が
形成される。所望の入射角成分のみがテープ状基体21に
到達するようにマスク27、28が設けられており、それぞ
れ最大入射角(θmax)、最小入射角(θmin)を規制す
るようになつている。さらにガス導入部29、30が設けら
れていてそれぞれ最大入射角(θmax)近傍、最小入射
角(θmin)近傍に酸素ガスを導入できるようになつて
いる。本実施例においては最大入射角(θmax)近傍お
よび最小入射角(θmin)近傍への酸素導入量を制御す
ることによりそれぞれ基体近傍および表面近傍の酸素含
有量を変化させたサンプルを得た。この際テープ状非磁
性基体の幅は300mm幅、搬送速度は80m/分、θmaxは85
゜、θminは40゜とし膜圧が0.18μmとなるよう強磁性
薄膜を形成した。こうして得られた磁気テープ原反を8m
m幅にスリツトし8mmVTR〔富士写真フイルム(株) FUJ
IX−8m6〕を用いてビデオC/N(Y−C/N)およびカラーC
/N(C−C/N)を測定した。さらに磁気テープを60℃、9
0%相対湿度雰囲気中に1週間保存した時の磁化の減少
割合(減磁と呼ぶ)、および発露型腐蝕試験器(送気40
℃、90%相対湿度および20℃、50%相対湿度の1.5時間
サイクルの条件)に3日間保存後の発錆状態と顕微鏡観
察により磁気テープの耐候性をしらべたところ下表のよ
うであつた。
このようにS値(atm%)/Co(atm%)が1以上で、基
体近傍における酸素量ピークが20atm%以上であるサン
プルは電磁変換特性および耐候性においてすぐれるもの
である。
体近傍における酸素量ピークが20atm%以上であるサン
プルは電磁変換特性および耐候性においてすぐれるもの
である。
実施例2 第2図にその要部を示した巻取り式蒸着装置において|
θmin|=|θmax|=15゜とし9.5μmのポリイミドフイ
ルム上にCoNiCr(Co:Ni:Cr=7:1:2atm比)蒸着膜を形成
し磁気テープ原反を作製した。ポリイミドは蒸着中120
℃に加熱しガス導入部29、30からの酸素導入量を制御す
ることにより、ポリイミド基板近傍および表面近傍の酸
素含有量を変化させたサンプルを得た。この際テープ状
非磁性基体の幅は300mm幅、搬送速度は50m/分とし、膜
厚が0.20μmとなるよう強磁性薄膜を形成した。こうし
て得られた磁気テープ原反を1/2吋幅にスリツトしVHS型
VTRにてビデオC/N(Y−C/N)およびカラーC/N(C−C/
N)を測定した。さらに磁気テープを40℃、90%相対湿
度で3ppmのSO2ガスを含有する雰囲気中に1日間保存し
た時の発錆状態をしらべてところ下表のようであつた。
θmin|=|θmax|=15゜とし9.5μmのポリイミドフイ
ルム上にCoNiCr(Co:Ni:Cr=7:1:2atm比)蒸着膜を形成
し磁気テープ原反を作製した。ポリイミドは蒸着中120
℃に加熱しガス導入部29、30からの酸素導入量を制御す
ることにより、ポリイミド基板近傍および表面近傍の酸
素含有量を変化させたサンプルを得た。この際テープ状
非磁性基体の幅は300mm幅、搬送速度は50m/分とし、膜
厚が0.20μmとなるよう強磁性薄膜を形成した。こうし
て得られた磁気テープ原反を1/2吋幅にスリツトしVHS型
VTRにてビデオC/N(Y−C/N)およびカラーC/N(C−C/
N)を測定した。さらに磁気テープを40℃、90%相対湿
度で3ppmのSO2ガスを含有する雰囲気中に1日間保存し
た時の発錆状態をしらべてところ下表のようであつた。
このようにS値(atm%)が表面近傍でのCo(atm%)に
等しいかそれより大きく、基体近傍における酸素含有ピ
ーク値が20atm%以上であるようなサンプルは電磁変換
特性および耐候性にすぐれる。
等しいかそれより大きく、基体近傍における酸素含有ピ
ーク値が20atm%以上であるようなサンプルは電磁変換
特性および耐候性にすぐれる。
さらに磁性膜としてCo、CoCrを主成分とする蒸着膜を用
いた場合も上の実施例と同様な結果を得た。
いた場合も上の実施例と同様な結果を得た。
以上から明らかなようにCo、CoNi、CoCrまたはCoNiCrを
主成分とし酸素を含有する強磁性金属蒸着膜を磁気記録
層として設けてなる磁気記録媒体であつて、強磁性金属
薄膜の表面近傍および基体近傍における酸素含有量が表
面近傍と基本近傍の間の中間領域における酸素含有量よ
り大であると共に、表面近傍における のピーク値がCo(atm%)に等しいか大であり且つ基体
近傍での酸素含有量(atm%)ピーク値が20atm%以上で
あるような磁気記録媒体は電磁変換特性および耐候性に
すぐれるものである。
主成分とし酸素を含有する強磁性金属蒸着膜を磁気記録
層として設けてなる磁気記録媒体であつて、強磁性金属
薄膜の表面近傍および基体近傍における酸素含有量が表
面近傍と基本近傍の間の中間領域における酸素含有量よ
り大であると共に、表面近傍における のピーク値がCo(atm%)に等しいか大であり且つ基体
近傍での酸素含有量(atm%)ピーク値が20atm%以上で
あるような磁気記録媒体は電磁変換特性および耐候性に
すぐれるものである。
このように本発明による磁気記録媒体は電磁変換特性お
よび耐候性の改良された金属薄膜型磁気記録媒体であ
り、実用上すぐれた磁気記録媒体を提供するものであ
る。
よび耐候性の改良された金属薄膜型磁気記録媒体であ
り、実用上すぐれた磁気記録媒体を提供するものであ
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明による磁気記録媒体に設けられた強磁性
金属薄膜の厚み方向におけるオージエ電子分光解析によ
る組成分布の一例を示している。第2図は本発明による
磁気記録媒体を製造するのに用いられる巻取り式蒸着装
置の一例で、その要部を示している。 23……キヤン 25……蒸発源 27、28……マスク 29、30……ガス導入部
金属薄膜の厚み方向におけるオージエ電子分光解析によ
る組成分布の一例を示している。第2図は本発明による
磁気記録媒体を製造するのに用いられる巻取り式蒸着装
置の一例で、その要部を示している。 23……キヤン 25……蒸発源 27、28……マスク 29、30……ガス導入部
Claims (1)
- 【請求項1】非磁性基体上に磁気記録層として真空蒸着
法によりCo、またはCoとNi、またはCoとCrまたはCoとNi
とCrとを主成分とする強磁性金属薄膜を設けてなる磁気
記録媒体において、該強磁性金属薄膜の表面近傍および
基体近傍における酸素含有量がそれらの中間領域におけ
る酸素含有量より大であるとともに、表面近傍において で示されるピーク値が該表面近傍でのCoの含有量(atm
%)以上50atm%以下であり、かつ基体近傍での酸素含
有量ピーク値が20atm%以上50atm以下でであることを特
徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61129441A JPH0772934B2 (ja) | 1986-06-04 | 1986-06-04 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61129441A JPH0772934B2 (ja) | 1986-06-04 | 1986-06-04 | 磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62285220A JPS62285220A (ja) | 1987-12-11 |
JPH0772934B2 true JPH0772934B2 (ja) | 1995-08-02 |
Family
ID=15009542
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61129441A Expired - Fee Related JPH0772934B2 (ja) | 1986-06-04 | 1986-06-04 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0772934B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06150289A (ja) * | 1992-11-12 | 1994-05-31 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
JP4798029B2 (ja) * | 2007-03-16 | 2011-10-19 | パナソニック株式会社 | 真空蒸着装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59185024A (ja) * | 1983-04-04 | 1984-10-20 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 磁気記録媒体 |
JPS60157717A (ja) * | 1984-01-26 | 1985-08-19 | Hitachi Maxell Ltd | 磁気記録媒体 |
-
1986
- 1986-06-04 JP JP61129441A patent/JPH0772934B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62285220A (ja) | 1987-12-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |