JPH076926U - フレキシブル回路基板の引出し機構及びこれを用いた光ピックアップ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フレキシブル回路基板が取付けられた装置の
薄型化を図る。 【構成】 フレーム１に設けられた検出器基板２の上面
にはフレキシブル回路基板４の一端部が固着され、また
フレキシブル回路基板４の片面に形成されたパターン面
（実装面）４１には光検出器３が接続されている。フレ
キシブル回路基板４の他端側は折返されて、またパター
ン面４１がフレーム上面に接着・固定される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フレキシブル回路基板の引出し機構と、この機構を用いてなる光ピ ックアップ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、光ディスクなどの記録媒体から信号をピックアップするのに用いられ る光ピックアップ装置では、光源から記録媒体に照射したレーザ光の反射光をフ ォトダイオードなどの光検出器により信号として取出している。光ピックアップ 装置を構成するこれら光源、光学系を構成する各種の光学素子や対物レンズ、光 検出器などは、１つのフレーム上に組合わせてユニット化する構成が一般的に採 られている。

【０００３】 上記のようにフレームに光検出器を取付ける場合、従来は、例えば図２に示し た構成が採られる。図２において、フレーム１の一側面には、検出器基板２を介 して、光検出器３が取付けられており、光検出器３にはフレキシブル回路基板７ が接続されている。またフレキシブル回路基板７を介して光検出器３にはその駆 動用電源が供給されており、また光検出器３からの発生電流はフレキシブル回路 基板７を経て図示しない外部回路に出力される。

【０００４】 この構成において、光検出器３の出力端子および駆動用電源端子などは、フレ キシブル回路基板７のパターン面（回路接続側面）７１に接続される。よって、 図示したように光検出器３をフレームの一側面に取付ける際には、フレキシブル 回路基板７のパターン面７１上に光検出器３を接続して検出器基板２上に取付け るとともに、フレキシブル回路基板７を検出器基板２の上方に引き出し、次いで ほぼ９０°折曲してフレーム１の他の側面（上面）に添わせている。尚、フレキ シブル回路基板７は、通常は、上記の他の側面に粘着剤などによって接着固定さ れる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、フレーム上に取付けられた上記の光検出器３は、フレーム内の光学 系との光軸合わを行うなどのために、組立て後において検出器基板２上における 位置調整を必要とする場合が多い。この場合、検出器３の位置調整時の際のフレ キシブル回路基板７の上記折曲部における破断を防止するため、フレキシブル基 板にある程度の大きさの曲げしろＬを設ける必要がある。

【０００６】 しかしながら、上記のように大きな曲げしろを設ける構成では、この曲げしろ の分だけ検出器基板、並びにフレームの高さ（厚さ）が増え、これが光ピックア ップ装置を薄くする場合の障害になり、このため装置の薄型化が困難であるとい う問題がある。

【０００７】 本考案の目的は、フレキシブル回路基板が取付けられる装置における薄型化が 可能である、フレキシブル回路基板の引き出し機構、およびこれを用いた光ピッ クアップ装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案におけるフレキシブル回路基板の引出し機構では、フレームの一側面に 回路部品を取付けるとともに、前記回路部品に接続されたフレキシブル回路基板 を前記フレームの他の側面に固着して引出してなる、フレキシブル回路基板の引 出し機構において、前記フレキシブル回路基板における前記回路部品の実装面が 前記フレームに対して外側となるように、前記回路部品を前記一側面に取付ける と共に、前記フレキシブル回路基板を折返して前記実装面側を前記フレームの他 の側面に固着した。

【０００９】 また本考案の光ピックアップ装置では、フレームの一側面に取付けられた光検 出器と、前記光検出器に接続されたフレキシブル回路基板とを有してなる光ピッ クアップ装置において、前記フレキシブル回路基板における前記光検出器の実装 面が前記フレームに対して外側となるように、前記光検出器を前記一側面に取付 けると共に、前記フレキシブル回路基板を折返して前記実装面側を前記フレーム の他の側面に固着した。

【００１０】

【作用】

上記のようにフレキシブル回路基板を折返す構成とすることで、フレキシブル 回路基板は２回折曲されてフレームの他の側面に固着される状態となる。このた め、光検出器などの回路部品との接続部分におけるフレキシブル回路基板の移動 の自由度が高まり、フレームと他の側面との間に曲げしろを設ける必要がなくな る。

【００１１】

【実施例】

以下に本考案の実施例を説明する。本考案を光ピックアップ装置に適用した実 施例を図１に示した。図１において、フレーム１には、図示しない光源、並びに 対物レンズや公知の受光素子で構成される光学系などが組合わされていることは 、従来構成と同様である。

【００１２】 フレーム１の図において右端面に設けられた検出器基板２上には、光検出器３ が取付けられている。光検出器３にはフレキシブル回路基板４が接続されている 。より詳しくは、検出器基板２の上面にはフレキシブル回路基板４の一端部が固 着されており、またフレキシブル回路基板４の片面に形成されたパターン面（実 装面）４１には光検出器３が接続されている。つまり、パターン面４１がフレー ム１に対して外側になるように、光検出器３は検出器基板２上に取付けられてい る。

【００１３】 フレキシブル回路基板４の他端側は、検出器基板２の下方に一旦引出された後 、略１８０°折曲することで、折返されている。フレキシブル回路基板４の他端 側は次いで、光検出器３の後面に添って上方に引出され、更にフレームの図１（ ａ）において上面側に略９０°折曲され、更にこの上面に添わせられる。そして フレキシブル回路基板４のパターン面４１は、この上面に粘着剤などにより接着 ・固定される。

【００１４】 またフレーム１の上記の上面には、凹部１１が形成されている。この凹部１１ の内側には、フレキシブル回路基板４のパターン面４１に実装された部品や素子 ６（例えば検出器給電用バイパスコンデンサ）が挿入されて埋め込まれる。

【００１５】 このようにフレーム１に設けた凹部１１にフレキシブル回路基板４上に実装さ れた部品や素子をフレームに埋め込むことで、これらの部品や素子の高さ方向の 厚みが低減でき、その分だけ光ピックアップ装置が更に薄型とすることが可能に なる。

【００１６】 尚、以上は本考案を光ピックアップ装置に適用した実施例を説明したが、フレ ームの一側面に回路部品を取付け、またこの回路部品に接続されたフレキシブル 回路基板をフレームの他の側面に固着して引出す構成であるフレキシブル回路基 板の引出し機構を備えた装置であれば、本考案を同様に適用できることは、勿論 である。

【００１７】

【考案の効果】

上記のように構成される本考案では、光検出器などの回路部品との接続部分に おけるフレキシブル回路基板の移動の自由度が高まり、上述した曲げしろを設け る必要がなくなることから、フレキシブル回路基板が取付けられた装置における 薄型化が可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の光ピックアップ装置を示した
もので、（ａ）は上面図、（ｂ）は側面図。

【図２】従来の光ピックアップ装置を示したもので、
（ａ）は上面図、（ｂ）は側面図。

【符号の説明】

１ フレーム ３ 光検出器 ４ フレキシブル回路基板 ４１ パターン面（実装面）

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレームの一側面に回路部品を取付ける
   とともに、前記回路部品に接続されたフレキシブル回路
   基板を前記フレームの他の側面に固着して引出してな
   る、フレキシブル回路基板の引出し機構において、 前記フレキシブル回路基板における前記回路部品の実装
   面が前記フレームに対して外側となるように、前記回路
   部品を前記一側面に取付けると共に、 前記フレキシブル回路基板を折返して前記実装面側を前
   記フレームの他の側面に固着した、 ことを特徴とするフレキシブル回路基板の引出し機構。
2. 【請求項２】 フレームの一側面に取付けられた光検出
   器と、前記光検出器に接続されたフレキシブル回路基板
   とを有してなる光ピックアップ装置において、 前記フレキシブル回路基板における前記光検出器の実装
   面が前記フレームに対して外側となるように、前記光検
   出器を前記一側面に取付けると共に、 前記フレキシブル回路基板を折返して前記実装面側を前
   記フレームの他の側面に固着した、 ことを特徴とする光ピックアップ装置。