JPH0769654A - 光学ガラス素子の成形システム - Google Patents

光学ガラス素子の成形システム

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JPH0769654A
JPH0769654A JP5235817A JP23581793A JPH0769654A JP H0769654 A JPH0769654 A JP H0769654A JP 5235817 A JP5235817 A JP 5235817A JP 23581793 A JP23581793 A JP 23581793A JP H0769654 A JPH0769654 A JP H0769654A
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mold
glass
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molding
graphite
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Seiichi Aragaki
誠一 新垣
Yasuyuki Nakai
靖行 中居
Tamakazu Yogo
瑞和 余語
Tetsuo Kuwabara
鉄夫 桑原
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融ガラスを受ける受け型の、少なくとも、
その受け面に、[002]面に面配向を有する異方性の
グラファイトを用いることにより、連続したプロセス
で、効率的に、しかも、歩留りよく、光学ガラス素子を
得ることができる成形システムを提供する。 【構成】 ガラス溶融炉からオリフィス3を介して流出
した溶融ガラスを受け型1で受けた後、そこで得られた
ガラス塊を、精密成形用型部材9、18で、加圧成形
し、光学ガラス素子を得るようにした光学ガラス素子の
成形システムにおいて、前記受け型の、少なくとも、溶
融ガラスを受ける面を、[002]面に面配向性を有す
るグラファイトで構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学ガラス素子の成形
システムに関し、特に、ガラス溶融炉からオリフィスを
介して流出した溶融ガラスを受け型で受けた後、そこで
得られたガラス塊を、精密成形用型部材で、加圧成形
し、光学ガラス素子を得るようにした光学ガラス素子の
成形システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カメラやビデオ、あるいはCDな
どに用いられる光学ガラス素子は、ダイレクト・プレス
法による成形により、あるいは、丸棒からの切り出しに
より得られたガラスを研磨加工し、球形状や成形品類似
形状に研磨して、これを加熱成形することにより製造さ
れていた。
【0003】このような方法とは別に、近年、「『型技
術』第8巻第1号:超精密非球面ガラス成形レンズの高
品位量産技術」の記事に説明されているように、溶融ガ
ラスを一定重量ずつ切断した後、高耐熱受け型へ落とし
込み、溶融ガラスの表面張力で球状になる性質を利用し
ながら、冷却制御して、一旦、成形用ガラス素材を得た
後、このガラス素材を再加熱し、精密成形を行なうこと
が提唱されている。
【0004】また、最近では、溶融ガラスからの連続的
なプロセスにより製品を得る試みが特公平4−1641
4号公報や特開平4−77320号公報で提案されてい
る。前者には、大気雰囲気中でノズルより溶融ガラスを
自然滴下させ、これを成形用下型に受け、直ちに、上型
を降下してプレス成形する方法が開示されている。ま
た、後者には、第1の型で大気中にて溶融ガラスを受
け、第2の型で非酸化性雰囲気中にて加熱し、プレス成
形する方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来のよ
うに、ガラスを所定形状に研磨加工した後に、これを加
熱成形する方法では、ガラス素材の研磨加工に高いコス
トがかかり、また、再加熱を行なうため、研磨を含めた
全工程が長くなり、製品を得るまでの時間が長くなっ
て、トータルコストが高くなる。
【0006】また、上記『型技術』で紹介されている方
法においても、成形用の溶融ガラス素材が、一旦、室温
まで冷却されるため、光学ガラス素子を得るまで、連続
したプロセスで成形することが非常に困難である。ま
た、仮に、連続したプロセスで製造できたとしても、成
形用ガラス素材を再加熱するために、全体のプロセスに
長時間を費やし、製品のコストを高くする欠点がある。
【0007】また、光学ガラス素子を溶融ガラスから一
貫して製造するためには、次のような多くの問題点があ
る。即ち、第1の問題点は、従来から知られるリヒート
法に比べて、溶融炉から流出する溶融ガラスの温度が非
常に高いので、これを受ける受け型には、高い耐熱、耐
久性が要求され、また、粉塵などの、製品に対する欠陥
原因を排除する必要があって、加工条件が非常に厳しい
ことである。また、第2の問題点は、従来のリヒート法
に比べて、溶融ガラスの温度が高いため、受け型とガラ
スとの反応が加速され、両者の融着が起こり易く、離型
性を悪くする点である。
【0008】特公平4−16414号公報の方法では、
上記問題点を解決するために、大気雰囲気中で流出する
ガラスと、これを受ける受け型との距離を3m程度とす
ることにより、ガラスが型に受けられる時点で、ガラス
表面の温度をガラスの軟化点より低くした後、直ちにプ
レス成形している。
【0009】しかし、この方法では、ガラスの流出する
ノズルから型までの距離が長いために、装置全体の設置
空間が大きくなり、付帯設備を含めた総設備費がかさ
む。また、精密成形を大気中で行なうために、型の材料
には、耐酸化性の高いものが要求されるが、大気中に介
在する酸素が、型とガラスとの化学反応を加速させるか
ら、成形時のガラスの融着、割れなどが頻繁に起こり、
型寿命が短くなる。
【0010】また、特開平4−77320号公報の方法
では、大気中で溶融ガラスを第1の型部材で受け、その
後、第2の型部材で非酸化性雰囲気中で加熱成形してい
る。ここでは、溶融ガラスを大気中で直接、第1の型部
材に受けるために、溶融ガラスとの反応あるいは融着を
生じ、これを改善するために、第1の型部材を加熱せず
に、受けた溶融ガラスを直ちに非酸化性雰囲気中に導入
し、その後、第2の型部材を用いて成形している。
【0011】しかし、この場合でも、第1の型部材が高
温のガラスと反応することが避けられないので、連続し
て使用すると、型表面が劣化し、成形品に不良が生じ
る。また、ここで使用される第1の型部材はカーボン
(グラファイト)、窒化ホウ素、窒化アルミ、酸化クロ
ム、ステンレス鋼、超硬合金などであるが、一般的なカ
ーボン(グラファイト)、窒化ホウ素、窒化アルミは、
粉塵を出し易く、ガラス表面に付着して、成形後、不良
品を発生する原因となる。また、酸化クロム、ステンレ
ス鋼、超硬合金は、熱の蓄積により、ガラスとの融着が
起こり易く、連続した使用に適さない。
【0012】
【発明の目的】本発明は、上述した問題点を解決するた
めになされたものであり、溶融ガラスを受ける受け型
の、少なくとも、その受け面に、[002]面に面配向
を有する異方性のグラファイトを用いることにより、連
続したプロセスで、効率的に、しかも、歩留りよく、光
学ガラス素子を得ることができる成形システムを提供す
るものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
ガラス溶融炉からオリフィスを介して流出した溶融ガラ
スを受け型で受けた後、そこで得られたガラス塊を、精
密成形用型部材で、加圧成形し、光学ガラス素子を得る
ようにした光学ガラス素子の成形システムにおいて、前
記受け型の、少なくとも、溶融ガラスを受ける面を、
[002]面に面配向性を有するグラファイトで構成し
たことを特徴とする。
【0014】この場合、[002]面に面配向性を有す
るグラファイトが高配向性熱分解黒鉛であるとよい。
【0015】
【作用】ここで、[002]面に面配向性を有するグラ
ファイトを採用するのは、以下のような技術的な事由に
よる。即ち、一般的な炭素材料は、有機物を熱分解し、
1300℃〜3000℃程度まで加熱することにより得
られる。特に、3000℃近くまで加熱した材料は、グ
ラファイト化が進み、X線回折による測定でも、[00
2]面、[004]面、[101]面などの明瞭なピー
クが観察される。炭素材料の中でも、メタン、プロパン
などの炭化水素ガスの気相熱分解によって通常のグラフ
ァイト基板上に作られる熱分解炭素は、グラファイト基
板表面を基準面とした面配向組織を持つ。中でも、熱分
解炭素を30〜50MPa加圧下で3000℃以上の高
温に加熱することにより、高い配向度を有するグラファ
イト材料、所謂、「高配向性熱分解黒鉛」(highly ori
ented pyrolytic graphaite: HOPG)が得られる
(炭素材料光学:稲垣道夫著:日刊工業新聞社発行を参
照)。
【0016】この高配向性熱分解黒鉛は、非常に高密度
であり、そのため、耐酸化性が通常のグラファイト単体
に比べ、その100倍程度まで向上している。また、そ
の性質の基板に平行に形成された面をX線回折で調べる
と、[002]面に非常に強く面配向しており、通常の
グラファイトに比べてかさ密度(packing density )が
大きく、それが高密度、耐酸化性の大きな性能を引出し
ているものと考えられる。
【0017】本発明者らは、上記[002]面に面配向
したグラファイト(以下、HOPGと略称する)を、溶
融ガラスを受ける受け型の、少なくとも、その受け面に
用いることにより、従来の等方性黒鉛にはない耐熱、耐
久性を利用し、高離型性、高温での制御性を確保した連
続プロセスでの光学ガラス素子の成形システムを発明し
たのである。
【0018】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を、添付図面を
参照して、詳細に説明する。図1には、本発明に使用し
たHOPGの受け型が示されている。通常、HOPGの
ブロックを得るには、グラファイト基板上に熱CVD法
により、HOPG層を堆積させて漸次、厚くしている方
法がとられる。所定の厚さのブロックが得られた後、こ
れを堆積方向と垂直に切断して、平板状のブロックと
し、然る後、ガラスを受ける[002]面にR加工を施
して、受け型のコア部分1を形成する。ここでR加工面
は[002]面以外の面が露出しており、耐熱性が低い
ため、更に、コア部分全体にHOPGのコーティング層
2を設けることによって受け型を完成する。HOPGの
コーティングは面の形状にならって、[002]面を析
出するので、R面にも、[002]面に配向したグラフ
ァイト層が形成される。
【0019】次に、本発明を、その成形プロセスに従っ
て説明する。先ず、図2に示すように、オリフィス3か
ら流出した溶融ガラスは、HOPGの受け型によって受
けられ、ガラスゴブ4として保持される。この時、HO
PGの受け型が室温に保たれていると、ガラスゴブの下
面は、急激に温度低下を起こし、収縮によって、引けや
襞を生じるため、このまま精密成形工程に進む場合に、
光学ガラス素子に欠陥が生じることが多くなる。このた
め、本発明では、図3に示すように、受け型の温度調節
が行なえるように、受け型の外周部および底部を覆うよ
うにした形で、ヒーター5を挿入した機構が設けられ
る。また、ヒーターは、通常、700℃程度の加熱が可
能なカートリッジヒータを使用し、このヒーターを挿入
する部材6としては、熱伝導率が高く、耐熱性の良い耐
熱合金などを用いる。
【0020】また、この受け型には、回転可能な機構7
が設けられており、それを反転させ、同時に、シャッタ
ー8を開くことにより、ガラスゴブを、精密成形室11
内に落下させ、予め、その下に位置した下型9の上に受
けるのである。
【0021】下型9は、予め、シャッター10のある開
口を通って、ベルトコンベア12により、成形室内に、
順次搬送されていて、そこで、先ず、ヒーター13によ
り、予備加熱工程を経て、成形温度に近い温度まで予熱
され、そして、上述のようにガラスゴブを受けた後で、
内蔵ヒーター14を備えた上型15の下に位置され、次
いで、上型15が降下して、これにより、ガラスをプレ
ス成形するのである。そして、下型9と共に、光学ガラ
ス素子(成形品)は、シャッター16の有る開口に至る
まで冷却され、上記開口を通って、成形室外に取出され
る。取出された光学ガラス素子17は、真空チャック方
式の吸着ハンド18により、下型9から取出され、一
方、下型9は、適当な搬送手段の働きで、コンベアの成
形室入口の位置に戻され、再び、成形室11内にもたら
される。
【0022】なお、成形室11内の雰囲気は、非酸化性
のガスをガス導入管19より連続的に供給することで、
与えられる。また、内部を大気圧、ないし、正圧に保
ち、シャッター8、10、16などの開閉操作の際、外
部から酸素を含む大気が導入されるのを防止する。この
ため、ガス排出管20は、この時点では、その流れを止
められる。以上のようにして、本発明に係る成形システ
ムが、連続プロセスの中で実現される。この場合の、受
け型について、その作成手法を、以下の数例にて詳述す
る。 [実施例1]ここでは、受け型に使用するHOPGを熱
CVD法で作成する。この方法で使用するガスには、市
販のプロパンガスを用い、50×50×1mmt の等方
性黒鉛上に、2500℃に加熱した状態で、熱分解性黒
鉛を堆積し、厚さ10mmtのブロック状のHOPG予
備形成体を得る。
【0023】然る後、このHOPG予備形成体の基板と
した等方性黒鉛を、研削により除去して、約50×50
×10mmt のHOPG予備形成体を得た。その後、3
0MPaの加圧下で、3000℃までHOPG予備形成
体を加熱して、配向性の高いHOPG受け型のコア材料
を得た。
【0024】その後、HOPGコア材を、堆積方向と垂
直な方向に切り出し、30mmφ、10mmt の円板状
試料を得た。然る後、堆積面片面の中央部をR:22m
m、深さ:4mmに研削加工して、#3000の研削材
で仕上げ加工を行ない、これをHOPGのコア部分とし
た。この後、コア材料を2400℃に加熱し、市販のプ
ロパンガスを導入してHOPGコーティングを行ない、
膜厚30μmのHOPG層でコア材を完全に被覆した。
【0025】このようにして得られたHOPG受け型の
表面を、X線回折で分析すると、グラファイトの[00
2]面に強く配向しており、2次反射、3次反射のピー
ク以外は全く認められず、極めて高品質のHOPGが得
られていることが、確認された。
【0026】本発明に対する比較例となる受け型には、
3000℃で燒結して得られた等方性黒鉛が採用されて
いる。この等方性黒鉛は30mmφ、10mmt に加工
し、更に、ゴブ受け面をR:22mm、深さ:4mmに
研削加工することで、所期の形に調える。
【0027】また、受け型からゴブを受ける精密成形型
には、上型、下型共に、以下の方法で作成する。この成
形型の母材には、炭化タングステン(90wt.%)と
コバルト(10wt.%)との超硬合金を用いる。ま
た、その形状としては、30mmφ、10mmt の円板
を作成した後、ガラスを成形する面をR:16mm、深
さ2.3mmの形状に研削研磨して、表面粗さ2nmの
鏡面に仕上げる。更に、白金ターゲット上にシリコン・
チップを載せ、窒素雰囲気下で、スパッタ−法により、
鏡面加工された母材面に、組成(原子%)が白金(53
%)、シリコン+窒素(47%)の白金半導体混合物
を、1μmの厚さで形成し、精密成形型とした。
【0028】また、雰囲気については、溶融ガラスを受
け型で直接、受ける工程では、大気中で、また、精密成
形を行なう精密成形の工程では、成形室内で予め窒素ガ
スを15リッター/分でパージして、窒素雰囲気となる
ように調整した。
【0029】また、溶融ガラスについては、特願平3−
80592号明細書記載のSK12に相当する光学特性
を有するガラスを用いた。このガラスは、硼珪酸バリウ
ム系のガラス組成を有し、その軟化点温度は630℃で
ある。このガラスを1200℃で溶融し、オリフィスか
ら約1.5gの溶融ガラスを、予め550℃に温度調節
されたHOPG受け型内へ滴下した。滴下した溶融ガラ
スは、10秒間、HOPG受け型内で保持された後、型
の反転で、同時に高速開閉シャッターが開放された開口
から、精密成形室内に落下し、コンベア上の精密成形用
下型に載せられる。なお、オリフィス先端部からHOP
G受け型までの距離は、10cm、同じく、精密成形用
下型までの距離は、30cmとした。
【0030】その後、コンベアの動作で、下型を予備加
熱工程へ搬送し、570℃の温度で2分間、下型と共に
ガラスゴブを加熱した。次に、コンベアによって、プレ
ス工程へ、ガラスゴブを載せた下型を搬送し、そこで、
直ちに、予め570℃に加熱し、均熱化された上型を用
いて、4×106 Paの圧力で、2分間、プレス成形し
た。この間、プレス成形時、ガラスの温度が一定になる
ように、上型の内蔵ヒーター、および、下型の下方設置
のヒーターを用いて、型の温度を制御した。その後、下
型に載せられた成形品(光学ガラス素子)を載せた下型
は、コンベアにより、冷却工程へ搬送され、2分間、自
然放冷され、その後、シャッターの高速開放で、成形室
から外部に搬出され、吸着バンドで下型から取出され
る。
【0031】以上、一連のプロセスに従って、成形を実
施した際、コンベアにより、10個の下型を連続供給
し、溶融ガラスを、HOPG受け型を介して、下型に間
欠的に供給し、その後、プレス成形して、光学ガラス素
子を得ると共に、吸着ハンドを用いて、直ちに、下型を
元の供給位置に戻し、繰返して使用し、合計、100個
の光学ガラス素子を作成した(その結果、下型は10回
づつ、使用されたことになる)。
【0032】また、以上説明した実験を、比較例の受け
型(等方性黒鉛)についても、同様な条件で行ない、そ
の際には、下型10個および上型1個を、新しいものに
取替えて、先の実験と同じ条件になるように配慮した。
得られた光学ガラス素子の評価は、その表面状態を光学
顕微鏡で観察して行ない、表面精度については、Zyg
o社製のZygo−MARK3を使用した。
【0033】その結果、受け型にHOPGを用いたもの
については、100個の試料の総てが、その表面に欠陥
を観察することができず、かつ、表面精度もニュートン
本数にして、1.5本以下で、非常に良好な性能を有す
る光学ガラス素子を多数、連続して得ることができたと
評価された。一方、受け型に等方性黒鉛を用いたものに
ついては、100個の総ての試料において黒い異物が認
められ、分析SEMで調べた結果、これがカーボンの残
留物であることが解った。即ち、等方性黒鉛は耐酸化性
が小さいため、溶融ガラスを受け型で受けた段階で、付
着したカーボンが成形後も、製品に残留したものと考え
られ、良好な評価が得られなかった。 [実施例2]受け型のコア部分の材料として等方性黒鉛
を用い、実施例1と同形状のHOPGのコア部分を作成
した。その後、このコア材料を2600℃に加熱し、市
販のプロバンガスを導入して、HOPGコーティングを
行ない、膜厚100μmのHOPG層でコア材を完全に
被覆した。その後、30MPaの加圧下で、3000℃
まで加熱して、配向性の高いHOPG受け型を得た。実
施例1と同様に、X線回折で分析した結果、[002]
面に非常に強く配向していることを確認することができ
た。
【0034】比較例となる受け型には、酸化クロムを3
0mmφ、10mmt に加工し、更に、ゴブ受け面を
R:22mm、深さ:4mmに研削加工したものを用意
した。なお、精密成形型には、実施例1と同様のものを
使用した。また、雰囲気については、溶融ガラスを受け
型で直接、受ける工程は、大気中で、また、精密成形を
行なう工程では、精密成形室内に予め、ガス導入管より
98%窒素+2%水素の混合ガスを15リッター/分で
バージして、雰囲気の調整をした。
【0035】また、溶融ガラスには、LaK12相当の
光学特性を有するランタン系ガラスを用いている。この
ガラスの軟化点温度は655℃である。このガラスを1
300℃で溶融し、オリフィスから、約1.5gの溶融
ガラスを、620℃に予め温度調節されたHOPG受け
型へ滴下した。HOPG受け型のガラスゴブは、10秒
間、そこに保持され、型の反転、および、高速開閉シャ
ッターの開放で、精密成形室内に落下し、コンベア上
の、予め620℃に加熱、均熱化された下型で受け止め
られる。この場合のオリフィスからHOPG受け型まで
の距離、精密成形下型までの距離は、実施例1と同様
に、10cmおよび30cmである。
【0036】その後、コンベアの動作で、下型を予備加
熱工程へ搬送し、620℃の温度で2分間、下型と共に
ガラスゴブを加熱した。次に、コンベアによって、プレ
ス工程へ、ガラスゴブを載せた下型を搬送し、そこで、
直ちに、予め620℃に加熱し、均熱化された上型を用
いて、3×106 Paの圧力で、2分間、プレス成形し
た。この間、プレス成形時、ガラスの温度が一定になる
ように、上型の内蔵ヒーター、および、下型の下方設置
のヒーターを用いて、型の温度を制御した。その後、下
型に載せられた成形品(光学ガラス素子)を載せた下型
は、コンベアにより、冷却工程へ搬送され、2分間、自
然放冷され、その後、シャッターの高速開放で、成形室
から外部に搬出され、吸着バンドで下型から取出され
る。
【0037】以上、一連のプロセスに従って、成形を実
施した際、コンベアにより、10個の下型を連続供給
し、溶融ガラスを、HOPG受け型を介して、下型に間
欠的に供給し、その後、プレス成形して、光学ガラス素
子を得ると共に、吸着ハンドを用いて、直ちに、下型を
元の供給位置に戻し、繰返して使用し、合計、100個
の光学ガラス素子を作成した(その結果、下型は10回
づつ、使用されたことになる)。
【0038】また、以上説明した実験を、比較例の受け
型(等方性黒鉛)についても、同様な条件で行ない、そ
の際には、下型10個および上型1個を、新しいものに
取替えて、先の実験と同じ条件になるように配慮した。
得られた光学ガラス素子の評価は、その表面状態を光学
顕微鏡で観察して行ない、表面精度については、Zyg
o社製のZygo−MARK3を使用した。
【0039】その結果、受け型にHOPGを用いたもの
については、100個の試料の総てが、その表面に欠陥
を観察することができず、かつ、表面精度もニュートン
本数にして、1.5本以下で、非常に良好な性能を有す
る光学ガラス素子を多数、連続して得ることができたと
評価された。ここでは、受け型は、そのコア部分の耐酸
化性が小さくても、HOPGコーティング層の効果によ
り、十分な耐酸化性を得ることが確認された。
【0040】一方、受け型の表面コーティングに、60
0℃に予熱した酸化クロムを用いた場合には、溶融ガラ
スを5回受けた時点で、受け型とガラスとの間に融着が
起きた。また、これを避けるため、受け型の温度を40
0℃に下げた場合、100個の試料総てに融着は起こら
なかったが、表面精度は最も良いものでも、ニュートン
本数にして、5本以上であり、使用に耐える光学ガラス
素子を得ることができなかった。この原因を調べると、
受け型の温度が低いため、ガラスゴブを受けた時点で、
ゴブ下面に引けが生じ、この引けが、後の工程のプレス
成形で除き切れないためであると解った。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光学ガラ
ス素子の成形システムによれば、耐酸化性の大きいHO
PGを、溶融ガラスを受ける受け型として用いることに
より、従来の通常の等方性黒鉛には無い耐熱、耐久性を
利用でき、これで、受け型の温度制御に実質的な制限を
受けないため、また、他の材料に比べ、高温での離型性
を発揮でき、延ては、溶融ガラスから連続したプロセス
で光学ガラス素子を得ることが可能となる。且つ、ガラ
スゴブ温度が高温に保たれるので、成形タクトガ短縮で
き、製品のコストダウンをもたらす。また、HOPG受
け型は、コンパクトな構成で機能するので、大型装置が
不要となり、このための設備コストを下げから、製品の
コストダウンも更に可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略的な縦断正面図で
ある。
【図2】本発明の実施態様を説明するための概略的な縦
断正面図である。
【図3】本発明のプロセス全体の実施態様を説明するた
めの縦断正面図である。
【符号の説明】
1 受け型のコア部分 2 コーティング層 3 オリフィス 4 ガラスゴブ 5、13、14 ヒーター 8、10、16 シャッター 9 下型 11 精密成形室 18 上型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑原 鉄夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス溶融炉からオリフィスを介して流
    出した溶融ガラスを受け型で受けた後、そこで得られた
    ガラス塊を、精密成形用型部材で、加圧成形し、光学ガ
    ラス素子を得るようにした光学ガラス素子の成形システ
    ムにおいて、前記受け型の、少なくとも、溶融ガラスを
    受ける面を、[002]面に面配向性を有するグラファ
    イトで構成したことを特徴とする光学素子の成形システ
    ム。
  2. 【請求項2】 [002]面に面配向性を有するグラフ
    ァイトが高配向性熱分解黒鉛であることを特徴とする請
    求項1に記載の光学ガラス素子の成形システム。
JP5235817A 1993-08-27 1993-08-27 光学ガラス素子の成形システム Pending JPH0769654A (ja)

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