JPH0769005A - 航空機用空気入りタイヤ - Google Patents
航空機用空気入りタイヤInfo
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- JPH0769005A JPH0769005A JP5217645A JP21764593A JPH0769005A JP H0769005 A JPH0769005 A JP H0769005A JP 5217645 A JP5217645 A JP 5217645A JP 21764593 A JP21764593 A JP 21764593A JP H0769005 A JPH0769005 A JP H0769005A
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Abstract
つグルーブクラツクの発生を確実に防止できる航空機用
空気入りタイヤを提供すること。 【構成】 トレッド部22を複数本の溝28によって複
数個の陸部29に区分する。トレッド部22の基部にタ
イヤ周方向に沿ってほぼサインカーブを描いて延びるア
ラミドコード32をタイヤ軸方向に複数本配列すること
によって形成される補強層30を埋設する。補強層30
のコード密度は、陸部29に対応する区域に対して溝2
8に対応する区域を低密度とする。これにより、保護層
30の溝28に対応する区域におけるコード間のゴム層
の剪断力が緩和され、コード間のゴム層のクラツクを防
止効果が高められて、従来よりもグルーブクラックの発
生防止効果を高くすることができる。
Description
機用空気入りタイヤに関する。
が用いられている。航空機には多数の空気入りタイヤが
使用されており、これらの空気入りタイヤは、耐摩耗性
の向上、更生回数の向上、軽量化、耐久性、小スペース
化等が要求されている。
は、滑走路上の進行時の異物によるタイヤカットによっ
て生じる損傷を最小限に抑えることが必要とされてい
る。ここで、タイヤのトレッド部には保護層が埋設さ
れ、保護層は外部からのカットがベルトへ進行しないよ
う進行を阻止している。この保護層は複数本の波状のア
ラミドコードから成り、これらのアラミドコードは所定
間隔でタイヤ幅方向に並べられており、各々がタイヤの
周方向に沿って延びている。
ヤは、カットのベルトへの進行が防止され、カットに関
してのタイヤ寿命を伸ばすことができた。
護層を設けたことにより保護層のアラミドコード間から
クラックが発生し、このクラックが溝底へと進展してグ
ルーブクラックを発生する不具合が新たに生じた。カッ
トのベルトへの進行防止効果を高めるには、保護層のア
ラミドコードのピツチ寸法を小さくすることが有効であ
るが、こうすることによりアラミドコード間で剪断力が
大きく働き、アラミドコード間のゴム層でクラックが発
生することが調査の結果判明した。
トへの進行防止効果を維持しつつグルーブクラックの発
生を確実に防止できる航空機用空気入りタイヤを提供す
ることが目的である。
りタイヤは、トロイド状カーカスと、前記トロイド状カ
ーカスのクラウン部に設けられ、路面と接するトレッド
部と、前記トレッド部に設けられ、タイヤ周方向に沿っ
て延びる複数本の周方向溝によって区分される複数個の
陸部と、前記トレッド部の基部に埋設され、タイヤ周方
向に沿ってほぼサインカーブを描いて延びる非伸縮性コ
ードをタイヤ軸方向に複数本配列することによって形成
される補強層と、を備え、前記非収縮性コードの打ち込
み密度は、前記陸部に対応する区域に対して前記周方向
溝に対応する区域を低密度としたことを特徴としてい
る。
レッド部に埋設された保護層を形成する非伸縮性コード
の打ち込み密度を、陸部に対応する区域に対して周方向
溝に対応する区域を低密度としたことにより、保護層の
溝に対応する区域におけるコード間のゴム層の剪断力が
緩和され、この区域のコード間のゴム層のクラック発生
が防止され、これによってグルーブクラックの発生を防
止することができる。
イヤ10が示されている。このタイヤ10は、その内方
に供給された空気による内圧を保つカーカス12によっ
て、圧力容器が形成されている。カーカス12は、馬蹄
形状で工業用繊維(例えばナイロン、ポリエステル、ア
ラミド等)、また、場合によっては鋼線により形成され
るコードを複数本並べ、ゴム層でこのコードが被覆され
て構成されている。本実施例のタイヤ10のカーカス1
2に適用されるコードはナイロン繊維である。
12のコードの軸線方向がタイヤ10の幅方向に沿って
おり、これらのコードがタイヤ10の周方向に並んだラ
ジアル構造となっている。
て被覆されている。このゴム層14は、図1に示される
タイヤ10の側面部がサイドウオール16と称され、カ
ーカス12の両側壁の外側を保護する役目を有してい
る。
りにリング状とされたビード18にそれぞれ巻付けられ
て保持されている。このビード18も前記ゴム層14に
被覆され、全体としてビード部20を構成している。こ
のビード部20は、タイヤ10の内周の寸法を定め、図
示しないリムとの嵌め合いを確保するようになってい
る。
連続されている。トレッド部22は、実際に地面に接す
る部分とされ、磨耗や外傷に充分耐えるように厚肉とさ
れている。
タイヤ10の周方向に近い角度(通常はタイヤ10の周
方向を0°とすると約±16°)で並べられたコード2
4(図3参照)をゴム層で被覆したベルト26が互いに
隣接同士で交錯するように層状に配設されている。この
ベルト26により、タイヤ10の剛性が保持されてい
る。
タイヤ周方向に沿って延びる溝28がタイヤ幅方向に所
定間隔をおいて複数本(本実施例では4本)形成されて
おり、これらの溝28によって周方向に延びる陸部29
が区画されている。なお、これらの溝28は、排水、デ
ザイン的な要素の他、タイヤ10に生じる熱を逃がす役
目を有している。
2には、ベルト26の最上層の踏面側に距離をおいて補
強層としての保護層30が埋設されている。保護層30
は、波状の工業繊維コード(本実施例ではアラミドコー
ド32)がタイヤ10の幅方向(矢印W方向)に沿って
並べられ、かつゴム層によって被覆されており、地面と
の接地により傷ついたトレッド部22の表面からのカッ
トの進行を前記ベルト26まで伝達させないよう保護す
る役目を有している。なお、保護層30の幅はトレッド
幅と同等または若干狭めとすることが好ましい。
いては、陸部29に対応する区域と溝28に対応する区
域とではアラミドコード32のピツチ寸法が異なってい
る。
アラミドコード32のピツチ寸法L(mm)と、アラミ
ドコード32の直径d(mm)とは、以下の数1の関係
とすることが好ましい。
ミドコード32のピツチ寸法Lと、アラミドコード32
の直径dとは、以下の数2の関係とすることが好まし
い。
でのコード間の間隔寸法 S :溝の底部に対応する区域の空隙率 また、前記溝28の底部からアラミドコード32までの
距離Hは以下の関係とすることが好ましい。
1.2mmとすることが好ましく、本実施例のタイヤ1
0で用いるアラミドコード32の直径dは0.7mm
(1500d/2)である。
がほぼサインカーブを描いてタイヤ周方向に沿って延び
ており、その波長Aが26mm、振幅λが7mmに設定され
ている(図3参照)。
60%とすることが好ましく、この場合、Lmax −dは
1.05mm程度必要であり、Lmin −dは0.23mm程
度必要である。
向中央相当位置であり、Rmin は陸部29のほぼ幅方向
中央相当位置であり、空隙率はRmin 〜Smax 間を漸次
変化する。
部とトレッド部22の裏面(ベルト26のタイヤ半径方
向最外面)との略中央または若干ベルト26寄りとする
ことが好ましい。本実施例では、溝28の底部から保護
層30までの距離Hが2.5mm、ベルト26のタイヤ半
径方向最外面から保護層30までの寸法Tが2.5mmで
ある(図1参照)。ここで、ベルト26と保護層30と
の間は、トレッド部22を構成するゴムまたは保護層3
0に施されるコーティングゴムと類似のゴムとすること
が好ましい。
が滑走路又は案内路を走行中、タイヤ10のトレッド部
22が損傷されると、タイヤ10の表面がカットされ
る。この状態で走行が継続されると、このカットはタイ
ヤ10中心方向へ進行する。
がカットされた場合は、トレッド部22は肉厚寸法が充
分に確保されているので、カットの進行は最小限で抑え
られる。
ットされた場合、底部と保護層30との距離Hが充分と
られていないと、保護層30までカットが進行し剥離の
原因となる。しかし本実施例では、この距離Hを2mm
以上とることをタイヤ10の製作の条件の1つとしてい
るので、溝28の底部に発生したカットの保護層方向へ
の進行は防止される。
区域の空隙率Rを60%以下、溝28に対応する区域の
空隙率Sを70%以下とすることにより、路面との接地
により傷ついたトレッド部22の表面からのカットの進
行をベルト26まで伝達させないという保護層30の本
来の機能が保持される。
護層30を製作した場合、アラミドコード32間で剪断
力が大きく働き、アラミドコード32間のゴム層内でク
ラックが発生することになる。しかし本実施例では、陸
部29に対応する区域の空隙率Rの最低レベルを25%
であれば陸部29に対応する区域のアラミドコード32
間のゴム層内からのクラック発生を防止することができ
る。
層30の溝28に対応する区域の空隙率Sが陸部29に
対応する区域の空隙率Rよりも大きく設定してあるの
で、保護層30の溝28に対応する区域からのクラック
発生防止が高く、グルーブクラックの発生を確実に阻止
することが可能となり、従来よりもタイヤ10の耐久性
を更に高めるとができる。
30までの距離Hを2mm以上としたことによる効果
と、空隙率R、Sを所定の範囲内としたことによる効果
を別個に説明したが、これらの設定値は相互に関わりが
あり、軽量化が望まれる航空機用空気入りタイヤとして
適用する場合には、距離Hを最小値(2mm)とし、この
値に最適な空隙率R、Sを定めることが好ましい。
保護層のコード間隔の一定とされた比較例タイヤを試作
し、グルーブクラック(GC)防止効果及びカット成長
防止効果をそれぞれのタイヤについて調べた結果を以下
の表1に示す。
は、表面が平滑な直径3.048mmのスチールドラム
を備えた室内(室温20°C)のドラム試験機にて行っ
た。
R15)には、予め溝の底部に周方向長さ20mm、深さ
1mmのナイフ傷を入れておき、内圧14.3kg/cm2(正
規内圧)、荷重5200kg(正規荷重)、走行速度64
km/hにて10分間走行した後に50分間停止し、これを
800回繰り返した後にグルーブクラック(GC)が周
方向に発生した個数をカウントすると共にナイフ傷より
周方向に成長したクラック長さを測定した。
航空機用のタイヤは、グルーブクラックの発生防止効果
が高く、カット成長防止効果も高いことが分かる。
造であったが、本発明はバイアス構造の空気入りタイヤ
に適用することもできる。
空気入りタイヤは、保護層の非伸縮性コードの打ち込み
密度を、陸部に対応する区域に対して周方向溝に対応す
る区域を低密度としたことにより、周方向溝に対応する
区域のコード間のゴム層のクラックを防止して、グルー
ブクラックの発生を確実に防止することができるという
優れた効果を有する。
の断面拡大図である。
層のハツチングは省略する)である。
Claims (1)
- 【請求項1】 トロイド状カーカスと、 前記トロイド状カーカスのクラウン部に設けられ、路面
と接するトレッド部と、 前記トレッド部に設けられ、タイヤ周方向に沿って延び
る複数本の周方向溝によって区分される複数個の陸部
と、 前記トレッド部の基部に埋設され、タイヤ周方向に沿っ
てほぼサインカーブを描いて延びる非伸縮性コードをタ
イヤ軸方向に複数本配列することによって形成される補
強層と、を備え、 前記非収縮性コードの打ち込み密度は、前記陸部に対応
する区域に対して前記周方向溝に対応する区域を低密度
としたことを特徴とする航空機用空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21764593A JP3231911B2 (ja) | 1993-09-01 | 1993-09-01 | 航空機用空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21764593A JP3231911B2 (ja) | 1993-09-01 | 1993-09-01 | 航空機用空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0769005A true JPH0769005A (ja) | 1995-03-14 |
JP3231911B2 JP3231911B2 (ja) | 2001-11-26 |
Family
ID=16707509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21764593A Expired - Lifetime JP3231911B2 (ja) | 1993-09-01 | 1993-09-01 | 航空機用空気入りタイヤ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3231911B2 (ja) |
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-
1993
- 1993-09-01 JP JP21764593A patent/JP3231911B2/ja not_active Expired - Lifetime
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