JPH0771370B2 - 電線ケ−ブルの貫通部構造 - Google Patents

電線ケ−ブルの貫通部構造

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JPH0771370B2
JPH0771370B2 JP60104657A JP10465785A JPH0771370B2 JP H0771370 B2 JPH0771370 B2 JP H0771370B2 JP 60104657 A JP60104657 A JP 60104657A JP 10465785 A JP10465785 A JP 10465785A JP H0771370 B2 JPH0771370 B2 JP H0771370B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電線ケーブル(以下ケーブルと略称する)の
床、壁等の貫通部における延焼防止のための電線ケーブ
ルの貫通部構造に係り、特に放熱および防火性能に優れ
た電線ケーブルの貫通部構造に関する。
[従来の技術] 従来、前述したケーブルの床、壁等の貫通部における延
焼防止のためシール構造としては従来から各種のものが
使用されているが、その標準的なものの一例は第4図に
示すように、ケーブル1の床11の貫通部における空隙に
不燃性繊維3を充填し、その上に珪酸カルシウム板12を
ボルト13により張付けて上記ケーブル1の周囲に難燃性
パテ14(油性バインダーに無機粉体を配合)を被着し、
かつケーブル1の適宜長さに延焼防止材7を塗布したも
のである。
このようなケーブル貫通部は、無機系の耐火材料を主体
にしてシールを構成しているので、ケーブル貫通部の防
火延焼防止機能は良好であり、不燃性繊維の厚さを100m
mとした場合2時間の耐火試験に合格する防火性能を有
している。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、貫通部の床あるいは壁の厚さが100mm以上あ
り、貫通部の空間を不燃性繊維で充填してケーブル貫通
部を床、壁と同レベルに仕上げる必要がある場合、ある
いは2時間よりもさらに長時間の耐火性能を必要とする
場合には、次のような問題点を有している。
すなわち、床、壁の厚さが大きくその空隙に不燃性繊維
を充填して不燃性繊維の厚さを増すと、ケーブルに通電
したときのケーブル貫通部の放熱が不十分となり、貫通
部分のケーブル絶縁体が局部的な温度上昇を示し、絶縁
材料に許容される温度を越えてしまうことになる。
このため、ケーブルの許容電流を低く抑えなければなら
なくなり、同一の電流容量に対して大サイズのケーブル
を採用しなければならないという経済的不利を生ずる。
また、2時間よりもさらに長い耐火性能を必要とする場
合には防火シール層の厚さを増加することが効果的であ
るが、不燃性繊維のような断熱性の高い材料はケーブル
貫通部にホットスポットを生ずる結果を招きやすい等の
問題点がある。
ケーブル貫通部のシール方法として不燃性繊維のかわり
にコンクリートあるいは液状レジンに無機粉体を配合し
た常温硬化性の難燃材料を充填する方法がある。しか
し、コンクリートは、防火性、耐熱性とも良好である
が、ケーブル貫通部をコンクリートで固めた場合にはケ
ーブルの増設、移設時にケーブルに損傷を与えることな
くコンクリートを解体することが不可能である。
常温硬化性の難燃剤注入樹脂においては硬化後も解体性
の良好な材料が得られているが、常温注入の注入性を確
保する点から無機粉末の配合には限界があり、ケーブル
貫通部のホットスポット発生を十分に防止できる程硬化
樹脂の放熱性を高めることは困難である。
また、難燃性樹脂を充填したケーブル貫通部のの防火性
能は火災による樹脂の熱分解、崩壊脱落などを伴い、火
災とは反対側の貫通部裏面温度の上昇を十分低い値に十
分断熱維持することができないので長時間の耐火試験に
は耐えられない。
本発明は上記した従来技術の問題点を解消し、通電使用
時にはケーブル貫通部の異常なホットスポットを発生せ
ず、火災時には長時間の防火性能を発揮する電線ケーブ
ルの貫通部構造を提供することを目的とするものであ
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、前述した従来のものにおける問題点を除去す
るため、電線ケーブルの束の床、壁等の貫通部における
空隙に不燃性繊維の層と金属箔の層とを貫通方向と直角
に交差するように複数層積層して配置するとともに、上
記貫通部の電線ケーブルの束の外周上の少なくとも一部
に上記電線ケーブルの束を包むように、表面を黒色に着
色した金属箔を密着させて設置し、かつ上記金属箔の層
と、上記表面を黒色に着色した金属箔とが接触するよう
に設けたものである。
本発明において不燃性繊維としては、無機繊維と有機繊
維とがあり、これらを毛布状あるいは板状に成型したも
のが適している。
無機繊維としては、ロックウール、ガラスウール、セラ
ミックスファイバ等が、有機繊維としては、フェノール
系繊維(例えば日本カイノール社製「カイノール」)ポ
リミイド繊維、ポリアミドイミド繊維、芳香族ポリアミ
ド繊維等がそれぞれあげられる。
金属箔は、電磁誘導による鉄損の発生を避けるために非
磁性金属箔が望ましく、アルミニウム箔、銅箔、錫箔、
鉛箔等を適宜選択して使用できる。
不燃性繊維の層と金属箔は、予め工場で積層品として加
工成形したものを準備することによって施工現場での作
業時間を短縮簡易化することができる。使用する金属箔
の厚さは施工時の切断作業、ケーブル絶縁体の表面損傷
防止、ケーブル絶縁体と貫通孔の床、壁面への密着の容
易さ等を考慮して薄いものが適しており、0.01〜0.4mm
程度の厚さのものが好ましい。
ケーブル貫通部の空隙への不燃性繊維と金属箔の充填方
法は、金属箔がケーブル貫通方向に対して直角に交差す
るように積層することによってケーブル表面の熱を金属
箔を通して床面あるいは壁面に有効に放熱することがで
き、火災発生時にはケーブル貫通方向への火災の熱を反
射して貫通部の非火災側端部への熱伝導を抑えることが
できる。金属箔を不燃性繊維の層にどのような間隔で複
合させるかは放熱性を満足する範囲内で適宜選択してよ
い。
特に、本発明においてはケーブル表面から金属箔への熱
伝導を良好にすることがケーブルの発熱による昇温を制
御するうえで効果的であることを見出し、ケーブル外周
上の少なくとも一部分には表面を黒色に着色した金属箔
をケーブルを包むように密着させて設置する構成とし
た。
表面黒色の金属箔は金属箔に黒色塗料を薄く塗布したも
のが適している。黒色塗料の塗布厚さは数ミクロンで十
分であり、スプレーによって容易に塗布できる。
[作用] 通電中のケーブルは全長にわたって導体が発熱し、ケー
ブル表面から熱放散されるが、本発明の貫通部ケーブル
の発熱を周囲上には設置した黒色金属箔が効率良く吸収
して、貫通方向と直角に積層された金属箔に伝熱し、さ
らに床面または壁面に放散する。ケーブル外周上にケー
ブルを包むように設置する金属箔はできるだけケーブル
表面に密着するように設置されるが、複数本のケーブル
が束になって貫通している場合、金属箔とケーブル表面
とは密着しない部分も生ずる。従って、ケーブル表面か
ら外周上の金属箔への伝熱は密着部における伝導と非密
着部の輻射による。輻射伝熱は金属箔の表面状態による
影響が極めて大きく無処理の平滑な金属箔は熱を反射す
るのに対して表面を黒色に着色した金属箔はケーブルの
発熱を良く吸収し熱放散を著しく高めることが認められ
た。
[実施例] 第1図および第2図は本発明の一実施例を示すものでケ
ーブル1の貫通部の開口寸法300mm×300mm、600V1×100
mm2CVケーブル9本、ケーブル長は壁2の左右外側各2
m、壁厚50cmとした。また不燃性繊維3として厚さ25mm
の平板状ロックウール(カサ比重150Kg/m3)、非磁性金
属箔4として厚さ0.3mmのアルミニウム箔を使用し、こ
れらを交互に貫通方向と直角に積層充填して全体として
500mmの厚さの防火シール層を形成した。黒色金属箔5
としては厚さ0.03mmのアルミニウム箔に金属用のエアゾ
ール黒色ラッカーを吹付けて着色したものを使用し、ケ
ーブル貫通部内の9本束ねられたケーブル絶縁体外周に
長さ400mmについてケーブル1を包むように被覆した。
金属箔4は開口部の長さよりも20mm程度長い状態で積層
し、ケーブル周囲上の黒色金属箔5、壁2の面とのそれ
ぞれの接触部で余長のアルミニウム箔4を折り曲げて、
アルミニウム箔4と黒色金属箔5、壁2の面と密着させ
て接触面積を大きくすることを図りつつ無機繊維層3と
の交互積層を繰返した。ケーブル延焼防止剤7は壁左右
のケーブル0.3mの部分に乾燥後の厚さが1.5mmとなるよ
うに塗布した。
上記構成のケーブル貫通部の評価をまずケーブルの通電
試験による温度上昇を測定することによって行った。9
本のケーブルを直列に接続し210Aの電流を通電し続け、
ケーブル貫通部中央部の中心のケーブルシース表面と貫
通部外側1.5mの位置の中心ケーブルシース表面温度を記
録した(測定点を第1図中に×印で示した。)温度上昇
が飽和した時点における外気温と測定点における温度の
差を温度上昇値として求めると第1図のケーブル貫通部
の中央部のケーブル絶縁体表面温度上昇値は41℃であ
り、貫通部外側1.5mの位置のケーブル絶縁体表面温度上
昇値が44℃であった。
この結果はケーブル貫通部の絶縁体表面温度は気中布設
部よりも放熱が良好で、ホットスポットを生じていない
ことを示している。これはケーブル絶縁体表面の熱が接
触するアルミニウム箔4を通し良好に放散され、その表
面放散熱抵抗は気中布設部のケーブル絶縁体表面放散熱
抵抗よりも小さくなっているものと考えられる。比較の
ため黒色アルミニウム箔5とアルミニウム箔4を使用せ
ず不燃性繊維層だけを使用して第1図と同様に構成した
ケーブル貫通部について通電試験を行ったところ、ケー
ブル貫通部中央部のケーブル絶縁体の表面温度の温度上
昇値は76℃となり気中布設部よりも32℃高いスポットを
生ずることが観測された。
次に火災時を模擬して第1図のケーブル貫通部の片端開
口部を第2図のように耐火試験炉に取付け炉内のリボン
バーナー10に点火してJISA1304の規定に準じて2時間耐
火試験を行った。その結果2時間後でもシール部の炎の
貫通はなく、炉外のシール端部表面第2図の8の位置は
38℃で表面温度260℃以下の規格に問題なく合格するこ
とが認められた。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明に係る電線ケーブルの貫通
部構造は電線ケーブルの床、壁等の貫通部における空隙
に不燃性繊維の層と金属箔の層とを貫通方向と直角に複
数層積層して配置するととも、上記貫通部の電線ケーブ
ルの外周上の少なくとも一部分に上記電線ケーブルを包
むように、表面を黒色に着色した金属箔を密着させて設
置し、かつ上記金属箔の層と、上記表面を黒色に着色し
た金属箔とか接触するように設けたので半径方向への放
熱が有効に働き、使用時のケーブルのホットスポットの
発生防止に役立ち、火災時にはケーブルの貫通方向への
断熱性が良好で優れた防火性能を発揮するものである。
本発明の貫通部は、中央操作室、制御室および電気室な
どの盤内床貫通部、建家の防火区画壁貫通部部、電気室
などの間仕切り壁貫通孔部の防火シールのほかに垂直密
閉ダクト内ケーブルの通気遮断防火シール、電気盤上部
のダクト配線の防火シール、ケーブルピット配線の壁貫
通部の防火シールにも適用できるものである。特に原子
力発電所の原子炉格納容器の壁貫通部のように壁の厚さ
が1m程度あるような場所に本発明は有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図から第3図は本発明の電線ケーブルの貫通部構造
の一実施例を示し、第4図は従来の電線ケーブルの貫通
部構造の例を示すもので、第1図は縦断面図、第2図は
横断面図、第3図は防火性能評価装置の縦断面図、第4
図は断面を一部除去した斜視図である。 1……ケーブル、2……壁、3……不燃性繊維、4……
金属箔、5……黒色金属箔、6……ケーブルラック、7
……延焼防止剤、8……端部表面、9……炉壁、10……
リボンバーナー、11……床、12……珪酸カルシウム板、
13……ボルト、14……難燃性パテ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電線ケーブルの束の床、壁等の貫通部にお
    ける空隙に不燃性繊維の層と金属箔の層とを貫通方向と
    直角に交差するように複数層積層して配置するととも
    に、上記貫通部の電線ケーブルの束の外周上の少なくと
    も一部分に上記電線ケーブルの束を包むように、表面を
    黒色に着色した金属箔を密着させて接地し、かつ、上記
    金属箔の層と、上記表面を黒色に着色した金属箔とが接
    触するように設けたことを特徴とする電線ケーブルの貫
    通部構造。
  2. 【請求項2】上記不燃性繊維は無機繊維であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の電線ケーブルの貫
    通部構造。
  3. 【請求項3】上記金属箔は非磁性金属箔であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の電線ケーブルの貫
    通部構造。
JP60104657A 1985-05-16 1985-05-16 電線ケ−ブルの貫通部構造 Expired - Lifetime JPH0771370B2 (ja)

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