JPH076906B2 - 凝集物もしくは粒子状物体の画像認識装置 - Google Patents

凝集物もしくは粒子状物体の画像認識装置

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JPH076906B2
JPH076906B2 JP61082951A JP8295186A JPH076906B2 JP H076906 B2 JPH076906 B2 JP H076906B2 JP 61082951 A JP61082951 A JP 61082951A JP 8295186 A JP8295186 A JP 8295186A JP H076906 B2 JPH076906 B2 JP H076906B2
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研二 馬場
昭二 渡辺
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、浄水場、下水処理場、及びその他の産業排水
処理における凝集物(フロック)、並びに免疫反応に用
いる凝集反応における凝集物やその他粒子状物体を画像
処理して認識する凝集物もしくは粒子状物体の画像認識
装置に関する。
〔従来の技術〕 浄水場においては取水した原水に凝集剤を添加して懸濁
物質を凝集させ凝集物(以下フロックという)を形成
し、このフロックを除去している。具体的には急速混和
池において凝集剤を注入した後にフロック形成池に導
き、緩やかに撹拌しながらフロックを形成する。フロッ
ク形成池から流出した原水は沈殿池に導かれ、フロック
を沈降させて懸濁物質を除去する。沈殿池で沈降しなか
った微粒子はさらに濾過池で除去される。
このようにして水処理を行う際に、フロック形成池でフ
ロックが形成されないと濾過池の目詰まりを早めること
になる。そのため、フロックが形成されたか否かを監視
することは必要不可欠のことである。従来、フロックの
形成状況監視は1日数回の目視観察によって行ってい
る。このため、連続的かつ定量的な監視が不可能であ
り、フロックが形成されないという異常事態の発見が遅
れたり、対策が後手になることは免がれない。このよう
なことを解決するために、例えば特開昭54−1433296号
公報に記載されているように、画像処理によってフロッ
クの形状や大きさを監視する方法が提案されている。具
体的には、工業用カメラなどによって撮影したフロック
画像から、所定の明るさ(閾値)よりも明るい部分(画
素)を“1"レベルとしてこれをフロックであると認識
し、逆に所定値よりも暗い部分(画素)を“0"レベルと
してフロック以外と認識する。このように、フロック画
像を2値化して画像処理を行い、フロック形成状況を監
視する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来技術はフロック画像の明るさが閾値よりも明るい部
分をフロックとみなし、逆に、閾値よりも暗い部分を背
景とみなして2値化している。しかし、フロック画像に
おいて明るいフロックと暗いフロックとが混在する。し
たがって、従来の方法では明るいフロックは閾値を高く
設定しても2値化することができるが、暗いフロックは
閾値以下となり、背景とみなされることになる。逆に、
閾値を低く設定すると暗いフロックも2値化できるが、
暗いフロックとノイズとの明るさが近いので、背景に存
在するノイズをフロックとして2値化することになる。
また、閾値を低く設定した場合には明るいフロックの周
囲の背景部分もフロックの一部とみなされてしまうため
にフロックが実物以上に大きく2値化されてしまった
り、近くにある別々のフロックが一つのフロックとして
2値化されてしまうこともある。このように、従来技術
ではフロックを精度よく2値化出来ないという問題点を
有する。このため、フロックを画像で監視するという本
来の目的を達成できなかった。
本発明は、以上のような液体中における物体の画像認識
の困難性を鑑みて成されたものであり、液体中において
も、精度良く凝集物や粒子状物体を認識することができ
る、凝集物もしくは粒子状物体の画像認識装置を提供す
ることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
撮影したフロック画像から輝度変化点を見い出すととも
に、フロック部分明るさの程度に応じて閾値を可変とし
てフロックを2値化する。これによりフロックと背景の
境界を明確化できる。
〔作 用〕
背景からフロックになる境界をみつけてこの境界から所
定値明るい画素を2値化の開始点とし、一方、フロック
のもっとも明るい輝度をみつけてこの輝度よりも所定値
だけ輝度の低い明るい画素を2値化の終了点とする。2
値化の開始点から終了点までをフロックとみなすことに
より、フロックの明るさに応じた2値化を行う。これに
より、フロックの明暗にかかわらずフロックを常に認識
することができる。
〔実施例〕
第1図に本発明の一実施例を示す。
第1図は本発明を浄水場に適用した場合の例を示す。
第1図において、急速混和池10には原水が流入すると共
に、凝集剤タンク11の中に貯留された液体状の高分子凝
集剤(ポリ塩化アルミニウム)または硫酸アルミニウム
などの無機凝集剤が凝集剤注入ポンプ12によって注入さ
れる。なお、フロック形成を促進するために水酸化カル
シウムまたは炭酸ナトリウムなどのアルカリ剤も注入さ
れる。急速混和池10内の原水は撹拌翼14によって撹拌さ
れる。撹拌翼14は撹拌機13により駆動される。凝集剤が
注入されて撹拌された水は凝集槽(以下“フロック形成
池”という)15に導かれる。フロック形成池15は壁面に
複数の穴を有する整流壁16及び16Bで仕切られ3つの池1
5A,15B及び15Cを形成している。フロック形成池15の各
池には各々に撹拌パドル17A,17B及び17Cが設置されてい
る。撹拌パドル17A,17B,17Cは1ないし10rpm(パドル周
辺速度=0.15〜0.8m/s)前後で緩やかに回転する。
フロック形成池15の最下流側の池15Cには水中カメラな
どの凝集物撮像手段18が設置される。凝集物撮像手段18
で撮像した凝集物の濃淡画像信号(アナログ信号)は画
像認識手段30に入力される。画像認識手段30は画像処理
を所定時間単位で指令するタイマ35、濃淡画像記憶手段
40、2値化領域決定手段60並びに2値化手段70で構成さ
れる。凝集物撮像手段18の詳細については後述する。2
値化手段70で2値化された画像信号は粒径分布計算手段
80に入力される。粒径分布計算手段80は2値化画像信号
に基づきフロックの粒径分布を計算し、計算結果を体積
濃度分布メモリ92に格納する。認識終了判定手段90はフ
ロック画像の認識画面数が所定数終了したか否かを判定
する。認識終了判定手段90は認識画面数が所定数以下の
とき濃淡画像記憶手段40に凝集物撮像手段18で撮影して
いる濃淡画像を記憶するように指令する。認識終了判定
手段90が所定画面数(例えば10画面)の画像認識を終了
したと判定すると体積濃度分布メモリ92に記憶されてい
る体積濃度分布を凝集状態判定回路94に入力する。凝集
状態判定回路94は体積濃度分布からフロックの対数平均
径を求め注入制御装置100に加える。注入制御装置100は
対数平均径に基づき凝集剤注入量を求め注入ポンプ12を
制御する。
第2図に画像認識手段の一例構成を示す。
第2図において、濃淡画像記憶手段40はA/D変換回路41
と濃淡原画像メモリ42で構成される。A/D変換回路41は
凝集物撮像手段18で得られたアナログの濃淡画像情報を
デジタル値に変換して濃淡原画像メモリ42に加える。濃
淡原画像メモリ42はタイマ35と認識終了判定手段90から
記憶指令を与えられたときに原画像信号を記憶する。タ
イマ35の記憶指令は、例えば1時間に1回等、一定周期
で行われる。タイマの記憶指令が、例えば、時間=0で
発令されると、時間=0での画像が濃淡原画像メモリ42
に記憶される。2値化領域決定手段60、2値化手段70
は、濃淡原画像メモリ42に記憶された画像を順次処理
し、結果を粒径分布演算手段80に送信する。この間の処
理に、例えば、1分要したとすると、この場合、前記第
1図の認識終了判定手段90は、濃淡情報記憶手段40に指
令を出し、時間=1分の時点での画像を濃淡画像メモリ
に記憶させる。認識終了判定手段90は、所定回数この操
作を繰り返す。例えば、10回繰り返すと、10分の時間を
要することとなる。
濃淡原画像メモリ42より、格納された凝集物の濃淡原画
像データが、順次読みだされ、微分回路61に入力され
る。微分回路61は入力された濃淡原画像データを微分し
て微分画像を微分画像メモリ62に書き込む。
すなわち、例えば、濃淡原画像メモリ42より、ラスタ順
にデータを読みだす読み出しアドレスによって、濃淡原
画像データを順次読み出し、微分回路61で濃淡原画像を
微分した微分画像データを、濃淡原画像メモリ42の読み
出しアドレスと同じ値のアドレスを用いて、微分画像メ
モリ62に順次、書き込むようにする。ここで、後述する
ように、実際には、微分値として、濃淡原画像における
前画素との差分を用いることができるので、微分回路61
は、例えば、順次、濃淡原画像の画素値を前画素の画素
値より減算する減算器を用いて構成することができる。
2値化開始点設定回路63は、微分画像メモリ62から微分
画像を受け、また第1閾値設定回路64から第1閾値(2
値化開始点を決めるための閾値)を受る。同時に、2値
化終了点設定回路65は、微分画像メモリ62からラスタ順
に、順次微分画像のデータを受け取ると共に、第2閾値
設定回路66から第2閾値(2値化終了点を決めるための
閾値)を受ける。また、2値化開始点設定回路63と、2
値化終了点設定回路65は、微分画像メモリ62から読みだ
した微分画像データと同時に、濃淡原画像メモリ42から
読みだした、微分画像に対応する位置の濃淡画像データ
を順次受け取る。前述したように濃淡原画像メモリ42の
読み出しアドレスと同じ値のアドレスを用いて微分画像
メモリ62への書き込みを行った場合は、濃淡原画像メモ
リ42からの読み出しは、微分画像メモリ62の読み出しア
ドレスと同じ読み出しアドレスを用いて行うようにすれ
ばよい。
後に第6図を用いて説明するように、2値化開始点設定
回路63は、受け取った微分画像の値、すなわち濃淡画像
の微分値が正の値に変化した点を第1輝度変化点とし、
第1輝度変化点の濃淡画像の値より第1閾値分、濃淡画
像の値すなわち輝度が高い点を2値化開始点として設定
する。また、同様に、2値化終了点設定回路65は、受け
取った微分画像の値、すなわち濃淡画像の微分値が負に
変化した点を第2輝度変化点とし、第1輝度変化点の濃
淡画像の値より第2閾値分、濃淡画像の値すなわち輝度
が低い点を2値化終了点として設定する。
2値化開始点および2値終了点の設定は、実際には、例
えば、これらの点が検出されたタイミングで濃淡原画像
メモリ42もしくは微分画像メモリ62の読み出しアドレス
を記憶することにより実現できる。
2値化開始点設定回路63で設定した2値化開始点、及び
2値化終了点設定回路65で設定した2値化終了点は、共
に2値化回路71に入力される。2値化回路71は、2値化
開始点から2値化終了点までを“1"レベルとし、逆に2
値化終了点から2値化開始点までを“0"レベルとして2
値化する。この2値化結果の2値化画像を2値化メモリ
72に入力する。
第3図に粒径分布計算手段80の一例構成を示す。
第3図において、粒径分布演算手段80の構成を第3図に
示す。まず構成を説明する。
ラベリング回路81は2値化メモリ72の画像信号Bを受け
て、フロックの各々に番号を付ける。面積演算回路82は
各々のフロックについてナンバー毎にその面積を計算
し、計算結果を面積メモリ82Mに格納する。直径計算回
路84はフロックの面積から直径を計算し、計算結果を直
径メモリ84Mに格納する。体積計算回路86はフロックの
体積を計算し、計算結果を体積メモリ86Mに格納する。
粒径分布計算回路88は体積メモリ86Mからフロック直径
を取込みフロックの粒径分布を計算し、粒径分布メモリ
88Mに格納する。体積濃度分布計算回路89は粒径分布メ
モリ88Mメモリ値から体積濃度分布を計算し、計算が終
了すると終了信号を認識終了判定手段90に与えると共に
計算で求めた体積濃度分布を体積濃度分布メモリ92に加
え入力する。
第4図は注入制御装置100の一例構成を示すもので、比
較回路101、目標値設定器102および注入制御回路103と
で構成される。
次に、動作を説明する。
急速混和池10には河川や湖沼(図示せず)から導かれた
原水が沈砂池(図示せず)に砂や粗大粒子が沈殿除去さ
れた後に流入する。急速混和池10に流入する原水には1
ないし10μm前後の微粒子が2ないし200mg/の濃度で
含んでいる。急速混和池10には凝集剤タンク11の中に貯
留された高分子凝集剤(ポリ塩化アルミニウム)や硫酸
アルミニウムなどの無機凝集剤が注入ポンプ12で供給さ
れる。急速混和池10内は撹拌翼14により撹拌される。こ
の撹拌によって凝集剤が原水中に拡散する。懸濁微粒子
は粒子表面が負に帯電している負コロイドであり、正の
電荷を持つ凝集剤が無数の懸濁微粒子を相互に結合(凝
集)させる。急速混和池10の滞留時間は1ないし5分で
あり、この間に懸濁微粒子が凝集して、粒径10ないし10
0μmのマイクロフロック(フロックの核)が形成され
る。マイクロフロックを含む混合液は凝集槽15に導かれ
る。フロック形成池15では3つの形成池15A,15B及び15C
を順次流下する。整流壁16A及び16Bは混合液がフロック
形成池15内で充分混合されずに水面近くを短絡して出口
から流出するのを防止する。形成池15A,15B及び15Cの滞
留時間は各々が5ないし15分(3池で計15分ないし45
分)である。各々の池内は撹拌パドル17A,17B及び17Cに
より緩やかに撹拌される。凝集剤は急速混和池10におい
て充分に供給され、マイクロフロック表面には凝集剤が
付着している。このため、フロック形成池15内のマイク
ロフロックは撹拌により衝突または接触して凝集する。
フロック形成池15内において15ないし45分滞留して撹拌
されるうちに、フロックの粒径は100ないし5000μmの
フロックに成長する。形成池15C内におけるフロックの
状態を凝集物撮像手段18で撮影する。凝集物撮像手段18
0から得られる凝集物の濃淡画像信号は画像認識手段30
のA/D変換器41に入力される。A/D変換器41は常時濃淡画
像信号をディジタル信号に変換して濃淡原画像メモリ42
へ入力する。A/D変換器41が7ビットのディジタル信号
に変換するものであれば、各画素の輝度は128レベルに
ディジタル化される。以後、本実施例では画像が横方向
と縦方向が8bitの256画素四方の画面を例に挙げ説明す
る。濃淡画像メモリ42は256×256の画素に対応した第5
図に示す如き格納エリアを有する。第5図の水平方向の
配列をi行、垂直方向の配列をj列とすると、濃淡画像
メモリ42におけるi行j列の各格納エリアには画面の明
るさ(輝度)の値g0(i,j):i=1〜256,j=1〜256が
記憶される。なお、各画素の輝度g0(i,j)は128段階に
ディジタル化する。濃淡原画像メモリ42に格納された濃
淡画像情報は微分回路61に取込まれる。微分回路61では
濃淡画像の輝度g0(i,j)を微分してこの微分画像を微
分画像メモリ620に格納する。画像の微分は次式で表わ
される。
ただし、画素の値はデジタル値であるので実際の計算は
公知の計算法である差分を用いる。
ここで、g0*(i,j):微分画像のi行j列目の画素の
値(輝度の微分値)である。なお、微分回路61の計算結
果は微分画像メモリ62に記憶される。微分画像メモリ62
は256×256の画素に対応したメモリ格納エリアを有す
る。
(1)式では、i方向すなわち水平方向に微分した例を
示したが、j方向すなわち垂直方向に微分してもよい。
つぎに(1)式の微分を具体的に第6図で説明する。第
6図(a)はフロックのi方向の輝度分布を表すが、こ
れを微分すると第6図(b)のようになる。このよう
に、第6図(a)で輝度勾配が正の場合は微分画像は第
6図(b)のように正の値を取り、逆に、第6図(a)
で輝度勾配が負の場合は微分画像は第6図(b)のよう
に負の値をとる。また、第6図(a)で輝度勾配がない
所は第6図(b)では0の輝度をとる。
ここで、第6図(a)において輝度が増加開始する点を
第1輝度変化点P1とする。すなわち、第6図(b)では
輝度が負から正に変わる点が第1輝度変化点P1である。
同様に、第6図(a)において輝度が減少開始する点を
第2輝度変化点P3とする。すなわち、第6図(b)では
輝度が正から負に変わる点が第2輝度変化点P3である。
つぎに、第6図に示すように、第1輝度変化点P1からS
高い輝度の点を2値化開始点P2に設定し、第2輝度変化
点P4からS′低い輝度の点を2値化終了点P4に設定す
る。すなわち、2値化開始点P2と2値化終了点P4を次式
で設定する。
G(P2)=G(P1)+S ……(2) G(P4)=G(P3)+S′ ……(3) ここで、G(Px)は、点Pxの輝度を表すものとする。ま
た、Sは第1閾値であり、S′は第2閾値である。2値
化開始点設定回路63には第1閾値設定回路64から第1閾
値Sが入力され、(2)式で2値化開始点P2が計算され
る。同時に、2値化終了点設定回路65には第2閾値設定
回路66から第2閾値S′が入力され、(3)式で2値化
終了点P4が計算される。このようにして、2値化開始点
制定回路63からは2値化開始点P2が2値化回路71へ入力
され、一方、2値化終了点設定回路65からは2値化終了
点P4が2値化回路71へ入力される。2値化開始点と2値
化終了点とが設定できたので、2値化回路71ではこの間
をフロックとして“1"レベルとし、それ以外を背景とし
て“0"レベルとすることで、2値化画像を得る。2値化
回路71で得られた2値化画像は2値化メモリ72に格納さ
れる。
2値化メモリに格納された2値化画像は粒径分布計算手
段80に入力され、次に説明するようにしてフロックの粒
径分布が計算される。粒径分布計算手段80は次のように
動作する。まず、ラベリング回路81は第7図に示すよう
にフロックの各々に1,2,3,……mと番号を付ける。ここ
で、mはフロック総数である。面積計算回路82はラベリ
ングした番号毎にフロックの面積を次式で計算する。
A=k1・AP ……(3) ここで、Aはフロックの投影面積〔mm2〕、APは各々の
フロックの画素数〔pixel〕、k1は変換定数〔mm2/pixe
l〕である。pixelとは画素を表す単位である。ラベリン
グ回路81によって番号付けされた各々のフロックについ
て(3)式の計算が実行されて結果が面積メモリ82Mに
格納される。直径計算回路84は各々のフロックの面積と
同じ面積になる円を仮定してその直径dを次式で計算す
る。
各々の面積についてこの直径を計算して結果を直径メモ
リ84Mに格納する。体積計算回路86は直径メモリ84Mから
各フロックの直径を入力して各々のフロックの体積vを
次式で計算する。
v=πd3/6 ……(5) 粒径に対する体積の計算結果は体積メモリ86Mに格納さ
れる。粒径分布計算回路88は体積メモリ86Mから各フロ
ックの体積vを取込み各々のフロックの粒径がどの分級
に属するかを判定しながら、各々のフロックの体積を粒
径分布メモリ88Mの該当記憶エリアに加算する。粒径の
分級幅を0.1mmとすると、分級は例えば下記の51分割に
する。粒径分布メモリ88Mも51個の記憶エリアを有す
る。
Di:0〜0.1mm D2:0.1〜0.2mm D3:0.2〜0.3mm : : D50:4.9〜5.0mm D51:5.0mm〜 一例としてあるフロックの直径が0.25mmであると、体積
は(5)式から0.00818mm3となる。粒径Diの体積をViと
すると、粒径分布メモリ88Mの粒径D3に相当する記憶エ
リアに体積0.00818が格納される。このようにして、各
々のフロックの粒径がどの分級に属するかを判定しなが
ら、粒径分布メモリ88Mの各エリアに次々に加算するこ
とによりフロックの粒径分布を求める。
体積濃度分布演算回路89は粒径分布メモリ88Mの体積値V
iからフロックの体積濃度分布Vi′(単位容積において
各粒径Diのフロック体積Viがどのくらいあるかを示す分
布)を次式で計算する。
Vi′=Vi/(N・Vw) ……(6) ここで、Nは認識回数(処理画面数)、Vwは1画面で撮
像した容積である。
得られた体積濃度分布(縦軸:粒径Di,横軸:体積濃度V
i′)の例を第8図に示す。第8図中曲線aは第8図の
体積濃度分布のヒストグラムから求めた対数正規分布の
理論曲線である。認識終了判定手段90はこのようにして
粒径分布演算手段80が一画面毎に体積濃度分布の演算を
終了する毎にN画面数についてフロックの画像認識を終
了したかを判定する。認識回数がN回未満であれば、そ
の時点で凝集物撮像手段18が撮像している画像を濃淡画
像記憶手段40に記憶させ上述したフロックの画像処理を
繰り返す。認識回数がN回になれば、(6)式で計算し
た体積濃度分布の値を体積濃度分布メモリ92に格納す
る。
なお、上述の説明では体積濃度分布を認識画面毎に計算
する例を説明したが、所定の認識回数を終了した後で
(6)式の計算を実行するようにしてもよい。
凝集状態判定回路94は、体積濃度分布メモリ92の値から
フロック粒径分布の対数平均径D1を次式で計算する。
凝集状態判定回路94で求めた対数平均径D1は注入制御装
置100に入力される。凝集状態判定回路94から出力され
た対数平均径D1は比較回路101に入力される。比較回路1
01は目標値設定器102から与えられる対数平均径の目標
値D*と演算値D1の偏差ΔD1を次式で求める。
ΔD1=D*−D1 ……(8) 注入制御回路103は偏差ΔD1に基づき注入ポンプ12を操
作して凝集剤注入量を制御する。具体的には偏差ΔD1
負であれば凝集剤注入量を増加させ、逆に、偏差ΔD1
正であれば凝集剤注入量を減少させる。対数平均径D1
凝集剤注入量Pの関係は第9図に示すような特性になる
が、凝集剤注入量には最大注入量Pmaxと最小注入量Pmin
とを設定して異常注入を防止する。
以上のようにして凝集剤注入を制御するのであるが、フ
ロック画像を2値化する際に2値化領域決定手段600に
よりX方向又はY方向の画素の輝度変化に着目してフロ
ックと背景との境界を認識した上でフロック画像を2値
化しているので、フロックを精度良く画像認識できる。
また、得られたフロック2値化画像からフロックの粒径
分布や体積濃度分布を計算しているので、フロック形成
状況を無人で連続的かつ定量的に監視することができ
る。さらに、凝集剤の注入量などを制御することによ
り、フロック形成を常に安定して行える。
ところで、第6図において2値化法としては単に第1輝
度変化点P1よりも高い輝度の画素を“1"レベルとしてフ
ロックとみなすことも考えられるが、実際にはフロック
の高い輝度の周囲には、P1点からP2点までに相当する部
分(背景の輝度に近い)がある。しかしこのP1点からP2
点までの部分はフロックではなく背景であるので、P1
以上の輝度を“1"レベルとして2値化すると、正確なフ
ロック像を得ることはできない。
また、第6図での説明は、X方向(行方向)に2値化し
た場合であるが、同様にY方向(列方向)に2値化して
2値化画像を得て良いことはいうまでもない。さらに、
フロック画像をより精度良く求めるには、第10図に示す
ようにX方向に2値化した画像fxと、同図に示すように
Y方向に2値化した画像fyとの共通部分fxy(ハッチで
示す部分)をフロックの2値化画像とする。
この方法はX方向とY方向とに輝度変化をもつ画素のみ
をフロックとして2値化することになるので2値化精度
がさらに向上する効果がある。
また、フロックの輝度ピーク値に比例して、閾値を設定
して2値化してよいことはいうまでもない。
なお、本発明は、浄水場におけるフロック以外の凝集粒
子、並びに粒子状物体に画像認識に適用できる。例え
ば、下水処理場における活性汚泥フロックの画像計測
や、アルギン酸ナトリウムなどの固定化剤で微生物を固
定化して粒子状にした固定化粒子の粒径計測、さらには
抗原抗体反応における凝集反応物の計測などに適用でき
る。その他微粉炭やメリケン粉などあらゆる粉状物の計
測に適用できる。
〔発明の効果〕
以上、水処理におけるフロックの画像認識を例にとり説
明してきたように、本発明によれば、液体中の凝集物や
粒子状物体を、より精度良く認識することができる凝集
物もしくは粒子状物体の画像認識装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成を表す図、第2図は画
像認識手段の構成を説明する図、第3図は粒径分布計算
手段の構成を説明する図、第4図は制御装置の構成を説
明する図、第5図から第10図は本発明の動作を説明する
図である。 15……フロック形成池、18……凝集物撮像手段、30……
画像認識手段、40……濃淡画像情報記憶手段、60……2
値化領域決定手段、70……2値化手段、80……粒径分布
計算手段、90……認識終了判定手段、100……注入制御
装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 依田 幹雄 茨城県日立市大みか町5丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (56)参考文献 特開 昭54−143296(JP,A) 特開 昭59−181875(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体中を浮遊する凝集物もしくは粒子状物
    体の形状を、その画像より認識する画像認識装置であっ
    て、 凝集物もしくは粒子状物体を含む画像を取り込む画像入
    力手段と、 画像入力手段が取り込んだ画像を、任意の相異なる複数
    の方向について、それぞれ走査し、各方向の走査につい
    て、それぞれ、画像輝度の増加開始点と減少開始点と、
    前記画像輝度の増加開始点の輝度より、あらかじめ定め
    た第1の値以上輝度が高くなる点と、前記画像輝度の減
    少開始点の輝度より、あらかじめ定めた第2の値以上輝
    度が低くなる点とを求め、前記第1の値以上輝度が高く
    なる点を凝集物もしくは粒子状物体の画像の開始点と
    し、前記第2の値以上輝度が低くなる点を凝集物もしく
    は粒子状物体の画像の終了点として凝集物もしくは粒子
    状物体の形状を識別する手段と、 前記各方向の走査について、それぞれ識別された、凝集
    物もしくは粒子強物体の各形状の重なり部分を、凝集物
    もしくは粒子状物体の最終的な形状として認識する手段
    とを有することを特徴とする、凝集物もしくは粒子状物
    体の画像認識装置。
JP61082951A 1986-04-10 1986-04-10 凝集物もしくは粒子状物体の画像認識装置 Expired - Lifetime JPH076906B2 (ja)

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