JPH0769625B2 - 電子写真像形成部材 - Google Patents

電子写真像形成部材

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JPH0769625B2
JPH0769625B2 JP63091241A JP9124188A JPH0769625B2 JP H0769625 B2 JPH0769625 B2 JP H0769625B2 JP 63091241 A JP63091241 A JP 63091241A JP 9124188 A JP9124188 A JP 9124188A JP H0769625 B2 JPH0769625 B2 JP H0769625B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は一般に電子写真に関し、さらに詳細には、電子
写真像形成部材および該像形成部材の使用方法に関す
る。
〔従来の技術〕
電子写真技術においては、伝導性層上に光導電性絶縁層
を含む電子写真プレートを先ず上記光導電性絶縁性層の
表面を均一に静帯電させることによって像形成させる。
次いで、プレートを光のような活性化電磁線照射パター
ンに露光せしめ、非照射領域中に静電潜像を残しながら
光導電性絶縁層の照射領域中の電荷を選択的に消散させ
る。続いて、この静電潜像を光導電性絶縁層の表面上に
微分割検電トナー粒子を付着させることにより現像し可
視像を形成させる。得られた可視トナー像は紙のような
適当な受け入れ部材に転写できる。この像形成工程は再
使用可能な光導電性絶縁層により多数回繰返すことがで
きる。
より進歩したものとして、高速の電子写真複写器、複製
器およびプリンターが開発され、像品質の劣下が長期サ
イクル操作中に生じていた。さらに、極めて高速で操作
する複雑な高性能の複写装置には感光体の狭い操作限界
を含む厳しい要求がある。例えば、多くの新式光導電性
部材の基平面(ground plane)は高度に可撓性で、可撓
性の支持基層に良好に付着しかつ狭い操作限界内で予期
通りの電気特性を示して多数回のサイクル操作に亘って
優れたトナー像を与えなければならない。
ベルト型感光体用の定評ある基平面の1つのタイプは電
荷励起層と電荷移送層を含む2つの電気作動層を有する
真空蒸着アルミニウムである。しかしながら、アルミニ
ウムフィルムは比較的軟質であり感光体作製加工中に乏
しい耐引っかき性しか示さない。さらに、真空蒸着アル
ミニウムは静電複写像形成装置での長期のサイクル操作
の後貧弱な光透過安定性しか示さない。この貧弱な光透
過安定性は電流が金属と感光体との間の接合を通るとき
のアルミニウム基平面の酸化の結果である。光透過の低
下は連続的であり、光導電性ウェブの非像形成面で消去
ランプを使用する装置においては、感光体の寿命に亘っ
て20,000回のコピー毎に消去強度の調整を必要とする。
さらに、多層構造感光体中のアルミニウム基平面の電気
サイクル操作安定性は数千回のサイクル操作を行ったと
き不安定であることが判っている。電気的ブロッキング
層として用いるアルミニウム金属上に自然に生ずるアル
ミニウムの酸化物は光導電性装置の荷電中に電荷注入を
防止する。このブロッキング層の抵抗性が大きくなり過
ぎた場合、残留電位は装置をサイクル操作したとき層を
横切って蓄積する。アルミニウム基平面上の酸化物層の
厚さは安定でないので、複合感光体の電気性能特性は電
子写真サイクル操作中変化を受ける。また、アルミニウ
ム基平面を用いる多くの複合感光体の貯蔵寿命は高温お
よび高湿度下では金属の促進された酸化によって1日程
度の短時間でしかあり得ない。金属基平面の加速された
酸化は光透過性を増大させ、コピー品質を不均一としま
た電気接地能力を極端に損失させ得る。
電子写真複写器中での長期の使用後、アルミニウム基平
面を使用する多層型感光体は第1回目のサイクルと第2
回目のサイクル操作間でサイクル操作の不安定性のため
に“サイクル1−2間暗現像電位変化”と称される劇的
な暗現像電位変化を示すことが観察されている。この効
果の大きさはサイクル老化および相対湿度によるが、5
0,000回の電気サイクル操作後で350ボルト程の大きさで
あり得る。この効果は基平面と光導電性材料との相互作
用に関連している。アルミニウム基平面のもう1つの重
大な効果は低相対湿度でのサイクル操作における像電位
の損失である。このサイクル操作による低下電圧は約10
%以下の相対湿度において最も重大である。連続サイク
ル操作においては、像電位は感光体が低湿度雰囲気で満
足な像を形成できない程度に低下する。
1981年3月7日に公開されたフジ写真フィルムKKの特開
昭56-24356号には、伝導性支持体、光照射によって電荷
キャリヤーを発生させる無機無定形ケイ素感光性層、お
よびこれらの伝導性支持体と無機無定形ケイ素感光性層
との間の電荷ブロッキング層とを含み、この電荷ブロッ
キング層が電荷キャリヤーに対するバイヤーを形成する
ところの電子写真感光体が開示されている。上記電荷ブ
ロッキング層はSiO2、Al2O3、ZrO2、TiO2のような絶縁性な
いし半導性材料、またはポリカーボネート、ポリビニル
ブチラール等のような有機ポリマーを含む。これらの電
荷ブロッキング層材料は電子を上記無機無定形ケイ素感
光性層中にブロックするように意図される。上記日本特
許公開公報には開示されていないけれども、電子を無機
無定形ケイ素感光性層中にブロックするのに適する電荷
ブロッキング層材料は必ずしも正孔を有機正孔励起層中
にブロックするのに適し得ないことに注意すべきであ
る。作動可能なためには、これらのブロッキング層は正
孔を正帯電無機無定形ケイ素感光性層から伝導性支持体
にブロックすべきでない。例えば、ブロッキング層とし
て用いる数百オングストロームの厚さを有するAl2O3
ィルムは伝導性基平面、ブロッキング層、電荷励起層お
よび正孔移送層とを含む負帯電多層型感光体の暗減衰を
伴う暗現像電位サイクル低下を生じていた。
ある多層型感光体においては、基平面はポリエステル
フィルム上にコーティングしたチタンである。チタン
コーティングはポリエステル フィルム上に約175オン
グストローム厚の層で支持されている。チタン層は光導
電過程の露光段階中に電子の伝導性通路として作用しア
ルミニウム基平面において存在した多くの問題を克服し
ている。チタン基平面を含む感光体は、例えば、ジョネ
ス等に付与された米国特許第4,588,667号に記載されて
いる。該米国特許の記載はすべて参考として本明細書に
引用する。優れたトナー像がチタン基平面を有する多層
型感光体によって得られるけれども、電荷不足スポット
がチタン基平面を含む感光体中に特に高速電子写真複写
器、複製器およびプリンターで用いる高電場下で生ずる
ことが見い出されている。さらにまた、チタン基平面を
含む感光体における新しく生じた電荷不足スポットの数
および大きさの成長速度並びに先在する電荷不足スポッ
トの成長は制御されているように見える条件、即ち、実
質的に同じ条件下においても1つのバッチから次のバッ
チにおいて予想し得ないものである。電荷不足スポット
は静電荷を滞留できなかった感光体上の小さい未露光領
域である。これらの電荷不足スポットはトナー材料で現
像したのち裸眼で見えるようになる。ブラックトナー材
料を白紙に付着させることによって作製したコピー上で
は、これらのスポットは正または逆転現像法を用いるか
どうかによって白色または黒色であり得る。正現像法に
おいては、電荷不足スポットは最終の静電複写プリント
の固形像領域における白色スポットとして現われる。換
言すれば、白色スポットに相当する感光体上の像領域は
正の正確読み取り像の現像においてトナー粒子を引き付
けることができない。逆転現像法においては、黒色スポ
ットが最終静電複写コピーの背景領域に現われる。即
ち、黒色スポットが形成するためには、感光体上の背景
領域中に存する電荷不足スポットが逆転現像中にトナー
粒子を引き付ける。白色スポットと黒色スポットは、感
光体のサイクル操作中、常に最終電子写真コピーの同じ
位置に現われる。白色スポットおよび黒色スポットは何
ら特徴的形状を示さず、小サイズでありまた裸眼で見る
ことができる。一般に、電荷不足スポットにより生じた
これらの可視スポットは約200μm以下の平均大きさを
有する。これらのスポットは複写サイクル操作中に大き
さおよび総数的に成長しサイクル操作によってもっと嫌
なものとなる。例えば、肉眼でかろうじて見える小スポ
ットは約150μmの大きさに成長し得る。他のスポット
は新しい感光体によっても150μm程の大きさであり得
る。白色スポットと黒色スポットの位置に相当する感光
体の表面上の領域の観察試験では感光体の他の許容し得
る領域との外見上の差異はわからない。トナー像を形成
して欠陥を検知する以外に電荷不足スポットを検知する
試験は知られていない。
従来技術 1984年7月24日付でナカガワ等に付与された米国特許第
4,461,819号には、例えば、基体;Al、Pb、Zn、Ni、Au、
Cr、Mo、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt等を含む基平面層;無
定形ケイ素電荷励起層および電荷移送層とを含むものを
包含する種々の電子写真像形成部材が開示されている。
バリヤー層が好ましく基体からの電荷注入を防止してお
り、電荷励起バインダー層または電荷移送層は荷電させ
る自由表面を有している。代表的なバリヤー層はMgF2、A
l2O3、SiO,SiO2等の絶縁性無機化合物;ポリエチレン、
ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリ−パラキシレン
等の絶縁性化合物;およびAu、Ir、Pt、Rh、Pd、Mo等の
金属である。この電子写真像形成部材は殆んどの実施例
において正電荷によって帯電させている。しかしなが
ら、負電荷は実施例8,9,14,17,18,19および20において
適用している。
1981年3月7日に公開された富士写真フィルム(株)の
特開昭56-24356号には、伝導性支持体、光照射によって
電荷キャリヤーを生じる無機無定形ケイ素感光性層、お
よび上記伝導性支持体と無機無定形ケイ素感光性層との
間の電荷ブロッキング層とを含み、この電荷ブロッキン
グ層が電荷キャリヤーに対するバリヤーを形成している
電子写真感光体が開示されている。上記電荷ブロッキン
グ層はSiO2、Al2O3、ZrO2、TiO2のような絶縁性または半導
性材料、またはポリカーボネート、ポリビニルブチラー
ル等の有機ポリマーを含む。これらの電荷ブロッキング
層材料は無機無定形ケイ素感光性層への電子をブロック
するよう意図されている。
1986年5月13日付でR.N.ジョネス等の付与された米国特
許第4,588,667号には、基体、該基体に連続するチタン
金属層を含む基平面層、該チタン層に連続する電荷ブロ
ッキング層、電荷励起バインダー層および電荷移送層を
含む電子写真像形成部材が開示されている。
1984年3月27日付でF.Y.パン等に付与された米国特許第
4,439,507号には、基体、伝導性層、ある種の樹脂物質
を含む光励起層、および樹脂バインダーと電気活性ジア
ミン物質とを含む電荷移送層とを含む電気写真像形成部
材が開示されている。伝導性層には、例えば、アルミニ
ウム、ニッケル、黄銅、金、チタン、ステンレススチー
ル、クロム、グラファイト等がある。別の実施態様にお
いては、誘電層を光励起層とアルミニウム層との間に必
要に応じて配置させてもよい。誘電層には、例えば、Al
2O3、酸化ケイ素、窒化ケイ素、チタン酸塩等がある。
1986年4月15付でL.A.トイスチャー等に付与された米国
特許第4,582,772号には、基体;インジウム−酸化錫、
カルシウム−酸化錫、酸化錫、酸化チタン、窒化チタ
ン、ケイ化チタンおよびこれらの混合物からなる群より
選ばれた透過性半導体層;光励起層;および例えば、電
気的な活性なジアミン物質を含む電荷移送層とを含む電
子写真像形成部材が開示されている。
1984年8月7日付にてL.A.トイスチャー等に付与された
米国特許第4,464,450号には、金属酸化物層、シロキサ
ン膜、光励起層、および例えば電気的に活性なジアミン
物質を含む電荷移送層とを含む電子写真像形成部材が開
示されている。
1986年5月6日付にてオーメーホー等に付与された米国
特許第4,587,189号には、半導性または伝導性層、ペリ
ーレン顔料を含む光励起層、およびアリールアミン正孔
移送層とを含む電子写真像形成部材が開示されている。
1983年12月1日にて公開されたキョーセラK.K.の特開昭
59-212844号には、アルミニウム基体、および“密度の
白色スポット欠乏を排除し電位アクセプタンスを増大さ
せるため・・・・・”の減少量のFeおよび/またはMnを
有する無定形ケイ素層とを含む電子写真感光体が開示さ
れている。
〔発明が解決しようとする課題〕
高度に酸化的に安定である多くの金属または他の材料は
光導電性装置の基平面として使用する場合光導電性材料
に対する低エネルギー注入バリヤーを形成する。正孔ブ
ロッキング層はこれらの酸化安定層上には形成しなくか
くしてこれらの装置を光導電性装置として機能しないも
のにする。他の金属はある種のまたは他の欠陥を示す。
良好なブロッキング層という従来の要求は通常の性能に
ついてであり、電荷注入の局在領域が存在し得るという
ことを考慮していない。即ち、電荷不足スポットの形成
と成長に対する改良された抵抗性を与える基平面を有す
る感光体が求められている。
従って、本発明の目的は前述の欠点を克服する改良され
た感光性部材を提供することである。
本発明の別の目的はサイクル操作中の電荷不足スポット
の形成に対して大きい抵抗性を示す基平面を有する改良
された電子写真部材を提供することである。
本発明のさらに別の目的はサイクル操作中の電荷不足ス
ポットの大きさ的成長に対して改良された抵抗性を示す
光導電性像形成部材を提供することである。
本発明のさらに別の目的はサイクル操作前に存在し得る
電荷不足スポットの大きさおよび数をサイクル操作中に
安定化あるいは低減させる電子写真像形成部材を提供す
ることである。
本発明の別の目的はサイクル操作において光透過性を維
持する電子写真像形成部材を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記および他の目的は、本発明によれば、ジルコニウム
を少なくとも50重量%含む金属基平面層、正孔ブロッキ
ング層、フィルム形成樹脂バインダー中に分散させた光
導電性粒子を含む電荷励起層、および正孔移送層とを含
み、該正孔移送層が上記電荷励起層が光励起正孔を励起
し注入するスペクトル領域で実質的に非吸収性であるが
上記電荷励起層からの光励起正孔の注入を支持し得かつ
上記電荷移送層を通して正孔を移送し得るところの負電
荷を受け入れるのに適する像形成表面を有する電子写真
像形成部材を提供することによって達成される。
本発明の光導電性像形成部材は真空装置内に基体を用意
し、この基体上に酸素の不存在下にジルコニウム金属の
層をスパッタリングして連続ジルコニウム金属基平面層
を付着させ、このジルコニウム基平面層を周囲条件に露
出させ、該ジルコニウム金属層上に正孔ブロッキング層
を適用し、該ブロッキング層上に電荷励起層を適用し、
さらに該電荷励起層上に正孔移送層を適用することによ
って作製できる。接着層は必要に応じて正孔ブロッキン
グ層と電荷励起層との間に適用できる。ジルコニウム層
は真空装置法のような任意の適当なコーティング技術に
よって形成できる。典型的な真空蒸着法にはスパッタリ
ング、磁電管スパッタリング、RFスパッタリング等があ
る。金属処理基体上へのジルコニウムの磁電管スパッタ
リングは通常タイプのスパッタリングモジュールにより
真空条件下アルゴン、ネオンまたは窒素のような不活性
雰囲気下で高純度ジルコニウム ターゲットを用いて実
施することができる。真空条件は特に臨界的なものでは
ない。一般には、連続ジルコニウム膜は適当な基体、例
えば、E.I.デュポン デ ネモアス社より入手できるマ
イラーのようなポリエステルウェブ基体上に磁電管スパ
ッタリングによって得ることができる。真空蒸着条件は
所望のジルコニウム厚を得るためにはすべて変り得るこ
とを理解すべきである。ウェルッヒ 3102ターボモレキ
ュラーポンプ(Welch 3102Turbomolecular Pump)上の
変形マテリアルズ リサーチ コーポレーション モデ
ル8620スパッタリング モジュール(Materials Resear
ch Corporation Model 8620 SputteringModule)のよう
な典型的なRFスパッタリング装置は米国特許第3,926,76
2号に記載されており、その記載はすべて参考として本
明細書に引用する。該米国特許はまたチタンからなり得
る基体上に三方晶セレンの薄層をスパッタリングするこ
とも開示している。チタン基体上へ三方晶セレンの薄層
をスパッタリングする代りに、チタン基体上にジルコニ
ウムの薄層をスパッタリングすることができる。スパッ
タリングによるジルコニウム蒸着の他の方法には真空チ
ャンバー中での平坦磁電管カソードの使用がある。ジル
コニウム金属ターゲット プレートを平坦磁電管カソー
ド上に置きコーティングすべき基体をジルコニウム タ
ーゲット上と移送させ得る。カソードおよびターゲット
プレートは基体移動通路のパッチに垂直に好ましくは
水平に位置させて基体の幅を横切るターゲット物質の蒸
着が均一な厚さを有するようにする。必要ならば、複数
のターゲットおよび平坦磁電管カソードを用いて生産
量、適用範囲を増大させあるいは層組成を変化させ得
る。一般的には、真空チャンバーは密閉し、周囲雰囲気
は約5×10-6mmHgに減圧する。この段階に続いて直ちに
チャンバー全体をアルゴンで約1×10-3mmHgの部分圧で
フラッシングして残留壁ガス不純物の殆んどを除去す
る。約1×10-4mmHgのアルゴン雰囲気をスパッタリング
領域の真空チャンバー内に導入する。次いで、電力を平
坦磁電管に適用し、約3〜約8m/分での基体の入れ換え
を開始する。
必要に応じて、ニオブ、タンタル、バナジウムとハフニ
ウム、チタン、ニッケル、ステンレススチール、クロ
ム、タングステン、モリブデン、およびこれらの混合物
等の適当な金属とのジルコニウムの合金を上記のジルコ
ニウム ターゲットに置き換えて蒸着金属の混合物を含
む層を蒸着させ得る。ターゲットは合金組合せを得るこ
とが難しい場合には金属粉末のプレス加工混合物から製
造し得る。金属粉末の使用組合せを検査し、秤量し、十
分に混合し、圧縮してスパッタリング ターゲットを調
製する。伝導性層は、本発明の別の実施態様において
は、複数の金属層を含み、最外金属層(即ち、励起層に
最も近い層)は少なくとも50重量%のジルコニウムを含
む。十分良好な結果を得るためには、少なくとも70重量
%のジルコニウムが好ましい。複数層は、例えば、すべ
て真空蒸着させてもよく、あるいはキャスティングによ
るような異なる方法により製造した厚層上に薄層を真空
蒸着してもよい。ジルコニウムと組合せることのできる
典型的な金属はチタン、ニオブ、タンタル、バナジウ
ム、ハフニウムおよびこれらの混合物等である。例え
ば、ジルコニウム金属層はチタン金属層を先に蒸着させ
るのに用いたものと別の装置内で形成させてもよく、あ
るいは複数層をチタン層を蒸着させるのに用いるチャン
バーとジルコニウム層を蒸着させるのに用いるチャンバ
ー間の適当な仕切りによる同じ装置内で蒸着させてもよ
い。チタン層はジルコニウム金属層の蒸着直前に蒸着さ
せ得る。ジルコニウムを含む基平面は静電複写サイクル
操作中に電流通過により生じる陽極化に基づき連続的に
酸化する傾向にある。かくして、電流通過中ジルコニウ
ムよりも遅く酸化する金属を光導電性層から最も離れた
金属伝導性層の領域、特に、基平面が薄く電磁線に対し
て透過性であり長期の複写サイクル操作全体を通じて電
導性でなければならない領域で使用することが好まし
い。電流通過中にジルコニウムよりも遅く酸化する金属
および/または合金には、例えば、チタン、ニッケル、
金、ステンレススチール、銀、黄銅、白金、バナジウ
ム、ニクロム、モリブデン等がある。一般的には、後の
消去露出のために、少なくとも約15%の光透過性の伝導
性層が望ましい。伝導性層を金属に限定する必要はな
い。伝導性層の他の例には約4000〜約7000オングストロ
ームの波長を有する光の透明層としての伝導性インジウ
ム−酸化錫のような物質の組合せ、または不透明伝導性
層としてのプラスチックバインダー中に分散させた伝導
性カーボンブラックであり得る。
平坦磁電管は商業的に入手可能であり、カルホルニア州
サンモンテオのインダストリアル バキューム エンジ
ニアリング社、西独および米国のレイボルト−ハーラー
ス社、およびイギリスのジネラル エンジニアリング社
のような企業によって製造されている。磁電管は一般に
約500ボルト、120アンペアで操作し流出水温度を約43℃
以下に限定するのに十分な速度で循環させる水によって
冷却する。基体上に金属層を蒸着させるための磁電管ス
パッタリングの使用は、例えば、メッケル等に付与され
た米国特許第4,322,276号に記載されており、該米国特
許の記載はすべて参考として本明細書に引用する。
必要に応じて、ジルコニウム層は金属層または他の任意
の適当な材料であり得る基体の外表面上にその場(in s
itu)で行うような他の適当な方法によって形成しても
よい。ジルコニウム層を形成するのに用いた方法のいか
んにかかわらず、酸化ジルコニウムの薄層が空気への露
出によりジルコニウム外表面上に形成する。即ち、ジル
コニウム層上の他の各層が“連続”層として特徴付けら
れるときには、これらの上部連続層は実際にジルコニウ
ム層の外表面上に形成している酸化ジルコニウム薄層と
接触し得ることを意味する。ジルコニウム層が十分に厚
くて自己支持性である場合には、追加の下部層は必要で
なく、ジルコニウム層は基体および伝導性基平面層の両
方として機能する。一般には、少なくとも約100オング
ストロームのジルコニウム層厚が複写サイクル操作中の
電荷不足スポットに対する最適抵抗性を維持するのに望
ましい。低速複写機の電子写真像形成部材用の伝導性層
の典型的な電導性は約102〜103オーム/平方である。伝
導性基体上のジルコニウムの少なくとも20オングストロ
ームの厚さは十分に電荷不足スポットの成長に対する抵
抗性を与える。
基体は不透明または実質的に透明であり得、所定の機械
的特性を有する多くの適当な物質からなり得る。従っ
て、この基体は無機または有機化合物のような電気的に
非電導性または電導性の材料の層を含み得る。電気的に
非伝導性の材料としては、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリアミド、ポリウレタン等を包含する本目的に
公知の種々の樹脂を使用できる。電気絶縁性または電導
性基体は軟質または硬質でもよく多くの種々の形状、例
えばプレート、円筒状ドラム、スクロール、エンドレス
可撓性ベルト等の任意の形状を有し得る。好ましいの
は、基体はエンドレス可撓性ベルトの形状であり、E.I.
デュポン デ ネモアス社より入手できるマイラー(My
lar)としてあるいはICI社から入手できるメリネックス
(Melinex)として公知の市販の二軸配向ポリエステル
を含む。
基体層の厚さは経済性を含む多くのファクターによる、
即ち、可撓性ベルト用のこの層は、最終光導電性装置に
悪影響を与えない限り、例えば、200μm以上の実質的
厚さあるいは50μm以下の最小厚さをを有し得る。感光
体が硬質金属ドラムである場合には、基体層は5,000μ
mの厚さであり得る。1つの可撓性ベルトの態様におい
ては、この層の厚さは小直径ロール例えば12mm直径ロー
ルの周りを回転させる場合の最適可撓性および最小伸展
のために約65〜約150μm好ましくは約75〜約125μmの
範囲である。基体層の表面は好ましくはコーティング前
にクリーニングして付着コーティングの接着性を向上さ
せる。クリーニングは基体層表面をプラズマ放電、イオ
ンボンバート等に露出することによって行い得る。
伝導性層は光導電性部材に所望される光透過性により実
質的に広範囲に亘って厚さにおいて変化し得る。従っ
て、ジルコニウム金属層厚は一般に少なくとも約20オン
グストローム単位から数cmの厚さ範囲にあり得る。可撓
性感光性像形成装置を所望するときには、その厚さは電
導性と光透過性の最適組合せのために約20〜約750オン
グストローム単位より好ましくは約50〜約200オングス
トローム単位であり得る。
ジルコニウム金属層を付着させた後、正孔ブロッキング
層を適用する。正孔ブロッキング層なしのジルコニウム
層は低電荷アクセプタンスとチタン基平面とブロッキン
グ層の組合せにより生じるスポットとは外見上異なる白
色スポットまたは黒色スポット(正または逆のいずれの
像形成を用いるかによる)の形成をもたらす。即ち、ブ
ロッキング層は低暗減衰、適切な電荷アクセプタンス、
および電荷不足スポットにより生じる黒色または白色ス
ポットの十分な低減を達成するためにジルコニウム層と
組合せにおいて必要である。一般には、正帯電型感光体
の電子ブロッキング層は感光体の像形成表面からの正孔
を伝導性層に向けて浸透せしめる。即ち、電子ブロッキ
ング層は電荷励起層と正孔移送層でコーティングした感
光体のような正帯電型感光体中で正孔をブロックするこ
とを通常予期されていない。隣接光導電性層とその下の
ジルコニウム層との間で正孔に対する電子バリヤーを形
成することのできる任意の適当な正孔ブロッキング層を
使用することができる。正孔ブロッキング層は有機また
は無機物であり得、任意の適当な方法で付着させ得る。
例えば、正孔ブロッキング層が溶媒に可溶である場合に
は、溶液として適用でき、その後溶媒は乾燥によるよう
な任意の適当な方法によって除去できる。典型的なブロ
ッキング層にはオルガノ金属塩を含有するポリビニル
ブチラール、オルガノシラン、エポキシ樹脂、ポリエス
テル、ポリアミド、ポリウレタン、ピロキシリン ビニ
リデン クロライド樹脂、シリコーン樹脂、フルオロカ
ーボン樹脂等がある。他のブロッキング層材料には、米
国特許第4,291,110号、第4,338,387号、第4,286,033号
および第4,291,110号に開示されているような窒素含有
シロキサンまたは窒素含有チタン化合物、例えば、トリ
メトキシシリル プロピレン ジアミン、加水分解トリ
メトキシシリル プロピル エチレン ジアミン、N−
β−(アミノエチル)γ−アミノ−プロピル トリメト
キシシラン、イソプロピル4−アミノベンゼン スルホ
ニル チタネート、ジ(ドデシル ベンゼン スルホニ
ル)チタネート、イソプロピル ジ(4−アミノベンゾ
イル)イソステアロイル チタネート、イソプロピル
トリ(N−エチルアミノ−エチルアミノ)チタネート、
イソプロピル トリアンスラニル チタネート、イソプ
ロピル トリ(N,N−ジメチル−エチルアミノ)チタネ
ート、チタニウム−4−アミノベンゼン スルホネート
オキシアセテート、チタニウム 4−アミノベンゾエ
ート イソステアレート オキシアセテート、〔H2N(CH
2)4〕CH3Si(OCH3)2、(γ−アミノブチル)メチル ジ
エトキシシラン、および(H2N(CH2)3〕CH3Si(OCH3)2
(γ−アミノプロピル)メチル ジエトキシシランがあ
る。米国特許第4,338,387号、第4,286,033号および第4,
291,110号の記載はすべて参考として本明細書に引用す
る。好ましいブロッキング層は加水分解シランと蒸着後
空気に露出したときジルコニウム層の表面上で固有的に
形成する酸化ジルコニウム層間の反応生成物を含む。こ
の組合せは時間0でスポットを低減させ低RHで電気的安
定性を与える。加水分解シランは一般式: を有するかまたはこれらの混合物である。式中、R1は1
〜20個の炭素原子を有するアルキリデン基であり、R2,R
3およびR7は、個々に、H、1−3個の炭素原子を含有
する低級アルキル基およびフェニル基からなる群から選
ばれ、Xは酸または酸塩のアニオンであり、nは1,2,3
または4であり、yは1,2,3または4である。像形成部
材のジルコニウム伝導性アノード層の酸化ジルコニウム
層上にpH約4〜約10の加水分解シラン水溶液のコーティ
ングを付着させ、反応生成物層を乾燥してシロキサン
フィルムを形成させ、次いで光励起層および正孔移送層
のような電気作動層をシロキサン膜に適用することによ
って作製する。
加水分解シランは一般構造式: (式中、R1は1〜20個の炭素原子を含有するアルキリデ
ン基であり、2およびR3は、個々に、H、1〜3個の炭
素原子を有する低級アルキル基、フェニル基およびポリ
(エチレン)アミノまたはエチレンジアミン基からなる
群より選ばれ、R4,R5およびR6は、個々に、1〜4個の
炭素原子を有する低級アルキル基からなる群より選ばれ
る) を有するシランを加水分解することによって調製する。
典型的な加水分解性シランには3−アミノプロピル ト
リエトキシシラン、(N,N′−ジメチル 3−アミノ)
プロピル トリエトキシシラン、N,N−ジメチル アミ
ノ フェニル トリエトキシシラン、N−フェニル ア
ミノ プロピル トリメトキシシラン、トリメトキシ
シリルプロピル ジエチレン トリアミンおよびこれら
の混合物がある。
R1は長鎖に延長するときには、化合物は安定性が小さく
なる。R1が約3〜約6個の炭素原子を含むシランがその
分子がより安定であり、より可撓性でありまたより小さ
い張力下にあるので好ましい。最適の結果はR1が3個の
炭素原子を有するときに得られる。満足できる結果はR2
とR3がアルキル基であるときに得られる。最適の平滑で
均一な膜はR2とR3が水素である加水分解シランによって
形成される。シランの満足し得る加水分解はR4,R5およ
びR6が1〜4個の炭素原子を含むアルキル基であるとき
に行い得る。アルキル基が4個の炭素原子より多いとき
は、加水分解は実施できない程に遅くなる。しかしなが
ら、2個の炭素原子を含有するアルキル基を有するシラ
ンの加水分解は最良の結果を得るので好ましい。
上述のアミノシランの加水分解中に、アルコキシ基はヒ
ドロキシ基で置換される。加水分解が続くとき、加水分
解シランは次の中間一般式を有する: 乾燥後に、加水分解シランから形成されたシロキサン反
応生成物膜はnが6に等しいかそれ以上である大きい分
子を含有する。加水分解シランの反応生成物は線状、部
分架橋、ダイマー、トリマー等であり得る。
加水分解シラン溶液はケイ素原子に結合したアルコキシ
基を加水分解するのに十分な水を加えて溶液を調製する
ことによって調製できる。不十分な水は通常加水分解シ
ランに望ましくないゲルを生ぜしめるであろう。一般的
には、稀溶液が薄コーティングを得るのに好ましい。満
足できる反応生成物膜は溶液総重量基準で約0.1〜約1.5
重量%のシランを含有する溶液によって達成できる。溶
液総重量基準で約0.05〜約0.2重量%のシランを含有す
る溶液が均一な反応生成物層を形成する安定溶液として
好ましい。加水分解シラン溶液のpHは注意深く調製して
最適の電気的安定性を得ることが重要である。約4〜約
10の間のpHが好ましい。厚い反応生成物層は約10より大
きいpHの溶液では形成することが難しい。さらにまた、
反応生成物膜の可撓性も約10より大きいpHを有する溶液
を用いるときは悪影響を受ける。さらに、約10より大き
いあるいは約4より小さいpHを有する加水分解シラン溶
液は最終感光体製品の貯蔵中アルミニウム含有層のよう
な金属伝導性層をひどく腐食しがちである。最適反応生
成物層は約7〜約8のpHを有する加水分解シランによっ
て達成される。何故ならば、得られる処理感光体のサイ
クル アップおよびサイクル ダウン特性の抑制が最大
であるからである。ある許容し得るサイクルダウンは約
4より小さいpHを有する加水分解アミノシラン溶液によ
っても観察されている。
加水分解シラン溶液のpH調整は任意の適当な有機または
無機の酸または酸塩によって行い得る。典型的な有機お
よび無機の酸および酸塩には酢酸、クエン酸、ギ酸、沃
化水素、リン酸、塩化アンモニウム、ヒドロフルオロケ
イ酸、ブロモクレゾール グリーン、ブロモフェノール
ブルー、p−トルエン スルホン酸等がある。
必要ならば、加水分解シラン水溶液は水以外の極性溶媒
のような添加物を含んで金属伝導性アノード層の金属酸
化物層の湿潤性の改良を促進させることもできる。改良
された湿潤性は加水分解シランと金属酸化物層間の反応
の均一性を大にする。任意の適当な極性溶媒を使用でき
る。典型的な極性溶媒にはメタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、テトラヒドロフラン、メチルセルソル
ブ、エチルセルソルブ、エトキシエタノール、酢酸エチ
ル、エチルホルメートおよびこれらの混合物である。最
適の湿潤は極性溶媒添加物としてのエタノールによって
得られる。一般に、加水分解シラン溶液に加える極性溶
媒の量は溶液の総重量基準で約95%より小である。
任意の適当な方法を用いて加水分解シラン溶液を金属伝
導性アノード属の金属酸化物層に適用することができ
る。典型的な適用方法にはスプレー法、ディップコーテ
ィング法、ロールコーティング法、ワイヤー巻き棒コー
ティング法等がある。加水分解シラン水溶液は金属酸化
物層への適用前に調製することが好ましいけれども、シ
ランを直接金属酸化物層に適用し、付着させたシラン
コーティングを水蒸気で処理してその場でシランを加水
分解して金属酸化物層表面上に上述のpH範囲の加水分解
シラン溶液を調製してもよい。水蒸気はスチームまたは
湿潤空気の形であり得る。一般的には、満足できる結果
は加水分解シランと金属酸化物との反応生成物が約20〜
約2,000オングストロームの厚さを有する層を形成する
ときに得ることができる。反応生成物層がそれより薄く
なるときには、サイクル操作の不安定性が増大し始め
る。反応生成物層の厚さが増大するときには、反応生成
物層は非伝導性となり残留電荷が電子の捕捉のために増
大しがちであり、厚目の反応生成物膜はもろくなりやす
い。もろいコーティングは、勿論、可撓性感光体用に特
に高速高容量複写機およびプリンターにおいて適してい
ない。しかしながら、厚目のコーティングも硬質感光体
においては受け入れ得る。
金属酸化物層上の加水分解シランの乾燥または硬化はお
よそ室温よりも高い温度で行ってより均一な電気的性
質、加水分解シランのシロキサンへのより完全な転化お
よびより少ない未反応シラノールを有する反応生成物を
得るべきである。一般に、約100℃〜約150℃の反応温度
が電気化学特性の最大安定のために好ましい。使用温度
はある程度使用する特定の金属酸化物層に依存しまた基
体の温度感受性によって制限される。最適の電気化学安
定性を有する反応生成物層は反応を約135℃の温度で行
ったときに得られる。反応温度はオーブン、強制送風
炉、放射加熱ランプ等のような任意の適当な方法によっ
て維持し得る。
反応時間は使用する反応温度による。即ち、短い反応時
間は高反応温度を用いたとき必要である。一般に、反応
時間の増大は加水分解シランの架橋度を増大させる。満
足できる結果は約0.5〜約45分の反応時間により昇温下
で達成される。実際的には、十分な架橋は、水溶液のpH
が約4〜約10に維持されている限り、反応生成物層を乾
燥させる時間によって達成される。
反応は大気圧または真空下に包含する任意の適当な圧力
下で行い得る。反応を大気圧以下で行うとき必要な熱エ
ネルギーは小さい。
十分な縮合または架橋が起って装置環境内で安定な電気
化学特性を有するシロキサン反応生成物膜を形成してい
るかどうかは単にシロキサン反応生成物膜を水、トルエ
ン、テトラフドロフラン、塩化メチレンまたはシクロヘ
キサンで洗浄し洗浄したシロキサン反応生成物膜を試験
して約1,000〜約1,200cm-1のSi−O−波長バンドの赤外
吸収を比較することによって容易に測定できる。Si−O
−波長バンドを見ることができる場合には、反応度は十
分である、即ち、バンド中のピークが1つの赤外吸収試
験から次の試験に消失しないならば、十分な縮合および
架橋が生じている。部分重合反応生成物が同じ分子にシ
ロキサンとシラノール部位を含んでいるものと信じてい
る。“部分重合”なる表現は完全重合が通常は最も厳し
い乾燥または硬化条件においてさえも達成されないため
に用いている。加水分解シランは金属酸化物層の孔中の
金属水酸化物分子と反応しているようである。このシラ
ンコーティングはL.A.トイスチャー等の米国特許第4,46
4,450号に記載されており、該米国特許の記載はすべて
本明細書に引用する。
ブロッキング層は連続性でありまた約0.5μmより小さ
い厚さを有すべきである。何故ならば、それより大きい
厚さは望ましくない高残留電圧をもたらし得るからであ
る。約0.005〜約0.3μm(50〜3000オングストローム)
のブロッキング層が露光段階後の電荷中和を容易にし最
適電気性能が得られるので好ましい。約0.03μm〜約0.
06μmの厚さが最適の電気的挙動および低減された電荷
不足スポット出現と成長故にジルコニウム酸化物層にと
って好ましい。最適の結果はシロキサンブロッキング層
によって得られる。ブロッキング層はスプレー法、ディ
ップコーティング法、引伸し棒コーティング法、グラビ
アコーティング法、シルクスクリーニング法、エアナイ
フコーティング法、リバースロール コーティング法、
真空蒸着法、化学処理法等の任意の適当な通常方法によ
って適用できる。薄層を得るためには、ブロッキング層
は稀溶液の形で適用するのが好ましく、溶媒はコーティ
ングの適用後真空、加熱等によるような通常の方法によ
って除去する。一般に、約0.05:100〜約0.5:100のブロ
ッキング層物質と溶媒の重量比がスプレーコーティング
において満足である。
ある場合においては、ブロッキング層と隣接の励起層の
間の中間層が接着性を改良するためあるいは電気的バリ
ヤー層として機能するために望まれる。そのような層を
用いる場合には、それらの層は好ましくは約0.04〜約5
ミクロンの乾燥厚さを有する。典型的な接着層にはポリ
エステル、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリド
ン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリメチルメタ
クリレート、およびこれらの混合物等のフィルム形成性
ポリマーがある。
任意の適当な光励起層をブロッキング層または中間層
(使用した場合の)に適用でき、次いでこれに前述した
ような連続正孔移送層をオーバーコーティングできる。
光励起層の例には、フィルム形成性バインダー中に分散
させた無定形セレン、三方晶セレン、およびセレン−テ
ルル、セレン−テルル−ひ素、セレン−ひ素およびこれ
らの混合物からなる群より選ばれたセレン合金のような
無機光導電性粒子;および米国特許第3,357,989号に記
載されているX形無金属フタロシアニン、バナジル フ
タロシアニンおよび銅フタロシアニンのような金属フタ
ロシアニンのような種々のフタロシアニン類;商品名モ
ナストラルレッド、モナストラルバイオレットおよびモ
ナストラル レッドYとしてデュポン社より入手できる
キナクリドン類;ジブロモおよびアントロン顔料の商品
名であるバットオレンジ1およびバットオレンジ3;ベン
ズイミダゾールペリーレン;米国特許第3,442,781号に
記載されている置換2,4−ジアミノ−トリアジン類;商
品名インドファースト ダブル スカーレット、インド
ファースト バイオレット レーキB、インドファース
ト ブリリアント スカーレットおよびインドファース
ト オレンジとしてアライドケミカル社より入手できる
多核芳香族キノン類等の有機光導電性粒子がある。セレ
ン、セレン合金、ベンズイミダゾール ペリーレンおよ
びこれらの混合物等は連続した均質系の光励起層として
形成できる。ベンジイミダゾール ペリーレン化合物は
周知であり、例えば、米国特許第4,587,189号に記載さ
れており、その記載はすべて参考として本明細書に引用
する。複数の光励起層化合物は光導電性層が光励起層の
性質を増減させる場合に使用できる。このタイプの形状
の例は米国特許第4,415,639号に記載されており、その
記載はすべて参考として本明細書に引用する。当該技術
において公知の他の適当な光励起材料も必要ならば使用
できる。バナジルフタロシアニン、無金属フタロシアニ
ン、ベンズイミダゾール ペリーレン、無定形セレン、
三方晶セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ひ
素、セレン−ひ素等のようなセレン合金、およびこれら
の混合物のような光導電性材料を含む粒子または層を含
む電荷励起バインダー層はその白色光に対する感光性故
に特に好ましい。バナジル フタロシアニン、無金属フ
タロシアニンおよびテルル合金はまたこれらの物質が赤
外線に対して感光性であるという追加の利点を与える点
でも好ましいものである。
多くの不活性樹脂物質は、例えば、米国特許第3,121,00
6号に記載されているものを包含する光励起バインダー
層に使用できる。該米国特許の記載はすべて参考として
本明細書に引用する。典型的な有機樹脂バインダーには
ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウ
レタン、ポリスチレン、ポリアリールエーテル、ポリア
リールスルホン、ポリブタジエン、ポリスルホン、ポリ
エーテルスルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リイミド、ポリメチルベンテン、ポリフェニレン スル
ファイド、ポリ酢酸ビニル、ポリシロキサン、ポリアク
リレート、ポリビニル アセタール、ポリアミド、ポリ
イミド、アミノ樹脂、フエニレンオキサイド樹脂、テレ
フタル酸樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリス
チレン−アクリロニトリル、コポリマー、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル、コポリマー アクリレー
ト コポリマー、アルキッド樹脂、セルロース系フィル
ム形成物、ポリ(アミド−イミド)、スチレン−ブタジ
エンコポリマー、塩化ビニリデン−塩化ビニルコポリマ
ー、酢酸ビニル−塩化ビニリデン コポリマー、スチレ
ン−アルキッド樹脂等のような熱可塑性または熱硬化性
樹脂がある。
光励起顔料化合物または顔料は樹脂バインダー組成物中
に種々の量で存在するが、一般的には約5〜約90容量%
の光励起顔料を約10〜約95容量%の樹脂バインダー中に
分散させる。好ましいのは、約20〜約30容量%の光励起
顔料を約70〜約80容量%の樹脂バインダー組成物中に分
散させる。1つの実施態様においては、約8容量%の光
励起顔料を約92容量%の樹脂バインダー組成物中に分散
させる。
光導電性化合物および/または顔料と樹脂バインダー物
質とを含有する光励起層は一般には約0.1〜約5.0μmの
厚さ範囲にあり,好ましくは約0.3〜約3μmの厚さを
有する。光励起層厚はバインダー含有量に関連してい
る。高顔料含有量を有する薄層が好ましい。高バインダ
ー分組成物は一般に光励起のためには厚目の層を必要と
する。上記範囲外の厚さは本発明の目的が達成される限
りにおいて使用できる。
活性電荷移送層は三方晶セレンバインダー層からの光励
起正孔および電子の注入を支持し、これら正孔または電
子を有機層を通して移送せしめて表面電荷を選択的に放
電させることのできる任意の適当な透明有機ポリマーま
たは非高分子材料を含み得る。この活性電荷移送層は正
孔または電子を移送するように作用するだけでなく、光
導電性層を摩耗および化学浸蝕から保護し従って感光体
像形成部材の操作寿命を延長する。電荷移送層はゼログ
ラフィーで使用できる光波長例えば4000〜8000オングス
トロームに露光したときもし必要ならばわずかな放電を
示す。従って、電荷移送層は感光体を使用する領域での
照射に対して実質的に透明である。即ち、活性電荷移送
層は励起層からの光励起正孔の注入を支持する実質的に
非光導電性材料である。活性移送層は該活性層を通して
露光を行うときに通常透明であり照射光の殆んどが有効
な光励起のために下層の電荷キャリヤー励起層によって
利用されるようにする。透明基体と共に使用するときに
は、像形成的露光は基体を通して行い、すべての光が基
体を通過する。この場合、活性移送材料は使用波長領域
において透過性である必要はない。本発明における励起
層と組合せた電荷移送層は該移送層上の静電荷が照射な
しでは伝導されない程度に絶縁体である材料である。
活性化電荷移送層は電気的に不活性な高分子物質中に分
散させた添加剤として使用できる活性化化合物を含有し
てこれらの物質を電気的に活性化し得る。これらの化合
物は励起層からの光励起正孔の注入を支持できずまたこ
れら正孔の移送を行うことのできない高分子物質に添加
し得る。これにより電気的に不活性な高分子材料を励起
層からの光励起正孔の注入を支持しかつこれら正孔の活
性層を通しての移送を可能にして活性層上の表面電荷を
放電できる材料に転換するであろう。
本発明の多層光導電体の2つの電気作動層の1つに用い
る特に好ましい移送層は約25〜約75重量%の少なくとも
1種の電荷移送用芳香族アミン化合物、および約75〜約
25重量%の高分子フィルム形成性樹脂(上記芳香族アミ
ンが可溶性である)とを含む。
電荷移送層形成性混合物は好ましくは一般式: (式中、R1およびR2は置換または未置換のフェニル基、
ナフチル基およびポリフェニル基よりなる群より選ばれ
た芳香族基であり、R3は置換または未置換のアリール
基、1〜18個の炭素原子を含有するアルキル基および3
〜18個の炭素原子を有する脂環式化合物からなる群より
選ばれる) を有する1種以上の化合物の芳香族アミン化合物を含
む。上記の各置換基はNO2基、CN基等のような遊離形の
電子回収性基(electron with dawing groups)である
べきである。上記構造式によって示される典型的な芳香
族アミン化合物には次のものがある。
1.次のようなトリフェニルアミン: 2.次のようなビスおよびポリアリールアミン: 3.次のようなビスアリールアミンエーテル: 4.次のようなビスアルキル−アリールアミン: 好ましい芳香族アミン化合物は次の一般式を有する: (式中、R1およびR2は前記で定義したとおりであり、R4
は置換または未置換のビフェニル、ジフェニルエーテル
基、1/18個の炭素原子を有するアルキル基および3〜12
個の炭素原子を有する脂環式基からなる群より選ばれ
る) 各置換基はNO2基、CN基等のような遊離形の電子回収性
基であるべきである。
電荷励起層の光励起正孔の注入を支持しかつこれらの正
孔を電荷移送層を通して移送することのできる電荷移送
層用の上述の式で示される電荷移送用芳香族アミンの例
には、不活性樹脂バインダー中に分散させたトリフェニ
ルメタン、ビス(4−ジエチルアミン−2−メチルフェ
ニル)フェニルメタン、4′−4″−ビス(ジエチルア
ミノ)−2′,2″−ジメチルトリフェニルメタン、N,
N′−ビス(アルキルフェニル)−〔1,1′−ビフェニ
ル〕−4,4′−ジアミン(式中、アルキルは、例えば、
メチル、エチル、プロピル、N−ブチル等である)、N,
N′−ジフェニル−N,N′−ビス(クロロフェニル)−
〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン、N,N′−ジ
フェニル−N,N′−ビス(3″−メチルフェニル)−
(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミン等である。
塩化メチレンまたは他の適当な溶媒に可溶な任意の適当
な不活性樹脂バインダーが本発明において使用できる。
塩化メチレンに可溶性の典型的な不活性樹脂バインダー
にはポリカーボネート樹脂、ポリビニルカルバゾール、
ポリエステル、ポリアリレート、ポリアクリレート、ポ
リエーテル、ポリスルホン等がある。分子量は約20,000
〜約1,500,000で変化し得る。
好ましい電気的に不活性な樹脂材料は分子量約20,000〜
約120,000好ましくは約50,00〜約100,000を有するポリ
カーボネート樹脂である。電気的に不活性な樹脂材料と
して最も好ましい材料はジェネラルエレクトリック社よ
りレクサン(Lexan)145として入手できる分子量約35,0
00〜約40,000を有するポリ(4,4′−ジプロピリデン−
ジフェニレンカーボネート);ジェネラルエレクトリッ
ク社からレクサン141として入手できる分子量約40,000
〜約45,000を有するポリ(4,4′−イソプロピリデン−
ジフェニレンカーボネート);バイエル社からマクロロ
ン(Makrolon)として入手できる約50,000〜約100,000
の分子量を有すポリカーボネート樹脂;およびモーベイ
ケミカル社よりメルロン(Merlon)として入手できる分
子量約20,000〜約50,000を有するポリカーボネート樹脂
である。塩化メチレン溶媒は成分すべてを適切に溶解し
またその低沸点により電荷移送層コーティング混合物の
1つの望ましい成分である。
少なくとも2つの電気作動層を有する感光性部材の例に
は、米国特許第4,265,990号、第4,233,384号、第4,306,
008号、第4,299,897号および第4,439,507号に記載され
ている。電荷励起体層とジアミン含有移送層を含む部材
が包含される。これら米国特許の記載はすべて参考とし
て本明細書に引用する。
特に好ましい多層形光導電体は光導電性物質のバインダ
ー層を含む電荷励起層と約20,000〜約120,000の分子量
を有し約25〜約75重量%の次の一般式を有する1種以上
の化合物を分散させたポリカーボネート樹脂材料の連続
正孔移送層とを含む: (式中、Xは1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基
および塩素からなる群より選ばれる) 光導電性層は正孔の励起および正孔の注入能力を示し、
正孔移送層は光導電性層が光励起正孔を励起し注入する
スペクトル領域で実質的に非吸収性であるが光導電性層
からの光励起正孔の注入を支持しこれらの正孔を該正孔
移送層を通して移送することのできるものである。
任意の適当な通常の方法を電荷移送層コーティング混合
物を混合しその後電荷励起層に適用するのに使用するこ
とができる。典型的な適用方法にはスプレー法、ディッ
プ コーティング法、ロールコーティング法、ワイヤー
巻き棒コーティング法等がある。酸ドーピング塩化メチ
レンを電荷励起層に適用する前に調製することが好まし
いけれども、代りに、酸を芳香族アミン、樹脂バインダ
ーまたはコーティング前の各移送層成分の任意の混合部
に加えてもよい。適用したコーティングの乾燥はオーブ
ン乾燥、赤外線照射乾燥、空乾等の任意の適当な通常の
方法によって行い得る。一般的に、移送層の厚さは約5
〜約100μmであるがこの範囲外の厚さもまた使用でき
る。
一般に、正孔移送層の厚さは約5〜約100μmである
が、この範囲外の厚さもまた使用できる。正孔移送層は
その上の静電荷が静電潜像の形成と残留を防げるに十分
な速度での照射の不存在下では伝導しない程度に絶縁体
であるべきである。一般には、正孔移送層対電荷励起層
の厚さの比は約2:1〜200:1であり、ある場合には400:1
程大きい。
場合によっては、負電荷を受け入れることのできる任意
の適当な単一光導電性層を上前の2つの電気活性層の組
合せの代りに用いてもよい。典型的な単一光導電性層に
は不活性フィルム形成性高分子バインダー中に分散させ
た酸化亜鉛、無定形ケイ素、硫化カドミウム、バナジル
フタロシアニン、テルル化カドミウム、セレン化カドミ
ウム、およびこれらの固溶体等がある。
任意の適当な不活性フィルム形成性高分子バインダーが
負電荷を受け入れることのできる単一光導電性層におい
て使用できる。典型的な有機フィルム形成性高分子バイ
ンダーには、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアリールエー
テル、ポリアリールスルホン、ポリブタジエン、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリイミド、ポリメチルペンテン、ポリフェ
ニレンスルファイド、ポリ酢酸ビニル、ポリシロキサ
ン、ポリアクリレート、ポリビニルアセタール、ポリア
ミド、ポリイミド、アミノ樹脂、フェニルオキサイド樹
脂、テレフタル酸樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、ポリスチレン−アクリロニトリル コポリマー、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル コポリマー、
アクリレート コポリマー、アルキッド樹脂、セルロー
ス系フィルム形成体、ポリ(アミド−イミド)、スチレ
ン−ブタジエン コポリマー、塩化ビニリデン−塩化ビ
ニル コポリマー、酢酸ビニル−塩化ビニリデン コポ
リマー、スチレン−アルキッド樹脂等の熱可塑性および
熱硬化性樹脂がある。これらのポリマーはブロック、ラ
ンダムまたは交互コポリマーであり得る。光導電性化合
物または顔料は単一光導電性層中の樹脂バインダー中に
種々の量で存在するが、一般には、約5〜約90容量%の
光導電性顔料を約95〜約10容量%の樹脂バインダー中に
分散させ、好ましいのは、約10〜約30容量%の光導電性
顔料を約90〜約70容量%の樹脂バインダー中に分散させ
る。負電荷を受け入れることのできる単一光導電性層は
一般には約10〜約40μmの厚さ範囲にあり、好ましいの
は約20〜約30μmの厚さを有する。これら範囲以外の厚
さも本発明の目的が達成される限り使用できる。典型的
な単一光導電性層は、例えば、米国特許第3,121,006号
に記載されており、その記載はすべて本明細書に引用す
る。
例えば、フィルム形成性バインダー中に分散させた伝導
性粒子を含む通常の基ストリップのような他の層も感光
体の端部にジルコニウム層、ブロッキング層、接着層ま
たは電荷励起層に接触させて適用させ得る。
必要ならば、オーバーコーティング層も摩耗に対する抵
抗性を改良するのに使用することができる。ある場合に
おいては、裏打ちコーティングを感光体の反対面に施し
て平坦さおよび/または耐摩耗性を付与させ得る。これ
らのオーバーコーティングまたは裏打ちコーティング層
は電気絶縁性またはわずかに半導性である有機ポリマー
または無機ポリマーを含み得る。
以下、本発明の方法および装置は添付図面を参照するこ
とによってより完全に理解されるであろう。
図面において、第1〜3図はいくつかのタイプの感光体
プレートを示す。これらのプレートは基体的には図じで
あり他の感光体と共通する多くの層を含んでいる。
第1図においては、抗カール性裏打ちコーティング1、
支持基体2、金属基平面3、ブロッキング層4、接着層
5、電荷励起層6および電荷移送層7とを有する従来技
術の感光体が例示されている。
第2図においては、本発明の感光体が例示されている。
この感光体は第1図で示した感光体とジルコニウムを含
む追加の基平面8を用いている点で異なる。
第3図においては、本発明の感光体が例示されている。
この感光体は第2図に示した感光体と抗カール性裏打ち
コーティング1、支持基体2および金属基平面3よりも
むしろ厚目の硬質金属基体9を使用した点で異なる。
第4図はサイクル操作中の各種基平面の光透過特性を実
施例9に記載した条件で比較している。
第5図に関しては、複写試験を種々の基平面を有する感
光体により通常の静電複写現像を用いてサイクル操作試
験の開始および終了時で行ったものである。密度1.1と
0.5を有する原稿の各コピーの固形像領域中の白色スポ
ットを数えて比較した。手順と結果の詳細は実施例9に
記載している。
本発明の電子写真部材は活性化電磁線に像形成的に露光
する前に負帯電を用いる任意の適当な通常の電子写真像
形成法において使用できる。電子写真部材の像形成表面
を負電荷で均一に帯電し活性化電磁線に像形成的に露光
させた場合、通常の正または逆転現像法を用いて本発明
の電子写真像形成部材の像形成表面上にマーキング材料
像を形成できる。即ち、適当な電気バイアスを適用し適
当な極性の電荷を有するトナーを用いることによって、
本発明の電子写真部材の像形成表面上の負帯電領域また
は放電領域にトナー像を形成できる。さらに詳細には、
正現像法においては、正帯電トナー粒子が像形成表面の
負帯電静電領域に引き付けられ、逆転現像法において
は、負帯電トナー粒子が像形成表面の放電領域に引き付
けられる。
本発明の電子写真部材はサイクル操作前に殆んどまたは
全く電荷不足スポットを示さず、サイクル操作中電荷不
足スポットの形成に対して大きな抵抗性を示しまたサイ
クル操作中の電荷不足スポットの大きさ的成長に対して
改良された抵抗性を有している。本発明の電子写真像形
成部材によってもたらせられる電荷不足スポットについ
ての改良はチタン基平面を用いる感光体よりも大きい改
良度を示す。アルミニウムまたはチタン基平面を有する
感光体は電荷不足スポットの数および大きさにおいて増
大を示している。驚くべきことに、本発明の電子写真部
材は、サイクル操作中に、サイクル操作前に存在し得て
いたすべての電荷不足スポットの大きさおよび数を低減
させている。即ち、ジルコニウム基平面を有する電子写
真部材中に最初から存在していたすべての電荷不足スポ
ットはサイクル操作によって隠ぺいし消失しているよう
である。
〔実施例〕
以下、本発明を特定の好ましい実施態様に関連して詳細
に説明するが、これらの実施例は単に例示を目的とする
ものであり、本発明をこれら実施例に示した材料、条
件、プロセスパラメーター等に限定するものではないこ
とを理解されたい。すべての部およびパーセトントは特
に断わらない限り重量による。
例1(比較例) ポリエステル膜を約200オングストロームの厚さを有す
るチタン層で真空コーティングした。チタン層の露出表
面を周囲雰囲気で酸素にさらすことによって酸化させ
た。シロキサン正孔ブロッキング層を3−アミノプロピ
ル トリエトキシシランの0.22%(0.001モル)溶液を
グラビアアプリケーターにより上記アルミニウム層の酸
化表面に適用することによって調製した。付着コーティ
ングを強制送風炉中で135℃で乾燥させて120オングスト
ロームの厚さを有する層を形成した。ポリエステル樹
脂、グッドイヤーPE100(グッドイヤー タイヤー ア
ンド ラバー社より入手できる)のコーティングをグラ
ビアアプリケーターにより上記シロキサンコーティング
ベースに適用した。ポリエステル樹脂コーティングを乾
燥させて約0.05μmの厚さを有する膜を形成させた。テ
トラフドロフランとトルエンの1:1容量混合物中の粒度
約0.05〜0.2μmを有するナトリウムドーピング三方晶
セレン3重量%、ポリビニルカルバゾール6.8重量%お
よび2.4重量%のN,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3
−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′ジ
アミンのスラリーコーティング溶液を上記ポリエステル
コーティング上に押出しコーティングして26μmの湿
潤厚さを有する層を形成した。コーティングした部材を
強制送風炉中で135℃で乾燥させて2.5μmの厚さを有す
る層を形成させた。この電荷励起層上に電荷移送層を60
-40重量比のマクロロン(バイエル社より入手できる分
子量約50,000〜約100,000を有するポリエステル)とN,
N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチル フェニ
ル)−〔1,1′−ビフェニル〕4,4′−ジアミンとを塩化
メチレンに溶解して15重量%溶液を与える混合物を適用
することによって形成した。各成分を励起体層上に押出
しコーティングし135℃の温度で乾燥させて正孔移送材
料の24μm厚乾燥層を得た。接地ストリップコーティン
グおよび抗カール裏打ちコーティングも施した。次い
で、この感光体を切断し溶接して連続ベルトを作製し
た。次いで感光体を試験用のゼロックス1065装置上に取
り付けた。ゼロックス1065装置は感光体を11.25インチ
/秒(28.6cm/秒)の一定速度で駆動させる静電複写装
置である。帯電装置、露出光、磁性ブラシ現像剤アプリ
ケーター、消去光およびプローブは上記で取り付けた感
光体ベルトの周りに取り付けてある。感光体を帯電させ
る前に60分間暗中に停止させた。次いで、暗中で−750
ボルトの現像電位で負にコロナ荷電させた。その後、感
光体を光強度約5エルグ/cm2の光を用いて試験像に像
形成的に露光させた。得られた負帯電静電潜像を磁性ブ
ラシアプリケーターにより適用した正帯電トナー粒子で
現像した。付着トナー像をコピー紙に静電転写させたの
ち、感光体を約500エルグ/cm2の光によって放電(消
去)させた。コピー紙に転写させたトナー像を加熱ロー
ル定着法により定着させた。次いで、感光体を等価寿命
の200,000回像形成サイクルに供した。初期コピーを周
囲室内条件(約35%RHおよび70°F=21.1℃)で行った
後、コピー装置を次いで応力環境条件(10%RHおよび70
°F=21.1℃)に供した。コピー装置は紙の供給なしで
サイクル操作した。試験の終りに、コピー装置を周囲室
内条件に戻した。紙を装置に供給して像形成した。像形
成コピーシートのトナー像領域を7倍の拡大ルーペによ
り白色スポットについて試験した。試験領域は1.1密度
値を有する固形黒色長方形〔1.4インチ×2.5インチ(3.
56cm×6.35mc)〕であった。白色スポットの数を丸囲み
し集計した。第1日目の像形成サイクルからのコピーシ
ートは1個の白色スポットを有し最後の像形成サイクル
からのコピーシートは75個の白色スポットを有してい
た。この知見を100,000回像形成サイクル当りの成長速
度を測定することに(75白色スポット−1白色スポッ
ト)をてで割ることにより用いた。即ち、成長速度は+
37白色スポット/100,000回像形成サイクルであった。
例2(本発明による) 例1の手順を同じ材料を用いて繰返したが、チタン層で
真空コーティングする代りに、ポリエステルフィルムを
約200オングストローム厚を有するジルコニウム金属層
で酸素不存在下での真空中のスパッタリングによりコー
ティングした。例1の試験手順を用いて、感光体を200,
000回像形成サイクルに供した。像形成コピーシートの
トナー像領域(3.56cm×6.35cmおよび1.1密度)を7倍
拡大ルーペにより白色スポットについて試験した。最初
の像形成サイクルからのコピーシートは25個の白色スポ
ットを有し最終の像形成サイクルからのコピーシートは
8個の白色スポットを有していた。これは本発明のジル
コニウム金属層による−9白色スポット/100,000回像形
成サイクルの成長速度であった。
例3(本発明による) 例1の手順を同じ材料を用いて繰返したが、単一チタン
層のみで真空コーティングする代りに、ポリエステル膜
を約65オングストローム厚を有するチタン金属層で酸素
の不存在下での真空中のスパッタリングによってコーテ
ィングした。真空を解除することなしに、このチタン層
を酸素の不存在下に約125オングストローム厚を有する
ジルコニウム金属層をスパッタリングすることによって
コーティングした。ジルコニウム層の表面を周囲雰囲気
で昇温下に酸素にさらすことによって酸化させた。例1
の試験手順と条件を用いて、感光体を200,000回像形成
サイクルに供した。像形成コピーシートのトナー像領域
を7倍拡大ルーペにより白色スポットについて試験し
た。最初の像形成サイクルからのコピーシートは10個の
白色スポットを有し最後の像形成サイクルからのコピー
シートは35個の白色スポットを有していた。これは+13
白色スポット/100,000回像形成サイクルの成長速度であ
った。
例4(比較例) 例1の感光体ベルトを作製する手順を繰返したが、次の
材料を取り変えた。界面層はポリエステル(デュポン4
9,000、E.I.デュポン デネモアス社より入手可能)の
コーティングであった。これはグラビアアプリケーター
によりシロキサンコーティングベースに適用した。この
ポリエステル樹脂コーティングを乾燥させて約0.05μm
厚を有する膜を形成させた。同じ電荷励起体層を例1の
ようにして適用した。電荷移送層は例1と同じ材料であ
った。しかしながら、混合比は塩化メチレン中に溶解さ
せたポリカーボネート樹脂(マクロロン、バイエル社よ
り入手可能)とN,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−
メチル フェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−
ジアミンの50-50重量%溶液であった。他の材料および
方法はすべて例1と同じであった。
感光体を連続ベルトに溶接してベルトを11.3インチ/秒
(28.7cm/秒)の一定速度で駆動させる試験装置として
使用するゼロックス1075ダブリケーターに取り付けた。
ゼロックス1075ダブリケーターは帯電装置、露出光、磁
性ブラシ現像剤アプリケーター、および上記で取り付け
た感光体ベルトの周囲に取り付けた消去光とプロープを
含んでいた。
感光体を帯電前に15分間暗中に停止させた。次いで、暗
中で負コロナ帯電させて−800ボルトの現像電位とし
た。得られた帯電感光体を逆転トナーで現像した。逆転
トナーはコピー紙上の白色領域に相応する感光体上の放
電領域に付着物を形成する。逆転現像を行うために、60
0ボルトのバイアス電圧を現像剤アプリケーターロール
に適用した。逆転現像においては、電荷不足スポットは
コピー紙上の帯電背景領域での黒色スポットとして写し
出される。この試験順序において、感光体を連続的に帯
電させ露光なしで現像した。試験は20%RHで行った。得
られた負帯電静電潜像を磁性ブラシアプリケーターによ
り適用した負帯電トナー粒子で現像した。電荷不足領域
からの付着トナーの静電転写後、感光体を再帯電させて
800の現像電位を像形成表面上に均一に維持した。
この試験においては、感光体は1時間連続してサイクル
操作した。1平方インチ(6.45cm2)領域を試験してス
ポット数を計数した。チタン基平面感光体は1平方イン
チ当り平均68個のスポットを有していた。1時間のサイ
クル操作後、チタン基平面感光体は平方インチ当り平均
225個のスポットを有していた。これは+157白色スポッ
ト/1時間サイクル操作の成長速度であった。
例5(本発明による) 例4で用いた手順を繰返したが、チタン層を真空コーテ
ィングする代りに、ポリエステル膜を厚さ約200オング
ストロームのジルコニウム層を酸素の不存在下に真空中
でスパッタリングすることによってコーティングした。
例4で記載した試験手順を用いて、感光体を1時間サイ
クル操作した。コピーシートを例4で記載したのと同じ
方法で黒色スポットについて試験した。最初のサイクル
からのコピーシートは平方インチ当り58個のスポットを
有し、1時間のサイクル操作の後のコピーシートは平方
インチ当り89個のスポットを有していた。これは本発明
のジルコニウム層によるわずかに+31白色スポット/1時
間サイクル操作の成長速度であった。
例6(比較例) 例1での感光体ベルト作製手順を繰返したが、次の材料
を取り変えた。バインダー励起層は塩化メチレンに溶解
して5.0重量%の固溶液を与える0.5重量%の約0.2μm
の粒度を有するバナジルフタロシアニンと約4.5重量%
の分子量約50,000〜約100,000を有するポリカーボネー
ト樹脂(マクロロン、バイエル社より入手可能)とのス
ラリーコーティング溶液であった。
得られた感光体を切断し溶接して連続ベルトを作製し
た。次いで、感光体を実験室静電複写装置(これは感光
体ベルトを6.8インチ/秒=17.3cm/秒の一定速度で駆動
する)に取り付けた。帯電装置、露出光、磁性ブラシ現
像剤アプリケーター、消去光およびプローブは上記で取
り付けた感光体ベルトの周囲に取り付けた。感光体を帯
電前に暗中で60分間停止させた。次いで暗中で負コロナ
帯電させて−750Vの現像電位とした。その後、感光体を
光強度約10エルグ/cm2の光を用いて試験像に像形成的
に露光した。得られた負帯電静電潜像を磁性ブラシアプ
リケーターにより適用した正帯電トナー粒子で現像し
た。付着トナー像を紙コピーシートに静電転写させたの
ち、感光体を約500エルグ/cm2の光に露光することによ
って放電(消去)した。コピーシートに転写したトナー
像を加熱ロール定着により定着させた。装置を次いで走
行させて20,000回コピーした。コピーはすべて35%RHと
70°F(21.1℃)の周囲室内条件で作製した。像形成コ
ピーシートのトナー像領域を7倍拡大ルーペにより白色
スポットの総数について試験した。試験した領域は1.1
の密度値を有する固形正方形ブロック〔0.5インチ×0.5
インチ(1.25cm×1.25cm)〕であった。最初の像形成サ
イクルからのコピーシートは176個の白色スポットを有
し最後の像形成サイクルからのコピーシートは212個の
白色スポットを有していた。この0.25平方インチ(1.61
cm2)固形領域の100,000回像形成サイクル当りの成長速
度を(212個の白色スポット−176個の白色スポット)を
5倍することによって決定した。即ち、成長速度は+16
0白色スポット/100,000回像形成サイクルであった。
例7(本発明による) 例6の手順を同じ材料を用いて繰返したが、チタン層を
真空コーティングする代りに、ポリエステル膜を厚さ約
200オングストロームを有するジルコニウム金属層を酸
素の不存在下に真空中でスパッタリングすることによっ
てコーティングした。例6の試験手順を用いて、感光体
を20,000回像形成サイクルに供した。像形成コピーシー
トのトナー像領域(0.5インチ×0.5インチおよび1.1密
度)を7倍拡大ルーペを用いて白色スポットについて試
験した。最初の像形成サイクルからのコピーシートは10
個の白色スポットを有し最後の像形成サイクルからのコ
ピーシートは5個の白色スポットを有していた。これは
本発明のジルコニウム金属層による−25白色スポット/1
00,000回像形成スポットの成長速度であった。
例8(比較例) 例4で用いた手順を繰返したが、チタン層を真空コーテ
ィングする代りに、ポリエステルを厚さ約200オングス
トロームを有するジルコニウム層を酸素の不存在下に真
空中でスパッタリングすることによってコーティングし
た。シランブロッキング層は省略した。すべての残りの
感光体層は例4と同じようにしてコーティングした。例
4で記載した試験手順を用いて、感光体を1時間サイク
ル操作した。コピーシートを黒色スポットについて例4
と同じ方法で試験した。最初のサイクルからのコピーシ
ートは平方インチ当り3.629個のスポットを有し、1時
間サイクル操作後のコピーシートは平方インチ当り2,92
5個のスポットを有していた。その試験はシランブロッ
キングなしのジルコニウム基平面が電荷注入の多くの局
在領域を有する貧弱な不均一なブロッキング層であるこ
とを示している。スポット数はブロッキング層無しより
も2桁高いものであった。
例9 公称20%光透過性を有するサンドウィッチ構造体を純チ
タン(比較例)、30/70容量比ジルコニウム/チタン
(比較例)、50/50容量比ジルコニウム/チタン、70/30
容量比ジルコニウム/チタンおよび純ジルコニウムを用
いて作製した。各金属は透明基体に個々の磁電管スパッ
タリングステーションでもって適用し、始めにチタンを
付着させ、上部にジルコニウムを付着させた。金属厚は
上記のチタン対ジルコニウム比おいて20%の光透過率が
得られるよう調整した。感光体は、これらの5種の基体
と基平面の組合せから、シロキサンブロッキング層、ポ
リエステル接着層(PE-100、グッドイヤー タイヤーア
ンドラバー社より入手できる)、バインダー中に分散さ
せた三方晶セレン粒子の電荷励起層、および例1で記載
したようなポリカーボネート樹脂とN,N′−ジフェニル
−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフ
ェニル〕−4,4′−ジアミンとの移送層の各コーティン
グを付着させることによって作製した。基体の酸化速度
は1平方センチの接触領域を有する円形小点状グラファ
イト塗装伝導性電極を感光体の1部分上に置くことによ
って測定した。1μアンペアの一定電流をこれらの感光
体上の電極にTrek 610a COR-A-TROL装置を用いて通し
た。一定回数のサイクル後、1個の小点状電極を除去し
た。さらに9,000回のサイクル後、もう1つの小点状電
極を除去下記の表に示すサイクル期間毎にそのようにし
た。小点状電極下の感光体の活性有機層を塩化メチレン
で洗浄することによって除去し各小点状電極下の基体の
透過性を測定した。透過率対集積電流(電荷)のグラフ
を作製し基体性質の変化を静電複写サイクルの関数とし
て測定した。静電複写サイクルに対する電荷の転換は試
料を通った電荷の総量を1回の静電複写サイクルで必要
とした電荷量で割ることによって行った。初期電位Vに
帯電させた平方センチ当りキャパシタンスCを有する感
光体において、平方センチ当りの電荷QはQ=CVによっ
て決定される。試験サンプルにおいては、1サイクルで
の平方センチ当りの電荷は100ピコファラッド/cm2のキ
ャパシタンスと1,000ボルトの初期電位から求めた。サ
ンプルを通過した電荷の総量を1回の静電複写サイクル
で必要とした電荷の量で割って等価感光体サイクルを決
定した。定電流サイクル操作評価の結果は下記の表およ
び第4図に示す。
上記表および第4図に示すように、純ジルコニウム層は
初期に約24%の光透過能力を示し全体的に酸化されて28
0,000回のサイクル後により透明である。純チタン層を
有する装置は透過性において同じサイクル操作間隔で20
%から26%に変化している。複数金属層構造体はチタン
%量によって決定される中間の酸化速度を有している。
各感光体を本実施例で上述した基体と同じ新しい基体で
作製しゼロックス1065複写機で200,000サイクルの等価
について試験した。複写試験は通常の静電複写現像法を
用いて試験の開始と終了時で行った。密度1.1を有する
原稿のコピーの固形像領域の白色スポットを計数し、平
方インチ当りの密度を測定した。
純粋チタンおよび少量のジルコニウムのみを含有する複
数金属サンドウィッチ構造体は光透過性の最小の増大と
共に電荷不足スポットの有意な増大を示したが、純粋ジ
ルコニウムサンプルは透過率の急速変化と共に電荷不足
スポット量の低減を示している。50%と70%ジルコニウ
ム含有量の各サンプルは電荷不足スポットの減少とサイ
クル操作による納得し得る透過性の変化を示した。密度
0.5を有する原稿の各コピーの白色スポットの比較は第
5図の第2,第4および第6列に示した写真で示してい
る。即ち、写真原稿のような密度範囲を有する原稿のコ
ピーにおいては、数多くの白色スポットが100%チタン
基平面を有する感光体によって出現する。
本発明の特定の好ましい実施態様に関連して説明して来
たけれども、本発明をこれらに限定するものではなく、
むしろ当業者ならば、本発明の精神と特許請求する範囲
内において多くの変形および修正が容易であろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は単一金属基平面を有する従来技術の感光体の略
図である。 第2図は複数の基平面を有する本発明の感光体の1つの
実施態様の略図である。 第3図は複数の基平面を有する本発明の感光体の別の実
施態様の略図である。 第4図はサイクル操作中の各種基平面の光透過特性を比
較するグラフである。 第5図は種々の基平面材料を含む静電複写感光体上で種
々の密度の原稿から複写した静電複写コピーの複数の写
真図である。 1……抗カール性裏打ちコーティング、2……支持基
体、3……金属基平面、4……ブロッキング層、5……
接着層、6……電荷励起層、7……電荷移送層、8……
追加のジルコニウム基平面層、9……厚目の硬質金属基
体。
フロントページの続き (72)発明者 フレデリック ディー ゴーニア アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14586 ウェスト ヘンリエッタ プレアリー トレイル 10 (72)発明者 ハーヴィー エス タワーズ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14625 ロチェスター ストックトン レーン 125 (72)発明者 エドワード エフ グラボースキ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14580 ウェブスター シャーボーン ロード 479 (72)発明者 アンソニー エム ホーガン アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14534 ピッツフォード ピンホック レーン 1 (72)発明者 サティッシュ パリク アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14625 ロチェスター トリーブルック ドライ ヴ 80 (56)参考文献 特開 昭59−78354(JP,A) 実開 昭61−182545(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジルコニウムを少なくとも50重量%含む金
    属基平面層;正孔ブロッキング層;フィルム形成性樹脂
    バインダー中に分散させた光導電性粒子を含む電荷励起
    層;および正孔移送層を含み、この正孔移送層は上記電
    荷励起層が光励起正孔を励起し注入するスペクトル領域
    で実質的に非吸収性であるが上記電荷励起層からの光励
    起正孔の注入を支持し得かつ該正孔を上記正孔移送層を
    通して移送し得る、負電荷を受け入れるのに適した像形
    成表面を有する電子写真像形成部材。
JP63091241A 1987-04-21 1988-04-13 電子写真像形成部材 Expired - Fee Related JPH0769625B2 (ja)

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