JPH0770348B2 - イオナイザー用放電電極の製造方法 - Google Patents

イオナイザー用放電電極の製造方法

Info

Publication number
JPH0770348B2
JPH0770348B2 JP4258945A JP25894592A JPH0770348B2 JP H0770348 B2 JPH0770348 B2 JP H0770348B2 JP 4258945 A JP4258945 A JP 4258945A JP 25894592 A JP25894592 A JP 25894592A JP H0770348 B2 JPH0770348 B2 JP H0770348B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge electrode
silicon
ionizer
outer peripheral
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4258945A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0684581A (ja
Inventor
茂 上ノ内
力 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Tekko Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Tekko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Tekko Co Ltd filed Critical Tokyo Tekko Co Ltd
Priority to JP4258945A priority Critical patent/JPH0770348B2/ja
Publication of JPH0684581A publication Critical patent/JPH0684581A/ja
Publication of JPH0770348B2 publication Critical patent/JPH0770348B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Separation (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Elimination Of Static Electricity (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオナイザーに用いら
れる放電電極の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】米国特許3,585,448号に開示さ
れているように、イオナイザーは放電電極を有してい
る。この放電電極に高電圧を付与することにより、放電
電極の先端でコロナ放電を起こさせ、この先端近傍の空
気の分子をイオン化し、正イオンと負イオンを発生させ
る。これらイオンは空気中に浮遊し、物体の表面に生じ
た静電気を除去する。すなわち、上記浮遊イオンのうち
静電気と極性が異なるイオンが、この静電気と結び付い
て静電気を中和するのである。上記放電電極は、一般的
に、導電性に優れたステンレス、タングステン、チタン
等の金属材料により形成されている。放電電極の先端の
金属元素は、コロナ放電に伴って空中に飛散する。この
ため、上記イオナイザーを半導体製造工場のクリーンル
ーム内で用いると、上記飛散した金属原子が半導体に混
入したり付着し、半導体の品質低下を招いた。
【0003】そこで、珪素からなる放電電極が開発され
ている。珪素の飛散は半導体製造に悪影響を与えないの
で、上記問題を解決している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、珪素か
らなる放電電極はもろく、製造からイオナイザーにセッ
トするまでのハンドリングの際に、ひび割れや、このひ
び割れの進行に伴う折れ等の損傷を受け易いという欠点
があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
の問題を解決するためになされたもので、その要旨は、
珪素からなる棒材の外周面に炭素原子を含む材料を付着
させ、次に棒材を加熱し、上記付着材料中の炭素原子を
珪素母材の珪素と反応させることにより、珪素母材より
硬い炭化珪素層を形成したことを特徴とするイオナイザ
ー用放電電極の製造方法にある。請求項2の発明の要旨
は、珪素からなる棒材の外周面をエッチングして、外周
面を滑らかにすることを特徴とするイオナイザー用放電
電極の製造方法にある。
【0006】
【作用】請求項1の方法により製造された放電電極は、
外周に珪素母材より硬い炭化珪素層を有しているので、
外周面に傷が付きづらく、外周面からのひび割れを防止
することができる。また、炭化珪素層は、炭素原子が珪
素母材の珪素と反応することにより形成されるので、珪
素母材と一体化している。したがって、上記放電電極が
発熱、冷却を繰り返しても、熱応力による炭化珪素層の
剥離が起こらない。請求項2の方法により製造された放
電電極は、エッチングにより外周面が滑らかにされてい
るので、応力集中によるひび割れを防止することができ
る。
【0007】
【実施例】以下、この発明を図面に基づいて説明する。
放電電極の製造方法を説明する前に、イオナイザーにつ
いて簡単に説明しておく。図3に示すように、イオナイ
ザー1は、円筒状の導電性のケーシング2と、ケーシン
グ2内にケーシング2と同軸をなして配置された導電性
のコネクタ3を有している。ケーシング2の両端開口は
一対の絶縁部材4により塞がれており、これら絶縁部材
4の中央部にコネクタ3が支持されている。コネクタ3
の一端はケーシング2の外に導出されて交流の高電圧源
(図示しない)に接続されている。ケーシング2は接地
されている。
【0008】ケーシング2には円形の開口5が軸方向に
沿って複数形成されている。上記コネクタ3には、軸方
向に複数配置された針状の放電電極10がそれぞれ挿入
支持されるとともに、このコネクタ3に電気的に接続さ
れている。各放電電極10の先端は、コネクタ3から突
出し、ケーシング2の開口5に対向して配置されてい
る。上記コネクタ3に高電圧が印加されると、放電電極
10の先端と上記開口5の周縁との間にコロナ放電が発
生し、空気中の分子をイオン化する。
【0009】ケーシング2の外周において、上記放電電
極10と反対側の部位には、ケーシング2と平行に延び
る送風管6が取り付けられている。ケーシング2と送風
管6は、ケーシング2の軸方向に沿って複数配置された
連絡通路7を介して、連通している。送風管6の一端は
閉塞されており、他端は送風機構に連結されている。送
風機構から送風管6、連絡通路7を介してケーシング2
に送られた空気は、開口3から放出される。この送風に
より、開口5の近傍において上記コロナ放電によって生
じた正イオンと負イオンが、ケーシング2外へ遠く運ば
れる。
【0010】次に、上記放電電極10の製造方法につい
て説明する。図1に示すように、高純度の多結晶珪素か
らなる円柱形状の棒材11が用意される。この棒材11
は、多結晶珪素の塊から切り出され研削されることによ
って形成される。この棒材11の全表面にフェノール樹
脂を塗布する。あるいはアセトン、ベンゼン等を溶剤と
するフェノール樹脂溶液に上記棒材11を浸漬すること
により、棒材11の全表面にフェノール樹脂を付着させ
る。
【0011】次に、これを高温炉内で約1300度に加
熱する。これにより、上記フェノール樹脂が焼かれ、こ
のフェノール樹脂に含まれていた炭素原子が棒材11の
表面の珪素と反応して0.5〜3.0μmの炭化珪素層
を形成する。この後、上記棒材を洗浄する。また棒材1
1の表面に炭素が析出した場合には、表面研削を行う。
次に、先端を円錐状に研削する。さらに、エッチングを
ほどこし凸凹をなくし滑らかにする。このようにして図
2に示すように、棒材11は、円柱形状のベース部11
aと円錐形状の先端部11bを有することになる。棒材
11のベース11aの外周面および端面には、上記炭化
珪素層12が形成され、先端部11bでは珪素母材が露
出している。
【0012】上記のようにして形成された放電電極10
では、珪素母材より硬い炭化珪素層12がベース部11
aの外周面に形成されているので、製造終了時からイオ
ナイザーへのセットまでの間の放電電極10のハンドリ
ングの際に、放電電極10の外周面に傷が付くのを防止
することができる。
【0013】前述したように、イオナイザーにセットさ
れた放電電極10のベース部11aに、接触子を介して
高電圧が印加され、放電電極10の先端部11bとケー
シング2の開口5の周縁との間でコロナ放電が起こる。
上記放電電極10の先端部11bでは珪素母材だけが露
出しており、先端部11bでのコロナ放電によって飛散
するのは珪素だけであるから、半導体製造に悪影響を及
ぼさない。また、炭化珪素層12は、炭素が珪素と反応
することにより形成されるので、上記放電電極10が発
熱、冷却を繰り返しても、熱応力により炭化珪素層12
が珪素母材から剥離することはない。
【0014】次に、放電電極の他の製造方法について説
明する。図1に示す高純度の多結晶珪素からなる円柱形
状の棒材11の全表面に真空蒸着により炭素原子を蒸着
させる。次に、加熱により炭化珪素からなる炭化珪素層
を形成する。次に、先端を円錐状に研削することによ
り、図2と同様の放電電極10を得る。
【0015】次に、放電電極のさらに他の製造方法につ
いて説明する。棒材11は、最初から図4に示すような
形状のものを用意する。すなわち、棒材11は、円柱形
状のベース部11aと、先端部11bを有している。先
端部11bにはマスキングをしておく。つぎに、この棒
材11の全表面にフェノール樹脂を前述の実施例と同様
にして付着させる。次に、棒材11を加熱することによ
り、炭化珪素層12(図2参照)を形成する。最後に、
マスキングを除去して先端部11bの珪素母材を露出さ
せる。なお、先端部11bをマスキングせずに、上記ベ
ース部の外周面だけにフェノール樹脂を付着させ、加熱
によりベース部の外周面だけに炭化珪素層12を形成し
てもよい。
【0016】さらに他の製造方法では、予め図4に示す
棒材11の先端部11bをマスキングする。次に、この
棒材11の全表面に真空蒸着により炭素原子を蒸着させ
る。次に、棒材11を加熱して炭化珪素層12を形成す
る。次に、マスキングを除去して先端部11bの珪素母
材を露出させる。
【0017】なお、上記製造方法において、真空蒸着の
代わりに陰極スパッタリング等の真空メッキ法を用いて
もよい。上記フェノール樹脂の代わりに、他の合成樹脂
や天然樹脂を用いてもよい。
【0018】さらに、本発明の他の製造方法について説
明する。この方法では、図4に示すように、円柱形状の
ベース部11aと円錐形状の先端部11bを有する棒材
11が用意される。この棒材11は、多結晶珪素の塊か
ら切り出され研削されることによって形成される。棒材
11の外周面には研削による微細な凹凸が形成されてい
る。この棒材11のベース部11aおよび先端部11b
の外周面を、弗酸や弗硝酸等を用いてエッチングするこ
とにより、外周面の微細な凹凸をなくし滑らかにする。
【0019】上記エッチング処理により形成された放電
電極の外周面が滑らかなので、放電電極のハンドリング
時に力が加わっても、応力集中がなく、外周面からのひ
び割れを防止することができる。
【0020】
【発明の効果】請求項1の方法で製造した放電電極で
は、外周面に珪素母材より硬い炭化珪素層を有している
ので、放電電極のハンドリング時のひび割れを防止する
ことができる。また、珪素母材と炭化珪素層は一体化し
ているので、放電電極が発熱、冷却を繰り返しても、熱
応力による炭化珪素層の珪素母材からの剥離が起こらな
い。請求項2の方法で製造した放電電極は、エッチング
により外周面が滑らかにされているので、応力集中によ
るひび割れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】放電電極の製造方法の最初の工程を示す側面図
である。
【図2】製造された放電電極の側面図である。
【図3】放電電極を組み込んだイオナイザーの断面図で
ある。
【図4】放電電極の他の製造方法の最初の工程を示す側
面図である。
【符号の説明】
1 イオナイザー 10 放電電極 11 棒材 11a ベース部 11b 先端部 12 炭化珪素層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05F 3/04 J 9470−5G

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】珪素からなる棒材の外周面に炭素原子を含
    む材料を付着させ、次に棒材を加熱し、上記付着材料中
    の炭素原子を珪素母材の珪素と反応させることにより、
    珪素母材より硬い炭化珪素層を形成したことを特徴とす
    るイオナイザー用放電電極の製造方法。
  2. 【請求項2】珪素からなる棒材の外周面をエッチングし
    て、外周面を滑らかにすることを特徴とするイオナイザ
    ー用放電電極の製造方法。
JP4258945A 1992-09-02 1992-09-02 イオナイザー用放電電極の製造方法 Expired - Lifetime JPH0770348B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4258945A JPH0770348B2 (ja) 1992-09-02 1992-09-02 イオナイザー用放電電極の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4258945A JPH0770348B2 (ja) 1992-09-02 1992-09-02 イオナイザー用放電電極の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0684581A JPH0684581A (ja) 1994-03-25
JPH0770348B2 true JPH0770348B2 (ja) 1995-07-31

Family

ID=17327222

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4258945A Expired - Lifetime JPH0770348B2 (ja) 1992-09-02 1992-09-02 イオナイザー用放電電極の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0770348B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06140127A (ja) * 1992-10-28 1994-05-20 Tokyo Tekko Co Ltd イオナイザー用放電電極
US7501765B2 (en) * 2004-10-01 2009-03-10 Illinois Tool Works Inc. Emitter electrodes formed of chemical vapor deposition silicon carbide

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0684581A (ja) 1994-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5022979A (en) Electrode for use in the treatment of an object in a plasma
EP0106623B1 (en) Sputtering apparatus
JPH08203991A (ja) 多電極静電チャック
JP2002222851A (ja) 静電チャックおよび基板処理装置
JP3098286U (ja) 基板支持用アセンブリ
US5272414A (en) Discharge element, method of producing the same and apparatus comprising the same
KR950002576B1 (ko) 방전소자 및 그의 응용장치
US4627902A (en) Method of producing a resistance element for a resistance thermometer
JPH06325894A (ja) クリーンルーム用イオナイザー
JP2521471B2 (ja) 静電吸着装置
JPH0770348B2 (ja) イオナイザー用放電電極の製造方法
JPH04304941A (ja) ウエハー保持具の製造方法
US5385761A (en) Discharge element, method of producing the same and apparatus comprising the same
JP2006066857A (ja) 双極型静電チャック
JP3936785B2 (ja) 基板処理装置
JPH06140127A (ja) イオナイザー用放電電極
JP4666817B2 (ja) 高誘電体のエッチング装置
JP3769378B2 (ja) 静電チャック
JPH03188627A (ja) プラズマエッチング装置
JPH09252047A (ja) 静電吸着電極
JP3948296B2 (ja) プラズマエッチング処理方法及び装置
JP4676097B2 (ja) 吸着装置
JP2001308166A (ja) 静電吸着装置及び真空処理装置
JPH08107139A (ja) 絶縁性リング部材およびそれを用いた半導体製造装置
JP2001326269A (ja) 半導体製造装置