JPH0769043B2 - 粉砕燃料逆火防止装置 - Google Patents

粉砕燃料逆火防止装置

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JPH0769043B2
JPH0769043B2 JP16539286A JP16539286A JPH0769043B2 JP H0769043 B2 JPH0769043 B2 JP H0769043B2 JP 16539286 A JP16539286 A JP 16539286A JP 16539286 A JP16539286 A JP 16539286A JP H0769043 B2 JPH0769043 B2 JP H0769043B2
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fuel pipe
fuel
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pulverized coal
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秀久 吉廻
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バブコツク日立株式会社
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は粉砕燃料の燃焼装置に係り、とくに燃料を噴出
するフュエルパイプへの逆火防止とともに排ガス中の未
燃分を低減するに好適なボイラ装置に関する。
〔従来の技術〕
1970年代に起ったオイルショック以後、石油依存型のエ
ネルギ形態の見直しが始まり、石油を大量に消費してい
た発電業界でも、これを機会に、石炭、ガス、原子力へ
のエネルギ転換が計られている。その中でも、石炭エネ
ルギは埋蔵量が豊富で安価なことから現在最も利用され
ている。石炭の利用方法としては、従来の微粉炭燃焼に
加えて、COM,CWM,ガス化といった新しい方法が開発中で
ある。しかし、石炭を粉砕して、そのまま燃焼させる微
粉炭燃焼が現状では圧倒的に多い。
このように多く利用されている微粉炭燃焼システムで
は、石炭はコールバンカからミルに送られ、粉砕され、
微粉炭となった後、搬送用空気と共にフュエルパイプに
よってバーナへ送られる。通常は1台のミルで複数のバ
ーナへ供給する場合が多い。
微粉炭燃焼は従来の油燃料と比べ燃焼性が悪いこと、ミ
ルを使用するために負荷変化への応答が悪いことなどが
上げられるが、最も大きな差はハンドリングにある。ま
ず、油燃料の場合はポンプで昇圧すれば、後は配管によ
って自由自在にバーナへ供給することができる。一方、
微粉炭の場合は搬送用の空気によって輸送されるため、
配管の曲がりが大きいと微粉炭が滞留したり、水平部が
長いと微粉炭が沈降したりする。この場合、自然発火に
よる火災の危険が生じる。
このような、微粉炭のハンドリング面における問題に対
しては種々の対策が施されている。その一つに、フュエ
ルパイプ内に設けた微粉炭逆火防止装置がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
微粉炭逆火防止装置を第2図によって説明する。ミルか
ら輸送されてきた微粉炭はフュエルパイプ1によってエ
アレジスタ2に入る。一方、燃焼用空気はウインドボッ
クス3に入りエアレジスタ2に導かれる。そして、これ
らは炉壁4を通って火炉5内に噴出し、着火し、火炎を
形成する。この時、搬送用空気に乗った微粉炭6は微粉
炭逆火防止装置7を通ってエアレジスタ2に入るが、既
に述べたようにフュエルパイプ1等の配管に水平部分が
あると微粉炭6が堆積し易く、火炉5側からの熱を受け
ると、火炎がフュエルパイプ1内を伝播し、大火炎に至
る可能性がある。そこで、火炎伝播速度以上になる絞り
を設ければこの逆火は防止できる由である。それが、逆
火防止装置7である。最初からフュエルパイプ1径を小
さくしておけば良いように思われるが、その場合には火
炎がバーナに着かず、吹き飛び状態になり、燃焼側で不
都合が生じる。
この逆火防止装置7は別の機能も有している。既に説明
したように、配管中に曲がり、水平部があると微粉炭と
搬送用空気の分離や、偏流が生じる。これを防止する役
目をこの逆火防止装置は兼ねており、安定な燃焼を行う
ために絶対必要なものである。
しかし、従来の逆火防止装置は第2図のようにフュエル
パイプ1の内側に絞りを設けたものが多い。この方法に
よると、ミルから輸送されてきた、濃度分布にムラを持
ちしかも偏流を起こした微粉炭流も一担は整流される
が、拡がり部で再び微粉炭濃度にムラを生じる。つまり
絞り部を出る際、はく離を起こさない程度の絞り部の下
流側の角度によって、搬送用空気はほぼ均一に拡がる
が、しかし、微粉炭は空気に比べ比重が2,000もあるた
め、外側には拡がらず、逆に絞り上流側の効果のために
中央へ寄せられてしまう。この傾向は、慣性力の大きい
粗粉程その程度が著しくなる。
粗粉は燃焼を完結するまでに微粉よりも長い時間を要す
が、火炎は外側から内部に進行して行くため、微粉に比
べ着火開始が遅れ、十分な燃焼時間が確保できない。そ
のため、ボイラ排ガス中には粗粉による未燃分の量が増
え、燃焼効率を著しく低下させている。
この低下に対する従来技術としては第3図に示すように
内側に略円錐状物8を設けて、この燃焼効率の低下を緩
和しようとしたものもあるが、このような流路にする
と、微粉炭濃度のムラを無くす整流作用が低下するた
め、あまり未燃分の量を減らす効果は上がっていない。
以上のように、従来技術による逆火防止装置では燃焼性
の悪い粗粉が中央に集まり火炎中での着火が遅れるため
排ガス中の未燃分を減らすことができない。
〔問題点を解決するための手段〕
上記欠点を解消するために前記絞り部の位置と前記略円
錐状物の位置の相互関係をうまく調整すればよいことを
実験によって見い出した。即ち、絞り部の最小内径位置
と略円錐部の最大直径位置の軸方向距離△Lをフュエル
パイプの直径Dに対して 0.25<△L/D<1.0 とすれば、排ガス中の未燃分を減らすことができる(第
6図参照)。
〔作用〕
微粉濃度にムラを持ち偏流なども起している微粉炭流
は、絞り部の前方において外側から絞られることによっ
て均一化される。そして、絞り部後方の拡大部に入ると
略円錐状物8によって、外側へと押しやられる。この結
果、空気よりも微粉炭の方が外側に集中し、特に、粗粉
ほど外側に集中する。従ってフュエルパイプ1出口では
周方向には均一で半径方向には外側において微粉炭濃度
の高い分布が得られる。そして、外側に集中している粗
粉から着火が始まるので十分な燃焼時間が確保でき、排
ガス中の未燃分を低減させることができるものと考えら
れる。
本発明の数値を確認するために、小型の50kg/hrのバー
ナでテストした所、未燃分が従来より10%低下した。し
かも、低NOx燃焼に必要な排ガス中のNOx値は変化するこ
とがなかった。
その様子を第6図に示す。第6図の横軸は第1図に示す
ように、逆火防止装置である絞りが最小となる位置L1
と略円錐構造物8が最大径となる位置L2との差△Lをフ
ュエルパイプ径Dで割って無次元化したものである。つ
まり、略円錐状物8のズレを意味する。一方、縦軸はフ
ュエルパイプ噴出口でサンプルした排ガス中のNOx濃度
と灰中未燃分量を示す。いずれも比較のために△L/D=
0即ち従来タイプのものを100%にして相対的な表示に
してある。△L/Dを増加させても、排ガス中のNOx濃度に
は殆んど変化が見られないのに対して、未燃分はわずか
な変化で急激に低下している。ただし、その後は逆に増
加しているのは、既に述べた原理から、△L/Dが大きく
なり過ぎると本発明の作用が低下するためである。
尚、大型の事業用ボイラでもNOx値を増加させることな
く、未燃分の量を10%程度、低減できると思われる。
〔発明の実施例〕
本発明になる実施例に係る燃焼システム全体構成を第4
図に示す。石炭11はコールバンカ12からフィーダ13に落
下し、ミル14へと送られる。粉砕された微粉炭は搬送用
空気によってフュエルパイプ1から各バーナへと送られ
る。一方、燃焼用空気はファン15によってウインドボッ
クス3に送られ各バーナに分配される。そして炉壁4か
ら火炉5内にそれぞれ噴出し、燃焼し、排ガス64となっ
て図示しない煙突から出て行く。
尚、ファン15から送り出された空気61は、一部は燃焼用
空気62として流れ、一部は搬送用空気63として流れて微
粉炭6流を形成する。
次に、本発明を実施したバーナを第5図に示す。搬送用
空気に乗った微粉炭はフュエルパイプ1を通り、ウイン
ドボックス3の入口で絞り部7によって内側に絞られ、
次に本発明になる略円錐状物8によって外側に拡げら
れ、フュエルパイプ1から火炉5に噴出する。一方、燃
焼用空気はウインドボックス3からエアレジスタ2に供
給され、炉壁4から火炉5側に噴出される。火炉に噴出
した微粉炭と燃焼用空気は徐々に混合を開始し、火炉か
らの熱を受けて着火し、燃焼を開始する。
尚、フュエルパイプ1の中央の油用フュエルパイプ16
は、微粉炭燃焼を開始するまでのウォームアップ用の油
を供給するための配管であり、微粉炭燃焼中は油は停止
している。
本実施例の作用効果について説明する。前記第5図の△
L/Dの値は0.5である。まず絞り部7によって、微粉炭及
び搬送用空気が外側から内側に絞られる。その結果、ミ
ル14からバーナへ至るまでの配管中で生じた、微粉炭濃
度のムラ及び偏流は解消される。
次に、この絞り7の下流に設けた、略円錐状物8によっ
て、微粉炭及び搬送用空気は外側に押しやられる。その
後、略円錐状物8の径は再び緩やかに小さくなるので、
慣性力の小さい搬送用空気はフュエルパイプ1内に均一
化していく。しかし、微粉炭は慣性力が空気に比べ2,00
0倍程度あるため、外側に押しつけられたまま噴出口へ
向う。特に、粒径の大きい粗粉は一層その傾向が大き
い。
本実施例の効果を確認するために、非燃焼時に、フュエ
ルパイプ1噴出口で微粉炭濃度を測定した結果を示した
のが、第8図である。縦軸はフュエルパイプ1の半径方
向位置をパイプ半径で割ったもので、0が中心、1がフ
ュエルパイプ径に相当する。横軸はサンプリングした微
粉炭濃度を最大微粉濃度で割った無次元量である。0は
微粉炭が無い部分、1が最大濃度である。第8図におい
てBは第2図に示した従来型の場合を示し、Aは第5図
の場合を示す。
第8図から明らかなように、従来型の場合には微粉濃度
の最大位置がフュエルパイプ1の中央にあり、逆火防止
装置の絞り効果によって微粉が中央に集まっているのが
判る。一方、本実施例になるBの場合には、反対に、最
大微粉濃度となる位置が外側になっており、中央は濃度
が低くなっている。
この結果より、本実施例の効果が示された。
第7図に他の実施例を示す。第5図の例と異なる点は、
略円錐状物8がスリーブ21に取り付けられており、フュ
エルパイプ軸方向にスライドするようになっていること
である。略円錐状物を絞り部に置けば従来例(第3図)
と同様になるが、スリーブ21を火炉側に押しこんで行く
と本発明に係る△L/Dの数値をとることができる。この
スリーブ21はフュエルパイプ1から伸びる外筒22内を移
動し、ストッパによって固定される。
また、他の実施例として、略円錐状物の形を流線形にし
たものなど考えられるが、その効果は同じである。
〔発明の効果〕
本発明の粉砕燃料逆火防止装置によれば、フュエルパイ
プ内への逆火を防止できると同時に排ガス中の未燃分の
量が増加するのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第5図の要部拡大図、第2図は従来バーナの側
断面図、第3図は従来バーナの他の例を示す側断面図で
ある。第4図は本発明を実施する微粉炭焚ボイラの系統
図、第5図は本発明を実施したバーナの側断面図、第6
図は本発明の効果を示すためのグラフをあらわした図、
第7図は他の実施例を示すバーナの側断面図、第8図は
本発明の効果を示す微粉炭濃度測定結果を示す図であ
る。 1……フュエルパイプ、 5……火炉、 6……粉砕された固体燃料(微粉炭)、 7……絞り部、 8……略円錐状物、 63……搬送用空気。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉砕された固体燃料を搬送用空気と共に火
    炉内に噴出するフュエルパイプを有する燃焼装置におい
    て、 フュエルパイプの噴出口の上流側にフュエルパイプの内
    径が上流から下流に向って徐々に小さくなり最小内径と
    なった後に除々に大きくなる絞り部を設け、該絞り部の
    下流側中央位置に上流から下流に向って徐々に直径が大
    きくなり最大直径となった後に徐々に小さくなる略円錐
    状物を設け、フュエルパイプの軸方向における前記絞り
    部の最小内径位置と前記略円錐状部の最大直径位置との
    距離△Lがフュエルパイプの直径Dに対して 0.25<△L/D<1.0 の関係を有するようにしたことを特徴とする粉砕燃料逆
    火防止装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において 略円錐状物は、フュエルパイプの内部中央位置に同軸に
    設けられている油用フュエルパイプの外径が上流から下
    流に向って変化することにより形成されている粉砕燃料
    逆火防止装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、 略円錐状物は、フュエルパイプの内部中央位置に同軸に
    設けられている油用フュエルパイプの外周上をスライド
    可能に覆っている円筒状スリーブの外径が上流から下流
    に向って変化することにより形成され、該円筒状スリー
    ブはフュエルパイプの外部からスライドできるように構
    成されている粉砕燃料逆火防止装置。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項、第2項又は第3項
    のいずれか1項において、略円錐状物は、直径の変化が
    曲線的になされ全体として流線形をなしている粉砕燃料
    逆火防止装置。
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JP2804182B2 (ja) * 1990-03-07 1998-09-24 株式会社日立製作所 微粉炭ボイラ及び微粉炭バーナ
JP3099109B2 (ja) * 1996-05-24 2000-10-16 株式会社日立製作所 微粉炭バーナ
JP5208196B2 (ja) 2008-03-06 2013-06-12 株式会社Ihi 酸素燃焼ボイラの微粉炭バーナ

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